JP2010216170A - 上げ下げ窓 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構造で指挟みを確実に防止できる指挟み防止手段を備えた上げ下げ窓を提供する。
【解決手段】上枠と下枠と左右の縦枠とを有する枠体、枠体内側の上部に備えられる固定障子、及び、閉鎖姿勢では枠体内側の固定障子の下方において固定障子と同一面内に並置される可動障子、を備える上げ下げ窓であって、可動障子が縦枠に形成されたガイド溝に沿って上げ下げ自在であり、ガイド溝が第一直線部と傾斜部とを備えており、第一直線部は固定障子に対して見込み方向外側又は内側において縦枠の長手方向に延在し、傾斜部は第一直線部の下枠側端に連通するとともに固定障子が備えられる側の下枠側に傾斜して延在し、縦枠に指挟み防止手段が備えられている上げ下げ窓とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、住宅や公共施設等の建物開口部に備えられる上げ下げ窓に関し、詳しくは、指挟み防止手段を備えた上げ下げ窓に関する。
建物の開口部に備えられる開口部装置の多くは、該開口部に取り付けられた枠体と該枠体内に備えられる障子を具備する。このような開口部装置の中に、上下に移動可能な可動障子によって開口部の閉鎖/開放を可能にした上げ下げ窓がある。
上げ下げ窓に備えられる可動障子の開閉度合いの調整方法は、ラッチ式とバランサー式とに大別することができる。ラッチ式の上げ下げ窓では、可動障子にラッチ棒が備えられるとともに、左右の縦枠にラッチ穴が予め形成されており、可動障子のラッチ棒をラッチ穴に挿入することで、可動障子の開閉度合いを調整することができる。一方、バランサー式の上げ下げ窓では、枠体内に設置されたバランサーによって可動障子が吊られるとともに、左右の縦枠に可動障子を上下に移動させるための溝状のガイド(以下、「ガイド溝」という。)が形成されており、可動障子の開閉度合いを任意に調整することが可能である。
上述のように上げ下げ窓では可動障子が上下に移動するため、可動障子と枠体との間で指を挟む虞があった。そのため、可動障子の移動による指挟みを防止することができる機構が、これまでにいくつか提案されている。例えば、特許文献1には、可動窓(本発明の「可動障子」に相当。)の下框に、窓開口面に垂直な方向の回動軸回りで基端部を回動自在に固定し鉛直方向下向きに回動配置した先端部を前記下框から下方へ突出する間隙形成杆が設けられたことを特徴とする上げ下げ窓の指挟み防止機構が開示されている。
また、特許文献2には、可動窓(本発明の「可動障子」に相当。)の室内側の面に吸着部材を介して着脱自在に固定されるブラケットと、上げ下げ方向に直交し且つ前記室内側の面に平行な方向の軸を介して該ブラケットに基端が回動自在に固定され下向きの回動姿勢で前記可動窓の下端から先端が突出して下の窓枠に該先端が当接可能となった衝接杆と、該衝接杆に突設され該衝接杆が前記下向きの回動姿勢となったときに前記可動窓の下端面に接する凸部と、を具備したことを特徴とする上げ下げ窓の指挟み防止機構が開示されている。
特開2008−208647号公報 特開2008−240283号公報
しかし、上記特許文献1に開示されている指挟み防止機構は、単に下框に回動自在に取り付けられた間隙形成杆からなるものであり、障子の落下時の衝撃に耐え得るのか、信頼性に不安が残っていた。また、間隙形成杆を鉛直下向きにするため(指挟み防止機構を機能させるため)に人為的な操作を必要とする構成にすれば、不意に可動障子が落下した場合には、指挟み防止機構を機能させることができないという問題があった。逆に、障子を上げた際に自動的に間隙形成杆が鉛直方向下向きに回動する構成にすれば、障子を閉める際には間隙形成杆が邪魔で間隙形成杆を戻さなければ閉めることができず、障子の開閉が煩わしくなるという問題があった。
また、上記特許文献2に開示されている指挟み防止機構では、それを機能させるためには、事前に人為的な操作を必須とする。従って、不意に可動障子が落下した場合には、指挟み防止機構を機能させられない虞があるという問題があった。
そこで本発明は、上記問題に鑑み、簡易な構造で確実に指挟みを防止できる指挟み防止手段を備えた上げ下げ窓を提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、建物の開口部に備えられる、上枠(11)と下枠(12)と左右の縦枠(13、14)とを有する枠体(10)、枠体内側の上部に備えられる固定障子(20)、及び、閉鎖姿勢では枠体内側の固定障子の下方において固定障子と同一面内に並置される可動障子(30)、を備える上げ下げ窓であって、可動障子が左右の縦枠のそれぞれに形成されたガイド溝(40、50)に沿って上げ下げ自在であり、ガイド溝が、第一直線部(41、51)と傾斜部(42、52)とを備えており、第一直線部は、固定障子に対して見込み方向外側又は内側において、縦枠の長手方向に延在し、傾斜部は、第一直線部の下枠側端に連通するとともに固定障子が備えられる側の下枠側に傾斜して延在し、縦枠に指挟み防止手段が備えられていることを特徴とする、上げ下げ窓(100)を提供することにより、前記課題を解決する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の上げ下げ窓(100)において、指挟み防止手段が、縦枠(13、14)に形成された第一直線部(41)と傾斜部(42)との間に設けられる見込み方向に延在する第二直線部(43)であり、第一直線部及び傾斜部が第二直線部を介して連通していることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の上げ下げ窓において、指挟み防止手段が、左右の縦枠に形成された第一直線部(51)を縦枠の長手方向に沿って下枠側に延長して形成された延長溝(53)と、延長溝の上枠側端に配設される沈下部材(54)と、を備えており、沈下部材は、所定の荷重を付加されたときにのみ延長溝に沿って移動できることを特徴とする。
ここに「所定の荷重」とは、可動障子を人力によって意図的に閉める場合に沈下部材に加えられる鉛直方向下向きの力より大きい力でなければならない。意図的に可動障子を閉める場合にも沈下部材が延長溝に沿って移動するとなると、可動障子を閉め難くなるためである。また、所定の荷重は、可動障子が開放姿勢から自然落下した場合に沈下部材に加えられる鉛直方向下向きの力より小さい力でなければならない。自然落下した場合にも沈下部材が延長溝に沿って移動しないとなると、指挟み防止手段として機能しないためである。かかる範囲内であれば、この所定の荷重は任意に設定することが可能である。例えば、ワイヤー式のバランサーが備えられた上げ下げ窓では、通常、20N未満程度の力で可動障子を開閉できるように設定されており、該可動障子から該ワイヤーが外れた状態で該可動障子が自然落下した場合には、500N〜600Nの力が沈下部材に加えられると考えられる。そのため、この場合は所定の荷重を20N〜300N程度とすることが好ましく、20N〜100Nとすることがより好ましい。
本発明の上げ下げ窓によれば、可動障子が不意に落下した場合であっても、枠体の縦枠に備えられた指挟み防止手段によって、事前に人為的操作を必要とせずに確実に該可動障子の落下を止めることができる。また、本発明の上げ下げ窓に備えられる指挟み防止手段は可動障子の開閉に支障をきたさず、指挟み防止手段が備えられていても可動障子の開閉をスムーズに行うことができる。
建物の開口部に取り付けられている上げ下げ窓100を、室内側から正面視したときの概略図である。 図1に示した上げ下げ窓100の枠体10を分解して概略的に示した正面図である。 図1に示した上げ下げ窓100のIII−III断面を概略的に示した図である。 図3に示した可動障子30を室内側に倒した姿勢を概略的に示す図である。 図1(b)に示した上げ下げ窓100のV−V断面を概略的に示した図である。 (a)はガイド溝40の下枠12側の一部に注目して概略的に示す図である。(b)は可動障子30を閉める際の支持部38aの軌跡を概略的に示す図である。 指挟み防止手段の一例を説明するための概略図である。 (a)は図1に示した上げ下げ窓100のVIII−VIII断面の一部を概略的に示した図である。(b)は施錠装置37によって施錠した姿勢を概略的に示す図である。
本発明の上記したような作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。
以下本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。ただし、本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。
1.第一実施形態
図1は、建物の開口部に取り付けられている第一実施形態にかかる本発明の上げ下げ窓100を、室内側から正面視したときの概略図である。図1(a)は閉鎖姿勢の上げ下げ窓100を示しており、図1(b)は一部開放した姿勢の上げ下げ窓100を示している。図2は、図1(b)に示した上げ下げ窓100の枠体10を分解して概略的に示した正面図である。図3は、図1(a)に示した上げ下げ窓100のIII−III断面を概略的に示した図である。図4は、図3に示した可動障子30を室内側に倒した姿勢を概略的に示した図である。図5は、図1(b)に示した上げ下げ窓100のV−V断面を概略的に示した図である。なお、図1及び2においては、紙面奥が室外側、紙面手前が室内側であり、図3〜5においては、紙面左側が室外側、紙面右側が室内側である。以下、図1〜5及び適宜示す図により、上げ下げ窓100について説明する。
以下において、「見付方向」とは全体として平板状である上げ下げ窓の該平板状の平面に沿った方向を意味し、上げ下げ窓が建物に取り付けられた姿勢では、建物開口部の開口面に沿った方向を意味する。また、「見付方向内側」とは、見付方向のうち、上げ下げ窓の中央方向を意味する。従って「見付方向外側」とは見付方向のうち、開口部から離れる方向を意味する。さらに、「見込み方向」とは全体として平板状である上げ下げ窓の該平板状の厚さ方向を意味し、上げ下げ窓が建物に取り付けられた姿勢では、建物の室内外方向を示す。
図1に示すように、上げ下げ窓100は、建物の開口部に取り付けられた枠体10と、該枠体10の内側に取り付けられた固定障子20及び可動障子30とを備え、さらに図2に示すように、バランサー60、60が縦枠13、14に内設されている。
枠体10は、水平方向に配置される長尺部材である上枠11及び下枠12と、該上枠11及び下枠12の端部を渡して設けられる長尺部材である左縦枠13及び右縦枠14とを備えている。
また、右縦枠14には、図3に破線で示すように、ガイド溝40が形成されている。なお、図示はしていないが、左縦枠13にも右縦枠14と同様にガイド溝が備えられている。ガイド溝の構成については、後に詳述する。
固定障子20は、上框21、下框22、左縦框23、及び、右縦框24を方形に組み、その区画内にパネル(例えば、ガラスパネル)25を装着して構成されている。本実施形態例では、パネル25として、図3に示すように、2枚のガラス25a、25bの間にスペーサー25c、25cを挟持した複層ガラスを例示しているが、単層ガラスでも構わない。ただし、断熱性を向上させるという観点からは、複層ガラスの方が好ましい。
また、固定障子20は、上枠11に上框21が、左枠13に左縦框23が、右枠14に右縦框24がそれぞれ固定されることで、枠体10内側の上部において、枠体10に対して相対的に位置が固定されている。
可動障子30は、上框31、下框32、左縦框33、及び、右縦框34を方形に組み、その区画内にパネル(例えば、ガラスパネル)35を装着して構成されている。本実施形態例では、パネル35として、図3に示すように、2枚のガラス35a、35bの間にスペーサー35c、35cを挟持した複層ガラスを例示しているが、単層ガラスでも構わない。ただし、断熱性を向上させるという観点からは、複層ガラスの方が好ましい。
また、可動障子30の左縦框33及び右縦框34のそれぞれの下端部には、図2に示すように、見付方向外側に突出して支持部材38、38が取り付けられている。支持部材38は、ガイド溝40と係合する支持部38aを有する。また、支持部38aには、環状溝38bが備えられており、環状溝38bには、縦枠13、14の上部それぞれに内設されたバランサー60に連なったワイヤー61の一端が係止されている(図2参照)。従って、可動障子30はバランサー60、60によって吊られた状態にある。バランサー60には渦巻きバネが内設されており、可動障子30の質量と平衡を保ち、可動障子30を小さな力で上下移動させることを可能にするとともに、任意の高さで停止させることができる。
可動障子30は、閉鎖姿勢では、図3に示すように、枠体10内側の固定障子20の下方において固定障子20と同一面内に並置されている。このとき、見付方向外側に突出するようにして上框31に設けられたラッチ70(図8(a)(図1に示した上げ下げ窓100のVIII−VIII断面の一部を概略的に示した図。)参照)が、右の縦枠14に設けられた凹部71(図8(a)参照)に係合されており、可動障子30のガタツキが防止されている。なお、図8では右縦枠14側のみ図示しているが、左縦枠13側も同様である。
図3に示すように、右縦枠14に形成されたガイド溝40は、第一直線部41、第二直線部43、及び、傾斜部42を備えている。第一直線部41は、固定障子20に対して見込み方向内側において、縦枠14の長手方向に延在している。第一直線部41の下枠12側端部及び傾斜部42の上枠11側端部は、見込み方向に延在する第二直線部43を介して連通している。傾斜部42は、第二直線部43を介して第一直線部41の下枠12側端に連通するとともに固定障子20が備えられる側の下枠12側に向かって延在している。
開口部15を開放する(以下、「可動障子30を開ける」ということがある。)際には、まず、可動障子30の上框31の室内側に備えられた引手部36に手を掛けて室内側に引くことで、上框31に設けられた上記ラッチ70を縦枠13、14に設けられた上記凹部71から離脱させる。そして、図4に示すように、支持部38aを支点として、ラッチ70がガイド溝40と係合するまで可動障子30を室内側に倒す。このとき、ラッチ70及び支持部38aがガイド溝40と係合しているため、あとは引手部36や下框32に備えられた引手片39などに手を掛けて可動障子30を引き上げることで、図5に示すように、可動障子30をガイド溝40に沿って上方向へ移動させることができる。また、ラッチ70がガイド溝40と係合していることによって、可動障子30を上下移動させる際に、可動障子30の上部のガタツキを防止することができる。
次に、図6を用いて開口部15を閉鎖する(以下、「可動障子30を閉める」ということがある。)際の手順について説明する。図6(a)は、ガイド溝40の下枠12側の一部に注目して概略的に示す図である。図6(b)は可動障子30を閉める際のガイド溝40での支持部38aの軌跡を概略的に示す図である。なお、図6において、紙面左側が室外側、紙面右側が室内側である。
可動障子30を開ける際には、上記したように可動障子30を部屋側に倒した後、上方向に力を加えるだけで、可動障子30をガイド溝40に沿って上方向に移動させることができる。しかし、ガイド溝40に第二直線部43が備えられていることによって、可動障子30を閉める際には、支持部38aが第二直線部43に達した時点で支持部38a(可動障子30)を一度見込み方向外側に押さなければ、支持部38aを傾斜部42へと移動させることができない。すなわち、可動障子30を閉める際には、可動障子30に下方向の力を加えただけでは、可動障子30を完全に閉めることができない。より具体的には、支持部38aが図6(b)に示したAの位置からBの位置に達した時点で、支持部38aの下方向への移動は第二直線部43によって止められ、可動障子30を見込み方向外側に押さなければ(すなわち、Bの位置からCの位置まで押さなければ)、支持部38aをDの位置へ移動させることができず、可動障子30を完全に閉めることができない。
従って、可動障子30が開放姿勢から自然落下した場合など、可動障子30に鉛直下方向の力のみが加えられた場合には、支持部38aが第二直線部43に達した時点で可動障子30の落下が自動的に止まり、下枠12と下框32との間に間隙を形成することができる。
このように、上げ下げ窓100によれば、第二直線部43が指挟み防止手段を構成しており、不意に可動障子30が落下した場合であっても、事前に人為的操作を必要とせず確実に可動障子30落下を止めることができ、指挟みを防止することができる。また、第二直線部43は上記したように可動障子30の開閉に支障をきたすものではなく、第二直線部43が備えられたとしても可動障子30の開閉をスムーズに行うことができる。
傾斜部42の水平面に対する傾斜角θ(図6(a)参照)は特に限定されるものではないが、25度以上45度以下の範囲であることが好ましい。傾斜角θが小さ過ぎる場合は、可動障子30を開ける際に要する力が大きくなる。さらに、下枠12と下框32との間に形成される間隙が小さくなる。一方、傾斜角θが大き過ぎる場合は、第二直線部43の備えられる位置が高くなるため、第二直線部43を備えることによる効果が小さくなる。可動障子30が第二直線部43より高い位置から落下した場合にのみ、第二直線部43が指挟み防止手段として機能するからである。また、第二直線部43の長さは、可動障子30の落下を止められる長さであれば特に限定されず、支持部38aの大きさなどに応じて決められる。
これまでの上げ下げ窓100の説明では、第二直線部43を設けたガイド溝が左縦枠13及び右縦枠14の両方に備えられる形態について説明したが、上記本発明特有の効果を奏するためには、少なくとも左縦枠13及び右縦枠14のどちらか一方に第二直線部43が備えられていればよい。
2.第二実施形態
以下、第二実施形態にかかる本発明の上げ下げ窓について説明する。第二実施形態にかかる本発明の上げ下げ窓は、左右の縦枠以外の構成が上記上げ下げ窓100と同様であるため、同様の構成のものについては説明を適宜省略するとともに、同符号を用いて説明する。
図7は、第二実施形態にかかる本発明の上げ下げ窓の右縦枠に形成されたガイド溝50の下端側の一部において、可動障子30が開閉される際の支持部38aの軌跡を概略的に示す図である。図7(a)は人力によって可動障子30を開閉する場合の支持部38aの軌跡を示しており、図7(b)は、可動障子30が自然落下した場合の支持部38aの軌跡を示している。図8においては、紙面左側が室外側、紙面右側が室内側である。なお、以下では主に右縦枠に形成されたガイド溝50及び指挟み防止手段について説明するが、左縦枠にも同様のガイド溝及び指挟み防止手段が備えられる。
図7(a)に示すように、ガイド溝50は、第一直線部51と傾斜部52とを備えている。さらに右縦枠には、第一直線部51を縦枠の長手方向に沿って下枠12側に延長して形成された延長溝53と、延長溝53の上枠11側端に配設された沈下部材54と、沈下部材54の下部に備えられた弾性体55とが備えられている。
沈下部材54を介して弾性体55に鉛直方向下向きの荷重が付加されていないとき、又は、該荷重が所定の荷重未満であるときは、図7(a)に示すように、傾斜部52の下枠12側の側面と沈下部材54の上枠11側面はほぼ面一となっている。一方、沈下部材54を介して弾性体55に付加される鉛直方向下向きの荷重が所定の荷重以上であった場合には、弾性体55が縮むことで沈下部材54が延長溝53に沿って下方向に移動(以下、「沈下」ということがある。)する。
ここで「所定の荷重」とは、可動障子30を人力によって意図的に閉める場合に支持部38aを介して沈下部材54に加えられる鉛直方向下向きの力より大きく、可動障子30が開放姿勢から自然落下した場合に支持部38aを介して沈下部材54に加えられる鉛直方向下向きの力より小さいものとする。所定の荷重が、可動障子30を人力によって意図的に閉める場合に沈下部材54に加えられる鉛直方向下向きの力より小さいとすれば、可動障子30を閉める度に沈下部材54が沈下し、支持部38aが延長溝53に入るため、可動障子30を閉める操作が煩わしくなるためである。また、所定の荷重が、可動障子30が自然落下した場合に沈下部材54に加えられる鉛直方向下向きの力より大きいとすれば、沈下部材54が沈下しないため、支持部38aが延長溝53に入ることがなく、後述する指挟み防止の機能を果たさないためである。この所定の荷重は、上記範囲内であれば任意に設定することが可能である。例えば、上げ下げ窓100のようにワイヤー式のバランサー60が備えられた上げ下げ窓では、通常、20N未満程度の力で可動障子30を開閉できるように設定されており、可動障子30からワイヤー61、61が外れた状態で可動障子30が自然落下した場合には、500N〜600Nの力が沈下部材54に加えられると考えられる。そのため、所定の荷重を20N〜300N程度とすることが好ましく、20N〜100Nとすることがより好ましい。
可動障子30を開く際には、所定の荷重以上の荷重が沈下部材54に付加されることはないため、可動障子30を引き上げれば支持部38aを図8(a)に示したEの位置からF、Gの位置を経てHの位置までスムーズに移動させることができる。また、人力によって可動障子30を閉める際にも、所定の荷重以上の荷重が沈下部材54に付加されることはないため、図8(a)に示したHの位置からG、Fの位置を経てEの位置までスムーズに移動させることができる。
一方、可動障子30が自然落下した場合など、勢い良く閉まろうとした場合には、支持部38aを介して所定の荷重以上の荷重が沈下部材54に付加されることになるため、図8(b)に示すように、沈下部材54が沈下するとともに、支持部38aも延長溝53に沿って下方向に移動してJの位置で停止する。このように、延長溝53、沈下部材54、及び弾性体55が指挟み防止手段を構成し、可動障子30の落下を途中で止めることで、下框32と下枠12との間に間隙を形成することができる。
傾斜部52の水平面に対する傾斜角θ(図7(a)参照)は特に限定されるものではないが、25度以上45度以下の範囲であることが好ましい。傾斜角θが小さ過ぎる場合は、可動障子30を開ける際に要する力が大きくなる。さらに、下框32と下枠12との間に形成される間隙が小さくなる。一方、傾斜角θが大き過ぎる場合は、可動障子30が落下した際に指挟み防止手段が機能し難くなる。
これまでの第二実施形態にかかる本発明の上げ下げ窓の説明では、ガイド溝50、延長溝53、沈下部材54、及び、弾性体55が左右の縦枠に備えられる形態について説明したが、本発明はかかる形態に限定されるものでない。ガイド溝50、延長溝53が左右の縦枠に形成されていれば、沈下部材54及び弾性体55は少なくとも一方の縦枠に備えられていれば良い。沈下部材54及び弾性体55が一方の縦枠にのみ備えられる形態とすれば、部品点数を削減することができる。ただし、沈下部材54及び弾性体55が両方の縦枠に備えられている場合と、一方の縦枠に備えられている場合とでは、沈下部材54及び弾性体55に付加される荷重が異なるため、沈下部材54を沈下させるのに要する所定の荷重を適宜変更する必要がある。
さらに、本発明の上げ下げ窓には、図1に示すように、上框31の室内側に施錠装置37、37が備えられている。施錠装置37、37について図8を用いて以下に説明する。図8(a)は、1(a)に示した上げ下げ窓100のVIII−VIII断面の一部を概略的に示した図である。図8(b)は、施錠装置37、37によって施錠した姿勢を概略的に示した図である。図8においては、紙面上側が室外側、紙面下側が室内側である。
施錠装置37は、上框31の引手部36の室内側に備えられた取っ手37a、及び、取っ手37aと連通しており引手部36の内側に備えられた係合部37bを備えている。開錠姿勢では図8(a)に示すように係合部37bが引手部36の内側に納められている。取っ手37aを見付方向外側にスライドさせると、図8(b)に示すように、係合部37bが見付方向外側に突出し、右縦枠14に形成された穴72から右縦枠14に挿入されるとともに、受け部(被係合部)73と係合して、施錠される。また、施錠姿勢から取っ手37aを見付方向内側にスライドさせることで、係合部37bが穴72から離脱し、開錠される。図8では右側の施錠装置37についてのみ図示しているが、左側の施錠装置37も同様である。
施錠装置37、37は正面視においてパネル25、35と重なることがなく、意匠性に優れる。また、施錠装置37、37は室外側からは見えず、室外側から鍵の位置を確認し難いため、防犯性に優れるという効果も有する。
以上、現時点において最も実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う上げ下げ窓も本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
10 枠体
11 上枠
12 下枠
13 左縦枠
14 右縦枠
20 固定障子
30 可動障子
40 ガイド溝
41 第一直線部
42 傾斜部
43 第二直線部
50 ガイド溝
51 第一直線部
52 傾斜部
53 延長溝
54 沈下部材
55 弾性体
100 上げ下げ窓

Claims (3)

  1. 建物の開口部に備えられる、上枠と下枠と左右の縦枠とを有する枠体、前記枠体内側の上部に備えられる固定障子、及び、閉鎖姿勢では前記枠体内側の前記固定障子の下方において前記固定障子と同一面内に並置される可動障子、を備える上げ下げ窓であって、
    前記可動障子が前記左右の縦枠のそれぞれに形成されたガイド溝に沿って上げ下げ自在であり、
    前記ガイド溝が、第一直線部と傾斜部とを備えており、
    前記第一直線部は、前記固定障子に対して見込み方向外側又は内側において、前記縦枠の長手方向に延在し、
    前記傾斜部は、前記第一直線部の前記下枠側端に連通するとともに前記固定障子が備えられる側の前記下枠側に傾斜して延在し、
    前記縦枠に指挟み防止手段が備えられていることを特徴とする、上げ下げ窓。
  2. 前記指挟み防止手段が、前記縦枠に形成された前記第一直線部と前記傾斜部との間に設けられる見込み方向に延在する第二直線部であり、
    前記第一直線部及び前記傾斜部が該第二直線部を介して連通していることを特徴とする、請求項1に記載の上げ下げ窓。
  3. 前記指挟み防止手段が、前記左右の縦枠に形成された前記第一直線部を前記縦枠の長手方向に沿って前記下枠側に延長して形成された延長溝と、該延長溝の前記上枠側端に配設される沈下部材と、を備えており、
    前記沈下部材は、所定の荷重を付加されたときにのみ前記延長溝に沿って移動できることを特徴とする、請求項1に記載の上げ下げ窓。
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