JP2007254963A - 建具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】窓枠の縦枠13にそれぞれ案内されて上下開閉自在に支持された上部障子および下部障子30を備える上げ下げ窓において、下部障子は、室内側に回動可能に支持されている。下部障子の上端部左右両端には、縦枠に係止する位置と縦枠に係止しない位置との間を移動自在に設けられたラッチ装置40が設けられ、下部障子の下端部には、閉鎖位置において下部障子を窓枠に施錠する下部障子用施錠装置が設けられ、下部障子の縦框33に設けられたフック金具60と、縦枠に設けられた金具受け50とが互いに係合するようにした。従って、下部障子に室外から室内側への衝撃が加えられても、ラッチ装置の強度に関わらず、下部障子が室内側に回動することが規制され、施錠状態にある下部障子の防犯性を向上させることができる。
【選択図】図5
Description
この上げ下げ窓は、各障子の閉鎖位置において、下部障子の召合せ框に設けられたクレセントと上部障子の召合せ框に設けられたクレセント受けとが互いに係合することで、施錠可能に構成されている。このような上げ下げ窓では、下部障子の室外側面の清掃を可能にするために、下部障子が室内側に回動(内倒し)可能に構成され、下部障子には、下部障子を窓枠に係止するとともに、係止を解除することで下部障子を内倒し操作可能にするラッチ装置が設けられている。このラッチ装置は、本体部と、窓枠に対して本体部から突没可能に支持された突没部材とを備えて構成され、突没部材が本体部から突出して、窓枠に係止されることで、下部障子の内倒し操作が規制され、突没部材が本体部に没入することで、下部障子の内倒し操作が可能となるように構成されている。
この引違い戸では、各引戸障子の閉鎖位置において、室内側の引戸障子の召合せ框に設けられたクレセント金具と、室外側の引戸障子の召合せ框に設けられた受金具とが互いに係合することで、施錠可能に構成されている。そして、特許文献2に記載された引違い戸では、各引戸障子の閉鎖位置において、前記クレセント金具の回動に連動して昇降する衝合片が、室外側引戸障子の召合せ框に設けられたローラと衝合することで、内外の引戸障子が見込み方向に互いに引き寄せられるように構成され、施錠時における各引戸障子間の気密性が向上されるようになっている。
これに対して、従来の上げ下げ窓において、上部障子および下部障子の召合せ框に設けられたクレセントとクレセント受けとによって構成された施錠装置では、例えば、上部障子を少し開放させた状態で施錠することができず、防犯性を確保しつつ通風、換気が実施できなかった。
図1は、本発明の一実施形態に係る建具である上げ下げ窓1を示す縦断面図である。図2は、上げ下げ窓1を示す横断面図である。図3は、上げ下げ窓1における上部障子20の開放状態を示す正面図である。図4は、上部障子20の開放状態を示す縦断面図である。図5(A),(B)は、上げ下げ窓1における下部障子30の動作を示す部分斜視図である。
図1、図2において、上げ下げ窓1は、戸建て住宅等の建物の外壁開口部に設けられるものであって、外壁開口部に固定される枠体としての窓枠10と、この窓枠10の内側に上下スライド開閉自在に支持された上部障子20(室外障子)および下部障子30(室内障子)と、上部障子20の室内側に設けられた網戸25とを備えて構成された、いわゆるダブルハングの上げ下げ窓である。
また、下部障子30は、スライドシューに回動自在に支持されており、下部障子30の下端部を中心にして室内側に回動可能(内倒し可能)に構成されている。そして、下部障子30の上部かつ左右両端部には、ラッチ装置40が設けられており、これらのラッチ装置40は、下部障子30の通常開閉状態においては縦枠13の案内溝132を係止してスライド案内され、この係止を外すことで下部障子30を内倒し可能にするものである。
金具受け50は、図5(A),(B)に示すように、L字状の横断面形状を有して構成され、左右の縦枠13の内周面(見込み方向に平行な面)にそれぞれビス止め固定されている。これら一対の金具受け50は、対向する縦枠13に向かう方向(見付け方向内方)に突出する突出部51を有して形成されている。
一方、フック金具60は、下部障子30の左右の縦框33における上端部(ラッチ装置40の下側)にそれぞれビス止め固定され、金具受け50に係止される被係止部61を有して形成されている。この被係止部61は、上方に凹んだ略逆U字状に形成され、金具受け50の突出部51に上方から係合するように構成されている。
このような金具受け50およびフック金具60は、図5(A)に示すように、下部障子30が開放された状態において、互いに係合せず(被係止状態)、図5(B)に示すように、下部障子30が閉鎖位置までスライド移動された状態において、突出部51と被係止部61とが互いに係合する(係止状態)ようになっている。この係止状態において、図4に示すように、下部障子30の上端部の室内側への移動、つまり下部障子30の内倒し移動(回動)が規制され、下部障子30に対する室外側からの力(室外からの蹴り破りによって加わる力等)に対して下部障子30が外れるのが防止できるようになっている。なお、ガラスパネル24,34は、強化ガラスで構成されており、これによって、下部障子30に対する室外側からの力は、ガラスパネル34と左右の縦框33とを介して、係止状態の金具受け50とフック金具60とに伝わるようになっている。
(1)すなわち、閉鎖位置において、下部障子30下端部の下部障子用施錠装置321によって下部障子30が施錠されるとともに、下部障子30のフック金具60が縦枠13の金具受け50に係止されていることによって、下部障子30に室外から室内側への衝撃が加えられたとしても、ラッチ装置40のラッチボルト42の強度に関わらず、下部障子30の室内側への回動が規制でき、施錠状態にある下部障子30の防犯性を向上させることができる。また、ラッチ装置40の強度を高める必要がないので、通常に用いられる樹脂製のラッチ装置40が利用でき、コスト増を防止しつつ、ラッチ装置40の取付け自由度が確保できる。
例えば、前記実施形態においては、上部障子用施錠装置133は、左右の縦枠13に一対で設けられていたが、いずれか一方の縦枠13にのみ設けられていてもよい。また、前記実施形態においては、下部障子用施錠装置321は、下部障子30の下框32における2箇所に設けられていたが、下框32の1箇所に設けられていてもよい。
また、前記実施形態においては、上部障子用施錠装置として閉鎖位置と所定量だけ開放した通気位置との両位置で施錠可能な施錠装置を例示し、さらに、電動式の駆動装置111の電磁ロックを利用してスライド移動可能な範囲内の任意の位置において上部障子の移動が規制される構成を例示して説明したが、本発明の上部障子用施錠装置は、少なくとも閉鎖位置における上部障子を施錠できるものであればよい。
また、前記実施形態では、建具としての上げ下げ窓1が上下一対の2枚の可動障子(上部障子20および下部障子30)を有して構成されていたが、これに限らず、上部障子20が固定障子(あるいは、嵌め殺し面材)として構成されていてもよい。
また、本発明の建具は、3枚以上の可動障子を有して構成されていてもよく、あるいは、1枚の可動障子を有して、いわゆるシングルハングの上げ下げ窓として構成されていてもよい。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
Claims (3)
- 上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、上框、下框、および左右の縦框を有し、前記縦枠に案内されて上下開閉自在かつ室内側に回動可能に支持された少なくとも1枚の障子とを備えた建具であって、
前記障子は、当該障子の上端側左右両端を前記縦枠に係止する位置と前記縦枠に係止しない位置との間を移動自在に設けられたラッチ装置と、当該障子の下端部を前記窓枠に係合して施錠する施錠装置とを有して構成され、
前記障子の閉鎖位置において、前記左右の縦枠に設けられた係止部材と、前記障子の左右両端に設けられた被係止部材とが互いに係合することで、当該障子の室内側への回動が規制されている建具。 - 上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、上框、下框、および左右の縦框を有して構成された室外側の上部障子および室内側の下部障子とを備えた建具であって、
前記下部障子は、前記縦枠に案内されて上下開閉自在かつ室内側に回動可能に支持され、当該障子の上端部左右両端を前記縦枠に係止する位置と前記縦枠に係止しない位置との間を移動自在に設けられたラッチ装置と、当該下部障子の下端部を前記窓枠に係合して施錠する下部障子用施錠装置とを有して構成され、
前記下部障子の閉鎖位置において、前記左右の縦枠に設けられた係止部材と、前記下部障子の左右両端に設けられた被係止部材とが互いに係合することで、当該下部障子の室内側への回動が規制されている建具。 - 前記上部障子は、上下開閉自在に前記縦枠に支持され、閉鎖位置と所定の開放位置との少なくとも2つの位置において、当該上部障子を施錠する上部障子用施錠装置を備えている請求項2に記載の建具。
Priority Applications (1)
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Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012224986A (ja) * | 2011-04-15 | 2012-11-15 | Shinsei:Kk | サッシ構造 |
JP2014218832A (ja) * | 2013-05-08 | 2014-11-20 | 三協立山株式会社 | 上げ下げ窓 |
Citations (3)
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JPH01157872U (ja) * | 1988-04-21 | 1989-10-31 |
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2006
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