JP4128020B2 - 多頭式ミシン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミシンのテーブル面上に載置され、加工布を展張保持する縫製枠をテーブル面下に配置された駆動部がミシンのX方向及び/又はY方向に駆動する形式のミシンに関するものである。なお、ミシンにおいては慣行的に左右方向をX方向(又はV方向)といい、前後方向をY方向(又はH方向)というので、本明細書でもそれに従う。
【0002】
【従来の技術】
この種のミシンとしては、テーブル50の面上に載置された四角枠状の縫製枠51と、縫製枠51の上方に設けられたヘッド59と、テーブル50を上下に遊通して縫製枠51に係合する軸部材52と、軸部材52をY方向へ駆動するテーブル50の下側に備えられたY方向駆動装置53と、縫製枠51の右側Y辺の上側に設けられた軸部材57と係合してY方向に延びるスライドガイド58と、スライドガイド58と軸部材57とをその順に介して縫製枠51をX方向に駆動するX方向駆動装置56と、軸部材52、57をテーブル50の上下に遊通させるためのスリット55を設けたカバー板54とを備えたミシンが知られている。
【0003】
また、特願2000−355868公報に示されているように、テーブル61の面上に載置された四角枠状の縫製枠62と、縫製枠62の上方に設けられたヘッド67と、縫製枠62をX方向に摺動可能に支持する四角枠状の外枠63と、外枠63に対して縫製枠62をX方向に駆動するX方向駆動装置64と、外枠63をY方向に往復動可能に支持するレール65と、外枠63のY辺に係合して外枠63とともに縫製枠62をY方向に駆動するY方向駆動装置66とからなるミシンが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記ミシンは、次のような問題点があった。
(1)縫製枠51内に縫製できない部分を発生させないために、最右のY方向駆動装置53と最左のY方向駆動装置53とは、最右のヘッド59と最左のヘッド59よりも内側に備えられていたために、縫製枠51のX辺の数ヶ所を支持してY方向に駆動するタイプでは、縫製枠51がX方向に大きく駆動されている時にY方向に駆動されると、縫製枠51が図10に示すようにY方向に撓んで縫製の仕上がりに悪影響を与える場合があった。
(2)また、縫製枠62のX辺の略全体を支持してY方向に駆動するタイプの場合、縫製枠62がY方向に撓まなくなるものの、縫製枠62及び外枠63の重量が増大するためY方向駆動装置66の出力を上げることが必要になり、それに伴ってミシン全体の重量増が避けられなくなるという問題があった。また、外枠63と縫製枠62とに、縫製枠62のX辺の略全体を支持するための支持部材が別途必要になったりして部品点数が増えてミシンの構造が複雑になったりするという問題があった。
【0005】
そこで本発明の目的は、シンプルな構造で低コストにもかかわらずミシンの全長を延ばすことなく枠歪みの軽減を図って縫製精度を向上させるミシンを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るミシンは、X方向に間隔をおいて列設された複数のミシンヘッドと、ミシンヘッドの下方に配された四角枠状の縫製枠と、縫製枠の前側X辺及び後側X辺に係合して縫製枠をY方向に駆動するY方向駆動装置と、縫製枠の右側Y辺又は左側Y辺に係合して縫製枠をX方向に駆動するX方向駆動装置とを備えた多頭式ミシンにおいて、最右のY方向駆動装置が最右のミシンヘッドよりも右方、かつ、中立位置にある縫製枠の右側Y辺よりも左方に設けられるとともに、X方向駆動装置により縫製枠が左限位置まで駆動される時に、最右のY方向駆動装置と前側X辺及び後側X辺との係合が外れないように、前側X辺及び後側X辺が右側Y辺よりも右方に延長されることによって、右側Y辺と前側X辺の右方延長部分と後側X辺の右方延長部分とで右側に開口した平面コ字形を形成し、最左のY方向駆動装置が最左のミシンヘッドよりも左方、かつ、前記中立位置にある縫製枠の左側Y辺よりも右方に設けられるとともに、X方向駆動装置により縫製枠が右限位置まで駆動される時に、最左のY方向駆動装置と前側X辺及び後側X辺との係合が外れないように、前側X辺及び後側X辺が左側Y辺よりも左方に延長されることによって、左側Y辺と前側X辺の左方延長部分と後側X辺の左方延長部分とで左側に開口した平面コ字形を形成していることを特徴としている。
【0007】
複数のミシンヘッドが左右に延びる上フレームに取り付けられ、上フレームが縫製枠の左限位置より左方に近接して設けられた左側支柱と縫製枠の右限位置より右方に近接して設けられた右側支柱とにより支持され、左側支柱及び右側支柱が、その支柱中心を針落点のX方向延長上に略合致させるとともに、その前後幅を前側X辺の辺幅と後側X辺の辺幅の合計以下にして設けられ、前側X辺の延長部分はその後縁が前側X辺の辺幅以上に前側へずれるように設けられ、後側X辺の延長部分はその前縁が後側X辺の辺幅以上に後側へずれるように設けられていることが好ましい。
【0008】
縫製枠は一体成形されたものであっても、個別に成形された前側X辺、後側X辺、右側Y辺及び左側Y辺を接合させたものであってもよい。
【0009】
前側X辺と後側X辺との辺幅は、異なっていても同一であってもよい。縫製枠の重量バランスや生産コストを考慮すると、前側X辺と後側X辺とは同一断面形状に形成されていることが好ましく、その場合、前側X辺と後側X辺との辺幅は同一となる。
【0010】
前側X辺の延長部分は、前側X辺と一体成形されたものであっても、成形後に前側X辺と接合可能なように前側X辺とは別に成形されたものあってもよい。また、前側X辺の延長部分は、Y方向駆動装置ごとに設けても、隣り合う幾つかのY方向駆動装置の単位で連続した状態に設けても、一つに連続した状態に設けてもよく、Y方向駆動装置間の距離と縫製枠のX方向駆動長とを考慮して適宜選定される。
【0011】
後側X辺の延長部分は、後側X辺と一体成形されたものであっても、成形後に後側X辺と接合可能なように後側X辺とは別に成形されたものあってもよい。また、後側X辺の延長部分は、Y方向駆動装置ごとに設けても、隣り合う幾つかのY方向駆動装置の単位で連続した状態に設けても、一つに連続した状態に設けてもよく、Y方向駆動装置間の距離と縫製枠のX方向駆動長とを考慮して適宜選定される。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1〜図5は本発明の第一実施形態のミシンを示している。このミシンは、X方向に間隔をおいて列設された複数のミシンヘッド6と、ミシンヘッド6の下方に配された四角枠状の縫製枠11と、縫製枠11の前側X辺11a及び後側X辺11bに係合して縫製枠11をY方向に駆動するY方向駆動装置21と、縫製枠11の右側Y辺11d又は左側Y辺11cに係合して縫製枠11をX方向に駆動するX方向駆動装置41とを備えている。
【0013】
複数(図示例では4つ)のミシンヘッド6は、左右に延びる上フレーム3に所定間隔をおいて取り付けられ、上フレーム3が縫製枠11の左限位置より左方に設けられた左側支柱1と縫製枠11の右限位置より右方に設けられた右側支柱2とにより支持されている。左側支柱1と右側支柱2とは、上下に延びる角筒状に形成されている。
【0014】
左側支柱1及び右側支柱2の下部間には、X方向に延びる下フレーム4が支持されている。下フレーム4には、テーブル8が略水平に支持され、また複数のベッド7が各ミシンヘッド6の直下位置にテーブル8と略同一高さで列設されている。周知の通り、ミシンヘッド6で上下往復駆動される針と、ベッド7で回転駆動される釜との協働により、後述する加工布に縫製が行なわれる。
【0015】
また、最右のY方向駆動装置21が最右のミシンヘッド6よりも右方に設けられるとともに、X方向駆動装置41により縫製枠11が左限位置まで駆動される時に、最右のY方向駆動装置21と前側X辺11a及び後側X辺11bとの係合が外れないように、前側X辺11a及び後側X辺11bが右側Y辺11dよりも右方に延長され、最左のY方向駆動装置21が最左のミシンヘッド6よりも左方に設けられるとともに、X方向駆動装置41により縫製枠11が右限位置まで駆動される時に、最左のY方向駆動装置21と前側X辺11a及び後側X辺11bとの係合が外れないように、前側X辺11a及び後側X辺11bが左側Y辺11cよりも左方に延長されている。
【0016】
テーブル8の直ぐ上方には、X方向に延びる前側X辺11a及び後側X辺11bと、Y方向に延びる左側Y辺11c及び右側Y辺11dとからなり、直接的に加工布を展張保持するための平面横長略四角枠状の縫製枠11(刺繍ミシンにおいては刺繍枠)が配設されている。前側X辺11a及び後側X辺11bは、左側Y辺11cよりも左方に長く延長され、また右側Y辺11dよりも右方に長く延長されている。
【0017】
前側X辺11a、後側X辺11b、左側Y辺11c及び右側Y辺11dの内側には、加工布がクリップ等の把持手段により保持させられるようになっている。また、前側X辺11a、後側X辺11b、左側Y辺11c及び右側Y辺11dの各断面は、図2に示すように、平面壁から4条の縦壁が垂下した形状になっている。
【0018】
右側Y辺11dの上面には、複数(図示例では3つ)のローラ12がY方向に間隔をおいて配されて、水平面内で回転可能に軸着されている。
【0019】
テーブル8の上面には、X方向に略四等分する三位置と、前端右寄りの位置及び後端右寄りの位置とに、カバー13とカバー14とがそれぞれ設けられている。カバー13は、Y方向に延びてテーブル8の前縁から後縁までを覆うように形成され、その略中央にはY方向に延びる二つの切欠15が縦列に設けられている。カバー14は、テーブル8の前端部及び後端部の右寄りの位置においてX方向に延びるようにそれぞれ形成され、各中央にはX方向に延びる切欠16が設けられている。
【0020】
左側の切欠15、中央の切欠15及び右側の切欠15の各下側には、縫製枠11をY方向に駆動する最左、中央及び最右の各Y方向駆動装置21が切欠15に沿ってそれぞれ設けられている。また、各切欠16の下側には、縫製枠11をX方向に駆動する二つのX方向駆動装置41が各切欠16に沿ってそれぞれ設けられている。各Y方向駆動装置21と各X方向駆動装置41との構成はそれぞれ同一であるので、以下、一つのY方向駆動装置21と、一つのX方向駆動装置41とについて説明する。
【0021】
Y方向駆動装置21は、テーブル8の後方寄りの位置に配されたベルト駆動機構と、テーブル8の前方寄りの位置に配されたスライドガイド機構とをそれぞれ備えている。ベルト駆動機構は、下フレーム4のレール土台5に設けられたガイドレール24,25と、各ガイドレール24,25上で摺動するスライダ26,27と、各スライダ26,27の上側に立設されて切欠15からテーブル8の上方に突出する二つの軸部材28と、各軸部材28の上端において水平面内で回転可能に軸着されるとともに縫製枠11の2条の縦壁の両内側面に係合するローラ29と、ガイドレール24の両端側においてレール土台5に設けられた一対のプーリ30と、スライダ26に一箇所が結合されるとともに両プーリ30に巻き掛けられたエンドレス状のベルト31と、スライダ26とスライダ27とを連結する連結バー32とから構成されている。また、下フレーム4には、全てのY方向駆動装置21の後側のプーリ30に結合されて各ベルト31を同期をとって駆動するY方向駆動モータ33が支持されている。
【0022】
X方向駆動装置41は、下フレーム4のレール土台5に取り付けられたガイドレール42と、ガイドレール42上で摺動するスライダ43と、スライダ43の上側に立設されて切欠16からテーブル8の上方に突出する軸部材44と、軸部材44の上端間に架設されたスライドガイド45と、ガイドレール42の両端側においてレール土台5に設けられた一対のプーリ48と、スライダ43に一箇所が結合されるとともに両プーリ48に巻き掛けられたエンドレス状のベルト46とから構成されている。また、下フレーム4には、全てのX方向駆動装置41の右側のプーリ48に結合されて各ベルト46を同期をとって駆動するX方向駆動モータ47が支持されている。なお、ガイドレール24,25,42及びスライダ26,27,43としては、一般に市販されている例えばV溝レールとLMガイドとを利用するのが簡便である。
【0023】
スライドガイド45は、Y方向に延びる扁平中空状に形成され、テーブル8のY方向長よりやや短い長さを備えている。スライドガイド45の下側には、3つのローラ12がY方向に転動可能に係合する溝が、スライドガイド45の略全長にわたりY方向に延びるように形成されている。また、スライドガイド45は、その前端寄りの位置と後端寄りの位置とにおいて二つの軸部材44の上端にそれぞれ固定されている。
【0024】
以上のように構成されたミシンによれば、Y方向駆動モータ33が縫製データに基づいて駆動されることにより、二つの軸部材28が切欠き10に沿ってY方向に駆動され、それに伴って、二つの軸部材28に軸着された二つのローラ29が縫製枠11をY方向に駆動するようになっている。このとき、ローラ12がスライドガイド45のY方向に平行に延びる溝に転動可能に係合しているので、縫製枠11のY方向への駆動が許容されるようになっている。
【0025】
また、X方向駆動モータ47が縫製データに基づいて駆動されることにより、軸部材44が切欠き10に沿ってX方向に駆動され、それに伴って、軸部材44に固定されたスライドガイド45が溝に係合するローラ12を介して縫製枠11をX方向に駆動するようになっている。このとき、Y方向駆動装置21の6つのローラ29がX方向と平行な前側X辺11aと後側X辺11bとにそれぞれ係合しているので、縫製枠11のX方向への駆動が許容されるようになっている。
【0026】
また、前側X辺11a及び後側X辺11bは、左側Y辺11cよりも左方に長く延長され、また右側Y辺11dよりも右方に長く延長されており、ローラ29を内側面に係合させる縦壁が前側X辺11a及び後側X辺11bの左右端まで延びているのでローラ29は前側X辺11a及び後側X辺11bの左右端まで係合し続けることができるようになっている。
【0027】
また、本実施形態では、最左のY方向駆動装置21が最左のミシンヘッド6よりも左方に設けられているにもかかわらず、前側X辺11a及び後側X辺11bが、左側Y辺11cよりも左方に長く延長されているので、図4に示すように、縫製枠11が右限位置近くまで駆動された時に、最左のローラ29が前側X辺11a及び後側X辺11bの左側Y辺11cよりも左方に延長された部分に係合を続けるので、縫製枠11の右限位置までの駆動が許容され、最左の針の針落点9を左側Y辺11cの側近まで近づけることができる。
【0028】
また、右限位置まで駆動された縫製枠11の最右のローラ29よりも右側に延びている部分の長さは、最右のY方向駆動装置21が最右のミシンヘッド6よりも右方に設けられているので従来機よりも短くなる。更に、右側Y辺11dが前側X辺11a及び後側X辺11bの右端でなくやや内側に位置しているので、右限位置にある縫製枠11をY方向に駆動する時に縫製枠11の最右のローラ29よりも右側に延びている部分にかかる慣性力は、縫製枠11の最右のローラ29よりも右側に延びている部分の長さが短くなっていることによる効果も重なって従来よりも小さくなる。この慣性力の減少により、縫製枠11を中立位置から右方向に駆動した状態で縫製枠11をY方向に駆動した時に、縫製枠11に生じる撓みが少ないので縫製枠11の右端付近においても縫製精度が低下しない。
【0029】
また、最右のY方向駆動装置21が最右のミシンヘッド6よりも右方に設けられているにもかかわらず、前側X辺11a及び後側X辺11bが、右側Y辺11dよりも右方に長く延長されているので、図5に示すように、縫製枠11が左限位置近くまで駆動された時に、最右のローラ29が前側X辺11a及び後側X辺11bの右側Y辺11dよりも右方に延長された部分に係合を続けるので、縫製枠11の左限位置までの駆動が許容され、最右の針の針落点9を右側Y辺の側近まで近づけることができる。
【0030】
また、左限位置まで駆動された縫製枠11の最左のローラ29よりも左側に延びている部分の長さは、最左のY方向駆動装置21が最左のミシンヘッド6よりも左方に設けられているので従来機よりも短くなる。更に、左側Y辺11cが前側X辺11a及び後側X辺11bの左端でなくやや内側に位置しているので、左限位置にある縫製枠11をY方向に駆動する時に縫製枠11の最左のローラ29よりも左側に延びている部分にかかる慣性力は、縫製枠11の最左のローラ29よりも左側に延びている部分の長さが短くなっていることによる効果も重なって従来よりも小さくなる。この慣性力の減少により、右限位置から左限位置までの任意の位置において縫製枠11をY方向に駆動した時に縫製枠11に生じる撓みが少ないので縫製枠11の左端付近においても縫製精度が低下しない。
【0031】
次に、本発明を実施したミシンの第二実施形態について、図6を参照して第一実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態のミシンは、左側支柱及び右側支柱の位置及び前後幅、前側X辺と後側X辺の構成においてのみ第一実施形態と相違するものである。
【0032】
すなわち、本実施形態のミシンは、上フレーム3が縫製枠11の左限位置より左方に近接して設けられた左側支柱1と縫製枠11の右限位置より右方に近接して設けられた右側支柱2とにより支持されている。また、左側支柱1及び右側支柱2が、その支柱中心を針落点のX方向延長上に略合致させるとともに、その前後幅を前側X辺11aの辺幅と後側X辺11bの辺幅の合計以下にして設けられている。
【0033】
左側支柱1の支柱中心Ccと右側支柱2の支柱中心Cdとが針落点9のX方向延長上に略合致するように複数(図示例では4つ)のミシンヘッド6が左右に延びる上フレーム3に取り付けられている。また、左側支柱1と右側支柱2とは、前側X辺11aの辺幅Laと後側X辺11bの辺幅Lbとの合計よりもやや小さい前後幅2Lに形成されている。
【0034】
また、前側X辺11aの延長部分としての前延長部18が、前側X辺11aの前側の左側及び右側にそれぞれ形成されている。各前延長部18は、平面壁から4条の縦壁が垂下した断面がX方向に延びるように形成され、前延長部18の後縁が前側X辺11aの前縁と一致させられているので、前延長部18の後縁は前側X辺11aの辺幅Laだけ前側へずれた状態になっている。また、前延長部18は、2条の縦壁の両内側面に前側のローラ29がX方向に転動可能に係合させられており、縫製枠11が右限位置から左限位置まで駆動されてもローラ29との係合が外れないような長さを備えている。
【0035】
また、後側X辺11bの延長部分としての後延長部19が、後側X辺11bの後側の左側及び右側にそれぞれ形成されている。各後延長部19は、前延長部18と同様に、平面壁から4条の縦壁が垂下した断面がX方向に延びるように形成され、後延長部19の前縁が後側X辺11bの後縁と一致させられているので、後延長部19の前縁は後側X辺11bの辺幅Lbだけ後側へずれた状態になっている。また、後延長部19は、2条の縦壁の両内側面に後側のローラ29がX方向に転動可能に係合されており、前延長部18と同様に、縫製枠11が右限位置から左限位置まで駆動されてもローラ29との係合が外れないような長さを備えている。
【0036】
従って、本実施形態の多頭式ミシンは次のように作用する。例えば、図7に示すように、縫製枠11が右限且つ前限となる位置に駆動されている時、スライドガイド45はその右縁が右側支柱2の左側面に近接され、後延長部19の前縁が右側支柱2の後側面に近接される。この時、後延長部19の前縁が後側X辺11bの辺幅Lbだけ後側へずれているので、後側X辺11bの前縁は針落点から後方に略L−Lbだけずれた位置まで駆動され、針落点は後側X辺11bの前縁に近接させられる。また、この時、最左の針の針落点9は後側X辺11bの前縁と左側Y辺11cの右縁との交点に近接されるので、縫製枠11の左側と後側とに縫製できない部分がほとんど生じない。
【0037】
また、図8に示すように、縫製枠11が左限且つ後限となる位置に駆動されている時、左側Y辺11cの左縁が左側支柱1の右側面に近接され、前延長部18の後縁が左側支柱1の前側面に近接される。この時、前延長部18の後縁が前側X辺11aの辺幅Laだけ前側へずれているので、前側X辺11aの前縁は針落点9から前方に略L−Laだけずれた位置まで駆動され、針落点9は前側X辺11aの後縁に近接させられる。また、この時、最右の針の針落点9は前側X辺11aの後縁と右側Y辺11dの左縁との交点に近接されるので、縫製枠11の右側と前側とに縫製できない部分がほとんど生じない。
【0038】
次に、図9に示す第三実施形態は、前延長部18と後延長部19とがそれぞれ連続した状態に形成されている点においてのみ第二実施形態と相違するものであり、第二実施形態と同様の効果が得られるとともに、縫製枠11の重量が増加するものの縫製枠11の生産性を向上させることができる。
【0039】
なお、本発明は前記実施形態の構成に限定されず、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
(1)X方向駆動装置とY方向駆動装置との少なくともいずれか一方をテーブルの上方に設けること。
【0040】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1記載のミシンによれば、シンプルな構造で低コストにもかかわらずミシンの全長を延ばすことなく枠歪みの軽減を図って縫製精度を向上させることができる。さらに、請求項2記載のミシンによれば、上記の効果に加えて縫製枠内の縫製不可能領域をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係るミシンの平面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1のIII−III線断面図である。
【図4】同ミシンの異なる状態を示す平面図である。
【図5】同ミシンの異なる状態を示す平面図である。
【図6】本発明の第二実施形態に係るミシンの平面図である。
【図7】同ミシンの異なる状態を示す平面図である。
【図8】同ミシンの異なる状態を示す平面図である。
【図9】本発明の第三実施形態に係るミシンの平面図である。
【図10】従来のミシンを示す平面図である。
【図11】従来の別のミシンを示す平面図である。
【符号の説明】
6 ミシンヘッド
11 縫製枠
11a 前側X辺
11b 後側X辺
11c 左側Y辺
11d 右側Y辺
21 Y方向駆動装置
41 X方向駆動装置

Claims (2)

  1. X方向に間隔をおいて列設された複数のミシンヘッドと、前記ミシンヘッドの下方に配された四角枠状の縫製枠と、前記縫製枠の前側X辺及び後側X辺に係合して前記縫製枠をY方向に駆動するY方向駆動装置と、前記縫製枠の右側Y辺又は左側Y辺に係合して前記縫製枠をX方向に駆動するX方向駆動装置とを備えた多頭式ミシンにおいて、
    最右の前記Y方向駆動装置が最右のミシンヘッドよりも右方、かつ、中立位置にある前記縫製枠の右側Y辺よりも左方に設けられるとともに、前記X方向駆動装置により前記縫製枠が左限位置まで駆動される時に、最右の前記Y方向駆動装置と前記前側X辺及び後側X辺との係合が外れないように、前記前側X辺及び後側X辺が右側Y辺よりも右方に延長されることによって、前記右側Y辺と前記前側X辺の右方延長部分と前記後側X辺の右方延長部分とで右側に開口した平面コ字形を形成し
    最左の前記Y方向駆動装置が最左のミシンヘッドよりも左方、かつ、前記中立位置にある前記縫製枠の左側Y辺よりも右方に設けられるとともに、前記X方向駆動装置により前記縫製枠が右限位置まで駆動される時に、最左の前記Y方向駆動装置と前記前側X辺及び後側X辺との係合が外れないように、前記前側X辺及び後側X辺が左側Y辺よりも左方に延長されることによって、前記左側Y辺と前記前側X辺の左方延長部分と前記後側X辺の左方延長部分とで左側に開口した平面コ字形を形成していることを特徴とする多頭式ミシン。
  2. 前記複数のミシンヘッドが左右に延びる上フレームに取り付けられ、前記上フレームが前記縫製枠の左限位置より左方に近接して設けられた左側支柱と前記縫製枠の右限位置より右方に近接して設けられた右側支柱とにより支持され、前記左側支柱及び右側支柱が、その支柱中心を針落点のX方向延長上に略合致させるとともに、その前後幅を前側X辺の辺幅と後側X辺の辺幅の合計以下にして設けられ、前記前側X辺の延長部分はその後縁が前側X辺の辺幅以上に前側へずれるように設けられ、前記後側X辺の延長部分はその前縁が後側X辺の辺幅以上に後側へずれるように設けられた請求項1記載の多頭式ミシン。
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