JP6135644B2 - 膜電極接合体および燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、膜電極体と、膜電極体を備える燃料電池に関する。
燃料電池は、電解質膜の面上に触媒層とガス拡散層とがこの順番で積層された膜電極接合体を備える。従来、特許文献1に記載されているように、触媒層を、電解質膜と接する第1の層部分と、ガス拡散層と接する第2の層部分と、前記第1と第2の層部分の間に位置する第3の層部分とに分けたときに、前記第1と第2の層部分のそれぞれのアイオノマ量を、前記第3の層部分のアイオノマ量よりも多くする技術が知られている。これにより、水素イオン(H+。「プロトン」ともいう。)の移動抵抗の低減とガス拡散性の向上に加え、電解質膜および触媒層の含水量の低下を防止できる。
特開2010−251140号公報
しかしながら、前記従来の技術によれば、触媒層の厚さが大きくなるために、膜電極接合体全体の厚さが大きくなるという課題があった
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態は、膜電極接合体である。膜電極接合体は、電解質膜と、前記電解質膜の面上に形成され、触媒とアイオノマとを含む触媒層と、前記触媒層の面上に形成されたガス拡散層と、を備えていてもよい。前記触媒層は、前記電解質膜と接する第1の層と、前記ガス拡散層と接する第2の層と、を有していてもよい。前記第1の層における前記電解質膜と接する第1の部分のアイオノマ量は、前記第1の層における前記第2の層と接する第2の部分のアイオノマ量よりも多くてもよい。前記第2の層における前記ガス拡散層と接する第3の部分のアイオノマ量は、前記第1の部分のアイオノマ量よりも多くてもよい。ここで、「アイオノマ量」とは、単位体積(1cm3)当たりのアイオノマの質量(g)を意味する。例えば、第1の分の体積がVa1(cm3)であり、第1の部分に含まれるアイオノマの質量がMa1(g)であった場合、第1の部分のアイオノマ量はMa1/Va1(g/cm3)となる。なお、アイオノマ量の算出にあたり、算出対象となる部分を複数個のブロックに分割し、ブロック毎にアイオノマ量を算出した場合は、ブロック毎のアイオノマ量の平均をそれぞれの部分のアイオノマ量とする。特許請求の範囲および本明細書において、アイオノマ量という時には、同様の意味を指すものとする。
上記構成の膜電極接合体によれば、第2の層におけるガス拡散層と接する第3の部分のアイオノマ量が第1の層における電解質膜と接する第1の部分のアイオノマ量よりも多い。第1の部分は第3の部分のアイオノマ量よりも少ないことから、第1の部分と第3の部分とのアイオノマ量が同じであるものと比べて、触媒層全体の厚さを低減できる。一般にアイオノマの量が少ないほど隣接する層との密着力が低下するという背反があるが、電解質膜と接する第1の部分には、電解質膜にアイオノマが含まれている関係から、第1の部分のアイオノマ量を少なくしても、電解質膜に含まれるアイオノマが修復機能として働くため、電解質膜との間の密着力が低減されることがない。このため、例え、第1の部分のアイオノマ量を第3の部分のアイオノマ量よりも少なくしても、電解質膜との間の密着力を保持したまま、触媒層全体の厚さを低減することが可能となる。したがって、この膜電極接合体は、厚さを低減できるという効果を奏する。また、第1の層における電解質膜と接する第1の部分のアイオノマ量は、第1の層における第2の層と接する第2の部分のアイオノマ量よりも多いことから、プロトンの移動抵抗を低減できるという効果も奏する。
(2)前記形態の膜電極接合体において、前記触媒層の厚さをDとすると、前記第2の層の厚さは、0.05・D以下であってもよい。この膜電極接合体によれば、厚さが薄くなった分だけ、アイオノマ量を少なくできることから、排水性を向上することができる。これにより、第2の層とガス拡散層との間の含水量が低減し、ガス拡散抵抗が低くなるため、燃料電池の発電性能が向上する。
(3)本発明の他の形態は、燃料電池である。燃料電池は、前記形態の膜電極接合体と、前記膜電極接合体を挟持するセパレータと、を備えていてもよい。この構成によれば、膜電極接合体の厚さを小さくできることから、燃料電池をコンパクト化することができる。
本発明の一実施形態としての膜電極接合体を備える単セルの概略構成を示す図である。 カソード触媒層の状態を模式的に示す説明図である。 カソード触媒層の構成とアイオノマ量を示す説明図である。 膜電極接合体の製造方法を示す工程図である。 第2の層の厚さとガス拡散抵抗との関係を示すグラフである。
次に、本発明の実施形態を説明する。
A.全体構成:
図1は、本発明の一実施形態としての膜電極接合体10を備える単セル1の概略構成を示す図である。図1(A)は、単セル1の分解斜視図であり、図1(B)は、図1(A)のB−B断面の模式図である。単セル1は、複数積層させたスタック構造とすることで固体高分子型燃料電池を構成している。固体高分子型燃料電池は、単セル1を複数積層させた積層体の両側を2枚のエンドプレートにより挟持することで作製される。図1(A)に示すように単セル1は、電解質膜11の両面上に、カソード12とアノード13とをそれぞれ形成した膜電極接合体10と、膜電極接合体10を挟持するセパレータ20,22と、を備える。図示の都合上、カソード12は、電解質膜11に隠れた位置に存在する。図1(B)に示すように、カソード12は、電解質膜11の一方の面上に形成されたカソード触媒層15と、カソード触媒層15上に形成されたカソードガス拡散層18と、を備える。また、アノード13は、電解質膜11の他方の面上に形成されたアノード触媒層14と、アノード触媒層14上に形成されたアノードガス拡散層16と、を備える。なお、本明細書の「膜電極接合体」とは、電解質膜と触媒層とガス拡散層とがこの順番で積層された構造物を指す。
電解質膜11は、プロトン伝導性を有する固体高分子電解質で形成されている。具体的には、フッ素系スルホン酸高分子樹脂から作製された固体高分子電解質膜(例えば、ナフィオン(デュポン社の登録商標))が用いられる。触媒層14,15は、触媒を担持した担体と、担体の周囲を覆うアイオノマとにより形成される。具体的には、例えば、白金を担持したカーボン粒子と、アイオノマとにより形成される。触媒層14,15の具体的な構成と作製方法については後述する。ガス拡散層16,18は、ガス透過性を有するとともに導電性の良好な材料で形成される。このような材料としては、例えば、カーボンペーパーやカーボンクロスが用いられる。
セパレータ20,22は、水素透過性が低く導電性の良好な材料で形成される。このような材料としては、例えば樹脂に導電材料を混入して成形したものが用いられる。セパレータ20,22は、単セル1内に配置されて反応ガス(水素ガスを含有する燃料ガス又は酸素を含有する酸化ガス)が流れるガス流路を形成する部材であって、その両面には、ガス流路を形成するために溝26,28が形成されている。具体的には、図1(A),(B)に示すように、セパレータ20の2つの面の内、アノード13と接する面に形成された溝28には燃料ガスが流れ、セパレータ22の2つの面の内、カソード12と接する面に形成された溝26には酸化ガスが流れる。なお、セパレータ20,22はそれぞれ、一方の面には溝26が形成されると共に、他方の面には溝28が形成されている。
セパレータ20,22は、その外周近くの互いに対応する位置に、貫通孔30〜34を備えている。貫通孔30〜34は、単セル1を複数積層させ燃料電池を組み立てた場合に、互いに重なり合って、単セル1の積層方向に沿って燃料電池内部を貫通する流路を形成する。すなわち、溝26,28に対して反応ガスを供給する反応ガス供給マニホールドと、カソード12又はアノード13を通過した反応ガスを排出する反応ガス排出マニホールドとを形成する。本実施形態では、溝26の一端と連通する貫通孔32は、燃料電池の外部から供給された酸化ガスが流れる酸化ガス供給マニホールドを形成し、溝26の他端と連通する貫通孔34は、カソード12を通過した酸化ガスが流れる酸化ガス排出マニホールドを形成する。また、溝28の一端と連通する貫通孔30は、燃料電池の外部から供給された燃料ガスが流れる燃料ガス供給マニホールドを形成し、溝28の他端と連通する貫通孔31は、アノード13を通過する燃料ガスが流れる燃料ガス排出マニホールドを形成する。なお、図示は省略しているが、スタック構造の内部温度を調節するために、各単セル1間に、あるいは所定数の単セル1を積層する毎に、冷媒の通過する冷媒流路を設けても良い。冷媒流路は、隣り合う単セル1間において、一方の単セル1が備えるセパレータ20と、これに隣接して設けられる他方の単セルのセパレータ22との間に設ければよい。
B.触媒層の構成:
図2は、カソード触媒層15の状態を模式的に示す図である。カソード触媒層15は、複数のカーボン粒子150と、各カーボン粒子150に担持された触媒としての白金152と、カーボン粒子150と白金152とを被覆するアイオノマ154と、を備える。図2において、カーボン粒子150は大きい円で示し、触媒152はカーボン粒子150の円よりも直径の小さい円で示した。カソード触媒層15は、その厚さ方向(図2の上下方向)において、電解質膜11側に位置する第1の層と、カソードガス拡散層18側に位置する第2の層と、を有し、各層の界面のアイオノマ量(g/cm3)を互いに異ならせた構成となっている。このアイオノマ量の分布の詳細は後述する。
図1のアノード13側で生成されたプロトンは、電解質膜11を通りカソード触媒層15に達する。カソード触媒層15に達したプロトンは、カソード触媒層15中のアイオノマ154を介して、カソード触媒層15中の触媒152に到達する。図2に示すように、カソードガス拡散層18からカソード触媒層15に供給された酸化ガス中の酸素は、カソード触媒層15中の空隙156を通ることでカソード触媒層15中に拡散し、触媒152に到達する。また、図示はしないが、アノード側で生成した電子は、外部回路を通ってカソード触媒層15に達し、カソード触媒層15中のカーボン粒子150を介して触媒152に到達する。触媒152に達したプロトンと電子と酸素が反応して水が生成される。さらに、特に高温(例えば燃料電池内の温度が90℃以上)での燃料電池の運転の際には、電解質膜11やカソード触媒層15に含まれる水が蒸発し、蒸発した水はカソードガス拡散層18を通りカソード排ガスと共に燃料電池外に排出される。
図3は、カソード触媒層15の構成とアイオノマ量分布特性とを示す説明図である。図中の(a)は、カソード触媒層15の構成を模式的に示す図である。図中の(b)は、アイオノマ量分布特性を示すグラフである。アノード触媒層14の構成は、カソード触媒層15と同様の構成であるため説明は省略する。図3(a)に示すように、カソード触媒層15は、一体的に形成されているが、機能的には、電解質膜11と接する第1の層C1と、カソードガス拡散層18と接する第2の層C2とに分かれる。第1の層C1と第2の層C2とは、アイオノマ量が急激に変化する部分を界面として分けられている。
図3(b)は、グラフの横軸にカソード触媒層15における厚さ方向の位置を示し、縦軸にアイオノマ量を示す。図3(b)に示すように、カソード触媒層15の厚さをDとすると、第2の層C2の厚さは0.05・Dである。なお、0.05・Dに換えて、0.05・D以下の他の値としてもよい。
また、第1の層C1における電解質膜11と接する部分を第1の部分P1とし、第1の層C1における第2の層C2と接する部分を第2の部分P2とし、第2の層C2におけるガス拡散層18と接する部分を第3の部分P3とすると、第1の部分P1のアイオノマ量V1は第2の部分P2のアイオノマ量V2よりも多く、第3の部分P3のアイオノマ量V3は第1の部分P1のアイオノマ量V1よりも多い。すなわち、V3>V1>V2となる。また、第2の層C2において、第3の部分P3から第2の部分P2に向かうに連れてアイオノマ量はV3からV2へ漸次、減少する。第1の層C1において、第2の部分P2から第1の部分P1に向かうに連れてアイオノマ量はV2からV1へ漸次、増加する。
「アイオノマ量」とは、前述したように、単位体積当たりのアイオノマの質量(g/cm3)である。なお、アイオノマ量に換えて、アイオノマ比率、すなわち、単位体積当たりのアイオノマの比率によって定めることもできる。第1〜第3の部分P1〜P3のアイオノマ量は、例えば、AFM(原子間力顕微鏡)/電流同時測定を行うことによって−50[nA]以下の電流が流れる部分の面積を測定することで、算出することができる。なお、算出対象となる各部分P1〜P3は、接する部分の一箇所であってもよいし、複数箇所としてもよい。複数箇所とした場合は、箇所毎にアイオノマ量を測定し、箇所毎のアイオノマ量の平均を、その部分におけるアイオノマ量として求めればよい。
以上のようなアイオノマ量分布特性をとることによって、第1の部分P1の空隙率は第2の部分P2の空隙率よりも小さく、第3の部分P3の空隙率は第1の部分P1の空隙率よりも小さくなる。すなわち、アイオノマ量の多少は、算出した空隙率を基に決定することができる。空隙率が大きい部分はアイオノマ量が少なく、空隙率が小さい部分はアイオノマ量が多いことが分かる。
このように、第1の層C1における電解質膜11と接する第1の部分P1は第2の部分P2よりもアイオノマ量が多く、また空隙率が小さいことから、プロトンの移動抵抗を低減できる。また、第2の層C2におけるガス拡散層18と接する第3の部分P3は第2の部分P2よりもアイオノマ量が多く、空隙率が小さいことから、蒸発した水が燃料電池外へ排出するのを抑制することができ、電解質膜11及び触媒層14,15の含水量の低下を防止することができる。さらに、第1の層C1と第2の層C2との間の第2の部分P2は、第1と第3の部分P1,P3よりもアイオノマ量が少なく、空隙率が大きいことから、触媒層14,15中の反応ガスの拡散性を向上させることができる。
また、膜電極接合体10は、電解質膜11及び触媒層14,15の含水量の低下を防止できることから、膜電極接合体10を備えた燃料電池は、乾燥しやすい環境下(例えば、燃料電池内が温度90℃以上になる環境下)における性能低下を防止することができる。
なお、触媒層14,15の厚さは、特に限定されないが、それぞれ2μm以上25μm以下であることが好ましい。また、反応ガスの拡散性を向上させるために、第1の層C1の複数の空隙156は互いに連通していることが好ましい。また、ガス拡散層16,18から供給される反応ガスを電解質膜11側に位置する第1の層C1にまで拡散させるために、触媒層14,15中の空隙156は第2の層C2から第1の層C1まで互いに連通していることが好ましい。
C.製造方法:
図4は、膜電極接合体10の製造方法を示す工程図である。図示するように、膜電極接合体10の製造に当たっては、まず、カソード触媒層15用の触媒インクを作製する(工程S1)。詳しくは、白金触媒が担持されたカーボン材料とアイオノマとを用い、これらを、重量としてアイオノマ/カーボン比が1〜1.2となるように、水とエタノールとに分散させることによって、触媒インクを作製する。
次いで、工程S1で得られた触媒インクをポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シートに塗工し、50℃〜150℃で2分以上、乾燥することによって、カソード触媒層を作製する(工程S2)。同様に、アノード触媒層14についても、工程S1および工程S2によって作製する。
続いて、工程S2で得られたカソード触媒層とアノード触媒層とを電解質膜にホットプレスによって転写することによって、MEA(Membrane Electrode Assembly)を作製する(工程S3)。このホットプレスで加熱、加圧することによって、触媒層の中のアイオノマを偏らせることができ、図3(b)に示したアイオノマ量分布特性を有する触媒層を得ることができる。なお、ホットプレスに換えて、ホットロールプレス等の他の方法により加熱・加圧を行う構成としてもよい。
続いて、MEAにガス拡散層をホットプレスにより接合することによって、MEGA(Membrane Electrode and Gas Diffusion Layer Assembly)としての膜電極接合体10が製造される。ホットプレスに換えて、ホットロールプレス等の他の方法により加熱・加圧を行う構成としてもよい。
D.実施形態の効果:
以上のように構成された本実施形態の膜電極接合体10によれば、触媒層15において、第1の層C1における電解質膜11と接する第1の部分P1のアイオノマ量V1が、第2の層C2におけるガス拡散層18と接する第3の部分P3のアイオノマ量V3よりも少ないことから、触媒層15全体の厚さを低減できる。一般にアイオノマの量が少ないほど隣接する層との密着力が低下するという背反があるが、電解質膜11と接する第1の部分P1には、電解質膜11にアイオノマが含まれている関係から、第1の部分P1のアイオノマ量V1を少なくしても、電解質膜11に含まれるアイオノマが修復機能として働くため、電解質膜11との間の密着力が低減されることがない。このため、例え、第1の部分P1のアイオノマ量V1を第3の部分P3のアイオノマ量V3よりも少なくしても、電解質膜11との間の密着力を保持したまま、触媒層15全体の厚さを低減することが可能となる。したがって、この膜電極接合体10によれば、厚さを小さくできるという効果を奏する。
また、膜電極接合体10によれば、触媒層15の厚さをDとすると、ガス拡散層18と接する第2の層C2の厚さは、0.05・D以下であることから、厚さが薄くなった分だけ、アイオノマ量を少なくすることができ、排水性を向上することができる。これにより、第2の層C2とガス拡散層18との間の含水量が低減し、ガス拡散抵抗が低くなるため、燃料電池の発電性能が向上する。前述したように、第3の部分P3のアイオノマ量を第2の部分P2のアイオノマ量を多くすることによって排水性を弱めると、高温運転時の乾燥を抑制できるが、逆に、低温運転時には、ガス拡散層に水分が過度に滞留してしまい、却って発電性能が低下してしまう傾向にある。このため、上述したように、第2の層C2の厚さを0.05・D以下として、発電性能を向上することが有効である。
図5は、第2の層C2の厚さとガス拡散抵抗との関係を示すグラフである。セル温度を55℃とし、アノード側およびカソード側の露点温度を60℃/60℃とし、アノードガスとして水素ガスを0.5L/min、カソードガスとして1%酸素と99%窒素の混合ガスを1.0L/minをそれぞれ供給して、限界電流密度法によってガス拡散抵抗(単位:sec/m)を求めることによって、上記のグラフを得た。このグラフからも、第2の層C2の厚さが0.05・Dを下回ると、ガス拡散抵抗が低い値で安定することがわかる。
E.変形例:
なお、上記実施形態における構成要素の中の、特許請求の範囲の独立項に記載した要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、本発明の上記実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
E−1.第1変形例:
上記実施形態では、カソード触媒層15とアノード触媒層14は共に第1および第2の層を有していたが、いずれか一方の触媒層のみに第1および第2の層を有しても良い。この場合、第1および第2の層を有さない触媒層は、公知の方法で作製することができる。例えば、白金とカーボン粒子とアイオノマとを含む触媒形成インクを電解質膜面上に噴霧し、乾燥させることで触媒層を作製する。
E−2.第2変形例:
上記実施形態では、第2の層C2において、第3の部分P3から第2の部分P2に向かうに連れてアイオノマ量はV3からV2へ漸次、減少するようにしたが、これに換えて、全体としては減少するが、一部に増加する箇所がある構成としてもよい。また、第1の層C1において、第2の部分P2から第1の部分P1に向かうに連れてアイオノマ量はV2からV1へ漸次、増加するようにしたが、これに換えて、全体としては増加するが、一部に減少する箇所がある構成としてもよい。さらに、漸次、減少あるいは増加する構成に換えて、段階的に減少あるいは増加する構成としてもよい。要は、第1の部分P1のアイオノマ量V1は第2の部分P2のアイオノマ量V2よりも多く、第3の部分P3のアイオノマ量V3は第1の部分P1のアイオノマ量V1よりも多い構成であればよい。
E−3.第3変形例:
上記実施形態は、触媒として白金を用いたが、これに限らず、電気化学反応を促進する種々の触媒を採用可能である。例えば、白金、バナジウム、パラジウム等の貴金属、あるいは、このような貴金属を含む合金等を採用可能である。
E−4.第4変形例:
上記実施形態では、触媒を担持する担体としてカーボン粒子を用いたが、これに限らず導電性の良好な種々の材料を採用可能である。例えば、ステンレススチール等の金属を採用しても良い。また、必ずしも担体を用いる必要はなく、触媒とアイオノマとにより触媒層を構成しても良い。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、前述した実施形態および各変形例における構成要素の中の、独立請求項で記載された要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。
1…単セル
10…膜電極接合体
11…電解質膜
12…カソード
13…アノード
14…アノード触媒層
15…カソード触媒層
16…アノードガス拡散層
18…カソードガス拡散層
20…セパレータ
22…セパレータ
30〜34…貫通孔
150…カーボン粒子
152…触媒(白金)
154…アイオノマ
156…空隙
C1…第1の層
C2…第2の層
P1…第1の部分
V1…アイオノマ量
P2…第2の部分
V2…アイオノマ量
P3…第3の部分
V3…アイオノマ量

Claims (3)

  1. 膜電極接合体であって、
    電解質膜と、
    前記電解質膜の面上に形成され、触媒とアイオノマとを含む触媒層と、
    前記触媒層の前記電解質膜とは反対側の面上に形成されたガス拡散層と、を備え、
    前記触媒層は、前記電解質膜と接する第1の層と、前記ガス拡散層と接する第2の層と、を有し、
    前記第1の層における前記電解質膜と接する第1の部分のアイオノマ量は、前記第1の層における前記第2の層と接する第2の部分のアイオノマ量よりも多く、
    前記第2の層における前記ガス拡散層と接する第3の部分のアイオノマ量は、前記第1の部分のアイオノマ量よりも多い、膜電極接合体。
  2. 請求項1に記載の膜電極接合体であって、
    前記触媒層の厚さをDとすると、前記第2の層の厚さは、0.05・D以下である、膜電極接合体。
  3. 請求項1または請求項2に記載の膜電極接合体と、前記膜電極接合体を挟持するセパレータと、を備える燃料電池。
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