JP4126595B2 - 車両内装部材のシートベルト支持構造 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両内装部材のシートベルト支持構造に関し、更に詳細には、車体に固定したベルト巻取装置を被覆するよう該車体に組付けた車両内装部材に設けられ、前記ベルト巻取装置から引出されるシートベルトを摺擦状態で支持するシートベルト支持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば図8は、シートSに着座した乗員(ドライバー)が、安全装備のひとつであるシートベルト10を使用している状態を示した概略説明図である。このシートベルト10は、乗用車の場合、車体の一部を構成するセンターピラー22の下部分に固定したリトラクタ(ベルト巻取装置)12から引出され、該センターピラー22の上方部分に掛止されたスルーリング14を通した後、前記車体の床部に固定したアンカー固定具16に先端が連結されている。また、シートSの側方に固定したバックル20に係脱自在に差込みロックされるタングプレート18が、前記シートベルト10の適宜位置(スルーリング14とアンカー固定具16との間)に移動可能に配設されている。このようなシートベルト10は、非使用時には前記リトラクタ12に巻取られ(2点鎖線にて表示)、使用時には前記リトラクタ12から引出されて前記タングプレート18をバックル20に差込みロックさせることで所謂「3点式シートベルト」となり、ドライバーの腰部を拘束するラップベルトおよび上体部を拘束するショルダーベルトとして機能する。
【0003】
ここで前記センターピラー22には、乗員室内の質感向上を図る目的で、車両内装部材としてのピラーガーニッシュ30が装着されている。このピラーガーニッシュ30は、インジェクション成形された合成樹脂製のものが主流とされ、図8に例示のものは上部ガーニッシュ30Aおよび下部ガーニッシュ30Bからなる上下分割タイプとされ、該下部ガーニッシュ30Bは前記リトラクタ12を被覆するように前記センターピラー22に装着される。このため、前記リトラクタ12から引出されたシートベルト10は、前記下部ガーニッシュ30Bと上部ガーニッシュ30Aとの境界部位に画成された引出口32から乗員室内へ延出するようになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、乗用車等の各種車両は、一般的にルーフに向けて上方が適度に絞り込まれた車体形状となっているため、前記センターピラー22もこれに伴って適度に湾曲した形状を呈している。これにより、前記リトラクタ12から前記引出口32を介して前記スルーリング14へ至るシートベルト10は、図8から明らかなように、該引出口32に臨んだ前記下部ガーニッシュ30Bの上端側縁34に接触するようになる。この上端側縁34の厚みは下部ガーニッシュ30Bの肉厚と同等の1mm程度しかなく、しかも使用時に前記リトラクタ12から引出される際および使用後に該リトラクタ12へ巻取られる際には、シートベルト10の表面が常に該上端側縁34に摺擦するようになるため、これが何度も繰り返されるうちに当該シートベルト10の表面が擦損する等の不都合が発生していた。
【0005】
そこで、前述した不都合を回避するために、図9〜図12に例示するように、前記ピラーガーニッシュ30における下部ガーニッシュ30Bの裏側に、前記シートベルト10を摺擦状態で支持するベルト支持部を設けることが提案されていた。しかしながら、従来から実施または提案されていた種々のシートベルト支持構造では、次に指摘するような欠点または課題を内在している。
【0006】
先ず、図9(a),(b)に例示したシートベルト支持構造は、前記下部ガーニッシュ30Bの裏側上方に、該下部ガーニッシュ30Bとは別体に形成された鋼製のベルトガイド38を熱カシメ等により装着し、このベルトガイド38をシートベルト10のベルト引出ラインに臨ませるようにした形態である。これにより、リトラクタ12から引出されたシートベルト10は、前記ベルトガイド38の接触面38aに接触した後に変向して引出口32から乗員室内へ延出するようになるため、前記下部ガーニッシュ30Bの上端側縁34に接触することが回避される(図9(b))。しかしながら、▲1▼部品点数増加に伴い製造工数および組立て作業工数が増えること、▲2▼鋼製であるため腐食対策としてメッキ処理を施す必要があること、等によりコストアップを招来する問題を内在していた。
【0007】
図10(a),(b)に例示したシートベルト支持構造は、前記下部ガーニッシュ30Bの裏側上方に、該下部ガーニッシュ30Bの裏側へ膨出すると共に横方向へ所要長に延在するベルト支持凸部40を一体的に形成し、このベルト支持凸部40をシートベルト10のベルト引出ラインに臨ませるようにした形態である。これにより、リトラクタ12から引出されたシートベルト10は、前記ベルト支持凸部40の接触面40aに接触した後に変向して引出口32から乗員室内へ延出するようになるため、前記下部ガーニッシュ30Bの上端側縁34に接触することが回避される(図10(b))。しかしながら、前記ベルト支持凸部40は比較的厚肉で裏側へ大きく膨出するため、該ベルト支持凸部40を一体的に形成した前記下部ガーニッシュ30Bでは、該ベルト支持凸部40に対応した表側に熱収縮に伴う凹部(ヒケ部)42が形成されてしまう問題があった。
【0008】
また図11(a),(b)に例示したシートベルト支持構造は、図10に示した形態の改良タイプであって、前記下部ガーニッシュ30Bの裏側上方に、該下部ガーニッシュ30Bの裏側へ半円状に突出して横方向へ所要間隔毎に配置された複数のベルト支持片(厚み1mm程度)44を一体的に形成し、これらベルト支持片44をシートベルト10のベルト引出ラインに臨ませるようにした形態である。これにより、リトラクタ12から引出されたシートベルト10は、前記各々のベルト支持片44の接触面44aに接触した後に変向して引出口32から乗員室内へ延出するようになるため、前記下部ガーニッシュ30Bの上端側縁34に接触することが回避される(図11(b))。しかしながら、前記各々のベルト支持片44は、シートベルト10の表面に対して点接触するため、該シートベルト10が急激に引張られた際にはベルト単位面積当たりに加わる負荷が大きくなり、ベルト損傷が起こり易い問題を内在していた。また場合によっては、シートベルト10との摺擦により、各ベルト支持片44そのものが摩耗し易い問題もある。
【0009】
更に図12(a),(b)に例示したシートベルト支持構造は、前記下部ガーニッシュ30Bの上端側縁34から裏側へ延出する折返し片46を一体的に形成し、この折返し片46をシートベルト10のベルト引出ラインに臨ませるようにした形態である。これにより、リトラクタ12から引出されたシートベルト10は、前記折返し片46の接触面46aに接触した後に変向して引出口32から乗員室内へ延出するようになるため、前記上端側縁34に接触することが回避される(図12(b))。しかしながら、前記折返し片46を一体的に設けた下部ガーニッシュ30Bは、該折返し片46の部分がアンダーカット形状となり、これを成形するためには複雑な構造を有するスライドタイプの成形金型を製作する必要があるから、該成形金型の製作費用が嵩んでこれがコストアップを招来することとなっていた。
【0010】
一方、図13に例示するように、例えばスポーツタイプまたは大型RVタイプ等のドアDの前後寸法が大きい車両や、小柄な人が自分の体型に合わせてシートSを前方へスライドさせて乗車した場合には、前記センターピラー22と前記バックル20との間隔Lが大きくなるため、次のような別の不都合が発生していた。すなわち、シートベルト10の非使用時には、図14(a)に示すように、リトラクタ12からスルーリング14へ至る該シートベルト10は略垂直に延在するため、前記引出口32において該ベルト10は下部ガーニッシュ30Bの上端前縁36に接触していない。しかしながら、シートベルト10を使用するべく前記タングプレート18を前方へ引張った際には、図14(b)に示すように、スルーリング14が前側へ旋回するようになるため、リトラクタ12から該スルーリング14へ至る該シートベルト10は前方側へ斜め状態に変位し、前記引出口32において該ベルト10は下部ガーニッシュ30Bの上端前縁36に接触するようになる。従ってシートベルト10は、使用する度毎に前記上端前縁36に摺擦した状態で引出されるため、該シートベルト10の側端縁が擦損する不都合が発生する。しかしながら、図9〜図12に例示した従来の各々のシートベルト支持構造では、このような不都合の発生を防止する適切な対策が施されていなかった。
【0011】
【発明の目的】
本発明は、前述した課題を好適に解決するべく提案されたもので、車両内装部材にベルト支持板を一体成形すると共に、これを該車両内装部材の裏側へ折曲げることでシートベルトを支持し得るようにすることで、シートベルトの表面や側端縁の損傷・擦損を好適に回避し得るようにした車両内装部材のシートベルト支持構造を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決して、所期の目的を達成するため本発明は、車体に固定したベルト巻取装置を被覆するよう該車体に組付けた車両内装部材に設けられ、前記ベルト巻取装置から引出されるシートベルトを摺擦状態で支持するシートベルト支持構造において、
前記車両内装部材の端縁部に外方へ延出した状態で設けられ、この車両内装部材に繋がる境界部位をヒンジとして該部材の裏側へ折曲げ可能ベルト支持板を備え、
前記ベルト支持板は、前記境界部位をヒンジとして前記車両内装部材の裏側へ折曲げた状態で該ベルト支持板の先端部該車両内装部材の裏側に固定されて、前記シートベルトのベルト引出ライン側に突出すると共に該ベルト引出ラインの延在方向に湾曲する該ベルト支持板の接触面でシートベルトを支持するよう構成したことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る車両内装部材のシートベルト支持構造につき、好適な実施例を挙げ、添付図面を参照しながら以下説明する。本実施例では、車両内装部材として、図8等に例示した上下分割タイプのピラーガーニッシュ30を例示して説明する。なお上部ガーニッシュ30Aは、特に変更がないので図示および説明を省略し、変更のある下部ガーニッシュ30Bについて図示すると共に説明する。また、図8〜図14を引用して説明した従来技術の項において既出の部材や部位と同一の部材、部位については、同一の符号を付して説明する。
【0014】
図1は、好適実施例に係るシートベルト支持構造を採用したピラーガーニッシュ30の下部ガーニッシュ30Bを、成形した状態のままで図示した概略斜視図、図2は、図1のII−II線断面図である。この下部ガーニッシュ30Bは、例えばポリプロピレン(PP)等の樹脂素材を材質とし、インジェクション成形技術に基いて成形された樹脂成形部材であって、前述したように、前記センターピラー22の乗員室側を指向した下側部分に装着することで、該センターピラー22に固定した前記リトラクタ(ベルト巻取装置)12を被覆するようになっている。
【0015】
そして実施例の下部ガーニッシュ30Bは、前記引出口32に臨むようになる上端側縁(端縁部)34に、外方へ延出した状態でベルト支持板50を一体的に形成してある。このベルト支持板50は、下部ガーニッシュ30Bをインジェクション成形するに際して同時に成形され、全体が矩形の平板状に予備成形されており、その幅寸法W1は前記シートベルト10の幅寸法W2より適宜大きく設定されている(図5)。また、厚みTは2mm程度に設定されており(図2)、後述するように、ベルト支持板50自体が湾曲状に弾性変形することが許容されるようになっている。
【0016】
前記下部ガーニッシュ30Bに接合する基端50a側には所要角度の傾斜面52が形成されており、該下部ガーニッシュ30Bとベルト支持板50との接合境界部位54は薄肉とされ、この接合境界部位54が所謂インテグラルヒンジとして機能するようになっている。すなわち、後述するように、図1および図2の姿勢状態で下部ガーニッシュ30Bに一体的に連設されたベルト支持板50は、前記PP材の特性により、その先端を図2における左側へ押圧した際に、前記接合境界部位54をヒンジ中心として、前記傾斜面52が前記上端側縁34に接触する位置(図3(a))まで変形することなく折曲げ可能となっている。
【0017】
そして、ベルト支持板50の先端50b側に一体成形された凸部56の左右両端面には、左右両方向へ延出した所要長の係合軸(第1係合部)58,58が、同一軸線状に一体的に突設されている。一方、前記下部ガーニッシュ30Bにおける裏側には、前記各々の係合軸58,58が対応的に係合可能な係合軸孔(第2係合部)60,60が、同一軸線状に一体的に突設されている。これにより前記ベルト支持板50は、折曲げ規制された図3(a)の状態から更に先端に押圧力を加えることで、それ自体が湾曲状に弾性変形して前記各々の係合軸58,58に対する対応の係合軸孔60,60の係合を許容するようになり、その先端50bを下部ガーニッシュ30Bの裏側に固定保持させ得るようになっている。すなわちベルト支持板50は、前記係合軸58を対応の係合軸孔60に係合させることで、シートベルト10のベルト引出ラインの側へ突出した湾曲状に弾性変形し、接触面51を該ベルト引出ラインに臨ませるようになる。
【0018】
なお前記係合軸孔60は、図2等に示すように、後方側へ開口していて前記係合軸58の後方側からのスライド係合を許容すると共に、開口部分の幅が該係合軸58の直径より若干小さく設定されている。このため、係合軸58は係合軸孔60に対して押込むようにして嵌入されるようになり、また一旦、係合軸孔60に係合された係合軸58は、該係合軸孔60から容易に脱離しないよう考慮されている。
【0019】
また前記ベルト支持板50には、図4および図5等に示すように、前記接触面51におけるベルト引出ラインを挟んだ両端縁部位に、該ベルト引出ラインに沿って引出される該シートベルト10の側端縁に当接するガイド部62,62を有している。これらガイド部62,62は、前記ベルト支持板50に一体的に突設された所要長の突片であって、その突出高Hは前記シートベルト10の厚みより適宜大きく設定されている(図2,図4)。これにより、前記ベルト引出ラインに沿って引出されたり巻取られるシートベルト10が、当該ベルト支持板50から外れるほどに側方へ変位するのを規制して、該シートベルト10の側端縁が、前記下部ガーニッシュ30Bの上端前縁36に接触するのを防止し得るようになっている。なお各々のガイド部62は、長手方向へ複数に分割して形成してもよく、このようにすればベルト支持板50の撓曲的な変形を阻害することがない。
【0020】
前記ベルト支持板50は、前述したように、厚みTが2mm程度に設定されており、基端50a側が下部ガーニッシュ30Bの上端側縁34に連結されていると共に先端50b側が該下部ガーニッシュ30Bの裏側に固定されているため、ベルト引出ラインの側へ湾曲状に突出した所謂ブリッジ状態となっている。このためベルト支持板50は、図6に示すように、前記シートベルト10の押圧力が加わった際に前記ベルト引出ラインから離間する方向(図の右方向)への弾力変形が可能とされ、該シートベルト10を弾力的に支持し得るようになっている。
【0021】
このように実施例に係る車両内装部材のシートベルト支持構造では、車両内装部材であるピラーガーニッシュ30における下部ガーニッシュ30Bの端縁部に、ベルト支持板50を外方へ延出した接合状態で一体的に形成すると共に、このベルト支持板50を該下部ガーニッシュ30Bの裏側へ折曲げ可能とした。しかも、図1および図2から明らかなように、ベルト支持板50を下部ガーニッシュ30Bに連設した形態としても、該ベルト支持板50がアンダーカット部を有する形状ではないから、構造が複雑で製作費用が嵩むスライドタイプの成形金型を使用することなく成形することが可能となり、成形コストが嵩む不都合が発生しない。またベルト支持板50は、下部ガーニッシュ30Bの裏側へ折曲げて係合軸58を係合軸孔60へ係合させるだけの極めて簡単な作業により、シートベルト10のベルト支持部として機能させ得る。
【0022】
またベルト支持板50は、シートベルト10の幅寸法より幅広に設定されると共に湾曲状を呈するため、常には該シートベルト10の表面に対して広い領域で面接触しつつ摺擦支持するようになり(図5に網掛表示)、シートベルト10に部分的に大きな負荷がかかることがないので、該シートベルト10の表面が擦損することを好適に防止し得る。更には、シートベルト10から押圧力が加わった際に適度に弾性変形するため、該シートベルト10に過大な押圧力がかかることを回避し得る。また更に、シートベルト10の側方に位置するガイド部62,62が、該シートベルト10が側方へ移動することを阻止するため、下部ガーニッシュ30Bの上端前縁36に接触することによる当該シートベルト10の側端縁の擦損をも防止し得る。
【0023】
なお前記ベルト支持板50は、下部ガーニッシュ30Bと同時に成形するに際し、図7に示すように、矩形の湾曲板状に予備成形するようにしてもよい。予備成形による湾曲形状は、図3(b)に示した湾曲形状と同一形状とされ、下部ガーニッシュ30Bの裏側へ折曲げた際には前記各々の係合軸58が対応の係合軸孔60に合致するようになり、該ベルト支持板50は弾性変形することなく先端が固定される(図に2点鎖線表示)。この場合でも、ベルト支持板50の厚みTを2mm程度に設定すれば、前記シートベルト10の押圧力が加わった際には、図6に例示したように前記ベルト引出ラインから離間する方向(図の右方向)への弾力変形が可能とされ、該シートベルト10を弾力的に支持し得る。
【0024】
なお図示しないが、前記ベルト支持板50の裏側に補強リブ等を設ければ、シートベルト10の押圧力が加わった際に、該ベルト支持板50を敢えて変形させないようにすることも可能である。
【0025】
なお、ベルト支持板50の形状は、前記実施例および別例に示したものに限定されるものではない。また、前記第1係合部58および第2係合部60も、係合軸および係合軸孔の係合形態に限定されるものではない。
【0026】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明に係る車両内装部材のシートベルト支持構造によれば、車両内装部材の端縁部に、ベルト支持板を外方へ延出した接合状態で一体的に形成した後、このベルト支持板を該車両内装部材の裏側へ折曲げるだけの極めて簡単な作業により、シートベルトのベルト支持部を形成し得る。しかも、ベルト支持板を車両内装部材に連設した形態としても、構造が複雑で製作費用が嵩むスライドタイプの成形金型を使用せずに成形することが可能となるので、成形コストが嵩むことがない有益な効果を奏する。
そしてベルト支持板は、ベルト引出ラインへ突出すると共に該ベルト引出ラインの延在方向に湾曲する接触面でシートベルトを支持するため、常にはシートベルトの表面に対して広い領域で面接触するようになり、該シートベルトの表面が擦損することを好適に防止し得る利点もある。更に、シートベルトから押圧力が加わった際に適度に弾性変形するため、該シートベルトに過大な押圧力がかかることを回避し得る利点もある。
また更に、シートベルトの側方に位置するガイド部を設けたので、車両内装部材に接触することによる当該シートベルトの側端縁の擦損をも防止し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】好適実施例に係るシートベルト支持構造を採用した車両内装部材としてのピラーガーニッシュにおける下部ガーニッシュを、インジェクション成形した状態のままで図示した概略斜視図である。
【図2】図1のII−II線断面図であって、下部ガーニッシュの上端部から延出するベルト支持板を平板状に予備成形する場合を例示している。
【図3】ベルト支持板を下部ガーニッシュの裏側へ折曲げる状態を示した説明断面図であって、(a)は、ベルト支持板が変形することなく折曲がる位置まで折曲げた状態を示し、(b)は、(a)の状態から先端側を更に押して湾曲状に弾性変形させたもとで係合軸を係合軸孔へ係合させる状態を示している。
【図4】ベルト引出ラインへ臨ませたベルト支持板がシートベルトを摺擦支持している状態を示した説明断面図である。
【図5】図4のV−V線矢視図である。
【図6】シートベルトに押圧された際に、ベルト支持板が適度に弾性変形することを示した説明断面図である。
【図7】下部ガーニッシュの上端部に連設されるベルト支持板を、湾曲板状に予備成形するようにした別例を示す断面図である。
【図8】シートに着座した乗員(ドライバー)が、安全装備であるシートベルトを使用している状態を示した概略説明図である。
【図9】 (a)は、ベルトガイドを裏側に装着して構成される従来のシートベルト支持構造を実施したピラーガーニッシュの概略斜視図、(b)は(a)のIX−IX線断面図である。
【図10】 (a)は、ベルト支持凸部を裏側に突設して構成される従来のシートベルト支持構造を実施したピラーガーニッシュの概略斜視図、(b)は(a)のX−X線断面図である。
【図11】 (a)は、複数のベルト支持片を裏側に突設して構成される従来のシートベルト支持構造を実施したピラーガーニッシュの概略斜視図、(b)は(a)のY−Y線断面図である。
【図12】 (a)は、折返し片を一体的に形成して構成される従来のシートベルト支持構造を実施したピラーガーニッシュの概略斜視図、(b)は(a)のZ−Z線断面図である。
【図13】センターピラーとバックルとの間隔が大きい着座態様を示した説明図である。
【図14】 (a)は、シートベルトの非使用時の状態図であって、リトラクタからスルーリングへ至る該シートベルトが略垂直に延在するため、引出口において該ベルトが下部ガーニッシュの上端前縁に接触していないことを示し、(b)は、シートベルトを使用するべく前方へ引張った際の状態図であって、スルーリングが前側へ旋回して、リトラクタから該スルーリングへ至るシートベルトが前方側へ斜め状態に変位するため、引出口において該ベルトが下部ガーニッシュの上端前縁に接触することを示している。
【符号の説明】
12 リトラクタ(ベルト巻取装置)
30 ピラーガーニッシュ(車両内装部材)
30B 下部ガーニッシュ(車両内装部材)
10 シートベルト
50 ベルト支持板
51 接触面
54 接合境界部位 ( 境界部位 )
58 係合軸(第1係合部)
60 係合軸孔(第2係合部)
62 ガイド部

Claims (6)

  1. 車体に固定したベルト巻取装置(12)を被覆するよう該車体に組付けた車両内装部材(30/30B)に設けられ、前記ベルト巻取装置(12)から引出されるシートベルト(10)を摺擦状態で支持するシートベルト支持構造において、
    前記車両内装部材(30/30B)の端縁部に外方へ延出した状態で設けられ、この車両内装部材 (30/30B) に繋がる境界部位 (54) をヒンジとして該部材(30/30B)の裏側へ折曲げ可能ベルト支持板(50)を備え、
    前記ベルト支持板(50)は、前記境界部位 (54) をヒンジとして前記車両内装部材(30/30B)の裏側へ折曲げた状態で該ベルト支持板 (50)の先端部該車両内装部材(30/30B)の裏側に固定されて、前記シートベルト(10)のベルト引出ライン側に突出すると共に該ベルト引出ラインの延在方向に湾曲する該ベルト支持板(50)の接触面 (51) シートベルト(10)を支持するよう構成した
    ことを特徴とする車両内装部材のシートベルト支持構造。
  2. 前記ベルト支持板(50)の先端部に第1係合部(58)を設けると共に、前記車両内装部材(30/30B)の裏側に、該第1係合部(58)が係合可能な第2係合部(60)を設け、
    前記第1係合部(58)を前記第2係合部(60)に係合させることで、ベルト支持板(50)の先端部を車両内装部材(30/30B)の裏側に固定させ得る請求項1記載の車両内装部材のシートベルト支持構造。
  3. 前記ベルト支持板(50)は平板状に予備成形され、前記第1係合部(58)を前記第2係合部(60)に係合させる際に、前記ベルト引出ラインの側へ突出した湾曲状に弾性変形する請求項2記載の車両内装部材のシートベルト支持構造。
  4. 前記ベルト支持板(50)は湾曲板状に予備成形され、前記第1係合部(58)を前記第2係合部(60)に係合させた際に、前記ベルト引出ラインの側へ突出する請求項2記載の車両内装部材のシートベルト支持構造。
  5. 前記ベルト支持板(50)は、前記シートベルト(10)の押圧力が加わった際に弾力変形し、該シートベルト(10)を弾力的に支持し得る請求項1〜の何れか一項に記載の車両内装部材のシートベルト支持構造。
  6. 前記ベルト支持板(50)には、前記ベルト引出ラインを挟んだ両端縁に、該ベルト引出ラインに沿って引出される前記シートベルト(10)の側端縁に当接するガイド部(62,62)を有し、該シートベルト(10)が側方へ変位するのを規制し得る請求項1〜5の何れか一項に記載の車両内装部材のシートベルト支持構造。
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