JP4134067B2 - 建具 - Google Patents

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Description

本発明は、建具に関し、詳しくは、窓枠と、この窓枠内に支持された少なくとも上下二段の障子とを備えた上げ下げ窓等の建具に関する。
住宅等の外壁開口部に設けられる建具(サッシ窓)として、上下一対の障子を備えた上げ下げ窓が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された上げ下げ窓は、窓枠と、この窓枠の上半分に固定された固定障子と、この固定障子の室内側に沿って上下にスライド開閉自在に設けられた可動障子(下部障子)とを備えて構成されている。そして、下部障子の下端部と窓枠との間には、下部障子の重量と同程度の力を上方に作用させて下部障子の開閉操作を容易にさせるためのバランサが設けられている。また、下部障子は、その下框を中心にして上部が室内側に回動(内倒し)可能に構成されており、この内倒し時に下部障子を支持するためのアームが縦框の途中位置と、縦枠に案内されて上下スライド自在に支持されたスライダとに連結されている。従って、内倒しして所定角度だけ傾いた下部障子をアームによって支持することができ、この状態の下部障子の室外面(ガラスパネル)を室内側から掃除できるようになっている。
実公平5−38222号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の上げ下げ窓では、内倒し時において、下部障子の上端部を手で支持しながら回動操作すると、手で支持した荷重分だけバランサに作用する重量が減って、この重量よりもバランサの引き上げ力が大きくなるため、回動操作時に下部障子の下端部が上方にスライドしてしまう可能性がある。このため、回動操作する際に下部障子が不安定になって操作性が悪化してしまうという問題がある。
本発明の目的は、内倒し時の障子を安定させて操作性を向上させることができる建具を提供することにある。
本発明の建具は、上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、この窓枠内に支持された少なくとも上下二段の障子とを備え、前記少なくとも上下二段の障子のうち、少なくとも下側の障子は、当該障子下端部に設けられたスライド部材を介して上下方向にスライド開閉自在に前記窓枠に支持されるとともに、前記スライド部材に軸支されて室内側に回動可能に構成され、前記窓枠には、前記スライド部材を上方に付勢するバランサが設けられており、前記下側の障子の回動時における前記スライド部材の上下移動を規制するロック装置を備え、前記ロック装置は、前記縦枠に設けられたロック受け手段と、このロック受け手段に係合可能な係合位置と係合不能な非係合位置との間を移動自在に前記障子に設けられた係合手段と、この係合手段を係合位置に向かって付勢する付勢手段と、前記係合手段の移動を規制する規制手段と、を有して構成され、前記係合手段は、前記下側の障子が室内側へ回動されていない非回動状態において、非係合位置からの移動が前記規制手段で規制され、前記下側の障子が室内側へ回動された場合に前記規制手段の規制が外れて前記付勢手段の付勢力により係合位置に移動されることを特徴とする。
ここで、少なくとも上下二段の障子は、上下一対の2枚の障子(上部障子および下部障子)から構成されていてもよく、3枚以上の障子から構成されていてもよい。
そして、上側の障子は、開閉可能に構成されていてもよく、また開閉不能な固定障子であってもよい。上側の障子を開閉可能に構成した場合の開閉形式は、上下にスライドする形式でもよく、また当該障子の上辺(上框)または下辺(下框)が窓枠に軸支されて室外側や室内側に回動する突出し形式や内倒し形式等でもよく、さらに当該障子の縦辺(縦框)が窓枠に軸支されて室外側や室内側に回動する開き形式でもよい。
以上の本発明によれば、下側の障子の回動時において、スライド部材(スライドシュー)の上下移動を規制するロック装置を設けたことで、バランサによってスライド部材が上方に付勢されていたとしても、障子下端部が上方に移動してしまうことがなく、回動操作時の障子を安定させることができるため、障子の内倒し操作の操作性を良好にすることができる。
また、下側の障子を上方に付勢するバランサの付勢力は、障子の重量に比例して大きくなるため、下側の障子が大型化した場合、例えば、障子の重量が30kgを超えるような場合には、バランサの付勢力も同程度となる。このため従来の上げ下げ窓において、障子を大型化しかつ内倒し時における障子下端部の跳ね上がりを防止するためには、内倒しの回動角度を小さく設定するなどの対策が考えられるが、このようにしてしまうと実質的に障子の室外側側面の清掃ができなくなってしまうため、障子を大型化することが困難であった。
これに対して本発明では、障子の回動操作時にロック装置で障子下端部の跳ね上がりが確実に防止できるため、回動角度を小さく設定する必要がなく、清掃のしやすさを確保したまま障子(ガラスパネル)を大型化することができ、大きな開口を有して室外の眺望が良好な窓を形成することができる。
さらに、下側の障子を回動する回動操作に伴い、ロック装置の係合手段が係合位置に移動されてロック受け手段に係合するので、内倒し時に利用者がロック装置を操作しなくても自動的にロックが掛かるようにでき、操作性をさらに向上させることができる。また、下側の障子の上下スライド開閉操作時には、規制手段に規制された係合手段が非係合位置に位置して開閉操作を阻害することがないため、下側の障子をスムーズに開閉することができる。
さらに、本発明の建具では、前記下側の障子と前記スライド部材とが回動軸を介して連結され、この回動軸回りに当該障子が室内側に回動可能に構成されており、前記係合手段は、係合位置と非係合位置との間を回動自在に前記スライド部材に軸支されるとともに、この軸支位置を挟んで一方側に前記ロック受け手段に係合する係合部を有し、他方側に前記規制手段で規制される非規制部を有して形成された係合部材であることが好ましい。
このような構成によれば、下側の障子を縦枠に対して上下スライド自在に支持するスライド部材にロック装置の係合部材(係合手段)を取り付けたので、上下スライド開閉操作時には、係合部材がスライド部材とともに上下移動するため、室内側や室外側から係合部材が見えないようにでき、建具の外観(内観)意匠性が良好にできる。また、係合部材がスライド部材に軸支されて係合位置と非係合位置との間を回動するように構成したことで、一般的な鎌錠と同様の簡単な構造でロック装置を構成することができ、強度を確保しつつロック装置の部品点数や窓枠や障子の加工手間などを削減することができる。
さらに、本発明の建具では、前記回動軸は、前記下側の障子に固定されるとともに、前記スライド部材に軸支されており、前記規制手段は、前記係合手段の非規制部に当接する規制部を有して形成されるとともに、前記回動軸に固定され、前記下側の障子の回動に伴って前記規制部が前記非規制部から離れる方向に回動される規制部材であることが好ましい。
このような構成によれば、規制部材が回動軸に固定され、下側の障子の回動に伴って規制部が非規制部から離れる方向に回動される構成としたことで、ロック装置の構造をより簡単にすることができるとともに、内倒し操作時にスライド部材を確実にロックすることができる。
また、本発明の建具では、前記下側の障子の上端部には、前記縦枠に対して係脱自在かつ当該縦枠に案内されて上下にスライド移動可能なラッチ装置が設けられており、前記下側の障子を閉鎖位置から所定寸法だけ上方に開移動させた所定の開位置において、前記縦枠に対して前記ラッチ装置が係脱操作可能、かつ前記係合手段が前記ロック受け手段に係合可能に構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、下側の障子を所定の開位置に移動させなければラッチ装置が係脱操作できず、障子の回動操作ができないように構成されるとともに、所定の開位置でロック装置がロック可能に構成されているので、ロックされていない状態での内倒し操作を防止することができ、スライド部材が確実にロックされた状態で下側の障子の内倒し操作を実行することができる。
さらに、本発明の建具では、前記障子は、上下二段の障子から構成されており、前記上側の障子は、前記下側の障子よりも高さ寸法が小さく形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、下側の障子が大型化されてバランサの付勢力も大きくなることになるが、前述したように障子の回動操作時の良好な操作性を維持したままで大きな開口を有して室外の眺望が良好な窓を形成することができる。さらに、下側の障子の高さ寸法が大きくなるため、室外の景観がより見えやすくなって開放感を高めることができ、居住性や快適性を一層向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る建具である上げ下げ窓1を室外側から見た正面図である。図2は、上げ下げ窓1を示す縦断面図である。図3は、上げ下げ窓1を示す横断面図であって、上部障子位置における横断面図である。
図1〜図3において、上げ下げ窓1は、戸建て住宅等の建物の外壁2における開口部3に設けられて建物の室内空間と室外空間とを仕切るもので、下端位置が床面よりも所定寸法(例えば、600mm〜900mm)だけ高い位置に設けられた腰窓である。
上げ下げ窓1は、上枠11、下枠12、および左右の縦枠13を四周枠組みした窓枠10と、この窓枠10の内側に開閉自在に支持された上部障子(上側の障子)20および下部障子(下側の障子)30とを備えて構成されている。窓枠10は、開口部3周辺の柱や壁パネル等の建物躯体4に固定されている。上部障子20および下部障子30は、それぞれ上框21,31、下框22,32、および左右の縦框23,33を四周框組みした内部に、ガラスパネル(複層ガラス)24,34を嵌め込んで構成されている。また、窓枠10の室外側には、外部ブラインド40が設けられ、上部障子20の室内側における窓枠10には、網戸50が取り付けられている。
上部障子20および下部障子30は、それぞれ窓枠10の縦枠13に案内されて上下にスライド可能に支持されるとともに、上部障子20が下部障子30よりも室外側に設けられている。すなわち、上部障子20によって室外側障子が構成され、下部障子30によって室内側障子が構成されている。そして、上部障子20の下框(外召合せ框)22と下部障子30の上框(内召合せ框)31とが見込み方向に重なって上げ下げ窓1が閉じられるようになっている。上部障子20は、その上框21が上枠11に当接した閉鎖位置から、閉じた状態の下部障子30の上框31に上框21が略重なる開放位置までの間を、開閉移動可能に構成されている。一方、下部障子30は、その下框32が下枠12に当接した閉鎖位置から、その上框31が上枠11に近接する開放位置までの間を、開閉移動可能に構成されている。
また、上部障子20の高さ寸法、つまり上框21上端縁から下框22下端縁までの長さ寸法は、下部障子30の高さ寸法よりも小さく形成され、具体的には、上部障子20は、下部障子30の略半分の高さ寸法に設定されている。すなわち、下部障子30が閉鎖位置にある状態で上部障子20を開放位置まで全開した場合には、上部障子20が下部障子30の略上半分室外側に重なった状態となり、この上部障子20の上方に開口が形成されて上げ下げ窓1が開かれるようになっている。このように、上部障子20を下部障子30の略半分の高さ寸法に設定したことで、上部障子20を全開すれば、この上部障子20の上下框21,22および下部障子30の上框31によって、窓枠10の内部が上下に略三等分された略目の字形の外観(または内観)となり、バランスのよい良好な意匠性が得られる。
一方、上部障子20が閉鎖位置にある状態で下部障子30を開放位置まで全開した場合にも、下部障子30の略上半分が上部障子20および網戸50の室内側に重なった状態となり、下部障子30の下方に開口が形成されて上げ下げ窓1が開かれるようになっている。
次に、図4も参照して上げ下げ窓1の各部詳細について説明する。
図4は、上げ下げ窓1の縦枠13および下部障子30の縦框33を拡大して示す横断面図である。
縦枠13は、図4に示すように、それぞれアルミ押出形材製の室内部材131、室外部材132、室内レール部材133、および室外レール部材134と、室内部材131と室外部材132とを連結する樹脂製の断熱部材135と、室内レール部材133と室外レール部材134とを連結する樹脂製の断熱部材136とを備えて中空状に形成されている。室内レール部材133および室外レール部材134は、見付け方向内側に向かって開口した断面略C字形に形成されており、それぞれ上部障子20および下部障子30を上下に案内可能に構成されている。
下部障子30の下框32には、室内レール部材133に挿入されるスライドシュー(スライド部材)36が設けられており、下部障子30の縦框33上端部には、ラッチ装置37(図6、7)が設けられ、このラッチ装置37から突出した突出片372は、縦枠13の室内レール部材133に設けられた内部レール137に挿入されている。そして、これらのスライドシュー36およびラッチ装置37の突出片372が室内レール部材133に沿って案内されることで、下部障子30が上下にスライド開閉されるようになっている。ラッチ装置37は、見付け方向内方にスライド操作可能な操作部371と、縦框33の見込み面から縦枠13に向かって突出するとともに操作部371の操作により縦框33内に没入可能な突出片372とを有して構成されている。
次に、下部障子30の開閉動作について、図5〜図7に基づいて説明する。
図5(A)〜(C)は、下部障子30の動作を説明する図である。図6および図7は、それぞれ下部障子30の内倒し状態を示す縦断面図および斜視図である。
図5(A)に示すように、下部障子30が閉鎖位置にある場合には、下框32および下枠12に設けられた2箇所の下部施錠装置(不図示)によって下部障子30が施錠されるようになっている。下部施錠装置は、下枠12に設けられた錠受けと、下框32に設けられた錠部材と、下框32に設けられた把手とを備えて構成され、この把手の操作により錠部材と錠受けとの係合が外れ、下部障子30が開操作可能となる。そして、把手を上方に持ち上げるように開操作すると、図5(B)に示すように、下部障子30が開放位置まで開放でき、把手を下方に押し下げて下部障子30を図5(A)の閉鎖位置まで閉操作すれば、錠部材と錠受けとが自動的に係合して施錠できるようになっている。
以上のような下部障子30の下端部は、窓枠10の上枠11に内蔵されたバランサ(不図示)によって上方に付勢されている。すなわち、図7に示すように室内レール部材133の内部には、上下に延びる2本のロープ39が挿通されており、これらのロープ39の上端側がバランサに接続され、下端側がスライドシュー36に接続されている。そして、バランサは、所定のばね力を発揮する定荷重ばね等を有して構成されており、このバランサのばね力がロープ39を介してスライドシュー36に伝達されるようになっている。このようなバランサによる付勢力は、下部障子30の重量に釣り合うように設定されており、下部障子30が小さな操作力で開操作できるとともに、開放された下部障子30が任意の位置で静止状態を維持できるようになっている。また、ロープ39は、鋼鉄線をより合わせた鋼製のワイヤーロープや、炭素繊維等の高強度繊維を編んだもの等で構成される。
一方、下部障子30は、図5(C)および図6に示すように、下部障子30が所定量(例えば、10cm程度)だけ上方に開操作された所定の開位置において、ラッチ装置37の突出片372と内部レール137との係合を外せば、スライドシュー36に設けられた回動軸364を中心に上框31側が室内側に回動(内倒し)可能に構成されている。そして、下部障子30を内倒しすることで、ガラスパネル34の室外面を清掃することができるようになっている。この内倒し時において下部障子30を所定の角度で窓枠10に支持させるために、下部障子30には、一端が縦框33に軸支され、他端が縦枠13に接続された内倒しアーム38が設けられている。この内倒しアーム38の他端(縦枠13側端)には、スライドシュー381が連結されており、このスライドシュー381は、内部レール137に案内されて上下スライド可能になっている。内部レール137の下端部には、ストッパー(位置決め部材)138が設けられており、このストッパー138にスライドシュー381が当接して位置決めされることで、内倒し時の下部障子30の倒れ角度が規定されるようになっている。さらに、図5(B)に示す開放位置まで下部障子30が開放された際には、スライドシュー36がストッパー138の下端に当接して位置決めされるようになっている。
以上のような内倒し時の下部障子30は、バランサで上方に付勢された下端部の移動がロック装置60によって規制されている。以下、このロック装置60について図8〜図13に基づいて詳しく説明する。
図8は、下部障子30下端部に設けられたロック装置60を示す縦断面図である。図9は、ロック装置60の動作を示す縦断面図である。図10は、ロック装置60を示す横断面図である。図11(A)、(B)は、下部障子30のスライドシュー36を示す縦断面図および側面図である。図12は、スライドシュー36を示す斜視図である。図13は、ロック装置60およびラッチ装置37を示す縦断面図である。
ロック装置60は、縦枠13に設けられた受け部材(ロック受け手段)61と、この受け部材61に係合可能な係合位置と係合不能な非係合位置との間を回動自在にスライドシュー36に設けられた係合部材(係合手段)62と、この係合部材62を係合位置に向かって付勢する付勢手段としてのばね63と、係合部材62の回動を規制する規制部材(規制手段)64とを有して構成されている。
受け部材61は、金属製の略板状部材であって、室内側端縁に室外側に凹んだ受け部611を有して形成され、縦枠13の見付け方向内側面にビス止め固定されている。具体的には、受け部材61は、縦枠13の室内レール部材133に沿って下枠12から所定の高さ位置に設けられ、断熱部材136を貫通するビス612と、このビス612が螺合する裏板613とで固定されている。そして、受け部材61は、下部障子30を閉じた状態において、縦框33に重なって室内側から見えないようになっている。
ロック装置60の係合部材62、ばね63および規制部材64は、室内レール部材133に案内されるスライドシュー36に設けられている。このスライドシュー36は、室内レール部材133の内面に沿った側面略矩形状の本体部361と、この本体部361内に軸支された上下2つの滑車362,363と、下側の滑車363と同軸に本体部361に軸支されて下部障子30側に突出した回動軸364とを備えて構成されている。この回動軸364に下部障子30の下框32がビス止め固定されている。そして、前記バランサに接続されたロープ39は、2つの滑車362,363に巻かれており、これらの滑車362,363を介してスライドシュー36および下部障子30がバランサによって上方に付勢されている。
係合部材62は、金属板材からなり、受け部材61の受け部611に係合する鉤形に折れ曲がった係合部621を上部に有し、下部に突出して規制部材64に規制される非規制部である突片部622を有して形成されている。この係合部材62は、スライドシュー36に軸支されるとともに、この軸支位置よりも上側がばね63で押圧されて室外側に付勢されている。そして、係合部材62は、図8に示すように、突片部622が規制部材64で室外側に押圧されてばね63の付勢力に抗して係合部621が室内側に位置する非係合位置と、図9に示すように、規制部材64による規制が外れてばね63の付勢力により係合部621が室外側に移動した係合位置との間を回動可能に構成されている。この係合位置に回動された状態において、係合部材62の係合部621が受け部材61の受け部611に係合して、この係合によりスライドシュー36および下部障子30の上下移動が規制されるようになっている。
規制部材64は、回動軸364に固定された円盤部分から径方向上方に突出して係合部材62の突片部622に当接可能な規制部641を有して形成されている。この規制部材64は、下部障子30の室内側への回動、つまり回動軸364の回動に伴って係合部材62の突片部622から離れる方向(室内側)に回動されるようになっている。すなわち、下部障子30を室内側へ回動操作することで、規制部材64による規制が外れて、係合部材62が係合位置に向かって回動される(図9の状態)。一方、規制部材64は、下部障子30の室外側への回動に伴って係合部材62の突片部622を押圧する方向(室外側)に回動されるようになっている。すなわち、下部障子30を室外側へ回動操作することで、規制部材64により規制されて係合部材62が非係合位置に向かって回動される(図8の状態)。
また、図7および図13に示すように、下部障子30の上端部である左右の縦框33上端には、端部キャップを兼ねたラッチ装置37が取り付けられている。このラッチ装置37は、下部障子30上面に設けられて見付け方向内方にスライド操作可能な操作部371と、縦框33の見込み面から縦枠13に向かって突出するとともに操作部371の操作により縦框33内に没入可能な突出片372とを有して構成されている。突出片372は、縦枠13の内部レール137に挿入され、この内部レール137に案内されて上下にスライド移動可能に構成されている。そして、内部レール137には、閉鎖位置にある下部障子30における突出片372の位置から所定高さ寸法(例えば、10cm)だけ高い位置に切欠き137Cが形成されており、この切欠き137C位置において、突出片372が内部レール137から外れるようになっている。すなわち、下部障子30を閉鎖位置から前記所定高さ寸法だけ上方に開移動させた所定開位置において、ラッチ装置37の操作部371が操作可能になり、この操作により突出片372が内部レール137から外れて、下部障子30が内倒し可能になっている。そして、所定開位置に下部障子30が位置した状態において、受け部材61の受け部611に係合可能な位置にロック装置60の係合部材62が位置するようになっている。
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)すなわち、下部障子30の回動操作時において、スライドシュー36の上下移動を規制するロック装置60を設けたことで、バランサによって上方に付勢されていてもスライドシュー36が上方に移動してしまうことがなく、回動操作時の下部障子30を安定させることができ、操作性を良好にすることができる。
(2)さらに、スライドシュー36がロックされているため、バランサの付勢力が大きくなったとしても下部障子30安定性が維持され、下部障子30を大型化することができ、大きな開口を有した上げ下げ窓1を形成することができる。また、バランサの付勢力による下部障子30の下端部の跳ね上がりが防止できるため、回動操作時の安全性が確保できる。
(3)また、ロック装置60では、下部障子30の回動操作に伴って係合部材62が係合位置に回動されて受け部材61に係合するので、内倒し時に利用者がロック装置60を操作しなくても自動的にロックが掛かるようにでき、操作性をさらに向上させることができる。一方、下部障子30が内倒しされていない通常のスライド開閉操作時には、規制部材64に規制された係合部材62が非係合位置に位置して開閉操作を阻害することがないため、下部障子30をスムーズに開閉することができる。
(4)そして、スライドシュー36にロック装置60の係合部材62および規制部材64を取り付けたので、下部障子30の上下スライド開閉時には、係合部材62等がスライドシュー36とともに上下移動するため、室内側や室外側から係合部材62等が見えないようにでき、上げ下げ窓1の外観(内観)意匠性が良好にできる。
(5)また、係合部材62がスライドシュー36に軸支されて係合位置と非係合位置との間を回動するように構成されているので、一般的な鎌錠と同様の簡単な構造で係合部材62や受け部材61を構成することができ、強度を確保しつつロック装置60の部品点数や窓枠10や下部障子30の加工手間などを削減することができる。
(6)さらに、規制部材64がスライドシュー36の回動軸364に固定され、下部障子30の回動に伴って規制部641が係合部材62の突片部622から離れる方向に回動されるので、ロック装置60の構造をより簡単にすることができるとともに、内倒し操作時にスライドシュー36および下部障子30を確実にロックすることができる。
(7)また、下部障子30が所定開位置に位置した状態において、ラッチ装置37が縦枠13に対して係脱操作可能、かつロック装置60の係合部材62が受け部材64に係合可能に構成されているので、下部障子30を所定開位置に移動させなければ、ラッチ装置37の操作部371が操作できず、ロック装置60によるロックが掛かっていない状態での内倒し操作を防止することができ、確実にロックされた状態で下部障子30の内倒し操作を実行することができる。
(8)また、下部障子30が上部障子20よりも高さ寸法が大きく形成され、バランサの付勢力も大きくなっているが、下部障子30の内倒し操作時に障子の安定性が保たれるため、良好な操作性を維持したままで下部障子30を大型化することができる。さらに、下部障子30の高さ寸法が大きくなるため、室外の景観がより見えやすくなって開放感を高めることができ、居住性や快適性を一層向上させることができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態においては、上げ下げ窓1が上下一対の2枚の障子(上部障子20および下部障子30)を有して構成されていたが、これに限らず、3枚以上の障子を有して構成されていてもよい。
また、前記実施形態では、上部障子20および下部障子30がそれぞれ上下にスライド開閉可能に構成されていたが、これに限らず、上部障子20が開閉不能な固定障子であってもよく、また突出し形式や内倒し形式、開き形式、辷出し形式等で開閉されるものであってもよい。
すなわち、上部障子20の開閉形式を突出し形式とする場合には、上框21を上枠11に軸支させ、下框22側が室外側に回動するように構成すればよい。また、上部障子20の開閉形式を内倒し形式とする場合には、下框22や縦框23の下部を縦枠13に軸支させ、上框21側が室内側に回動するように構成すればよい。さらに、上部障子20の開閉形式を開き形式や辷出し形式とする場合には、左右いずれか一方の縦框23を縦枠13や上下枠11,12に軸支させ、他方の縦框23側が室外側や室内側に回動するように構成すればよい。
また、前記実施形態では、ロック装置60の受け部材61を縦枠13に設け、係合部材62、規制部材64を下部障子30のスライドシュー36に設けたが、このような構成に限定されない。すなわち、受け部材(ロック受け手段)を下部障子30の下框32や縦框33に設け、係合部材(係合手段)を窓枠10の下枠12や縦枠13に設けてもよい。ただし、ロック装置60の構成を前記実施形態のようにすることで、ロック装置60が室内外から目立たないようにすることができ、建具の意匠性を良好にすることができる。
さらに、前記実施形態では、ロック装置60の係合部材62をスライドシュー36に回動自在に支持させたが、係合部材(係合手段)は、回動するものに限らず、ロックボルトのように進退移動するものでもよい。また、ロック受け手段は、金属板状部材から形成されたものに限らず、縦枠13等を切り欠いて形成されたものでもよい。
また、前記実施形態では、下部障子30が所定開位置に位置した状態において、ラッチ装置37が縦枠13に対して係脱操作可能、かつロック装置60の係合部材62が受け部材64に係合可能に構成したが、これに限らず、ロック装置60のロック可能位置がラッチ装置37の係脱操作可能位置よりも高く設定されていてもよい。つまり、ラッチ装置37による縦枠13との係合を外して下部障子30の回動操作を開始した後に、下部障子30の下端部が若干上方に移動することでロック装置60のロックが掛かるように、ロック装置60のロック可能位置が設定されていてもよい。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の実施形態に係る建具を室外側から見た正面図である。 前記建具を示す縦断面図である。 前記建具を示す横断面図であり、上部障子位置での横断面図である。 前記建具における縦枠および下部障子の縦框を拡大して示す横断面図である。 (A)〜(C)は、前記下部障子の動作を説明する図である。 前記下部障子の内倒し状態を示す縦断面図である。 前記下部障子の内倒し状態を示す斜視図である。 前記下部障子のロック装置を示す縦断面図である。 前記ロック装置の動作を示す縦断面図である。 前記ロック装置を示す横断面図である。 (A)、(B)は、前記下部障子のスライド部材を示す縦断面図および側面図である。 前記スライド部材を示す斜視図である。 前記下部障子のロック装置およびラッチ装置を示す縦断面図である。
符号の説明
10…窓枠、11…上枠、12…下枠、13…縦枠、20…上部障子、30…下部障子、36…スライド部材であるスライドシュー、37…ラッチ装置、60…ロック装置、61…ロック受け手段である受け部材、62…係合手段である係合部材、63…付勢手段であるばね、64…規制手段である規制部材、364…回動軸、621…係合部、622…非規制部である突片部、641…規制部。

Claims (5)

  1. 上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、この窓枠内に支持された少なくとも上下二段の障子とを備え、
    前記少なくとも上下二段の障子のうち、少なくとも下側の障子は、当該障子下端部に設けられたスライド部材を介して上下方向にスライド開閉自在に前記窓枠に支持されるとともに、前記スライド部材に軸支されて室内側に回動可能に構成され、前記窓枠には、前記スライド部材を上方に付勢するバランサが設けられており、
    前記下側の障子の回動時における前記スライド部材の上下移動を規制するロック装置を備え
    前記ロック装置は、前記縦枠に設けられたロック受け手段と、このロック受け手段に係合可能な係合位置と係合不能な非係合位置との間を移動自在に前記障子に設けられた係合手段と、この係合手段を係合位置に向かって付勢する付勢手段と、前記係合手段の移動を規制する規制手段と、を有して構成され、
    前記係合手段は、前記下側の障子が室内側へ回動されていない非回動状態において、非係合位置からの移動が前記規制手段で規制され、前記下側の障子が室内側へ回動された場合に前記規制手段の規制が外れて前記付勢手段の付勢力により係合位置に移動される建具。
  2. 前記下側の障子と前記スライド部材とが回動軸を介して連結され、この回動軸回りに当該障子が室内側に回動可能に構成されており、
    前記係合手段は、係合位置と非係合位置との間を回動自在に前記スライド部材に軸支されるとともに、この軸支位置を挟んで一方側に前記ロック受け手段に係合する係合部を有し、他方側に前記規制手段で規制される非規制部を有して形成された係合部材である請求項に記載の建具。
  3. 前記回動軸は、前記下側の障子に固定されるとともに、前記スライド部材に軸支されており、
    前記規制手段は、前記係合手段の非規制部に当接する規制部を有して形成されるとともに、前記回動軸に固定され、前記下側の障子の回動に伴って前記規制部が前記非規制部から離れる方向に回動される規制部材である請求項に記載の建具。
  4. 前記下側の障子の上端部には、前記縦枠に対して係脱自在かつ当該縦枠に案内されて上下にスライド移動可能なラッチ装置が設けられており、
    前記下側の障子を閉鎖位置から所定寸法だけ上方に開移動させた所定の開位置において、前記縦枠に対して前記ラッチ装置が係脱操作可能、かつ前記係合手段が前記ロック受け手段に係合可能に構成されている請求項から請求項のいずれかに記載の建具。
  5. 前記障子は、上下二段の障子から構成されており、
    前記上側の障子は、前記下側の障子よりも高さ寸法が小さく形成されている請求項1から請求項のいずれかに記載の建具。
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