JP4130792B2 - 膜−電極構造体及びそれを用いる固体高分子型燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、膜−電極構造体と、該膜−電極構造体を用いる固体高分子型燃料電池とに関するものである。
石油資源が枯渇化する一方、化石燃料の消費による地球温暖化等の環境問題が深刻化している。そこで、二酸化炭素の発生を伴わないクリーンな電動機用電力源として燃料電池が注目されて広範に開発され、一部では実用化され始めている。前記燃料電池を自動車等に搭載する場合には、高電圧と大電流とが得やすいことから、高分子電解質膜を用いる固体高分子型燃料電池が好適に用いられる。
前記固体高分子型燃料電池に用いる電極構造体として、白金等の触媒がカーボンブラック等の触媒担体に担持されイオン導伝性高分子バインダーにより一体化されることにより形成されている一対の電極触媒層を備え、両電極触媒層の間にイオン導伝可能な高分子電解質膜を挟持すると共に、各電極触媒層の上に、拡散層を積層したものが知られている(例えば特許文献1参照)。前記電極構造体は、さらに各拡散層の上に、ガス通路を兼ねたセパレータを積層することにより、固体高分子型燃料電池を構成することができる。
前記固体高分子型燃料電池では、一方の電極触媒層をアノード電極(燃料極)として前記拡散層を介して水素、メタノール等の燃料ガスを導入し、他方の電極触媒層をカソード電極(酸素極)として前記拡散層を介して空気、酸素等の酸化剤ガスを導入する。このようにすると、アノード電極側では、前記電極触媒層に含まれる触媒の作用により、前記燃料ガスからプロトンが生成し、前記プロトンは前記高分子電解質膜を介して、前記カソード電極側の電極触媒層に移動する。そして、前記プロトンは、前記カソード電極側の電極触媒層で、前記電極触媒層に含まれる触媒の作用により、該カソード電極に導入される前記酸化剤ガスと反応して水を生成する。従って、前記アノード電極とカソード電極とを導線により接続することにより電流を取り出すことができる。
従来、前記電極構造体では、前記高分子電解質膜としてパーフルオロアルキレンスルホン酸高分子化合物(例えば、デュポン社製ナフィオン(商品名))が広く利用されている。前記パーフルオロアルキレンスルホン酸高分子化合物は、スルホン化されていることにより優れたプロトン導伝性を備え、しかもフッ素樹脂としての耐薬品性を併せ備えているが、非常に高価であるとの問題がある。
そこで、パーフルオロアルキレンスルホン酸高分子化合物に代わる廉価なイオン導伝性材料を用いて、固体高分子型燃料電池用電極構造体を構成することが検討されている。前記廉価なイオン導伝性材料として、例えば、スルホン化ポリアリーレン系ポリマーが知られている。
ところが、前記スルホン化ポリアリーレン系ポリマーからなる高分子電解質膜は、イオン交換を行うためには多量の水分を含んでいなければならないとの問題がある。
前記スルホン化ポリアリーレン系ポリマーからなる高分子電解質膜が、イオン交換を行うために多量の水分を含んでいなければならないとの問題を解決するために、前記電極触媒層に含まれるイオン導伝性高分子バインダーの量を多くし、該イオン導伝性高分子バインダーに水分を保持させておくことが考えられる。
このようにするときには、前記スルホン化ポリアリーレン系ポリマーからなる高分子電解質膜と、前記イオン導伝性高分子バインダーとの間で、両者に含まれる水分が平衡状態にある。従って、前記高分子電解質膜に含まれる水分が低減すると、両者の平衡を維持するために、前記イオン導伝性高分子バインダーに含まれている水分が該高分子電解質膜に供給され、該高分子電解質膜に含まれる水分の低減が抑制されるものと期待される。
しかしながら、高電流域において発電量が増加すると、前記カソード電極側の電極触媒層で生成水の量が増大し、該生成水が前記イオン導伝性高分子バインダーに保持されて該電極触媒層に必要以上の水分が滞留するという不都合がある。前記電極触媒層に必要以上の水分が滞留すると、該電極触媒層における前記酸化剤ガスの拡散が妨げられ、端子電圧が低下する。
特開2000−223136号公報
そこで、本発明は、かかる不都合を解消して、高電流域においても優れた発電性能を得ることができる膜−電極構造体を提供することを目的とする。また、本発明の目的は、前記膜−電極構造体を用い、高電流域においても優れた発電性能を得ることができる固体高分子型燃料電池を提供することにもある。
かかる目的を達成するために、本発明の膜−電極構造体は、アノード電極と、カソード電極と、スルホン化ポリアリーレン系ポリマーからなり両電極に挟持された高分子電解質膜とを備える膜−電極構造体において、該カソード電極は、炭素粒子に触媒を担持させた触媒粒子と、孔部形成部材と、該炭素粒子に対する重量比が1.0〜1.8の範囲にあるイオン導伝性ポリマーとを含む電極触媒層を備え、該電極触媒層を介して該高分子電解質膜に接しており、該電極触媒層は、該孔部形成部材により形成される細孔のうち、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が6.0μl/cm・mg−触媒以上であることを特徴とする。
本発明の膜−電極構造体では、前記カソード電極の電極触媒層が前記範囲のイオン導伝性ポリマーを含んでいる。従って、前記イオン導伝性ポリマーに水分を保持させることにより、前記高分子電解質膜に含まれる水分が低減したときには、該イオン導伝性ポリマーから該高分子電解質膜に水分を供給することができる。
前記電極触媒層に含まれる前記イオン導伝性ポリマーの量が、触媒担体である前記炭素粒子に対して、重量比で1.0未満であるときには、十分な水分を保持することができない。また、前記イオン導伝性ポリマーの量が、前記炭素粒子に対して、重量比で1.8を超えるときには、高電流域で発電したときに、前記電極触媒層に必要以上の水分が滞留する。
一方、前記カソード電極の電極触媒層は、前記孔部形成部材により形成される細孔を備えていることにより、過剰の水分を該細孔を介して排出することができ、前記電極触媒層に必要以上の水分が滞留することを防止することができる。前記細孔は、0.01〜30μmの範囲の孔径を備えることにより、水分の排出を行うことができ、前記過剰の水分を排出するためには前記範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が6.0μl/cm・mg−触媒以上であることが必要である。前記範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が6.0μl/cm・mg−触媒未満のときには、高電流域で発電したときに、前記電極触媒層に必要以上の水分が滞留することを妨げることができない。
前記孔部形成部材により形成される細孔は、孔径0.01〜0.1μmの範囲にある第1のピークと、孔径0.1〜1.0μmの範囲にある第2のピークとを備える孔径分布を有することが好ましい。前記電極触媒層では、前記孔径分布が前記2つのピークを備え、孔径0.01〜0.1μmの範囲にある細孔の容積と、孔径0.1〜1.0μmの範囲にある細孔の容積とを調整することにより、水分の排出の程度を制御することができる。
本発明の固体高分子型燃料電池の第1の態様は、前記構成を備える膜−電極構造体の前記アノード電極側に燃料ガスを供給し、前記カソード電極側に相対湿度50%未満の酸化剤ガスを供給して低加湿状態で発電する固体高分子型燃料電池であって、前記孔部形成部材により形成される細孔は、孔径0.01〜0.1μmの範囲にある第1のピークと、孔径0.1〜1.0μmの範囲にある第2のピークとを備える孔径分布を有し、該第1のピークの高さが該第2のピークの高さよりも高いことを特徴とする。
本態様の固体高分子型燃料電池は、低加湿状態で発電するものであるので、前記高分子電解質膜の含有する水分が低減しやすい環境にあり、高電流域で発電したときにも、前記電極触媒層に必要以上の水分が滞留する程度が小さい。そこで、本態様の固体高分子型燃料電池では、前記孔部形成部材により形成される細孔の孔径分布において、第1のピークの高さが第2のピークの高さよりも高いことにより、前記電極触媒層における過剰の水分の排出を緩やかに行うことができ、前記高分子電解質膜に含まれる水分が低減することを防止することができる。
本態様の固体高分子型燃料電池は、前述のように前記高分子電解質膜の含有する水分が低減しやすい環境にあるので、前記カソード電極の電極触媒層に含まれるイオン導伝性ポリマーの前記炭素粒子に対する重量比が1.2〜1.8の範囲にあることが好ましい。前記電極触媒層に含まれる前記イオン導伝性ポリマーの量が、触媒担体である前記炭素粒子に対して、重量比で1.2未満であるときには、十分な水分を保持することができないことがある。また、前記イオン導伝性ポリマーの量が、前記炭素粒子に対して、重量比で1.8を超えるときには、高電流域で発電したときに、前記電極触媒層に必要以上の水分が滞留する。
前記カソード電極の電極触媒層は、熱転写により前記高分子電解質膜に接合されている。このため、前記孔部形成部材により形成される細孔は、前記熱転写の際に圧縮され、孔径が低減する。
一方、本発明の固体高分子型燃料電池の第2の態様は、前記構成を備える膜−電極構造体の該アノード電極側に燃料ガスを供給し、該カソード電極側に相対湿度50%以上の酸化剤ガスを供給して高加湿状態で発電する固体高分子型燃料電池であって、前記孔部形成部材により形成される細孔は、孔径0.01〜0.1μmの範囲にある第1のピークと、孔径0.1〜1.0μmの範囲にある第2のピークとを備える孔径分布を有し、該第1のピークの高さが該第2のピークの高さよりも低いことを特徴とする。
本態様の固体高分子型燃料電池は、高加湿状態で発電するものであるので、高電流域で発電したときに、前記電極触媒層に必要以上の水分が滞留しやすい。そこで、本態様の固体高分子型燃料電池では、前記孔部形成部材により形成される細孔の孔径分布において、第1のピークの高さが第2のピークの高さよりも低いことにより、前記電極触媒層における過剰の水分の排出を速やかに行うことができ、前記電極触媒層に必要以上の水分が滞留することを防止することができる。
本態様の固体高分子型燃料電池は、前述のように高加湿状態で発電するものであるので、前記カソード電極の電極触媒層に含まれるイオン導伝性ポリマーの前記炭素粒子に対する重量比が1.0〜1.6の範囲にあることが好ましい。前記電極触媒層に含まれる前記イオン導伝性ポリマーの量が、触媒担体である前記炭素粒子に対して、重量比で1.0未満であるときには、十分な水分を保持することができない。また、前記イオン導伝性ポリマーの量が、前記炭素粒子に対して、重量比で1.6を超えるときには、高電流域で発電したときに、前記電極触媒層に必要以上の水分が滞留することがある。
前記カソード電極の電極触媒層は、熱転写により前記高分子電解質膜に接合されている。このため、前記孔部形成部材により形成される細孔は、前記熱転写の際に圧縮され、孔径が低減する。
そこで、本態様の固体高分子型燃料電池では、前記孔径分布を得るために、熱転写前の前記電極触媒層における前記孔部形成部材により形成される細孔の孔径分布は、孔径5μm以上の範囲に第3のピークを備え、該第3のピークの高さは、細孔の容積として0.18μl/cm・mg−触媒以上であることが好ましい。前記第3のピークの高さが、0.18μl/cm・mg−触媒未満であるときには、第1のピークの高さが第2のピークの高さよりも高い孔径分布となる。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図1は本実施形態の膜−電極構造体の説明的断面図、図2は図1示の膜−電極構造体の製造工程を模式的に示す工程図である。また、図3は本実施形態の第1の態様におけるカソード電極側の電極触媒層に形成された細孔の孔径分布を示すグラフ、図4は本実施形態の第1の態様における炭素粒子に対するイオン導伝性バインダーの重量比と端子電圧との関係を示すグラフ、図5は本実施形態の第1の態様における細孔容積と端子電圧との関係を示すグラフである。
また、図6は本実施形態の第2の態様におけるカソード電極側の電極触媒層に形成された細孔の孔径分布を示すグラフ、図7は本実施形態の第2の態様における炭素粒子に対するイオン導伝性バインダーの重量比と端子電圧との関係を示すグラフ、図8は本実施形態の第2の態様における細孔容積と端子電圧との関係を示すグラフである。
図1に示すように、本実施形態の膜−電極構造体1は、アノード電極2aと、カソード電極2bと、両電極2a,2bに挟持された高分子電解質膜3とを備えており、高分子電解質膜3はスルホン化ポリアリーレン系ポリマーから形成されている。両電極2a,2bは、電極触媒層4a,4bと、拡散層5とからなり、電極触媒層4a,4bを介して高分子電解質膜3に接している。さらに、拡散層5は、カーボンペーパー6と下地層7とからなり、下地層7を介して電極触媒層4a,4bに接している。
図1示の膜−電極構造体1は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、図2(a)に示す高分子電解質膜1を形成する。高分子電解質膜1は、スルホン化ポリアリーレン系ポリマーをN−メチルピロリドン等の溶媒に溶解して高分子電解質溶液を調製し、該高分子電解質溶液からキャスト法により成膜し、オーブンにて乾燥することにより、例えば乾燥膜厚35μmに形成される。
尚、本明細書では、「スルホン化ポリアリーレン系ポリマー」とは、次式の構成を備えるポリマーのスルホン化物を意味する。
Figure 0004130792

前記スルホン化ポリアリーレン系ポリマーとしては、例えば、次式(1)で表されるポリアリーレン系ポリマーに濃硫酸を加えてスルホン化したもの、あるいは次式(2)で表されるスルホン化ポリアリーレン系ポリマーを挙げることができる。
Figure 0004130792

式(1)で表されるポリアリーレン系ポリマーは、次式(3)で表されるモノマーと、次式(4)で表されるオリゴマーとを共重合させることにより得ることができる。
Figure 0004130792

また、式(2)で表されるスルホン化ポリアリーレン系ポリマーは、次式(5)で表されるモノマーと、前記式(4)で表されるオリゴマーとを共重合させた後、スルホン酸エステル基(−SO3CH(CH3)C25)を加水分解してスルホン酸基(−SO3H)とすることにより得ることができる。
Figure 0004130792

次に、図2(b)に示すアノード電極触媒層4aと、カソード電極触媒層4bとを形成する。
アノード電極触媒層4aの形成は、まず、カーボンブラック(ファーネスブラック)に白金−ルテニウム合金を担持させて触媒粒子を調製する。次に、前記触媒粒子を、イオン導伝性高分子バインダー溶液としてのパーフルオロアルキレンスルホン酸高分子化合物の有機溶媒溶液に、均一に分散させることにより、アノード用触媒ペーストを調製する。前記アノード用触媒ペーストは、炭素粒子1に対して、イオン導伝性高分子バインダー(乾物)が、例えば1.2〜1.8の重量比となるようにする。そして、図2(b)に示すように、フッ素樹脂等からなる離型フィルム8上に、前記アノード用触媒ペーストを塗布し、乾燥させて、アノード電極触媒層4aを形成する。
カソード電極触媒層4bの形成は、まず、カーボンブラック(ファーネスブラック)に白金粒子を担持させて触媒粒子を調製する。次に、前記触媒粒子と、炭素繊維等の孔部形成材料とを、イオン導伝性高分子バインダー溶液としてのパーフルオロアルキレンスルホン酸高分子化合物の有機溶媒溶液に、均一に分散させることにより、カソード用触媒ペーストを調製する。前記カソード用触媒ペーストは、炭素粒子1に対してイオン導伝性高分子バインダー(乾物)が例えば1.0〜1.8の重量比となるようにする。そして、図2(b)に示すように、フッ素樹脂等からなる離型フィルム8上に、前記カソード用触媒ペーストを塗布し、乾燥させて、カソード電極触媒層4bを形成する。
前記のようににして形成される電極触媒層4bは、前記炭素繊維を含むカソード用触媒ペーストにより形成されているので、該炭素繊維間の間隙に細孔が形成されている。前記細孔の孔径分布は、水銀圧入法により測定される各孔径の細孔容積の合計として表すことができる。前記細孔の孔径分布は、孔径0.01〜0.1μmの範囲にある第1のピークと、孔径0.1〜1.0μmの範囲にある第2のピークと、孔径5μmの範囲にある第3のピークとを備え、第3のピークの高さは細孔の容積として0.75μl/cm・mg−Pt以上となっている。
次に、図2(c)示のように、高分子電解質膜1を一対の電極触媒層4a,4bで挟持し、離型フィルム8上からホットプレスする。この結果、電極触媒層4a,4bが高分子電解質膜3側に転写され、高分子電解質膜3と接合される。次いで、離型フィルム8を剥離すると、図2(d)示のように、高分子電解質膜3が一対の電極触媒層4a,4bで挟持された予備積層体9が得られる。
前記予備積層体9の電極触媒層4bにおける前記細孔の孔径分布は、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が6.0μl/cm・mg−Pt以上となるようにされている。また、前記細孔の孔径分布は、孔径0.01〜0.1μmの範囲にある第1のピークと、孔径0.1〜1.0μmの範囲にある第2のピークとを備えている。
次に、図2(e)に示す拡散層5を形成する。拡散層5を形成するには、まず、カーボンブラックとポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子とを混合して得られた混合物をエチレングリコールに均一に分散させたスラリーを、カーボンペーパー6の片面に塗布して、乾燥させる。次に、さらにその上に、カーボンブラックと前記炭素繊維とを、前記イオン導伝性高分子バインダー溶液としてのパーフルオロアルキレンスルホン酸高分子化合物の有機溶媒溶液に均一に分散させたスラリーを塗布して、乾燥させる。
この結果、カーボンペーパー6と、下地層7とからなる拡散層5が形成される。下地層7は、カーボンブラックとPTFE粒子との混合物からなる層と、カーボンブラックと前記炭素繊維との混合物からなる層との2層構成(図示せず)となっている。
次に、予備積層体9を一対の下地層7,7で挟持し、カーボンペーパー6上からホットプレスすることにより、拡散層5が下地層7を介して電極触媒層4a,4bに接合され、図1示の構成を備える膜−電極構造体1が得られる。
膜−電極構造体1は、アノード電極2aには燃料ガスを供給し、カソード電極2bには酸化剤ガスを供給することにより、固体高分子型燃料電池として作動させることができる。
次に、本発明の実施例と比較例とを示す。
本実施例では、まず、攪拌機、温度計、冷却管、Dean-Stark管、窒素導入用の三方コックを取り付けた1リットルの三口フラスコに、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(ビスフェノールAF)67.3g(0.20モル)、4,4’−ジクロロベンゾフェノン53.5g(0.214モル)、炭酸カリウム34.6g(0.251モル)、N,N−ジメチルアセトアミド300ml、トルエン150mlを取り、オイルバス中、窒素雰囲気下で加熱し、撹拌下、130℃で反応させた。反応により生成する水をトルエンと共沸させ、Dean-Stark管で系外に除去しながら反応させると、約3時間で水の生成が殆ど認められなくなった。そこで、反応温度を130℃から徐々に150℃まで上げながら大部分のトルエンを除去した。150℃で10時間反応を続けた後、4,4’−ジクロロベンゾフェノン3.3g(0.0133モル)を加え、さらに5時間反応させた。
得られた反応液を放冷後、副生した無機化合物の沈殿物を濾過して除去し、濾液を4リットルのメタノール中に投入した。沈殿した生成物を濾別、回収して乾燥後、テトラヒドロフラン300mlに溶解した。これをメタノール4リットルで再沈殿し、次式(4)で表されるオリゴマー98gを得た(収率93%)。
Figure 0004130792

次に、式(4)で表されるオリゴマー28.4g(2.87ミリモル)、2,5−ジクロロ−4’−(4−フェノキシ)フェノキシベンゾフェノン29.2g(67.1ミリモル)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロリド1.37g(2.1ミリモル)、ヨウ化ナトリウム1.36g(9.07ミリモル)、トリフェニルホスフィン7.34g(28.0ミリモル)、亜鉛末11.0重量部(168ミリモル)をフラスコに取り、乾燥窒素置換した。次に、N−メチル−2−ピロリドン130mlを加え、80℃に加熱して撹拌下に4時間重合を行った。重合溶液をテトラヒドロフランで希釈し、塩酸/メタノールで凝固させ回収した。回収物に対してメタノール洗浄を繰り返し、テトラヒドロフランに溶解した。これをメタノールで再沈殿して精製し、濾集したポリマーを真空乾燥して、式(1)で表されるポリアリーレン系ポリマー5.07gを得た(収率96%)。
Figure 0004130792

次に、式(1)で示されるポリアリーレン系ポリマーに濃硫酸を加え、イオン交換容量が2.1meq/gとなるようにスルホン化して、スルホン化ポリアリーレン系ポリマーを調製した。
次に、前記スルホン化ポリアリーレン化合物をN−メチルピロリドンに溶解して高分子電解質溶液を調製し、該高分子電解質溶液からキャスト法により成膜し、オーブンにて乾燥することにより、図2(a)に示す高分子電解質膜1(乾燥膜厚40μm)を形成した。
次に、カーボンブラック(ファーネスブラック)に白金−ルテニウム合金(白金:ルテニウム=1:1(重量比))を、カーボンブラック:白金−ルテニウム合金=46:54の重量比で担持させた触媒粒子(田中貴金属工業株式会社製、商品名:TEC61E54)10gを、イオン導伝性高分子バインダー溶液としてのパーフルオロアルキレンスルホン酸高分子化合物(デュポン社製、商品名:NafionSE20192)の20%有機溶媒溶液36.8gに、均一に分散させることにより、アノード用触媒ペーストを調製した。
次に、図2(b)に示すフッ素樹脂系離型フィルム8上に、前記アノード用触媒ペーストを、触媒量が例えば0.15mg/cmとなるように塗布し、乾燥させて、アノード電極触媒層4aを形成した。
次に、カーボンブラック(ファーネスブラック)に白金をカーボンブラック:白金=50:50の重量比で担持させた触媒粒子(田中貴金属工業株式会社製、商品名:TEC10E50E)10gと、孔部形成材料としての結晶性炭素繊維(昭和電工株式会社製、商品名:VGCF)2.5gと、エチレングリコール2.8gとを、イオン導伝性高分子バインダー溶液としてのパーフルオロアルキレンスルホン酸高分子化合物(デュポン社製、商品名:NafionSE20192)の20%有機溶媒溶液35gに添加した。そして、ミキサーにより5000rpmで480分間撹拌して均一に分散させることにより、カソード用触媒ペーストを調製した。
次に、図2(b)に示すフッ素樹脂系離型フィルム8上に、前記カソード用触媒ペーストを、触媒量が例えば0.3mg/cmとなるように塗布し、乾燥させて、カソード電極触媒層4bを形成した。カソード電極触媒層4bでは、前記触媒粒子の担体となっている前記炭素粒子に対する前記イオン導伝性高分子バインダー(乾物)の重量比(イオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量)は1.4であった。
このとき、カソード電極触媒層4bには、前記炭素繊維の間隙により細孔が形成されており、該細孔は図3(a)に示す孔径分布を備えていた。前記孔径分布は、水銀圧入法により測定される各孔径の細孔容積の合計を、孔径に対して示したものである。前記細孔の孔径分布は、図3(a)に示すように、孔径0.05μmに第1のピーク、孔径0.3μmに第2のピーク、孔径8μmに第3のピークを備えていた。第3のピークの高さは、0.18μl/cm・mg−Ptであった。
次に、図2(c)に示すように、高分子電解質膜3を一対の電極触媒層4a,4bで挟持し、離型フィルム8上からホットプレスした。前記ホットプレスは、例えば140℃の温度で、4MPaの範囲の面圧を掛け、15分間行った。この結果、電極触媒層4a,4bが高分子電解質膜3側に転写され、高分子電解質膜3と接合された。次いで、離型フィルム8を剥離して、図2(d)に示すように、高分子電解質膜3が一対の電極触媒層4a,4bで挟持された予備積層体9が得られた。
予備積層体9のカソード触媒電極層4bでは、前記細孔は前記転写により圧縮された結果、図3(b)に示す孔径分布を備えるものとなっていた。前記孔径分布は、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が6.54μl/cm・mg−Ptとなっていた。また、前記細孔の孔径分布は、図3(b)に示すように、孔径0.03μmに高さ0.09μl/cm・mg−Ptの第1のピーク、孔径0.2μmに高さ0.08μl/cm・mg−Ptの第2のピークを備え、第1のピークの高さは、第2のピークの高さより高くなっていた。
次に、カーボンブラックとポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子とを例えば4:6の重量比で混合して得られた混合物をエチレングリコールに均一に分散させたスラリーを、図2(e)に示すカーボンペーパー6の片面に塗布、乾燥させた。次に、さらにその上に、カーボンブラックと前記炭素繊維とを、前記イオン導伝性高分子バインダー溶液としてのパーフルオロアルキレンスルホン酸高分子化合物の有機溶媒溶液に、例えばカーボンブラック:炭素繊維:イオン導伝性高分子バインダー=2:1:2の重量比で均一に分散させたスラリーを塗布、乾燥させ、2層構成の下地層7を形成した。この結果、カーボンペーパー6と下地層7とからなる拡散層5が形成された。
次に、予備積層体9を一対の下地層7,7で挟持し、カーボンペーパー6上からホットプレスした。前記ホットプレスは、例えば、140℃の温度で、3MPaの範囲の面圧を掛け、5分間行う。この結果、拡散層5が下地層7を介して電極触媒層4a,4bに接合され、図1示の構成を備える膜−電極構造体1が得られた。
次に、本実施例で得られた膜−電極構造体1のアノード電極2aに燃料ガス、カソード電極2bに酸化剤ガスを供給し、相対湿度25%の低加湿下、セル温度80℃、ガス圧100kPaの条件で発電を行い、電流が1A/cmのときの端子電圧を測定した。結果を表1に示す。
本実施例では、前記カソード用触媒ペーストにおいて、エチレングリコールの重量を2.4gとし、前記パーフルオロアルキレンスルホン酸高分子化合物の20%有機溶媒溶液の重量を30gとした以外は、実施例1と全く同一にして、図1に示す構成を備える膜−電極構造体1を形成した。
本実施例の膜−電極構造体1のカソード電極触媒層4bでは、前記触媒粒子の担体となっている前記炭素粒子に対する前記イオン導伝性高分子バインダー(乾物)の重量比(イオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量)は1.2であった。
また、カソード電極触媒層4bに形成された細孔の孔径分布は、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が7.26μl/cm・mg−Ptとなっていた。
次に、本実施例で得られた膜−電極構造体1のアノード電極2aに燃料ガス、カソード電極2bに酸化剤ガスを供給し、実施例1と全く同一条件で発電を行い、端子電圧を測定した。結果を表1に示す。
本実施例では、前記カソード用触媒ペーストにおいて、前記パーフルオロアルキレンスルホン酸高分子化合物の20%有機溶媒溶液の重量を40gとした以外は、実施例1と全く同一にして、図1に示す構成を備える膜−電極構造体1を形成した。
本実施例の膜−電極構造体1のカソード電極触媒層4bでは、前記触媒粒子の担体となっている前記炭素粒子に対する前記イオン導伝性高分子バインダー(乾物)の重量比(イオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量)は1.6であった。
また、カソード電極触媒層4bに形成された細孔の孔径分布は、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が6.06μl/cm・mg−Ptとなっていた。
次に、本実施例で得られた膜−電極構造体1のアノード電極2aに燃料ガス、カソード電極2bに酸化剤ガスを供給し、実施例1と全く同一条件で発電を行い、端子電圧を測定した。結果を表1に示す。
本実施例では、前記カソード用触媒ペーストにおいて、前記パーフルオロアルキレンスルホン酸高分子化合物の20%有機溶媒溶液の重量を50gとした以外は、実施例1と全く同一にして、図1に示す構成を備える膜−電極構造体1を形成した。
本実施例の膜−電極構造体1のカソード電極触媒層4bでは、前記触媒粒子の担体となっている前記炭素粒子に対する前記イオン導伝性高分子バインダー(乾物)の重量比(イオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量)は1.8であった。
また、カソード電極触媒層4bに形成された細孔の孔径分布は、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が6.18μl/cm・mg−Ptとなっていた。
次に、本実施例で得られた膜−電極構造体1のアノード電極2aに燃料ガス、カソード電極2bに酸化剤ガスを供給し、実施例1と全く同一条件で発電を行い、端子電圧を測定した。結果を表1に示す。
本実施例では、前記カソード用触媒ペーストにおいて、前記結晶性炭素繊維の重量を3.0gとした以外は、実施例1と全く同一にして、図1に示す構成を備える膜−電極構造体1を形成した。
本実施例の膜−電極構造体1のカソード電極触媒層4bでは、前記触媒粒子の担体となっている前記炭素粒子に対する前記イオン導伝性高分子バインダー(乾物)の重量比(イオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量)は1.4であった。
また、カソード電極触媒層4bに形成された細孔の孔径分布は、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が7.26μl/cm・mg−Ptとなっていた。
次に、本実施例で得られた膜−電極構造体1のアノード電極2aに燃料ガス、カソード電極2bに酸化剤ガスを供給し、実施例1と全く同一条件で発電を行い、端子電圧を測定した。結果を表1に示す。
本実施例では、前記カソード用触媒ペーストにおいて、エチレングリコールの重量を2.0gとし、前記パーフルオロアルキレンスルホン酸高分子化合物の20%有機溶媒溶液の重量を25gとした以外は、実施例1と全く同一にして、図1に示す構成を備える膜−電極構造体1を形成した。
本実施例の膜−電極構造体1のカソード電極触媒層4bでは、前記触媒粒子の担体となっている前記炭素粒子に対する前記イオン導伝性高分子バインダー(乾物)の重量比(イオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量)は1.0であった。
また、カソード電極触媒層4bに形成された細孔の孔径分布は、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が8.52μl/cm・mg−Ptとなっていた。
次に、本実施例で得られた膜−電極構造体1のアノード電極2aに燃料ガス、カソード電極2bに酸化剤ガスを供給し、実施例1と全く同一条件で発電を行い、端子電圧を測定した。結果を表1に示す。
本実施例では、前記カソード用触媒ペーストにおいて、エチレングリコールを全く添加しなかった以外は、実施例1と全く同一にして、図1に示す構成を備える膜−電極構造体1を形成した。
本実施例の膜−電極構造体1のカソード電極触媒層4bでは、前記触媒粒子の担体となっている前記炭素粒子に対する前記イオン導伝性高分子バインダー(乾物)の重量比(イオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量)は1.4であった。
また、カソード電極触媒層4bに形成された細孔の孔径分布は、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が6.54μl/cm・mg−Ptとなっていた。
次に、本実施例で得られた膜−電極構造体1のアノード電極2aに燃料ガス、カソード電極2bに酸化剤ガスを供給し、実施例1と全く同一条件で発電を行い、端子電圧を測定した。結果を表1に示す。
本実施例では、前記カソード用触媒ペーストの調製において、エチレングリコールを全く添加せず、ボールミルにより75rpmで180分間撹拌した以外は、実施例1と全く同一にして、図1に示す構成を備える膜−電極構造体1を形成した。
本実施例の膜−電極構造体1のカソード電極触媒層4bでは、前記触媒粒子の担体となっている前記炭素粒子に対する前記イオン導伝性高分子バインダー(乾物)の重量比(イオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量)は1.4であった。
また、カソード電極触媒層4bに形成された細孔の孔径分布は、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が6.66μl/cm・mg−Ptとなっていた。
次に、本実施例で得られた膜−電極構造体1のアノード電極2aに燃料ガス、カソード電極2bに酸化剤ガスを供給し、実施例1と全く同一条件で発電を行い、端子電圧を測定した。結果を表1に示す。
本実施例では、前記カソード用触媒ペーストにおいて、孔部形成材料としての前記結晶性炭素繊維を3.5gとし、前記イオン導伝性高分子バインダー溶液を50gとした以外は、実施例1と全く同一にして、図1に示す構成を備える膜−電極構造体1を形成した。
本実施例の膜−電極構造体1のカソード電極触媒層4bでは、前記触媒粒子の担体となっている前記炭素粒子に対する前記イオン導伝性高分子バインダー(乾物)の重量比(イオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量)は2.0であった。
また、カソード電極触媒層4bに形成された細孔の孔径分布は、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が6.18μl/cm・mg−Ptとなっていた。
次に、本実施例で得られた膜−電極構造体1のアノード電極2aに燃料ガス、カソード電極2bに酸化剤ガスを供給し、実施例1と全く同一条件で発電を行い、端子電圧を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
本比較例では、前記カソード用触媒ペーストにおいて、前記結晶性炭素繊維の重量を1.5gとした以外は、実施例1と全く同一にして、図1に示す構成を備える膜−電極構造体1を形成した。
本比較例の膜−電極構造体1のカソード電極触媒層4bでは、前記触媒粒子の担体となっている前記炭素粒子に対する前記イオン導伝性高分子バインダー(乾物)の重量比(イオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量)は1.4であった。
また、カソード電極触媒層4bに形成された細孔の孔径分布は、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が5.10μl/cm・mg−Ptとなっていた。
次に、本比較例で得られた膜−電極構造体1のアノード電極2aに燃料ガス、カソード電極2bに酸化剤ガスを供給し、実施例1と全く同一条件で発電を行い、端子電圧を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0004130792

表1から、カソード電極触媒層4bにおいて、イオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量が1.0〜1.8の範囲にあり、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が6.0μl/cm・mg−Pt以上の範囲にある実施例1〜9の固体高分子型燃料電池によれば、低加湿下でも比較例1の固体高分子型燃料電池よりも端子電圧が高く、優れた発電性能を得ることができることが明らかである。
次に、実施例1〜4,6,9の固体高分子型燃料電池のカソード電極触媒層4bにおけるイオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量と、端子電圧との関係を図4に示す。図4から、イオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量が1.2〜1.8の範囲にあるときには、端子電圧が0.60Vを超えており、特に低加湿下で、優れた発電性能を得ることができることが明らかである。
次に、実施例1,5と、比較例1との固体高分子型燃料電池のカソード電極触媒層4bにおける0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計と、端子電圧との関係を図5に示す。図5から、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が6.0μl/cm・mg−Pt以上の範囲にあるときには、端子電圧が0.60Vを超えており、特に低加湿下で、優れた発電性能を得ることができることが明らかである。
本実施例では、まず、実施例1と全く同一にして式(1)で示されるポリアリーレン系ポリマーを調製し、該ポリアリーレン系ポリマーに濃硫酸を加えてイオン交換容量が2.1meq/gとなるようにスルホン化して、スルホン化ポリアリーレン系ポリマーを調製した。
Figure 0004130792

次に、前記スルホン化ポリアリーレン化合物をN−メチルピロリドンに溶解して高分子電解質溶液を調製し、該高分子電解質溶液からキャスト法により成膜し、オーブンにて乾燥することにより、図2(a)に示す高分子電解質膜1(乾燥膜厚40μm)を形成した。
次に、カーボンブラック(ファーネスブラック)に白金−ルテニウム合金(白金:ルテニウム=1:1(重量比))を、カーボンブラック:白金−ルテニウム合金=46:54の重量比で担持させた触媒粒子(田中貴金属工業株式会社製、商品名:TEC61E54)10gを、イオン導伝性高分子バインダー溶液としてのパーフルオロアルキレンスルホン酸高分子化合物(デュポン社製、商品名:NafionSE20192)の20%有機溶媒溶液36.8gに、均一に分散させることにより、アノード用触媒ペーストを調製した。
次に、図2(b)示のフッ素樹脂系離型フィルム8上に、前記アノード用触媒ペーストを、触媒量が例えば0.15mg/cmとなるように塗布し、乾燥させて、アノード電極触媒層4aを形成した。
次に、カーボンブラック(ファーネスブラック)に白金をカーボンブラック:白金=50:50の重量比で担持させた触媒粒子(田中貴金属工業株式会社製、商品名:TEC10E50E)10gと、孔部形成材料としての結晶性炭素繊維(昭和電工株式会社製、商品名:VGCF)2.5gとを、イオン導伝性高分子バインダー溶液としてのパーフルオロアルキレンスルホン酸高分子化合物(デュポン社製、商品名:NafionSE20192)の20%有機溶媒溶液35gに添加した。そして、ミキサーにより5000rpmで480分間撹拌して均一に分散させることにより、カソード用触媒ペーストを調製した。
次に、図2(b)示のフッ素樹脂系離型フィルム8上に、前記カソード用触媒ペーストを、触媒量が例えば0.3mg/cmとなるように塗布し、乾燥させて、カソード電極触媒層4bを形成した。カソード電極触媒層4bでは、前記触媒粒子の担体となっている前記炭素粒子に対する前記イオン導伝性高分子バインダー(乾物)の重量比(イオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量)は1.4であった。
このとき、カソード電極触媒層4bには、前記炭素繊維の間隙により細孔が形成されており、該細孔は図6(a)に示す孔径分布を備えていた。前記孔径分布は、水銀圧入法により測定される各孔径の細孔容積の合計を、孔径に対して示したものである。前記細孔の孔径分布は、図6(a)に示すように、孔径0.05μmに第1のピーク、孔径0.48μmに第2のピーク、孔径9μmに第3のピークを備えていた。第3のピークの高さは、0.348μl/cm・mg−Ptであった。
次に、図2(c)に示すように、高分子電解質膜3を一対の電極触媒層4a,4bで挟持し、離型フィルム8上からホットプレスした。前記ホットプレスは、例えば140℃の温度で、4MPaの範囲の面圧を掛け、15分間行った。この結果、電極触媒層4a,4bが高分子電解質膜3側に転写され、高分子電解質膜3と接合された。次いで、離型フィルム8を剥離して、図2(d)示のように、高分子電解質膜3が一対の電極触媒層4a,4bで挟持された予備積層体9が得られた。
予備積層体9のカソード触媒電極層4bでは、前記細孔は前記転写により圧縮された結果、図6(b)に示す孔径分布を備えるものとなっていた。前記孔径分布は、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が6.344μl/cm・mg−Ptとなっていた。また、前記細孔の孔径分布は、図6(b)に示すように、孔径0.058μmに高さ0.0808μl/cm・mg−Ptの第1のピーク、孔径0.402μmに高さ0.0972μl/cm・mg−Ptの第2のピークを備え、第1のピークの高さは、第2のピークの高さより低くなっていた。
次に、カーボンブラックとポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子とを例えば6:4の重量比で混合して得られた混合物をエチレングリコールに均一に分散させたスラリーを、図2(e)に示すカーボンペーパー6の片面に塗布して、乾燥させた。次に、さらにその上に、カーボンブラックと前記炭素繊維とを、前記イオン導伝性高分子バインダー溶液としてのパーフルオロアルキレンスルホン酸高分子化合物の有機溶媒溶液に、例えばカーボンブラック:炭素繊維:イオン導伝性高分子バインダー=2:1:2の重量比で均一に分散させたスラリーを塗布して、乾燥させ、2層構成の下地層7を形成した。この結果、カーボンペーパー6と下地層7とからなる拡散層5が形成された。
次に、予備積層体9を一対の下地層7,7で挟持し、カーボンペーパー6上からホットプレスした。前記ホットプレスは、例えば、140℃の温度で、4MPaの範囲の面圧を掛け、15分間行った。この結果、拡散層5が下地層7を介して電極触媒層4a,4bに接合され、図1に示す構成を備える膜−電極構造体1が得られた。
次に、本実施例で得られた膜−電極構造体1のアノード電極2aに燃料ガス、カソード電極2bに酸化剤ガスを供給し、相対湿度100%の高加湿下(高加湿下(1))、セル温度50℃、ガス圧100kPaの条件で発電を行い、電流が1A/cmのときの端子電圧を測定した。また、相対湿度65%の高加湿下(高加湿下(2))、セル温度70℃、ガス圧100kPaの条件で発電を行い、電流が1A/cmのときの端子電圧を測定した。また、相対湿度35%の低加湿下、セル温度70℃、ガス圧100kPaの条件で発電を行い、電流が1A/cmのときの端子電圧を測定した。結果を表2に示す。
本実施例では、前記カソード用触媒ペーストにおいて、前記パーフルオロアルキレンスルホン酸高分子化合物の20%有機溶媒溶液の重量を30gとした以外は、実施例10と全く同一にして、図1に示す構成を備える膜−電極構造体1を形成した。
本実施例の膜−電極構造体1のカソード電極触媒層4bでは、前記触媒粒子の担体となっている前記炭素粒子に対する前記イオン導伝性高分子バインダー(乾物)の重量比(イオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量)は1.2であった。
また、カソード電極触媒層4bに形成された細孔の孔径分布は、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が7.26μl/cm・mg−Ptとなっていた。
次に、本実施例で得られた膜−電極構造体1のアノード電極2aに燃料ガス、カソード電極2bに酸化剤ガスを供給し、実施例10と全く同一条件で発電を行い、端子電圧を測定した。結果を表2に示す。
本実施例では、前記カソード用触媒ペーストにおいて、前記パーフルオロアルキレンスルホン酸高分子化合物の20%有機溶媒溶液の重量を25gとした以外は、実施例10と全く同一にして、図1に示す構成を備える膜−電極構造体1を形成した。
本実施例の膜−電極構造体1のカソード電極触媒層4bでは、前記触媒粒子の担体となっている前記炭素粒子に対する前記イオン導伝性高分子バインダー(乾物)の重量比(イオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量)は1.0であった。
また、カソード電極触媒層4bに形成された細孔の孔径分布は、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が8.04μl/cm・mg−Ptとなっていた。
次に、本実施例で得られた膜−電極構造体1のアノード電極2aに燃料ガス、カソード電極2bに酸化剤ガスを供給し、実施例10と全く同一条件で発電を行い、端子電圧を測定した。結果を表2に示す。
本実施例では、前記カソード用触媒ペーストにおいて、前記パーフルオロアルキレンスルホン酸高分子化合物の20%有機溶媒溶液の重量を40gとした以外は、実施例10と全く同一にして、図1に示す構成を備える膜−電極構造体1を形成した。
本実施例の膜−電極構造体1のカソード電極触媒層4bでは、前記触媒粒子の担体となっている前記炭素粒子に対する前記イオン導伝性高分子バインダー(乾物)の重量比(イオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量)は1.6であった。
また、カソード電極触媒層4bに形成された細孔の孔径分布は、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が6.06μl/cm・mg−Ptとなっていた。
次に、本実施例で得られた膜−電極構造体1のアノード電極2aに燃料ガス、カソード電極2bに酸化剤ガスを供給し、実施例10と全く同一条件で発電を行い、端子電圧を測定した。結果を表2に示す。
本実施例では、前記カソード用触媒ペーストの調製において、ボールミルにより150rpmで120分間撹拌した以外は、実施例10と全く同一にして、図1に示す構成を備える膜−電極構造体1を形成した。
本実施例の膜−電極構造体1のカソード電極触媒層4bでは、前記触媒粒子の担体となっている前記炭素粒子に対する前記イオン導伝性高分子バインダー(乾物)の重量比(イオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量)は1.4であった。
また、カソード電極触媒層4bに形成された細孔の孔径分布は、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が6.66μl/cm・mg−Ptとなっていた。
次に、本実施例で得られた膜−電極構造体1のアノード電極2aに燃料ガス、カソード電極2bに酸化剤ガスを供給し、実施例10と全く同一条件で発電を行い、端子電圧を測定した。結果を表2に示す。
本実施例では、前記カソード用触媒ペーストの調製において、ボールミルにより150rpmで480分間撹拌した以外は、以外は、実施例10と全く同一にして、図1に示す構成を備える膜−電極構造体1を形成した。
本実施例の膜−電極構造体1のカソード電極触媒層4bでは、前記触媒粒子の担体となっている前記炭素粒子に対する前記イオン導伝性高分子バインダー(乾物)の重量比(イオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量)は1.4であった。
また、カソード電極触媒層4bに形成された細孔の孔径分布は、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が6.66μl/cm・mg−Ptとなっていた。
次に、本実施例で得られた膜−電極構造体1のアノード電極2aに燃料ガス、カソード電極2bに酸化剤ガスを供給し、実施例10と全く同一条件で発電を行い、端子電圧を測定した。結果を表2に示す。
本実施例では、前記カソード用触媒ペーストにおいて、前記炭素繊維の重量を3.5gとし、前記パーフルオロアルキレンスルホン酸高分子化合物の20%有機溶媒溶液の重量を45gとした以外は、実施例10と全く同一にして、図1に示す構成を備える膜−電極構造体1を形成した。
本実施例の膜−電極構造体1のカソード電極触媒層4bでは、前記触媒粒子の担体となっている前記炭素粒子に対する前記イオン導伝性高分子バインダー(乾物)の重量比(イオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量)は1.8であった。
また、カソード電極触媒層4bに形成された細孔の孔径分布は、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が6.18μl/cm・mg−Ptとなっていた。
次に、本実施例で得られた膜−電極構造体1のアノード電極2aに燃料ガス、カソード電極2bに酸化剤ガスを供給し、実施例10と全く同一条件で発電を行い、端子電圧を測定した。結果を表2に示す。
〔比較例2〕
本比較例では、前記カソード用触媒ペーストにおいて、前記パーフルオロアルキレンスルホン酸高分子化合物の20%有機溶媒溶液の重量を20gとした以外は、実施例10と全く同一にして、図1に示す構成を備える膜−電極構造体1を形成した。
本比較例の膜−電極構造体1のカソード電極触媒層4bでは、前記触媒粒子の担体となっている前記炭素粒子に対する前記イオン導伝性高分子バインダー(乾物)の重量比(イオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量)は0.8であった。
また、カソード電極触媒層4bに形成された細孔の孔径分布は、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が8.52μl/cm・mg−Ptとなっていた。
次に、本比較例で得られた膜−電極構造体1のアノード電極2aに燃料ガス、カソード電極2bに酸化剤ガスを供給し、実施例10と全く同一条件で発電を行い、端子電圧を測定した。結果を表2に示す。
〔比較例3〕
本比較例では、前記カソード用触媒ペーストにおいて、前記炭素繊維の重量を1.5gとした以外は、実施例10と全く同一にして、図1に示す構成を備える膜−電極構造体1を形成した。
本比較例の膜−電極構造体1のカソード電極触媒層4bでは、前記触媒粒子の担体となっている前記炭素粒子に対する前記イオン導伝性高分子バインダー(乾物)の重量比(イオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量)は1.4であった。
また、カソード電極触媒層4bに形成された細孔の孔径分布は、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が5.22μl/cm・mg−Ptとなっていた。
次に、本実施例で得られた膜−電極構造体1のアノード電極2aに燃料ガス、カソード電極2bに酸化剤ガスを供給し、実施例10と全く同一条件で発電を行い、端子電圧を測定した。結果を表2に示す。
Figure 0004130792

表2から、カソード電極触媒層4bにおいて、イオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量が1.0〜1.8の範囲にあり、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が6.0μl/cm・mg−Pt以上の範囲にある実施例10〜16の固体高分子型燃料電池によれば、低加湿下はもちろん、高加湿下でも端子電圧が高く、優れた発電性能を得ることができることが明らかである。これに対して、イオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量が0.8である比較例2の固体高分子型燃料電池によれば、低加湿下における端子電圧が実施例10〜16の固体高分子型燃料電池よりも低いことが明らかである。また、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が5.22μl/cm・mg−Ptである比較例2の固体高分子型燃料電池によれば、高加湿下における端子電圧が実施例10〜16の固体高分子型燃料電池よりも低いことが明らかである。
次に、実施例10〜13、16と、比較例2との固体高分子型燃料電池のカソード電極触媒層4bにおけるイオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量と、相対湿度100%の高加湿下での端子電圧との関係を図7に示す。図7から、イオン導伝性高分子バインダー重量/炭素粒子重量が1.0〜1.6の範囲にあるときには、端子電圧が0.60Vを超えており、特に高加湿下で、優れた発電性能を得ることができることが明らかである。
次に、実施例10〜13と、比較例3との固体高分子型燃料電池のカソード電極触媒層4bにおける0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計と、相対湿度65%の高加湿下での端子電圧との関係を図8に示す。図8から、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が6.0μl/cm・mg−Pt以上の範囲にあるときには、端子電圧が0.60Vを超えており、特に高加湿下で、優れた発電性能を得ることができることが明らかである。
本発明の膜−電極構造体の一構成例を示す説明的断面図。 図1示の膜−電極構造体の製造工程を模式的に示す工程図。 本発明の第1の態様におけるカソード電極側の電極触媒層に形成された細孔の孔径分布の一例を示すグラフ。 本発明の第1の態様における炭素粒子に対するイオン導伝性バインダーの重量比と端子電圧との関係を示すグラフ。 本発明の第1の態様における細孔容積と端子電圧との関係を示すグラフ。 本発明の第2の態様におけるカソード電極側の電極触媒層に形成された細孔の孔径分布の一例を示すグラフ。 本発明の第2の態様における炭素粒子に対するイオン導伝性バインダーの重量比と端子電圧との関係を示すグラフ。 本発明の第2の態様における細孔容積と端子電圧との関係を示すグラフ。
符号の説明
1…膜−電極構造体、 2a…アノード電極、 2b…カソード電極、 3…高分子電解質膜、 4a,4b…電極触媒層、 5…拡散層。

Claims (7)

  1. アノード電極と、カソード電極と、スルホン化ポリアリーレン系ポリマーからなり両電極に挟持された高分子電解質膜とを備える膜−電極構造体において、
    該カソード電極は、炭素粒子に触媒を担持させた触媒粒子と、孔部形成部材と、該炭素粒子に対する重量比が1.0〜1.8の範囲にあるイオン導伝性ポリマーとを含む電極触媒層を備え、該電極触媒層を介して該高分子電解質膜に接しており、
    該電極触媒層は、該孔部形成部材により形成される細孔のうち、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が6.0μl/(cm ・mg−触媒)以上であることを特徴とする膜−電極構造体。
  2. 前記孔部形成部材により形成される細孔は、孔径0.01〜0.1μmの範囲にある第1のピークと、孔径0.1〜1.0μmの範囲にある第2のピークとを備える孔径分布を有することを特徴とする請求項1記載の膜−電極構造体。
  3. アノード電極と、カソード電極と、スルホン化ポリアリーレン系ポリマーからなり両電極に挟持された高分子電解質膜とを備える膜−電極構造体の該アノード電極側に燃料ガスを供給し、該カソード電極側に相対湿度50%未満の酸化剤ガスを供給して低加湿状態で発電する固体高分子型燃料電池であって、
    該カソード電極は、炭素粒子に触媒を担持させた触媒粒子と、孔部形成部材と、該炭素粒子に対する重量比が1.0〜1.8の範囲にあるイオン導伝性ポリマーとを含む電極触媒層を備え、該電極触媒層を介して該高分子電解質膜に接しており、
    該電極触媒層は、該孔部形成部材により形成される細孔のうち、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が6.0μl/(cm ・mg−触媒)以上であり、
    該孔部形成部材により形成される細孔は、孔径0.01〜0.1μmの範囲にある第1のピークと、孔径0.1〜1.0μmの範囲にある第2のピークとを備える孔径分布を有し、該第1のピークの高さが該第2のピークの高さよりも高いことを特徴とする固体高分子型燃料電池。
  4. 前記カソード電極の電極触媒層に含まれるイオン導伝性ポリマーは、前記炭素粒子に対する重量比が1.2〜1.8の範囲にあることを特徴とする請求項3記載の固体高分子型燃料電池。
  5. アノード電極と、カソード電極と、スルホン化ポリアリーレン系ポリマーからなり両電極に挟持された高分子電解質膜とを備える膜−電極構造体の該アノード電極側に燃料ガスを供給し、該カソード電極側に相対湿度50%以上の酸化剤ガスを供給して高加湿状態で発電する固体高分子型燃料電池であって、
    該カソード電極は、炭素粒子に触媒を担持させた触媒粒子と、孔部形成部材と、該炭素粒子に対する重量比が1.0〜1.8の範囲にあるイオン導伝性ポリマーとを含む電極触媒層を備え、該電極触媒層を介して該高分子電解質膜に接しており、
    該電極触媒層は、該孔部形成部材により形成される細孔のうち、0.01〜30μmの範囲の孔径を備える細孔の容積の合計が6.0μl/(cm ・mg−触媒)以上であり、
    該孔部形成部材により形成される細孔は、孔径0.01〜0.1μmの範囲にある第1のピークと、孔径0.1〜1.0μmの範囲にある第2のピークとを備える孔径分布を有し、該第1のピークの高さが該第2のピークの高さよりも低いことを特徴とする固体高分子型燃料電池。
  6. 前記カソード電極の電極触媒層に含まれるイオン導伝性ポリマーは、前記炭素粒子に対する重量比が1.0〜1.6の範囲にあることを特徴とする請求項5記載の固体高分子型燃料電池。
  7. 前記カソード電極の電極触媒層は、熱転写により前記高分子電解質膜に接合されており、熱転写前の該電極触媒層における前記孔部形成部材により形成される細孔の孔径分布は、孔径5μm以上の範囲に第3のピークを備え、
    該第3のピークの高さは、細孔の容積として0.18μl/(cm ・mg−触媒)以上であることを特徴とする請求項5または請求項6記載の固体高分子型燃料電池。
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