JP4129880B2 - ヒータ装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒータ装置及びその製造方法に係り、特に自動車のステアリング・ホイールやシート、あるいは複雑な配管のエルボー部などに使用されるヒータ装置及びその製造方法に関する。
従来から、自動車のステアリング・ホイールやシート、あるいは複雑な配管のエルボー部などに面状発熱体からなるヒータ装置が用いられ、寒冷地においてこれらが氷結することを防いでいる。このヒータ装置の面状発熱体は、自動車のステアリング・ホイール等に密着させるために伸縮性や柔軟性が要求され、また、この伸縮性や柔軟性は面状発熱体に電流を流すための電極にも要求され、さらに自動車のステアリング・ホイール等に密着させた際に伸縮性や柔軟性と共に型崩れしないような面状発熱体が要求されている。
このようなヒータ装置として、柔軟性PTC発熱体(例えば特許文献1参照。)、面状発熱体(例えば特許文献2参照。)、炭素繊維面状発熱体用電極の取付構造(例えば特許文献3参照。)がある。
柔軟性PTC発熱体は、柔軟性PTC抵抗体と、柔軟性PTC抵抗体に給電する柔軟性電極と、表面に柔軟性PTC抵抗体及び柔軟性電極を含浸保持する含浸保持層と裏面にバリアー層を有する柔軟性基材と、柔軟性PTC発熱体及び柔軟性電極を被覆する柔軟性被覆材とからなるものである。このような構成の柔軟性PTC発熱体によれば、自動車のステアリング・ホイール等の曲面形状物にPTC発熱体と共に電極も密着させることが可能になったことが特許文献1に記述されている。なお、PTC発熱体とは、温度が上がると電気抵抗が増加して通電量を減少させる特性を有している。
また、面状発熱体は、平面状の柔軟な基材に半導電性塗料をコーティング又は含浸させて導電性を持たせるとともに両側部に沿って電源供給用電極を配設し、電極に対応する面状発熱体の表裏両面を絶縁性および難燃性を備えた保護材で覆ったものである。このような構成の面状発熱体によれば、電極に対応する面状発熱体の表裏両面が保護材で覆われているので、基材と電極の接合部に直接機械的負荷がかかることがなく、基材と電極との剥離の発生を抑止できるとともに、スパークにより基材と電極の接合部に焼損が生じても他の引火する事故を未然に防止でき、また、保護材は絶縁性を有しているので、基材と電極との剥離が発生してスパークが生じて電極が露出しても漏電することはなく、二次災害の発生を抑止できることが特許文献2に記述されている。
また、炭素繊維面状発熱体用電極の取付構造は、炭素繊維混抄面状発熱体の表面に銀ペーストを含浸した電極基層を形成し、電極基層上に金を表面被覆した銅箔を形成し、銅箔側から穿孔して固着したものである。このような構成の炭素繊維面状発熱体用電極によれば、銀素材からなる電極基層に金を表面被覆した銅箔を積層したものを穿孔して電極を炭素繊維混抄面状発熱体に固定しているので、手作業ではなく自動的に形成することが可能になり、また、銀素材からなる電極基層に金の表面被覆層を形成しているので、高温条件下で長時間使用しても、電極が腐食しなくなることが特許文献3に記述されている。
特開2003−217904号公報 特開平8−180964号公報 特開平7−288172号公報
しかしながら背景技術において示した特許文献1の柔軟性PTC発熱体では、自動車のステアリング・ホイールに適用した場合、運転者はステアリング・ホイールのほぼ同じ部分を握って操作することになるので、ステアリング・ホイールの芯体に装着した柔軟性PTC発熱体を覆っている皮革などの表皮材に汗が滲み込むことがある。また、運転手が誤って飲料水等をステアリング・ホイールにこぼして表皮材に飲料水等が滲み込むこともある。この表皮材に汗や飲料水等が繰り返して多量に滲み込むと、柔軟性PTC発熱体は含浸保持層の表面に柔軟性被覆材が被覆され裏面にバリアー層が張り合わされているだけなので、表皮材に滲み込んだ汗や飲料水等が柔軟性PTC抵抗体及び柔軟性電極を含浸保持する含浸保持層にも到達することになり、当該含浸保持層を腐食させる虞があった。さらに、この柔軟性PTC発熱体は、柔軟性基材の含浸保持層側に柔軟性PTC抵抗体インキをスクリーン印刷し乾燥しているので、柔軟性はあるが伸縮性については構造上難点があった。したがって、自動車のステアリング・ホイールに適用した場合、柔軟性PTC発熱体では伸縮性が不足するので、ステアリング・ホイールの内外周に皺を発生させることなく加工することは極めて困難であった。
また、特許文献2の面状発熱体では、面状発熱体の電極に対応する表裏面に保護材を耐熱性両面テープで貼着し、この保護材の表面を絶縁テープで覆っているだけなので、自動車のステアリング・ホイールに適用した場合、ステアリング・ホイールの表皮材に汗や飲料水等が繰り返して多量に滲み込むと、電極に到達することになり、当該電極を腐食させる虞があった。また、この面状発熱体は座布団や布団に使用することを前提にした構成なので、自動車のステアリング・ホイールやシート、あるいは複雑な配管のエルボー部などに密着させることができるような柔軟性や伸縮性をもたせることはできなかった。
また、特許文献3の炭素繊維面状発熱体用電極の取付構造では、銀素材からなる電極基層に金を表面被覆した銅箔を積層したものを穿孔して電極を炭素繊維面状発熱体に固定しているので、銅箔に表面被覆した金が剥離する虞があった。このような炭素繊維面状発熱体を自動車のステアリング・ホイールに適用した場合、ステアリング・ホイールの表皮材に汗や飲料水等が繰り返して多量に滲み込むと、電極の金が剥離した銅箔に到達することになり、当該電極を腐食させる虞があった。また、この炭素繊維面状発熱体は、和紙の原料と炭素繊維の短繊維とを混合して抄紙したものなので、自動車のステアリング・ホイールやシート、あるいは複雑な配管のエルボー部などに密着させることができるような柔軟性や伸縮性をもたせることはできなかった。
本発明は、このような従来の難点を解決するためになされたもので、耐蝕性に優れ而も電極に柔軟性をもたせるヒータ装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のヒータ装置は、曲面に対しても密着可能な柔軟性を有する面状発熱体と、予め定められた幅および長さで厚さが0.01mm〜0.5mmからなる金属箔を面状発熱体の両端部それぞれに重ねて、金属箔と面状発熱体が当該金属箔の長さ方向の一端から他端に向かって実質的に前記幅一面に平面的な薄い状態で半田付けされている電極基層を有する電極とを備えている。
このヒータ装置の第1の態様において、電極は、電極基層の表裏両面に感圧性接着剤により密着した状態で固定して当該電極基層を密閉する防水性の高分子フィルムと、高分子フィルムに固定される電極基層の半田付け側を高分子フィルムで密閉する前に電極基層の半田付け側から少なくとも当該電極基層を水密状態にするように塗布される接着剤とから構成されているものである。
このようなヒータ装置によれば、電極基層と面状発熱体と高分子フィルムとを接着剤で強固に一体化させているので、電極基層の面側全体は高分子フィルムが遮水し、高分子フィルムを折り曲げたときに生じる隙間は接着剤が遮水することができる。また、高分子フィルムは厚さが薄いものでも充分に遮水することができるので、自動車のステアリング・ホイールやシート、あるいは複雑な配管のエルボー部などに密着させることができるような柔軟性をもたせることができる。したがって、自動車のステアリング・ホイールに適用した場合、ステアリング・ホイールの表皮材に汗や飲料水等が繰り返して多量に滲み込んだとしても、電極まで到達することを防ぐことができる。
また、このヒータ装置の第1の態様において、高分子フィルムは、電極基層を感圧性接着剤による糊代を含めて覆うと共に当該電極基層に隣接する面状発熱体の一部も覆う大きさに形成されているものである。これにより、高分子フィルムで電極基層全体を囲い込むと共に当該電極基層に隣接する面状発熱体の一部も確実に覆うことができ、さらに接着剤で高分子フィルムを折り曲げたときに生じる隙間を埋めることができるので、電極基層への液体の浸入を多面的に阻止することができる。
また、このヒータ装置の第1の態様において、電極基層を密閉する高分子フィルムは、当該高分子フィルムに感圧性接着剤によって密着した状態で固定される柔軟性のある絶縁材料で覆われているものである。これにより、電極の引張り強度を高めることができ、また、極薄の高分子フィルムや電極基層を保護することができる。このような絶縁材料としては、不織布が好ましい。
また、このヒータ装置の第1の態様において、高分子フィルムの厚みは、60μm以上200μm以下、あるいは10μm以上150μm以下である。高分子フィルムの厚みは、遮水性、柔軟性、強度性の何れも満足できる厚さで決められるもので、60μm以上の厚みにすることで電極を保護するための絶縁材料を高分子フィルムに被覆しなくとも強度性を満足させることができるが、200μmより厚くなると、柔軟性を満足させることができなくなるからである。また、10μmより薄い厚みになると切れ易くなり、150μmより厚くなると絶縁材料を高分子フィルムに被覆した場合に柔軟性の低下を招くことがあるからである。
また、このヒータ装置の第1の態様において、高分子フィルムは、予め表裏両面に感圧性接着剤が塗布された粘着テープである。これにより、高分子フィルムに感圧性接着剤を塗布する工程を省略することができる。
また、このヒータ装置の第1の態様において、高分子フィルムは、ポリエステル、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、塩化ビニルからなる群から選択した何れか1つの材料からなるものである。これら材質は何れも薄くても機械的に丈夫で且つ液体を透過させることのない材料なので、遮水性、柔軟性、強度性の何れも満足できる高分子フィルムとして好適である。
また、このヒータ装置の第1の態様において、接着剤はエラストマー系である。これにより、液体の浸入を防ぐとともに、柔軟性を維持するための弾力性を硬化後においても保つことができる。
また、このヒータ装置の第1の態様において、面状発熱体は、ヒータ裸線が合金である複数のヒータ素線同士が、ループを経(たて)方向に連続且つ平面的に綴るトリコット編みに形成されているものである。この面状発熱体はヒータ裸線が合金である複数のヒータ素線同士がトリコット編みで形成されていることから、伸縮性に富み、柔軟性があるので、自動車のステアリング・ホイールやシート、あるいは複雑な配管のエルボー部などに密着させることができる。
また、このヒータ装置の第1の態様において、ヒータ素線は、少なくとも2種類の異種材料を使用して複数層で絶縁被覆されているものである。これにより、このヒータ素線を編機でトリコット編みに編む際に生じる被覆層の裂傷を防ぐことができるので、ヒータ素線の防水性を高めてヒータ装置の耐蝕性を総合的に高めることができる。このようなヒータ素線の異種材料は、ヒータ裸線に被覆する第1層がウレタン、第1層に被覆する第2層がナイロンであることが好ましい。これにより、第1層としてヒータ裸線に被覆されたウレタンに生ずるピンホール、加水分解等による絶縁性の低下を、第2層としてナイロンを被覆することで防ぐことが可能になる。
本発明の第2の態様において、矩形状からなる金属箔に、曲面に対しても密着可能な柔軟性を有する面状発熱体の端部を重ねる第1工程と、金属箔と面状発熱体とを当該金属箔の長さ方向の一端から他端に向かって実質的に幅一面に平面的な薄い状態で面状発熱体側から半田付けして電極基層を形成する第2工程と、電極基層の半田付け側とは逆面となる面に防水性の高分子フィルムを、当該電極基層を完全に覆うと共に面状発熱体の端部から所定長さだけ突き出るように感圧性接着剤にて密着した状態で固定する第3工程と、高分子フィルムが固定された電極基層の半田付け側から少なくとも当該電極基層を水密状態にするように接着剤を塗布する第4工程と、電極基層に固定された高分子フィルムの突き出た部位を折り曲げて当該電極基層の半田付け側の面に感圧性接着剤により密着した状態でプレス固定して当該電極基層を密閉する第5工程とからなるヒータ装置の製造方法である。
このようなヒータ装置の製造方法によれば、電極基層と面状発熱体と高分子フィルムとを接着剤で強固に一体化させることができるので、特に面状発熱体側から電極基層に向かって液体が浸入してくることを阻止することができるようになる。
また、このヒータ装置の製造方法による第2の態様において、第5工程でプレス固定する前の何れかの工程において、高分子フィルムに柔軟性のある絶縁材料を感圧性接着剤によって密着する工程を追加するものである。この工程により、電極の引張り強度を高めることができ、また、極薄の高分子フィルムや電極基層を保護することができるようになる。
本発明により、柔軟性のある電極構造の特質を維持したまま耐蝕性をも満足できるヒータ装置を提供することができた。
以下、本発明のヒータ装置及びその製造方法を適用したその好ましい実施の形態例について、図面にしたがって説明する。
本発明の好ましい実施の形態例であるヒータ装置は図3(a)に示すように、例えば複数のヒータ素線20が網目状に編まれている面状発熱体2のループを綴る方向である経方向Vの両端部2a、2bそれぞれに、電極3が隔置された状態で設けられている。この2つの電極3、3の端部にはそれぞれリード線4、4が電気的に固定され、一方のリード線4にはサーモスタット5が接続されている。
このような電極3は図1、図2に示すように、予め定められた幅および長さの矩形状で厚さが0.01mm〜0.5mmからなる金属箔31を面状発熱体2の両端部2a、2bそれぞれに重ねて、金属箔31と面状発熱体2が当該金属箔31の長さ方向の一端から他端に向かって実質的に幅一面に平面的な薄い状態で面状発熱体側から半田付けされている電極基層30(図3(b)参照)を有している。この電極基層30を形成する金属箔31としては、導電性および耐腐食性を有する錫、半田あるいは銅などの非鉄金属がめっきなどの皮膜処理されているものが好ましい。なお、金属箔自体を導電性および耐腐食性を有する金、銀、ニッケルなどの非鉄金属にしても、同様の効果を得ることができる。半田付けは、加熱した半田ごてで金属箔31に重ねられた面状発熱体2に対して金属箔31の幅一面に当該金属箔31の厚さより薄い平面的な状態に行われる。この半田の厚みとしては、5μmから30μmが好ましい。このような半田付けができる半田としては、フラックス含有量が多くて高温特性がよく、優れたヌレ性のあるものが好適である。なお、半田は環境保護の観点から、錫−銀−銅系や錫−銀−ビスマス系等の鉛フリー半田が好ましい。
また、この電極3は、電極基層30の表裏両面に感圧性接着剤32により密着した状態で固定して当該電極基層30を密閉する防水性の高分子フィルム33と、高分子フィルム33に固定される電極基層30の半田付け側SSを高分子フィルム33で密閉する前に電極基層30の半田付け側SSから当該電極基層30を水密状態にするように塗布される接着剤34とから構成されている。
高分子フィルム33は、電極基層30を感圧性接着剤32による糊代を含めて覆うと共に当該電極基層30に隣接する面状発熱体2の一部も覆う大きさに形成されている。ここで糊代とは、電極基層30の外周に形成される充分な接着スペースのことを言う。これにより、高分子フィルム33で電極基層30全体を囲い込むと共に当該電極基層30に隣接する面状発熱体2の一部も確実に覆うことができ、さらに接着剤34で高分子フィルム33を折り曲げたときに折り返し面間に生じる隙間を充分な接着スペースを確保して埋めることができるので、電極基層30への液体の浸入を多面的に阻止することができる。このような機能を有する高分子フィルム33としては、ポリエステル、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、塩化ビニルからなる群から選択した何れか1つの材質が好ましい。これら材質は何れも薄くても機械的に丈夫で且つ液体を透過させることのない材料なので、遮水性、柔軟性、強度性の何れも満足できる高分子フィルムとして好適である。また、感圧性接着剤32としては、シリコーン系、アクリル系、合成ゴム系の接着剤が好ましい。なお、予め感圧性接着剤32が高分子フィルム33に塗布された粘着テープを使用してもよい。この粘着テープを使用することで、高分子フィルム33に感圧性接着剤32を塗布する製造工程を省略することができる。また、接着剤34としては、クロロプレンゴム系、スチレンブタジエンゴム系、シリコーン系、アクリルゴム系、変成シリコーン系などのエラストマー系が好ましい。これにより、液体の浸入を防ぐとともに、柔軟性を維持するための弾力性を硬化後においても保つことができる。なお、接着剤34と高分子フィルム33の組み合わせによっては接着性が低下する場合があるので、予めプライマ処理、コロナ放電処理、エッチング処理などの接着性を改善する表面処理を施しておくとよい。
さらに、高分子フィルム33は、当該高分子フィルム33に感圧性接着剤32’によって密着した状態で固定される柔軟性のある絶縁材料35で覆われていてもよい。これにより、電極3の引張り強度を高めることができ、また、極薄の高分子フィルム33や電極基層30を保護することができる。このような絶縁材料としては、耐熱性のあるポリエステル系の繊維の不織布が好ましいが、引張り強度等を高めることができれば、どのようなものでもよい。
このような高分子フィルム33の厚みは、遮水性、柔軟性、強度性の何れも満足できる厚さで決められるもので、絶縁材料35で覆われていない場合には、60μm以上200μm以下がよい。このように限定するのは、60μm以上の厚みにすることで電極3を保護するための絶縁材料35を高分子フィルム33に被覆しなくとも強度性を満足させることができるが、200μmより厚くなると、柔軟性を満足させることができなくなるからである。また、絶縁材料35で覆われている場合には、10μm以上150μm以下がよい。このように限定するのは、10μmより薄い厚みになると切れ易くなり、150μmより厚くなると絶縁材料35を高分子フィルム33に被覆した場合に柔軟性の低下を招くことがあるからである。
このように構成された電極3は、電極基層30と面状発熱体2と高分子フィルム33とを接着剤34で強固に一体化させているので、電極基層30の面側全体は高分子フィルム33が遮水し、高分子フィルム33を折り曲げたときに折り返し面間に生じる隙間は接着剤34が遮水することができる。また、面状発熱体側から電極基層30に向かって液体が浸入してくることを阻止することに、特に効果を発揮する。
なお、電極3を固定する面状発熱体2としては、例えば図4に示すように、ヒータ裸線が合金である複数のヒータ素線20同士が、ループを経(たて)方向Vに連続且つ平面的に綴るトリコット編みに形成されている網目状のものがよい。通常、編機で編む際、この業界で一般的に採用されている編み方でヒータ裸線が合金である複数のヒータ素線同士を網目状に編むと、伸縮性に富み柔軟性がある面状発熱体を提供することができないが、トリコット編みにすることでその難点を解消することができる。このヒータ裸線の材料は、ニッケルが1%以上入った銅合金、またはニクロム線等の腐食に強く抵抗値をコントロールし易い合金が好ましく、また、体積固有抵抗が純銅の1〜100倍、好ましくは2〜20倍であれば、加工性がよくなる。さらに、ヒータ裸線の線径は0.02〜0.12mmであれば、強度と柔軟性を両立させることができる。なお、この面状発熱体2は図3(a)に示すように、電極3が設けられていない横方向Hの両端部2c、2dに形成されている編目は耐熱性のある合成繊維の糸6によって縁かがりされているので、当該面状発熱体2が型崩れすることを防ぐことができる。
このようなヒータ素線20がトリコット編みに形成されている面状発熱体2に金属箔31を半田付けすると、半田ごての加熱温度でヒータ裸線に被覆された絶縁コートを溶かして剥がすことができるので、面状発熱体2の抵抗値を安定させることができる。
なお、ヒータ素線20は、少なくとも2種類の異種材料を使用して複数層で絶縁被覆されていることが好ましい。ヒータ素線は編機でトリコット編みに編むと、機械的負荷により被覆層の裂傷を引き起こす場合がある。そこで、ヒータ裸線を別工程で積層させた複数層で絶縁被覆することで、ヒータ素線を編機でトリコット編みに編む際に生じる被覆層の裂傷を防ぐようにする。これにより、ヒータ素線を保護材などにより覆わなくてもヒータ素線自体の防水性を高めることができるので、ヒータ装置1の耐蝕性を総合的に高めることができる。このようなヒータ素線20の異種材料は、例えばヒータ裸線に被覆する第1層がウレタン、第1層に被覆する第2層がナイロンであることが好ましい。これにより、第1層としてヒータ裸線に被覆されたウレタンに生ずるピンホール、加水分解等による絶縁性の低下を、第2層としてナイロンを被覆することで防ぐことが可能になる。
次に、上述したヒータ装置1の電極3を面状発熱体2に固定する製造方法について説明する。
この製造方法は図2に示すように、6工程からなるものである。なお、図2においては説明の便宜上、感圧性接着剤32、32’を省略して図示している。
第1工程では、金属箔31に面状発熱体2の端部2aを重ねる。なお、図面においては面状発熱体2の一方の端部2aしか示されていないが、実際は電極3は両端部2a、2bに設けられるものであるので、両端部において実施される(図2(a))。
第2工程では、第1工程において重ねられた金属箔31と面状発熱体2とを当該金属箔31の長さ方向の一端から他端に向かって幅一面に平面的な薄い状態で面状発熱体側から半田付けして電極基層30を形成する(図2(b))。また、この第2工程においては、電極基層30の何れか一方の端部にリード線4も半田付けされている。このリード線4は電源に接続されるものである。
なお、第1工程前あるいは第2工程後に、電極基層30を保護するための高分子フィルム33と絶縁材料35とを感圧性接着剤32によって密着した状態で固定する工程を追加することがある(図2(c))。図中においては、高分子フィルム33の一部を破断して絶縁材料35を示している。この工程は、高分子フィルム33を保護するために追加されるものであるが、高分子フィルム33の厚みが柔軟性と共に強度性も満足させることができる厚さならば、省略してもよい。
第3工程では、第2工程において面状発熱体2の端部2aに形成された電極基層30の半田付け側SSとは逆面となる面RF(図1参照)に高分子フィルム33を、当該電極基層30を完全に覆うと共に面状発熱体2の端部2aから所定長さだけ突き出るように感圧性接着剤32にて密着した状態で固定する(図2(d))。なお、高分子フィルム33は、電極基層30を感圧性接着剤32による糊代を含めて覆うと共に当該電極基層30に隣接する面状発熱体2の一部も覆う大きさに形成されているので、突き出させる所定長さは当該高分子フィルム33を均等に折り曲げた際に生じる2面のうちの一方の面の長さが好ましい。
第4工程では、第3工程において高分子フィルム33が固定された電極基層30の半田付け側SSから当該電極層30と共に面状発熱体2の一部も水密状態にするように接着剤34を塗布する。また、電極基層30に半田付けされているリード線4の裸線41も水密状態にするように接着剤34が塗布されている(図2(e))。
第5工程では、第3工程において電極基層30に固定された高分子フィルム33の突き出た部位を折り曲げて当該電極基層30の半田付け側SSの面SFに感圧性接着剤32により密着した状態でプレス固定して当該電極基層30を密閉する(図2(f))。なお、高分子フィルム33に絶縁材料35が固定されている場合には、高分子フィルム33が固定された絶縁材料35を折り曲げてプレス固定することになる。このようなプレス固定をするためにクランプが用いられる。クランプは、電極3、電極基層30、高分子フィルム33及び絶縁材料35が位置ずれしないように、これら構造体の平面に対して垂直に押えることができるように押圧動作させる。このようなクランプとしては、ある程度弾力性を有し、これら構造体全体を加圧することが重要で、薄いゴム板等を加圧面に固定した加圧治具であればどのようなものでも用いることができる。したがって、第4工程で接着剤34を塗布後、電極全体に所定の圧力を加えた状態で当該接着剤34を硬化させることができるので、電極3の厚みをほぼ電極基層30、高分子フィルム33、絶縁材料35がある場合は絶縁材料35の各厚み分だけの厚さにすることができる。
このような製造方法によれば、電極基層30と面状発熱体2と高分子フィルム33とを接着剤34で強固に一体化させることができるので、特に面状発熱体側Aから電極基層30に向かって液体が浸入してくることを阻止することができるようになる。
このような電極3が端部2a、2bに固定された面状発熱体2から成るヒータ装置1において、以下のような二種類の実験を行った。
第1の実験内容は、ヒータ装置を塩水に浸漬した状態で通電し、その際の電極の腐食に対する評価を行うものである。
この腐食実験の試料として、
(1)直径が0.07mmの銅合金であるヒータ裸線にJIS3種ウレタン絶縁コートされているヒータ素線がトリコット編みに形成されている面状発熱体と、幅7mm、長さ80mm、厚さ0.1mmの錫めっき銅箔とを選定し、錫が96.5%、銀が3%、銅が0.5%の三元系の鉛フリー半田を用いて、350度〜400度に加熱した半田ごてで接続して電極基層を形成した電極を有するヒータ装置である試料1、
(2)直径が0.07mmの銅合金であるヒータ裸線にJIS3種ウレタン絶縁コートされているヒータ素線がトリコット編みに形成されている面状発熱体と、幅7mm、長さ80mm、厚さ0.1mmの錫めっき銅箔とを選定し、錫が96.5%、銀が3%、銅が0.5%の三元系の鉛フリー半田を用いて、350度〜400度に加熱した半田ごてで接続して電極基層を形成し、この電極基層を、幅30mm、長さ85mm、厚さ0.3mmのポリエステル系の繊維の不織布をアクリル系の粘着剤で密閉した電極を有するヒータ装置である試料2、
(3)直径が0.07mmの銅合金であるヒータ裸線にJIS3種ウレタン絶縁コートされているヒータ素線がトリコット編みに形成されている面状発熱体と、幅7mm、長さ80mm、厚さ0.1mmの錫めっき銅箔とを選定し、錫が96.5%、銀が3%、銅が0.5%の三元系の鉛フリー半田を用いて、350度〜400度に加熱した半田ごてで接続して電極基層を形成し、この電極基層を、クロロプレンゴム系溶剤形の接着剤(コニシ株式会社製のボンドG17)で水密状態にすると共に、幅30mm、長さ85mm、厚さ0.3mmのポリエステル系の繊維の不織布にアクリル系の粘着剤により固定された幅30mm、長さ85mm、厚さ25μmのポリエステルのフィルムでアクリル系の粘着剤を介して密閉した電極を有する本発明のヒータ装置である試料3、
の3種類を用意した。
これら試料を塩分の濃度が0.5%の塩水を満たしたバスケットにリード線以外はすべて浸漬し、12ボルトの電圧を印加して電極の腐食状況を比較評価した。
試料1では、電圧を印加すると同時に電極の電極基層において電気分解の現象が確認できた。特に、正(+)電極はほぼ30分で溶解したので、面状発熱体に電流が流れなくなった。
試料2では、電圧を印加すると、4時間経過した時点で通電電流が減少し始め、徐々に腐食が進行していく状況が観察できた。しかし、10時間を経過しても1/2の電流が流れていることを確認できた。
試料3では、電圧を印加すると、180時間を経過してもまったく異常が見られなかった。これは、ポリエステルのフィルムで図1に示す断面図における矢印Bの浸水経路からの塩水を遮水し、接着剤で矢印Aの浸水経路からの塩水を遮水できるからである。
このように本発明のヒータ装置によれば、電極を薄く形成することで電極自体の柔軟性が損なわれてしまうことが防ぐことができ、また、ポリエステルのフィルムおよび接着剤で多面的に遮水することができるので、柔軟性のある電極構造の特質を維持したまま耐蝕性をも満足できるようになる。したがって、自動車のステアリング・ホイールやシート、あるいは複雑な配管のエルボー部などに使用しても電極を密着させることができ、また、多量の液体が不織布に滲み込んでもポリエステルのフィルムおよび接着剤で遮水することができる。即ち、ステアリング・ホイールの表皮材に汗や飲料水等が繰り返して多量に滲み込んでも、ポリエステルのフィルムおよび接着剤で遮水することができるので、電極基層が腐食することを防ぐことができる。
次に、第2の実験内容は、ヒータ装置を塩水に浸漬した状態で通電し、その際のヒータ素線の腐食に対する評価を行うものである。
この腐食実験の試料として、
(1)直径が0.07mmの銅合金であるヒータ裸線にJIS3種ウレタン絶縁コートされているヒータ素線がトリコット編みに形成されている面状発熱体と、幅7mm、長さ80mm、厚さ0.1mmの錫めっき銅箔とを選定し、錫が96.5%、銀が3%、銅が0.5%の三元系の鉛フリー半田を用いて、350度〜400度に加熱した半田ごてで接続して電極基層を形成し、この電極基層を、クロロプレンゴム系溶剤形の接着剤(コニシ株式会社製のボンドG17)で水密状態にすると共に、幅30mm、長さ85mm、厚さ0.3mmのポリエステル系の繊維の不織布にアクリル系の粘着剤により固定された幅30mm、長さ85mm、厚さ25μmのポリエステルのフィルムでアクリル系の粘着剤を介して密閉した電極を有する本発明のヒータ装置である試料4、
(2)直径が0.07mmの銅合金であるヒータ裸線にウレタンで平均厚さ8μmの第1層を形成し、その第1層にナイロンで平均厚さ1.5μmで第2層を形成して絶縁コートされているヒータ素線がトリコット編みに形成されている面状発熱体と、幅7mm、長さ80mm、厚さ0.1mmの錫めっき銅箔とを選定し、錫が96.5%、銀が3%、銅が0.5%の三元系の鉛フリー半田を用いて、350度〜400度に加熱した半田ごてで接続して電極基層を形成し、この電極基層を、クロロプレンゴム系溶剤形の接着剤(コニシ株式会社製のボンドG17)で水密状態にすると共に、幅30mm、長さ85mm、厚さ0.3mmのポリエステル系の繊維の不織布にアクリル系の粘着剤により固定された幅30mm、長さ85mm、厚さ25μmのポリエステルのフィルムでアクリル系の粘着剤を介して密閉した電極を有する本発明のヒータ装置である試料5、
(3)直径が0.07mmの銅合金であるヒータ裸線にウレタンで平均厚さ8μmの第1層を形成し、その第1層にナイロンで平均厚さ3μmで第2層を形成して絶縁コートされているヒータ素線がトリコット編みに形成されている面状発熱体と、幅7mm、長さ80mm、厚さ0.1mmの錫めっき銅箔とを選定し、錫が96.5%、銀が3%、銅が0.5%の三元系の鉛フリー半田を用いて、350度〜400度に加熱した半田ごてで接続して電極基層を形成し、この電極基層を、クロロプレンゴム系溶剤形の接着剤(コニシ株式会社製のボンドG17)で水密状態にすると共に、幅30mm、長さ85mm、厚さ0.3mmのポリエステル系の繊維の不織布にアクリル系の粘着剤により固定された幅30mm、長さ85mm、厚さ25μmのポリエステルのフィルムでアクリル系の粘着剤を介して密閉した電極を有する本発明のヒータ装置である試料6、
の3種類を用意した。
これら試料を塩分の濃度が0.5%の塩水を満たしたバスケットにリード線以外はすべて浸漬し、12ボルトの電圧を印加してヒータ素線の腐食状況を比較評価した。
試料4では、通電開始から最初の腐食断線が起きるまでの耐久時間が(2時間から12.5時間になったので、)比較的に短時間で而も大きくばらつくことが確認できた。このように耐久時間が短時間で而も大きくばらつくと、製品の信頼性を低下させることになる。
試料5では、通電開始から最初の腐食断線が起きるまでの(耐久時間が20時間から26時間になったので、)耐久時間を試料4より大幅に引き延ばすことができたことが確認できた。
試料6では、通電開始から最初の腐食断線が起きるまでの(耐久時間が27時間から29時間になったので、)耐久時間を試料4より大幅に引き延ばすことができると共に試料5よりも延ばすことができたことが確認できた。
このようにヒータ素線の被覆層を2重にした本発明のヒータ装置によれば、ヒータ素線の防水性を高めてヒータ装置の耐蝕性を総合的に高めることができる。
本発明のヒータ装置の主要部である電極の好ましい実施の形態例を示す断面図である。 本発明のヒータ装置の製造方法の好ましい実施の形態例を示す説明図である。 本発明のヒータ装置を示す図で、(a)は全体斜視図、(b)は拡大断面図である。 本発明のヒータ装置に用いられる面状発熱体の好ましい実施の形態例を示す説明図である。
符号の説明
1……ヒータ装置
2……面状発熱体
2a、2b……端部
3……電極
30……電極基層
31……金属箔
32、32’……感圧性接着剤
33……高分子フィルム
34……接着剤
35……絶縁材料
SS……半田付け側

Claims (14)

  1. 曲面に対しても密着可能な柔軟性を有する面状発熱体と、予め定められた幅および長さで厚さが0.01mm〜0.5mmからなる金属箔を前記面状発熱体の両端部それぞれに重ねて、前記金属箔と前記面状発熱体が当該金属箔の前記長さ方向の一端から他端に向かって実質的に前記幅一面に平面的な薄い状態で半田付けされている電極基層を有する電極とを備え、
    前記電極は、前記電極基層の表裏両面に感圧性接着剤により密着した状態で固定して当該電極基層を密閉する防水性の高分子フィルムと、前記高分子フィルムに固定される前記電極基層の半田付け側を前記高分子フィルムで密閉する前に前記電極基層の半田付け側から少なくとも当該電極基層を水密状態にするように塗布される接着剤とから構成されていることを特徴とするヒータ装置。
  2. 前記高分子フィルムは、前記電極基層を前記感圧性接着剤による糊代を含めて覆うと共に当該電極基層に隣接する前記面状発熱体の一部も覆う大きさに形成されていることを特徴とする請求項1記載のヒータ装置。
  3. 前記電極基層を密閉する前記高分子フィルムは、当該高分子フィルムに感圧性接着剤によって密着した状態で固定される柔軟性のある絶縁材料で覆われていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のヒータ装置。
  4. 前記高分子フィルムの厚みは、60μm以上200μm以下であることを特徴とする請求項1記載のヒータ装置。
  5. 前記高分子フィルムの厚みは、10μm以上150μm以下であることを特徴とする請求項3記載のヒータ装置。
  6. 前記高分子フィルムは、予め表裏両面に前記感圧性接着剤が塗布された粘着テープであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のうち何れか1項に記載のヒータ装置。
  7. 前記高分子フィルムは、ポリエステル、ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、塩化ビニルからなる群から選択した何れか1つの材質からなることを特徴とする請求項1乃至請求項6のうち何れか1項に記載のヒータ装置。
  8. 前記接着剤はエラストマー系であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のうち何れか1項に記載のヒータ装置。
  9. 前記絶縁材料は不織布であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のうち何れか1項に記載のヒータ装置。
  10. 前記面状発熱体は、ヒータ裸線が合金である複数のヒータ素線同士が、ループを経(たて)方向に連続且つ平面的に綴るトリコット編みに形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のうち何れか1項に記載のヒータ装置。
  11. 前記ヒータ素線は、少なくとも2種類の異種材料を使用して複数層で絶縁被覆されていることを特徴とする請求項10記載のヒータ装置。
  12. 前記異種材料は、前記ヒータ裸線に被覆する第1層がウレタン、前記第1層に被覆する第2層がナイロンであることを特徴とする請求項11記載のヒータ装置。
  13. 矩形状からなる金属箔に、曲面に対しても密着可能な柔軟性を有する面状発熱体の端部を重ねる第1工程と、
    前記金属箔と前記面状発熱体とを当該金属箔の長さ方向の一端から他端に向かって実質的に幅一面に平面的な薄い状態で前記面状発熱体側から半田付けして電極基層を形成する第2工程と、
    前記電極基層の前記半田付け側とは逆面となる面に防水性の高分子フィルムを、当該電極基層を完全に覆うと共に前記面状発熱体の前記端部から所定長さだけ突き出るように感圧性接着剤にて密着した状態で固定する第3工程と、
    前記高分子フィルムが固定された前記電極基層の前記半田付け側から少なくとも当該電極基層を水密状態にするように接着剤を塗布する第4工程と、
    前記電極基層に固定された前記高分子フィルムの前記突き出た部位を折り曲げて当該電極基層の前記半田付け側の面に感圧性接着剤により密着した状態でプレス固定して当該電極基層を密閉する第5工程とからなることを特徴とするヒータ装置の製造方法。
  14. 前記第5工程でプレス固定する前の前記何れかの工程において、前記高分子フィルムに柔軟性のある絶縁材料を前記感圧性接着剤によって密着する工程を追加することを特徴とする請求項13記載のヒータ装置の製造方法。

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