JP4031486B2 - 建具 - Google Patents

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本発明は、建具に関し、詳しくは、窓枠と、この窓枠内に支持された少なくとも上下二段の障子とを備えた上げ下げ窓等の建具に関する。
住宅等の外壁開口部に設けられる建具(サッシ窓)として、上下一対の障子を備えた上げ下げ窓が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された上げ下げ窓は、窓枠と、この窓枠の上半分に固定された固定障子と、この固定障子の室内側に沿って上下にスライド開閉自在に設けられた可動障子(下部障子)とを備えて構成されている。そして、下部障子の下端部(スライドシュー)と窓枠との間には、下部障子の重量と同程度の力を上方に作用させて下部障子の開閉操作を容易にさせるためのバランサが設けられている。また、下部障子は、その下框を中心にして上部が室内側に回動(内倒し)可能に構成されており、この内倒し時に下部障子を支持するためのアームが縦框の途中位置と、縦枠に案内されて上下スライド自在に支持されたスライダとに連結されている。従って、内倒しして所定角度だけ傾いた下部障子をアームによって支持することができ、この状態の下部障子の室外面(ガラスパネル)を室内側から掃除できるようになっている。
実公平5−38222号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の上げ下げ窓では、縦枠が見付け方向内側に開口した断面略コ字形に形成され、この縦枠内部の室外側側面にスライダが支持されているため、縦枠の開口を通して縦枠の内部構造、つまりスライダのレールやバランサ等が見えてしまい、窓の意匠性が劣ってしまうという問題がある。さらに、縦枠の開口から埃やゴミ等が縦枠内部に入り込む可能性があり、この埃やゴミ等がバランサや下部障子のスライドシューに付着することで、これらの移動を阻害して下部障子の開閉操作が円滑に実施できなくなるという問題もある。
本発明の目的は、外観意匠性を良好にし、かつ障子の円滑な開閉操作性を確保することができる建具を提供することにある。
本発明の建具は、上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、この窓枠内に支持された少なくとも上下二段の障子とを備え、前記少なくとも上下二段の障子のうち、少なくとも下側の障子の下端部には、前記縦枠に案内されて当該障子を上下方向にスライド開閉自在に支持するスライド部材が設けられ、このスライド部材に軸支されて当該下側の障子が室内側に回動可能かつ前記窓枠に接続されたアーム部材を介して所定回動位置で支持され、前記縦枠には、前記スライド部材を上下に案内するレール部が当該障子に向かって開口して形成され、このレール部における所定の高さ位置よりも上側には、前記下側の障子の上端部を上下スライド自在かつ係脱自在に支持するとともに、前記アーム部材の端部を上下スライド自在に支持する副レール部材が当該レール部の開口を塞いで設けられていることを特徴とする。
ここで、少なくとも上下二段の障子は、上下一対の2枚の障子(上部障子および下部障子)から構成されていてもよく、3枚以上の障子から構成されていてもよい。
そして、上側の障子は、開閉可能に構成されていてもよく、また開閉不能な固定障子であってもよい。上側の障子を開閉可能に構成した場合の開閉形式は、上下にスライドする形式でもよく、また当該障子の上辺(上框)または下辺(下框)が窓枠に軸支されて室外側や室内側に回動する突出し形式や内倒し形式等でもよく、さらに当該障子の縦辺(縦框)が窓枠に軸支されて室外側や室内側に回動する開き形式でもよい。
以上の本発明によれば、下側の障子のスライド部材を案内する縦枠のレール部を塞いで副レール部材を取り付け、この副レール部材で下側の障子の上端部およびアーム部材の端部を上下スライド自在に支持することで、縦枠に形成された開口であるレール部から縦枠内部への埃やゴミ等の浸入を防止することができる。従って、スライド部材などへの埃やゴミ等の付着が防止でき、下側の障子の円滑な開閉操作性を確保することができる。
また、縦枠のレール部を副レール部材で塞ぐことで、縦枠の内部構造が室内側から見えなくなり、建具の意匠性を向上させることができる。
この際、本発明の建具では、前記アーム部材の端部には、前記副レール部材にスライド自在に支持されるアームスライド部材が設けられ、前記副レール部材の下端部には、前記下側の障子の回動操作に伴って下方にスライドする前記アームスライド部材に当接して当該障子の回動位置を規定するストッパーが設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、副レール部材の下端部に設けたストッパーでアームスライド部材を位置決めすることで、下側の障子を内倒しする際のアーム部材の位置決め部材として副レール部材を兼用することができる。
さらに、本発明の建具では、前記ストッパーの下端面は、上方に開放操作された前記下側の障子のスライド部材に当接して当該障子の開放位置を規定可能に構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、副レール部材の下端部に設けたストッパーで下側の障子のスライド部材を位置決めすることで、下側の障子を上方に開放する際の位置決め部材として副レール部材を兼用することができる。これにより、例えば、窓枠の上枠や縦枠の上端部に障子ストッパ等を設ける必要がなくなるため、部品点数が削減できるとともに、建具の外観意匠性をより向上させることができる。
また、本発明の建具では、前記副レール部材には、前記下側の障子の回動操作に伴って下方にスライドする前記アームスライド部材と摺接する摺接面が設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、副レール部材の摺接面にアームスライド部材が摺接することで、摩擦抵抗を作用させて下側の障子を内倒しする際の回動速度を抑制することができる。
さらに、本発明の建具では、前記摺接面の上部には、上方から下方に向かって前記アームスライド部材に近づく傾斜面が形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、副レール部材の摺接面にアームスライド部材が摺接する摺接初期において、傾斜面に沿って摺接することで急激に回動速度を低下させずに徐々に低下させることができ、下側の障子の内倒し時の衝撃を緩和することができる。
また、本発明の建具では、前記アームスライド部材には、前記副レール部材の摺接面に摺接する摺接部が設けられ、この摺接部は、前記摺接面に向かって進退位置が調節可能に構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、アームスライド部材の摺接部の進退位置を調節することによって、副レール部材の摺接面との摩擦抵抗が設定できるので、下側の障子の大きさ(重量)等に応じて適宜な摩擦抵抗が作用するようにして回動速度が調節できる。
また、本発明の建具では、前記窓枠には、吊下材を介して前記スライド部材に接続されて前記下側の障子を上方に付勢するバランサが設けられており、前記バランサに接続された前記吊下材は、前記縦枠のレール部内において、前記副レール部材の一方の側面に沿って下方に延びるとともに、前記スライド部材に設けられた滑車に巻かれて折返し、前記副レール部材の他方の側面に沿って上方に延びて設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、バランサに接続された吊下材(鋼鉄線をより合わせた鋼製のワイヤーロープや、炭素繊維等の高強度繊維を編んだもの等で構成されるロープ、または吊り下げロッド)がレール部内における副レール部材の側面に沿って設けられているので、吊下材が室内側から見えず建具の意匠性を良好にすることができる。さらに、副レール部材を跨ぐようにして吊下材が設けられることで、レール部の奥行き寸法が小さくでき、縦枠の見付け寸法(または見込み寸法)を小さくして、この点でも建具の意匠性を良好にすることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る建具である上げ下げ窓1を室外側から見た正面図である。図2は、上げ下げ窓1を示す縦断面図である。図3は、上げ下げ窓1を示す横断面図であって、上部障子位置における横断面図である。
図1〜図3において、上げ下げ窓1は、戸建て住宅等の建物の外壁2における開口部3に設けられて建物の室内空間と室外空間とを仕切るもので、下端位置が床面よりも所定寸法(例えば、600mm〜900mm)だけ高い位置に設けられた腰窓である。
上げ下げ窓1は、上枠11、下枠12、および左右の縦枠13を四周枠組みした窓枠10と、この窓枠10の内側に開閉自在に支持された上部障子(上側の障子)20および下部障子(下側の障子)30とを備えて構成されている。窓枠10は、開口部3周辺の柱や壁パネル等の建物躯体4に固定されている。上部障子20および下部障子30は、それぞれ上框21,31、下框22,32、および左右の縦框23,33を四周框組みした内部に、ガラスパネル(複層ガラス)24,34を嵌め込んで構成されている。また、窓枠10の室外側には、外部ブラインド40が設けられ、上部障子20の室内側における窓枠10には、網戸50が取り付けられている。
上部障子20および下部障子30は、それぞれ窓枠10の縦枠13に案内されて上下にスライド可能に支持されるとともに、上部障子20が下部障子30よりも室外側に設けられている。すなわち、上部障子20によって室外側障子が構成され、下部障子30によって室内側障子が構成されている。そして、上部障子20の下框(外召合せ框)22と下部障子30の上框(内召合せ框)31とが見込み方向に重なって上げ下げ窓1が閉じられるようになっている。上部障子20は、その上框21が上枠11に当接した閉鎖位置から、閉じた状態の下部障子30の上框31に上框21が略重なる開放位置までの間を、開閉移動可能に構成されている。一方、下部障子30は、その下框32が下枠12に当接した閉鎖位置から、その上框31が上枠11に近接する開放位置までの間を、開閉移動可能に構成されている。
また、上部障子20の高さ寸法、つまり上框21上端縁から下框22下端縁までの長さ寸法は、下部障子30の高さ寸法よりも小さく形成され、具体的には、上部障子20は、下部障子30の略半分の高さ寸法に設定されている。すなわち、下部障子30が閉鎖位置にある状態で上部障子20を開放位置まで全開した場合には、上部障子20が下部障子30の略上半分室外側に重なった状態となり、この上部障子20の上方に開口が形成されて上げ下げ窓1が開かれるようになっている。このように、上部障子20を下部障子30の略半分の高さ寸法に設定したことで、上部障子20を全開すれば、この上部障子20の上下框21,22および下部障子30の上框31によって、窓枠10の内部が上下に略三等分された略目の字形の外観(または内観)となり、バランスのよい良好な意匠性が得られる。
一方、上部障子20が閉鎖位置にある状態で下部障子30を開放位置まで全開した場合にも、下部障子30の略上半分が上部障子20および網戸50の室内側に重なった状態となり、下部障子30の下方に開口が形成されて上げ下げ窓1が開かれるようになっている。
次に、図4、図5も参照して上げ下げ窓1の各部詳細について説明する。
図4は、上げ下げ窓1の一方の縦枠13および上部障子20の縦框23を拡大して示す横断面図である。図5は、上げ下げ窓1の他方の縦枠13および下部障子30の縦框33を拡大して示す横断面図である。
縦枠13は、図4および図5に示すように、それぞれアルミ押出形材製の室内部材131、室外部材132、室内レール部材133、および室外レール部材134と、室内部材131と室外部材132とを連結する樹脂製の断熱部材135と、室内レール部材133と室外レール部材134とを連結する樹脂製の断熱部材136とを備えて中空状に形成されている。室内レール部材133および室外レール部材134は、見付け方向内側に向かって開口した断面略C字形に形成されており、それぞれ上部障子20および下部障子30を上下に案内可能に構成されている。
下部障子30の下框32には、室内レール部材133に挿入されるスライドシュー(スライド部材)36が設けられており、下部障子30の縦框33上端部には、ラッチ装置37が設けられ、このラッチ装置37から突出した突出片372(図8)が室内レール部材133の内部レール137(後述)に挿入されている。そして、これらのスライドシュー36およびラッチ装置37の突出片372が室内レール部材133に沿って案内されることで、下部障子30が上下にスライド開閉されるようになっている。ラッチ装置37は、見付け方向内方にスライド操作可能な操作部371と、縦框33の見込み面から縦枠13に向かって突出するとともに操作部371の操作により縦框33内に没入可能な突出片372とを有して構成されている。
次に、下部障子30の開閉動作について、図6〜図8に基づいて説明する。
図6(A)〜(C)は、下部障子30の動作を説明する図である。図7および図8は、それぞれ下部障子30の内倒し状態を示す縦断面図および斜視図である。
図6(A)に示すように、下部障子30が閉鎖位置にある場合には、下框32および下枠12に設けられた2箇所の下部施錠装置(不図示)によって下部障子30が施錠されるようになっている。下部施錠装置は、下枠12に設けられた錠受けと、下框32に設けられた錠部材と、下框32に設けられた把手とを備えて構成され、この把手の操作により錠部材と錠受けとの係合が外れ、下部障子30が開操作可能となる。そして、把手を上方に持ち上げるように開操作すると、図6(B)に示すように、下部障子30が開放位置まで開放でき、把手を下方に押し下げて下部障子30を図6(A)の閉鎖位置まで閉操作すれば、錠部材と錠受けとが自動的に係合して施錠できるようになっている。
以上のような下部障子30の下端部は、窓枠10の上枠11に内蔵されたバランサ(不図示)によって上方に付勢されている。すなわち、図4および図8に示すように室内レール部材133の内部には、バランサに接続されて下方に延びるとともに、スライドシュー36に設けられた滑車(後述)に巻かれて折返し、上方に延びて設けられた吊下材であるロープ39が挿通されている。そして、バランサは、所定のばね力を発揮する定荷重ばね等を有して構成されており、このバランサのばね力がロープ39を介してスライドシュー36に伝達されるようになっている。このようなバランサによる付勢力は、下部障子30の重量に釣り合うように設定されており、下部障子30が小さな操作力で開操作できるとともに、開放された下部障子30が任意の位置で静止状態を維持できるようになっている。また、ロープ39は、鋼鉄線をより合わせた鋼製のワイヤーロープや、炭素繊維等の高強度繊維を編んだもの等で構成される。
一方、下部障子30は、図6(C)および図7に示すように、下部障子30が所定量(例えば、10cm程度)だけ上方に開操作された所定の開位置において、ラッチ装置37の突出片372と室内レール部材133との係合を外せば、スライドシュー36に設けられた回動軸364を中心に上框31側が室内側に回動(内倒し)可能に構成されている。そして、下部障子30を内倒しすることで、ガラスパネル34の室外面を清掃することができるようになっている。この内倒し時において下部障子30を所定の角度で窓枠10に支持させるために、下部障子30には、一端が縦框33に軸支され、他端が縦枠13に接続された内倒しアーム38が設けられている。この内倒しアーム38の他端(縦枠13側端)には、スライドシュー(アームスライド部材)381が連結されており、このスライドシュー381は、縦枠13の室内レール部材133に設けられた内部レール(副レール部材)137に案内されて上下スライド可能になっている。
内部レール137は、図4に示すように、縦枠13の見付け方向内側に向かって開口した断面略コ字形に形成され、案内溝137Aと背面部137Bとを有し、背面部137Bが室内レール部材133にビス止め固定されている。そして、ロープ39は、室内レール部材133の内部において、内部レール137の室外側側面および室外側側面に沿って上下に延びて設けられている。このような内部レール137を室内レール部材133の開口部を塞いで設けることで、ロープ39が室内側から見えないようになっているとともに、下部障子30を閉じた状態で室内レール部材133の開口部が露出せず、室内レール部材133内部へのゴミ等の浸入が防止できるようになっている。また、内部レール137の下端部には、端部キャップを兼ねたストッパー(位置決め部材)138が設けられており、このストッパー138にスライドシュー381が当接して位置決めされることで、内倒し時の下部障子30の回動位置が規定されるようになっている。さらに、図6(B)に示す開放位置まで下部障子30が開放された際には、スライドシュー36がストッパー138の下端に当接して位置決めされ、下部障子30の開放位置が規定されるようになっている。
以上のような内倒し時の下部障子30は、バランサで上方に付勢された下端部の移動がロック装置60によって規制されるとともに、ブレーキ装置70によって内倒しの回動速度が減衰されるようになっている。以下、ロック装置60およびブレーキ装置70について図9、図10に基づいて詳しく説明する。
図9は、ロック装置60が設けられたスライドシュー36を示す斜視図である。図10(A),(B)は、ブレーキ装置70を示す横断面図および縦断面図である。
ロック装置60は、縦枠13に設けられた受け部材61と、この受け部材61に係合可能な係合位置と係合不能な非係合位置との間を回動自在にスライドシュー36に設けられた係合部材62と、この係合部材62を係合位置に向かって付勢する付勢手段としてのばね(不図示)と、係合部材62の回動を規制する規制部材64とを有して構成されている。
係合部材62および規制部材64は、室内レール部材133に案内されるスライドシュー36に設けられている。このスライドシュー36は、室内レール部材133の内面に沿った側面略矩形状の本体部361と、この本体部361内に軸支された上下2つの滑車362,363と、下側の滑車363と同軸に本体部361に軸支されて下部障子30側に突出した回動軸364とを備えて構成されている。この回動軸364に下部障子30の下框32がビス止め固定されている。そして、前記バランサに接続されたロープ39は、2つの滑車362,363に巻かれており、これらの滑車362,363を介してスライドシュー36および下部障子30がバランサによって上方に付勢されている。
受け部材61は、室内側端縁に室外側に凹んだ受け部を有して形成され、縦枠13の見付け方向内側面にビス止め固定されている。
係合部材62は、金属板材からなり、受け部材61の受け部に係合する鉤形に折れ曲がった係合部621を上部に有し、下部に突出して規制部材64に規制される突片部622を有して形成されている。この係合部材62は、スライドシュー36に軸支されるとともに、この軸支位置よりも上側がばねで押圧されて室外側に付勢されている。規制部材64は、回動軸364に固定された円盤部分から径方向上方に突出して係合部材62の突片部622に当接可能な規制部641を有して形成され、下部障子30の回動に伴って回動されるようになっている。
そして、係合部材62は、突片部622が規制部材64で室外側に押圧されてばねの付勢力に抗して係合部621が室内側に位置する非係合位置と、規制部材64による規制が外れてばねの付勢力により係合部621が室外側に移動した係合位置との間を回動可能に構成されている。この係合位置に回動された状態において、係合部材62の係合部621が受け部材61の受け部に係合し、この係合によりスライドシュー36および下部障子30の上下移動が規制されるようになっている。
ブレーキ装置70は、図10に示すように、内部レール137に設けられて摺接面を構成するスペーサ139と、内倒しアーム38のスライドシュー381に設けられた摺接部としてのブレーキシュー381Bとで構成されている。スペーサ139は、内部レール137の下部における背面部137Bに固定されている。すなわち、下部障子30を回動操作した際に、スライドシュー381が内部レール137内を下降してストッパー138に当接して停止される直前位置であって、下部障子30の回動角度が大きくなって回動速度が速くなる位置にスペーサ139は設けられている。そして、スペーサ139の上部には、上方から下方に向かってスライドシュー381に近づく傾斜面139Aが設けられている。
スライドシュー381は、内部レール137の内面に沿った略直方体箱状に形成されて内部レール137の背面部137B側が開口された本体部381Aと、この本体部381Aの開口から挿入されて本体部381Aに支持されたブレーキシュー381Bと、このブレーキシュー381Bの位置を調節する調節ねじ381Cとを有して構成されている。ブレーキシュー381Bは、本体部381Aから内部レール137の背面部137B側に突出して設けられ、この突出量が調節ねじ381Cによって調節可能になっている。
以上のスペーサ139およびブレーキシュー381Bは、例えば、一方がゴムや軟質樹脂等の弾性体から形成され、他方が金属や硬質樹脂等から形成されていてもよく、また、少なくとも一方が金属や硬質樹脂等から板ばね状に他方に突出して形成されていてもよい。すなわち、スペーサ139およびブレーキシュー381Bが互いに摺動することで所定の抵抗(摩擦力)が作用して、スライドシュー381のスライド速度を低下させることができ、かつスライドシュー381のスライドが阻害されない程度の摺動性が確保される構成であればよい。
以上のブレーキ装置70によれば、下部障子30の回動操作によりスライドシュー381が下降することで、ブレーキシュー381Bとスペーサ139とが摺接し、この摺接による摩擦エネルギの消費によってスライドシュー381の下降速度、つまり下部障子30の回動速度が減衰されるようになっている。また、ブレーキシュー381Bが先ずスペーサ139の傾斜面139Aに摺接することで、急激な速度低下による衝撃を防止することができ、この傾斜面139Aの長さ寸法を適宜設定することで、速度低下初期における減衰力の作用状態が調節できるようになっている。さらに、スペーサ139の上下方向の長さ寸法を調節することで、回動操作中における下部障子30の回動にブレーキが効き始めるタイミングを適宜に設定することができるようになっている。また、調節ねじ381Cによって本体部381Aからのブレーキシュー381Bの突出量を調節することで、ブレーキシュー381Bとスペーサ139との摺接で消費される摩擦エネルギが増加または減少され、下部障子30の回動速度を減衰させる減衰力の大きさが調節できるようになっている。
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)すなわち、下部障子30のスライドシュー36を案内する室内レール部材133を塞いで内部レール137を取り付け、この内部レール137で下部障子30のラッチ装置37および内倒しアーム38のスライドシュー381を上下スライド自在に支持することで、室内レール部材133に形成された開口から縦枠13内部への埃やゴミ等の浸入を防止することができる。従って、スライドシュー36やロープ39などへの埃やゴミ等の付着が防止でき、下部障子30の円滑な開閉操作性を確保することができる。
(2)また、室内レール部材133の開口を内部レール137で塞ぐことで、縦枠13の内部構造であるロープ39が室内側から見えなくなり、上げ下げ窓1の意匠性を向上させることができる。さらに、内部レール137を跨ぐようにして内部レール137の室内側側面および室外側側面に沿ってロープ39が設けられることで、室内レール部材133の奥行き寸法が小さくでき、縦枠13の見付け寸法を小さくして、この点でも上げ下げ窓1の意匠性を良好にすることができる。
(3)また、内部レール137の下端部に設けたストッパー138によって、内倒しアーム38のスライドシュー381が位置決めされるとともに、下部障子30のスライドシュー36が位置決めされるので、下部障子30を内倒しする際および下部障子30を上方に開放する際の位置決め部材として内部レール137のストッパー138を兼用することができる。また、ストッパー138が内部レール137の端部キャップを兼ねているので、内部レール137の案内溝137Aから埃等が浸入しても、この埃等がストッパー138で止まって室内レール部材133の内部に浸入せず、これによってもスライドシュー36やロープ39などへの埃等の付着が防止できる。
(4)また、下部障子30の内倒し操作時において、スライドシュー381のブレーキシュー381Bと内部レール137のスペーサ139とが摺接して下部障子30の回動速度が抑制されるので、内倒し操作を安全に実行することができる。さらに、スペーサ139の上部に傾斜面139Aが設けられているので、ブレーキシュー381Bとスペーサ139との摺接初期において、急激に回動速度を低下させずに徐々に低下させることができ、下部障子30の内倒し時の衝撃を緩和することができる。
(5)また、内倒しアーム38のスライドシュー381において、ブレーキシュー381Bの進退位置を調節ねじ381Cで調節することによって、スペーサ139との摩擦抵抗の大きさが任意に設定できるので、下部障子30の大きさ(重量)等に応じて適宜な摩擦抵抗が作用するようにして回動速度が調節できる。
(6)また、下部障子30の回動操作時において、スライドシュー36の上下移動を規制するロック装置60を設けたことで、バランサによって上方に付勢されていてもスライドシュー36が上方に移動してしまうことがなく、回動操作時の下部障子30を安定させることができるため、内倒し操作の操作性を良好にすることができる。
(7)さらに、スライドシュー36がロック装置60でロックされるため、バランサの付勢力が大きくなったとしても安定性が維持され、下部障子30を大型化することができ、大きな開口を有した上げ下げ窓1を形成することができる。また、バランサの付勢力による下部障子30の下端部の跳ね上がりが防止できるため、回動操作時の安全性を向上させることができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態においては、上げ下げ窓1が上下一対の2枚の障子(上部障子20および下部障子30)を有して構成されていたが、これに限らず、3枚以上の障子を有して構成されていてもよい。
また、前記実施形態では、上部障子20および下部障子30がそれぞれ上下にスライド開閉可能に構成されていたが、これに限らず、上部障子20が開閉不能な固定障子であってもよく、また突出し形式や内倒し形式、開き形式、辷出し形式等で開閉されるものであってもよい。
すなわち、上部障子20の開閉形式を突出し形式とする場合には、上框21を上枠11に軸支させ、下框22側が室外側に回動するように構成すればよい。また、上部障子20の開閉形式を内倒し形式とする場合には、下框22や縦框23の下部を縦枠13に軸支させ、上框21側が室内側に回動するように構成すればよい。さらに、上部障子20の開閉形式を開き形式や辷出し形式とする場合には、左右いずれか一方の縦框23を縦枠13や上下枠11,12に軸支させ、他方の縦框23側が室外側や室内側に回動するように構成すればよい。
また、前記実施形態では、内部レール137に設けたスペーサ139と、内倒しアーム38のスライドシュー381に設けたブレーキシュー381Bとでブレーキ装置70を構成したが、このような構成に限られない。すなわち、摺接面としては、内部レール137に設けたスペーサ139に限らず、内部レール137自体の内面に形成されていてもよい。また、摺接部としては、スライドシュー381に設けたブレーキシュー381Bに限らず、スライドシュー381とは別に内倒しアーム38の縦枠13側端部に設けられていてもよい。
また、前記実施形態では、バランサが上枠11に設けられ、このバランサに接続されたロープ39を介して下部障子30のスライドシュー36が上方に付勢されていたが、これに限らず、縦枠13上部にバランサを設けてもよく、またロープ39に限らず棒状部材(ロッド)を介してバランサとスライドシュー36とが接続されていてもよい。さらには、長尺なばね部材から構成したバランサをスライドシュー36に接続して、スライドシュー36を上方に付勢してもよい。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の実施形態に係る建具を室外側から見た正面図である。 前記建具を示す縦断面図である。 前記建具を示す横断面図であり、上部障子位置での横断面図である。 前記建具における縦枠および上部障子の縦框を拡大して示す横断面図である。 前記建具における縦枠および下部障子の縦框を拡大して示す横断面図である。 (A)〜(C)は、前記下部障子の動作を説明する図である。 前記下部障子の内倒し状態を示す縦断面図である。 前記下部障子の内倒し状態を示す斜視図である。 前記下部障子のスライド部材を示す斜視図である。 (A),(B)は、前記下部障子のブレーキ装置を示す横断面図および縦断面図である。
符号の説明
10…窓枠、11…上枠、12…下枠、13…縦枠、20…上部障子、30…下部障子、36…スライド部材であるスライドシュー、38…アーム部材である内倒しアーム、39…吊下材であるロープ、137…副レール部材である内部レール、138…ストッパー、139…摺接面であるスペーサ、362,363…滑車、381…アームスライド部材であるスライドシュー、381B…摺接部であるブレーキシュー。

Claims (7)

  1. 上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、この窓枠内に支持された少なくとも上下二段の障子とを備え、
    前記少なくとも上下二段の障子のうち、少なくとも下側の障子の下端部には、前記縦枠に案内されて当該障子を上下方向にスライド開閉自在に支持するスライド部材が設けられ、このスライド部材に軸支されて当該下側の障子が室内側に回動可能かつ前記窓枠に接続されたアーム部材を介して所定回動位置で支持され、
    前記縦枠には、前記スライド部材を上下に案内するレール部が当該障子に向かって開口して形成され、このレール部における所定の高さ位置よりも上側には、前記下側の障子の上端部を上下スライド自在かつ係脱自在に支持するとともに、前記アーム部材の端部を上下スライド自在に支持する副レール部材が当該レール部の開口を塞いで設けられている建具。
  2. 前記アーム部材の端部には、前記副レール部材にスライド自在に支持されるアームスライド部材が設けられ、
    前記副レール部材の下端部には、前記下側の障子の回動操作に伴って下方にスライドする前記アームスライド部材に当接して当該障子の回動位置を規定するストッパーが設けられている請求項1に記載の建具。
  3. 前記ストッパーの下端面は、上方に開放操作された前記下側の障子のスライド部材に当接して当該障子の開放位置を規定可能に構成されている請求項2に記載の建具。
  4. 前記副レール部材には、前記下側の障子の回動操作に伴って下方にスライドする前記アームスライド部材と摺接する摺接面が設けられている請求項2または請求項3に記載の建具。
  5. 前記摺接面の上部には、上方から下方に向かって前記アームスライド部材に近づく傾斜面が形成されている請求項4に記載の建具。
  6. 前記アームスライド部材には、前記副レール部材の摺接面に摺接する摺接部が設けられ、この摺接部は、前記摺接面に向かって進退位置が調節可能に構成されている請求項4または請求項5に記載の建具。
  7. 前記窓枠には、吊下材を介して前記スライド部材に接続されて前記下側の障子を上方に付勢するバランサが設けられており、
    前記バランサに接続された前記吊下材は、前記縦枠のレール部内において、前記副レール部材の一方の側面に沿って下方に延びるとともに、前記スライド部材に設けられた滑車に巻かれて折返し、前記副レール部材の他方の側面に沿って上方に延びて設けられている請求項1から請求項6のいずれかに記載の建具。
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