JP2006185800A - 電極−高分子電解質膜接合体を製造するための転写シート、電極−高分子電解質膜接合体及びこれらの製造方法 - Google Patents

電極−高分子電解質膜接合体を製造するための転写シート、電極−高分子電解質膜接合体及びこれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】燃料電池の触媒層と電解質膜との間の界面抵抗値が小さく、且つ燃料及び酸化剤を十分に供給し得る電極−電解質膜接合体を提供する。
【解決手段】基材の一方面に(1)金属触媒担持炭素粒子層及び(2)電極触媒層が順次積層されてなる転写シートであって、前記電極触媒層は金属触媒担持炭素粒子及び高分子電解質から構成され、基材側方向に高分子電解質の含有割合が漸次減少し且つ金属触媒担持炭素粒子の含有割合が漸次増加するように、電極触媒層中の金属触媒担持炭素粒子及び高分子電解質濃度に勾配が設けられている転写シートである。該転写シートを用いることにより、触媒層と電解質膜との間の界面抵抗値が小さく、且つ燃料及び酸化剤を十分に供給し得る電極−電解質膜接合体を製造できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電極−高分子電解質膜接合体を製造するための転写シート、電極−高分子電解質膜接合体及びこれらの製造方法に関する。
固体高分子型燃料電池は、電解質膜層として水素イオン伝導性高分子電解質膜を用い、その両面に触媒層を配置し、次いでその両面に電極基材(燃料極又は空気極)を配置し、更にこれをセパレータで挟んだ構造をしている。電解質膜層の両面に触媒層を配置し、次いでその両面に電極基材を配置したもの(即ち、電極基材/触媒層/電解質膜/触媒層/電極基材の層構成のもの)は、電極−電解質膜接合体(略称:MEA)と称されている。
燃料電池の燃料極に水素、空気極に酸素又は空気を供給して、電気化学反応により発電する。これらの電極では、下記に示す反応が起こっている。
燃料極:H2→2H++2e-
空気極:1/2O2+2H++2e-→H2
全反応:H2+1/2O2→H2
上記反応式から明らかなように、発電時に生成するのは水のみである。
燃料電池は、従来の内燃機関とは異なり、二酸化炭素等の環境負荷ガスを発生しないために、次世代のクリーンエネルギーシステムの一つとして注目されている。
固体高分子電解質燃料電池は、メタノールを燃料として供給しても発電を行うことが可能であり、この場合は、特にメタノール直接燃料電池と呼ばれる。燃料極及び空気極では下記に示す反応が起こっている。
燃料極:CH3OH+H2O→6H++6e-+CO2
空気極:3/2O2+6H++6e-→3H2
全反応:CH3OH+3/2O2→2H2O+CO2
電極−電解質膜接合体は、例えば、予め、金属触媒担持炭素粒子及び高分子電解質からなるスラリー液又はペースト化した塗工液を調製しておき、以下に示す2通りの方法により製造されている。
(a)上記で調製された塗工液を電極基材の片面に印刷、スプレー等により塗布し、乾燥して触媒層を形成し、次いで電極基材上に形成された触媒層が電解質膜に接するように、2つの電極基材及び電解質膜を配置して熱プレスを行なう方法(特許文献1、特許文献2及び特許文献3)。
(b)上記で調製された塗工液を電解質膜表面に印刷、スプレー法等により塗布し、乾燥することにより触媒層を電解質膜表面上に直接形成する方法(特許文献4)。
しかしながら、これらの方法により得られる電極−電解質膜接合体は、触媒層と電解質膜との接合が不連続なために界面抵抗が大きくなり、それ故電気伝導性に劣る欠点を有している。更に、上記方法で得られる電極−電解質膜接合体は、触媒層中の細孔分布が均一で且つ比較的密なためにガス拡散抵抗が大きくなり、その結果、燃料極には燃料を、空気極には酸素又は空気(以下、これらを「酸化剤」という)を十分に供給できない欠点を有している。そのため、該電極−電解質膜接合体が組み込まれた燃料電池は、満足できる発電性能を備えていない。
米国特許第5561000号明細書 特公昭62−61118号公報 特公昭62−61119号公報 特公平2−48632号公報
触媒層と電解質膜との間の界面抵抗値が小さく、且つ燃料及び酸化剤を十分に供給し得る電極−電解質膜接合体を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねてきた。その結果、電極触媒層内部の金属触媒担持炭素粒子及び高分子電解質触媒粒子の含有割合に一定の変化を持たせることにより、触媒層と電解質膜との間の界面抵抗値を小さくできると共に、燃料及び酸化剤を十分に供給し得る電極−電解質膜接合体を得ることができ、それ故、燃料電池の発電性能を向上できることを見い出した。本発明は、斯かる知見に基づき完成されたものである。
本発明は、下記に示す電極−高分子電解質膜接合体を製造するための転写シート、電極−高分子電解質膜接合体及びこれらの製造方法を提供する。
1.基材の一方面に(1)金属触媒担持炭素粒子層及び(2)電極触媒層が順次積層されてなる転写シートであって、前記電極触媒層は、金属触媒担持炭素粒子及び高分子電解質から構成されており、基材側方向に高分子電解質の含有割合が漸次減少し且つ金属触媒担持炭素粒子の含有割合が漸次増加するように、電極触媒層中の金属触媒担持炭素粒子及び高分子電解質濃度に勾配が設けられている、電極−電解質膜接合体製造用転写シート。
2.電極触媒層上に更に(3)高分子電解質層が形成されている上記1に記載の転写シート。
3.前記高分子電解質が水素イオン伝導性高分子電解質である上記1又は2に記載の転写シート。
4.前記金属触媒が白金触媒又は白金化合物触媒である上記1又は2に記載の転写シート。
5.基材の一方面に(1)金属触媒担持炭素粒子層及び(2)電極触媒層が順次積層され、前記電極触媒層は、金属触媒担持炭素粒子及び高分子電解質から構成されており、基材側方向に高分子電解質の含有割合が漸次減少し且つ金属触媒担持炭素粒子の含有割合が漸次増加するように、電極触媒層中の金属触媒担持炭素粒子及び高分子電解質濃度に勾配が設けられている、電極−電解質膜接合体製造用転写シートの製造方法であって、
基材の一方面に金属触媒担持炭素粒子層を形成させる工程、及び
該金属触媒担持炭素粒子層の上に電極触媒層を形成させる工程
を含む、転写シートの製造方法。
6.基材の一方面に(1)金属触媒担持炭素粒子層、(2)電極触媒層及び(3)高分子電解質層が順次積層され、前記電極触媒層は、金属触媒担持炭素粒子及び高分子電解質から構成されており、基材側方向に高分子電解質の含有割合が漸次減少し且つ金属触媒担持炭素粒子の含有割合が漸次増加するように、電極触媒層中の金属触媒担持炭素粒子及び高分子電解質濃度に勾配が設けられている、電極−電解質膜接合体製造用転写シートの製造方法であって、
基材の一方面に金属触媒担持炭素粒子層を形成させる工程、
該金属触媒担持炭素粒子層の上に電極触媒層を形成させる工程、及び
該電極触媒層の上に高分子電解質層を形成させる工程
を含む、転写シートの製造方法。
7.上記1に記載された2枚の転写シートの電極触媒層面が電解質膜の両面に対面するように転写シートを配置し、加圧する工程、及び
該転写シートの基材を剥離する工程
を含む、触媒層−電解質膜積層体を製造する方法。
8.上記2に記載された2枚の転写シートの高分子電解質層面が電解質膜の両面に対面するように転写シートを配置し、加圧する工程、及び
該転写シートの基材を剥離する工程
を含む、触媒層−電解質膜積層体を製造する方法。
9.上記2に記載された2枚の転写シートを、該転写シートの高分子電解質層面同士が接合されるように配置し、加圧する工程、及び
該転写シートの基材を剥離する工程
を含む、触媒層−電解質膜積層体を製造する方法。
10.上記7〜9のいずれかの方法で得られる触媒層−電解質膜積層体。
転写シート
本発明の電極−高分子電解質膜接合体製造用転写シートは、基材上に(1)金属触媒担持炭素粒子層及び(2)電極触媒層が順次積層されている。
本発明の他の電極−高分子電解質膜接合体製造用転写シートは、基材上に(1)金属触媒担持炭素粒子層、(2)電極触媒層及び(3)高分子電解質層が順次積層されている。
本発明の触媒層−電解質膜積層体製造用転写シートの一例を図1及び図2に示す。
図1に示す本発明転写シートは、基材1の一方面に金属触媒担持炭素粒子層2が形成され、該層2の上に電極触媒層3が形成されている。
図2に示す本発明転写シートは、基材1の一方面に金属触媒担持炭素粒子層2が形成され、該層2の上に電極触媒層3が形成され、該電極触媒層3の上に高分子電解質層4が形成されている。
基材
基材としては、例えば、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリパルバン酸アラミド、ポリアミド(ナイロン)、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテル・エーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリエチレンナフタレート等の高分子フィルムを挙げることができる。
また、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の耐熱性樹脂を用いることもできる。
更に、基材は、高分子フィルム以外にアート紙、コート紙、軽量コート紙等の塗工紙、ノート用紙、コピー用紙等の非塗工紙であってもよい。
基材の厚さは、取り扱い性及び経済性の観点から、通常6〜100μm程度、好ましくは6〜50μm、より好ましくは10〜30μm程度とするのがよい。
従って、基材としては、安価で入手が容易な高分子フィルムが好ましく、ポリエチレンテレフタレート等がより好ましい。
金属触媒担持炭素粒子層
この層は、金属触媒粒子を担持させた炭素粒子から構成されている。
金属触媒粒子を担持させた炭素粒子は、公知である。金属触媒粒子としては、例えば、白金、白金化合物が挙げられる。白金化合物としては、例えば、ルテニウム、パラジウム、ニッケル、モリブデン、イリジウム、鉄等からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属と白金との合金が挙げられる。金属触媒粒子の平均粒子径は、1〜5nm程度がよい。
基材上に金属触媒担持炭素粒子層を形成するに当たっては、金属触媒粒子を担持させた炭素粒子を適当な溶剤に混合、分散してペースト状にしておき、形成される炭素粒子層が所望の膜厚になるように、このペーストを公知の方法に従い基材に塗布するのがよい。
溶剤としては、例えば、各種アルコール類、各種エーテル類、各種ジアルキルスルホキシド類、水又はこれらの混合物等が挙げられる。
ペーストの塗布方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、ナイフコータ、バーコーター、スプレー、ディップコータ、スピンコーター、ロールコーター、ダイコーター、カーテンコーター、スクリーン印刷等の一般的な方法を適用できる。
斯かるペーストを塗布した後、乾燥することにより、金属触媒担持炭素粒子層が形成される。乾燥温度は、通常40〜100℃程度、好ましくは60〜80℃程度である。乾燥時間は、乾燥温度にもよるが、通常5分〜2時間程度、好ましくは10分〜1時間程度である。
基材上に金属触媒担持炭素粒子層を形成させるときの該層の厚さは、通常2〜30μm程度、好ましくは5〜15μm程度がよい。
金属触媒担持炭素粒子層は、2枚の本発明転写シートを、固体電解質膜を介するように配置し、熱プレスして電極−電解質膜接合体を形成した際に、電解質膜とは離れた、ガス拡散層及びセパレータに接する側に位置することになる。この領域においては、電極触媒に効率よく燃料又は酸化剤を供給し、且つ生成水を早急に除去するために排ガスを効率よく排出すること、即ち、ガス拡散抵抗が低いことが要求される。本発明の転写シートを用いて得られる電極−電解質膜接合体の層構造においては、この領域は金属触媒担持炭素粒子から構成され、該層中に高分子電解質が存在しないことから、ガス拡散が円滑に行われる。
電極触媒層
電極触媒層は、金属触媒を担持した炭素粒子及び高分子電解質から構成されており、基材側方向に高分子電解質の含有割合が漸次減少し且つ金属触媒担持炭素粒子の含有割合が漸次増加するように、電極触媒層中の金属触媒担持炭素粒子及び高分子電解質濃度に勾配が設けられている。
金属触媒粒子を担持させた炭素粒子は、公知である。金属触媒粒子としては、例えば、白金、白金化合物が挙げられる。白金化合物としては、例えば、ルテニウム、パラジウム、ニッケル、モリブデン、イリジウム、鉄等からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属と白金との合金が挙げられる。金属触媒粒子の平均粒子径は、1〜5nm程度がよい。
高分子電解質は、公知であり、水素イオン伝導性高分子電解質を好ましく例示することができる。水素イオン伝導性高分子電解質としては、例えば、パーフルオロスルホン酸系のフッ素イオン交換樹脂が挙げられる。
パーフルオロスルホン酸系のフッ素イオン交換樹脂の具体例としては、例えば、テトラフルオロエチレンに基づく重合単位と、スルホン酸基(−SO3H)及びカルボン酸基(−COOH)からなる群より選ばれた少なくとも1種の官能基を有するパーフルオロビニルエーテルに基づく重合単位とを含む共重合体等を例示することができる。
金属触媒担持炭素粒子層上に電極触媒層を形成するに当たっては、金属触媒粒子を担持させた炭素粒子及び高分子電解質を適当な溶剤に混合、分散してペースト状にしておき、形成される電極触媒層が所望の膜厚になるように、このペーストを公知の方法に従い金属触媒担持炭素粒子層に塗布するのがよい。塗布により、ペースト中の高分子電解質の一部が、金属触媒担持炭素粒子層中に浸透していき、高分子電解質の含有濃度に変化が生ずる。
溶剤としては、例えば、各種アルコール類、各種エーテル類、各種ジアルキルスルホキシド類、水又はこれらの混合物等が挙げられる。
ペーストの塗布方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、ナイフコータ、バーコーター、スプレー、ディップコータ、スピンコーター、ロールコーター、ダイコーター、カーテンコーター、スクリーン印刷等の一般的な方法を適用できる。
斯かるペーストを塗布した後、乾燥することにより、電極触媒層が形成される。乾燥温度は、通常40〜100℃程度、好ましくは60〜80℃程度である。乾燥時間は、乾燥温度にもよるが、通常5分〜2時間程度、好ましくは10分〜1時間程度である。
金属触媒担持炭素粒子層上に電極触媒層を形成させる際の電極触媒層の厚さは、通常10〜40μm程度、好ましくは10〜30μm程度がよい。
電極触媒層を形成させる際に、ペーストに含まれる高分子電解質及び有機溶媒が、基材上に形成された電極触媒層内部に浸透し、その結果、基材上に形成した電極触媒層の厚さ方向に高分子電解質の濃度勾配を生じさせる。
高分子電解質層
高分子電解質は、電極触媒層を形成させる際に使用される高分子電解質と同じものを使用することができる。
電極触媒層3に高分子電解質層4を形成するに当たっては、例えば、水素イオン伝導性高分子電解質を適当な溶剤に混合、分散してペースト状にしておき、形成される高分子電解質層が所望の膜厚になるように、このペーストを公知の方法に従い電極触媒層上に塗布するのがよい。塗布により、ペースト中の高分子電解質の一部が、電極触媒層中に浸透していき、高分子電解質の含有濃度に変化が生ずる。
溶剤としては、例えば、各種アルコール類、各種エーテル類、各種ジアルキルスルホキシド類、水又はこれらの混合物等が挙げられる。
ペーストの塗布方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、ナイフコータ、バーコーター、スプレー、ディップコータ、スピンコーター、ロールコーター、ダイコーター、カーテンコーター、スクリーン印刷等の一般的な方法を適用できる。
斯かるペーストを塗布した後、乾燥することにより、高分子電解質層が形成される。乾燥温度は、通常40〜100℃程度、好ましくは60〜80℃程度である。乾燥時間は、乾燥温度にもよるが、通常5分〜2時間程度、好ましくは10分〜1時間程度である。
高分子電解質層の厚さは、通常5〜50μm程度、好ましくは5〜30μm程度がよい。
本発明の好ましい転写シートにおいては、基材から離れた最表面において固体電解質層が存在している。この固体電解質層は、転写シートを熱プレスして電極−電解質膜接合体を形成する際に固体電解質膜に接する側に位置する。この領域においては、電極触媒層と電解質膜の界面において良好なプロトン伝導性が要求されるため、電極触媒層内の電解質と電解質膜が連続的に接続していることが望ましい。本発明の転写シートは、固体電解質膜に接する面に固体電解質層が存在することにより、接合界面における電解質の連続性に優れており、その結果、界面抵抗が低減され、オーム損が低減される。
斯くして、本発明の転写シートを用いて作成された電極−固体電解質膜は、一段と優れた発電性能を発現する。
上記(1)金属触媒担持炭素粒子層、(2)電極触媒層及び(3)高分子電解質層を形成させるに際しては、上記で述べた塗布及び乾燥条件に限定されず、所望の層構成が得られるタイミングで、各ペーストを順次塗布、乾燥を行えばよい。
本発明転写シートを構成する電極触媒層は、該層中の高分子電解質濃度に勾配を有している点に特徴を有している。電極触媒層中の高分子電解質の濃度勾配は、以下のようにして形成される。
まず、基材の一方面上に金属触媒担持炭素粒子層が形成される。金属触媒担持炭素粒子層の乾燥後の組成は、高分子電解質濃度が0%、金属触媒担持炭素粒子濃度が100%である。次に、金属触媒担持炭素粒子層に電極触媒層形成用ペーストを重ね塗りした直後の状態(乾燥前)では、金属触媒担持炭素粒子層中に溶剤に溶けている高分子電解質が染み込んでいくので、乾燥後に形成される電極触媒層中の高分子電解質濃度は、基材側に向かって低くなる傾向になる。更に、この電極触媒層上に高分子電解質層成形用ペーストを重ね塗りした直後の状態(乾燥前)では、電極触媒層中に高分子電解質が染み込んでいくので、電極触媒層中の高分子電解質濃度は、基材の反対側に向かって高くなる傾向になる。即ち、金属触媒担持炭素粒子濃度は基材との界面で100%であり、基材から離れるに従って単調に減少していき、最表面(基材側の反対面)では0%となる。一方、高分子電解質濃度は、基材との界面では0%であり、基材から離れるに従って単調に増加していき、最表面では100%となる。
離型層
本発明においては、基材1と金属触媒担持炭素粒子層2との間に、離型層を形成させることができる。
離型層を形成させることにより、電解質膜への電極触媒層3又は高分子電解質層4の転写を確実に行うことができる。
離型層は、例えば、ワックスから構成される。ワックスとしては、具体的には、石油系ワックス、植物系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワックス、合成系ワックス等を挙げることができる。本発明で用いられるワックスには、例えば、C16〜C32の脂肪酸とアルコールとのエステルが包含される。本発明において、これらワックスは、1種単独で又は2種以上混合して使用される。
本発明で用いられるワックスは、好ましくは融点が60〜140℃、より好ましくは融点が60〜100℃の範囲にあるのがよい。
本発明において、好ましいワックスは植物系ワックスであり、より好ましいワックスはカルナウバワックス、カンデリラワックス等である。
離型層は、公知のフッ素系樹脂でコーティングされたプラスチックフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレート等のフィルム)からなっていてもよい。
離型層の厚さは、通常0.1〜3μm程度、好ましくは0.5〜1μm程度がよい。
基材上に離型層を形成させるに当たっては、所望の層厚になるように、上記ワックスを公知の方法に従い塗布するのがよい。また、塗布作業を容易にするために、ワックスを適当な溶剤に溶解又は分散して溶液又はエマルジョン液の形態で使用してもよい。塗布方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、ナイフコーター、バーコーター、スプレー、ディップコーター、スピンコーター、ロールコーター、ダイコーター、カーテンコーター、スクリーン印刷等の一般的な方法を適用できる。
また、基材上に離型層を構成する成分を公知の方法で押出することにより、基材上に離型層を形成させることもできる。
本発明転写シートの各層の構造は、上記金属触媒担持炭素粒子及び/又は高分子電解質から構成される多孔質である。その細孔容積の分布は、上記金属触媒担持炭素粒子濃度及び上記電解質濃度に大きく影響される。各層中の金属触媒担持炭素粒子濃度が低くなる(高分子電解質濃度が高くなる)と細孔容積が小さくなり、一方で、金属触媒担持炭素粒子濃度が高くなる(高分子電解質濃度が低くなる)と細孔容積が大きくなる。
電極−電解質膜接合体
電極−電解質膜接合体は、例えば、次のようにして製造される。まず、本発明転写シートの高分子電解質層面が電解質膜面に対面するように転写シートを配置し、加圧した後、該転写シートの基材を剥離する。この操作を2回繰り返すことにより、電解質膜の両面に、それぞれ電極触媒層及び金属触媒担持炭素粒子層が積層された電極−電解質膜接合体、又は、電解質膜の両面に、それぞれ高分子電解質層、電極触媒層及び金属触媒担持炭素粒子層が積層された電極−電解質膜接合体が得られる。
作業性を考慮すると、高分子電解質層面を電解質膜の両面に同時に積層するのがよい。この場合には、例えば、本発明の転写シートの高分子電解質層面が電解質膜の両面に対面するように転写シートを配置し、加圧した後、該転写シートの基材を剥離すればよい。
使用される電解質膜は公知のものである。電解質膜の膜厚は通常20〜250μm程度、好ましくは20〜80μm程度である。電解質膜の具体例としては、デュポン社製の「Nafion」膜、旭硝子(株)製の「Flemion」膜、旭化成(株)製の「Aciplex」膜、ゴア(Gore)社製の「GoreSelect」膜等が挙げられる。
加圧レベルは、転写不良を避けるために、通常0.5〜20MPa程度、好ましくは1〜10MPa程度がよい。また、この加圧操作の際に、転写不良を避けるために加圧面を加熱するのが好ましい。加熱温度は、電解質膜の破損、変性等を避けるために、通常200℃以下、好ましくは150℃以下がよい。
このようにして得られる本発明の電極−電解質膜接合体の一例を図3及び図4に示す。
図3に示す本発明の電極−電解質膜接合体は、電解質膜5の両面に電極触媒層3が形成され、更にそれらの上に金属触媒担持炭素粒子層2が形成されている。
図4に示す本発明の電極−電解質膜接合体は、電解質膜5の両面に高分子電解質層4が形成され、更にそれらの上に電極触媒層3及び金属触媒担持炭素粒子層2が形成されている。
本発明転写シートに離型層が含まれている場合、離型層は、転写により基材と共に金属触媒担持炭素粒子層から剥離される。
また、電極−電解質膜接合体は、2枚の本発明転写シートの高分子電解質層面同士が接合されるように転写シートを配置し、加圧した後、該転写シートの基材を剥離することにより、製造される。この場合、接合された2つの高分子電解質層が電極−電解質膜接合体の電解質膜に相当するものになる。
加圧レベル及び加熱温度は、上記と同様でよい。
本発明の転写シートを用いることにより、電解質膜と高分子電解質層との界面における電解質の連続性を向上させることができ、界面抵抗が低減された電極−電解質膜接合体を得ることができる。
本発明の転写シートを用いて得られる電極−電解質膜接合体は、燃料及び酸化剤の流路における細孔容積が大きいため、燃料及び酸化剤の潤沢な供給が可能となり、供給律速による性能低下を低減することができる。
本発明の転写シートを用いれば、電解質膜を介することなく転写シートのみから電極−電解質膜接合体に相当する構造体を作製することができ、オーム損を大幅に減少させることができる。
従って、本発明転写シートを用いることにより、優れた発電性能を備えた燃料電池を製造することができる。
以下に実施例及び比較例を掲げて、本発明をより一層明らかにする。下記に示す実施例は例示であり、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載された発明の構成と実質的に同一の構成を有し、同様の作用効果を奏するものは,いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
実施例1(転写シートの製造)
(1) 金属触媒担持炭素粒子層形成用ペーストの調製:
白金担持炭素(商品名:TEC10E50E、田中貴金属工業製、Pt:50wt%)1g及び蒸留水1gを分散機にて攪拌混合することにより、金属触媒担持炭素粒子層形成用ペーストを調製した。
(2) 金属触媒担持炭素粒子層の形成:
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの一方面上に、上記(1)で調製したペーストを、ドクターブレードにより乾燥後の厚さが5μmとなるように塗布し、これを大気雰囲気中90℃で30分乾燥し、金属触媒担持炭素粒子層を形成した。
(3) 電極触媒層形成用ペーストの調製:
白金担持炭素(商品名:TEC10E50E、田中貴金属工業製、Pt:50wt%)1g及び5wt%ナフィオン溶液(Dupont社製)60gを分散機にて攪拌混合ることにより、電極触媒層形成用ペーストを調製した。
(4) 電極触媒層の形成:
上記(2)で形成した金属触媒担持炭素粒子層上に、上記(3)で調製した電極触媒層形成用ペーストを、基材上に形成された積層体の乾燥後の全厚が20μmとなるようにドクターブレードにより塗布し、これを大気雰囲気中90℃で30分乾燥し、電極触媒層を形成した。
以上のようにして、PETフィルム/金属触媒担持炭素粒子層/電極触媒層からなる本発明転写シート(この転写シートを以下「転写シートA」という)を製造した。
実施例2(転写シートの製造)
上記実施例1の(1)〜(4)と同様にして、PETフィルム/金属触媒担持炭素粒子層/電極触媒層からなる積層体を製造した。
(5) 高分子電解質層形成用ペーストの調製:
5wt%ナフィオン溶液1g及び蒸留水1gを分散機にて攪拌混合することにより、高分子電解質層形成用ペーストを調製した。
(6) 高分子電解質層の形成:
上記で得られた積層体の電極触媒層上に、上記(5)で調製した高分子電解質層形成用ペーストを、基材上に形成された積層体の乾燥後の全厚が25μmとなるようにドクターブレードにより塗布し、これを大気雰囲気中90℃で30分乾燥し、高分子電解質層を形成した。
以上のようにして、PETフィルム/金属触媒担持炭素粒子層/電極触媒層/高分子電解質層からなる本発明転写シート(この転写シートを以下「転写シートB」という)を製造した。
実施例3(電極−電解質膜接合体の製造)
実施例2で得られた本発明転写シートBの高分子電解質層面が、水素イオン伝導性高分子電解質膜(商品名:Nafion112、デュポン社製)の両面に対面するように転写シートを配置し、130℃、3MPaの条件で加圧した後、該転写シートのPETフィルムを剥離した。
以上のようにして、金属触媒担持炭素粒子層/電極触媒層/高分子電解質層/電解質膜/高分子電解質層/電極触媒層/金属触媒担持炭素粒子層からなる電極−電解質膜接合体を製造した。
実施例4(電極−電解質膜接合体の製造)
実施例2で得られた本発明転写シートBの高分子電解質層面が、対面するように転写シートを配置し、130℃、3MPaの条件で加圧した後、該転写シートのPETフィルムを剥離した。
以上のようにして、金属触媒担持炭素粒子層/電極触媒層/高分子電解質層/高分子電解質層/電極触媒層/金属触媒担持炭素粒子層からなる電極−電解質膜接合体を製造した。
比較例1(転写シートの製造)
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの一方面上に、上記実施例1の(3)で調製したペーストを、ドクターブレードにより乾燥後の厚さが25μmとなるように塗布し、これを大気雰囲気中90℃で30分乾燥し、電極触媒層を形成した。
以上のようにして、PETフィルム/電極触媒層からなる転写シート(この転写シートを以下「転写シートC」という)を製造した。
比較例2(電極−電解質膜接合体の製造)
比較例1で得られた転写シートCの電極触媒層面が、水素イオン伝導性高分子電解質膜(商品名:Nafion112、デュポン社製)の両面に対面するように転写シートを配置し、130℃、3MPaの条件で加圧した後、該転写シートのPETフィルムを剥離した。
以上のようにして、電極触媒層/電解質膜/電極触媒層からなる電極−電解質膜接合体を製造した。
比較例3(電極触媒層−電極触媒層積層体の製造)
比較例1で得られた転写シートCの電極触媒層面が、対面するように転写シートを配置し、130℃、3MPaの条件で加圧した後、該転写シートのPETフィルムを剥離した。
以上のようにして、電極触媒層−電極触媒層積層体を製造した。
試験例1
実施例3、実施例4及び比較例2で得られた各電極−電解質膜接合体並びに比較例3で得られた電極触媒層−電極触媒層積層体を、各々、サーペンタイン形状の流路が形成されたセパレータで挟持することで単セルを構成し、燃料として水素を、酸化剤として空気を供給することにより、80℃での発電性能(発電の成否、開放起電力及び得られた出力密度の最大値)を調べた。尚、起電力が得られた場合は○、起電力が得られない場合は×として評価した。
構成要素(金属触媒担持炭素粒子及び高分子電解質)の組成を調べた位置は、図5に示す通りである。ガス流路側に位置する界面(転写シートでは基材フィルムに接する部位)を点A、電解質膜を介して転写シートをする際に、電解質膜に接する部位を点B、電解質膜を介さずに転写シートを接合する際の、転写シート同士が接する部位を点Cとした。
実施例3及び比較例2で得られた電極−電解質膜接合体では電解質膜を介した接合を行なうので、構成要素(金属触媒担持炭素粒子及び高分子電解質)の組成分析は、点A及び点Bで行った。実施例4で得られた電極−電解質膜接合体及び比較例3で得られた電極触媒層−電極触媒層積層体では電解質膜を介さないため、構成要素(金属触媒担持炭素粒子及び高分子電解質)の組成分析は、点A及び点Cで行った。
結果を表1に示す。
Figure 2006185800
比較例3の電極触媒層−電極触媒層積層体では、燃料極と空気極との間にガスバリア層に相当する部位が存在しないため、燃料及び酸化剤が両極に自由に出入することが可能であり、そのために起電力を得ることができなかった。
実施例3及び比較例2の電極−電解質膜接合体を比較すると、実施例3の方が比較例2に比べて開放起電力が大きく、出力密度が大きかった。
図1は、本発明の触媒層−電解質膜積層体製造用転写シートの一例を示す断面図である。 図2は、本発明の触媒層−電解質膜積層体製造用転写シートの他の一例を示す断面図である。 図3は、本発明の電極−電解質膜接合体の一例を示す断面図である。 図4は、本発明の電極−電解質膜接合体の他の一例を示す断面図である。 図5は、試験例1における構成要素(金属触媒担持炭素粒子及び高分子電解質)の組成分析の測定位置を示す図面である。
符号の説明
1 基材
2 金属触媒担持炭素粒子層
3 電極触媒層
4 高分子電解質層
5 電解質膜

Claims (10)

  1. 基材の一方面に(1)金属触媒担持炭素粒子層及び(2)電極触媒層が順次積層されてなる転写シートであって、前記電極触媒層は、金属触媒担持炭素粒子及び高分子電解質から構成されており、基材側方向に高分子電解質の含有割合が漸次減少し且つ金属触媒担持炭素粒子の含有割合が漸次増加するように、電極触媒層中の金属触媒担持炭素粒子及び高分子電解質濃度に勾配が設けられている、電極−電解質膜接合体製造用転写シート。
  2. 電極触媒層上に更に(3)高分子電解質層が形成されている請求項1に記載の転写シート。
  3. 前記高分子電解質が水素イオン伝導性高分子電解質である請求項1又は2に記載の転写シート。
  4. 前記金属触媒が白金触媒又は白金化合物触媒である請求項1又は2に記載の転写シート。
  5. 基材の一方面に(1)金属触媒担持炭素粒子層及び(2)電極触媒層が順次積層され、前記電極触媒層は、金属触媒担持炭素粒子及び高分子電解質から構成されており、基材側方向に高分子電解質の含有割合が漸次減少し且つ金属触媒担持炭素粒子の含有割合が漸次増加するように、電極触媒層中の金属触媒担持炭素粒子及び高分子電解質濃度に勾配が設けられている、電極−電解質膜接合体製造用転写シートの製造方法であって、
    基材の一方面に金属触媒担持炭素粒子層を形成させる工程、及び
    該金属触媒担持炭素粒子層の上に電極触媒層を形成させる工程
    を含む、転写シートの製造方法。
  6. 基材の一方面に(1)金属触媒担持炭素粒子層、(2)電極触媒層及び(3)高分子電解質層が順次積層され、前記電極触媒層は、金属触媒担持炭素粒子及び高分子電解質から構成されており、基材側方向に高分子電解質の含有割合が漸次減少し且つ金属触媒担持炭素粒子の含有割合が漸次増加するように、電極触媒層中の金属触媒担持炭素粒子及び高分子電解質濃度に勾配が設けられている、電極−電解質膜接合体製造用転写シートの製造方法であって、
    基材の一方面に金属触媒担持炭素粒子層を形成させる工程、
    該金属触媒担持炭素粒子層の上に電極触媒層を形成させる工程、及び
    該電極触媒層の上に高分子電解質層を形成させる工程
    を含む、転写シートの製造方法。
  7. 請求項1に記載された2枚の転写シートの電極触媒層面が電解質膜の両面に対面するように転写シートを配置し、加圧する工程、及び
    該転写シートの基材を剥離する工程
    を含む、触媒層−電解質膜積層体を製造する方法。
  8. 請求項2に記載された2枚の転写シートの高分子電解質層面が電解質膜の両面に対面するように転写シートを配置し、加圧する工程、及び
    該転写シートの基材を剥離する工程
    を含む、触媒層−電解質膜積層体を製造する方法。
  9. 請求項2に記載された2枚の転写シートを、該転写シートの高分子電解質層面同士が接合されるように配置し、加圧する工程、及び
    該転写シートの基材を剥離する工程
    を含む、触媒層−電解質膜積層体を製造する方法。
  10. 請求項7〜9のいずれかの方法で得られる触媒層−電解質膜積層体。
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