JP4134782B2 - エンジンのシリンダヘッド構造 - Google Patents

エンジンのシリンダヘッド構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンのシリンダヘッド構造に関し、特に、シリンダヘッドに形成されたスパークプラグ穴の密閉構造を良好にしたエンジンのシリンダヘッド構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、エンジンにおいて、圧縮比を高めるにはシリンダヘッドの燃焼室を小さくする必要がある。そのためには、バルブ挟み角を狭める方法が有効である。
特に、自動二輪車などに搭載されるエンジンは、コンパクトに構成する必要上、通常、シリンダヘッドの全高が規制されており、その規制内でバルブ挟み角を狭くしていくには、スパークプラグ穴のシール方法を工夫する必要があった。
【0003】
そこで、従来は、例えば、図9に示すように、エンジンのヘッドカバー104に凹状の溝104aを形成し、そこにゴム製のガスケット121を嵌め、シリンダヘッド102のスパークプラグ穴109にオイルが入らないように密閉している。そのためには、吸気カム軸106および排気カム軸107とスパークプラグ穴109との間にガスケット121のシール幅およびヘッドカバー104とカムハウジング103との隙間が必要であった。図中の符号105はスパークプラグ、118は吸気ポート、119は排気ポートである。
【0004】
また、シリンダヘッドのスパークプラグ穴にスパークプラグガイドパイプを圧入して密閉するものが提案されている。
例えば、吸気カム軸および排気カム軸を固定する軸受ホルダ(ハウジング)にスパークプラグ挿入部を形成し、その下面をシール部材を介してシリンダヘッドの上面に密着するようにしたものが提案されている(特許文献1を参照)。このような構成により、スパークプラグの挿入孔の密閉性を高めることができるとともに、シール部材を削減できるので、部品点数の削減と構造の簡略化によるコストの低減を図ることができる。
【0005】
また、例えば、図10に示すように、吸気カム軸206および排気カム軸207を固定する軸受ホルダ(ハウジング)203にスパークプラグ挿入孔209を形成し、該スパークプラグ挿入孔209にスパークプラグ差込用筒208を挿入して、シリンダヘッドカバー204の端部を前記スパークプラグ差込用筒208の外周に合った円弧状に形成し、該円弧状のシリンダヘッドカバー204の端部を前記スパークプラグ差込用筒208の外周面に当接させてカムシャフトを軸支するようにしている。図中の符号218は吸気ポート、219は排気ポートである(特許文献2を参照)。このような構成により、スパークプラグ差込用筒208の固定を簡単に行うことができ、スパークプラグ差込用筒208の組付けを簡略化して生産性の向上を図ることができる。
【0006】
【特許文献1】
特開昭63−219879号公報(第2−6頁、図2)
【特許文献2】
特開平7−103068号公報(第2−4頁、図2)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の方式によると、シリンダヘッドのスパークプラグ穴にスパークプラグ差込用筒を挿入するような構成の場合、前記スパークプラグ差込用筒に対してカムハウジングあるいはその締付ボルトとの隙間を確保する必要があり、シリンダヘッドの幅が大きくなるという問題があった。
【0008】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、シリンダヘッドのコンパクト化を図り、シリンダヘッドの高剛性化を実現できるエンジンのシリンダヘッド構造を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、エンジンのシリンダヘッドに形成されたスパークプラグ挿入孔にスパークプラグガイド筒が設けられ、吸気カム軸のハウジング部と排気カム軸のハウジング部との間に形成されたスパークプラグが挿通可能なスパークプラグガイド筒挿入孔を挟んで一体的に形成されたカムハウジングを備えたエンジンのシリンダヘッド構造において、
前記スパークプラグガイド筒は、一端側に前記カムハウジングに圧入される嵌合部が形成され、
前記カムハウジングは、前記シリンダヘッドへの取付け状態で前記スパークプラグガイド筒の軸線方向に沿って、前記スパークプラグガイド筒の挿通孔内の該カムハウジングを前記シリンダヘッドへ締結するボルト座面と前記カム軸との間に位置するように、前記スパークプラグガイド筒の嵌合部が圧入される圧入部が形成されると共に、
前記カムハウジングの反シリンダヘッド側面には、装着されるスパークプラグガイド筒の軸線方向に沿って反シリンダヘッド側に向かい、かつ、前記スパークプラグガイド筒の径方向外周を包囲するようにリブが突設され、前記リブに包囲された内側にカムハウジング取付け用ボルト座面の一部が形成されたことを特徴とするエンジンのシリンダヘッド構造である。
【0010】
このように構成することで、エンジンの気筒軸線上を通る直線上にスパークプラグとカム軸受を配するもののカム軸を気筒よりに配置でき、バルブ挟み角を狭めることができ、シリンダヘッドの幅をコンパクトに構成できる。これにより、前記シリンダヘッドの高剛性化を実現できる。
【0011】
本発明によれば、前記スパークプラグガイド筒、一端側に前記カムハウジングに圧入される嵌合部を形成し、前記カムハウジングを、前記シリンダヘッドへの取付け状態で前記スパークプラグガイド筒の軸線方向に沿って、前記スパークプラグガイド筒の挿通孔内の該カムハウジングを前記シリンダヘッドへ締結するボルト座面と前記カム軸との間に位置するように、前記スパークプラグガイド筒の嵌合部が圧入される圧入部を形成することによって、前記カムハウジングのスパークプラグガイド筒が圧入される圧入部にかかる応力を、取付けボルトの座部やねじ部、カム軸受などの別の部位に分散することができ、これにより、前記圧入部に応力が集中しない。
また、前記カムハウジングの反シリンダヘッド側面には、装着されるスパークプラグガイド筒の軸線方向に沿って反シリンダヘッド側に向かい、且つ前記スパークプラグガイド筒の径方向外周を包囲するようにリブを突設し、前記リブに包囲された内側にカムハウジング取付け用ボルトの座面の一部を形成するので、前記カムハウジングの倒れ方向にかかる荷重をリブで支えることができるので、高剛性な構造にできる。
【0012】
また、本発明において、前記カムハウジングの反シリンダヘッド側面には、前記リブに包囲された前記スパークプラグガイド筒の径方向外周およびカムハウジング取付け用ボルトの座面の一部に臨ませて弾性シール部材を設け、前記弾性シール部材を介してシリンダヘッドカバーを当接させ、前記カムハウジングの当接支持部をカム軸中心よりもスパークプラグ筒側に寄せて設けることが好ましい。
このように構成することで、シリンダヘッドカバーの取付けにおいて、外周部を固定するとともに、内側のいわゆる腹の部分を弾性シール部材を介して支持できるので、該シリンダヘッドカバーの膜振動による反射された騒音の増大を抑制することができる。
また、本発明において、前記シリンダヘッドのスパークプラグ挿入孔を、前記カム軸よりシリンダヘッド幅方向内側に形成される前記カムハウジングを締結する締結部より下方の内周面に、前記シリンダヘッドのスパークプラグ挿入孔と前記スパークプラグガイド筒との間に介在される弾性シール部材を収容する弾性シール部材収容部を形成することが好ましい。
このように構成することで、取付けボルトのねじ部を接近させることができ、弾性シール部材の許容寸法分だけコンパクト化することができる。また、ねじ部を避けたアンダーカット部にシール部材を設ける構造により大きな寸法のシール部材でも収納可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1〜図8は発明を実施する形態の一例であって、図1は本発明に係る実施形態のエンジンのシリンダヘッド構造の構成を示す側面断面図、図2はヘッドカバーを外した状態のシリンダヘッド構造の構成を示す平面図、図3はヘッドカバーおよびカムハウジングを外した状態にシリンダヘッド構造の構成を示す平面図、図4は前記シリンダヘッドの構成を示す側面断面図、図5は前記カムハウジングの構成を示す側面断面図、図6は図5のA矢視図、図7の(a)は前記カムハウジングとスパークプラグガイド筒とが別体の状態を示す説明図、(b)は前記カムハウジングとスパークプラグガイド筒の組付け状態を示す説明図、図8は図5のB矢視図である。
図中、同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、基本的な構成は図に示す従来のものと同様である。
【0016】
本実施形態は、図1、図2に示すように、自動二輪車等に搭載されるエンジン1のシリンダヘッド構造10であって、シリンダヘッド2に形成されたスパークプラグ挿入孔9にスパークプラグガイド筒8が設けられ、スパークプラグ5が挿通可能なスパークプラグガイド筒挿入孔13を挟んで吸気カム軸6のハウジング部11と排気カム軸7のハウジング部12とが一体的に形成されたカムハウジング3を備えたものである。
【0017】
前記エンジン1は、図示しない自動二輪車のフレームにシリンダヘッド2を略上方に向けて配設した直列4気筒エンジンであって、図2、図3に示すように、該シリンダヘッド2の幅方向すなわち車体前後方向の略中央部に、車体幅方向に等間隔で配設された4基のスパークプラグ5を挟んで吸気カム軸6と排気カム軸7とが略平行に配設されている。
【0018】
前記吸気カム軸6および排気カム軸7は、それぞれの一側端部にカムスプロケット6a、7aが一体的に設けられ、タイミングチェーン22により駆動するようにされている。図中22aはチェーンガイドである。
【0019】
前記シリンダヘッド2は、図1、図4に示すように、その上部のシリンダヘッド幅方向の略中央部にスパークプラグ5が装着されるスパークプラグ挿入孔9が形成され、前記スパークプラグ挿入孔9を挟んでシリンダヘッド幅方向に一直線状に前記吸気カム軸6および排気カム軸7を回転自在に軸支するカム軸受部2a、2aが形成されている。前記カム軸受部2aには、それぞれ前記吸気カム軸6および排気カム軸7を挟んで2箇所ずつ取付けられる取付けボルト14用のねじ部2bが形成されている。
また、ねじ部に繋がり、カム軸のジャーナルに面してオイルを貯留する切欠が設けられ、カム軸の軸中心に沿って設けた図示しないオイル通路により各軸受部にオイルを供給する。
【0020】
前記スパークプラグ挿入孔9は、前記ねじ部2bより下方で、且つ内周面9aに臨んで前記Oリング20を収容する収容部(Oリング溝)9bが形成されている。このOリング20は、スパークプラグガイド筒8の外周と密着してスパークプラグ挿入孔9の内周面9aと隙間を密閉するものである。
【0021】
また、前記シリンダヘッド2は、スパークプラグ5を挟んで一側面側には吸気ポート18が斜め上方に向かい開口形成され、他側面側には排気ポート19が斜め下方に向かい開口形成されている。前記排気ポート19の下方には、スパークプラグ挿入孔9の底部と外部とを連通して該スパークプラグ挿入孔9内に溜まった水や埃などを排出する排出路23が斜め下方に向かい形成されている。
図中の符号24は、ウォータジャケットである。
【0022】
前記シリンダヘッド2の上部には、カムハウジング3が配設され、前記カムハウジング3の上側には、該カムハウジング3を覆うとともにシリンダヘッド2の上部を覆うヘッドカバー4が配設されている。
【0023】
前記カムハウジング3は、図1、図2に示すように、前記スパークプラグ挿入孔9と対向する位置にスパークプラグガイド筒挿入孔13が開口形成され、前記スパークプラグガイド筒挿入孔13を挟んでシリンダヘッド幅方向に一直線状に前記吸気カム軸6および排気カム軸7とを回転自在に軸支する吸気カム軸6のハウジング部11と排気カム軸7のハウジング部12とが一体的に構成されるとともに、隣り合うスパークプラグ5、5の間に配設される二次エア供給通路15のハウジング部、すなわち二次エア用リードバルブハウジング部16を介して2基のスパークプラグ5、5間を跨いで連設されている。
【0024】
前記カムハウジング3の形状は、図2に示すように、平面視で前記吸気カム軸6のハウジング部11と排気カム軸7のハウジング部12とをシリンダヘッド2の排気側方向および吸気側方向に向かい突出させた略矩形状に形成されている。
【0025】
前記カムハウジング3の反シリンダヘッド側面3aには、図5に示すように、スパークプラグガイド筒挿入孔13に固定されるスパークプラグガイド筒8の軸線方向に沿って反シリンダヘッド側に向かい、且つ前記スパークプラグガイド筒8の径方向外周を包囲するようにリブ17が環状に突設されている。
前記カムハウジング3の前記リブ17に包囲された内側は、前記シリンダヘッド2へ取付けるための取付けボルト14用のボルト座部3bが形成されるとともに、取付けボルト14の頭部が突出しないように凹んで形成されている。
【0026】
前記リブ17の外側には、該リブ17の基部から吸気カム軸6および排気カム軸7の上方にかけてボス部11b、12bが後記するボルト座部11a、12aより突出して形成されている。
【0027】
前記カムハウジング3の両側端部、すなわち前記吸気カム軸6のハウジング部11および排気カム軸7のハウジング部12の側端部には、シリンダヘッド2に取付けるための取付けボルト14用のボルト座部11a、12aが形成されている。前記ボルト座部11a、12aおよびボルト座部3bとはほぼ同じ高さで構成されている。
【0028】
前記スパークプラグガイド筒挿入孔13は、前記カムハウジング3をシリンダヘッド2に締結するカムハウジング3の取付けボルト14用のボルト座部3bよりも下方の位置に、スパークプラグガイド筒8を一体的に固定する圧入部13aが設けられて、筒状のスパークプラグガイド筒8がシリンダヘッド2側に向かい突出して圧入固定される。
前記圧入部13aは、カムハウジング3をシリンダヘッド2へ取付ける状態で、前記スパークプラグガイド筒8の軸線方向に沿って、吸気カム軸6および排気カム軸7と前記ボルト座面3bとの間に位置するように形成されている。
【0029】
前記スパークプラグガイド筒挿入孔13の圧入部13aの上部は、スパークプラグガイド筒8の外径よりも小径の段付部13bが形成され、該段付部13bにスパークプラグガイド筒8の端面を当接させて位置決めするようにされている。
【0030】
前記スパークプラグガイド筒8は、一端側に前記スパークプラグガイド筒挿入孔13に圧入される嵌合部8aが形成され、他端部側をシリンダヘッド2のスパークプラグ挿入孔9内に挿着するように構成されている。
前記スパークプラグガイド筒8は、シール部材としてОリング20を介して前記スパークプラグ挿入孔9に着脱自在に密着固定される。
【0031】
前記ヘッドカバー4は、弾性シール部材として例えばゴムパッキン21を介してその内側が前記カムハウジング3に密着した状態で当接支持されている。
前記ヘッドカバー4との当接支持部となるリブ17は、吸気カム軸6および排気カム軸7の中心軸よりもスパークプラグガイド筒8側寄りに設けられ、前記リブ17の反シリンダヘッド側端部には、前記ヘッドカバー4に対向して環状に前記ゴムパッキン21用のシール部材取付け溝17aが形成されている。
【0032】
次に、本実施形態のシリンダヘッド構造10の組付けについて図面を参照して説明する。
まず、カムハウジング3にスパークプラグガイド筒8を組付ける。
図7の(a)に示すように、カムハウジング3のスパークプラグガイド筒挿入孔13の圧入部13aに、スパークプラグガイド筒8の一端側の嵌合部8aを圧入する。
前記スパークプラグガイド筒8の圧入作業は、図7の(b)に示すように、前記スパークプラグガイド筒8の嵌合部8aの端部が前記圧入部13aの段付部13bに当接するまで行う。
【0033】
次に、スパークプラグガイド筒8が一体的に挿着されたカムハウジング3をシリンダヘッド2に組付ける。
前記シリンダヘッド2には、スパークプラグ挿入孔9の内周面9aに形成されたOリング溝9bにOリング20が装着されている。
前記スパークプラグ挿入孔9に前記スパークプラグガイド筒8を挿入して、前記Oリング20を内径方向に押圧して前記スパークプラグガイド筒8の外周部とスパークプラグ挿入孔9の内周部とを密閉させた状態で該スパークプラグガイド筒8を装着する。そして、図1、図5に示すように、取付けボルト14により前記カムハウジング3をシリンダヘッド2に固定する。
【0034】
次に、前記シリンダヘッド2の上部およびカムハウジング3を上方から覆うようにヘッドカバー4を配置して該シリンダヘッド2に固定する。
このとき、前記ヘッドカバー4は、図1に示すように、該ヘッドカバー4の外周部4aがガスケット25を介してシリンダヘッド2の上部外周部2cに当接した状態で、且つ該ヘッドカバー4内部の略中央部がゴムパッキン21を介してカムハウジング3のリブ17を押圧した状態で取付けられる。
【0035】
このようにして、予めカムハウジング3にスパークプラグガイド筒8を装着しておけば、カムハウジング3をシリンダヘッド2に組付ける際に、スパークプラグガイド筒8をスパークプラグ挿入孔9に容易にしかも確実に装着することができる。
【0036】
以上のように構成したので、本実施形態によれば、シリンダヘッド2のコンパクト化を図り、シリンダヘッドの高剛性化を実現できる。
すなわち、本実施形態によれば、カムハウジング3のスパークプラグガイド筒8が固定される圧入部13aを、前記カムハウジング3をシリンダヘッド2へ取付ける状態で、吸気カム軸6および排気カム軸7と前記ボルト座面3bとの間に形成したので、前記カム軸6、7を気筒寄りに配置でき、したがって、バルブ挟み角を狭めてシリンダヘッド2の幅をコンパクトにすることができる。また、幅寸法がコンパクトになることで、シリンダヘッド2を高剛性な構成にすることができる。
【0037】
また、前記スパークプラグガイド筒8の嵌合部8aにカムハウジング3に圧入される環状の圧入代を持たせて前記圧入部13aに圧入嵌合するようにしたので、カムハウジング3のシリンダヘッド2への組付け時に、取付けボルト14のボルト座部3bやねじ部2b、およびカムハウジング3の別の部位の応力を受ける部分に対して応力を分散させることができる。したがって、カムハウジング3の圧入部13aに応力集中させることがない。
【0038】
また、本実施形態によれば、シリンダヘッド2のスパークプラグ挿入孔9の、カムハウジング3を締結するねじ部2bより下方で且つ内周面9aに臨んでOリング溝9bを設けることで、前記ねじ部2bを近接させることができ、Oリング20等のシール部材の収容寸法分だけコンパクト化を果たせる。
また、シール部材をねじ部2bを避けたアンダーカット部に設けるようにしたので、ある大きな寸法のシール部材でも収容可能となる。
【0039】
また、本実施形態によれば、カムハウジング3の上部にスパークプラグガイド筒8の延長上に沿う方向に環状にリブ17を突設させ、前記リブ17の内側に前記スパークプラグガイド筒8の径方向に広がる空間3cを形成し、その空間3cにカムハウジング3の取付けボルト14のボルト座部3bを臨ませるように構成したので、前記カムハウジング3の倒れ方向にかかる荷重を支える高剛性な構造を実現できる。また、前記リブ17によりボルト座部3bを包囲し、且つカム軸中心の上方に配置できるので効果的に剛性の向上を図ることができる。
【0040】
また、前記リブ17を構成したことで、前記スパークプラグガイド筒挿入孔13にスパークプラグガイド筒8を圧入支持させ得る充分な剛性を得ることができる。さらに、スパークプラグ5のメンテナンスの邪魔になることがない。
ここでは、吸気カム軸6および排気カム軸7に対して気筒軸方向上方の取付けボルト14のボス部とスパークプラグガイド筒挿入孔13のボス部とを連結して略菱形状に設けている。
【0041】
また、本実施形態によれば、スパークプラグガイド筒8の径方向に広がる空間3cを形成するリブ17に臨ませて弾性シール部材としてゴムパッキン21を設け、該ゴムパッキン21を介してヘッドカバー4を当接支持させ、当接支持部であるリブ17をカム軸中心よりもスパークプラグガイド筒側に寄せて設けたことで、ヘッドカバー4の平板部分、いわゆる膜振動の腹の部分を支持できるので、放射される騒音を抑制できる。
【0042】
また、前記ヘッドカバー4を、平板状の部分から中央の膨出した部分に湾曲形状に形成したので、クランク軸(図示省略)に対して垂直なエンジン幅方向両端側のエンジン上部の張り出しを小さくできる。
ここでは、ヘッドカバー4との間にカムハウジング3のボス部11b、12b上方に隙間空間を設けている。前記ボス部11b、12b上端をシール面より気筒軸方向で下方としている。
【0043】
なお、本実施形態では、スパークプラグガイド筒8の端面をカムハウジング3の環状の段付部13bに当接させて位置決めとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スパークプラグガイド筒8の外周面に環状の突起を設けて、カムハウジング3に当接させて位置決めするものであってもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明のエンジンのシリンダヘッド構造によれば、簡単な構成でシリンダヘッドのコンパクト化を図り、しかも、シリンダヘッドの高剛性化を実現できるという優れた効果を奏し得る。
詳しくは、本発明のエンジンのシリンダヘッド構造によれば、スパークプラグガイド筒を、一端側に前記カムハウジングに圧入される嵌合部を形成し、前記カムハウジングの前記スパークプラグガイド筒の嵌合部が圧入される圧入部を、前記シリンダヘッドへの取付け状態で前記スパークプラグガイド筒の軸線方向に沿って、前記カム軸と該カムハウジングの取付けボルト座面との間に位置するように形成することで、前記カムハウジングのスパークプラグガイド筒が圧入される圧入部にかかる応力を、取付けボルトの座部やねじ部、カム軸受などの別の部位に応力分散させて、前記圧入部に応力が集中することを抑制できる
また、前記カムハウジングの反シリンダヘッド側面に、装着されるスパークプラグガイド筒の軸線方向に沿って反シリンダヘッド側に向かい、且つ前記スパークプラグガイド筒の径方向外周を包囲するようにリブを突設し、前記リブに包囲された内側にカムハウジング取付け用ボルトの座面の一部を形成するので、前記カムハウジングの倒れ方向にかかる荷重をリブで支えることができるので、高剛性な構造を実現できる。
【0046】
また、本発明において、前記カムハウジングの反シリンダヘッド側面には、前記リブに包囲された前記スパークプラグガイド筒の径方向外周およびカムハウジング取付け用ボルトの座面の一部に臨ませて弾性シール部材を設け、前記弾性シール部材を介してシリンダヘッドカバーを当接させ、前記カムハウジングの当接支持部をカム軸中心よりもスパークプラグ筒側に寄せて設けることで、シリンダヘッドカバーの取付けにおいて、外周部を固定するとともに、内側のいわゆる腹の部分を弾性シール部材を介して支持できるので、該シリンダカバーの膜振動による反射された騒音の増大を抑制することができるという優れた効果を奏し得る。
また、本発明において、前記シリンダヘッドのスパークプラグ挿入孔を、前記カム軸よりシリンダヘッド幅方向内側に形成される前記カムハウジングを締結する締結部より下方の内周面に、前記シリンダヘッドのスパークプラグ挿入孔と前記スパークプラグガイド筒との間に介在される弾性シール部材を収容する弾性シール部材収容部を形成することで、取付けボルトのねじ部を接近させることができ、弾性シール部材の許容寸法分だけコンパクト化することができる。また、ねじ部を避けたアンダーカット部にシール部材を設ける構造による大きな寸法のシール部材でも収納可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態のエンジンのシリンダヘッド構造の構成を示す側面断面図である。
【図2】ヘッドカバーを外した状態の前記シリンダヘッド構造の構成を示す平面図である。
【図3】ヘッドカバーおよびカムハウジングを外した状態に前記シリンダヘッド構造の構成を示す平面図である。
【図4】前記シリンダヘッドの構成を示す側面断面図である。
【図5】前記カムハウジングの構成を示す側面断面図である。
【図6】図5のA矢視図である。
【図7】(a)は前記カムハウジングとスパークプラグガイド筒とが別体の状態を示す説明図、(b)は前記カムハウジングとスパークプラグガイド筒の組付け状態を示す説明図である。
【図8】図7の(a)のB矢視図である。
【図9】従来のシリンダヘッド構造の一例の構成を示す側面断面図である。
【図10】従来のシリンダヘッド構造のその他の例の構成を示す側面断面図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 シリンダヘッド
2a カム軸受部
2b ねじ部
3 カムハウジング
3b ボルト座部
4 ヘッドカバー
5 スパークプラグ
6 吸気カム軸
7 排気カム軸
8 スパークプラグガイド筒
8a 嵌合部
9 スパークプラグ挿入孔
9a 内周面
9b Oリング溝
10 シリンダヘッド構造
11、12 ハウジング部
11a、12a ボルト座部
11b、12b ボス部
13 スパークプラグガイド筒挿入孔
13a 圧入部
17 リブ
17a シール部材取付け溝
20 Oリング
21 ゴムパッキン
25 ガスケット

Claims (3)

  1. エンジンのシリンダヘッドに形成されたスパークプラグ挿入孔にスパークプラグガイド筒が設けられ、吸気カム軸のハウジング部と排気カム軸のハウジング部との間に形成されたスパークプラグが挿通可能なスパークプラグガイド筒挿入孔を挟んで一体的に形成されたカムハウジングを備えたエンジンのシリンダヘッド構造において、
    前記スパークプラグガイド筒は、一端側に前記カムハウジングに圧入される嵌合部が形成され、
    前記カムハウジングは、前記シリンダヘッドへの取付け状態で前記スパークプラグガイド筒の軸線方向に沿って、前記スパークプラグガイド筒の挿通孔内の該カムハウジングを前記シリンダヘッドへ締結するボルト座面と前記カム軸との間に位置するように、前記スパークプラグガイド筒の嵌合部が圧入される圧入部が形成されると共に、
    前記カムハウジングの反シリンダヘッド側面には、装着されるスパークプラグガイド筒の軸線方向に沿って反シリンダヘッド側に向かい、かつ、前記スパークプラグガイド筒の径方向外周を包囲するようにリブが突設され、前記リブに包囲された内側にカムハウジング取付け用ボルト座面の一部が形成されたことを特徴とするエンジンのシリンダヘッド構造。
  2. 前記カムハウジングの反シリンダヘッド側面には、前記リブに包囲された前記スパークプラグガイド筒の径方向外周およびカムハウジング取付け用ボルトの座面の一部に臨ませて弾性シール部材が設けられ、
    前記弾性シール部材を介してシリンダヘッドカバーを当接させ、
    前記カムハウジングの当接支持部をカム軸中心よりもスパークプラグ筒側に寄せて設けたことを特徴とする請求項に記載のエンジンのシリンダヘッド構造。
  3. 前記シリンダヘッドのスパークプラグ挿入孔は、前記カム軸よりシリンダヘッド幅方向内側に形成される前記カムハウジングを締結する締結部より下方の内周面に、前記シリンダヘッドのスパークプラグ挿入孔と前記スパークプラグガイド筒との間に介在される弾性シール部材を収容する弾性シール部材収容部が形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンのシリンダヘッド構造。
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