JP4082685B2 - サッシ - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1に開示されたグレモン錠を取付けている。
この状態でバール等の工具により障子戸をこじると、開く方向に強い力がかかり、前述のグレモン錠が比較的簡単に破壊されてしまうから防犯上好ましくない。
このことを解消するためには、前述のグレモン錠を形成する受け材、グレモンピンを複数として縦枠、縦框の長手方向複数位置を施錠することが考えられる。
このようなグレモン錠であると、前述したように縦枠と縦框との間の任意の位置にバール等の工具を差し込み障子戸をこじ開けようとした際に、そのこじ開けようとする力で1つの受け材とグレモンピンが変形等で離脱すると、各受け材が杆体に取付けてあるので、他の受け材とグレモンピンも離脱することがあり、前述のようにグレモンピンと受け材を複数取付けても防犯上好ましくない。
しかし、上枠と上框との間にバール等の工具を差し込み障子戸を押し下げようとすれば、障子戸が押し下げられてグレモンピンが受け材から離脱して解錠されてしまう。
以上のことは、サッシ枠に扉を室内外側方向に回動自在に取付けたドアの場合も同様である。
つまり、サッシ枠に開閉体(障子戸、扉)を室内外側方向に回動自在に取付けたサッシは、バール等の工具を用いて故意に開閉体を簡単に開放でき、防犯上好ましくない。
前記下部錠装置は、開閉体の戸先框に取付けた操作部材と、この操作部材によって上下に移動する錠と、一方の縦枠に取付けた錠受を備え、その錠が上下方向一方から他方に向けて移動すると錠受に係合し、かつ錠がそれ以上上下方向他方に移動しないように支持して施錠し、前記錠が上下方向一方に移動すると錠受と離脱して解錠する構造で、
前記上部錠装置は、開閉体の戸先框に取付けられ、前記下部錠装置の操作部材とは別の操作部材と、この操作部材によって上下に移動する錠と、一方の縦枠に取付けた錠受を備え、その錠が上下方向他方から一方に向けて移動すると錠受に係合し、かつ錠がそれ以上上下方向一方に移動しないように支持して施錠し、前記錠が上下方向他方に移動すると錠受と離脱して解錠する構造であることを特徴とするサッシある。
上部錠装置は、錠が上から下に向けて移動すると錠受に係合し、かつ錠がそれ以上下方に移動しないように支持して施錠し、前記錠が上に移動すると錠受と離脱して解錠する構造であるサッシである。
したがって、サッシ枠の一方の縦枠と開閉体の戸先框との間にバール等の工具を挿入してこじ開けようとして下部錠装置又は上部錠装置の錠と錠受を無理に離脱しても、上部錠装置又は下部錠装置の錠が錠受に対して移動等しないから、施錠状態を維持する。
また、下枠と下框との間にバール等の工具を差し込んで開閉体を持ち上げようとした場合には下部錠装置又は上部錠装置によって開閉体が持ち上げられないように支持し、上枠と上框との間にバール等の工具を差し込んで開閉体を押し下げようとした場合には上部錠装置又は下部錠装置によって開閉体が押し下げられないように支持する。
これらが相俟って、バール等の工具を用いて故意に開閉体を簡単に開放できないサッシである。
また、操作部材で上下に移動する杆体に複数の錠を取付けたので、施錠、解錠する操作が簡単である。
前記サッシ枠10は、上枠11と下枠12と左右の縦枠13を方形枠組みしてある。
前記障子戸20は、上框21と下框22と戸先框23と戸尻框24を方形框組みした内部にガラスを装着してある。
前記サッシ枠10の上枠11と障子戸20の上框21及びサッシ枠10の下枠12と障子戸20の下框22に亘ってフリクションステー25がそれぞれ取付けられて前述のサッシは縦辷り出し窓である。
これに限ることはなく、前述の障子戸をサッシ枠10の縦枠13にヒンジで取付けた外開き窓や、開閉体を扉とし、その扉をヒンジでサッシ枠10の縦枠13に室内外側方向に回動自在に取付けたドア等でも良い。
つまり、本発明に係るサッシは、開閉体が開放姿勢の時に、その開閉体の戸先框23が室外側に突出するサッシである。
前記一方の縦枠13の上部寄りと戸先框23の上部寄りに亘って上部錠装置40が取付けてある。
前記下部錠装置30、上部錠装置40は、戸先框23に設けた操作部材31,41と、グレモン機構32,42と、杆体33,43と、この杆体33,43に設けた錠34,44と、前記一方の縦枠13に設けた錠受35,45を備え、操作部材31,41を操作することで杆体33,43が上下方向に移動して錠34,44が錠受35,45に係脱して施錠、解錠する。
前記下部錠装置30の錠34は上下方向一方から他方に向けて移動、例えば下から上に向けて移動することで錠受35に係合し、かつ錠34がそれ以上上下方向他方、例えば上方に移動しないように支持して施錠状態となり、この状態から上下方向一方、例えば下方に移動することで錠受35と離脱して解錠状態となる。
前記上部錠装置40の錠44は上下方向他方から一方に向けて移動、例えば上から下に向けて移動することで錠受45に係合し、かつ上下方向一方、例えば下方に移動しないように支持して施錠状態となり、この状態から上下方向他方、例えば上方に移動することで錠受35と離脱して解錠状態となる。
また、バール等の工具を一方の縦枠13と戸先框23との間に挿入してこじ開けようとした際に、そのこじ開けようとする力で下部錠装置30の錠34と錠受35、又は上部錠装置40の錠44と錠受45が、変形等によって離脱しても上部錠装置40の錠44と錠受45又は下部錠装置30の錠34と錠受35は係合した状態のままで施錠状態を維持する。
また、下枠12と下框22との間にバール等の工具を挿入して障子戸20を持ち上げようとした場合には、下部錠装置30と上部錠装置40の一方、この実施の形態では下部錠装置30の錠34が錠受35に対して上方に移動できないから障子戸20が持ち上げを防止する。
また、上枠11と上框21との間にバール等の工具を挿入して障子戸20を押し下げようとした場合には、下部錠装置30と上部錠装置40の他方、この実施の形態では上部錠装置40の錠44が錠受45に対して下方に移動できないから障子戸20の押し下げを防止する。
これらが相俟って、バール等の工具を用いて故意に障子戸20を簡単に開放できない。
つまり錠34と錠受35が離脱すると障子戸20が自重等で下方に移動しようとするが、上部錠装置40の錠44は下方に移動することで錠受45に係合し、かつそれ以上下方に移動しない形状であるから、その錠44が錠受45から離脱することがなく、上部錠装置40が解錠状態となることがない。
前記上部錠装置40の操作部材41はサムターンで、図1に示すように横向き姿勢の時に錠44が錠受45に係合した施錠装置で、この状態から矢印c方向に回動操作することで杆体43が矢印dのように上方に移動して錠44が錠受45から離脱し解錠状態となる。
また、下部錠装置30は錠34と錠受35が上下方向に離隔して複数個、例えば2個設けてある。
また、上部錠装置40に錠44と錠受45が上下方向に離隔して複数個、例えば4個設けてある。
また、下部錠装置30、上部錠装置40のグレモン機構32,42、杆体33,43、錠34,44、錠受35,45を共通とすることができる。
図2と図3に示すように、前記上枠11の内面11aと上框21の外面21aとの間、下枠12の内面12aと下框22の外面22aとの間、縦枠13の内面13aと戸先框23、戸尻框24の外面23a,24aとの間は面内方向に離隔して空間部を有している。前記内面とは見付け方向の内側の面で、外面とは見付け方向の外側の面である。
そして、上枠11と上框21との間の空間部、下枠12と下框22との間の空間部に前述のフリクションステー25がそれぞれ取付けてある。
前記上框21、下框22、戸先框23、戸尻框24の室外側寄りには、その外面21a、22a、23a,24aよりも見付け方向外側に突出した室外側突出板26を備え、この各室外側突出板26が上枠11、下枠12、縦枠13に装着した室外側シール材14にそれぞれ圧着して前記空間部に雨水等が浸入しないようにしてある。
このスライダー54に、図4に仮想線で示すように杆体33,43が取付けられる。
前記下部錠装置30の錠受35は、下端面に開口した係合凹部35aを有し、この係合凹部35aに錠34が嵌まり込むように係合して施錠状態となる。この係合凹部35aの幅は錠34のピン部34bの径よりも大きく、フランジ34cの径よりも小さい。
このようであるから、下部錠装置30は、その錠34を下から上に向けて移動することで錠受35に係合して施錠状態となる。
この施錠状態の時に錠34が係合凹部35aの底部に当たり、上方に移動できないように支持する。
前記錠受35は例えば、表面板35bと上面板35cと左右の側面板35dと、その上面板35c、側面板35dに設けた取付片35eを備え、その表面板35bに係合凹部35aが形成してある。
前記上部錠装置40の錠受45は、上端面に開口した係合凹部45aを有し、この係合凹部45aに錠44が嵌まり込むように係合して施錠状態となる。この係合凹部45aの幅は錠44のピン部44bの径よりも大きく、フランジ44cの径よりも小さい。
このようであるから、上部錠装置40は、その錠44を上から下に向けて移動することで錠受45に係合して施錠状態となる。
この施錠状態の時に錠44が係合凹部45aの底部に当たり、錠44を下方に移動できないように支持する。
なお、係合凹部34a,45aはほぼU字状、ほぼL字状などでも良い、つまり錠34,44が当接して下方、上方に移動しないように支持する形状であれば良い。
前記グレモン機構32は戸先框23の中空部23c内に取付けられ、そのカム55の角穴56に操作部材31の角軸31aが嵌合する。
前記杆体33は戸先框23の外面23aに形成したガイド溝23dに沿って上下動自在に支承される。
前記錠受35は一方の縦枠13の内面13aに固着される。例えば、前述の取付片35eを一方の縦枠13の内面13aにビス止めして固着する。
なお、上部錠装置40の操作部材41、グレモン機構42、杆体43、錠44、錠受45も下部錠装置30と同様に戸先框23、一方の縦枠13に取付けられる。
このように、室外側突出板26が変形すると、前述の隙間が大きくなり、バール等の工具を縦枠13と戸先框23との間の空間部の奥まで挿入し易くなるから、障子戸20をこじ開けし易くなる。
このことを防止するために、図3に示すように戸先框23の室外側突出板26を補強部材60で補強して比較的簡単に変形しないようにしてある。
例えば、L字形状の補強部材60を戸先框23の外面23aに、スペーサ61を介してビス62で固着し、その補強部材60を室外側突出板26の室内側面に接して補強する。
例えば、矩形状のパイプ材を取付ける。
例えば、ブロック形状の閉塞部材64を他方の縦枠13の内面13aに取付ける。
Claims (3)
- サッシ枠に開閉体を室内外側方向に回動自在に取付け、このサッシ枠の一方の縦枠と開閉体の戸先框とに亘って下部錠装置と上部錠装置を取付け、
前記下部錠装置は、開閉体の戸先框に取付けた操作部材と、この操作部材によって上下に移動する錠と、一方の縦枠に取付けた錠受を備え、その錠が上下方向一方から他方に向けて移動すると錠受に係合し、かつ錠がそれ以上上下方向他方に移動しないように支持して施錠し、前記錠が上下方向一方に移動すると錠受と離脱して解錠する構造で、
前記上部錠装置は、開閉体の戸先框に取付けられ、前記下部錠装置の操作部材とは別の操作部材と、この操作部材によって上下に移動する錠と、一方の縦枠に取付けた錠受を備え、その錠が上下方向他方から一方に向けて移動すると錠受に係合し、かつ錠がそれ以上上下方向一方に移動しないように支持して施錠し、前記錠が上下方向他方に移動すると錠受と離脱して解錠する構造であることを特徴とするサッシ。 - 下部錠装置は、錠が下から上に向けて移動すると錠受に係合し、かつ錠がそれ以上上方に移動しないように支持して施錠し、前記錠が下に移動すると錠受と離脱して解錠する構造で、
上部錠装置は、錠が上から下に向けて移動すると錠受に係合し、かつ錠がそれ以上下方に移動しないように支持して施錠し、前記錠が上に移動すると錠受と離脱して解錠する構造である請求項1記載のサッシ。 - 下部錠装置、上部錠装置は操作部材で上下に移動される杆体をそれぞれ備え、各杆体に複数の錠がそれぞれ取付けてあると共に、一方の縦枠に各錠と対応して複数の錠受が取付けてある請求項1又は2記載のサッシ。
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