JP2776264B2 - 表示用el素子及びその製造方法 - Google Patents

表示用el素子及びその製造方法

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JP2776264B2
JP2776264B2 JP6221174A JP22117494A JP2776264B2 JP 2776264 B2 JP2776264 B2 JP 2776264B2 JP 6221174 A JP6221174 A JP 6221174A JP 22117494 A JP22117494 A JP 22117494A JP 2776264 B2 JP2776264 B2 JP 2776264B2
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富美夫 大谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はEL(Electro
−Luminescence)素子、特に裏面電極を複
数個のドット状や棒状のセグメント電極に分割した表示
用EL素子に関する。
【0002】
【従来の技術】この種表示用EL素子は表面の透明電極
と裏面のセグメント電極間に交流電源を適宜切換えて印
加し、表示面に種々の図形や文字などを表示するように
構成したもので、各種機器の表示用に利用されている。
【0003】例えば、図4はかかる表示用EL素子の構
造例を示すものであり、酸化インジウム、酸化スズ
(I.T.O)などの蒸着されたポリエステルフィルム
等からなる透明電極1上に、銅や塩素などで活性化され
た硫化亜鉛蛍光体粒子をシアノエチルセルロースなどの
有機バインダに分散させた発光体層2、チタン酸バリウ
ムなどの高誘電体物質をシアノエチルセルロースなどの
有機バインダに分散させた誘電体層3、および銀、ニッ
ケル、カーボンなどの導電ペーストを印刷した裏面電極
4を逐次積層した構造を有している。裏面電極4は誘電
体層3上に多数のセグメント電極4a,4b,4cに分
割して所定パターンに印刷したもので、その上面側は絶
縁保護層5で被覆されると共に、それぞれ窓孔6を介し
て絶縁保護層5上に印刷した引き出し線7に導出され、
これらにより表示用EL素子が構成されている。
【0004】かかる構成の表示用EL素子は透明電極1
と裏面電極4間に交流電圧を印加すると、両電極間に挟
まれた発光体層2の蛍光体粒子が励起されて発光するも
ので、各分割されたセグメント電極4a,4b,4cを
適宜電圧印加することにより、所望の文字や図形を表示
することができる。
【0005】例えば、図5(a)は上記裏面電極4を小
径のドット状電極8で形成し、これらを縦横の7行×5
列のパターンに配置した表示用EL素子、図5(b)は
上記裏面電極4を棒状電極9で形成し、これを日字状に
配置した表示用EL素子である。これらの表示用EL素
子は透明電極1とパターン配置された各ドット状電極8
や棒状電極9を適宜に電圧印加することにより、表示面
に種々の文字や図形[図5(a)はE,図5(b)は
2]を表示する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
発光体層2や誘電体層3を有機バインダを用いて形成し
た所謂有機ELはEL素子の寿命が高々1万時間程度の
ものであり、使用頻度の高いセグメントは劣化が進み、
使用頻度の少ないセグメントは劣化が遅い。このため、
これらの各セグメント電極4a,4b,4cを同時に駆
動して発光させた場合、使用頻度の高い電極部分、例え
ば図5(a)、図5(b)の網斜線図示した部分が暗く
なり、表示された文字や図形などに輝度差を生じ、視認
性低下を生じる問題があった。
【0007】この表示面の輝度差防止策には、例えば、
図6に示すように、表示用EL素子の各セグメント電極
4a,4b,4cの点灯回路に抵抗RやコンデンサCな
どのインピーダンス素子10a,10b,10cを介挿
させる方法が採用されている。
【0008】この輝度差防止手法は、図7に示すよう
に、抵抗RやコンデンサCなどのインピーダンス素子1
0をEL素子11に直列に挿入し、EL素子10に付加
される電源12よりの電圧を分圧して印加させ、EL素
子の特性劣化に応じて補償しようとするものである。
【0009】即ち、一般に有機ELは、図8の特性曲線
aに示すように、点灯中に発光体層2や誘電体層3が劣
化してそのインピーダンスが上昇し、発光体層2を流れ
る電流が低下して発光輝度Bが低下する。そして、この
発光輝度Bの低下は通常、初期発光輝度B0 の50%低
下時点で寿命と定義している。
【0010】そこで、特性劣化補償用のインピーダンス
素子10をEL素子11に直列に挿入しておくと、EL
素子11が特性劣化してそのインピーダンスを特性曲線
cのように上昇すると、EL素子11に印加される電源
12の分圧比がこれに従って上昇し、その分、EL素子
11を明るく点灯させ、寿命特性を特性曲線bのように
改善する。尚、このように、EL素子11の点灯回路に
インピーダンス素子10を外付けして、EL素子11の
寿命特性曲線を改善すること自体は公知であり、表示用
EL素子の点灯回路にも適用されている。
【0011】しかしながら、このように表示用EL素子
の各セグメント電極4a,4b,4cの点灯回路にイン
ピーダンス素子10a,10b,10cを外付けするも
のは、外付けする抵抗RやコンデンサCの値を各セグメ
ント電極4a,4b,4cの面積に応じて設定する必要
があり、その作業が困難なものであった。
【0012】また、インピーダンス素子10を外付けす
る場合に、例えば図9に示すように、各セグメント電極
4a,4b,4cの引き出し線7a,7b,7cの端縁
側に、抵抗ペーストや容量ペーストなどを印刷して、抵
抗RやコンデンサCなどのインピーダンス素子10a,
10b,10cを形成しているが、スペース上の制約な
どにより、セグメント電極4cの配置部分上にインピー
ダンス素子10bを形成することがある。しかし、この
ようにセグメント電極4cのパターン上にインピーダン
ス素子10bを設けると、ジュール熱で発熱し、この部
分の発光体層2の輝度劣化を生じ、表示面に輝度差を生
じることがあった。
【0013】従って、本発明は上記従来の表示用EL素
子の表示面における輝度差防止の問題に鑑みなされたも
のであり、上記各セグメント電極に直列接続され、EL
素子への印加電源分圧用のインピーダンス素子のインピ
ーダンスが、各セグメント電極の大きさに応じて容易に
設定でき、かつインピーダンス素子の発熱による表示面
の輝度むらが解消できるようにすることを目的としてい
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】このため、本発明は表示
用EL素子の各セグメント電極の電極面にそれぞれセグ
メント電極と同形状のインピーダンス素子を積層したも
のである。前記インピーダンス素子は素材にカーボン主
体の抵抗ペーストや樹脂材に高誘電率のフィラー材を混
入した容量ペーストを用い、これらの抵抗ペーストや容
量ペーストを各セグメントの電極面上に印刷して膜状の
抵抗素子や容量素子を形成したものである。また、これ
らの膜状の抵抗素子や容量素子はその表面の誘電体層と
の積層面に所用により導電体層を形成する。更に、前記
表示用EL素子は裏面電極側の半体と発光体層側の半体
とを別体で製作し、これらの両半体を熱可塑性導電性樹
脂材により一体に接合して組付ける製造方法が採用され
るもので、具体的には次のように構成される。
【0015】即ち、本発明の表示用EL素子は、透明電
極上に発光体層、誘電体層および複数個のセグメント電
極に分割された裏面電極を逐時積層してなり、前記裏面
電極はセグメント電極の電極面にインピーダンス層が積
層され、前記誘電体層上に積層された表示用EL素子に
おいて、前記インピーダンス層は前記セグメント電極の
電極面と同形状であり、かつ、前記インピーダンス層の
膜厚は前記セグメント電極の面積に対応して設定されて
いることを特徴としている。
【0016】また、前記インピーダンス層はカーボン主
体の抵抗ペーストからなり、前記セグメント電極の電極
面に印刷されて膜状の抵抗素子を構成したことを特徴と
している。
【0017】また、前記インピーダンス層はペースト用
の樹脂材に高誘電率のフィラー材を混入した容量ペース
トからなり、前記セグメント電極の電極面に印刷され
て、膜状の容量素子を構成したことを特徴としている。
【0018】また、前記インピーダンス層は誘電体層へ
の積層面に良導性の導電体層が積層されたことを特徴と
している。
【0019】また、本発明の表示用EL素子の製造方法
は、透明電極上に発光体層、誘電体層を逐次積層した発
光体層側半体と、裏面電極基体上にそれぞれ引き出し線
に電極導出された複数個のセグメント電極、インピーダ
ンス層を逐次積層した裏面電極側半体とを作製し、前記
発光体層側半体の誘電体層と前記裏面電極側半体のイン
ピーダンス層との対向面に熱可塑性導電ペーストの接着
材層を形成し、この接着材層を介して両者を熱接着する
ことを特徴としている。
【0020】
【作用】インピーダンス層は各セグメント電極に電極面
と同形状に膜状に印刷して形成されるため、膜厚を設定
することで各セグメント電極のインピーダンスが設定で
き、一々電極面積の大きさに応じてこれを計算する必要
がない。また、発熱部は発光面にかかるが、表示面に局
部的に設けるものでなく、表面積が大きくとれるため発
熱が抑えられる。しかも、発熱による劣化は表示面で均
一であり、輝度むらの発生が防止できる。また、EL素
子は裏面電極側半体と発光体層側半体とに別体に製作し
た後、一体に接合して組付けするから、製造管理が容易
となる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。
【0022】図1は本発明の実施例で、表示用EL素子
の構成を示す部分断面図である。
【0023】この表示用EL素子も前記従来の表示用E
L素子と同様に、酸化インジウム、酸化スズ(I.T.
O)などの蒸着されたポリエステルフィルム等からなる
透明電極1上に、銅や塩素などで活性化された硫化亜鉛
蛍光体粒子をシアノエチルセルロースなどの有機バイン
ダに分散させた発光体層2、チタン酸バリウムなどの高
誘電体物質をシアノエチルセルロースなどの有機バイン
ダに分散させた誘電体層3、および銀、ニッケル、カー
ボンなどの導電ペーストで多数のセグメント電極4a,
4b,4cに分割して所定パターンに印刷した裏面電極
4とを逐次積層した構造であり、各セグメント電極4
a,4b,4cは絶縁保護層5で被覆されると共に、そ
の上面側に印刷された引き出し線7に窓孔6を介してそ
れぞれ導出されている。
【0024】この表示用EL素子において、前記従来の
表示用EL素子と相違する点は、裏面電極4の各セグメ
ント電極4a,4b,4cの誘電体層3に積層させる電
極面上に、EL素子の特性劣化に応じて電源電圧を分圧
して印加させるためのインピーダンス層13a,13
b,13cを積層した点のみであり、その他の構成は従
来の表示用EL素子と同様である。従って、同じ構成部
分は図4と同一参照符号を付し、その説明は省略する。
【0025】上記インピーダンス層13a,13b,1
3cは素材にカーボン主体の抵抗ペーストを用い、これ
を所定の体積抵抗率に調整して、各セグメント電極4
a,4b,4cの電極面にそれぞれ各セグメント電極4
a,4b,4cと同形状にスクリーン印刷し、各セグメ
ント電極4a,4b,4c上に膜状の抵抗素子を構成し
たもので、それぞれ所望の抵抗値Rになるように、スク
リーン印刷の膜厚dが設定される。
【0026】このようにセグメント電極4a,4b,4
c上にインピーダンス層13a,13b,13cを積層
する表示用EL素子の製造は、従来の表示用EL素子の
製造と同様に、基材に透明導電フィルムなどを用い、こ
のフィルム上に主としてスクリーン印刷手法等を駆使
し、各構成要素の成膜層を逐次積層することにより製造
することができる。
【0027】即ち、透明導電フィルムなどからなる透明
電極1上に発光体層2、誘電体層3を逐次スクリーン印
刷手法により積層して形成する。そして、各セグメント
電極4a,4b,4cを誘電体層3上に積層するに先立
って、先ず、誘電体層3上の各セグメント電極4a,4
b,4cの積層予定位置に、カーボン主体の抵抗ペース
ト、例えばボリュウームの摺動面等に使用する抵抗ペー
ストをスクリーン印刷し、各セグメント電極4a,4
b,4cと同形状の抵抗性のインピーダンス層13a,
13b,13cを形成する。その後、このインピーダン
ス層13a,13b,13cの表面上に銀、ニッケル、
カーボンなどの導電ペーストをスクリーン印刷してセグ
メント電極4a,4b,4cを形成する。これにより、
各セグメント電極4a,4b,4cの電極面上にこれと
同形状のインピーダンス層13a,13b,13cがそ
れぞれ積層されて誘電体層3上に積層される。後は、従
来と同様、各セグメント電極4a,4b,4cの上面側
に窓孔6を残してアルキッド樹脂などの絶縁性保護層5
を被覆した後、絶縁性保護層5上に窓孔6上を通って導
電性ペースト等の引き出し線7を印刷形成して、各セグ
メント電極4a,4b,4cを導出すればよい。
【0028】かかる構成によれば、各インピーダンス層
13a,13b,13cはそれぞれセグメント電極4
a,4b,4cの形状に合わせて積層して形成されるた
め、使用する抵抗ペーストの体積抵抗率に合わせて、イ
ンピーダンス層13a,13b,13cのスクリーン印
刷の膜厚さdを規制すれば、それぞれ各セグメント電極
4a,4b,4cの電極面積に応じたインピーダンス値
が設定できる。従って、従来のように、各セグメント電
極4a,4b,4cの大きさによって一々インピーダン
スを計算するといった煩雑さがなく、作業が極めて簡単
になされる。
【0029】また、上記各インピーダンス層13a,1
3b,13cはそれぞれセグメント電極4a,4b,4
c上に積層して形成されるため、従来のように、EL素
子の表示面の極く限られた端部域に配設するものに比べ
て、広く表示面上に形成でき、放熱上有利となって発熱
せず、輝度むらの発生が防止される。また、各インピー
ダンス層13a,13b,13cの単位面積当たりの発
熱量は何れも同じ値であり、この発熱によってEL素子
が劣化しても、均一に劣化するため、輝度むらの発生が
抑制される。
【0030】また、このように、セグメント電極4a,
4b,4c上に抵抗性のインピーダンス層13a,13
b,13cを積層した表示用EL素子は上記抵抗性のイ
ンピーダンス層13a,13b,13cが回路の電流制
限作用を有しており、特に、IC化された点灯回路装置
の小型化、小容量化に好適する。
【0031】即ち、各セグメント電極4a,4b,4c
を矩形波パルスをスイッチングして点灯駆動する装置に
おいては、EL素子が容量性負荷であるために、スイッ
チング時の立上り部分で大きい突入電流を生じる。しか
し、各セグメント電極4a,4b,4cに積層したイン
ピーダンス層13により、上記突入電流のピーク値が極
めて小さい値に抑えられ、スイッチング回路を小さく設
定することが出来、点灯回路が安価に構成できる。
【0032】図2は本発明の他の実施例の表示用EL素
子であり、上記実施例において、各セグメント電極4
a,4b,4cに積層されるインピーダンス層13(1
3a,13b,13c)の誘電体層3への積層面に、カ
ーボン、ニッケル、銀、銅など良導電性の導電ペースト
を印刷した導電体層14(14a,14b,14c)を
配設したものである。
【0033】かかる構成によれば、上記実施例のインピ
ーダンス層13の形成において、セグメント電極4a,
4b,4cが比較的大きく[例えば図5(a)や図5
(b)の表示用EL素子において、ドット状電極8や棒
状電極9を反転して表示する場合に配設される下地用電
極(不図示)など]、その膜厚dが均一に形成し難い場
合、表示面の輝度分布が不均一となるが、このように、
インピーダンス層13と誘電体層3との間に低抵抗の導
電体層14を配設すると、インピーダンス層13形成面
下の発光体層2に印加される電圧分布が均一となるよう
に作用し、輝度分布の均一性が得られる。
【0034】図3はこのように各セグメント電極4a,
4b,4cにインピーダンス層13(13a,13b,
13c)を積層し、EL素子の特性値劣化を補償するよ
うにした表示用EL素子の製造に好適な製造方法を示す
ものであり、発光体層側半体15と裏面電極側半体16
とを別体で製作し、これらの両半体15、16を熱可塑
性導電性樹脂材17により一体に接合して組付ける製造
方法が採用される。
【0035】即ち、発光体層側半体15は、図示するよ
うに、ポリエステルフィルムなどにI.T.Oを形成し
た透明導電フィルムなどからなる透明電極1上に発光体
層2、誘電体層3を逐次スクリーン印刷手法により積層
し、発光体層側半体15を製作する。
【0036】一方、裏面電極側半体16は裏面電極基体
としてPET樹脂フィルムなどが用いられ、この裏面電
極基体18にそれぞれ絶縁を保って引き出し線7に電極
導出される複数個のセグメント電極4a,4b,4cを
スクリーン印刷手法などにより印刷して形成する。
【0037】この引き出し線7への電極導出は、図示す
るように、裏面電極基体16の表面に、引き出し線7を
印刷した後、上面側にアルキッド樹脂などの絶縁性保護
層5を被覆し、更にこの絶縁性保護層5上にセグメント
電極4a,4b,4cを印刷して形成する。尚、このセ
グメント電極4a,4b,4cの印刷時、絶縁性保護層
5に窓孔6を開口しておき、窓孔6を介して引き出し線
7と接続する。或いは、図示しないが、引き出し線7を
裏面電極基体18の反対側表面(図の上面側の表面)に
印刷して形成しておき、裏面電極基体16の表面に印刷
した各セグメント電極4a,4b,4cを裏面電極基体
18に穿設した窓孔を介して引き出し線7と接続し、裏
面電極基体18の外面側に導出するなど、種々の電極導
出構造が採用される。
【0038】次に、セグメント電極4a,4b,4cの
印刷された裏面電極基体16は各セグメント電極4a,
4b,4c上にインピーダンス層13a,13b,13
c、熱可塑性導電性接着材層17(17a,17b,1
7c)をスクリーン印刷手法により逐次セグメント電極
4a,4b,4cと同形状に積層し、裏面電極側半体1
6を製作する。
【0039】そして、このように製作した発光体層側半
体15と裏面電極側半体16は、図示するように、接合
面を上下対向して配置させて熱プレス装置により一体に
接合する。
【0040】このような製造方法によれば、上記裏面電
極側半体16は熱可塑性導電性接着材層17と誘電体層
3との強固な接合が得られる上、熱可塑性導電性接着材
層17によりインピーダンス層13の不均質性、例え
ば、インピーダンス層13自体のポーラス性や溶剤によ
る変容性などによる不均質性、あるいは前記したインピ
ーダンス13層の肉厚のバラツキ等による不均一性など
がカバーされる。
【0041】また、裏面電極側半体16は通常、製造す
る表示用EL装置のデザイン毎に各セグメント電極4
a,4b,4cのパターンや引き出し線7の導出パター
ンが異なるが、発光体層側半体15は共通的であり、こ
れらを組合せることで、所望の表示用EL装置が適宜に
製造でき、生産管理が容易となる。
【0042】尚、本発明は上記各実施例において、イン
ピーダンス層13はカーボン主体の抵抗ペーストで形成
し、抵抗性のインピーダンス素子を形成したが、これを
ペースト用の樹脂材に高誘電率のフィラー材を混入した
容量ペーストで形成して容量性のインピーダンス素子を
形成しても、同様にEL素子の特性劣化を補償すること
ができる。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明は表示用EL素子
の各セグメント電極に同形状のインピーダンス素子を
セグメント電極の面積に対応した膜厚で積層するように
構成したから、セグメント電極の大きさに応じて変化し
て介挿される点灯回路のインピーダンスを容易に設定す
ることができる。また、インピーダンス素子の搭載によ
る素子面の発熱が低減でき、表示の輝度むらが改善でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で、表示用EL素子の構成を
示す部分断面図
【図2】本発明の他の実施例で、表示用EL素子の構成
を示す部分断面図
【図3】本発明の表示用EL素子の製造過程を示す部分
断面図
【図4】従来の表示用EL素子の構成を示す部分断面図
【図5】表示用EL素子の裏面電極のパターン図で、図
5(a)はドット状電極のパターン図、図5(b)は棒
状電極のパターン図
【図6】従来の表示用EL素子の表示面の輝度むら防止
策の説明図
【図7】EL素子の点灯回路図
【図8】EL素子の経時特性曲線図
【図9】従来の表示用EL素子の表示面の輝度むらの説
明図
【符号の説明】
1 透明電極 2 発光体層 3 誘電体層 4 裏面電極 4a〜4cセグメント電極 13a〜13cインピーダンス層 14a〜14c導電体層 15 発光体層側半体 16 裏面電極側半体 17a〜17c熱可塑性導電性樹脂材(接着材層) 18 裏面電極基体
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05B 33/22 H05B 33/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明電極上に発光体層、誘電体層および複
    数個のセグメント電極に分割された裏面電極を逐時積層
    してなり、前記裏面電極はセグメント電極の電極面にイ
    ンピーダンス層が積層され、前記誘電体層上に積層され
    表示用EL素子において、前記インピーダンス層は前
    記セグメント電極の電極面と同形状であり、かつ、前記
    インピーダンス層の膜厚は前記セグメント電極の面積に
    対応して設定されていることを特徴とする表示用EL素
    子。
  2. 【請求項2】前記インピーダンス層は高誘電率のフィラ
    ー材を混合した樹脂層であることを特徴とする請求項1
    記載の表示用EL素子。
  3. 【請求項3】前記インピーダンス層は誘電体層への積層
    面に良導性の導電体層が積層されたことを特徴とする請
    求項記載の表示用EL素子。
  4. 【請求項4】二つの半体を熱接着して表示用EL素子を
    製造する方法において、一方の半体が透明電極上に発光
    体層、誘電体層を逐時積層した発光体層側半体であり、
    他方の半体が裏面電極上にそれぞれ引き出し線に電極導
    出された複数個のセグメント電極、インピーダンス層を
    逐時積層した裏面電極側半体であって、前記発光体層側
    半体の誘電体層と前記裏面電極側半体のインピーダンス
    層を熱可塑性導電ペーストの接着材層を介して熱接着す
    ことを特徴とする表示用EL素子の製造方法。
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