JP6310576B2 - 複合発熱材及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱対象物に密着して加温できる柔軟なもので、発熱体と放熱ゴム絶縁体とが一体化している複合発熱材、及びそれの製造方法に関するものである。
従来から、融雪用、凍結防止用、及び暖房用のために加熱対象物を加温する発熱材として、電極・配線のような通電させる通電部材と抵抗体のような発熱する発熱部材とを高分子樹脂フィルムのような電気絶縁シートで被覆した構造や、通電部材と金属板のような均熱板とを接合しつつ発熱部材を有する構造のものが用いられてきた。
例えば特許文献1に、メッシュ状ポリエステル製不織布と薄膜状のPTC(Positive Temperature Coefficient)抵抗体とをカレンダー加工で貼り合せたPTC抵抗体カレンダー品の上に、それと電気的に接続している電極を有しており、その上面及び下面がホットメルト接着剤を介してポリエステルフィルムで被覆されている面状発熱体が開示されている。この面状発熱体は、薄肉で環境にやさしく、電気自動車用(EV)用の暖房やリチウムイオンバッテリー加温に好適に用いることができる。
概して高分子樹脂フィルムで被覆されている発熱体は、紫外線により劣化し易いため、融雪を目的とした建材などでの屋外使用には適していない。また、抵抗体とフィルムとが接着剤を介して接着されているため、長期使用による接着剤及びその接着剤層の劣化が生じ易く、それらの界面で剥離が生じる問題を有する。また柔軟性を有していても湾曲させて長期間使用したり曲げ伸ばしを繰り返したりしているうちに、同じく剥離が生じやすい。
このような接着剤を使用していないものとして、例えば特許文献2に、金属箔抵抗体又は金属抵抗体からなる発熱素子と、絶縁被膜となるポリアリーレンスルフィドフィルムとを高温高圧下で熱圧着することで、接着剤を使用せずにそれらを接着した面状発熱体が開示されている。熱圧着によれば、高温下や高湿度下において、接着剤の劣化による界面の剥離を多少改善することができるが、概して被膜で被覆するとその間に隙間が生じてしまうため、長期間使用したり曲げ伸ばしを繰り返したりしているうちに、そこから剥離が生じたり、熱伝導効率の低下が生じたりする。また、絶縁被膜が樹脂フィルムであるため、温度変化によるヒートショックや熱膨張差に追従することができず、その界面に空気層が生じ熱伝導効率の低下を増長するという問題を有する。
また、特許文献3に、発熱体と金属板のような均熱板とを直接接合せず、且つ、その間に空気層を介在させずに一体化した複合発熱材が開示されている。この複合発熱材は、均熱板及び均熱板の間、又は均熱板及び断熱材との間に発熱体をはめ込んだり、挟んで圧迫し圧力で固定したりして一体化されているものや、接着剤やネジで固定せずに、発熱体及び均熱板の間に膨張・収縮差を吸収する物質を介して一体化されているものである。このような発熱材は、発熱体と均熱板との間に空気層を介しているものに比べて界面で剥離が生じ難く熱伝導性を向上できるものの、均熱板が剛直な金属板であり柔軟性に欠けることから非平面状の加熱対象物との密着性が乏しく、折角の熱伝導性を活用し切れず熱伝導効率が低いという問題を有する。
特開2012−227034号公報 特開2009−123463号公報 特開2001−85145号公報
本発明は前記の課題を解決するためになされたもので、発熱体と放熱ゴム絶縁体とが空気層や接着剤層を介在させることなく化学結合により分子接着して、ヒートショックや熱膨張差により空気層を生じたりそれらの界面で剥離したりすることなく強固に接合し、発熱体から放熱ゴム絶縁体への熱伝導効率が高く、放熱性、タック性、粘着性、耐屈曲疲労性、柔軟性、紫外線耐久性、耐熱性、耐水性及び防水性に優れ、加熱対象物との高い密着性により効率よく加温可能な複合発熱材及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた、本発明の複合発熱材は、ビニル基及び/又はヒドロシリル基含有のシリコーンゴムを含む放熱ゴム絶縁体と、発熱体の少なくとも一部とが、互いの表面の活性基で複数のビニル含有シリル基を有する分子接着剤を介した間接的な共有結合により、接合して一体化していることを特徴とする。
前記複合発熱材は、前記放熱ゴム絶縁体と前記発熱体とが、その少なくとも何れかの表面で、コロナ処理、プラズマ処理及び紫外線照射処理から選ばれる乾式処理と分子接着剤処理との少なくとも何れかによって前記共有結合により、接合して一体化していてもよい。
前記複合発熱材は、前記発熱体が、糸状、伸線状、フィルム状、板状、コイル状、網状、メッシュ状、箔状、布帛状、膜状又は層状の抵抗、又は前記抵抗を覆い、取り巻き、及び/又は内包している織布、不織布、フィルム材又はラバー材を有する被覆抵抗と、前記抵抗に繋がる配線とを有する柔軟性ヒーター、柔軟性フィルムヒーター、及び柔軟性ラバーヒーターから選ばれる少なくとも何れかのヒーターであることが好ましい。
前記複合発熱材は、前記抵抗が、ニッケルクロム、鉄クロム、銅ニッケル、銅マンガン、電導性抵抗インキ、及び電導性抵抗繊維の少なくとも何れかで形成されていてもよい。
前記複合発熱材は、前記発熱体が、面状であることが好ましい。
前記複合発熱材は、前記発熱体が、高分子樹脂で被覆されたものであってもよい。
前記複合発熱材は、前記放熱ゴム絶縁体が、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン−メチレン共重合体ゴム、ウレタンゴム、及びフッ素ゴムから選ばれる少なくとも何れかのゴム材料で形成されていることが好ましい。
前記複合発熱材は、前記放熱ゴム絶縁体が、前記ゴム材料で形成された複層構造であってもよい。
前記複合発熱材は、前記放熱ゴム絶縁体が樹脂材料又はゴム材料で形成された被膜で被覆されていてもよい。
前記複合発熱材は、前記発熱体の一方の面に前記放熱ゴム絶縁体が前記共有結合により接合し、他方の面に断熱材が、互いの表面の活性基を直接的な及び/又は分子接着剤を介した間接的な共有結合により接合して、一体化していてもよい。
前記複合発熱材の製造方法は、放熱ゴム絶縁体になるゴム材料又は放熱ゴム絶縁体がビニル基及び/又はヒドロシリル基含有のシリコーンゴムを含んでおり、前記ゴム材料又は前記放熱ゴム絶縁体と、発熱体とを、複数のビニル含有シリル基を有する分子接着剤を介して間接的に、常圧下、加圧下又は減圧下で接触させて、互いの表面の活性基で前記分子接着剤を介した間接的な共有結合を形成し、前記発熱体の少なくとも一部と前記放熱ゴム絶縁体とを前記共有結合により、接合して一体化することを特徴とする。
本発明の複合発熱材は、発熱体と放熱ゴム絶縁体との界面に空気層や接着剤層を介在させることなく化学結合により分子接着しているため、ヒートショックで膨張したり熱膨張差によりそれらの界面で隙間や剥離を生じたりすることなく強固に接合している。そのため、発熱体から放熱ゴム絶縁体への熱伝導効率が高く、加熱対象物を効率よく加温することができる。また、複合発熱材は、加熱対象物への優れた密着性と高い放熱性により加温効果を向上させることができる。さらに、この複合発熱材は、タック性、粘着性、耐屈曲疲労性、柔軟性、紫外線耐久性、耐熱性及び防水性を有しており、屋内だけでなく屋外でも使用することができ、高温多湿のような環境下においても長期間、劣化や剥離や熱膨張差による反りを生じさせることなく安定して使用することができる。
本発明の複合発熱材の製造方法によれば、発熱体と放熱ゴム絶縁体とを接着剤を使用することなく、分子接着により強固に接合することができるので、生産コストの低下に資する。
本発明を適用する複合発熱材の模式断面図である。 本発明を適用する別な複合発熱材の模式断面図である。 本発明を適用する別な複合発熱材の模式断面図である。 本発明を適用する実施例1の複合発熱材及び本発明を適用外の比較例1〜2の複合発熱材を用いた熱伝導性試験における経過時間と温度との相関を示す図である。
以下、本発明を実施するための好ましい形態について詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの形態に限定されるものではない。
本発明の複合発熱材は、発熱体と放熱ゴム絶縁体とが、互いの表面の活性基を直接的な共有結合や分子接着剤を介した間接的な共有結合による分子接着によって接合し、剥離不能に一体化しているものである。
この複合発熱材の一実施形態について、図1を参照しながら詳細に説明する。
複合発熱材1は、導電性繊維を含む織布又は不織布で形成された抵抗である発熱部材2と、それを通電する配線となる一対の電極である通電部材3とを有する発熱体4を、放熱ゴム絶縁体5で封止しているものである。この発熱体4と放熱ゴム絶縁体5とが接触している接触面は、その互いの表面の活性基が化学結合して分子接着することにより、強固に接合している。従って、発熱体4の上側表面とそれを覆う放熱ゴム絶縁体層5aとは、夫々発熱部材2と放熱ゴム絶縁体5との接触面及び通電部材3と放熱ゴム絶縁体5との接触面において、夫々化学結合することにより分子接着し、接合しているものである。同様に、発熱体4の下側表面とそれを覆う放熱ゴム絶縁体層5bとは、通電部材3と放熱ゴム絶縁体5との接触面において、夫々化学結合することにより分子接着し、接合しているものである。また、複合発熱材1は、発熱体4の上側及び下側をそれより大きい放熱ゴム絶縁体層5aと放熱ゴム絶縁体層5bとで挟むことにより、放熱ゴム絶縁体層5aと放熱ゴム絶縁体層5bとが接触しており、その接触面において、同様にその互いの表面の活性基を化学結合して分子接着することにより、放熱ゴム絶縁体5を形成している。
発熱体4は、導電性繊維を含み矩形シート状に形成された発熱部材2上でその両端部に、一対の電極からなる帯状の通電部材3が積層されて付着している繊維構造物である。
発熱部材2は、導電性及び電気抵抗性を有する繊維を含む織布又は不織布であり、合成繊維や非合成繊維を含むものであってもよい。合成繊維としては、例えばポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂が挙げられる。非合成繊維としては、例えば綿、麻、ウール、絹のような天然繊維;レーヨン、キュプラのような再生繊維;アセテート繊維のような半合成繊維が挙げられる。発熱部材2の形状、厚さ、サイズについては、任意のものを適宜選択することができる。
通電部材3は、導電性を有するものであって、発熱部材2に繋がりそれを通電できるものであれば特に限定されず、金属材、炭素材、又はセラミック材で形成された電極や電熱線であり、形状、厚さ、サイズなど任意のものを適宜選択することができる。
この発熱体4である繊維構造物は、通電により発熱するニクロム線やカーボン繊維のような線状や棒状の電熱線を布地や生地に裁縫で取り付け又は内包したものであってもよい。
放熱ゴム絶縁体5は、少なくともゴム材料を含み、必要に応じて熱伝導性フィラーや添加剤を含むゴム組成物で形成されているものである。放熱ゴム絶縁体5は、接合する発熱体4の表面が金属のような平滑性を有するものであっても、繊維のような凹凸性を有するものであっても、化学結合を形成して分子接着することができ、隙間なく接着し接合することができる。
放熱ゴム絶縁体5のゴム硬度は、ショアA硬度で5〜80である。あまりに硬度が低い場合は熱伝導率が低く、あまりに硬度が高い場合は柔軟性に劣るため、この範囲が好ましい。さらに好ましくはショアA硬度10〜60である。放熱ゴム絶縁体5の厚さは、0.01mm〜10mmである。あまりに薄すぎると加工が困難であり、あまりに厚すぎると熱伝導性が低くなるため、この範囲が好ましい。さらに好ましくは0.05mm〜2mmである。
放熱ゴム絶縁体5のゴム材料として、具体的にはシリコーンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン−メチレン共重合体ゴム(EPDM)、ウレタンゴム、フッ素ゴムが挙げられる。これらのゴム材料は一種からなるものであってもよく複数種を含むものであってもよい。放熱ゴム絶縁体5は、少なくとも放熱性を有するゴム材料により形成されているものであって、用いるゴム材料によりさらに別の性能や機能を付与することができる。これらのゴム材料のうち、柔軟性、タック性、及び追従性を向上させる観点からはシリコーンゴムであると好ましく、気体透過性を低下させ防水性を高める観点からはEPDMであると好ましい。
放熱ゴム絶縁体5のゴム材料となるシリコーンゴムは、主成分が、パーオキサイド架橋シリコーンゴム、付加架橋シリコーンゴム、縮合架橋シリコーンゴム、又はこれらのシリコーンゴムと非シリコーンゴムとの共ブレンド物である。シリコーンゴムで形成された放熱ゴム絶縁体5を用いることで、−40℃〜200℃のような広い温度範囲で高い柔軟性を示し、耐屈曲疲労性や追従性を向上することができ、またヒートショックによる膨張を防ぐことができる。これらシリコーンゴムは、数平均分子量で1万〜100万のものである。
放熱ゴム絶縁体5の素材のパーオキサイド架橋型シリコーンゴムは、パーオキサイド系架橋剤で架橋できるシリコーン原料化合物を用いて合成されたものであれば特に限定されないが、具体的には、ポリジメチルシロキサン、ビニルメチルシロキサン/ポリジメチルシロキサンコポリマー、ビニル末端ポリジメチルシロキサン、ビニル末端ジフェニルシロキサン/ポリジメチルシロキサンコポリマー、ビニル末端ジエチルシロキサン/ポリジメチルシロキサンコポリマー、ビニル末端トリフロロプロピルメチルシロキサン/ポリジメチルシロキサンコポリマー、ビニル末端ポリフェニルメチルシロキサン、ビニルメチルシロキサン/ジメチルシロキサンコポリマー、トリメチルシロキサン基末端ジメチルシロキサン/ビニルメチルシロキサンコポリマー、トリメチルシロキサン基末端ジメチルシロキサン/ビニルメチルシロキサン/ジフェニルシロキサンコポリマー、トリメチルシロキサン基末端ジメチルシロキサン/ビニルメチルシロキサン/ジトリフロロプロピルメチルシロキサンコポリマー、トリメチルシロキサン基末端ポリビニルメチルシロキサン、メタアクリロキシプロピル基末端ポリジメチルシロキサン、アクリロキシプロピル基末端ポリジメチルシロキサン、(メタアクリロキシプロピル)メチルシロキサン/ジメチルシロキサンコポリマー、(アクリロキシプロピル)メチルシロキサン/ジメチルシロキサンコポリマーが挙げられる。
共存させるパーオキサイド系架橋剤として、例えばケトンパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類、ハイドロパーオキサイド類、ジアルキルパーオキサイド類、パーオキシケタール類、アルキルパーエステル類、パーカーボネート類が挙げられ、より具体的には、ケトンパーオキサイド、ペルオキシケタール、ヒドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ペルオキシカルボナート、ペルオキシエステル、過酸化ベンゾイル、ジクミルパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジt−ブチルヒドロパーオキサイド、ジ(ジシクロベンゾイル)パーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5ビス(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5ビス(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン、ベンゾフェノン、ミヒラアーケトン、ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、ベンゾインエチルエーテルが挙げられる。
パーオキサイド系架橋剤の使用量は、得られるシリコーンゴムの種類や、そのシリコーンゴムで形成された放熱ゴム絶縁体5の性質や、必要に応じて使用されるシランカップリング剤の性質に応じて適宜選択されるが、シリコーンゴム100質量部に対し、0.01〜10質量部、好ましくは0.1〜2質量部用いられることが好ましい。この範囲よりも少ないと、架橋度が低すぎてシリコーンゴムとして使用できない。一方、この範囲よりも多いと、架橋度が高すぎてシリコーンゴムの弾性が低減してしまう。
放熱ゴム絶縁体5の素材の付加架橋型シリコーンゴムは、Pt触媒存在下で合成したビニルメチルシロキサン/ポリジメチルシロキサンコポリマー、ビニル末端ポリジメチルシロキサン、ビニル末端ジフェニルシロキサン/ポリジメチルシロキサンコポリマー、ビニル末端ジエチルシロキサン/ポリジメチルシロキサンコポリマー、ビニル末端トリフロロプロピルメチルシロキサン/ポリジメチルシロキサンコポリマー、ビニル末端ポリフェニルメチルシロキサン、ビニルメチルシロキサン/ジメチルシロキサンコポリマー、トリメチルシロキサン基末端ジメチルシロキサン/ビニルメチルシロキサン/ジフェニルシロキサンコポリマー、トリメチルシロキサン基末端ジメチルシロキサン/ビニルメチルシロキサン/ジトリフロロプロピルメチルシロキサンコポリマー、トリメチルシロキサン基末端ポリビニルメチルシロキサンなどのビニル基含有ポリシロキサンと、H末端ポリシロキサン、メチルHシロキサン/ジメチルシロキサンコポリマー、ポリメチルHシロキサン、ポリエチルHシロキサン、H末端ポリフェニル(ジメチルHシロキシ)シロキサン、メチルHシロキサン/フェニルメチルシロキサンコポリマー、メチルHシロキサン/オクチルメチルシロキサンコポリマーで例示されるH基含有ポリシロキサンの組成物、又は
アミノプロピル末端ポリジメチルシロキサン、アミノプロピルメチルシロキサン/ジメチルシロキサンコポリマー、アミノエチルアミノイソブチルメチルシロキサン/ジメチルシロキサンコポリマー、アミノエチルアミノプロピルメトキシシロキサン/ジメチルシロキサンコポリマー、ジメチルアミノ末端ポリジメチルシロキサンで例示されるアミノ基含有ポリシロキサンと、エポキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン、(エポキシシクロヘキシルエチル)メチルシロキサン/ジメチルシロキサンコポリマーで例示されるエポキシ基含有ポリシロキサン、琥珀酸無水物末端ポリジメチルシロキサンで例示される酸無水物基含有ポリシロキサン及びトルイルジイソシアナート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアナートなどのイソシアナート基含有化合物との組成物から得られるものである。
これらの付加架橋型シリコーンゴム組成物から放熱ゴム絶縁体5を作製する加工条件は、付加反応の種類及び特性によって異なるので一義的には決められないが、一般には0〜200℃で、1分間〜24時間加熱するというものである。これにより放熱ゴム絶縁体5として付加架橋型シリコーンゴムが得られる。低温の加工条件の方が、シリコーンゴムの物性が良い場合には、反応時間が長くなる。物性よりも素早い生産性が要求される場合には、高温で短時間の加工条件で行われる。生産過程や作業環境によって、一定の時間内に加工しなければならない場合には、所望の加工時間に合わせ、加工温度を前記範囲内の比較的高い温度に設定して、行われる。
放熱ゴム絶縁体5の素材の縮合架橋型シリコーンゴムは、スズ系触媒の存在下で合成されたシラノール末端ポリジメチルシロキサン、シラノール末端ポリジフェニルシロキサン、シラノール末端ポリトリフロロメチルシロキサン、シラノール末端ジフェニルシロキサン/ジメチルシロキサンコポリマーで例示されるシラノール基末端ポリシロキサンからなる単独縮合成分の組成物、
これらのシラノール基末端ポリシロキサンと、テトラアセトキシシラン、トリアセトキシメチルシラン、ジt−ブトキシジアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、テトラエトキシシラン、トリエノキシメチルシラン、ビス(トリエトキシシリル)エタン、テトラ−n−プロポキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン、ビニルトリス(メチルエチルケトキシイミノ)シラン、ビニルトリイソプロペノイキシシラン、トリアセトキシメチルシラン、トリ(エチルメチル)オキシムメチルシラン、ビス(N−メチルベンゾアミド)エトキシメチルシラン、トリス(シクロヘキシルアミノ)メチルシラン、トリアセトアミドメチルシラン、トリジメチルアミノメチルシランで例示される架橋剤との組成物、又は
これらのシラノール基末端ポリシロキサンと、クロル末端ポリジメチルシロキサン、ジアセトキシメチル末端ポリジメチルシロキサン、末端ポリシロキサンで例示される末端ブロックポリシロキサンの組成物から得られるものである。
これらの縮合架橋型シリコーンゴム組成物から放熱ゴム絶縁体5を作製する加工条件は、縮合反応の種類及び特性によって異なるので一義的には決められないが、一般には0〜100℃で、10分間〜24時間加熱するというものである。これにより放熱ゴム絶縁体5として縮合架橋型シリコーンゴムが得られる。低温の加工条件の方が、シリコーンゴムの物性が良い場合には、反応時間が長くなる。物性よりも素早い生産性が要求される場合には、高温で短時間の加工条件で行われる。生産過程や作業環境によって、一定の時間内に加工しなければならない場合には、所望の加工時間に合わせ、加工温度を前記範囲内の比較的高い温度に設定して、行われる。
放熱ゴム絶縁体5の素材のシリコーンゴムと非シリコーンゴムとの共ブレンド物としては、シリコーンゴムとオレフィン系ゴムとの共ブレンド物であってもよい。この共ブレンド物に用いられる非シリコーンゴムは、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、天然ゴム、1,4‐シスブタジエンゴム、イソプレンゴム、ポリクロロプレン、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、水素添加スチレン・ブタジエン共重合ゴム、アクリルニトリル・ブタジエン共重合ゴム、水素添加アクリルニトリル・ブタジエン共重合ゴム、ポリブテンゴム、ポリイソブチレンゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレンオキサイド−エピクロロヒドリン共重合体ゴム、塩素化ポリエチレンゴム、クロルスルフォン化ポリエチレンゴム、アルキル化クロルスルフォン化ポリエチレンゴム、クロロプレンゴム、塩素化アクリルゴム、臭素化アクリルゴム、フッ素ゴム、エピクロルヒドリンとその共重合ゴム、塩素化エチレンプロピレンゴム、塩素化ブチルゴム、臭素化ブチルゴムテトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン及びテトラフルオロエチレンなどの単独重合体ゴム及びこれらの二元及び三元共重合体ゴム、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合ゴム、プロピレン/テトラフルオロエチレン共重合ゴム、エチレンアクリルゴム、エポキシゴム、ウレタンゴム、両末端不飽和基エラストマー等の線状重合体で例示される原料ゴム状物質の配合物を架橋させたものが挙げられる。これらは単独で用いられても複数混合して用いられてもよい。
放熱ゴム絶縁体5は、熱伝導性を向上させる観点から、必要に応じて、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、グラファイトカーボン、チッ化ケイ素、チッ化ホウ素、及びチッ化アルミニウムから選ばれる熱伝導性フィラー粉末が含まれていると好ましい。熱伝導性フィラー粉末は、平均粒径0.2〜50μmであると好ましい。また、熱伝導性フィラー粉末の含有量としては、50〜95重量%であると好ましい。
放熱ゴム絶縁体5は、互いの表面の活性基が共有結合し易くなるように、白金触媒、例えば1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン白金(0)触媒(Pt(dvs))2.1−2.4%キシレン溶液(Gelest社製品)のような白金錯体を、白金換算で10〜1000ppmの濃度で含んでいることが好ましい。
また、放熱ゴム絶縁体5は、互いの表面の活性基が共有結合し易くなるように、ビニルアルコキシシリル基を有するビニルアルコキシシランユニットが2〜6ユニットのシランカップリング剤、例えばポリビニルメトキシシロキサンを、0.5〜10重量部の濃度で含んでいることが好ましい。シランカップリング剤のビニル基と、シリコーンゴムポリマー内のビニル基やハイドロジェンシロキサン基とがパーオキサイドや白金触媒により共有結合するエーテル結合とは別な共有結合によって一層強固に接合できるようになる。このとき、白金触媒を含んでいると一層、共有結合し易くなるので好ましい。
複合発熱材1は、発熱体4と放熱ゴム絶縁体5との接合面が、夫々互いの表面に有する活性基、例えば水酸基(−OH)やヒドロキシシリル基(−SiOH)のような反応性活性基同士で、共有結合により直接、化学結合して分子接着することにより、強固に接合している。このような化学結合は、OH基同士の脱水によるエーテル結合であることが好ましい。この発熱体4と放熱ゴム絶縁体5との接合面とは、発熱部材2と放熱ゴム絶縁体5との接合面であり、通電部材3と放熱ゴム絶縁体5との接合面である。
発熱体4及び放熱ゴム絶縁体5は、接合面となる少なくとも何れかの表面の一部又は全部に、コロナ処理、プラズマ処理、又は紫外線照射処理のような乾式処理が施されていてもよい。紫外線照射処理とは、紫外線を照射する処理であれば限定されないが、広域波長域又は複数波長の紫外線を照射する一般的な紫外線処理(UV処理)であってもよく、単一波長と見做せるエキシマ紫外線を照射するエキシマ紫外線処理(エキシマUV処理)であってもよい。これらの乾式処理により、その表面が元来有する水酸基のような活性基の他にさらに活性基を生成することができ、元来有する活性基や活性化されて生成した活性基が、対峙し合う表面で互いに共有結合、具体的には脱水して強固な共有結合であるエーテル結合を生じることにより、発熱体4と放熱ゴム絶縁体5とを化学的に直接、接合することができる。
発熱体4と放熱ゴム絶縁体5とは、分子接着剤を介した共有結合により、接合して一体化していてもよい。
分子接着剤とは、その分子中の官能基が被着体と共有結合による化学反応することによって、発熱体と放熱ゴム絶縁体とを、単分子乃至は多分子の分子接着剤分子による共有結合を介して直接結合するものである。分子接着剤は、二つの官能基が被着体である発熱体と放熱ゴム絶縁体とに夫々化学反応して共有結合を形成するもので、このような両官能性の分子の総称であり、具体的には、シランカップリング剤をはじめとする各種カップリング剤が挙げられる。
分子接着剤は、より具体的には、
トリエトキシシリルプロピルアミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール(TES)、アミノエチルアミノプロピル トリメトキシシランのようなアミノ基含有化合物;
トリエトキシシリルプロピルアミノ基のようなトリアルコキシシリルアルキルアミノ基とメルカプト基又はアジド基とを有するトリアジン化合物、下記化学式(I)
Figure 0006310576
(式(I)中、Wは、スペーサ基、例えば置換基を有していてもよいアルキレン基、アミノアルキレン基であってもよく、直接結合であってもよい。Yは、OH基又は加水分解や脱離によりOH基を生成する反応性官能基、例えばトリアルコキシアルキル基である。−Zは、−N又は−NRである。但し、R,Rは同一又は異なりH又はアルキル基、−RSi(R(OR3−m[R,Rはアルキル基、RはH又はアルキル基、mは0〜2]。なお、アルキレン基、アルコキシ、アルキル基は、置換基を有していてもよい炭素数1〜12の直鎖状、分岐鎖状及び/又は環状の炭化水素基である。)で表わされるトリアジン化合物;
トリアルコキシシリルアルキル基を有するチオール化合物;
トリアルキルオキシシリルアルキル基を有するエポキシ化合物;
CH2=CH-Si(OCH3)2-O-[Si(OCH3)2-O-]n-Si(OCH3)2-CH=CH2 (n=1.8〜5.7)で例示されるビニルアルコキシシロキサンポリマーのようなシランカップリング剤
が挙げられる。
また分子接着剤は、アルコキシ基を有するアミノ基非含有のシランカップリング剤として、市販のシランカップリング剤、具体的にはビニルトリメトキシシラン(KBM-1003)、ビニルトリエトキシシラン(KBE-1003)で例示されるビニル基及びアルコキシ基含有シランカップリング剤;2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(KBM-303)、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン(KBM-402)、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(KBM-403)、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン(KBE-402)、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(KBE-403)で例示されるエポキシ基及びアルコキシ基含有シランカップリング剤;p-スチリルトリメトキシシラン(KBM-1403)で例示されるスチリル基及びアルコキシ基含有シランカップリング剤;3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン(KBM-502)、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM-503)、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン(KBE-502)、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン(KBE-503)、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM-5103)で例示される(メタ)アクリル基及びアルコキシ基含有シランカップリング剤;3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン(KBE-585)で例示されるウレイド基及びアルコキシ含有シランカップリング剤;3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン(KBM-802)、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン(KBM-803)で例示されるメルカプト基及びアルコキシ含有シランカップリング剤;ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(KBE-846)で例示されるスルフィド基及びアルコキシ含有シランカップリング剤;3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(KBE-9007)で例示されるイソシアネート基及びアルコキシ含有シランカップリング剤(以上、何れも信越シリコーン株式会社製;商品名)が挙げられ、またビニルトリアセトキシシラン(Z-6075)で例示されるビニル基及びアセトキシ含有シランカップリング剤;アリルトリメトキシシラン(Z-6825)で例示されるアリル基及びアルコキシ含有シランカップリング剤;メチルトリメトキシシラン(Z-6366)、ジメチルジメトキシシラン(Z-6329)、トリメチルメトキシシラン(Z-6013)、メチルトリエトキシシラン(Z-6383)、メチルトリフェノキシシラン(Z-6721)、エチルトリメトキシシラン(Z-6321)、n-プロピルトリメトキシシラン(Z-6265)、ジイソプロピルジメトキシシラン(Z-6258)、イソブチルトリメトキシシラン(Z-2306)、ジイソブチルジメトキシシラン(Z-6275)、イソブチルトリエトキシシラン(Z-6403)、n-ヘキシトリメトキシシラン(Z-6583)、n-ヘキシトリエトキシシラン(Z-6586)、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン(Z-6187)、n-オクチルトリエトキシシラン(Z-6341)、n-デシルトリメトキシシラン(Z-6210)で例示されるアルキル基及びアルコキシ基含有シランカップリング剤;フェニルトリメトキシシラン(Z-6124)で例示されるアリール基及びアルコキシ基含有シランカップリング剤;n-オクチルジメチルクロロシラン(ACS-8)で例示されるアルキル基及びクロロシラン基含有シランカップリング剤;テトラエトキシシラン(Z-6697)で例示されるアルコキシシランであるシランカップリング剤(以上、何れも東レ・ダウコーニング株式会社製;商品名)が挙げられる。
アルコキシ基を有するアミノ基非含有のシランカップリング剤は、ヒドロシリル基(SiH基)含有アルコキシシリル化合物、例えば、
(CH3O)3SiCH2CH2CH2Si(CH3)2OSi(CH3)2H、
(C2H5O)3SiCH2CH2CH2Si(CH3)2OSi(CH3)2H、
(CH3O)3SiCH2CH2CH2Si(OCH3)2OSi(OCH3)3
(C2H5O)3SiCH2CH2CH2Si(OCH3)2OSi(OCH3)3
(C2H5O)3SiCH2CH2CH2Si(CH3)2H、
(CH3O)3SiCH2CH2CH2Si(CH3)2H、
(i-C3H7O)3SiCH2CH2CH2Si(CH3)H2
(n-C3H7O)3SiCH2CH2CH2Si(CH3)2OSi(CH3)2CH2CH2Si(CH3)2Si(CH3)2H、
(n-C4H9O)3SiCH2CH2CH2Si(CH3)2OSi(CH3)2H、
(t-C4H9O)3SiCH2CH2CH2Si(CH3)2OSi(CH3)2H、
(C2H5O)2CH3SiCH2CH2CH2Si(CH3)2OSi(CH3)2H、
(CH3O)2CH3SiCH2CH2CH2Si(CH3)2OSi(CH3)2CH2CH2Si(CH3)2Si(CH3)2H、
CH3O(CH3)2SiCH2CH2CH2Si(CH3)2OSi(CH3)2H、
(C2H5O)3SiCH2CH2CH2Si(CH3)2OSi(CH3)2H、
(n-C3H7)3SiCH2CH2CH2Si(CH3)2OSi(CH3)2H、
(i-C3H7O)3SiCH2CH2CH2Si(CH3)2OSi(CH3)2H、
(n-C4H9)3SiCH2CH2CH2Si(CH3)2OSi(CH3)2H、
(t-C4H9O)3SiCH2CH2CH2Si(CH3)2OSi(CH3)2H、
(C2H5O)3SiCH2CH2Si(CH3)2OSi(CH3)2H、
(C2H5O)3SiCH2CH2CH2CH2Si(CH3)2OSi(CH3)2H、
(C2H5O)3SiCH2CH2CH2CH2CH2CH2Si(CH3)2OSi(CH3)2H、
(C2H5O)3SiCH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2Si(CH3)2OSi(CH3)2H、
(CH3O)3SiCH2C6H4CH2CH2Si(CH3)2C6H4Si(CH3)2H、
(CH3O)2CH3SiCH2C6H4CH2CH2Si(CH3)2C6H4Si(CH3)2H、
CH3O(CH3)2SiCH2C6H4CH2CH2Si(CH3)2C6H4Si(CH3)2H、
(C2H5O)3SiCH2C6H4CH2CH2Si(CH3)2C6H4Si(CH3)2H、
(C2H5O)3SiCH2CH2CH2Si(CH3)2C6H4OC6H4Si(CH3)2H、
(C2H5O)3SiCH2CH2CH2Si(CH3)2C2H4Si(CH3)2H、
(C2H5O)3SiCH2CH2CH2Si(CH3)2O[Si(CH3)2O]p1Si(CH3)2H、
C2H5O(CH3)2SiCH2CH2CH2Si(CH3)2O[Si(CH3)2O]p2Si(C2H5)2H、
(C2H5O)2CH3SiCH2CH2CH2Si(CH3)2O[Si(CH3)2O]p3Si(CH3)2H、
(CH3)3SiOSiH(CH3)O[SiH(CH3)O]p4Si(CH3)3
(CH3)3SiO[(C2H5OSi(CH3)CH2CH2CH2)SiCH3]O[SiH(CH3)O]p5Si(CH3)3
(CH3)3SiO[(C2H5OSiOCH3CH2CH2CH2)SiCH3]O[SiH(CH3)O]p6Si(CH3)3
(CH3)3SiO[(C2H5OSi(CH3)CH2CH2CH2)SiCH3]O[SiH(CH3)O]p7Si(CH3)3
(CH3)3SiO[(Si(OC2H5)2CH2CH2CH2)SiCH3]O[SiH(CH3)O]p8Si(CH3)3
(CH3)3SiOSi(OC2H5)2O[SiH(CH3)O]p9[Si(CH3)2O]q1Si(CH3)3
(CH3)3SiO[(C2H5OSi(CH3)CH2CH2CH2CH2CH2CH2)Si(CH3)O][SiH(CH3)O]p10[Si(CH3)2O]q2Si(CH3)3
(CH3)3SiO[(Si(OCH3)3CH2CH2CH2CH2CH2CH2)Si(CH3)O][SiH(CH3)O]p11[Si(CH3)2O]q3Si(CH3)3
(CH3)3SiOSi(OC2H5)2O[SiH(C2H5)O]p12Si(CH3)3
(CH3)3SiO[(Si(OC2H5)2CH2CH2CH2CH2CH2CH2)Si(C2H5)]O[SiH(C2H5)O]p13Si(CH3)3
(CH3)3SiO[(C2H5OSi(CH3)CH2CH2CH2CH2CH2CH2)Si(C2H5)]O[SiH(C2H5)O]p14Si(CH3)3
C2H5OSi(CH3)2CH2CH2CH2CH2CH2CH2(CH3)2SiO[HSi(CH3)2OSiC6H5O]p15Si(CH3)2H、
Si(OCH3)3CH2CH2CH2CH2CH2CH2(CH3)2SiO[HSi(CH3)2OSiC6H5O]p16Si(CH3)2H、
H(CH3)2SiO[(C2H5OSi(CH3)2CH2CH2CH2)Si(CH3)O][HSiCH3O]p17Si(CH3)2H、
H(CH3)2SiO[(C2H5OSi(CH3)2CH2CH2CH2CH2)Si(CH3)O][HSiCH3O]p18Si(CH3)2H、
H(CH3)2SiO[(C2H5OSi(CH3)2CH2CH2CH2CH2CH2CH2)Si(CH3)O][HSiCH3O]p19Si(CH3)2H、
H(CH3)2SiO[(C2H5OSi(CH3)2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2)Si(CH3)O][HSiCH3O]p20Si(CH3)2H、
H(CH3)2SiO[(C2H5OSi(CH3)2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2)Si(CH3)O][HSiCH3O]p21Si(CH3)2H、
H(CH3)2SiO[(Si(OCH3)3CH2CH2C6H4CH2CH2)Si(CH3)O][HSiCH3O]p22Si(CH3)2H、
H(CH3)2SiO[(Si(OCH3)3CH2C6H4CH2CH2CH2)Si(CH3)O][HSiCH3O]p23Si(CH3)2H、
H(CH3)2SiO[(Si(OCH3)3CH2C6H4CH2CH2)Si(CH3)O][HSiCH3O]p24Si(CH3)2H、
H(CH3)2SiO[(Si(OCH3)3C6H4CH2CH2)Si(CH3)O][HSiCH3O]p25Si(CH3)2H、
H(CH3)2SiO[(Si(OCH3)3CH2CH2CH2)Si(CH3)O][HSiCH3O]p26Si(CH3)2H、
H(CH3)2SiO[(Si(OCH3)3CH2CH2CH2CH2)Si(CH3)O][HSiCH3O]p27Si(CH3)2H、
H(CH3)2SiO[(Si(OCH3)3CH2CH2CH2CH2CH2CH2)Si(CH3)O][HSiCH3O]p28Si(CH3)2H、
H(CH3)2SiO[(Si(OCH3)3CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2)Si(CH3)O][HSiCH3O]p29Si(CH3)2H、
H(CH3)2SiO[(Si(OCH3)3CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2)Si(CH3)O][HSiCH3O]p30Si(CH3)2H、
H(CH3)2SiO[(Si(OCH3)3CH2CH2C6H4CH2CH2)Si(CH3)O][HSiCH3O]p31Si(CH3)2H、
H(CH3)2SiO[(Si(OCH3)3CH2C6H4CH2CH2CH2)Si(CH3)O][HSiCH3O]p32Si(CH3)2H、
H(CH3)2SiO[(Si(OCH3)3CH2C6H4CH2CH2)Si(CH3)O][HSiCH3O]p33Si(CH3)2H、
H(CH3)2SiO[(Si(OCH3)3C6H4CH2CH2)Si(CH3)O][HSiCH3O]p34Si(CH3)2H、
H(CH3)2SiO[(Si(OCH3)3CH2CH2C6H4CH2CH2)Si(CH3)O][HSiCH3O]p35Si(CH3)2H、
H(CH3)2SiO[(CH3O)Si(CH3)CH2CH2CH2CH2CH2CH2Si(CH3)2OSiC6H5O]p36[HSi(CH3)2OSiC6H5O]q4Si(CH3)2H、
H(CH3)2SiO[Si(OCH3)2CH2CH2CH2CH2CH2CH2Si(CH3)2OSiC6H5O]p37[HSi(CH3)2OSiC6H5O]q5Si(CH3)2H、
C2H5O(CH3)2SiO[SiH(CH3)O]p38[SiCH3(C6H5)O]q6Si(CH3)2H、
Si(OC2H5)3CH2CH2CH2CH2CH2CH2(CH3)2SiO[SiH(CH3)O]p39[SiCH3(C6H5)O]q7Si(CH3)2H、
C2H5OSi(CH3)2CH2CH2CH2CH2CH2CH2(CH3)2SiO[SiH(CH3)O]p40[SiCH3(C6H5)O]q8Si(CH3)2H、
H(CH3)2SiO(C2H5O)Si(CH3)O[SiH(CH3)O]p41[SiCH3(C6H5)O]q9Si(CH3)2H、
H(CH3)2SiO[Si(OC2H5)3CH2CH2CH2Si(CH3)]O[SiH(CH3)O]p42[SiCH3(C6H5)O]q10Si(CH3)2H
であってもよい。これらの基中、p1〜p42及びq1〜q10は1〜100までの数である。一つの分子に、ヒドロシリル基を、1〜99個有していることが好ましい。
アルコキシ基を有するアミノ基非含有のシランカップリング剤は、ヒドロシリル基を含有するアルコキシシリル化合物、例えば、
(C2H5O)3SiCH2CH=CH2
(CH3O)3SiCH2CH2CH=CH2
(C2H5O)3SiCH2CH2CH=CH2
(CH3O)3SiCH2CH2CH2CH2CH=CH2
(C2H5O)3SiCH2CH2CH2CH2CH=CH2
(C2H5O)3SiCH2CH2CH2CH2CH2CH2CH=CH2
(CH3O)3SiCH2(CH2)7CH=CH2
(C2H5O)2Si(CH=CH2)OSi(OC2H5)CH=CH2
(CH3O)3SiCH2CH2C6H4CH=CH2
(CH3O)2Si(CH=CH2)O[SiOCH3(CH=CH2)O]t1Si(OCH3)2CH=CH2
(C2H5O)2Si(CH=CH2)O[SiOC2H5(CH=CH2)O]t2Si(OC2H5)3
(C2H5O)3SiCH2CH2CH2Si(CH3)2OSi(CH3)2CH2CH2[Si(CH3)2O]t3CH=CH2
(CH3O)3SiCH2CH2CH2Si(CH3)2OSi(CH3)2CH2CH2[Si(CH3)2O]t4CH=CH2
CH3O(CH3)2SiCH2CH2CH2Si(CH3)2OSi(CH3)2CH2CH2[Si(CH3)2O]t5CH=CH2
(C2H5O)2CH3SiCH2CH2CH2Si(CH3)2OSi(CH3)2CH2CH2[Si(CH3)2O]t6CH=CH2
(C2H5O)3SiCH2CH2CH2Si(CH3)2OSi(CH3)2CH2CH2[Si(CH3)2O]t7CH=CH2
(C2H5O)3SiCH2CH2CH2Si(CH3)2OSi(CH3)2CH2CH2(Si(CH3)3O)Si(CH3)O[SiCH3(-)O]u1Si(CH3)3CH=CH2
(C2H5O)3SiCH2CH2CH2Si(CH3)2OSi(CH3)2CH2CH2(Si(CH3)3O)Si(CH3)O[SiCH3(-)O]u2[Si(CH3)2O]t8Si(CH3)3CH=CH2
(C2H5O)2Si(CH=CH2)O[SiCH3(OC2H5)O]u3Si(OC2H5)2CH=CH2
(C2H5O)2Si(CH=CH2)O[Si(OC2H5)2O]u4Si(OC2H5)2CH=CH2
(C2H5O)2Si(CH=CH2)O[Si(OC2H5)2O]u5Si(OC2H5)2CH=CH2
が挙げられる。これらの基中、t1〜t8及びu1〜u5は1〜30までの数である。一つの分子に、ビニル基を、1〜30個有していることが好ましい。
これらのビニル基とSiH基とを金属触媒、例えば白金含有化合物で反応促進し、基材シートとゴムシートとを接合してもよい。
アルコキシ基を有するアミノ基非含有のシランカップリング剤として、アルコキシシリル基を両末端に含有するアルコキシシリル化合物、例えば、
(C2H5O)3SiCH2CH2Si(OC2H5)3
(C2H5O)2CH3SiCH2CH2Si(OC2H5)3
(C2H5O)3SiCH=CHSi(OC2H5)3
(CH3O)3SiCH2CH2Si(OCH3)3(CH3O)3SiCH2CH2C6H4CH2CH2Si(OCH3)3
(CH3O)3Si[CH2CH2]3Si(OCH3)3
(CH3O)2Si[CH2CH2]4Si(OCH3)3
(C2H5O)2Si(OC2H5)2
(CH3O)2CH3SiCH2CH2Si(OCH3)2CH3
(C2H5O)2CH3SiOSi(OC2H5)2CH3
(CH3O)3SiO[Si(OCH3)2O]v1Si(OCH3)3
(C2H5O)3SiO[Si(OC2H5)2O]v2Si(OC2H5)3
(C3H7O)3SiO[Si(OC3H7)2O]v3Si(OC3H7)3
であってもよい。これらの基中、v1〜v3は0〜30までの数である。
アルコキシ基を有するアミノ基非含有のシランカップリング剤として、加水分解性基含有シリル基を含有するアルコキシシリル化合物、例えば、
CH3Si(OCOCH3)3、(CH3)2Si(OCOCH3)2、n-C3H7Si(OCOCH3)3、CH2=CHCH2Si(OCOCH3)3、C6H5Si(OCOCH3)3、CF3CF2CH2CH2Si(OCOCH3)3、CH2=CHCH2Si(OCOCH3)3、CH3OSi(OCOCH3)3、C2H5OSi(OCOCH3)3、CH3Si(OCOC3H7)3、CH3Si[OC(CH3)=CH2]3、(CH3)2Si[OC(CH3)=CH2]3、n-C3H7Si[OC(CH3)=CH2]3、CH2=CHCH2Si[OC(CH3)=CH2]3、C6H5Si[OC(CH3)=CH2]3、CF3CF2CH2CH2Si[OC(CH3)=CH2]3、CH2=CHCH2Si[OC(CH3)=CH2]3、CH3OSi[OC(CH3)=CH2]3、C2H5OSi[OC(CH3)=CH2]3、CH3Si[ON=C(CH3)C2H5]3、(CH32Si[ON=C(CH3)C2H5]2、n-C3H7Si[ON=C(CH3)C2H5]3、CH2=CHCH2Si[ON=C(CH3)C2H5]3、C6H5Si[ON=C(CH3)C2H5]3、CF3CF2CH2CH2Si[ON=C(CH3)C2H5]3、CH2=CHCH2Si[ON=C(CH3)C2H5]3、CH3OSi[ON=C(CH3)C2H5]3、C2H5OSi[ON=C(CH3)C2H5]]3、CH3Si[ON=C(CH3)C2H5]3、CH3Si[N(CH3)]3、(CH3)2Si[N(CH3)]2、n-C3H7Si[N(CH3)]3、CH2=CHCH2Si[N(CH3)]3、C6H5Si[N(CH3)]3、CF3CF2CH2CH2Si[N(CH3)]3、CH2=CHCH2Si[N(CH3)]3、CH3OSi[N(CH3)]3、C2H5OSi[N(CH3)]3、CH3Si[N(CH3)]3などの昜加水分解性オルガノシランであってもよい。
このアルコキシ基を有するアミノ基含有のシランカップリング剤として、市販のシランカップリング剤、具体的にはN-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン(KBM-602)、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン(KBM-603)、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン(KBE-603)、3-アミノプロピルトリメトキシシラン(KBM-903)、3-アミノプロピルトリエトキシシラン(KBE-903)、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン(KBE-9103)、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン(KBM-573)、N-(ビニルベンジル)-2-アミノエチル-3-アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩(KBM-575)で例示されるアミノ基含有アルコキシシリル化合物(以上、信越シリコーン株式会社製;商品名)が挙げられ、また3-アミノプロピルトリメトキシシラン(Z-6610)、3-アミノプロピルトリメトキシシラン(Z-6611)、3-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン(Z-6094)、3-フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン(Z-6883)、N-[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-N’-[(エテニルフェニル)メチル-1,2-エタンジアミン・塩酸塩(Z-6032)で例示されるアミノ基含有アルコキシシリル化合物(以上、東レ・ダウコーニング株式会社製;商品名)が挙げられる。
乾式処理と分子接着剤処理とは、それぞれ何れか一方のみ施してもよく、それらを連続的に交互に施してもよい。例えば、乾式処理のみで接合していてもよく、乾式処理に引き続く分子接着剤処理で接合していてもよく、乾式処理に引き続く分子接着処理とさらに乾式処理とで接合していてもよい。また、分子接着剤処理のみで接合していてもよく、分子接着剤処理に引き続く乾式処理で接合していてもよく、分子接着処理引き続く乾式処理とさらに分子接着処理とで接合していてもよい。
本発明の複合発熱材1は、図2(a)に示すように、発熱体4が発熱部材2と通電部材3とを高分子樹脂フィルム6で被覆したものであり、その高分子樹脂フィルム6と放熱ゴム絶縁体層5a及び放熱ゴム絶縁体層5bからなる放熱ゴム絶縁体5との接触面がその互いの表面の活性基が化学結合して分子接着することで、強固に接合しているものであってもよい。
複合発熱材1の発熱体4は、特に限定されず、前記のような繊維構造物の他に、例えば糸状、伸線状、フィルム状、板状、コイル状、網状、メッシュ状、箔状、布帛状、膜状又は層状の抵抗であってもよく、その抵抗を覆い、取り巻き、及び/又は内包している織布、不織布、フィルム材又はラバー材を有する被覆抵抗と、抵抗に繋がる配線とを有する柔軟性ヒーター、柔軟性フィルムヒーター、及び柔軟性ラバーヒーターから選ばれる少なくとも何れかのヒーターであってもよい。
抵抗とは、例えばニッケルクロム、鉄クロム、銅ニッケル、銅マンガン、電導性抵抗インキ及び電導性抵抗繊維の少なくとも何れかで形成されているものが挙げられる。
発熱体4として、ニクロム線のような抵抗のみを用いた場合、ニクロム線に直接放熱ゴム絶縁体5が接触し、その接触面が、その互いの表面の活性基を化学結合して分子接着させることで、強固に接合し接合面となる。また、抵抗を高分子被膜でラミネートしたフィルムヒーターやシリコーンゴムのような導電性ゴムで被覆したラバーヒーターを用いた場合、その表面である高分子被膜や導電性ゴムと放熱ゴム絶縁体5が接触し、その接触面が、その互いの表面の活性基を化学結合して分子接着させることで、強固に接合し接合面となる。
発熱体4の形状は、特に限定されず、例えば面状、シート状、螺旋状、糸状、伸線状、フィルム状、板状、コイル状、網状、メッシュ状、箔状、布帛状、膜状、層状など種々の形状が挙げられる。
本発明の複合発熱材1は、図2(b)に示すように、放熱ゴム絶縁体5が前記で例示したゴム材料のうち、夫々異なるゴム材料で形成された複数の層が積層された複層構造となっているものであってもよい。複層構造の放熱ゴム絶縁体5とは、例えば発熱体4の上側及び下側の表面と接触して接合するシリコーンゴムで形成された放熱ゴム絶縁体層5a及び放熱ゴム絶縁体層5bからなる第一放熱ゴム絶縁体層の周囲を覆うように、その表面と接触して接合するEPDMで形成された放熱ゴム絶縁体層5c及び放熱ゴム絶縁体層5dからなる第二放熱ゴム絶縁体層が積層されたものである。この様に放熱ゴム絶縁体5が、シリコーンゴムで形成された層状の放熱ゴム絶縁体とEPDMで形成された層状の放熱ゴム絶縁体とが積層しているような少なくとも2層が積層された複層構造となっている。このように、異なる性質のゴム材料により形成された各層が積層した複層構造とすることにより、使用用途に合わせて複数の機能を付与することができる。例えば、シリコーンゴム上にEPDMが積層した複層構造の発熱体4とすることにより、シリコーンゴムのみでは発現しづらい気体の不透過性を付与することができる。
本発明の複合発熱材1は、図2(c)に示すように、その表面、すなわち発熱体4を覆う放熱ゴム絶縁体層5a及び放熱ゴム絶縁体層5bからなる放熱ゴム絶縁体5の表面で複合発熱材1の外側表面が、樹脂材料又はゴム材料で形成された被膜7a・7bで被覆されているものであってもよい。
樹脂材料又はゴム材料で形成された被膜としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン−メチレン共重合体ゴムが挙げられる。
本発明の複合発熱材1は、放熱ゴム絶縁体5が発熱体4の全ての表面と分子接着することにより発熱体4の全体を放熱ゴム絶縁体5で絶縁封止しているものを例示したが、発熱体4の一部の表面に放熱ゴム絶縁体5が分子接着しているものであってもよい。また、図3に示すように、放熱ゴム絶縁体5と共に断熱材8を用いて発熱体4を封止しているものであってもよい。
図3に示す複合発熱材1は、矩形シート状の発熱体4において通電部材3が付されている表面に放熱ゴム絶縁体5が前記で例示した分子接着により接合し、その反対側の表面に断熱材8が前記で例示した分子接着と同様な分子接着により接合しており、さらに放熱ゴム絶縁体5と断熱材8との接触面において同様に分子接着することにより、放熱ゴム絶縁体5及び断熱材8により、発熱体4を封止しているものである。この複合発熱材1は、面状で片面ずつ異なる性質を有するものであり、一方の表面が放熱ゴム絶縁体5により放熱性を有し、他方の表面が断熱材8により断熱性を有することができる。
断熱材8としては、例えばシリコーンゴムスポンジのような発砲体が挙げられる。断熱材8により、複合発熱材1は、その断熱性の調整をすることができ、さらに触感を向上させることができる。
本発明の複合発熱材1は、発熱体4と、放熱ゴム絶縁体5になるゴム材料又は放熱ゴム絶縁体5とを、直接に及び/又は分子接着剤を介して間接的に常圧下、加圧下又は減圧下で接触させて、その接触面を加熱又は非加熱で、互いの表面の活性基で直接的な共有結合や分子接着剤を介した間接的な共有結合を形成して分子接着し接合して、一体化することにより製造することができる。
本発明の複合発熱材1の製造方法としては、予め任意の形状に成型された放熱ゴム絶縁体5と発熱体4とを接触させてもよく、放熱ゴム絶縁体5を形成するゴム材料を含むゴム組成物中に発熱体4を浸漬したり、そのゴム組成物を発熱体4に塗工したりすることにより、発熱体4と放熱ゴム絶縁体5を形成するゴム材料とを接触させてもよい。
例えば、面状に成型された放熱ゴム絶縁体層5a上に発熱体4を重ねて接触させ、さらにその上から放熱ゴム絶縁体層5bを重ねて接触させ、放熱ゴム絶縁体層5a及び5bで発熱体4を挟み込み、放熱ゴム絶縁体層5aと発熱体4との接触面、放熱ゴム絶縁体層5bと発熱体4との接触面、及び放熱ゴム絶縁体層5aと放熱ゴム絶縁体層5bとの接触面とを、夫々前記で例示した分子接着により接合することにより、発熱体4を放熱ゴム絶縁体5で絶縁封止した複合発熱材1を得ることができる。各接触面における分子接着は、それぞれ、任意の工程において別々に分子接着してもよく、全体的にまとめて分子接着してもよい。
発熱体4と放熱ゴム絶縁体5とは、発熱体4が面状の場合、同様に面状の放熱ゴム絶縁体5を重ねたり、発熱体4の上側及び下側の表面に放熱ゴム絶縁体5を重ね合せて挟み込んだりして接触させてもよく、発熱体4がコイル状の場合、シート状の放熱ゴム絶縁体5を巻き付けて、接触させてもよい。
発熱体4と放熱ゴム絶縁体5とは、接合して一体化する際、常圧で重ねられた後、常圧下のまま共有結合させてもよいが、減圧下又は加圧下で、常温又は加熱により圧着して共有結合させてもよい。また、必要に応じて、その接合面となる片方又は両方の表面にコロナ処理、プラズマ処理又は紫外線照射処理(一般的なUV処理やエキシマUV処理)のような乾式処理や分子接着剤処理を施し、常圧で重ねた後、常圧、減圧又は加圧下で、常温又は加熱により圧着して共有結合させてもよい。発熱体4及び放熱ゴム絶縁体5のOHのような活性基、又はそれらに反応するシランカップリング剤の反応性官能基との接近は、減圧乃至真空条件下、例えば50torr以下、より具体的には50〜10torrの減圧条件、又は10torr未満、より具体的には、10torr未満〜1×10−3torr、好ましくは10torr未満〜1×10−2torrの真空条件下で、その接触界面の気体媒体を除去することによって、又はその接触界面に応力(荷重)、例えば10〜200kgfを加えることによって、さらに接触界面を加熱することによって、促進される。減圧又は加圧条件で、発熱体及び放熱ゴム絶縁体の接合面のうち全面に、均一に圧力が掛ることが好ましい。上記範囲を外れると、均一に圧力が掛らない恐れがある。
放熱ゴム絶縁体5が、シリコーンゴムで形成されている場合、コロナ処理、プラズマ処理又は紫外線照射処理(一般的なUV処理やエキシマUV処理)されるだけで、十分に活性基が発現するので直接接合してもよいが、前記シランカップリング剤のような分子接着剤を用いて、接合してもよい。一方、放熱ゴム絶縁体5がシリコーンゴム以外のゴム材料で形成されている場合、前記シランカップリング剤のような分子接着剤の0.05〜1重量%のアルコール溶液例えばメタノール溶液へ浸漬され乾燥された後、接合されることが好ましい。分子接着剤の溶液の濃度は、高過ぎると、発熱体4と放熱ゴム絶縁体5との接合面が剥がれることとなり、薄過ぎると発熱体4と放熱ゴム絶縁体5とを十分に接合できなくなってしまう。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
発熱体としてニクロム線である電熱線に、表面処理としてコロナ放電処理を施し、電熱線上に水酸基を生成させ、(CH2=CH-)(CH3O-)2Si-O-[(CH2=CH-)(CH3O-)Si-O]n1-Si(-OCH3)2(-CH=CH2)(n1=1〜30)のようなビニル含有シリル化合物の溶液に浸漬させて熱処理することにより、電熱線上の水酸基にビニル含有シリル化合物を反応させた。それを、白金含有触媒、具体的に白金−テトラメチルジビニルジシロキサン錯体のような白金錯体のヘキサン液に浸漬させ、乾燥させて、表面に白金含有触媒が付された発熱体を得た。その化学的構造は必ずしも明らかではないが、電熱線の表面で生成した複数のビニル含有シリル基に、白金錯体の白金原子が配位しているものと推察される。この電熱線の表面に、シリコーンゴムとしてメチルビニルシリコーンゴムであるSH1005(東レ・ダウコーニング株式会社製;商品名)の50重量部と、シリコーンオイルとしてポリジメチルシロキサンであるSH200 100cs(東レ・ダウコーニング株式会社製;商品名)の50重量部と、熱伝導性フィラーとして酸化マグネシウムであるパイロキスマ5301(協和化学工業株式会社製;商品名、平均粒径2μm)の50重量部及びパイロキスマ3320(協和化学工業株式会社製;商品名、平均粒径20μm)の200重量部と、添加剤として水酸化アルミニウムAl(OH)であるハイジライトH32(昭和電工株式会社製;商品名)の50重量部及び酸化カルシウムCaOであるVESTA PP(井上石灰工業株式会社製;商品名)の10重量部と、白金触媒として白金錯体である(GELEST社製)白金カルボニルシクロビニルメチルシロキサン錯体ビニルメチル環状シロキサン溶液の0.01重量部とを、混練して得られた放熱ゴム絶縁体用のゴム組成物を塗布し、加圧加熱して、硬化させた。すると、ヒドロシリル基含有ポリシロキサンのヒドロシリル基が、ビニル含有シリル基同士の架橋重合よりも優先的に、そのビニル含有シリル基の二重結合へヒドロシリル化反応して、高分子量化し、電熱線の表面の上に、ポリシロキサン類で形成されるシリコーンゴム製の放熱シリコーンゴム絶縁体が被覆して接着した複合発熱材を得た。
また、発熱体として電熱線に替えて、布帛状面状発熱体、シリコーンラバーヒーター、及びフィルムヒーターを用いたこと以外は、前記と同様の条件及び方法で、これらの各種発熱体を用いた複合発熱材を夫々作製した。
(比較例1)
発熱体としてニクロム線である電熱線の表面に、シリコーンゴムとしてメチルビニルシリコーンゴムであるSH1005(東レ・ダウコーニング株式会社製;商品名)の50重量部と、シリコーンオイルとしてポリジメチルシロキサンであるSH200 100cs(東レ・ダウコーニング株式会社製;商品名)の50重量部と、熱伝導性フィラーとして酸化マグネシウムであるパイロキスマ5301(協和化学工業株式会社製;商品名、平均粒径2μm)の50重量部及びパイロキスマ3320(協和化学工業株式会社製;商品名、平均粒径20μm)の200重量部と、添加剤として水酸化アルミニウムAl(OH)であるハイジライトH32(昭和電工株式会社製;商品名)の50重量部及び酸化カルシウムCaOであるVESTA PP(井上石灰工業株式会社製;商品名)の10重量部と、白金触媒として白金錯体である(GELEST社製)白金カルボニルシクロビニルメチルシロキサン錯体ビニルメチル環状シロキサン溶液の0.01重量部とを、混練して得られた放熱ゴム絶縁体用のゴム組成物を塗布し、加圧加熱して、硬化させ、電熱線である発熱体と放熱シリコーンゴム絶縁体である放熱ゴム絶縁体とを単に密着させて接着した複合発熱材を得た。
また、発熱体として電熱線に替えて、布帛状面状発熱体、シリコーンラバーヒーター、及びフィルムヒーターを用いたこと以外は、前記と同様の条件及び方法で、これらの各種発熱体と放熱シリコーンゴム絶縁体である放熱ゴム絶縁体とを単に密着させて接着した複合発熱材を夫々作製した。
(比較例2)
実施例1及び比較例1と同様の条件で予め硬化させたシリコーンゴムで形成された放熱シリコーンゴム絶縁体と、発熱体としてニクロム線である電熱線とを接着剤(セメダイン株式会社製 商品名;セメダイン No.8008)を用いて、接着した複合発熱材を得た。
また、発熱体として電熱線に替えて、布帛状面状発熱体、シリコーンラバーヒーター、及びフィルムヒーターを用いたこと以外は、前記と同様の条件及び方法で、これらの各種発熱体と放熱シリコーンゴム絶縁体である放熱ゴム絶縁体とを接着剤により接着した複合発熱材を夫々作製した。
(接着強度評価)
あらかじめ3cmほど引っ張りしろを導入した状態で実施例1、比較例1及び比較例2で得られた複合発熱材を幅10mmとして用いた。引張試験機は株式会社イマダ社製デジタルフォースZP−200Nを縦型電動計測スタンドMX2−1000Nに設置したものを利用した。引張試験機のステージの下部つかみに作製した複合発熱材の発熱体部分を挟み、上部つかみに放熱ゴム絶縁体部分を挟んで、つかみ移動速度100mm/sec、角度180°で剥離させた。その際の剥離の状態を記録した。また、それらが剥離せず接着しており、接着したゴムの方が破壊された場合はそのゴムの破壊状態、最大剥離強度を記録した。これらの評価結果を下記表1に示す。
(耐熱性評価)
あらかじめ3cmほど引っ張りしろを導入した状態で実施例1、比較例1及び比較例2で得られた複合発熱材を幅10mmとして用いた。エスペック株式会社製小型冷熱衝撃装置TSE-11-Aを利用して冷熱衝撃試験を行った。冷熱衝撃試験は−40℃と80℃の温度環境下にそれぞれ30分保持させることを100サイクル繰り返して試験した。試験後、接着強度評価と同様の引張試験を行い、最大剥離強度、剥離の状態を記録した。これらの評価結果を下記表1に示す。
(耐屈曲試験)
実施例1、比較例1及び比較例2で得られた複合発熱材を幅10mmとして用いた。ユアサシステム機器株式会社製小型卓上型耐久試験機TCDMLH−FTを利用してねじり試験を行った。室温下、ねじり角度90度、速度90r.p.m.、サイクル数1000回で試験を行い、試験後複合体に剥離が見られないか確認した。これらの評価結果を下記表1に示す。
Figure 0006310576
接着強度試験により、実施例1の複合発熱材は、全ての発熱体においてその各種発熱体と放熱ゴム絶縁体との界面で剥離することなく、ゴム材料が凝集破壊するほどの接着強度を有することが明らかとなった。一方、比較例1の複合発熱材は、単に密着させることにより接着した発熱体と放熱ゴム絶縁体との接着面で、夫々剥離した。比較例2の複合発熱材は実施例とほぼ同程度の接着強度が確認された。
耐熱性試験により、実施例1の複合発熱材は、全ての発熱体において試験後においてもその各種発熱体と放熱ゴム絶縁体との界面で剥離することなく、ゴム材料が凝集破壊するほどの接着強度を有することが明らかとなった。比較例1の複合発熱材は、単に密着させることにより接着した発熱体と放熱ゴム絶縁体との接着面で、夫々剥離した。比較例2の複合発熱材は明らかに接着強度が低下していることが確認された。
耐屈曲試験により、実施例1の複合発熱材は、全ての発熱体において試験後においても剥離は確認されなかった。比較例1と比較例2は試験中に剥離した。
(熱伝導性評価)
実施例1及び比較例1〜2で作製した各複合発熱材に、電圧調整器MVS−2000(山菱電機株式会社製;商品名)を用いて夫々の発熱体に適した電圧を印加し、その表面温度の偏移を記録した。温度偏移の記録はメモリハイロガーLR8431(日置電機株式会社製;商品名)を使用した。電圧印加から1,000秒後までの複合発熱材の表面温度を測定した。
実施例1及び比較例1〜2で作製した各複合発熱材の測定結果を図4に示す。図4中、電熱線に2Vの電圧を印加して加熱し、放熱ゴム絶縁体の表面温度を測定した結果を図4(a)、布帛状発熱体に100Vの電圧を印加して加熱し、放熱ゴム絶縁体の表面温度を測定し結果を図4(b)、ラバーヒーターに100Vの電圧を印加して加熱し、放熱ゴム絶縁体の表面温度を測定した結果を図4(c)、フィルムヒーターに100Vの電圧を印加して加熱し、放熱ゴム絶縁体の表面温度を測定した結果を図4(d)として夫々示す。
熱伝導性試験により、実施例1の複合発熱材は、密着により接合しているため発熱体と放熱ゴム絶縁体との界面に空気層を有する比較例1や、発熱体と放熱ゴム絶縁体との界面に接着剤層を介する比較例2と比べて、熱変化のグラフの傾きが大きく、短時間でより高温度を示しており、発熱体から放熱ゴム絶縁体への熱伝導効率が優れていることが明らかとなった。
本発明の複合発熱材は、融雪用、凍結防止用、暖房用として、例えば屋根材、壁材、床材のような建材や配管材や家具などに用いられ、屋内だけでなく屋外での使用にも有用である。
1は複合発熱材、2は発熱部材、3は通電部材、4は発熱体、5は放熱ゴム絶縁体、5a,5b,5c,5dは放熱ゴム絶縁体層、6は高分子樹脂フィルム、7a,7bは被膜、8は断熱材である。

Claims (11)

  1. ビニル基及び/又はヒドロシリル基含有のシリコーンゴムを含む放熱ゴム絶縁体と、発熱体の少なくとも一部とが、互いの表面の活性基で複数のビニル含有シリル基を有する分子接着剤を介した間接的な共有結合により、接合して一体化していることを特徴とする複合発熱材。
  2. 前記放熱ゴム絶縁体と前記発熱体とが、その少なくとも何れかの表面で、コロナ処理、プラズマ処理及び紫外線照射処理から選ばれる乾式処理と分子接着剤処理との少なくとも何れかによって前記共有結合により、接合して一体化していることを特徴とする請求項1に記載の複合発熱材。
  3. 前記発熱体が、糸状、伸線状、フィルム状、板状、コイル状、網状、メッシュ状、箔状、布帛状、膜状又は層状の抵抗、又は前記抵抗を覆い、取り巻き、及び/又は内包している織布、不織布、フィルム材又はラバー材を有する被覆抵抗と、前記抵抗に繋がる配線とを有する柔軟性ヒーター、柔軟性フィルムヒーター、及び柔軟性ラバーヒーターから選ばれる少なくとも何れかのヒーターであることを特徴とする請求項1に記載の複合発熱材。
  4. 前記抵抗が、ニッケルクロム、鉄クロム、銅ニッケル、銅マンガン、電導性抵抗インキ、及び電導性抵抗繊維の少なくとも何れかで形成されていることを特徴とする請求項3に記載の複合発熱材。
  5. 前記発熱体が、面状であることを特徴とする請求項1に記載の複合発熱材。
  6. 前記発熱体が、高分子樹脂で被覆されたものであることを特徴とする請求項1に記載の複合発熱材。
  7. 前記放熱ゴム絶縁体が、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン−メチレン共重合体ゴム、ウレタンゴム、及びフッ素ゴムから選ばれる少なくとも何れかのゴム材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の複合発熱材。
  8. 前記放熱ゴム絶縁体が、前記ゴム材料で形成された複層構造であることを特徴とする請求項7に記載の複合発熱材。
  9. 前記放熱ゴム絶縁体が樹脂材料又はゴム材料で形成された被膜で被覆されていることを特徴とする請求項1に記載の複合発熱材。
  10. 前記発熱体の一方の面に前記放熱ゴム絶縁体が前記共有結合により接合し、他方の面に断熱材が、互いの表面の活性基を直接的な及び/又は分子接着剤を介した間接的な共有結合により接合して、一体化していることを特徴とする請求項1に記載の複合発熱材。
  11. 放熱ゴム絶縁体になるゴム材料又は放熱ゴム絶縁体がビニル基及び/又はヒドロシリル基含有のシリコーンゴムを含んでおり、前記ゴム材料又は前記放熱ゴム絶縁体と、発熱体とを、複数のビニル含有シリル基を有する分子接着剤を介して間接的に、常圧下、加圧下又は減圧下で接触させて、互いの表面の活性基で前記分子接着剤を介した間接的な共有結合を形成し、
    前記発熱体の少なくとも一部と前記放熱ゴム絶縁体とを前記共有結合により、接合して一体化することを特徴とする複合発熱材の製造方法。
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