JP3849662B2 - 直噴ディーゼルエンジンのシリンダヘッド部構造 - Google Patents

直噴ディーゼルエンジンのシリンダヘッド部構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリンダボア中心部対応位置に燃料噴射用のインジェクタを直立配置しインジェクタホルダで押えてホルダボルトで固定する直噴ディーゼルエンジンのシリンダヘッド部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリンダヘッドのシリンダボア中心部対応位置に燃料噴射用のインジェクタを直立配置しインジェクタホルダで押えてホルダボルトで固定し回り止めする直噴ディーゼルエンジンは従来から知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。そして、そのホルダボルトを螺合させるボルトネジ孔を、シリンダヘッドに設けたインジェクタ取付用のボスと一体の肉付け部に形成し、インジェクタホルダをヘッドカバーの上から押さえる形で取り付けることが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
欧州特許第0819841号明細書
【特許文献2】
欧州特許出願公開第1094213号明細書
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
直噴ディーゼルエンジンにおいて燃料噴射用のインジェクタをインジェクタホルダで押えてホルダボルトでシリンダヘッドに固定し回り止めする場合、この種のエンジンのシリンダヘッドは一般に材質がアルミ系、インジェクタは鉄系で、熱膨張差があるため、ホルダボルトをできるだけインジェクタの先端に近い位置でシリンダヘッドに固定することで熱膨張差を吸収するようにしたい。しかし、そのために上記従来の技術のようにインジェクタボスにボルトネジ孔を形成する肉付け部を設けるのでは、その肉付け部が障害となってヘッド上部の動弁室のオイルの流れが悪くなる。また、上記従来の技術のようにインジェクタホルダをヘッドカバーの上から押さえる形で取り付けるのでは、ヘッドカバーを取り付けないとインジェクタホルダを組み付けることができず、また、インジェクタおよびインジェクタホルダを外さなければヘッドカバーを外すことができないため、組み付け性およびサービス性が悪くなる。
【0005】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、燃料噴射用のインジェクタをインジェクタホルダで押えてホルダボルトで固定し回り止めする直噴ディーゼルエンジンにおいて、ヘッド上部の動弁室のオイルの流れを悪化させることなくホルダボルトをインジェクタ先端に近い位置で固定して熱膨張差を吸収するとともに、ヘッドカバーに関係なくインジェクタおよびインジェクタホルダの取り付け・取り外しを行うことができ、インジェクタおよびインジェクタホルダに関係なくヘッドカバーの取り付け・取り外しを行うことができて組み付け性およびサービス性が向上し、かつ、動弁室と外部とのシール性を確保できるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決する直噴ディーゼルエンジンのシリンダヘッド部構造を提供するものである。
【0007】
請求項1に係る発明の直噴ディーゼルエンジンのシリンダヘッド部構造は、シリンダボア中心部対応位置に燃料噴射用のインジェクタを直立配置しインジェクタホルダで押えてホルダボルトで固定する直噴ディーゼルエンジンのシリンダヘッド部構造であって、ヘッド上部に動弁室空間を画成するヘッドカバーに、前記インジェクタおよび前記インジェクタホルダと前記ホルダボルトをインジェクタ挿入方向に挿通自在とする開口部が形成されて、該開口部の周囲がヘッドトップデッキ部の上面に当接シールされ、前記ヘッドカバーの外部に前記インジェクタおよび前記インジェクタホルダと前記ホルダボルトが露出する構成とするとともに、前記ホルダボルトが前記ヘッドトップデッキ部を貫通して、ウォータジャケットと前記動弁室空間とを区画するヘッドミドルデッキ部に形成されたホルダネジ孔に螺合する構成とし、かつ、前記インジェクタホルダの裏面と前記ヘッドトップデッキ部の上面との間および前記ホルダボルトの軸周面と前記ヘッドトップデッキ部のボルト孔との間をシールする弾性シール部材であって、前記インジェクタホルダの裏面と前記ヘッドトップデッキ部との間に挟まれるリング状部および前記ボルト孔に挿入される筒状部を備えたサポート体と、該サポート体の前記リング状部に取り付けられ前記ヘッドトップデッキ部の上面に当接する第1弾性シール部材と、前記筒状部に取り付けられ前記ホルダボルトの周面に当接する第2弾性シール部材とで構成される弾性シール部材が配設される構成としたことを特徴とする。
【0008】
この場合、ホルダボルトがヘッドトップデッキ部を貫通して、ウォータジャケットと動弁室空間とを区画するヘッドミドルデッキ部に形成されたホルダネジ孔に螺合する構成としたことにより、ホルダボルトがインジェクタ先端に近い位置で固定されることとなってシリンダヘッドとインジェクタとの間の熱膨張差をボルト締結力で吸収することができ、また、ホルダネジ孔のためにインジェクタボスと一体に肉付け部を形成する必要がないため動弁室のオイルの流れが悪くならない。
【0009】
また、ヘッド上部に動弁室空間を画成するヘッドカバーに、インジェクタおよびインジェクタホルダとホルダボルトをインジェクタ挿入方向に挿通自在とする開口部が形成され、ヘッドカバーの外部にインジェクタおよびインジェクタホルダとホルダボルトが露出する構成としたことにより、ヘッドカバーに関係なくインジェクタおよびインジェクタホルダの取り付け・取り外しを行うことができ、インジェクタおよびインジェクタホルダに関係なくヘッドカバーの取り付け・取り外しを行うことができて組み付け性およびサービス性が向上する。
【0010】
そして、ヘッドカバーの開口部の周囲がヘッドトップデッキ部の上面に当接シールされ、インジェクタホルダの裏面とヘッドトップデッキ部の上面との間およびホルダボルトの軸周面とヘッドトップデッキ部のボルト孔との間をシールする弾性シール部材が配設される構成としたことにより、動弁室の密閉性が確保される。特に、その弾性シール部材は、インジェクタホルダの裏面とヘッドトップデッキ部との間に挟まれるリング状部およびボルト孔に挿入される筒状部を備えたサポート体と、該サポート体のリング状部に取り付けられヘッドトップデッキ部の上面に当接する第1弾性シール部材と、筒状部に取り付けられホルダボルトの周面に当接する第2弾性シール部材とで構成されるものであり、弾性シール部材をこのように構成することで、ヘッドトップデッキ部のホルダボルト貫通部のシール性が確保される。
【0011】
請求項2に係る発明の直噴ディーゼルエンジンのシリンダヘッド部構造は、請求項1に係る発明の上記構成を備えるとともに、前記ヘッドミドルデッキ部を構成しウォータジャケットを画成するヘッド本体の上面に、動弁装置のカムシャフトを支持するカムジャーナル部を構成するとともに前記ヘッドカバーの開口部周囲との当接シール面を備えたヘッドトップデッキ部を構成するカムキャリアが配置され、前記インジェクタホルダおよび前記カムキャリアを貫通して前記ヘッドミドルデッキ部の前記ホルダネジ孔に螺合する前記ホルダボルトが前記動弁室空間に露出する構成としたものである。
【0012】
この場合、ヘッド本体の上面にカムキャリアが配置される構成で、ヘッド本体とカムキャリアが別体であるため、ヘッド本体に形成されるヘッドミドルデッキ部へのホルダネジ孔の加工は容易である。そして、ホルダネジ孔を加工するだけの簡単な構成で、動弁室のオイルの流れを悪化させることなくホルダボルトを固定することができる。
【0013】
請求項3に係る発明の直噴ディーゼルエンジンのシリンダヘッド部構造は、請求項2に係る発明の上記構成を備えるとともに、前記ヘッド本体には該ヘッド本体の上面から燃焼室を画成するボトムデッキの下面まで延びるインジェクタ孔を備えたインジェクタボスが形成され、該インジェクタボスの上面に前記カムキャリアが当接固定される構成としたものである。
【0014】
このようにインジェクタボスの上面に前記カムキャリアが当接固定される構成としたことで、インジェクタボス近傍においてインジェクタホルダおよびカムキャリアを貫通して締め付けるホルダボルトの軸力に対し、カムキャリアにより構成されるヘッドトップデッキ部の剛性を確保することができる。
【0015】
請求項4に係る発明の直噴ディーゼルエンジンのシリンダヘッド部構造は、請求項3に係る発明の上記構成を備えるとともに、前記ウォータージャケット内のシリンダボア間対応位置に前記ヘッドボトムデッキ部と前記ヘッドミドルデッキ部とを連結する支柱が形成され、該支柱と前記ヘッドミドルデッキ部との連結部に近接して前記ホルダネジ孔を有するホルダボルトボスが形成されたものである。
【0016】
この場合、ウォータージャケット内のシリンダボア間対応位置に形成した支柱は、ヘッドボルトボス部間に位置し、それにより、ヘッドミドルデッキ部の上からヘッドボルトボス部を貫通してシリンダに締結するヘッドボルトの締付応力に対しシリンダボア間対応位置におけるヘッドミドルデッキ部の剛性が高まる。そして、その支柱とミドルデッキとの連結部に近接してホルダネジ孔を有するホルダボルトボスが形成されることで、ホルダボルトに締め付けに対する剛性が確保される。
【0017】
請求項5に係る発明の直噴ディーゼルエンジンのシリンダヘッド部構造は、請求項2〜4に係る発明のいずれかの上記構成を備えるとともに、当該エンジンがDOHC多気筒列型エンジンで、前記カムキャリアがヘッド幅方向中心部に位置してヘッド長手方向に延びるベース部と該ベース部から気筒毎にヘッド幅方向に延びる前記カムジャーナル部とからなるフレーム構造で、前記開口部が前記カムキャリアの前記ベース部に対応してヘッド長手方向に延びるスリットの形状に形成され、そのスリット長手方向に長くなる方向に前記インジェクタホルダが配置されたものである。
【0018】
この場合、カムキャリアをヘッド長手方向に延びるベース部と気筒毎にヘッド幅方向に延びるカムジャーナル部とからなるフレーム構造であることにより、吸気カム軸および排気カム軸を有するDOHC多気筒エンジンの動弁機構をヘッド上部の動弁室に干渉なく配置できるとともに各気筒のインジェクタおよびインジェクタホルダをカムキャリア上に配置することができ、しかも、ヘッドカバーの開口部がカムキャリアのベース部に対応してヘッド長手方向に延びるスリットの形状に形成され、そのスリット長手方向に長くなる方向にインジェクタホルダが配置されることで、各気筒のインジェクタおよびインジェクタホルダを一列となる配置でヘッドカバーの外部に露出させることができ、簡素なシリンダヘッド部構造となる。
【0019】
請求項6に係る発明の直噴ディーゼルエンジンのシリンダヘッド部構造は、請求項5に係る発明の上記構成を備えるとともに、前記カムキャリアの各カムジャーナル部に対応してカムジャーナル部毎に独立したカムキャップを配し、一体のカムキャリアと各カムキャップとでカム軸を支持する構成としたものである。
【0020】
これによりDOHCエンジンの吸気カム軸と排気カム軸を支持する簡素な構成が得られる。
【0021】
請求項7に係る発明の直噴ディーゼルエンジンのシリンダヘッド部構造は、請求項5または6に係る発明の上記構成を備えるとともに、前記開口部の長手方向に沿って各インジェクタを連通するリターン通路を配置したものである。
【0022】
リターン通路はこのようにヘッドカバー開口部の長手方向に沿って配置することで簡素に配管できる。
【0023】
請求項8に係る発明の直噴ディーゼルエンジンのシリンダヘッド部構造は、請求項5〜7に係る発明のいずれかの上記構成を備えるとともに、当該エンジンがヘッド幅方向の一側から吸気し他側から排気するクロスフロー式エンジンで、その吸気側の側面に沿って高圧燃料を蓄える畜圧レールが配され、前記ヘッドカバーは吸気側が排気側より低く形成されて、その低い方のヘッドカバー吸気側の上方に前記蓄圧レールと各インジェクタとを連結する燃料パイプが配管され、ヘッドカバー排気側の内部にオイルセパレータ室が形成されたものである。
【0024】
この構成により、クロスフロー式エンジンにおいて蓄圧レールおよび該蓄圧レールと各インジェクタとを連結する燃料パイプを簡素に配管できる。
【0025】
請求項9に係る発明の直噴ディーゼルエンジンのシリンダヘッド部構造は、請求項1〜8に係る発明のいずれかの上記構成を備えるとともに、前記第1弾性シール部材が前記第2弾性シール部材より厚く形成されたものである。
【0026】
インジェクタホルダはホルダボルト貫通部を挟んで一側先端がインジェクタを保持し他側先端部がヘッドトップデッキ部の上面に当接するもので、ホルダボルトが締め付けられるときの多少の揺動を許容するよう先端部当接面が円弧状に形成されるとともに、ホルダボルト貫通部とヘッドトップデッキとの間の隙間は誤差を吸収できる程度に大きくされる。それに対し、ホルダボルトとボルト孔の隙間は誤差の発生要因が少ないため小さい寸法とされる。そのため、ヘッドトップデッキの上面に当接する第1弾性シール部材はたわみ代を大きくするよう厚みを大きくするのであり、それによりシール性の確保が容易となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜7は実施の形態の一例を示す。図1は実施の形態のエンジンの要部平面図、図2はヘッド本体の部分底面図、図3はカムキャップの平面図、図4はカムキャップの断面図、図5はシリンダヘッド部の部分拡大断面図、図6は弾性シール部材の断面図、図7はヘッドカバーの断面図である。
【0028】
この実施の形態のエンジンは吸気2弁、排気2弁のクロスフロー式で4気筒列型のDOHC(ダブルオーバヘッドカム)直噴ディーゼルエンジンで、シリンダヘッド部は、ヘッドミドルデッキ部1を構成しウォータジャケット2を画成するヘッド本体3の上面に、図示しない動弁装置のカムシャフトを支持する各カムジャーナル部4を構成するとともにヘッドトップデッキ部5を構成するカムキャリア6が配置され、ヘッド上部に動弁室空間7を画成するようヘッドカバー8が配設される。ヘッドミドルデッキ部1はウォータジャケット2と動弁室空間7とを区画する。
【0029】
カムキャリア6は、図3に示すように魚骨状のフレーム構造で、ヘッド幅方向中心部に位置してヘッド長手方向に延びるベース部がヘッドトップデッキ部5を構成し、ベース部から気筒毎にヘッド幅方向にカムジャーナル部4が形成されている。
【0030】
カムキャリア6には各カムジャーナル部4に対応してカムジャーナル部4毎に独立したカムキャップ9が配され、全気筒一体のカムキャリア6と各カムキャップ9とでカム軸が支持される。
【0031】
ヘッド本体3には、ヘッド本体3の上面から燃焼室を画成するヘッドボトムデッキ部10の下面まで延びるインジェクタ孔11を備えたインジェクタボス12が形成されている。カムキャリア6は図5に示すようにインジェクタボス12の上面に当接固定される。
【0032】
また、ヘッド本体3には、ウォータージャケット2内のシリンダボア13間対応位置にヘッドボトムデッキ部10とヘッドミドルデッキ部1とを連結する断面円形の支柱14が形成され、図5に示すように支柱14とヘッドミドルデッキ部1との連結部に近接してホルダネジ孔15を有するホルダボルトボス16が形成されている。
【0033】
そして、各気筒のシリンダボア13中心部対応位置に燃料噴射用のインジェクタ17が直立配置される。各インジェクタ17は、ヘッド上方からカムキャリア6を貫通してヘッド本体3のインジェクタ孔11に挿入され、二股構造のインジェクタホルダ18で押えられ、ホルダボルト19で固定される。
【0034】
ホルダボルト19は、インジェクタホルダ18およびカムキャリア6(ヘッドトップデッキ部5)を貫通してヘッドミドルデッキ部1に形成されたホルダボルトボス16のボルトネジ孔に螺合固定され、途中、カムキャリア6(ヘッドトップデッキ部5)とヘッドミドルデッキ部との間で動弁室空間7に露出している。
【0035】
そして、インジェクタホルダ18の裏面とカムキャリア6(ヘッドトップデッキ部5)の上面との間およびホルダボルト19の軸周面とカムキャリア6(ヘッドトップデッキ部5)のボルト孔20との間をシールするため、ワンタッチで装着可能な弾性シール部材21が配設されている。
【0036】
弾性シール部材21は、図6に示すとおりで、インジェクタホルダ18の裏面とカムキャリア6(ヘッドトップデッキ部5)との間に挟まれるリング状部22aおよびボルト孔20に挿入される筒状部22bを備えたサポート体22と、このサポート体22のリング状部22aに取り付けられカムキャリア6(ヘッドトップデッキ部5)の上面に当接する第1弾性シール部材23と、筒状部に取り付けられホルダボルトの周面に当接する第2弾性シール部材24とで構成され、第1弾性シール部材23は第2シール部材より厚く形成されている。
【0037】
ヘッドカバー8には、インジェクタ17およびインジェクタホルダ18とホルダボルト19をインジェクタ挿入方向に挿通自在とする開口部25が形成され、その開口部25の周囲がカムキャリア6のベース部(ヘッドトップデッキ部5)上面に形成された当接シール面26に当接シールされている。
【0038】
ヘッドカバー8の上記開口部25は、カムキャリア6のベース部(ヘッドトップデッキ部5)に対応してヘッド長手方向に延びるスリットの形状に形成されたもので、そのスリット長手方向に長くなる方向にインジェクタホルダ18が配置され、開口部25からヘッドカバー8の外部にインジェクタ17およびインジェクタホルダ18とホルダボルト19が露出する
【0039】
そして、図1に示すようにヘッドカバー8の外部には上記開口部25の長手方向に沿って各インジェクタ17を連通するリターン通路27が配され、吸気側の側面に沿って高圧燃料を蓄える畜圧レール28が配されている。
【0040】
また、ヘッドカバー8は図7に示すように吸気側(図1で下側、図7で左側)が排気側(図1で上側、図7で右側)より低く形成されて、図1に示すように低い方のヘッドカバー吸気側8aの上方に蓄圧レール28と各インジェクタ17とを連結する燃料パイプ29が配管されている。また、ヘッドカバー排気側8bの内部にはオイルセパレータ室が形成されている。
【0041】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、燃料噴射用のインジェクタをインジェクタホルダで押えてホルダボルトで固定し回り止めする直噴ディーゼルエンジンにおいて、ヘッド上部の動弁室のオイルの流れを悪化させることなくホルダボルトをインジェクタ先端に近い位置で固定して熱膨張差を吸収するとともに、ヘッドカバーに関係なくインジェクタおよびインジェクタホルダの取り付け・取り外しを行うことができ、インジェクタおよびインジェクタホルダに関係なくヘッドカバーの取り付け・取り外しを行うことができて組み付け性およびサービス性が向上し、かつ、動弁室と外部とのシール性を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態のエンジンの要部平面図である。
【図2】 本発明の実施の形態におけるヘッド本体の部分底面図である。
【図3】 本発明の実施の形態におけるカムキャップの平面図である。
【図4】 本発明の実施の形態におけるカムキャップの断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態におけるシリンダヘッド部の部分拡大断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態における弾性シール部材の断面図である。
【図7】 本発明の実施の形態におけるヘッドカバーの断面図である。
【符号の説明】
1 ヘッドミドルデッキ部
2 ウォータジャケット
3 ヘッド本体
カムジャーナル部
5 ヘッドトップデッキ部(ベース部)
6 カムキャリア
7 動弁室空間
8 ヘッドカバー
9 カムキャップ
10 ヘッドボトムデッキ部
11 インジェクタ孔
12 インジェクタボス
13 シリンダボア
14 支柱
15 ホルダネジ孔
16 ホルダボルトボス
17 インジェクタ
18 インジェクタホルダ
19 ホルダボルト
20 ボルト孔
21 弾性シール部材
22 サポート体
22a リング状部
22b 筒状部
23 第1弾性シール部材
24 第2弾性シール部材
25 開口部
26 当接シール面
27 リターン通路
28 畜圧レール
29 燃料パイプ

Claims (9)

  1. シリンダボア中心部対応位置に燃料噴射用のインジェクタを直立配置しインジェクタホルダで押えてホルダボルトで固定する直噴ディーゼルエンジンのシリンダヘッド部構造であって、
    ヘッド上部に動弁室空間を画成するヘッドカバーに、前記インジェクタおよび前記インジェクタホルダと前記ホルダボルトをインジェクタ挿入方向に挿通自在とする開口部が形成されて、該開口部の周囲がヘッドトップデッキ部の上面に当接シールされ、前記ヘッドカバーの外部に前記インジェクタおよび前記インジェクタホルダと前記ホルダボルトが露出する構成とするとともに、
    前記ホルダボルトが前記ヘッドトップデッキ部を貫通して、ウォータジャケットと前記動弁室空間とを区画するヘッドミドルデッキ部に形成されたホルダネジ孔に螺合する構成とし、
    かつ、前記インジェクタホルダの裏面と前記ヘッドトップデッキ部の上面との間および前記ホルダボルトの軸周面と前記ヘッドトップデッキ部のボルト孔との間をシールする弾性シール部材であって、前記インジェクタホルダの裏面と前記ヘッドトップデッキ部との間に挟まれるリング状部および前記ボルト孔に挿入される筒状部を備えたサポート体と、該サポート体の前記リング状部に取り付けられ前記ヘッドトップデッキ部の上面に当接する第1弾性シール部材と、前記筒状部に取り付けられ前記ホルダボルトの周面に当接する第2弾性シール部材とで構成される弾性シール部材が配設される構成としたことを特徴とする直噴ディーゼルエンジンのシリンダヘッド部構造。
  2. 前記ヘッドミドルデッキ部を構成しウォータジャケットを画成するヘッド本体の上面に、動弁装置のカムシャフトを支持するカムジャーナル部を構成するとともに前記ヘッドカバーの開口部周囲との当接シール面を備えたヘッドトップデッキ部を構成するカムキャリアが配置され、
    前記インジェクタホルダおよび前記カムキャリアを貫通して前記ヘッドミドルデッキ部の前記ホルダネジ孔に螺合する前記ホルダボルトが前記動弁室空間に露出する構成とした請求項1記載の直噴ディーゼルエンジンのシリンダヘッド部構造。
  3. 前記ヘッド本体には該ヘッド本体の上面から燃焼室を画成するヘッドボトムデッキ部の下面まで延びるインジェクタ孔を備えたインジェクタボスが形成され、該インジェクタボスの上面に前記カムキャリアが当接固定される構成とした請求項2記載の直噴ディーゼルエンジンのシリンダヘッド部構造。
  4. 前記ウォータージャケット内のシリンダボア間対応位置に前記ヘッドボトムデッキと前記ヘッドミドルデッキ部とを連結する支柱が形成され、該支柱と前記ヘッドミドルデッキ部との連結部に近接して前記ホルダネジ孔を有するホルダボルトボスが形成された請求項3記載の直噴ディーゼルエンジンのシリンダヘッド部構造。
  5. 当該エンジンがDOHC多気筒列型エンジンで、前記カムキャリアがヘッド幅方向中心部に位置してヘッド長手方向に延びるベース部と該ベース部から気筒毎にヘッド幅方向に延びる前記カムジャーナル部とからなるフレーム構造で、前記開口部が前記カムキャリアの前記ベース部に対応してヘッド長手方向に延びるスリットの形状に形成され、そのスリット長手方向に長くなる方向に前記インジェクタホルダが配置された請求項2〜4のいずれか1項記載の直噴ディーゼルエンジンのシリンダヘッド部構造。
  6. 前記カムキャリアの各カムジャーナル部に対応してカムジャーナル部毎に独立したカムキャップを配し、一体のカムキャリアと各カムキャップとでカム軸を支持する構成とした請求項5記載の直噴ディーゼルエンジンのシリンダヘッド部構造。
  7. 前記開口部の長手方向に沿って各インジェクタを連通するリターン通路を配置した請求項5または6記載の直噴ディーゼルエンジンのシリンダヘッド部構造。
  8. 当該エンジンがヘッド幅方向の一側から吸気し他側から排気するクロスフロー式エンジンで、その吸気側の側面に沿って高圧燃料を蓄える畜圧レールが配され、前記ヘッドカバーは吸気側が排気側より低く形成されて、その低い方のヘッドカバー吸気側の上方に前記蓄圧レールと各インジェクタとを連結する燃料パイプが配管され、ヘッドカバー排気側の内部にオイルセパレータ室が形成された請求項5〜7のいずれか1項記載の直噴ディーゼルエンジンのシリンダヘッド部構造。
  9. 前記第1弾性シール部材が前記第2弾性シール部材より厚く形成された請求項1〜8のいずれか1項記載の直噴ディーゼルエンジンのシリンダヘッド部構造。
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