JP5876665B2 - 折戸 - Google Patents
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Description
この全開状態において、前記ターンテーブルの溝の終点に鉛直方向の孔(係止孔)が設けられ、この孔にガイド棒の一端を没入させて、各障子のバタツキを防ぐようになっている。
第1に、全開状態では、各障子の動きが静止しているため、ガイド棒の操作やレバーの操作のし忘れによって、ガイド棒やレバーの機能が発揮されず、風等により各障子が動いたり、半開状態に回転したりして、各障子がバタつくこと、
第2に、無風または弱風時のガイド棒の上げ下げ(開閉)の操作やレバーの操作が煩わしいこと、
第3に、1組の障子は、その吊元側障子の枢着軸を介して、枠等に取付られているため、台風時の強風等による圧力が障子に作用した場合に、アオリを受けて、障子が外れてしまうおそれがあること、である。
このように軌跡が描く溝(以下、軌跡溝とも称する)は、ガイド棒がガイドレールから前記溝に移行する点(始点)から、折畳まれた1組の障子が略180°まで回転する点(終点)までの略円弧状の溝に構成されている。
前記付勢力付与手段は、前記溝を移動する前記ガイド棒に対して、前記枢着軸の回転面の半径方向に働く付勢力を付与することから、前記切欠が溝の終点に設けられている場合、その終点においても付勢力がガイド棒に作用して、ガイド棒が前記溝の終点から切欠に入り込む。
引き続き、前記付勢力が作用されているガイド棒が切欠によって規制されて、1組の障子の動きが規制され、各障子のバタツキを防ぐことができる。
また、前記付勢力付与手段は、居住者の視界の妨げとならないように構成し、位置させることができるので、この点より、前記付勢力付与手段の存在が折戸の外観を損ねることはない。
前記枠は、躯体側に直接固定される場合、サッシ枠と一体化されている場合もある。
前記障子は、典型的には雨戸として機能するものであるが、それ以外を除外するものでもなく、室内側に取付られる障子でもよい。
前記ターンテーブルの溝は、上述のようにガイド棒の軌跡溝であるが、これに限定されることはない。
軌跡溝であれば、その始点から終点に至るまで、略等しい付勢力がガイド棒に作用することになる。前記軌跡溝を変形させることで、ターンテーブルの溝の形状に応じて、前記付勢力付与手段の付勢力に強弱をつけることもできる。
この場合、付勢力が働く方向に対応させて、前記切欠の位置が決定される。
例えば、付勢力が半径外方向に働く場合には、前記切欠は前記溝の外側に形成され、付勢力が半径内方向に働く場合には、前記切欠は前記溝の内側に形成される。
即ち、前記付勢力付与手段は、1組の障子を折り開く方向に力を作用させるものでよいし、1組の障子を折畳む方向に力を作用させるものでもよい。
ここでは、全開状態にある折戸に対して負圧の風圧が作用した場合には、あおり止め片が枠と係合されることで、吊元側障子の撓みを防ぐことができる。
(請求項1の発明)。
よって、ガイド棒が切欠によって規制されて、各障子のバタツキを抑えることができる。
従って、無風または弱風時のガイド棒やレバーの操作の煩わしさが解消される。
また、前記付勢力付与手段の構成及び配置は、居住者の目ざわりとならない範囲の構成及び位置にさせることができるので、この点より、前記付勢力付与手段の存在が折戸の外観を損ねることはない。
第2の発明によれば、1組の障子に対して負圧が作用した場合には、あおり止め片が枠に当ることで、障子のたわみを防ぐことができる。
かかる溝20は、折畳まれた1組の障子12,13が略180°まで回転する点(終点22)までの溝(以下、円弧溝とも称する)に構成され、その終点22に連続して、略丸形の切欠21が形成されている。
前記丸形の切欠21は、その中心が前記枢着軸17の回転面17Fの半径外方向Xに沿って、円弧溝20の外側に設けられている。
これは、前記溝20の終点22及び切欠21に位置する前記ガイド棒15に対して、付勢力が前記半径外方向Xに働く付勢力付与手段3に対応させたものである。
なお、前記切欠21の鉛直方向には、ガイド棒15が係止される係止孔23が設けられており、1組の障子12,13を確実に固定できるようにしている。
また、前記溝20内にも係止孔23を設け、全閉状態、半開状態で1組の障子12、13を確実に固定することもできる。
この金具3Aが固定される位置は、戸先側障子13のたて框14Bの略中程であって、上下のガイド棒15,15に対して、等しく付勢力を作用させることが可能であって、材質を樹脂系のもの等にした場合は、1組の障子12,13を折畳んだり、折開く場合の取手に兼用させることができる。
この金具3Aの固定個数は、1つに限定されるものではなく、必要に応じて複数個でもよい。
例えば、障子12,13のサイズに対応させて、2個でもよく、また取付場所は、たて框14Bに限定されるものではなく、上框18或いは下框19でもよい。
さらに、戸先側障子13ではなく、これと対面する吊元側障子12に固定してもよし、それぞれの障子12,13に固定してもよい。
なお、弾性変形が期待できない材質を除外するものではなく、硬質の合成樹脂、金属等でもよい。
なお、全開状態時の前記枠11と前記当接片41間には、前記吊元側障子12の回転動作を妨げないためのスペースSが設けられている(図5C等参照)。
図5Aの全閉状態から半開状態に移行した時点で、戸先側障子13のガイド棒15の一端が前記ターンテーブル2の円弧溝20の始点24に入る(図5B参照)。
このときに、図5Bのように、前記枢着軸17を中心に回転される、1組の障子12,13に対する回転力が、前記ガイド棒15に伝達されて、ガイド棒15が円弧溝20にそって移動する。その際には、前記ブロック金具3Aが1組の障子12,13に挟まれて、弾性変形され、前記ブロック金具3Aの付勢力により、ガイド棒15が円弧溝20に押当てられつつ、移動される。
全開状態に移行時には、図5Cのように、ガイド棒15は円弧溝20の終点22に至り、その点22まで復元力が保持されていたブロック金具3Aにより、付勢力が作用され、ガイド棒15が切欠21に押し込まれる。
切欠21に入込んだガイド棒15に対しては、引き続き付勢力が作用して、ガイド棒15が切欠21に規制される(図5D参照)。
(1) 1組の障子12、13を半開状態から全開状態に移行させるだけで、自動的にガイド棒15が切欠21に入込むので、ガイド棒15の開閉操作のし忘れの問題点、無風または弱風等のガイド棒15の開閉操作の煩雑さを解消できる。
(2) 全開状態において、切欠21に入込んだガイド棒15に対しては、引き続き付勢力が作用して、ガイド棒15が切欠21に規制されているので、1組の障子12、13のバタツキを抑えることができる。
(3) 半開状態から全開状態に移行する間においても、付勢力がガイド棒15に作用されているので、ガイド棒15は前記ターンテーブル2の円弧溝20をガタツクことなく、移動する。
(4) 半開状態から全開状態に移行する間においても、付勢力が1組の障子12、13に作用されているので、各障子12、13間の一体性が高まり、1組の障子12、13の回転動作を円滑に行うことができる。
(5) 付勢力の強弱は、ブロック金具3Aの高低を取付ネジ等で調整可能となっている。
(6) ブロック金具3Aは円筒状の形態であり、たて框等の形態になじみ、その外観に溶け込むことができるので、折戸の外観を損なうことはない。
(7) ブロック金具3Aが、1組の障子12、13の開閉動作の際の取っ手を兼用する場合にも、折戸の外観を損なうことはない。
実施例2に係る付勢力付与手段3は、図6のように板ばね状部材3Bにより構成されている。
その他の構成は、上記実施例1と同様であり、同様な作用効果を奏する。
実施例3に係る付勢力付与手段3は、図7のように板ばね状部材3Cであって、一端が障子に接触せず、自由端となっている。
その他の構成は、上記実施例1と同様であり、同様な作用効果を奏する。
実施例4に係る付勢力付与手段3は、図8のように巻きばね状金具3Dにより構成されている。
この金具3Dは、吊元側障子12と戸先側金具13の間の枢着軸17Aに一体的に取り付けられており、巻きばね状金具3Dの存在が折戸1の外観を損ねることはない。
その他の構成は、上記実施例1と同様であり、同様な作用効果を奏する。
実施例5に係るあおり止片4Aは、図9のように、ピース材で構成され、且つ、障子12のたて框14の中程に取り付けられている。
これは、風圧等により枠11の部材長手方向で最も撓み易い領域にあおり止片4Aを配置したもので、コストの低減を図ることができる。
その他の構成は、上記実施例1と同様であり、同様な作用効果を奏する。
11 枠 12 吊元側障子
13 戸先側障子 14 14A 14B たて框
15 ガイド棒 16 ガイドレール
17 17A 枢着軸 18 上框
19 下框
2 ターンテーブル
20 溝 21 切欠
22 終点 23 係止孔
24 始点
3 3A〜3D 付勢力付与手段
4 4A あおり止片
40 ヒレ片 41 当接片
O 開口部
X 半径外方向
Y 半径内方向
Claims (2)
- 枠に枢着される吊元側の障子及びこの障子に枢着される戸先側の障子の1組の障子と、1組の障子を折畳む場合に、戸先側障子のガイド棒が移動するガイドレールと、折畳まれた1組の障子を吊元側障子の枢着軸を中心に回転させる場合に、ガイド棒をガイドレールから導く溝が設けられたターンテーブルと、前記ターンテーブルの溝を移動する前記ガイド棒に対して、前記枢着軸の回転面の半径方向に働く付勢力を付与する付勢力付与手段と、前記ターンテーブルの溝に連続し、且つ、前記付勢力によりガイド棒が入込む切欠を設けた折戸において、
前記枢着軸が配置されている吊元側障子のたて框に、あおり止片を設けたことを特徴する折戸。 - 前記切欠には、前記ガイド棒を係止させる係止孔が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の折戸。
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