JP4132123B2 - 非空気式タイヤ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はフォークリフトなどの産業車両用及び建設車両用タイヤとして比較的低速で使用され、且つパンクのおそれのない非空気式タイヤに係り、特に乗り心地をソフトに改良した非空気式の孔あきタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に比較的低速で、且つ重量物を積載し、しかもときには釘、木片などの散在する悪路の走行に使用されるフォークリフトやホイールローダー等の産業車両は、タイヤのパンクによる不具合を排除するため空気入りタイヤに代えてソリッドタイヤを使用することが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一般に乗り心地のソフトな空気入りタイヤは重量物を積載するとたわみが大きく成りすぎて、方向転換時にコントロールを失い易く操縦安定性に問題があり、また重量物を積載して走行中に突如パンクすることがあり、危険である。一方、上記ソリッドタイヤは、ゴム弾性体が中実であるため空気入りタイヤのように局部変形することが出来ず乗り心地が非常に悪く、且つ重量が重いほか、ゴムの加硫時間が長くコスト高であるといった欠点がある。またソリッドタイヤは縦バネ特性が高いため、路面状況に過敏に反応して路面に凹凸があると振動が運転者にストレートに伝わり乗り心地が悪くなる。このため、ソリッドタイヤの乗り心地を改善するためにタイヤの硬度を低くして初期圧縮のバネ定数を下げると、横ブレが大きくなるなどの旋回安定性の低下を招くことなる。
【0004】
そこで本発明はソフトな乗り心地と安全な操縦性を備えたパンクのおそれのない非空気式タイヤを提案する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の非空気式タイヤを産業車両、建設車両用として使用する際のより適切な縦バネ定数の範囲は図14に示すとおりである。このグラフの斜線内が好ましい乗り心地を得られる範囲であり、更にフォークリフト用タイヤとしては掛線内が最適な範囲を表している。このグラフの上限以上ではタイヤが硬くなりすぎて乗り心地が悪くなり、また下限以下ではタイヤの横バネ定数が低くなりすぎて旋回時などの操縦性が不安定となるばかりか、タイヤの耐久性も悪くなる。
【0006】
本発明は、ゴム弾性体で形成された産業車両及び建設車両用の非空気式の孔あきタイヤであって、接地側に配置されるトレッド部と、トレッド部の半径方向内側に配置されるベース部と、両部間のクッション部とより構成され、該クッション部のタイヤ軸方向(タイヤ幅方向)の左右両側面の各々に、該側面での形状及び大きさの異なる多数の有底の孔を、タイヤ径方向に2つの層となってタイヤ周方向に配置されるようにかつ上記両側面の孔間のタイヤ幅方向中央にタイヤ全周に連続するウェブが形成されるように穿設し、上記各側面での両層の孔間のピッチがタイヤ周方向に半ピッチずつずらされていて、トレッド部側の孔とベース部側の孔とのタイヤ周方向の端部がタイヤ周方向において部分的にオーバーラップされており、各層におけるタイヤ周方向に隣接する孔間は一定幅にゴム材が介在するものとなし、また2つの層のうち穿設された孔の大きさの大きい層における孔の構成は、
(1)クッション部の各側面に15個以上の孔が穿設され、
(2)孔のタイヤ径方向長さ(h)と隣接する孔間のタイヤ周方向長さ(a)との関係が0.75<h/a<3.0とされ、
(3)孔のピッチ(p)に対する上記孔間のタイヤ周方向長さ(a)の割合(a/p)が0.2<a/p<0.725となされていることにより、本発明の孔あきタイヤに適正なゴム硬度を選択することによって、縦バネ定数は前記グラフの範囲内に含まれ、乗り心地と操縦性の良好な非空気式の孔あきタイヤを提供することが可能となる。
【0007】
上記構成で本発明が孔数をクッション部の左右両側面の一方で15個以上としたことにより、走行振動を抑制し、良好な乗り心地が得られる理由は次の通りである。すなわち、図15に示す孔40,40とこれら孔間に介在するゴム材50とのたわみの関係は数1の式で近似的に表される。このとき、タイヤのクッション性に影響を及ぼす接地側若しくは孔の大きさの大きい層の孔数を15個以下とした場合には、図15Aに示すように隣接する孔40,40間のゴム材50の周方向長さa内に接地面で荷重を負担する幅tが常に存在するものとなるため、走行時に孔40とゴム材50とが交互に荷重を負担することとなって走行振動が大となるのである。これに対して孔数を15個以上とする場合は、図15Bに示すように接地面で荷重を負担する幅t内にゴム材50a、50bが存在し、これで荷重を分担して負担することから効果的に振動を低減させることが出来るものとなる。なお、図中の斜線部はゴム材の荷重を負担する部分を、Gは路面を示す。例えばタイヤサイズ6.50−10の場合、標準的な負荷時のタイヤのたわみを1.0cm、孔が形成される層の直径を43cm、標準負荷時に負担するゴム材の数(隣接する孔間の周方向長さaをゴム材1個と呼称する)を1.5個とすると孔数は約15.5個となる。
【数1】
【0008】
また上記構成に於いて、孔のピッチ(p)に対する孔間のゴム材の周方向長さ(a)の割合の上限を、a/p<0.725としたことにより、荷重が加わってタイヤがたわみ孔の接地面側に歪みが集中して、この部分からトレッド部に向けて亀裂が発生するといった不具合を防止し、耐久性の優れた孔あきタイヤとなった。
【0009】
更にa/p>0.2としたことにより、孔間のゴム材に集中する機体旋回時の引っ張り力からの耐久性を向上させ、該部からの亀裂発生を防止することが可能となった。
【0010】
一方、孔のタイヤ径方向長さ(h)と孔間のゴム材のタイヤ周方向長さ(a)との割合をh/a>0.75としたことにより、孔間のゴム材のしわによる亀裂の発生を抑制することが出来た。これは、ゴムを繰り返し圧縮すると孔のアール部(曲線部分)にしわが発生し、やがて該個所からゴム亀裂に至る現象を抑制し、耐久性に優れたタイヤを提供できる。
【0011】
また、h/a<0.75では孔あきタイヤとソリッドタイヤのバネ定数の差はわずかであるが、h/a>0.75とすることにより、孔あきタイヤのバネ定数がソリッドタイヤに比べて低くなり、クッション性の良好なタイヤとなった。また最適なバネ定数を得るためにタイヤ幅(H)に対する孔の深さ(b)の割合を、b/H>0.17とすると良い。
【0012】
孔間のゴム材は圧縮を受け、ゴムの限界歪みを超えると座屈が発生する。本発明の孔あきタイヤにおいて孔間のゴム材が座屈すると、バネ定数が急速に変化し操縦不安定となる。孔のタイヤ径方向長さ(h)と孔間のゴム材のタイヤ周方向長さ(a)との割合h/aが大きくなると限界歪み量が小さくなるため、わずかな圧縮で座屈が生じタイヤとしては不適である。特に旋回時のタイヤはスラスト方向の力を受けるため、タイヤ側面のゴムに異常な伸張及び圧縮による座屈が発生し、タイヤの耐久性を損なう。本発明に於いては、h/a<3.0としたことにより、座屈現象を防止し、操縦安定性及び耐久性に優れたタイヤを提供することが出来た。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1〜図3は本発明の非空気式の孔あきタイヤ1の一例を示すものであって、ゴムなどの弾性材料で構成され、リムに装着されるベース部2と、接地面にトレッド3a及び溝3bを形成したトレッド部3とを同心円上に配置しており、また両部間にクッション部6を形成し、該部6のタイヤ左右両側面のそれぞれに内外2層の円形の孔4a,4bを円周方向(矢印c)に穿設し、且つ隣接する孔4a,4b間のクッション部6にベース部2からトレッド部3にかけて一体的に形成した一定幅のゴム材5a、5bを介在させている。
【0014】
トレッド部側の孔4aのタイヤ径方向長さ(h)と隣接する孔間の周方向長さ(a)の関係を、0.75<h/a<3(図2ではh/a≒2)、孔のピッチ(p)に対する上記孔間の周方向長さ(a)の割合を、0.2<a/p<0.7(図2ではa/p≒0.287)の範囲としたことにより、タイヤのクッション性が良好となり、耐久性も実用上問題とならない。また、孔4aの深さ(b)とタイヤ幅(H)の割合を、b/H>0.17としている(タイヤサイズ7.00−12ではb≧3cmとなる)。
【0015】
トレッド部側の孔4aとベース部側の孔4bは同数で、且つ周方向に於いて半ピッチずらされて配置されており、すなわち隣接するトレッド部側の孔4a,4a間のゴム材5a位置にベース部側の孔4bが配置されていると共に、これら孔4a,4bの両端はそれぞれΔtだけオーバーラップしている。また、各孔4a,4bはタイヤ巾方向(矢印H)両側面から交互に且つおよそ巾方向中央位置の深さで開口しており、タイヤ幅方向中央に全周に連続するウェブkが形成される。
【0016】
トレッド部3のゴム材は、耐摩耗性、耐カット性、耐チッピング性に優れ、スリップしないゴムが適しており、具体的には硬度55〜75度で、天然ゴムまたは天然ゴムとSBR、ブタジエンゴムのブレンドゴムなどがある。一方、クッション部のゴムは低発熱で疲労性に優れ、圧縮永久歪が少なく高温での引き裂き抵抗に優れたものが良く、例えば硬度60〜80度の天然ゴムあるいは天然ゴムとブタジエンゴムのブレンドゴムが適している。また、ベース部のゴムは硬度75〜95度のやや硬めでリムに強固に固着できるものが良いのであり、このように各部の目的、特徴に沿ったゴムを選択することにより、耐久性に優れたタイヤを提供できる。更に、孔間のゴム材5a、5b部分からの亀裂発生を防止するため、クッション部6の表面を高物性、高強度のゴムで補強すると良い。更に、トレッド部及びクッション部の両部に適する特性を備えたゴム材を選択し、両部を同一ゴム材で作成しても良い。
【0017】
図4はタイヤ巾方向断面図であり、タイヤ巾方向左右両側面からそれぞれ孔4a、4bを穿設し、タイヤ巾方向中央に全周にわたってウェブkを設けたものである。なおRは機体に装着するためにタイヤベース部2に取り付けたリムであり、Sは補強のためにベース部2に埋入されたビードワイヤーであるが、ビードワイヤーは特に埋入しなくても良いのであり、また鉄板など別の補強手段を埋設しても良い。
【0021】
なお、これら孔の形状は上記実施例に限定されるものではなく、例えば楕円や四角形、または丸と多角形を交互に配置すること等、様々なパターンが考えられる。また、孔層が2層以上の場合、それぞれの層に穿設された孔は同数とする必要はない。
【0022】
図5は実施例の変形例1’を示すタイヤの部分斜視図であり、孔4a、4b、4a’、4b’間のゴム材を外方へ突出させた膨出部51a、51b、51a’、51b’に形成している。このため孔間のゴム材の強度が上がり、亀裂発生、座屈の防止に優れた効果を発揮することができると共に、スラスト方向の剛性が上がり、旋回時の操縦安定性に優れる。
【0023】
【実験例1】
より最適な孔あきタイヤを、その孔形状を限定することにより求めるため、種々の大きさの孔に基づき実験を行った。その結果を表1に示す。なお、本実験では孔の大きさを孔間のゴム材の大きさに置き換えてそれぞれ実施例及び比較例にて測定、評価した。
【0024】
【表1】
【0025】
(1)試料の作成
タイヤサイズ7.00−12のタイヤを想定して図6のような1ピッチ当たりのゴム材試料を作成した。図中pは孔のピッチ、aは孔間のゴム材の周方向長さ、bは孔の深さ、hは孔のタイヤ径方向長さ、Hはタイヤ幅方向長さである。
(2)孔間のゴム材のバネ定数
作成した1ピッチ当たりの試料に1トンの荷重を加えたときのたわみからこのゴム材試料のバネ定数を算出した。
(3)ゴム試料のたわみ
試料のバネ定数からサイズ7.00−12のタイヤとしてのたわみを図7のグラフに基づき求めたものである。なお、図7は1ピッチのゴム材試料のバネ定数と2.5トン負荷時の試料のたわみを示したものであり、ゴム材のバネ定数が高いと、2.5トンの負荷を1ピッチのゴム材で負担するが、バネ定数が低くなるにつれ、荷重を負担するゴム材が増えるのであり、図中(イ)は1ピッチのゴム材で、(ハ)は2ピッチのゴム材で、(ロ)はその中間でそれぞれ荷重を負担した場合を示してある。
(4)評価法
表1の各試料が図7より算出したたわみと同量のたわみになるように荷重を加えた際の試料の状態を観察し、評価を示したものであり、比較例10、11は孔間のゴム材が座屈をおこし、比較例12、13は孔のR部にしわが発生した。
【0026】
【実験例2】
上記ゴム試料による実験のうち、実施例2、3、4、5、9について実際にタイヤサイズ7.00−12、孔数30の孔あきタイヤを作成し、フォークリフトに装着して、実車での走行試験を行った。また比較例として同サイズのタイヤを作成し、実車試験を行った。この結果を表2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】
(1)試験方法
実施例の試験は、フォークリフトに装着したタイヤに1本当たり2500kgの荷重をかけた状態で、時速16kmで走行した。比較例の試験は通常使用状態、すなわちタイヤ1本当たりの荷重が470kg〜1440kg、時速4km〜8kmで走行試験した。
(2)タイヤのバネ定数
実施例2,3,4,5,9のタイヤのバネ定数を測定し、この値と実験1の1ピッチのゴム試料とのバネ定数の関係を図8に示した。これによると、両者は互いに相関しており、1ピッチのゴム材試料のたわみがタイヤ全体のたわみと関連していることが分かった。なお図中sは同サイズのソリッドタイヤのバネ定数である。
(3)評価
各実施例及び比較例の孔回りのゴム材について、欠点発生の有無を観察した。実施例2、3、4、5は8時間(480分)走行で異常は見られなかったが、実施例9は7時間20分(440分)走行で、孔が圧縮されて出来るしわによる亀裂が発生し、更に孔間のゴム材が裂けた。また比較例は800時間走行で孔の接地側部分に亀裂が発生した。
【0029】
表1の結果を図9のグラフに表す。グラフ内の線A、B、C、Dで囲まれている値が本発明の孔あきタイヤの最適な大きさを示す範囲であり、表1の実施例は全てこの範囲内である。図中線Aはh/a=0.75で有り、この値以下のものはゴム材にしわが発生する他、図8に示すように本発明の孔あきタイヤのバネ定数が約1500kg/cm以上、即ち孔間のゴム材のバネ定数が3000kg/cm以上となって、孔あきタイヤとしてのバネ定数に劣る。線Bはh/a=3.0であり、この値以上では孔間のゴム材が座屈し、急にたわみが大きくなって操縦性が不安定になる。
【0030】
線Cはa/p=0.725であり、クッション部のゴムへの亀裂発生を抑制する限界ラインであり、この値以上では孔から接地面側へ亀裂が発生し耐久性に劣る。一定負荷条件に於いて、ゴムの耐久性はゴム硬度(剛性)に依存し、ゴム硬度が低いと耐久性が低く、ゴム硬度が高くなるに従い耐久性も向上しやがてピークを迎えるが、ピーク値以上のゴム硬度となると耐久性が低下することが知られている。実験2の比較例では、ピーク値以上のゴム硬度であるため耐久性が悪く亀裂が発生した。そこで文献及び該実験結果より耐久性を考慮したa/pは、適正硬度のゴムを想定するとa/p≦0.725の範囲である。一方、実験2の実施例9はゴム硬度が低いためたわみが大きく、走行試験の旋回時に図10に示すようなスラスト方向の負荷Fがかかることとなって、接地側のクッション部のゴムが異常に変形し、ゴム材5aが裂けた(図中V)。なお図中Gは地面である。しかしゴム硬度を適正に想定すれば実施例2、3、4、5の如く何ら問題はなく、従って図9の線Dを下限としてa/p≧0.2とすることにより、ゴム材に引っ張りの力が集中し、該部のゴムが裂けることを効果的に抑制することとなった。
【0031】
【発明の効果】
本発明の非空気式タイヤは、多数の孔を設けているため、ゴム材料がソリッドタイヤに比べ少なく、また成形加硫時、金型よりゴム内部に熱が伝わり易いためソリッドタイヤに比べ加硫時間が大幅に短縮でき、経済的にも優れた非空気式タイヤを提供できる。
【0032】
図11及び図12は本発明の孔あきタイヤとソリッドタイヤに静荷重及びネジリトルクをかけた時のたわみ及びネジレ角を示すグラフであり、図11に示すようにタイヤに縦方向の荷重を加えた際のたわみは両者ともほぼ変わりないが、図12に示すようにトルク荷重については本発明の孔あきタイヤが柔らかいことを示しており、ソフトな乗り心地が得られる。一方、図13は両タイヤに軸方向の荷重を加えた際のたわみを比較したグラフであるが、グラフに示すように孔あきタイヤの方がたわみが少ないのであり、本発明の孔あきタイヤはスラスト力に対して安定しており、旋回時の操縦安定性に優れている。
【0033】
多数の孔が穿設してあるため、タイヤの内部発熱を効果的に外部に放熱、拡散することができ、タイヤのバーストを防止し、耐久性に優れた空冷タイヤとなった。また、本発明の孔あきタイヤは全周に亘って孔間のゴム材及びウェブを形成しているため、タイヤのトレッドが磨耗し孔部分が接地面に露出しても、これら孔間のゴム材部分がトレッド、孔部分が溝としての働きをするため、安全上支障のない限りそのまま使用することが可能であり、経済性に優れたものとなった。
【0034】
本発明の非空気式タイヤはパンクのおそれがなく、操縦安定性を維持しながらクッション性を高めて、ソフトな乗り心地である。一方、スラスト方向の剛性も備えているため、高荷重時でも走行性、旋回性に優れており、作業者においても安心且つ安全である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の非空気式タイヤの斜視図である。
【図2】 図1の正面図である。
【図3】 図2のX−X線断面図である。
【図4】 タイヤ巾方向断面図の変形例である。
【図5】 本発明の実施例の変形例を示す部分斜視図である。
【図6】 実験で使用するゴム試料を説明するもので、Aは正面図、BはY−Y線断面図である。
【図7】 実験で使用するゴム試料のバネ定数と、2.5トン負荷時の7.00−12のタイヤとしての試料のたわみの関係を示したグラフである。
【図8】 1ピッチのゴム試料とタイヤ全体との各バネ定数の関係を示したグラフである。
【図9】 表1の値をグラフに示したものである。
【図10】 旋回走行時の接地側ゴムの状態を示す断面図である。
【図11】 タイヤの縦方向荷重とタイヤのたわみ変形の関係を本発明の非空気式タイヤとソリッドタイヤとで比較したグラフである。
【図12】 タイヤのネジリトルクをかけた時のネジレ角を示すグラフである。
【図13】 タイヤの軸方向荷重とタイヤのたわみ変形の関係を本発明の非空気式タイヤとソリッドタイヤとで比較したグラフである。
【図14】 本発明の非空気式タイヤの適切なゴム定数の範囲を示したグラフである。
【図15】 本発明の作用を説明するタイヤ側面図である。
【符号の説明】
1 孔あきタイヤ
2 ベース部
3 トレッド部
4a、4b 孔
5a、5b 孔間のゴム材
51a、51b、51a’、51b’ 膨出部
6 クッション部
K ウェブ
R リム
S ビードワイヤー
Claims (3)
- 接地側に配置されるトレッド部と、トレッド部の半径方向内側に配置されるベース部と、両部間のクッション部とより構成される非空気式タイヤに於いて、
上記クッション部のタイヤ軸方向の左右両側面の各々に、該各側面での形状及び大きさの異なる多数の有底の孔を、タイヤ径方向に2つの層となってタイヤ周方向に配置されるようにかつ上記両側面の孔間のタイヤ幅方向中央にタイヤ全周に連続するウェブが形成されるように穿設すると共に、
上記各側面での両層の孔間のピッチがタイヤ周方向に半ピッチずつずらされていて、トレッド部側の孔とベース部側の孔とのタイヤ周方向の端部がタイヤ周方向において部分的にオーバーラップされており、
各層におけるタイヤ周方向に隣接する孔間は一定幅にゴム材が介在するものとなし、且つ2つの層のうち穿設された孔の大きさの大きい層における孔の構成は、
(1)クッション部の各側面に15個以上の孔が穿設され、
(2)孔のタイヤ径方向長さ(h)と隣接する孔間のタイヤ周方向長さ(a)との関係が0.75<h/a<3とされ、
(3)孔のピッチ(p)に対する上記孔間のタイヤ周方向長さ(a)の割合(a/p)が0.2<a/p<0.725となされていることを特徴とする非空気式タイヤ。 - 穿設される孔の深さ(b)とタイヤ幅(H)との割合をb/H>0.17としたことを特徴とする請求項1に記載の非空気式タイヤ。
- 上記孔間に介在する一定幅のゴム材をタイヤ軸方向外方に膨出させたことを特徴とする請求項1に記載の非空気式タイヤ。
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