JP4125275B2 - 非接触ic媒体制御システム - Google Patents
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Description
しかしながら、バッテリに蓄えられる電気エネルギーの容量は無限ではなく、非接触IC媒体を長期間使用するためには、送受信が不要な期間において、送信回路を停止させて消費電力を抑制している。
すなわち、従来例においては、一定の間隔ごとに送信したり、振動などのセンサ情報に基づいて送信したりすることにより、消費電流を抑制している。
このため、非特許文献1に記載されているように、制御信号を受信する回路のみを、待機状態にしておき、他の回路をスリープ状態にしておく必要がある。
http://savi.com/products/pr.rfid.echopoint.shtml(2004年7月12日アクセス)
これにより、本発明の非接触IC媒体は、上述したLF帯の交番磁界を使用することにより、他の通信(例えば、超音波及び赤外線)に比較して、待機時電流が少なく、低消費電力であり、長期間の使用に際しては優位である。
を有することを特徴とする。
また、発明によれば、上述した交番磁界による充電が可能であるため、充電に用いる外部端子が必要なくなり、バッテリ内蔵のアクティブ型非接触IC媒体を完全に封止することが可能、すなわち耐環境性のシールドをすることとなり、例えば、温度及び湿度の測定に容易に対応させられ、また、食品や薬品への使用に対する衛生面を満足させるという効果が得られる。
以下、本発明の第1の実施形態による非接触IC媒体及び非接触IC媒体制御装置を図面を参照して説明する。図1は同実施形態の一構成例を示すブロック図である。以下、非接触IC媒体の一例としてICタグを用いて説明する。
この図において、ICタグ12は、コイル1,制御回路2,送信回路3,アンテナ4及びバッテリ6を有して構成されている。
コイル1は電磁結合している他のコイル(例えば、後述する励磁機器9のコイル10)の発生する交番磁界(交流磁場)が鎖交することにより、誘起電圧として所定の交流電圧を誘起する。
ここで、上記交番磁界には、磁界の発生の有無により制御データが重畳されている。
そのため、制御回路2は、上記整流回路により、交番磁界をDC電圧とすることにより、制御データを抽出し、対応する制御信号を出力することとなる。
ここで、送信回路3は、例えば、UHF(Ultra High Frequency;極超短波、周波数300MHz〜3GHz,波長10〜100cm)帯の周波数の電波を用いて、上記所定の情報の送信を行う。
また、送信回路3は送信機能のみではなく、受信機能を搭載して、受信機器7との間でデータの送受信を行う様に構成しても良い。
また、受信機器7はアンテナ8を介して上記所定のデータを入力し、この所定のデータに基づいて各種処理、ICタグ12の識別番号の確認や、ICタグ12に搭載されているセンサの出力データの処理等を行う。
ここで、励磁機器9は、例えば、半径数cmのコイル10に対して、数百mA(約6V)の交流電流を供給する。(一方、ICタグ12のコイル1は半径数mm)
また、励磁機器9は、上記命令と制御データとの対応を示す制御テーブルを内部の記憶部に記憶しており、命令に対応した制御データを上記制御テーブルより読み出す。
上述したように、本発明においては、待機状態(スリープモード)を低消費電力化するため、所定の電波のキャリアを抽出する同調回路などの電力を消費する構成を無くし、所定の電圧を検出する電力を消費しない回路のみで制御データの検出を行うため、交番磁界を制御データを送信するキャリアとして用いる。
ICタグ12を起動し、所定の情報、例えばICタグ12の識別番号,ICタグ12に搭載されたセンサの測定データ等を、ICタグ12から受信機器7へ送信させる場合の制御を以下に説明する。
これにより、励磁機器9は、内部の制御テーブルからこの命令に対応した制御データを読み出し、この制御データを交流電流に重畳させ、この交流電流をコイル10へ流し、制御データ(ICタグ12のウェイクアップ信号及びスリープ信号などの制御信号等)が重畳された交番磁界を、コイル10に発生させる(ステップS1)。
このとき、励磁機器9は、図3に示すように、ウェイクアップ信号として、プリアンブルのフレームと、上記制御データのフレームと、受信先でフレームが正常に受信されたか否かを判定するFCS(Frame Check Sequence)のフレームとを各々生成して、交番磁界に重畳させる。
そして、制御回路2は、上記誘起電圧を入力し、これを整流することで、重畳された制御データを抽出する。
このとき、制御回路2は、図3に示す同期フレームであるプリアンブルにより、上記制御データの読み出しタイミングの同期をとり、その後、このタイミングにより制御データを読み込み(制御データを抽出し)、FCSのフレームを用いて、受信した制御データをチェックする。
一方、制御回路2は、FCSのフレームにより制御データが正常に受信されていないことを検出すると、ウェイクアップの処理を行わず、スリープモードを継続する。
このとき、制御回路2がCPU等で構成されている場合、自身の動作クロックをスリープモード(数十〜数百kHz帯の低周波数)から通常動作モード(MHz帯の高周波数)へと切り替える処理を行う。
これにより、ICタグ12において、制御回路2は、既に述べたように、制御データを抽出し、テーブルにより制御内容を判定し、制御データが指定するセンサの出力を読み込み、これを送信回路3を介して受信機器7へ出力する。
これにより、ユーザは受信機器7の電圧値を確認することにより、バッテリ6の交換が必要か否かの判断を行うこととなる。
通常は、ICタグに励磁機器9からウェイクアップ信号を送信した際、ICタグから受信機器7に対して応答がなされない場合、バッテリ6の出力電圧が低下したとして、バッテリ6の交換が行われる。
そして、ユーザは、ICタグ12をスリープモードへ遷移させる命令を、励磁機器9へ入力する。
次に、制御回路2は、制御データを抽出して、スリープモードへの遷移処理を行うことを検出すると、送信回路3の動作を停止させ(バッテリ6からの駆動電力の供給を停止させ)る。
また、このとき、制御回路2がCPU等で構成されている場合、自身の動作クロックを通常動作モード(MHz帯の高周波数)からスリープモード(数十〜数百kHz帯の低周波数)へと切り替える処理を行う。
以上の処理により、ICタグ12は起動モードからスリープモードへ遷移する。
以下、本発明の第2の実施形態による非接触IC媒体及び非接触IC媒体制御装置を図面を参照して説明する。図4は第2の実施形態の一構成例を示すブロック図であり、第1の実施形態と同様な構成については同一の符号を付し、説明を省略する。第2の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、バッテリ6を充電する充電回路5が設けられている点である。以下、第1の実施形態と同様に、非接触IC媒体の一例としてICタグを用いて説明する。
コイル1は電磁結合している他のコイル(例えば、後述する励磁機器9のコイル10)の発生する交番磁界(交流磁場)が鎖交することにより、誘起電圧として所定の交流電圧を誘起する。
ここで、上記交番磁界には、磁界の発生の有無により制御データが重畳されている。
そのため、制御回路2は、上記整流部により、交番磁界をDC電圧とすることにより、制御データを抽出し、対応する制御信号を出力することとなる。
充電回路5は、給電部5A及び充電部5Bとから構成されており、給電部5Aが制御回路2を介して入力される交流電圧を整流してDC電圧として充電部5Bへ出力し、充電部5Bが入力されるDC電圧をバッテリ6へ給電して、このバッテリ6への充電処理を行う。
また、非接触IC媒体(ICタグ12)かあるいは非接触IC媒体制御装置のどちらか/もしくは双方にLF信号を増幅するアンプ(図4におけるアンプ13,14)を設けたり、コイル10のサイズを、より大きくしたりしてもよい。
例えば、ICタグ12にアンプを設ける場合は、コイル1と制御回路2の間にアンプ13を挿入する。これで、ICタグ12の制御回路2での受信レベルとなる交番磁界の信号感度が向上する。
第1の実施形態で述べていたコイル10に供給する電流(数百mA)を数十Aという数値へ増加させて、より強力な磁界を発生できる。
これらアンプ13とアンプ14との挿入のどちらか、もしくは双方の挿入を行い、交番磁界による制御信号の送信到達可能な距離を延ばすことができる。
さらに、コイル10のサイズを、第1の実施形態において、半径数cmと説明したが、このコイル10を数十cmと拡大させることで、同様に制御信号の送信可能な距離を延ばせる。
ICタグ12を起動し、所定の情報、例えばICタグ12の識別番号,ICタグ12に搭載されたセンサの測定データ等を、ICタグ12から受信機器7へ送信させる場合と、ICタグ12に充電を行う場合の制御を以下に説明する。
これにより、励磁機器9は、内部の制御テーブルからこの命令に対応した制御データを読み出し、この制御データを交流電流に重畳させ、この交流電流をコイル10へ流し、制御データ(ICタグ12のウェイクアップ信号及びスリープ信号などの制御信号等)が重畳された交番磁界を、コイル10に発生させる(ステップS1)。
このとき、励磁機器9は、図3に示すように、ウェイクアップ信号として、プリアンブルのフレームと、上記制御データのフレームと、受信先でフレームが正常に受信されたか否かを判定するFCS(Frame Check Sequence)のフレームとを各々生成して、交番磁界に重畳させる。
そして、制御回路2は、上記誘起電圧を入力し、これを整流部2Aにより整流することで、重畳された制御データを抽出する。
このとき、制御回路2は、図3に示す同期フレームであるプリアンブルにより、上記制御データの読み出しタイミングの同期をとり、その後、このタイミングにより制御データを読み込み(制御データを抽出し)、FCSのフレームを用いて、受信した制御データのチェックする。
一方、制御回路2は、FCSのフレームにより制御データが正常に受信されていないことを検出すると、ウェイクアップの処理を行わず、スリープモードを継続する。
このとき、制御回路2がCPU等で構成されている場合、自身の動作クロックをスリープモード(数十〜数百kHz帯の低周波数)から通常動作モード(MHz帯の高周波数)へと切り替える処理を行う。
これにより、ICタグ12において、制御回路2は、既に述べたように、制御データを抽出し、テーブルにより制御内容を判定し、制御データが指定するセンサの出力を読み込み、これを送信回路3を介して受信機器7へ出力する。
次に、ユーザは、受信機器7の表示画面によりバッテリ6の電圧値を確認し、バッテリ6の電圧容量が低下していることを検出すると、ICタグ12に対する充電命令を励磁機器9に入力する。
これにより、励磁機器9はICタグ12に対して、充電処理を行うことを示す制御データを、交番磁界に重畳させて出力する(ステップS4)。
このとき、例えば、制御回路2は、制御データが充電処理を行うことを示す場合、制御信号により、コイル1と充電回路5との間のスイッチをオン状態とする。
これにより、充電回路5における給電部5Aがコイル1からの交流電圧を整流してDC電圧に変換する。
そして、充電回路5の充電部5Bは、上記DC電圧を、バッテリ6に対して充電可能な電圧レベルに変換して、バッテリ6へ給電して、バッテリ6に対する充電処理を行う。
そして、制御回路2は、上記充電電圧不足を示す検出データを入力すると、送信回路3を介して受信機器7に対して、励磁機器9をICタグ12に近づける処理を示すデータを出力する(ステップS5)。
これにより、受信機器7はユーザに対して励磁機器9をICタグ12に近づけることを促す表示を表示装置に出力する。
そして、制御回路2は、上記検出データを入力すると、送信回路3を介して、充電終了を示すデータを、受信機器7に対して出力する。
これにより、受信機器7は、表示装置にICタグ12のバッテリ6に対する充電処理が終了したことを示す表示を行う。
これにより、励磁機器9は、ICタグ12に対して、充電の終了処理を行うことを示す制御データを、交番磁界に重畳させて出力する。
そして、制御回路2は、制御データを抽出して、充電の終了処理を行うことを検出すると、コイル1と充電回路5との間のスイッチをオフ状態とし、充電回路5の動作を停止させる。
これにより、受信機器7は、表示装置にICタグ12のバッテリ6に対する充電回路5が停止したことを示す表示を行う。
次に、ユーザは上記表示を確認すると、ICタグ12をスリープモードへ遷移させる命令を、励磁機器9へ入力する。
次に、制御回路2は、制御データを抽出して、スリープモードへの遷移処理を行うことを検出すると、送信回路3の動作を停止させ(バッテリ6からの駆動電力の供給を停止させ)る。
また、このとき、制御回路2がCPU等で構成されている場合、自身の動作クロックを通常動作モード(MHz帯の高周波数)からスリープモード(数十〜数百kHz帯の低周波数)へと切り替える処理を行う。
以上の処理により、ICタグ12は起動モードからスリープモードへ遷移する。
2…制御回路
3…送信回路
4,8…アンテナ
5…充電回路
6…バッテリ
7…受信機器
9…励磁機器
12…ICタグ
13,14…アンプ
Claims (6)
- アクティブ型の非接触IC媒体と、該非接触IC媒体に対して磁気結合により制御信号を伝搬する励磁機器と、非接触IC媒体が前記制御信号に基づき送信する該非接触IC媒体の識別番号を受信する受信機器とを有する非接触IC媒体制御システムであり、
前記励磁機器が
送信コイルと、
入力される前記非接触IC媒体を、起動あるいはスリープの動作モードを指定する命令に対応して制御データを生成する制御部と、
前記制御データを所定の周波数の交番磁界に重畳して前記送信コイルから送信する制御信号送信部と
を有し、
前記非接触IC媒体が、
受信コイルと、
アンテナと、
前記受信コイルが前記励磁機器の送信コイルと磁気結合し、送信コイルの発生する交番磁界により受信コイルに誘起される電圧を整流して前記制御データを抽出する制御回路と、
前記アンテナから前記識別番号を前記受信機器に送信する送信回路と、
各回路に対して駆動電力を供給するバッテリと
を有し、
前記制御データが起動状態とする制御を示す場合、前記制御回路が自身の動作クロックを高周波数へ切り替え、かつ前記バッテリから駆動電力を前記送信回路に供給するようにし、前記非接触IC媒体を起動して前記送信回路に前記識別番号を送信させ、前記制御データがスリープ状態とする制御を示す場合、前記制御回路が前記送信回路に対して前記バッテリからの駆動電力を停止させ、かつ自身の動作クロックを低周波数へ切り替えて、バッテリからの電力供給を低消費電力化して前記非接触IC媒体をスリープ状態とすることを特徴とする非接触IC媒体制御システム。 - 前記交番磁界の周波数がLF帯であることを特徴とする請求項1記載の非接触IC媒体制御システム。
- 前記制御回路が前記交番磁界に重畳されている制御データを抽出し、この制御データに対応する制御信号を出力することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の非接触IC媒体制御システム。
- 前記交番磁界が入力されることにより、前記コイルに誘起される交流電圧を整流する給電部と、
整流された電圧を前記バッテリに充電する充電部と
を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の非接触IC媒体制御システム。 - 前記充電部が給電される電圧が充電に必要な電圧値以下であることを検出すると、充電電圧不足を示す検出データを前記制御回路へ出力し、該制御回路が前記検出データの入力により、前記送信回路を介して受信機器に対し、前記励磁機器を前記非接触IC媒体に近づける処理を示す制御データを出力し、前記受信機器が該制御データによりユーザに対して励磁機器を非接触IC媒体に近づけることを促す表示を行うことを特徴とする請求項4に記載の非接触IC媒体制御システム。
- 前記励磁機器が前記命令と制御データとの対応を示すテーブルを記憶する記憶部を有し、
前記制御部が入力される命令に対応した制御データを前記テーブルから読み出し、前記制御信号送信部に出力することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の非接触IC媒体制御システム。
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