JP4445911B2 - 錠装置および建具 - Google Patents

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Description

本発明は、錠装置および建具に関し、詳しくは、スライド開閉可能な障子を備えた建具における室内外の召合せ部のうち、室内側召合せ部に固定されたクレセント錠と、室外側召合せ部に固定された錠受けとの係合により当該建具を施錠する錠装置、およびこの錠装置を備えた建具に関する。
従来、引違い窓や片引き窓、上げ下げ窓等の建具を施錠するための錠装置として、室内外の召合せ部(召合せ框)に設けられるクレセント錠および錠受けを備えたものが一般的である。このクレセント錠は、通常、室内側障子の召合せ框に回動可能に設けられた鎌錠が、室外側障子の召合せ框に設けられた錠受けに係合して施錠できるようになっている。このようなクレセント錠において、錠受けが係合可能な位置にない状態で施錠操作をしてしまう空掛けを防止する機構や、施錠状態においてクレセント錠の解錠操作を規制する二重ロックの機構が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載されたクレセント錠では、錠受けが係合可能位置にあることを感知する感知部が設けられ、この感知部により空掛けが防止できるようになっている。すなわち、錠受けが係合可能位置になく感知部が錠受けに当接しない場合には、クレセント錠の回動が規制されて施錠操作が継続できず、錠受けが係合可能位置にあって感知部が錠受けに当接した場合には、感知部が移動されて施錠操作が継続できるようになっている。
また、施錠状態において感知部が台座に係止されることで、クレセント錠の回動が規制されて解錠操作ができないようにする二重ロック機構が構成されている。
特開平9−158585号公報
しかしながら、従来のクレセント錠では、二重ロックを解除する場合に、錠受けに係合した鎌錠近傍に位置する感知部を押さえて台座による係止を解除し、この感知部を押さえたままの状態でハンドルを回動操作しなければならず、解錠時の操作性が悪化してしまうという問題がある。すなわち、通常の引違い窓に設けられたクレセント錠では、施錠状態において錠受けに係合した鎌錠が下側に位置しているため、この鎌錠近傍の感知部が押さえにくく、かつハンドルが鎌錠と反対の上側に位置しているため、感知部を押さえたままでハンドルを片手で操作することは非常に困難であり、利便性が劣ってしまう。
さらに、従来のクレセント錠では、鎌錠の内側に感知部が設けられているため、感知部のサイズが小さくなることから部材強度を高めることが難しく、耐久性が劣ってしまうという問題もある。
本発明の目的は、空掛け防止機構および二重ロック機構を設けても解錠時の操作性向上および耐久性向上が可能な錠装置および建具を提供することにある。
本発明の錠装置は、スライド開閉可能な障子を備えた建具における室内外の召合せ部のうち、室内側召合せ部に固定されたクレセント錠と、室外側召合せ部に固定された錠受けとの係合により当該建具を施錠する錠装置であって、前記クレセント錠は、前記室内側召合せ部に固定される台座と、この台座に支持されて前記錠受けに係合する施錠位置と係合しない解錠位置との間を回動自在に設けられた鎌錠と、この鎌錠の回動軸に固定されて前記台座の内側に設けられた裏金と、この裏金の回動に連動して前記障子の閉鎖状態および非閉鎖状態を検知する検知部材と、前記鎌錠が施錠位置にある場合に前記裏金を介して当該鎌錠の解錠方向への回動を規制する解錠規制部材とを備えて構成され、前記裏金は、前記検知部材に当接する第1当接部と、前記解錠規制部材に当接する第2当接部とを有し、前記検知部材は、前記台座から室外側に向かって突出する方向に付勢された検知部と、前記裏金の第1当接部に摺接して前記検知部の突没を制御するとともに当該裏金の回動を規制する規制部とを有し、前記解錠規制部材は、前記鎌錠が施錠位置にある場合に前記裏金の第2当接部を係止する規制位置に向かって付勢された係止部と、前記台座から室内側に突出して設けられ前記係止部を非規制位置に向かって操作可能な操作部とを有し、前記障子の非閉鎖状態で前記鎌錠を施錠操作した場合には、前記検知部材の検知部が室外側に向かって所定量だけ突出することで、当該検知部材の規制部が前記裏金の第1当接部を係止して前記鎌錠の施錠操作が規制され、前記障子の閉鎖状態で前記鎌錠を施錠操作した場合には、前記検知部材の検知部が前記錠受けまたは前記室外側召合せ部に当接して当該検知部が所定量まで突出しないことで、当該検知部材の規制部が前記裏金の第1当接部を係止せずに前記鎌錠の施錠操作が継続され、前記鎌錠を施錠位置まで施錠操作した場合には、前記解錠規制部材の係止部が規制位置に移動し前記裏金の第2当接部を係止することで、前記鎌錠の解錠操作が規制され、当該解錠規制部材の操作部の操作により前記係止部を非規制位置に移動させることで、前記鎌錠が解錠操作可能に構成されていることを特徴とする。
以上の本発明によれば、錠受けが係合可能位置にない状態で施錠操作をしてしまっても、所定量だけ突出した検知部材の規制部により裏金の第1当接部が係止され、この裏金を介して鎌錠の施錠操作が規制されるので、空掛けを防止することができる(空掛け防止機構)。一方、錠受けが係合可能位置にあれば、検知部材の規制部に裏金の第1当接部が係止されずに施錠操作を継続し、鎌錠を錠受けに係合させて施錠することができるとともに、この施錠した状態において、解錠規制部材の係止部が規制位置に移動して裏金の第2当接部を係止することで、鎌錠の解錠操作を規制して自動的に二重ロックを掛けることができる(二重ロック機構)。そして、解錠規制部材の操作部を操作して係止部を非規制位置に移動させることで、二重ロックが解除されて鎌錠が解錠操作可能になる。この、解錠規制部材を台座に設け、操作部を台座から室内側に突出して設けたことで、二重ロックの解除操作から鎌錠の解錠操作が容易になって、操作性を向上させることができる。
また、検知部材および解錠規制部材が裏金と連動するように台座に設けられているので、これらの部材を鎌錠側に設けた場合と比較して部材サイズの制約を受けにくくなり、部材強度を高めて耐久性を向上させることができる。
この際、本発明の錠装置では、前記検知部材は、前記台座に回動自在に軸支されるとともに、この軸支位置を挟んで一方側に前記検知部が形成され、他方側に前記規制部が形成され、当該検知部材が回動して前記検知部が所定量だけ突出することで、前記規制部が前記裏金の第1当接部を係止可能な位置に移動して当該裏金の回動を規制する構成が採用できる
さらに、本発明の錠装置では、前記解錠規制部材は、前記台座に回動自在に軸支されるとともに、前記操作部の操作により前記係止部を非規制位置に回動した際に前記台座に係止される被係止部を有して構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、解錠規制部材の操作部を操作して二重ロックを解除した際に、解錠規制部材の被係止部が台座に係止されることで、操作部から手や指を離しても二重ロック解除状態が維持される。従って、二重ロックの解除操作をしながら鎌錠の解錠操作を行う必要がなく、鎌錠の解錠操作が一層容易になって、操作性をさらに向上させることができる。
この際、鎌錠の解錠操作に伴って被係止部と台座との係止を外す係止解除手段を備えることが好ましく、このような係止解除手段としては、例えば裏金に設けられて解錠規制部材に当接する第3当接部が採用可能であり、この第3当接部が解錠操作の際に解錠規制部材を非規制位置から規制位置に向かって回動させるように構成すればよい。このような係止解除手段を設けておけば、鎌錠の解錠操作後において二重ロック解除状態が維持されることがなく、再度鎌錠を施錠位置まで回動すれば自動的に二重ロックが掛かるようにすることができる。
一方、本発明の建具は、左右または上下にスライド開閉可能な少なくとも1枚の障子を備え、この障子の召合せ框と、他の障子の召合せ框または他の召合せ部とが見込み方向に重なって閉じ、前記したいずれかの錠装置によって施錠可能に構成されたことを特徴とする。
このような建具によれば、前述の錠装置による効果と同様に、空掛け防止機構および二重ロック機構を設けても解錠時の操作性向上および耐久性向上を図ることができる。
ここで、本発明の建具としては、引違い窓や片引き窓、上げ下げ窓等のサッシ窓であってもよく、引違い形式や片引き形式の引き戸であってもよい。そして、建具が引違い窓や引違い戸である場合には、一対(二枚)の障子を有したものでもよく、また三枚以上の障子を有したもの(例えば、三枚建ての窓や戸、四枚建ての窓や戸)でもよい。また、建具が片引き窓や片引き戸である場合には、障子(可動障子や戸)の框材(召合せ框)と、これらの室外側または室内側にて建物や枠体に固定された固定障子や袖壁、縦骨等とが、見込み方向に重なって障子が閉じる、すなわち固定障子の框材で他の障子の召合せ框が構成され、袖壁の縁部や縦骨等で他の召合せ部が構成されていればよい。
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、第2実施形態以降において、次の第1実施形態で説明する構成部材と同じ構成部材、および同様な機能を有する構成部材には、第1実施形態の構成部材と同じ符号を付し、それらの説明を省略または簡略化する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る建具である引違い窓1および錠装置10を示す側面図である。図2は、錠装置10を示す斜視図である。図3および図4は、それぞれ錠装置10におけるクレセント錠11の空掛け時の動作を示す側面図である。図5〜図7は、錠装置10の施錠操作時の動作を示す側面図である。図8および図9は、錠装置10の解錠操作時の動作を示す側面図である。
図1において、引違い窓1は、図示しない窓枠内部に開閉自在に支持された室内外一対の障子(室内側障子2および室外側障子3)を有して構成されている。これらの障子2,3は、上下左右の框を四周框組みした内部に、ガラスパネルを嵌め込んで構成されており、召合せ部の縦框である室内側障子2の内召合せ框4と、室外側障子3の外召合せ框5とが見込み方向に重なって閉じるようになっている。そして、引違い窓1は、内召合せ框4に固定されたクレセント錠11と、外召合せ框5に固定された錠受け12とで構成された錠装置10によって施錠されるようになっている。
クレセント錠11は、内召合せ框4に固定される台座13と、この台座13に支持されて錠受け12に係合する施錠位置(図7の位置)と係合しない解錠位置(図1、2の位置)との間を回動自在に設けられた鎌錠14と、この鎌錠14に連結されて鎌錠14を回動操作するための操作部材としてのノブ15と、鎌錠14の回動軸141に固定されて台座13の内側に設けられた裏金16とを有して構成されている。そして、クレセント錠11の台座13の内部には、裏金16の回動に連動して障子2,3の閉鎖状態および非閉鎖状態を検知する検知部材としてのトリガ17と、鎌錠14が施錠位置にある場合に裏金16を介して鎌錠14の解錠方向への回動を規制する解錠規制部材としての二重ロック部材18と、トリガ17と二重ロック部材18とが互いに反発する方向に付勢力を作用させる付勢手段としてのコイルばね19とが設けられている。また、裏金16には、鎌錠14を施錠位置または解錠位置のいずれかに付勢するコイルばね20の一端が連結され、このコイルばね20の他端が台座13に連結されている。
図4にも示すように、裏金16は、全体略円板状の金属板材からなり、鎌錠14が解錠位置近傍にある状態でトリガ17に当接する第1当接部としての突起161と、鎌錠14が施錠位置にある状態で二重ロック部材18に当接する第2当接部としての切欠き162とを有して形成されている。
トリガ17は、鎌錠14の回動軸141の室外側に隣接して台座13に設けられた支軸171に回動自在に軸支されるとともに、この支軸171(軸支位置)を挟んで一方側(上側)端部に設けられて台座13から突出可能な検知部172と、支軸171を挟んで他方側(下側)に設けられて裏金16の突起161に摺接する規制部としての段溝部173とを有して形成されている。そして、トリガ17は、コイルばね19によって、検知部172が台座13から突出する方向に付勢されるとともに、段溝部173が裏金16の突起161に当接することで、検知部172の突没移動が制御される。すなわち、鎌錠14が解錠位置にある状態において、トリガ17は、段溝部173が突起161で室外側に押圧されることで検知部172が台座13内に没入し、鎌錠14の施錠操作による裏金16が回動に伴って、段溝部173が突起161に摺接しつつトリガ17が回動し、検知部172が台座13から室外側に向かって突出するようになっている。
二重ロック部材18は、台座13における回動軸141を挟んで上下2箇所に設けられた支軸181のうちの上側の支軸181に回動自在に軸支されるとともに、裏金16の円板外周縁に摺接する摺接面部182と、この摺接面部182よりも室外側に設けられて裏金16の切欠き162を係止可能な係止部183とを有して形成されている。さらに、二重ロック部材18には、摺接面部182を挟んで係止部183と反対側(室内側)に延び台座13から室内に突出した解錠操作部(操作部)184と、支軸181を挟んで係止部183と反対側に延びた延出部185とが設けられている。そして、二重ロック部材18は、コイルばね19によって、係止部183が室内側かつ裏金16に押圧される方向に付勢され、解錠操作部184が室内側上方に付勢されている。従って、二重ロック部材18の摺接面部182は、裏金16の円板外周縁に押圧状態で摺接するようになっている。
次に、錠装置10の動作について説明する。
ここで、錠装置10における施錠操作とは、図1に示すように、クレセント錠11の鎌錠14が解錠位置にあって錠受け12に係合していない状態から、図3、図5に示すように、ノブ15を室内側(図の左側)上方に操作して鎌錠14を施錠方向に(施錠位置に向かって)回動させる操作である。
また、錠装置10における解錠操作とは、図7に示すように、クレセント錠11の鎌錠14が施錠位置にあって錠受け12に係合した状態から、ノブ15を室内側下方に操作して鎌錠14を解錠方向に(解錠位置に向かって)回動させる操作である。
先ず、図3、図4に示すように、錠受け12が係合可能位置にない状態、すなわち室内外の障子が閉じていない非閉鎖状態で、ノブ15を施錠操作して鎌錠14を回動させた場合には、裏金16の突起161に段溝部173が摺接しつつトリガ17が回動し、回動したトリガ17の検知部172が錠受け12に当接しないため、検知部172が室外側に所定量だけ突出し、すなわちトリガ17が所定角度だけ回動する。このようにトリガ17が所定角度だけ回動すると、トリガ17の段溝部173に摺接した裏金16の突起161が段溝部173の下端部に係止される。従って、裏金16の回動が規制され、それ以上に鎌錠14を回動操作することができず、空掛け状態であることが利用者から判別できるようになっている。そして、施錠操作を中止、つまりノブ15から指や手を離せば、コイルばね20の付勢力で裏金16が引き戻され、鎌錠14およびノブ15が解錠方向に向かって回動されて自動的に解錠位置に戻され、空掛けが防止されるようになっている。
一方、図1および図5、図6に示すように、錠受け12が係合可能位置にある状態、すなわち室内外の障子が閉じている閉鎖状態で、ノブ15を施錠操作して鎌錠14を回動させた場合には、回動したトリガ17の検知部172が錠受け12に当接し、この当接した位置でトリガ17の回動が止まり、段溝部173の下端部に裏金16の突起161が係止されない。従って、裏金16の回動、つまり鎌錠14およびノブ15の施錠操作が継続され、図7に示す施錠位置まで鎌錠14が回動されて錠受け12に係合される。
そして、図7に示すように、鎌錠14が施錠位置まで回動した場合には、裏金16の切欠き162が二重ロック部材18の係止部183に対応した位置まで回動されることで、コイルばね19で付勢された二重ロック部材18が規制位置に回動し(解錠操作部184が上方に、延出部185が室外側に回動し)、係止部183が室内側下方に下がって裏金16の切欠き162に係合する。これにより、裏金16の解錠方向への回動が規制され、鎌錠14およびノブ15の解錠操作が不能になる、つまり自動的に二重ロックが掛かる。さらに、この施錠状態において、裏金16がコイルばね20で付勢されることで、裏金16、鎌錠14およびノブ15が施錠位置を維持するようになっている。
次に、錠装置10を解錠する際には、図8に示すように、二重ロック部材18の解錠操作部184を下方に押し下げ、コイルばね19の付勢力に抗して二重ロック部材18を非規制位置まで回動させる。ここで、二重ロック部材18の延出部185先端側には、台座13に向かって突出した突片186が形成され、この突片186に対応した台座13の内側面には、突片186を係止する凹部131が形成されている。そして、非規制位置まで二重ロック部材18を回動させると、突片186が凹部131に係止され、解錠操作部184から指を離しても二重ロック部材18が非規制位置を維持するようになっている(すなわち、突片186によって被係止部が構成されている)。このように二重ロック部材18を非規制位置に回動させると、係止部183と裏金16の切欠き162との係合が外れ、裏金16の回動規制が外れ、鎌錠14およびノブ15が解錠操作できるようになる、つまり二重ロックが外れる。
そして、図9に示すように、鎌錠14およびノブ15を解錠方向に回動することで錠装置10が解錠できるようになっている。この際、裏金16の外周部が二重ロック部材18の摺接面部182に当接し、二重ロック部材18を規制位置側に若干回動させることで、突片186と凹部131との係止が外れ、次に施錠した場合にも自動的に二重ロックが掛かるようになっている。
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)すなわち、障子2,3が閉じていない非閉鎖状態(錠受け12が係合可能位置にない状態)で施錠操作をしてしまっても、所定量だけ突出したトリガ17の段溝部173の下端部で裏金16の突起161が係止され、鎌錠14およびノブ15の施錠操作が規制されるので、空掛けを防止することができる。そして、施錠操作不能と分かった時点で操作を中止すれば、コイルばね20の付勢力で自動的に鎌錠14およびノブ15が解錠状態に戻されるため、空掛け状態であることが利用者から容易に判別できる。
(2)一方、障子2,3が閉じていて錠受け12が係合可能位置にある状態では、施錠操作を継続して施錠することができるとともに、この施錠した状態では、コイルばね19で付勢された二重ロック部材18の係止部183が裏金16の切欠き162に係合することで、鎌錠14およびノブ15の解錠操作を規制することができ、自動的に二重ロックを掛けることができる。そして、台座13の室内側に設けた二重ロック部材18の解錠操作部184を操作するだけで二重ロックを外し、鎌錠14およびノブ15が回動可能になるので、容易に解錠操作を実施することができる。
(3)さらに、二重ロック部材18を非規制位置に回動させた状態において、二重ロック部材18の突片186が台座13の凹部131に係止されるので、解錠操作部184から指を離しても二重ロック部材18が非規制位置を維持し、二重ロックの解除操作をしながら鎌錠14およびノブ15の解錠操作を行う必要がなく、解錠操作が一層容易になって、操作性をさらに向上させることができる。
(4)また、トリガ17および二重ロック部材18が台座13に設けられているので、これらの部材を鎌錠14側に設けた場合と比較して部材サイズの制約を受けにくくなり、部材強度を高めて耐久性を向上させることができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について、図10〜図14に基づいて説明する。
図10は、本発明の第2実施形態の錠装置10Aを示す側面図である。図11および図12は、それぞれ錠装置10Aにおけるクレセント錠11Aの空掛け時の動作を示す側面図である。図13および図14は、錠装置10Aの施錠操作時の動作を示す側面図である。図15は、錠装置10Aの解錠操作時の動作を示す側面図である。
本実施形態の錠装置10Aは、前記第1実施形態の錠装置10に対して、裏金16A、トリガ17Aおよび二重ロック部材18Aの構成が相違するもので、他の構成は錠装置10と略同様である。以下、相違点について詳しく説明する。
錠装置10Aの裏金16Aは、全体略円板状の金属板材からなり、鎌錠14が解錠位置近傍にある状態でトリガ17Aに当接する第1当接部としての当接面163と、鎌錠14が施錠位置にある状態で二重ロック部材18Aに当接する第2当接部としての当接面164と、トリガ17Aの移動を規制する突片165を有して形成されている。裏金16Aの当接面163,164は、裏金16Aの円板状外周面を直線状に切り欠いて形成されている。
トリガ17Aは、鎌錠14の回動軸141の上方に設けられ、台座13のガイド部(不図示)に支持されて室内外方向にスライド自在に設けられるとともに、室外側端部に設けられて錠受け12に向かって突没可能な検知部174と、室内側に形成されて裏金16の当接面163に当接可能な規制部としての係止部175と、裏金16Aの突片165に当接可能な当接面176とを有して形成されている。そして、トリガ17Aは、ねじりコイルばね19Aによって、検知部174が台座13から突出する方向に付勢されるとともに、当接面176が裏金16Aの突片165に当接して規制されることで検知部174が台座13内に没入し、裏金16Aの施錠方向への回動に伴って検知部174が台座13から室外側に向かって突出するようになっている。
そして、トリガ17Aは、図11、図12に示すように、錠受け12が係合可能位置にない状態で、ノブ15を施錠操作して鎌錠14を回動させた場合には、錠受け12に当接しないために検知部174が室外側に所定量だけ突出し、係止部175が裏金16Aの当接面163に当接可能な位置まで移動して当接面163を係止するようになっている。従って、裏金16Aの回動が規制され、それ以上に鎌錠14を回動操作することができず、空掛けが防止されるようになっている。
また、図13〜図15に示すように、二重ロック部材18Aは、前記第1実施形態と略同様に、台座13の支軸181に軸支されるとともに、裏金16Aの当接面164を係止可能な係止部183と、台座13から室内に突出した解錠操作部(操作部)184と、台座13内下方に延びた延出部185とを備えて形成されている。そして、二重ロック部材18Aは、コイルばね19Bによって、係止部183が室内側かつ裏金16Aに押圧される方向に付勢され、解錠操作部184が室内側下方に付勢されている。
そして、錠受け12が係合可能位置にある状態で、ノブ15を施錠操作して鎌錠14を回動させた場合には、錠受け12に当接した位置でトリガ17Aの突出移動が止まり、トリガ17Aの係止部175に裏金16Aの当接面163が係止されず、鎌錠14およびノブ15の施錠操作が継続され、図14に示す施錠位置まで鎌錠14が回動されて錠受け12に係合される。鎌錠14が施錠位置まで回動した場合には、裏金16Aの当接面164が二重ロック部材18Aの係止部183に対応した位置まで回動されることで、コイルばね19Bで付勢された二重ロック部材18Aが規制位置に回動し(解錠操作部184が下方に、延出部185が室外側に回動し)、係止部183が室内側上方に上がって裏金16Aの当接面164を係止する。これにより、裏金16Aの解錠方向への回動が規制され、鎌錠14およびノブ15の解錠操作が不能になって自動的に二重ロックが掛かるようになっている。
次に、錠装置10Aを解錠する際には、図15に示すように、二重ロック部材18Aの解錠操作部184を上方に押し上げ、コイルばね19Bの付勢力に抗して二重ロック部材18Aを非規制位置まで回動させる。この際、前記第1実施形態と同様に、二重ロック部材18Aの延出部185先端の突片186が台座13の凹部131に係止され、解錠操作部184から指を離しても二重ロック部材18が非規制位置を維持するようになっている。そして、二重ロック部材18Aを非規制位置に回動させると、係止部183による当接面163の係止が外れて裏金16Aの回動規制が外れ、鎌錠14およびノブ15が解錠操作できるようになって二重ロックが外れる。この状態で、鎌錠14およびノブ15を解錠方向に回動することで錠装置10Aが解錠できるようになっている。
以上のような本実施形態によれば、前記(1)〜(4)と略同様の効果を奏することができる。
すなわち、障子が閉じていない非閉鎖状態で施錠操作をしてしまっても、空掛け状態であることが利用者から容易に判別できるとともに、障子2,3が閉じていれば施錠と同時に自動的に二重ロックを掛けることができる。そして、台座13の室内側に設けた解錠操作部184の操作によって容易に解錠操作できるとともに、非規制位置に二重ロック部材18Aを回動させた状態が突片186および台座13の凹部131で維持され、解錠操作が一層容易にできる。さらに、トリガ17Aおよび二重ロック部材18Aが台座13に設けられているので、部材サイズの制約を受けにくくなり、部材強度を高めて耐久性を向上させることができる。
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記各実施形態においては、引違い窓1に錠装置10、10Aを設けた例を示したが、本発明の建具はこのような引違い窓1に限られず、片引き窓や上げ下げ窓等であってもよい。また、錠装置は、引き違い形式の窓や戸以外にも適用可能であり、例えば、開き窓や縦辷り出し窓等のスイングタイプの窓や戸に設けてもよく、さらに窓や戸以外の開閉部材の施錠に本発明の錠装置を用いてもよい。
また、前記第1実施形態では、台座13に回動自在に支持されたトリガ17を採用し、前記第2実施形態では、台座13にスライド自在に支持されたトリガ17Aを採用したが、これらのトリガ(検知部材)の構成は適宜選択することができ、建具の形式やクレセント錠11,11Aと錠受け12との位置関係等に応じて、最適な検知部材の形態を選択することができる。そして、検知部材の形態を適宜選択することで、裏金16,16Aや二重ロック部材(解錠規制部材)を含めた台座13の内部における部材配置の自由度が高まるので、錠装置10,10Aの設計を効率的に行うことができる。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の第1実施形態に係る建具および錠装置を示す側面図である。 前記錠装置を示す斜視図である。 前記錠装置におけるクレセント錠の空掛け時の動作を示す側面図である。 前記クレセント錠の空掛け時の動作を拡大して示す側面図である。 前記錠装置の施錠操作時の動作を示す側面図である。 前記錠装置の施錠操作時の動作を拡大して示す側面図である。 前記錠装置の施錠状態を拡大して示す側面図である。 前記錠装置の解錠操作時の動作を拡大して示す側面図である。 前記錠装置の解錠操作時の動作を拡大して示す側面図である。 本発明の第2実施形態の錠装置を示す側面図である。 前記錠装置におけるクレセント錠の空掛け時の動作を示す側面図である。 前記クレセント錠の空掛け時の動作を拡大して示す側面図である。 前記錠装置の施錠操作時の動作を拡大して示す側面図である。 前記錠装置の施錠状態を拡大して示す側面図である。 前記錠装置の解錠操作時の動作を拡大して示す側面図である。
符号の説明
2…室内側障子、3…室外側障子、4…内召合せ部である内召合せ框、5…外召合せ部である外召合せ框、10,10A…錠装置、11,11A…クレセント錠、12…錠受け、13…台座、14…鎌錠、16,16A…裏金、17,17A…検知部材であるトリガ、18,18A…解錠規制部材である二重ロック部材、161…第1当接部である突起、162…第2当接部である切欠き、163…第1当接部である当接面、164…第2当接部である当接面、172,174…検知部、173…規制部である段溝部、175…規制部である係止部、183…係止部、184…解錠操作部(操作部)、186…被係止部である突片。

Claims (4)

  1. スライド開閉可能な障子を備えた建具における室内外の召合せ部のうち、室内側召合せ部に固定されたクレセント錠と、室外側召合せ部に固定された錠受けとの係合により当該建具を施錠する錠装置であって、
    前記クレセント錠は、前記室内側召合せ部に固定される台座と、この台座に支持されて前記錠受けに係合する施錠位置と係合しない解錠位置との間を回動自在に設けられた鎌錠と、この鎌錠の回動軸に固定されて前記台座の内側に設けられた裏金と、この裏金の回動に連動して前記障子の閉鎖状態および非閉鎖状態を検知する検知部材と、前記鎌錠が施錠位置にある場合に前記裏金を介して当該鎌錠の解錠方向への回動を規制する解錠規制部材とを備えて構成され、
    前記裏金は、前記検知部材に当接する第1当接部と、前記解錠規制部材に当接する第2当接部とを有し、
    前記検知部材は、前記台座から室外側に向かって突出する方向に付勢された検知部と、前記裏金の第1当接部に摺接して前記検知部の突没を制御するとともに当該裏金の回動を規制する規制部とを有し、
    前記解錠規制部材は、前記鎌錠が施錠位置にある場合に前記裏金の第2当接部を係止する規制位置に向かって付勢された係止部と、前記台座から室内側に突出して設けられ前記係止部を非規制位置に向かって操作可能な操作部とを有し、
    前記障子の非閉鎖状態で前記鎌錠を施錠操作した場合には、前記検知部材の検知部が室外側に向かって所定量だけ突出することで、当該検知部材の規制部が前記裏金の第1当接部を係止して前記鎌錠の施錠操作が規制され、
    前記障子の閉鎖状態で前記鎌錠を施錠操作した場合には、前記検知部材の検知部が前記錠受けまたは前記室外側召合せ部に当接して当該検知部が所定量まで突出しないことで、当該検知部材の規制部が前記裏金の第1当接部を係止せずに前記鎌錠の施錠操作が継続され、
    前記鎌錠を施錠位置まで施錠操作した場合には、前記解錠規制部材の係止部が規制位置に移動し前記裏金の第2当接部を係止することで、前記鎌錠の解錠操作が規制され、当該解錠規制部材の操作部の操作により前記係止部を非規制位置に移動させることで、前記鎌錠が解錠操作可能に構成されている錠装置。
  2. 前記検知部材は、前記台座に回動自在に軸支されるとともに、この軸支位置を挟んで一方側に前記検知部が形成され、他方側に前記規制部が形成され、当該検知部材が回動して前記検知部が所定量だけ突出することで、前記規制部が前記裏金の第1当接部を係止可能な位置に移動して当該裏金の回動を規制する請求項1に記載の錠装置。
  3. 前記解錠規制部材は、前記台座に回動自在に軸支されるとともに、前記操作部の操作により前記係止部を非規制位置に回動した際に前記台座に係止される被係止部を有して構成されている請求項1または請求項2に記載の錠装置。
  4. 左右または上下にスライド開閉可能な少なくとも1枚の障子を備え、この障子の召合せ框と、他の障子の召合せ框または他の召合せ部とが見込み方向に重なって閉じ、前記請求項1から請求項3のいずれかに記載の錠装置によって施錠可能に構成された建具。
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