JP2014218832A - 上げ下げ窓 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上げ下げ窓は、内障子3と外障子2とを備え、内障子3と外障子2は、召し合せ部の長手方向中央を施錠金具7(クレセント)で拘束してあるとともに、召し合せ部の施錠金具7を挟んで両側に反り防止金具80を有し、反り防止金具80は、内障子側金具83と、外障子側金具82と、を有する。内障子側金具83と外障子側金具82は、内障子3が閉鎖状態の場合、内障子側金具83と外障子側金具82とが室内外方向に係合し、且つ、内障子3の召し合せ框が火災の熱で熱伸びした場合、内障子側金具83と外障子側金具82とが上下方向に係合して移動が規制されるように構成されている。
【選択図】図4
Description
図1は、本発明の実施形態に係る上げ下げ窓100の室内側全体正面図である。図2は、図1に示した上げ下げ窓100のA−A線に沿った縦断面図である。図3(a)は本発明の実施形態に係る上げ下げ窓100の横断面図である。詳細には、図3(a)は図1に示したB−B線に沿った断面模式図、図3(b)は図2に示したC−C線に沿った断面模式図である。
本実施形態では、外障子2がサッシ枠1内の上部に固定され、内障子3がサッシ枠1内の下部に嵌め込まれ、内障子3が上下移動自在に配置されている。内障子3を上げた場合、内障子3の下方に形成される開口部を通じて採風を行えるように、上げ下げ窓100が構成されている。外障子2と内障子3は、引違い状に配置されている。尚、上げ下げ窓100は、シングルハングであってもよいし、ダブルハングなどであってもよい。
サッシ枠1は、上枠11と、下枠12と、左右の竪枠13,14とを有し、それらが四方枠組みして構成されている。上枠11、下枠12、竪枠13,14の内周部には、外障子2や内障子3に嵌合する凹部が形成されている。本実施形態では、各枠11,12,13,14は、金属材、その金属材の室内側に配設した樹脂材などで構成されている。
外障子2は、上障子として機能し、上框21、下框22、竪框23,24を四周枠組みして構成されている。外障子2は、各框により区画された区画内にガラスパネル25(パネル)を装着して構成されている。
<内障子3>
内障子3は、下障子として機能し、上框31、下框32、竪框33,34を四周枠組みして構成されている。内障子3は、各框により区画された区画内にガラスパネル35(パネル)を装着して構成されている。
サッシ枠1の竪枠13,14の上部、または、上枠11の左右両端部付近に、渦巻バネ式バランサ装置などのバランサ5が設けられている。バランサ5から繰り出された吊りワイヤ5wに、可動障子としての内障子3(下障子)が吊設されている。本実施形態では、可動障子である内障子3(下障子)は、内障子3の下端部付近に設けられた係止部材5sにワイヤ5wが係止されることで吊設されている。内障子3(下障子)の重力と、バランサ5による上方向への付勢力とが力学的に平衡関係となるように構成され、可動障子である内障子3を小さな力で簡単に上下方向に移動させて開閉可能であり、且つ、内障子3を任意の高さ位置に停止できるように構成されている。
本実施形態では、内障子3(下障子)の下框の中央部付近に、把持部37(把手)が設けられている。操作者が把持部37を上下方向に操作することで、内障子3を簡単に開閉自在となるように構成されている。
図1、図2に示したように、外障子2(上障子)の下框(召し合せ框)と、内障子3(下障子)の上框31(召し合せ框)は、施錠金具7(クレセント)により施錠可能に構成されている。詳細には、内障子3(下障子)の上框31(召し合せ框)の略上端中央部にクレセント本体金具71が設けられている。外障子2の下框(召し合せ框)の略上部中央には、クレセント受け金具72が設けられている。
内障子3と外障子2は、召し合せ部(本実施形態では内障子3の上框31および竪框33,34の上部と、外障子2の下框22および竪框23,24の下部)の長手方向(左右方向)の中央を施錠金具7で拘束可能に構成されており、且つ、召し合せ部の施錠金具7を挟んで両側に、反り防止金具80を有する。反り防止金具80は、内障子側金具83(下障子側金具)と、外障子側金具82(上障子側金具)と、を有する。反り防止金具80の詳細については後述する。
図4は、図2に示した上げ下げ窓100の反り防止金具80付近の拡大縦断面図である。図5は図3に示した上げ下げ窓100の反り防止金具80付近の拡大横断面図である。図6は、本発明の実施形態に係る上げ下げ窓100の反り防止金具(内障子側金具83)の一例を示す図である。詳細には、図6(a)は上面図、図6(b)は側面図、図6(c)は正面図である。図7は熱膨張耐火材9を貼付した反り防止金具(内障子側金具83)の一例を示す図である。詳細には、図7(a)は上面図、図7(b)は側面図、図7(c)正面図である。図8は本発明の実施形態に係る上げ下げ窓100の反り防止金具(外障子側金具82:反り防止金具受け部材)の一例を示す図である。詳細には、図8(a)は上面図、図8(b)は側面図、図8(c)は正面図である。
外障子2の下框22は、内障子側の側面部に煙返し22bが設けられており、煙返し22bの近傍に、先端部が室内側に向かって延びるモヘヤなどの気密部材971を備える。
本実施形態では、外障子2の下框22には、図4に示したように、室内側角部に切り欠け状の段部が形成されている。外障子側金具82(上障子側金具)は、外障子2の下框22の下面側の段部に対応する形状に形成されており、下框22の下面側の段部に固定部材902,903,904などにより固定さている。
金属上框311の中空部311k内に、断面U字形状の金属材料からなる補強部材313が備えられている。
また、内障子3の上框31(樹脂上框312)の室外側の側面部の上部には、先端部が室外側に向かって延びるパッキンなどの気密部材951が設けられている。
以下、反り防止金具80の各部材について、詳細に説明する。
図4、図5、図6、図7に示したように、反り防止金具80の内障子側金具83は、内障子3の竪框34(33)の上部(召し合せ部)の外障子2側(室外側)に設けられている。詳細には、内障子側金具83は、本体部83aと、段部83bと、係合突起部83cと、などを有する。竪框33の上部に設けた内障子側金具83については、同様な構成であるので、説明を省略する。
また、本体部83aは、その端部に屈曲した形状の係合部83fが形成されている。係合部83fは、内障子3の竪框34(金属竪框341)に形成された孔形状の被係合部341dに係合するように構成されている(図5参照)。内障子側金具83は、固定用ネジなどの固定部材901と係合部83fとにより、内障子3の竪框34(金属竪框341)の室外側側面341cに固定された構造となっているので、内障子側金具83に外力が加わった場合であっても、内障子側金具83の回転を防止することができる。
係合突起部83cは、段部83bから下方へ向けて延出した形状に形成されるとともに、その先端部に、召し合せ部の端部に向けて屈曲した突出部83dを有する。この係合突起部83cの突出部83dは、火災などの場合に外障子側金具82に係合するように形成されている。
図4、図5、図8に示したように、外障子側金具82は、本体部82aと、段部82bと、平坦部82cと、立設部82dと、屈曲部82eと、などを有する。
屈曲部82eは、立設部82dの上部から室外方向に延出する形状に形成されている。
反り防止金具80である外障子側金具82と内障子側金具83の取付構造を説明する。
図4、図5に示したように、外障子側金具82は、本体部82aおよび平坦部82cが、外障子2の下框22bの下面に固定部材902,903,904により固定され、立設部82d及び屈曲部82eが、外障子2の金属竪框241の室内側側面と内障子3の竪框34(金属竪框341)の室外側側面部との間に配置される。金属竪框341の室内側には樹脂竪框342が設けられている。
内障子側金具83は、本体部83aが、内障子3の竪框34(金属竪框341)の外障子2側(室外側)に、固定部材901により固定されており、段部83bが本体部83aの下端から外障子2側へ屈曲して所定距離だけ延出し、係合突起部83cが段部83bから下方へ向けて延出した形状に形成され、先端部の突出部83dが召し合せ部の端部側に向けて屈曲している。
図9は火災時の上げ下げ窓100の反り防止金具80の係合状態の一例を示す拡大横断面図である。内障子3が閉鎖状態、外障子2及び内障子3の召し合せ框の中央部に設けられた施錠金具7が施錠状態、且つ、火災時などで内障子3の上框31が長手方向に熱伸びするとともに、竪框33,34が熱伸びした場合、図9に示したように、内障子側金具83と外障子側金具82とが室内外方向に係合し、且つ、内障子側金具83と外障子側金具82とが係合して上下方向の移動を規制するように構成されている。
詳細には、図9に示したように、内障子側金具83の係合突起部83c、突出部83dが、外障子側金具82の立設部82dに対して室内外方向に係合自在となっており、且つ、内障子側金具83の突出部83dが、外障子側金具82の屈曲部82eに対して上下方向に係合可能な状態となっており、上下方向の移動を規制するように構成されている。詳細には、竪框が上下方向に熱伸びした場合、内障子側金具83の突出部83dと、外障子側金具82の屈曲部82eとが係合することで、それらの上下方向の移動を規制するように構成されている。
図9に示したように、内障子側金具83と外障子側金具82とが係合した状態では、内障子3の上框31(召し合せ框)の両端部に関して、内障子側金具83と外障子側金具82により上下方向の移動が規制され、且つ、内障子3の上框31(召し合せ框)の両端部に関して、室内外方向への移動が規制される。詳細には、内障子3の上框31の両端部の室内側への移動が規制される。
このため、火災時であって、外障子2と内障子3の召し合せ部の気密性を確実に維持することができる。
つまり、内障子3と外障子2とを備える上げ下げ窓において、火災時に召し合せ部同士が離れないように、框が熱伸びしたときにのみ係合する反り防止金具80を設けている。
すなわち、火災時など、内障子側金具83と、外障子側金具82の受け金具が係合することで、内障子3の反りを防止することができる。
このため、火災時に、障子框の熱伸びによる内障子3と外障子2の間の隙間の発生を防ぐことができる。
また、火災時に、内障子側金具83と外障子金具82とが係合し、内障子3の上下方向への移動を規制した状態となるので、外障子2の下框22に設けられた煙返し22bと、内障子3の上框31に設けられた煙返し31bとが係合した状態を維持することができ、外障子2と内障子3の召し合せ部の気密性を維持することができる。
内障子側金具83と外障子側金具82とが、火災時にのみ上下方向に係合自在となり、内外障子(3,2)の召し合せ部が互いに離間する方向へ移動するのを阻止することができる。すなわち、本実施形態に係る上げ下げ窓100は、通常時には、内障子側金具83の突出部83dと外障子側金具82の屈曲部82eとが上下方向に対向しない位置にあるため、これらが上下方向に係合せず、内障子3の開方向への移動が妨げられることはない。
火災時に内障子3の召し合せ框が熱伸びしたときには、内障子側金具83の位置が左右端部方向に移動し、内障子側金具83の突出部83dと外障子側金具82の屈曲部82eとが上下方向に対向する位置に配置されるため、内障子側金具83と外障子側金具82とが上下方向に係合自在な状態となる。ここで、火災時に内外障子(3,2)の竪框が熱伸びすると、内障子3の召し合せ部は上方向に、外障子2の召し合せ部は下方向に(それぞれ、召し合せ框の煙返し(22b,31b)の掛かりと逆方向に)移動しようとするが、内障子側金具83の突出部83dの上面と、外障子側金具82の屈曲部82eの下面とが掛かるため、この移動が阻止され、内外障子(3,2)の召し合せ部が上下方向に離間するのを防止できる。
よって、本発明の実施形態に係る上げ下げ窓100は、内障子側金具83と外障子側金具82とが、火災時にのみ上下方向に係合自在、且つ室内外方向に係合自在であることで、通常時には内障子3の開方向への移動を妨げず、火災時にのみ、内外障子(3,2)の召し合せ部の離間を防止することができる。
例えば、上記実施形態に係る上げ下げ窓100は、内障子3と外障子2の召し合せ部の両端(左右方向の両端)に反り防止金具80を備えたが、この形態に限られるものではない。例えば、反り防止金具80は、施錠金具7(クレセント)と召し合せ部の端部(左右方向の端部)との間に、反り防止金具80を有していてもよい。
また、可動障子は、1枚又は3枚以上の可動障子により構成されていてもよい。
また、ガラス枠組構成部材及び他のガラス枠組み構成部材の断面形状は、適宜変更することができる。
また、外障子2、内障子3に設けられるパネル(ガラス)は3枚以上とすることもできる。
また、本発明に係る上げ下げ窓は、建物の窓に限らず、電車等の乗り物の窓等に用いることもできる。
[付記1]
内障子と外障子とを備え、
内障子と外障子は、召し合せ部の長手方向中央を施錠金具で拘束してあるとともに、召し合せ部の施錠金具を挟んで両側に反り防止金具を有し、
反り防止金具は、内障子側金具と、外障子側金具と、からなり、
内障子側金具と外障子側金具は、内障子が閉鎖状態の場合、内障子側金具と外障子側金具とが室内外方向に係合し、且つ、内障子の召し合せ框が火災の熱で熱伸びした場合、内障子側金具と外障子側金具とが上下方向に係合して移動が規制されるように構成されていることを特徴とする上げ下げ窓。
[付記2]
前記内障子側金具は、本体部が内障子の竪框の室外側に固定され、本体部の下端から外障子側へ屈曲して所定距離だけ延出した段部と、段部から下方へ向けて延出した形状に形成された係合突起部と、係合突起部の先端部に召し合せ部の端部側に屈曲した突出部とを有し、
前記外障子側金具は、本体部が外障子の下框の下部に固定され、外障子側金具の本体部の端部(内障子側の端部)から上方(上框側)に向けて延出した立設部と、立設部の上部から室外方向に延出する形状の屈曲部とを有し、立設部及び屈曲部が、外障子の下框の室内側側面と内障子の上框の室外側側面部との間に配置され、
火災時、内障子側金具の係合突起部および突出部と、外障子側金具の立設部および屈曲部とが係合するように構成されていることを特徴とする付記1に記載の上げ下げ窓。
また、上述の各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。
また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
2 外障子(上障子)
3 内障子(下障子)
5 バランサ
5s 係止部材
5w ワイヤ
6 シール部材(グレージングチャンネル)
7 施錠金具(クレセント)
9 熱膨張耐火材
11 上枠
12 下枠
13 竪枠
14 竪枠
21 上框
22 下框
23 竪框
24 竪框
25 パネル
31 上框
32 下框
33 竪框
34 竪框
35 パネル(ガラスパネル)
37 把持部(把手)
80 反り防止金具
82 外障子側金具
82a 本体部
82b 段部
82c 平坦部
82d 立設部
82e 屈曲部
83 内障子側金具
83a 本体部
83b 段部
83c 係合突起部
83d 突出部
83f 係合部
100 上げ下げ窓(防火用上げ下げ窓)
Claims (1)
- 内障子と外障子とを備え、
内障子と外障子は、召し合せ部の長手方向中央を施錠金具で拘束してあるとともに、召し合せ部の施錠金具を挟んで両側に反り防止金具を有し、
反り防止金具は、内障子側金具と外障子側金具とからなり、
内障子側金具と外障子側金具は、内障子が閉鎖状態の場合、内障子側金具と外障子側金具とが室内外方向に係合し、且つ、内障子の召し合せ框が火災の熱で熱伸びした場合、内障子側金具と外障子側金具とが上下方向に係合して移動が規制されるように構成されていることを特徴とする上げ下げ窓。
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