JP2006112187A - 錠装置および建具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 空掛け防止機構を設けても利用者から判別しやすく操作性を向上させることができる錠装置および建具を提供すること。
【解決手段】クレセント錠11に検知部17およびねじりコイルばね22が設けられているので、錠受け12が係合可能位置にない状態で施錠操作をしてしまっても、回動部材14がねじりコイルばね22の付勢力により解錠状態に戻されるので、空掛けを防止することができる。そして、回動部材14を施錠状態まで回動させても、回動部材14が錠受け12に係合されなければ、ねじりコイルばね22により自動的に解錠状態に戻されるので、回動操作が規制されておらず無理矢理に回動部材14を回動させてしまうことがないため、クレセント錠11の破損を防止することができるとともに、利用者から施錠操作が完了していないことが容易に判別でき、施錠操作をやり直すことで確実に施錠することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、錠装置および建具に関し、詳しくは、クレセント錠と錠受けとを備えた錠装置、および室内外一対の障子のうちの室内側障子の召合せ框に設けられたクレセント錠と室外側障子の召合せ框に設けられた錠受けとを備えた建具に関する。
従来、引違い窓や片引き窓等を施錠するための錠装置として召合せ框に設けられるクレセント錠および錠受けが一般的である。このクレセント錠は、通常、室内側障子の召合せ框に回動可能に設けられた鎌錠が、室外側障子の召合せ框に設けられた錠受けに係合して施錠できるようになっている。このようなクレセント錠において、錠受けが係合可能な位置にない状態で施錠操作をしてしまう空掛けを防止する機構が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載されたクレセント錠では、錠受けが係合可能位置にあることを感知する感知部が設けられ、この感知部により空掛けが防止できるようになっている。すなわち、錠受けが係合可能位置になく感知部が錠受けに当接しない場合には、クレセント錠の回動が規制されて施錠操作が継続できず、錠受けが係合可能位置にあって感知部が錠受けに当接した場合には、感知部が移動されて施錠操作が継続できるようになっている。
特開平9−158585号公報
しかしながら、従来のクレセント錠では、錠受けが係合可能位置にないことを感知部が感知した場合にクレセント錠の回動操作が規制されることで空掛けが防止できるものの、この感知部による感知が利用者から判別しにくく、回動規制された位置以上に無理矢理クレセント錠を回動させようとしたり、回動規制された位置で施錠操作が完了したものと勘違いしたりすることがあり、操作上の問題があった。
本発明の目的は、空掛け防止機構を設けても利用者から判別しやすく操作性を向上させることができる錠装置および建具を提供することにある。
本発明の錠装置は、クレセント錠と、このクレセント錠が係合する錠受けとを備えた錠装置であって、前記クレセント錠は、台座と、この台座に軸支されて解錠状態と施錠状態との間を回動可能な回動部材と、これらの台座と回動部材とに連結されて当該回動部材を解錠方向に付勢する回動付勢手段とを備えて構成され、前記錠受けが係合可能位置にない状態で前記回動部材を施錠方向へ回動させた場合には、当該回動部が前記錠受けに係合されずに前記回動付勢手段の付勢力により解錠状態に戻されることを特徴とする。
以上の錠装置によれば、錠受けが係合可能位置にない状態で施錠操作をしてしまっても、回動部材が回動付勢手段の付勢力により解錠状態に戻されるので、空掛けを防止することができる。そして、このような空掛け防止機構は、回動部材を施錠状態まで回動させても、回動部材が錠受けに係合されなければ、回動付勢手段により自動的に解錠状態に戻されるもので、回動操作が規制されるものではないため、規制位置以上に無理矢理に回動部材を回動させてしまうことがなく、クレセント錠の破損を防止することができる。また、回動部材が錠受けに係合されることで、回動付勢手段の付勢力に抗して施錠状態を維持することができる。さらに、空掛け時には、回動部材が回動付勢手段により自動的に解錠状態に戻されるので、利用者から施錠操作が完了していないことが容易に判別でき、施錠操作をやり直すことで確実に施錠することができる。
この際、本発明の錠装置では、前記回動部材は、前記台座に軸支される回動軸を有し、前記台座は、前記回動軸が挿通される軸受け孔を有し、この軸受け孔に挿通された前記回動軸の先端部には裏板材が固定され、前記回動付勢手段は、前記回動軸の先端部に挿通されるとともに、一端が前記裏板材に係止され、他端が前記台座に係止されたばねで構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、ばねで回動付勢手段を構成することで、簡単かつ安価に空掛け防止機構を錠装置に付加することができる。なお、ばねとしては、ねじりコイルばねや、コイルばね、板ばね、ぜんまいばね等の任意のものが選択可能である。
さらに、本発明の錠装置では、前記クレセント錠は、前記回動部材の解錠状態において前記錠受けの位置を検知する検知手段と、この検知手段に連動して前記錠受けが係合可能位置にある場合には前記回動部材の施錠状態から解錠方向への回動を規制する解錠操作規制手段と、この解錠操作規制手段による規制を解除する規制解除手段とを備え、前記検知手段は、係合可能位置にある前記錠受けに当接可能に設けられるとともに当該錠受けに向かって付勢された検知部を有して構成され、前記解錠操作規制手段は、前記検知部に連動して進退移動可能に設けられた進退部と、この進退部を係止可能に前記台座に設けられた係止部と、前記進退部を前記係止部に向かって付勢する進退付勢手段とを有して構成され、前記検知部が前記錠受けに当接することで、前記進退付勢手段で付勢された前記進退部が移動して前記係止部に係止され、前記規制解除手段は、前記進退部に連結された操作部を有して構成され、この操作部の操作により前記進退部が前記係止部から外れて前記回動部材が解錠方向へ回動可能とされていることが好ましい。
このような構成によれば、解錠操作規制手段を設けたことで、二重ロック機構を付加することができるとともに、操作部を有した規制解除手段により容易に二重ロックを解除することができる。
この際、本発明の錠装置では、前記回動部材は、当該回動部材を回動操作するためのハンドル部と、施錠状態において前記錠受けに係合する鎌錠部とを有し、前記検知部は、前記鎌錠部に回動自在に軸支されるとともに、この軸支位置を挟んで一方側に設けられて前記錠受けに当接する第1当接部と、他方側に設けられて前記進退部または操作部に当接する第2当接部とを有し、前記第1当接部が前記錠受けに当接することで、前記第2当接部が前記進退部または操作部から外れ、当該進退部および操作部が前記係止部に向かって移動され、前記操作部は、施錠状態における前記ハンドル部の室内側からの操作によりスライド自在に設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、検知部の第1当接部が錠受けに当接することで検知部が回動し、第2当接部から外れた進退部および操作部が係止部に向かって移動し、進退部が係止部に係止されるので、第2当接部の当接が外れるまでは進退付勢手段の付勢力が台座や係止部に作用しないため、回動部材の施錠操作をスムーズに行うことができる。
また、二重ロックを解除する規制解除手段を、ハンドル部にスライド自在に設けた操作部を有して構成したことで、二重ロックの解除操作が分かりやすくなるとともに、ハンドルの回動操作と同時に片手で操作部を操作することができ、操作性を向上させることができる。
すなわち、従来のクレセント錠では、二重ロックを解除する場合に、錠受けに係合した鎌錠近傍に位置する感知部を押さえて台座による係止を解除し、この感知部を押さえたままの状態でハンドルを回動操作しなければならず、解錠時の操作性が悪化してしまうという問題があった。これに対して、本発明の錠装置では、操作部をスライドさせることで二重ロックが解除されるので、小さな子供や高齢者にも分かりやすく解錠操作を行うことができる。
一方、本発明の建具は、少なくとも一方が開閉可能に設けられた室内外一対の障子と、これら一対の障子のうちの室内側障子の召合せ框に設けられたクレセント錠と、このクレセント錠が係合可能に室外側障子の召合せ框に設けられた錠受けとを備えた建具であって、前記クレセント錠は、前記室内側の召合せ框に固定される台座と、この台座に軸支されて解錠状態と施錠状態との間を回動可能な回動部材と、これらの台座と回動部材とに連結されて当該回動部材を解錠方向に付勢する回動付勢手段とを備えて構成され、前記障子の閉鎖状態および非閉鎖状態を検知して当該障子が非閉鎖状態である場合には、施錠方向へ回動させた前記回動部材が前記錠受けに係合されずに前記回動付勢手段の付勢力により解錠状態に戻されることを特徴とする。
以上の建具によれば、前述の錠装置と同様に、空掛け防止機構を設けても利用者から判別しやすく操作性を向上させることができる。
この際、本発明の建具としては、引違い窓や片引き窓、上げ下げ窓等の引違い形式のサッシ窓が好適である。
また、本発明の建具では、前記クレセント錠は、前記回動部材の解錠状態において前記障子の閉鎖状態および非閉鎖状態を検知する検知手段と、この検知手段に連動して前記障子が閉鎖状態である場合には前記回動部材の施錠状態から解錠方向への回動を規制する解錠操作規制手段と、この解錠操作規制手段による規制を解除する規制解除手段とを備え、前記検知手段は、前記錠受けまたは前記室外側の召合せ框に当接可能に設けられるとともに当該錠受けまたは室外側の召合せ框に向かって付勢された検知部を有して構成され、前記解錠操作規制手段は、前記検知部に連動して進退移動可能に設けられた進退部と、この進退部を係止可能に前記台座に設けられた係止部と、前記進退部を前記係止部に向かって付勢する進退付勢手段とを有して構成され、前記検知部が前記錠受けまたは室外側の召合せ框に当接することで、前記進退付勢手段で付勢された前記進退部が移動して前記係止部に係止され、前記規制解除手段は、前記進退部に連結された操作部を有して構成され、この操作部の操作により前記進退部が前記係止部から外れて前記回動部材が解錠方向へ回動可能とされたことが好ましい。
このような構成によれば、前述の錠装置と同様に、二重ロック機構を付加することができるとともに、操作部の操作により容易に二重ロックを解除することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る建具である引違い窓1の一部を示す横断面図である。図2は、引違い窓1に設けられた錠装置10を示す分解斜視図である。図3は、錠装置10を示す側面図である。図4(A),(B)は、錠装置10の空掛け時の動作を示す側面図である。図5(A)〜(D)は、錠装置10の施錠時の動作を示す側面図である。図6および図7(A),(B)は、それぞれ錠装置10の解錠時の動作を示す側面図である。
図1〜3において、引違い窓1は、図示しない窓枠内部に開閉自在に支持された室内外一対の障子2,3を有して構成されている。障子2,3は、上下左右の框を四周框組みした内部に、ガラスパネル4を嵌め込んで構成されており、召合せ部の縦框(召合せ框)5,6が見込み方向に重なって閉じるようになっている。そして、障子2,3は、室内側障子2の召合せ框5に固定されたクレセント錠11と、室外側障子3の召合せ框6に固定された錠受け12とで構成された錠装置10によって施錠されるようになっている。
クレセント錠11は、室内側障子2の召合せ框5に固定される台座13と、この台座13に軸支された回動部材14とを有して構成されている。回動部材14は、この回動部材14を回動操作するためのハンドル部15と、錠受け12に係合可能な鎌錠部16と、ハンドル部15と錠受け12との間に設けられた検知部17とを有して構成されている。さらに、回動部材14のハンドル部15と錠受け12との間には、検知部17に連動して進退移動可能に設けられた進退部18と、この進退部18に連結された操作部19と、これらの進退部18および操作部19を付勢する進退進退付勢手段としてのコイルばね20とが設けられている。このような回動部材14は、ハンドル部15を操作することで、解錠状態と施錠状態との間を回動可能に構成されている。
ハンドル部15は、台座13側に開口した角柱長尺状のハンドル本体151と、このハンドル本体151の基端部から台座13側に突出した回動軸152と、回動軸152近傍から台座13側に突出した突出片153と、操作部19を案内する案内溝154とを有している。回動軸152の先端部には、角柱部152Aが形成されており、この角柱部152Aには、台座13の反対側(召合せ框5側)から裏板材21が回転不能に固定されるようになっている。この裏板材21は、回動軸152の角柱部152Aが挿通可能な角穴211と、召合せ框5側に突出した突出片212とを有して形成されている。そして、回動軸152の先端部には、回動付勢手段としてのねじりコイルばね22が挿通されている。このねじりコイルばね22は、図3に示すように、その一端部221が裏板材21の突出片212に係止され、他端部222が台座13に形成された係止溝136に係止されている。このようなハンドル部15は、ねじりコイルばね22の付勢力により解錠方向に付勢されている。
鎌錠部16は、板状の鎌錠本体161と、略円弧状に形成されて錠受け12に係合する係合部162とを有している。そして、鎌錠本体161には、ハンドル部15の回動軸152および突出片153をそれぞれ挿通する挿通孔163,164と、進退部18の突起部182(後述)を挿通する挿通孔165とが設けられている。さらに、鎌錠本体161には、突起166が形成されており、この突起166に挿通したねじりコイルばね23を介して鎌錠部16に検知部17が回動自在に、かつ付勢された状態で軸支されている。
検知部17は、板状の検知部本体171と、鎌錠部16の係合部162よりも径小の略円弧状に形成された円弧部172とを有しており、検知部本体171に形成された挿通孔173が鎌錠部16の突起166に軸支されている。検知部17の円弧部172の先端部(挿通孔173を挟んで検知部17の一方側端部)は、回動部材14を施錠方向に回動させた際に錠受け12に当接する第1当接部174となっており、検知部17の他方側端部は、解錠状態において操作部19に当接する第2当接部175となっている。そして、第1当接部174は、鎌錠部16の係合部162内周面に対向して設けられており、検知部17は、前記ねじりコイルばね23によって第1当接部174が係合部162内周面に近づく方向に付勢されている。
進退部18は、板材から折り曲げ加工により形成されており、鎌錠部16の挿通孔165に挿通されて台座13側に突出する突起部181と、操作部19に連結される連結孔182と、コイルばね20が当接される折曲部183とを有して形成されている。
操作部19は、進退部18の連結孔182に係合するとともにハンドル本体151の内側面に案内される操作部本体191と、この操作部本体191に一体に形成されてハンドル部15の案内溝154を介してハンドル本体151の室内側側面に露出したつまみ部192と、検知部17の第2当接部175に当接する当接面部193と、この当接面部193よりも一段下がった段付き部194とを有して形成されている。
そして、検知部17の第1当接部174が錠受け12に当接しない解錠状態では、検知部17の第2当接部175が操作部19の当接面部193に当接し、進退部18および操作部19がコイルばね20の付勢力に抗してハンドル部15の回動軸152から離れる方向に押し込まれるようになっている。一方、検知部17の第1当接部174が錠受け12に当接した施錠状態には、検知部17が鎌錠部16の突起166回りに回動し、検知部17の第2当接部175が操作部19の段付き部194側に移動され、進退部18および操作部19がコイルばね20の付勢力により回動軸152に近づく方向に移動される。
台座13は、台座本体131と、この台座本体131の略中央に形成されてハンドル部15の回動軸152が挿通される軸受け孔132と、ハンドル部15の突出片153を案内する半円弧状の案内溝133とを有している。また、台座13の案内溝133の周囲には、前述のように施錠状態において、回動軸152に近づく方向に移動された進退部18の突起部181を係止する係止部134が形成されている。なお、係止部134は、台座13に一体に形成されてもよく、また別体で形成した部材を台座13に固定して構成してもよい。
以上のようなクレセント錠11では、進退部18、操作部19の操作部本体191、検知部17の検知部本体171、およびコイルばね20をハンドル部15の内部に収納した状態で、これらを鎌錠本体161で覆い、鎌錠本体161の挿通孔163からハンドル部15の回動軸152を突出させ、挿通孔164からハンドル部15の突出片153を突出させ、挿通孔165から進退部18の突起部181を突出させて回動部材14が組み立てられる。そして、回動軸152を台座13の軸受け孔132に挿入するとともに、突出片153を案内溝133に挿入して回動部材14を台座13に取り付け、台座13の裏側(召合せ框5側)から裏板材21を回動軸152先端の角柱部152Aにかしめて固定し、回動軸152先端にねじりコイルばね22を挿通し、ねじりコイルばね22の両端部221,222を裏板材21の突出片212および台座13の係止溝136に係止して、クレセント錠11が組み立てられるようになっている。
次に、錠装置10の動作について、図4〜図7も参照して説明する。
ここで、錠装置10における施錠操作とは、図4、5に示すように、クレセント錠11の回動部材14が解錠状態にある、つまりハンドル部15が回動軸152の下側にあって鎌錠部16が錠受け12に係合していない状態から、ハンドル部15を室内側上方に操作して回動部材14を施錠方向に回動させる操作である。
また、錠装置10における解錠操作とは、図6、7に示すように、クレセント錠11の回動部材14が施錠状態にある、つまりハンドル部15が回動軸152の上側にあって鎌錠部16が錠受け12に係合している状態から、ハンドル部15を室内側下方に操作して回動部材14を解錠方向に回動させる操作である。
先ず、図4に示すように、錠受け12が係合可能位置にない状態、すなわち室内外の障子2,3が閉じていない非閉鎖状態で、回動部材14を施錠方向へねじりコイルばね22の付勢力に抗して回動させた場合(図4(B)の状態)には、検知部17の第1当接部174が錠受け12に当接しないため、これにより障子2,3の非閉鎖状態が検知される。この場合、検知部17が回動せず、第2当接部175と操作部19の当接面部193との当接が維持され、進退部18が台座13の係止部134に向かって移動しないため、突起部181が係止部134に係止されないようになっている。従って、回動部材14の施錠状態が維持されず、ねじりコイルばね22の付勢力によって回動部材14が解錠方向に向かって回動され、自動的に解錠状態に戻される。
すなわち、検知部17、およびねじりコイルばね22によって、非閉鎖状態におけるクレセント錠11の空掛けが防止できるようになっている。
次に、図5に示すように、錠受け12が係合可能位置にある状態、すなわち室内外の障子2,3が閉じている閉鎖状態で、回動部材14を施錠方向へ回動させた場合には、先ず鎌錠部16の係合部162が錠受け12に係合し(図5(B)の状態)、これにより室外側障子3が室内側に引き寄せられる。これに続いて、回動部材14をさらに回動させると、検知部17の第1当接部174が錠受け12に当接し(図5(C)の状態)、これにより障子2,3の閉鎖状態が検知されるとともに、検知部17が突起166回りに回動し、検知部17の第2当接部175が操作部19の当接面部193から外れて段付き部194側に移動する。そして、進退部18および操作部19がコイルばね20の付勢力により回動軸152に近づく方向に移動し、回動部材14を施錠状態まで回動させることで、進退部18の突起部181が台座13の係止部134に係止される(図5(D)の状態)。この施錠状態では、鎌錠部16の係合部162と錠受け12との摩擦力により回動部材14が解錠方向へ戻らないようになっているとともに、進退部18の突起部181がコイルばね20の付勢力により付勢されて台座13の係止部134に係止され、回動部材14の解錠方向への回動が規制されるようになっている。
すなわち、進退部18の突起部181、コイルばね20、および係止部134によって、本発明の解錠操作規制手段が構成され、この解錠操作規制手段により二重ロックができるようになっている。
また、図6、7に示すように、施錠状態から回動部材14を解錠方向へ回動させる場合には、先ず、操作部19のつまみ部192をコイルばね20の付勢力に抗してハンドル部15の先端方向(回動軸152の反対側)にスライドさせる。これにより、操作部19の操作部本体191と連結された進退部18が移動し、突起部181が係止部134から外れて回動部材14が解錠方向に回動可能になる(図7(A)の状態)。そして、検知部17の第1当接部174が錠受け12から外れる(図7(B)の状態)まで回動部材14を回動させれば、ねじりコイルばね23の付勢力により検知部17が回動され、検知部17の第2当接部175が操作部19の当接面部193側に移動する。この状態では、検知部17の第2当接部175が操作部19の当接面部193に当接しているので、進退部18および操作部19の移動が規制され、操作部19のつまみ部192から指を離しても、回動部材14の回動操作を継続することができるようになっている。また、鎌錠部16の係合部162が錠受け12から外れれば、ねじりコイルばね22の付勢力により、回動部材14が解錠状態まで自動的に戻されるようになっている。
すなわち、操作部19によって、本発明の規制解除手段が構成されている。
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)すなわち、クレセント錠11に検知部17およびねじりコイルばね22が設けられているので、錠受け12が係合可能位置にない状態で施錠操作をしてしまっても、回動部材14がねじりコイルばね22の付勢力により解錠状態に戻されるので、空掛けを防止することができる。
(2)そして、このような空掛け防止機構は、回動部材14を施錠状態まで回動させても、回動部材14が錠受け12に係合されなければ、ねじりコイルばね22により自動的に解錠状態に戻されるもので、回動操作が規制されるものではないため、規制位置以上に無理矢理に回動部材14を回動させてしまうことがなく、クレセント錠11の破損を防止することができる。
(3)さらに、空掛け時には、回動部材14がねじりコイルばね22により自動的に解錠状態に戻されるので、利用者から施錠操作が完了していないことが容易に判別でき、施錠操作をやり直すことで確実に施錠することができる。そして、回動部材14が錠受け12に係合されことで、ねじりコイルばね22の付勢力に抗して施錠状態を維持することができる。
(4)また、ねじりコイルばね22で回動付勢手段を構成することで、簡単かつ安価に空掛け防止機構を錠装置10に付加することができる。
(5)さらに、検知部17の第1当接部174が錠受け12に当接することで検知部17が回動し、第2当接部175から外れた進退部18および操作部19が台座13の係止部134に向かって移動し、進退部18の突起部181が係止部134に係止されるので、第2当接部175の当接が外れるまではコイルばね20の付勢力が台座13や係止部134に作用しないため、回動部材14の施錠操作をスムーズに行うことができる。
(6)また、進退部18の突起部181、コイルばね20、および台座13の係止部134からなる解錠操作規制手段を設けたことで、二重ロック機構を付加することができるとともに、操作部19を有した規制解除手段により容易に二重ロックを解除することができる。
(7)さらに、二重ロックを解除する規制解除手段を、ハンドル部15にスライド自在に設けた操作部19を有して構成したことで、二重ロックの解除操作が分かりやすくなるとともに、ハンドル部15の回動操作と同時に片手で操作部19を操作することができ、操作性を向上させることができる。
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記各実施形態においては、引違い窓1に錠装置10を設けた例を示したが、本発明の建具はこのような引違い窓1に限られず、片引き窓や上げ下げ窓等であってもよい。また、錠装置は、引き違い形式の窓や戸以外にも適用可能であり、例えば、開き窓や縦辷り出し窓等のスイングタイプの窓や戸に設けてもよく、さらに窓や戸以外の開閉部材の施錠に本発明の錠装置を用いてもよい。
また、前記実施形態では、回動付勢手段として、ねじりコイルばね22を用いたが、これに限らず、ぜんまいばねを用いてもよく、またハンドル部15の回動軸152に対して偏心させて取り付けたコイルばね等から回動付勢手段を構成してもよい。
また、前記実施形態では、検知部17を鎌錠部16に回動自在に取り付けたが、これに限らず、回動部材14に対して進退自在に設けられた部材から検知部を構成してもよい。さらに、検知部は、錠受け12に当接することで障子2,3の閉鎖状態を検知するものに限らず、室外側障子3の召合せ框6に当接するように構成してもよい。この場合、検知部を室内側の召合せ框5に内蔵させてもよく、また室内側の召合せ框5よりも室外側の召合せ框6を幅広に形成して検知部が当接可能に構成してもよい。
また、前記実施形態では、進退部18の突起部181、コイルばね20、および台座13の係止部134からなる解錠操作規制手段や、操作部19を有した規制解除手段を、クレセント錠11に設けたが、これらの構成は、本発明の必須構成要件ではなく、適宜省略することができる。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の一実施形態に係る建具の一部を示す横断面図である。 前記建具に設けられた錠装置を示す分解斜視図である。 前記錠装置を示す側面図である。 (A),(B)は、前記錠装置の空掛け時の動作を示す側面図である。 (A)〜(D)は、前記錠装置の施錠時の動作を示す側面図である。 前記錠装置の解錠時の動作を示す側面図である。 (A),(B)は、前記錠装置の解錠時の動作を示す側面図である。
符号の説明
1…建具である引違い窓、2,3…障子、5,6…召合せ框、10…錠装置、11…クレセント錠、12…錠受け、13…台座、14…回動部材、15…ハンドル部、16…鎌錠部、17…検知部、18…進退部、19…操作部、20…進退付勢手段であるコイルばね、21…裏板材、22…回動付勢手段であるねじりコイルばね、132…軸受け孔、134…係止部、174…第1当接部、175…第2当接部。

Claims (6)

  1. クレセント錠と、このクレセント錠が係合する錠受けとを備えた錠装置であって、
    前記クレセント錠は、台座と、この台座に軸支されて解錠状態と施錠状態との間を回動可能な回動部材と、これらの台座と回動部材とに連結されて当該回動部材を解錠方向に付勢する回動付勢手段とを備えて構成され、
    前記錠受けが係合可能位置にない状態で前記回動部材を施錠方向へ回動させた場合には、当該回動部材が前記錠受けに係合されずに前記回動付勢手段の付勢力により解錠状態に戻される錠装置。
  2. 前記回動部材は、前記台座に軸支される回動軸を有し、前記台座は、前記回動軸が挿通される軸受け孔を有し、この軸受け孔に挿通された前記回動軸の先端部には裏板材が固定され、
    前記回動付勢手段は、前記回動軸の先端部に挿通されるとともに、一端が前記裏板材に係止され、他端が前記台座に係止されたばねで構成されている請求項1に記載の錠装置。
  3. 前記クレセント錠は、前記回動部材の解錠状態において前記錠受けの位置を検知する検知手段と、この検知手段に連動して前記錠受けが係合可能位置にある場合には前記回動部材の施錠状態から解錠方向への回動を規制する解錠操作規制手段と、この解錠操作規制手段による規制を解除する規制解除手段とを備え、
    前記検知手段は、係合可能位置にある前記錠受けに当接可能に設けられるとともに当該錠受けに向かって付勢された検知部を有して構成され、
    前記解錠操作規制手段は、前記検知部に連動して進退移動可能に設けられた進退部と、この進退部を係止可能に前記台座に設けられた係止部と、前記進退部を前記係止部に向かって付勢する進退付勢手段とを有して構成され、前記検知部が前記錠受けに当接することで、前記進退付勢手段で付勢された前記進退部が移動して前記係止部に係止され、
    前記規制解除手段は、前記進退部に連結された操作部を有して構成され、この操作部の操作により前記進退部が前記係止部から外れて前記回動部材が解錠方向へ回動可能とされた請求項1または請求項2に記載の錠装置。
  4. 前記回動部材は、当該回動部材を回動操作するためのハンドル部と、施錠状態において前記錠受けに係合する鎌錠部とを有し、
    前記検知部は、前記鎌錠部に回動自在に軸支されるとともに、この軸支位置を挟んで一方側に設けられて前記錠受けに当接する第1当接部と、他方側に設けられて前記進退部または操作部に当接する第2当接部とを有し、前記第1当接部が前記錠受けに当接することで、前記第2当接部が前記進退部または操作部から外れ、当該進退部および操作部が前記係止部に向かって移動され、
    前記操作部は、施錠状態における前記ハンドル部の室内側からの操作によりスライド自在に設けられている請求項3に記載の錠装置。
  5. 少なくとも一方が開閉可能に設けられた室内外一対の障子と、これら一対の障子のうちの室内側障子の召合せ框に設けられたクレセント錠と、このクレセント錠が係合可能に室外側障子の召合せ框に設けられた錠受けとを備えた建具であって、
    前記クレセント錠は、前記室内側の召合せ框に固定される台座と、この台座に軸支されて解錠状態と施錠状態との間を回動可能な回動部材と、これらの台座と回動部材とに連結されて当該回動部材を解錠方向に付勢する回動付勢手段とを備えて構成され、
    前記障子の閉鎖状態および非閉鎖状態を検知して当該障子が非閉鎖状態である場合には、施錠方向へ回動させた前記回動部材が前記錠受けに係合されずに前記回動付勢手段の付勢力により解錠状態に戻される建具。
  6. 前記クレセント錠は、前記回動部材の解錠状態において前記障子の閉鎖状態および非閉鎖状態を検知する検知手段と、この検知手段に連動して前記障子が閉鎖状態である場合には前記回動部材の施錠状態から解錠方向への回動を規制する解錠操作規制手段と、この解錠操作規制手段による規制を解除する規制解除手段とを備え、
    前記検知手段は、前記錠受けまたは前記室外側の召合せ框に当接可能に設けられるとともに当該錠受けまたは室外側の召合せ框に向かって付勢された検知部を有して構成され、
    前記解錠操作規制手段は、前記検知部に連動して進退移動可能に設けられた進退部と、この進退部を係止可能に前記台座に設けられた係止部と、前記進退部を前記係止部に向かって付勢する進退付勢手段とを有して構成され、前記検知部が前記錠受けまたは室外側の召合せ框に当接することで、前記進退付勢手段で付勢された前記進退部が移動して前記係止部に係止され、
    前記規制解除手段は、前記進退部に連結された操作部を有して構成され、この操作部の操作により前記進退部が前記係止部から外れて前記回動部材が解錠方向へ回動可能とされた請求項5に記載の建具。
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