JP4124980B2 - 画像形成装置およびレジストレーション補正方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像担持体上にそれぞれ異なる色に応じた画像を形成する複数の画像ステーションを有し、各画像ステーションで形成される画像を搬送体に搬送される転写材、または中間転写体に順次転写した後転写材に転写する画像形成装置および画像形成装置のレジストレーション補正方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、感光ドラム上の記録情報に応じて光変調されたレーザビーム光を照射し、電子写真プロセスによってドラムの静電潜像を現像し、転写紙に画像を転写する画像形成部を複数個有し、転写ベルトにより転写紙を各画像形成部に順次搬送しながら各色画像を重畳転写してカラー画像を形成可能な画像形成装置が提案されている。また、複数の画像形成部が形成した画像を中間転写体上に順次重ねて形成した後、転写材に一括して転写を行う画像形成装置も提案されている。
【0003】
この種の画像形成装置を使用する場合、各感光ドラムの機械的取付誤差および各レーザビームの光路長誤差、光路変化等により各感光ドラムに静電潜像を形成して現像し、転写ベルト上の記録紙または中間転写体に転写する際各カラー画像のレジストレーションが合わなくなる現象が起きていた。
【0004】
このため、従来より各感光ドラムから転写ベルト上に形成されたレジストレーション補正用パターン画像(レジストレーションずれ検出用マーク)をCCDセンサ等で読み取り、各色に相当する感光ドラム上でのレジストレーションずれを検出し、記録されるべき画像信号に電気的補正をかけたり、あるいはレーザビームの光路中に設けられている反射ミラーを駆動したりして、光路長変化あるいは光路長変化の補正を行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種の画像形成装置においてレジストレーション(レジストずれ)補正を実施する際に、各記録装置により記録されるレジスト補正パターン(レジストずれ検出用マーク)の画像形成濃度の違い、すなわち現像、転写される色材の違いなどにより、レジスト補正パターンの読み取りレベルに差が生じて、レジスト補正パターンの検出レベルに違いが発生する。
【0006】
一般に、マゼンタ(Ma)、シアン(Cy)、イエロー(Ye)、ブラック(Bk)のトナーは、その色材成分の影響によって、赤外光の反射率の大小関係はMa>Cy>Ye>Bkの順になることが知られている。各色材の反射率の違いによる検出レベルの差について、以下、図18を用いて説明する。
【0007】
図18は、この種の画像形成装置におけるレジスト補正パターン読み取り出力特性の一例を示す図であり、図18の上段は、レジスト補正パターンの一例としてMa、Cy、Ye、Bkの各色材における十字型のレジスト補正パターンを示し、下段は、上記レジスト補正パターンをCCDセンサで読み取り、その読み取りデータを副走査方向に積算して、ヒストグラム化した波形を示す。
【0008】
この図18に示すように、レジスト補正パターンの読み取りを実行すると、各色材のヒストグラムで、ピーク値および傾きが異なる波形となる。
【0009】
この各色材ごとの差は、色材の成分や光の波長等にも影響するために一義的には決定できないが、その違いにより各レジスト補正パターンの検出レベルに差が生じ、検出レベルが低い色材は、高い色材と比べてレジスト補正パターンの検出精度が悪化する。
【0010】
その結果、各々の画像形成部により記録されたレジスト補正マークを検出することによって得られるレジストレーションずれ量に応じて、記録されるべき画像信号に電気的補正、および/またはレーザビームの光路中に設けられている反射ミラーを駆動して、光路長変化あるいは光路長変化の補正を行う際に、高精度な調整を行いにくいといった問題点を抱えていた。
【0011】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、各画像形成手段が静電像を形成するレーザを2つ持つ装置において、レジストずれ検出用マークの色及び前記レジストずれ検出用マークの静電像を形成するレーザに関わらず、読み取り手段(又は工程)の読み取り可能範囲を一定にすることが可能になって、レジストずれ検出用マークを精度良く読み取り、高精度のレジストレーション補正を行う仕組を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、それぞれが異なる色の画像形成を行う複数の画像形成手段と、転写材を担持搬送する転写材搬送手段とを有し、前記複数の画像形成手段が形成した画像を、該転写材搬送手段により担持搬送される前記転写材上に順次重ねる画像形成装置において、前記転写材搬送手段上にレジストずれ検出用マークを形成すべく前記複数の画像形成手段を制御するマーク形成手段と、前記転写材搬送手段上のレジストずれ検出用マークを照明する照明手段と、前記照明手段によって照明された前記レジストずれ検出用マークを読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段からの情報に基づいて前記画像のレジストずれを補正する補正手段と、を有し、前記レジストずれ検出用マークの色に関わらず、前記照明手段が前記転写材搬送手段の表面を照射している時の前記読み取り手段の読み取りレベルよりも、前記転写材搬送手段に形成された前記レジストずれ検出用マークの表面を照射している時の前記読み取り手段の読み取りレベルの方が大きくなる画像形成装置において、前記各画像形成手段は、それぞれ、感光ドラムと、前記感光ドラムを露光して静電像を形成する2つのレーザと、静電像を現像する現像手段を有し、前記レジストずれ検出用マークの色及び前記レジストずれ検出用マークの静電像を形成したレーザに関わらず、前記読み取り手段の読み取りレベルが一定になる様に、前記レジストずれ検出用マークの色及び前記レジストずれ検出用マークの静電像を形成したレーザに応じて、前記照明手段の光量を変更する光量制御手段を備えることを特徴とする。
【0020】
また、本発明は、それぞれが異なる色の画像形成を行う複数の画像形成手段と、中間転写体とを有し、前記複数の画像形成手段が形成した画像を、前記中間転写体上に順次重ねて形成した後、転写材に転写を行う画像形成装置において、前記中間転写体上にレジストずれ検出用マークを形成すべく前記複数の画像形成手段を制御するマーク形成手段と、前記中間転写体上のレジストずれ検出用マークを照明する照明手段と、前記照明手段によって照明された前記レジストずれ検出用マークを読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段からの情報に基づいて前記画像のレジストずれを補正する補正手段と、を有し、前記レジストずれ検出用マークの色に関わらず、前記照明手段が前記中間転写体の表面を照射している時の前記読み取り手段の読み取りレベルよりも、前記中間転写体に形成された前記レジストずれ検出用マークの表面を照射している時の前記読み取り手段の読み取りレベルの方が大きくなる画像形成装置において、前記各画像形成手段は、それぞれ、感光ドラムと、前記感光ドラムを露光して静電像を形成する2つのレーザと、静電像を現像する現像手段を有し、前記レジストずれ検出用マークの色及び前記レジストずれ検出用マーク静電像を形成したレーザに関わらず、前記読み取り手段の読み取りレベルが一定になる様に、前記レジストずれ検出用マークの色及び前記レジストずれ検出用マークの静電像を形成したレーザに応じて、前記照明手段の光量を変更する光量制御手段を備えることを特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態を示す画像形成装置の主要構成を説明する概略構成図であり、図2は画像形成装置全体を表した図であり、同一のものには同一の符号を付してある。以下に、画像形成動作について図1、図2を用いて説明する。
【0035】
マゼンタ(Ma)、シアン(Cy)、イエロー(Ye)、ブラック(Bk)に対応する感光ドラム2〜5はそれぞれドラムモータ11〜14により回転駆動され、帯電手段70〜73により一様に帯電される。マゼンタ(Ma)、シアン(Cy)、イエロー(Ye)、ブラック(Bk)に対応する感光ドラム2〜5はビデオ信号により光変調されたレーザビームL1とレーザビームL1' 、レーザビームL2とレーザビームL2' 、レーザビームL3とレーザビームL3' 、及びレーザビームL4とL4' により露光され、それぞれの静電潜像がドラムモータm1(11)〜m4(14)で駆動される感光ドラム2〜5上に形成され、各色に対応した現像剤(色材)を有する現像手段60〜63によりそれぞれ現像され顕像が形成される。
【0036】
次に、感光ドラム2〜5上に形成された顕像は、給紙手段110から給紙され転写材搬送手段(搬送体)であるところの転写ベルト1上に静電吸着された転写紙上に転写手段100〜103によってそれぞれ転写され、パルスモータ15の駆動により図中矢印方向に搬送され、定着手段90を介して定着、排紙される。
【0037】
80〜83はそれぞれクリーナで、マゼンタ(Ma)、シアン(Cy)、イエロー(Ye)、ブラック(Bk)に対応する感光ドラム2〜5上の残存トナーを回収する。
【0038】
読み取り手段10は照明系(本実施形態では、LEDを用いるが、その他にもハロゲンランプ等の照明ランプでも実現可能である)6a、6b、7a、7b、集光レンズ8a、8b、反射ミラー9a、9b、CCDで構成されるセンサ10a、10b等より構成され、パルスモータ15の駆動に従って移動する転写ベルト1上に形成されたパターン(例えば所定幅を有する十字マークで、本実施形態では画像処理ステーション52内のビデオコントローラ52a(図4)が形成する)を照明して得られる反射光をセンサ10a、10bに結像させることにより、パターン読み取りを行う。
【0039】
そして、読み取ったバターン画像信号β503、β504は、コントローラ部51が所定の演算処理を行いその結果を各色毎に記憶手段(後述するRAM603、604)に記憶させ、補正手段(本実施形態では画像処理ステーション52のCPU52c(図4))が記憶された演算結果を解析して各画像ステーション(ST1〜ST4)を機械的または電気的に補正する。
【0040】
本実施形態における補正は、走査光学系(各感光ドラム毎に設けられる)の反射ミラー1000Ma、1000Cy、1000Ye、1000Bkの位置をパルスモータM1〜M8により駆動して、レジストレーションの倍率及び傾きのずれを機械的に補正するとともに、レジスト補正パターンの書き込みタイミングは、後述する画像処理ステーション52内のビデオコントローラ52a、通常の画像データは図4に示すビデオメモリコントローラ52dによりビデオメモリ52bのデータ読み出しタイミングを制御して、光ビームの走査タイミングを電気的に補正することにより、各感光ドラム間のレジストを一致させる。
【0041】
ここで、画像処理ステーション52とコントローラ部51については、後に詳述する。
【0042】
本実施形態では、装置の高速化を実現するためにレーザ光学系に2ビームレーザスキャン方式を採用している。この2ビームレーザスキャン方式について図3を用いて説明する。
【0043】
図3は、図1に示したポリゴンスキャナ及びレーザドライバの部分と該ポリゴンスキャナにより形成される走査線との対応関係を説明する図であり、図3の(a)はポリゴンスキャナ及びレーザドライバ部分の構成に対応し、例えばマゼンタ(Ma)、シアン(Cy)、イエロー(Ye)、ブラック(Bk)に対応するレーザビームLM(L1)、LC(L2)、LY(L3)、LBK(L4)、LM'(L1 ')、LC'(L2 ')、LY'(L3 ')、LBK'(L4 ')の計8本のレーザビームが照射されている場合に対応する。
【0044】
本実施形態では、このL1とL1' 、L2とL2' 、L3とL3' 、及びL4とL4' のそれぞれ2本のレーザビームによって各色の潜像を感光ドラムに形成するようにしている。
【0045】
図3の(b)は、実際にレーザが照射される状態の説明に対応し、図3の(b)の「○」はレーザ走査による1画素を表しており、レーザビームL1とレーザビームL1'、レーザビームL2とレーザビームL2 '、レーザビームL3とレーザビームL3'、及びレーザビームL4とレーザビームL4 'は1ライン間隔で走査されるように構成されている。
【0046】
こうした2ビームレーザスキャン方式を採用することで、転写材の送り速度(ベルトの移動速度)を高速にしても、転写材またはベルト上に画像を形成する速度は半分で済むため、ポリゴンスキャナの回転数及びレーザ駆動周波数等の制約が大幅に解消されることになる。例えば、1分間に30枚の画像形成能力を持つ画像形成装置を本2ビームレーザスキャン方式を採用することで、装置全体としての改良をすることなく2倍の60枚機に仕立てることが可能となる。
【0047】
図4は、図1に示した画像処理ステーション52の構成を説明するブロック図であり、以下、外部バスβ502から入力された画像データを像形成するための画像処理ステーション52と、インタフェース(I/F)53とについて説明する。
【0048】
図4において、像形成するためのビデオ信号が外部バスβ502(外部インタフェースはGPIBなどの汎用インタフェースでも可能)を介し、外部インタフェース53aを経由して、画像処理ステーション52とのビデオデータバスβ501bによりビデオメモリ52bに格納される。この際、外部インタフェース53aのインタフェース制御は、CPU52cがインタフェースバスβ501aにより、インタフェースコントローラ53bを駆動し、制御バスβ510によりコントロールしている。
【0049】
像形成を行うために、ビデオメモリコントローラ52dによりビデオメモリ52bのメモリアドレス制御および書き込み、読み出し制御が実施され、ビデオデータの受け渡し制御が行われる。この際、ビデオメモリコントローラ52dは、制御バスβ504によりCPU52cがコントロールしている。ビデオメモリ52bはビデオコントローラ52aにビデオ信号β521a、β521bを送り、先に説明したようにPWM変調されたレーザ光L1とレーザ光L1' 、レーザ光L2とレーザ光L2'、レーザ光L3とレーザ光L3 '、及びレーザ光L4とレーザ光L4' をそれぞれ形成し、それぞれの感光ドラム上に潜像を形成していく。さらに、ビデオコントローラ52aは、ビデオコントローラバスβ503によりCPU52cで制御され、後で説明するレジストレーション補正パターンを含む各パターンの形成を行う。なお、このビデオコントローラ52aの詳細は後に述べる。
【0050】
また、CPU52cはCPUバスβ500を介してコントローラ部51に接続され、レジストレーションずれデータを受け取り、電気的および機械的なレジストレーション補正目標データをコントローラ部51に受け渡し、本発明のレジストレーション補正を統括的に制御している。
【0051】
以下に、本発明の画像形成装置におけるレジストレーション補正用パターン画像(レジストずれ検出用マーク)の形成、および読み取りについて図5〜図8を用いて詳細に説明する。
【0052】
図5は、本発明に係る画像形成装置におけるレジストレーション補正用パターン(レジストずれ検出用マーク)の画像形成タイミングを示すタイミングチャートであり、図6は、図5のタイミングで転写ベルト1上に形成されたレジスト補正パターンの状態を示す図である。
【0053】
後述するビデオコントローラ52a内のパターン形成回路により図5に示すタイミングで各感光ドラム2〜5に顕像化されたパターン画像は、図6に示すような間隔で各々転写ベルト1上に転写される。そして搬送されたパターン画像は、搬送方向の下流の照明ランプ6a、6b、7a、7b、集光レンズ8a、8b、反射ミラー9a、9bからなるパターン読み取り手段10が配置された画像パターン読み取りエリアA1、A2で読み取られる。
【0054】
なお、図5において、各色のレジ補正パターンイネーブル信号は、前述したように2ビームレーザスキャン方式であるため、図中「*」部は左上部に拡大して示すように各色に対してS2とS2' ,S3とS3' ,S4とS4' ,S5とS5' のようにイネーブルの幅は同一で、1ライン分の間隔を有するイネーブル信号を2系統出力でき、これに応じて各レーザビームに対応した合計4×2の計8つのイネーブル信号に基づいたレジスト補正パターンの画像をおのおの形成している。また、通常の画像形成動作においても同様なイネーブル信号を形成している。
【0055】
図7は、図4に示した画像処理ステーション52中にあるビデオコントローラ52aの画像形成装置においてパターン形成部の構成を説明する回路ブロック図である。
【0056】
図7において、レーザビームの記録区域外の走査によって得られ、主走査信号の同期信号となるビームディテクト信号(BD)β528が主走査方向のイネーブル信号生成回路(Hイネーブル信号生成回路)27に加えられ、2本のレーザビームのレジストレーション補正用画像パターン信号のH方向イネーブル信号β516a、β516bが生成される。この時BDは2つのビームで各々持つわけではなく、2つのビームのうちどちらか一方あるいは、2つのビームの合成信号を用いている。
【0057】
また、レジストレーション補正用画像パターン形成の起動信号(ITOP)β529が副走査方向のイネーブル信号生成回路(Vイネーブル信号生成回路)28に加えられ、各色画像パターン信号の2本のレーザビームのレジストレーション補正用画像パターン信号のV方向イネーブル信号β517a、β517bが生成される。H方向イネーブル信号β516a、β516b、V方向イネーブル信号β517a、β517bはアドレスカウンタ29に供給され、次のレジストレーション補正用画像のパターンRAM30a、30bのアドレス信号β531a、β531bを生成する。このアドレス信号に従ってパターンRAM30a、30bから画像パターン信号β518a、β518bが出力される(本実施形態では十字パターン)。
【0058】
画像パターンを形成するモードにおいては、選択信号β527により画像パターンが選択され、選択された画像情報β522a、β522bがγRAM34a、34bに出力され、γ変換された画像情報β523a、β523bがゲート回路37a、37bを介してビデオ信号β525a、β525bとしてレーザドライバ38a、38bに出力される。レーザドライバ38a、38bには、NANDゲート36a、36bを介してゲート信号β524a、β524bが入力される。
【0059】
半導体レーザ39a、39bはレーザドライバ38a、38bに入力される画像信号β525a、β525bに基づいてON/OFF変調され、ポリゴンスキャナや反射ミラー等の光学走査系を介して感光ドラム2〜5に潜像が形成される。
【0060】
上記の様に、2ビームレーザスキャン構成のレーザドライバであるため、画像データ及びパッチデータを形成する系を2系統有し、各々レーザを駆動する構成になっている。
【0061】
レジストレーション補正パターン(レジストずれ検出用マーク)の画像書き出し位置制御は、CPU52cによりCPUバスβ500を介して、主走査及び副走査のイネーブル信号を制御して行っている。また通常の画像データは、各色のずれ量を算出したデータを基に、CPU52cからビデオメモリコントロールバスβ503を介して、BDβ528及びITOPβ529信号を基準にビデオメモリコントローラ52dのビデオデータアドレス生成信号を操作し、ビデオメモリ制御バスβ509を介してビデオメモリコントローラ52bからのビデオデータの読みだしタイミングを変更することで行っている。
【0062】
ビデオメモリコントローラ52bには4色分の画像データがビデオデータバスβ501bを介して外部インタフェース53aより入力され、予め保存されている。外部インタフェース53aはCPU52cによりインタフェースバスβ501aを介してインタフェースコントローラ53bにより、制御バスβ510を介してビデオメモリ52bへのデータの格納をコントロールしている。
【0063】
ビデオメモリ52bからのビデオデータの読み出しは、色ずれ補正をされた後、各色の画像が正確に重なり合うタイミングで読み出され、転写紙上に形成されることになる。
【0064】
なお、本実施形態では、各色毎にそれぞれパターン発生回路を設ける構成としているが、パターンRAM30a、30b等については各色用に兼用する構成とすることも可能である。
【0065】
図8は、本発明に係る画像形成装置における読み取り光量制御装置の構成を説明するブロック図であり、光量コントローラ403を含むコントローラ部51の詳細構成に対応し、図1と同一のものには同一の符号を付してある。
【0066】
図8において、転写ベルト1の搬送方向に対して手前側と奥側に形成された各色のパターン画像は、後述する光量コントローラ403で光量制御が行われたLED6a、6b、7a、7bにより光照射され、各パターン画像からの反射光がCCDセンサ10a、10bで読み取られる。
【0067】
CCDドライバ18、19には、レジストレーションコントローラ20から原発信クロックβ507、β508が送出され、そこでCCDセンサ10a、10bの駆動に必要なクロック(転送パルス、リセットパルス、シフトパルス等)β501、β503が生成されてCCDセンサ10a、10bに供給される。CCDセンサ10a、10bにより読み取られたパターン画像信号β502、β504は、A/Dコンバータ401、402により増幅、クランプ、オフセット調整、A/D変換等の処理が施され、デジタル信号β505、β506としてレジストレーションコントローラ20に送出される。
【0068】
レジストレーションコントローラ20で受け取った各色パターン画像信号は、レジストレーション補正用パターン認識処理を行った後、複数の認識処理データがメモリに格納され、CPUバスβ500を介してCPU52cにより、所定の色のパターン画像を基準としてその他の色のパターンのずれ量から、各色のレジストレーションのずれ量を演算する。
【0069】
各色主走査及び副走査の電気的書き出しタイミングは、レジ補正パターンはビデオコントローラ52aを、通常の画像はビデオメモリコントローラ52dによりビデオメモリ52bのメモリ読み出しタイミングを制御して各色の色ずれ補正を行っている。
【0070】
また、記録レーザビームの光路長変化及び光路長変化を補正して、各色の倍率補正及び傾き補正を行うために、光路中に設けられた反射ミラー1000Ma,Cy,Ye,Bkを駆動する傾き補正用のパルスモータM5〜M8及び倍率補正パルスモータM1〜M4の各モータを制御すべく、CPU52cによりミラーモータコントローラ21に駆動パルスデータを送出し、ミラーモータドライバ22にパルスモータ駆動パルス値をモータ駆動制御信号β511により設定し、β512a、β512b〜β515a、β515bの駆動パルスにより各モータが駆動される。その結果、反射ミラー1000Ma,1000Cy,1000Ye,1000Bkの位置決め制御が行われる。
【0071】
以下、図9、図10、図11を用いてレジストレーション補正パターンの形状算出処理について詳細に説明する。
【0072】
図9は、図8に示したレジストレーションコントローラ20の内部構成を説明するブロック図であり、図10は、図9に示すレジストレーションコントローラ20の動作を説明するためのタイミングチャートであり、図11は、図9に示したRAM603,604に格納されるパターン画像に対する主走査/副走査の積算データの一例を示す図である。
【0073】
図9において、レジストレーション補正パターン読み取り用の副走査イネーブル信号生成回路28により、CPU52cから出力されたITOP信号β529を入力して、CPUバスβ500によりCPU52cで設定された所定のタイミングでレジストレーション補正バターン読み取り用の主走査イネーブル信号(LEN)β201に同期した副走査方向のイネーブル信号(VEN)β401が生成されるものとする。
【0074】
DF1〜DF4はD型のフリップフロップである。601、602は加算器で、画像クロック(VCLK)β202に同期してAに入力されるCCD画像データβ505、β506と、ポートBに入力されるデータとの演算を行う。603はRAMで、各色のパターンの副走査方向の濃度比ヒストグラムを図10に示すタイミングチャートに従うタイミングで記憶する。604はRAMで、各色のパターンの主走査方向の濃度ヒストグラムを図10に示すタイミングチャートに従うタイミングで記憶する。607はバス/タイミングコントローラで、各種のタイミング信号、バンク選択信号BANKSELを出力する。
【0075】
本実施形態では各色パターン位置及びパターン形状を算出するために読み取られるパターンデータ主走査、副走査に対して各ライン毎の各画素毎に積算データを作成し、作成された積算データに基づいて形状認識を行っている。
【0076】
先ず、副走査方向の積算データの作成は、例えばCCDセンサ10aから出力される1副走査ラインのパターンデータをリセット信号RES1により初期クリアした後、加算器602により1ライン分のデータを加算して求め、図10に示すタイミングで出力される主走査イネーブル信号LENβ201に基づいてアドレスカウンタ606が決定するアドレスに従いながら書き込み信号RAMWR2に同期してRAM604に書き込まれる。
【0077】
なお、アドレスカウンタ606、およびRAM604は、副走査方向イネーブル信号(VEN)β401が送出されている間はイネーブルとなる。
【0078】
一方、主走査方向の積算データの作成は、初めにリセット信号RES2により主走査1ライン分のパターンデータをクリアした後、RAM603に格納する。その後、図10に示すタイミングで入力される画像クロックVCLKβ202に基づいてアドレスカウンタ605が決定するアドレスに従いながら各画素毎に書き込み信号RAMWR1、RAMOE1及びデータ方向切り替え信号RAMDIRによりリードモディファイライト動作を繰り返し、加算器601に加算された各画素毎に各主走査ラインの積算データをRAM603に格納する。
【0079】
なお、アドレスカウンタ605は主走査イネーブル信号(LEN)β201が送出される間はイネーブルとなり、RAM603は、副走査方向イネーブル信号(VEN)β401が送出されている間はイネーブルとなる。
【0080】
この結果、図11に示すようなパターン画像に対する主走査/副走査の積算データを各色毎にRAM603,604に格納されることとなる。なお、上記パターン処理回路はCCDセンサ10a、10bに対応してレジストレーションコントローラ20の内部に2回路分有する構成になっている。
【0081】
そして、バンク選択信号BANKSELにより各色のバンクと、各セットのバンクをRAMアドレスの上位に送ることにより、メモリ空間の使い分けを行っている。先に説明したように、イエロー(Ye)、マゼンタ(Ma)、シアン(Cy)、ブラック(Bk)(ただし、BkはYeのパッチ上に形成されているため、図10とは逆のパターンとなる)のパターン画像は図11に示すような主走査、副走査それぞれの積算データHD,VDを得てRAM603,604に格納される。該RAM603,604に格納されている積算データHD,VDを基に積算データのピークの中心位置をCPU52cによりRAM603,604にアクセスして算出する。
【0082】
各々算出された各色、主走査、副走査の中心位置がパターン画像の中心となる各色の中心位置を合わせ込む手法としては、各色の中心位置が一致するように、前述した主走査、副走査のそれぞれの書き出し位置を制御すると同時に、反射ミラー1000Ma、Cy、Ye、Bkを倍率(光路長可変)補正用のパルスモータM1〜M4、傾き(光路可変)補正用のパルスモータM5〜M7をミラーモータコントローラ21を介してモータドライバ22により駆動することで補正している。モータの制御はCPU52cによりCPUバスβ500を介して行っている。
【0083】
次に、図12、図13を用いて、本発明のレジストレーション補正について詳細に説明する。
【0084】
図12は、本発明の画像形成装置における光量コントローラ403の内部構成を説明するプロック図であり、図13は、図12の光量コントローラ403の動作を説明するタイミングチャートである。
【0085】
図12において、1101は発光イネーブル生成回路で、図13に示すようにITOPβ529を基準にレジスタ1115で設定されたタイミングで各レーザおよび各色のレジストレーション補正パターンごとに発光イネーブル信号β1116を生成する。発光イネーブル信号β1116は、LED6a、6b、7a、7bの発光をオンオフするトランジスタ1118を制御するとともに、カウンタ1102に入力され発光イネーブル信号β1116がカウントされる。R1〜R4は抵抗器である。
【0086】
1107〜1114はレジスタで、CPUバスβ500を介してCPU52cにより所定の値が設定される。例えばセレクタ1103のレジスタ1107〜1114には、あらかじめ第1、および第2レーザのMaパターンから第1、および第2レーザのBkパターンの各パターンに相当するデータが設定される。
【0087】
1103はセレクタで、発光イネーブルカウンタ1102からの出力カウンタ値β1119に応じた光量データβ1120が出力される。
【0088】
本実施形態では、各色ごとにLED6a、6b、7a、7bの光量を制御するものとし、第1レーザパターンMa、第2レーザパターンMaに対応するレジスタ1107、1108に「A0h」、第1レーザパターンCy、第2レーザパターンCyに対応するレジスタ1109、1110に「B0h」、第1レーザパターンYc、第2レーザパターンYcに対応するレジスタ1111、1112に「C0h」、第1レーザパターンBk、第2レーザパターンBkに対応するレジスタ1113、1114に「D0h」を設定する。光量データβ1120は、D/Aコンバータ1104によりアナログ値に変換され、さらにアンプ1105で反転増幅されてトランジスタ1117に入力され、図13に示すようにLED6a、6b、7a、7bの光量が各レジストレーション補正パターン(レジストずれ検出用マーク)に応じて制御される。
【0089】
なお、本実施形態では前述したように、各色に対してLED6a、6b、7a、7bの光量を変えているが、レジスタ1107〜1114の値を各々変えて設定することにより各レーザおよび各パターンに対応して光量を制御することが可能である。
【0090】
また、図18に示したように、イエロー(Ye),マゼンタ(Ma),シアン(Cy)の各色のトナーに比べ、ブラック(Bk)のトナーの検出レベルが極端に低くなっているので、Ye,Ma,CyとBkとで照射光量を変えるように構成してもよい。この場合にはより制御が簡単になる。
【0091】
図14,図15は、本発明の画像形成装置におけるレジストレーション補正シーケンス例を説明するフローチャートである。なお、S101〜S126は各ステップを示す。また、先に説明したように、本発明による画像形成装置は2ビームレーザスキャン方式を用いて画像を形成する構成をとっている。即ち、各色に対して各々2本のレ―ザビームを有しており、レジストレーション補正もその各々に対して行う必要がある。以下にフローチャートに従って各色おのおの2種類のレーザ走査に対するレジストレーション補正のシーケンスを順次説明する。
【0092】
先ず、L1をアクティブにし、L1' はOFFまたはバイアス点灯などのレーザ光が強く照射されない状態にし、第1レーザによるマゼンタのレジストレーション補正パターンを転写ベルト1上に形成する(S101)。なお、形成されるパターンは先に説明した図6に示されるパターン(レジストずれ検出用マーク)である。
【0093】
続いて、ステップS101のステップとは逆に、L1' をアクティブにし、L1はOFFまたはバイアス点灯などのレーザ光が強く照射されない状態にし、第2レーザによるマゼンタのレジストレーション補正パターンを転写ベルト1上に形成する(S102)。以下、マゼンタのパターンを形成したのと同様にシアン、イエロー、ブラックのパターンも転写ベルト1上に形成する(S103〜S108)。
【0094】
次に、転写ベルト1上に形成された各色、および各レーザのレジ補正パターンを先に説明したとおりヒストグラムデータを作成しつつ読み取る(S109〜S120)。
【0095】
具体的には、マゼンタを先頭に送られてきたレジ補正パターンは、CCDセンサ10a、10bによって順次画像の読み取りが行われるが、このマゼンタのレジ補正パターンが送られてくる前に、先に説明した光量コントローラ403が予めCPU52cによって設定されたマゼンタレジ補正パターン用にLED6a、6b、7a、7bの光量を調整する(S109)。
【0096】
そして、光量が安定した後、マゼンタの第1レーザレジ補正パターンが送られてきた際に、パターン画像の読み取りを開始して、ヒストグラムデータを作成しつつ読み取りを行って、レジストレーションコントローラ20内のRAM603、604に格納する(S110)。次に送られてくるマゼンタの第2レーザレジ補正パターンも同じ光量で画像の読み取りを行う(S111)。
【0097】
そして、マゼンタの第2レーザレジ補正パターンの読み取り終了から次に送られてくるシアンの第1レーザレジ補正パターンの読み取り開始までに、光量コントローラ403はCPU52cによって予め設定されたシアンのレジ補正パターン用にLED6a、6b、7a、7bの光量を調整して(S112)、シアンの第1、および第2のレジ補正パターン画像の読み取りを開始する(S113、S114)。
【0098】
以下、同様にしてイエロー、ブラックのレジ補正パターンを読み取る際に、各色に対応してLED6a、6b、7a、7bの光量を制御してからパターンの読み取りを行う(S115〜S120)。
【0099】
上述のような光量調整においては、照明手段からの光の吸収率が高い色の現像剤(色材)が使用された時ほど、照明手段の光量を増やす事が好ましい。光の吸収率の高い現像剤を用いて形成されたレジ補正パターンは、反射光量や透過光量が少なく、読み取り手段による読み取り精度が悪化する為、照射光量を増やすことで、この問題を防止するものである。
【0100】
以上のレジスト補正用パターンの形成と読み取りを8回繰り返し、第1レーザによるレジスト補正パターン8セット、第2レーザによるレジスト補正パターン8セット、合計16セットのレジスト補正パターンの形成と読み取りを行う(S121)。
【0101】
これは、各レジスト補正パターンを複数個読み取ることで、ベルト上へのレジスト補正パターンの形成不良による補正ミスまたは補正誤差を減らし、レジスト補正のレベルを向上させるための措置である。
【0102】
そして、各色8×2セット分のレジストレーションコントローラ20内のRAM603、604に格納されたレジ補正用パターン画像データは、CPU52cによりアクセスされて読み取られ(S122)、先に説明したように各色パターンの主走査/副走査のヒストグラムデータのピークを算出することで各パターンの位置を導き出している。
【0103】
また、このパターン位置データはデータの有効性を高めるため、8セットが読み取られているため、この8つのデータを各々平均してパターンの位置データとしている(S123)。ここで、各色パターンのベルト移動方向の読み取りタイミングは、レジ補正パターンの大きさの2倍の距離に換算した一定の間隔で読み取られる。パターンの形成も同様のタイミングで形成される。そのため、各色のヒストグラムデータの中心位置のずれが、各色の相対的なレジストレーションずれ量に相当することになる。
【0104】
続いて、第1レーザの基準色(本実施形態ではCyのパターン)に対するその他の色の第1レーザ及び第2レーザのパターンの相対的なレジずれ量を算出する(S124)。
【0105】
本実施形態では各色ともに主走査/副走査で読み取り位置精度を256/256ステップ有しており、1ステップはレジ補正パターン読み取りセンサの精度である18μmに分解能を持っている(ベルト進行方向が副走査であり、それと直行する方向が主走査とする)。
【0106】
ここで、例えばベルト進行方向に対して第1レーザ右側のCyのデータが主走査/副走査で128/128、左側も128/128の位置にパターンが形成されていたと認識した場合、その際第1レーザの右側のMaが136/120、左側が120/120と認識した場合は、第1レーザのCyに対する第1レーザのMaは主走査方向の倍率が16ステップ(288μm)副走査方向の画像書き出し位置が8ステップ(144μm)先行していることになる。この様に第1レーザのCyに対するその他の色のずれ量から、第1レーザのCy以外の各色第1レーザ、第2レーザのレジストレーション補正データを算出する(S125)。
【0107】
ここでのレジストレーション補正データとは、上記の例を用いると、第1レーザCyに対して第1レーザMaの副走査方向の書き出し位置を調整して144μm遅らせ、更にレーザ走査光学系の反射ミラー1000Maの倍率補正のパルスモータM1を駆動し、288μmに相当する倍率調整を実施する(S126)。本実施形態では、傾きがずれていないため傾き補正用のパルスモータは駆動しないが、倍率調整と同様に、傾きがずれている場合は傾き補正が実施される。
【0108】
また、各色の第1レーザ及び第2レーザは共通の光学系を経由して感光ドラム上に照射されるため、例えば、上記例の様に第1レーザMaの倍率調整を実施した後は、第2レーザの倍率調整は実施する必要はなくなる。
【0109】
即ち、第1レ―ザCyに対する第1レーザのその他の色のレジスト調整(傾き/倍率調整の光路修正と書き出し位置修正)を実施した後、次に第1レーザCyに対する第2レーザのMa、Cy、Ye、Bkのレジスト調整は各レーザの書き出し位置調整のみを実施することになる。
【0110】
また、本実施形態ではレジ補正パターンの各色ごとにLED6a、6b、7a、7bの光量調整を行ったが、各色ごとに加えて更にレーザごとに光量調整を行うようにしてもよい。このように各々のレジ補正パターンに対して独立して光量調整を行いながらパターン画像を読み取ることで、より正確なパターン読み取りが可能となる。
本構成によれば、本実施形態のように2ビームレーザスキャン方式を用いた場合、レーザ間の光量ばらつきといった差も、パターン読み取り時に影響が出ないようにすることができる。例えば、製品出荷時に事前にレーザ間の光量差を調べておき、その差によるパターン形成時の線幅の差が、読み取り時にキャンセルされるように照明光量値を決定しておけばよい。よって、色ごとの照明値を、レーザばらつき補正値により更に補正した値を用いることになる。
なお、本実施形態においては、2ビームレーザスキャン方式を用いた例について述べてきたが、本発明は勿論1ビームレーザスキャン方式においても用いることができる。
【0111】
上記実施形態によれば、レジスト補正マーク検出手段によって検出される、各々の画像ステーションにより形成された各レジスト補正マーク(レジストずれ検出用マーク)の検出レベルを一定に保つために、補正マークを検出する際にレジスト補正マークに照射する照明の光量を各画像ステーションの各レジスト補正マークに対して個々独立して設定する。それにより光反射率が小さく検出レベルの低い色材のレジスト補正マークのS/N比と検出レベルを向上し、その結果各々の画像ステーションにより記録されたレジスト補正マークを検出することによって得られるレジストレーションずれ量に応じて、記録されるべき画像信号に電気的補正および/またはレーザビームの光路中に設けられている反射ミラーを駆動して、光路長変化あるいは光路長変化の補正を行う際に高精度な調整を実行できる。
【0112】
〔その他の実施形態〕
上記実施形態においては、転写ベルトによって担持搬送された転写紙上に画像を形成する画像形成装置における本発明の適用を示してきたが、以下図16に示すような、中間転写体を用いた画像形成装置においても、本発明を適用することができる。本実施形態においては、中間転写体上にレジスト補正マーク(レジストずれ検出用マーク)を形成する以外は、先の実施形態と同様な構成である。
【0113】
図16を用いて本発明の他の実施形態に係る画像形成装置の説明を行う。
【0114】
図16は、本発明の他の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す断面図である。
【0115】
複数の画像形成手段ST1〜ST4によって形成された画像が、各転写手段130〜133によって中間転写体(搬送体)であるところの中間転写ベルト120上に順次重ねて転写された後、給紙手段150によって搬送されてきた転写材上に、2次転写手段140によって一括して転写され、画像が転写された転写材は定着手段160によって定着されることにより画像形成動作が行われる。
【0116】
そして、複数の画像形成手段ST1〜ST4間のレジストレーションを合わせる為に、中間転写ベルト120上にレジスト補正マーク(レジストずれ検出用マーク)を形成し、このレジスト補正マークを読み取り手段10によって読み取り、各画像形成手段において、先の実施形態で示したようなレジスト補正動作を行う。そして、レジスト補正マークの読み取りの際、先の実施形態と同様にレジスト補正マークの色に応じて読み取りの為の照明光量を変化させることで、レジスト補正マークの検出レベルを安定させ、レジスト補正動作の精度を高くすることができる。
【0117】
なお、上記実施形態においては、レジスト補正マークを読み取る読み取り手段を、照明手段による光が、レジスト補正マークから反射する反射光を検知する方式について示したが、少なくとも転写材搬送部材や中間転写体のレジスト補正マークが形成される部分が略透明であり、照明手段による光が、レジスト補正マークを透過する透過光を検知する構成であっても、本発明を適用することができる。
【0118】
以下、図17に示すメモリマップを参照して本発明に係る画像形成装置を適用可能な画像形成システムで読み出し可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
【0119】
図17は、本発明に係る画像形成装置を適用可能な画像形成システムで読み出し可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
【0120】
なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
【0121】
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、各種プログラムをコンピュータにインストールするためのプログラムや、インストールするプログラムが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
【0122】
本実施形態における図14,図15に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0123】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0124】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0125】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピーディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD-ROM,CD -R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
【0126】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0127】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0128】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウエアによって表されるプログラムを格納した記憶媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0129】
さらに、本発明を達成するためのソフトウエアによって表されるプログラムをネットワーク上のデータベースから通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0130】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、各画像形成手段が静電像を形成するレーザを2つ持つ装置において、レジストずれ検出用マークの色及び前記レジストずれ検出用マークの静電像を形成したレーザに関わらず、読み取り手段(又は工程)の読み取り可能範囲を一定にすることが可能になって、レジストずれ検出用マークを精度良く読み取り、高精度のレジストレーション補正を行うことができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す画像形成装置の主要構成部を説明する概略構成図である。
【図2】本発明の一実施形態を示す画像形成装置全体の構成を表した図である。
【図3】ポリゴンスキャナ及びレーザドライバの部分と該ポリゴンスキャナにより形成される走査線との対応関係を説明する図である。
【図4】画像処理ステーションの構成を説明するブロック図である。
【図5】本発明に係る画像形成装置におけるレジストレーション補正用パターンの画像形成タイミングを示すタイミングチャートである。
【図6】転写ベルト上に形成されたレジスト補正パターンの状態を示す図である。
【図7】パターン形成部の構成を説明する回路ブロック図である。
【図8】本発明に係る画像形成装置における読み取り光量制御装置の構成を説明するブロック図である。
【図9】レジストレーションコントローラの内部構成を説明するブロック図である。
【図10】図8に示すレジストレーションコントローラの動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図11】RAMに格納されるパターン画像に対する主走査/副走査の積算データの一例を示す図である。
【図12】本発明の画像形成装置における光量コントローラの内部構成を説明するブロック図である。
【図13】光量コントローラの動作を説明するタイミングチャートである。
【図14】本発明の画像形成装置におけるレジストレーション補正シーケンス例を説明するフローチャートである。
【図15】本発明の画像形成装置におけるレジストレーション補正シーケンス例を説明するフローチャートである。
【図16】本発明の他の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す断面図である。
【図17】本発明に係る画像形成装置を適用可能な画像形成システムで読み出し可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
【図18】この種の画像形成装置におけるレジスト補正パターン読み取り出力特性の一例を示す図である。
【符号の説明】
6a,6b,7a,7b LED
10a,10b CCDセンサ
20 レジストレーションコントローラ
21 ミラーモータコントローラ
403 光量コントローラ

Claims (24)

  1. それぞれが異なる色の画像形成を行う複数の画像形成手段と、転写材を担持搬送する転写材搬送手段とを有し、前記複数の画像形成手段が形成した画像を、該転写材搬送手段により担持搬送される前記転写材上に順次重ねる画像形成装置において、
    前記転写材搬送手段上にレジストずれ検出用マークを形成すべく前記複数の画像形成手段を制御するマーク形成手段と、
    前記転写材搬送手段上のレジストずれ検出用マークを照明する照明手段と、
    前記照明手段によって照明された前記レジストずれ検出用マークを読み取る読み取り手段と、
    前記読み取り手段からの情報に基づいて前記画像のレジストずれを補正する補正手段と、を有し、
    前記レジストずれ検出用マークの色に関わらず、前記照明手段が前記転写材搬送手段の表面を照射している時の前記読み取り手段の読み取りレベルよりも、前記転写材搬送手段に形成された前記レジストずれ検出用マークの表面を照射している時の前記読み取り手段の読み取りレベルの方が大きくなる画像形成装置において、
    前記各画像形成手段は、それぞれ、感光ドラムと、前記感光ドラムを露光して静電像を形成する2つのレーザと、静電像を現像する現像手段を有し、
    前記レジストずれ検出用マークの色及び前記レジストずれ検出用マークの静電像を形成したレーザに関わらず、前記読み取り手段の読み取りレベルが一定になる様に、前記レジストずれ検出用マークの色及び前記レジストずれ検出用マークの静電像を形成したレーザに応じて、前記照明手段の光量を変更する光量制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記光量制御手段は、前記レジストずれ検出用マークを形成する色材が、前記照明手段からの光の吸収率が高いものほど、前記照明手段の光量を増やすことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記レジストずれ検出用マークは、前記各画像形成手段ごとに複数形成され、
    前記光量制御手段は、前記複数のレジストずれ検出用マークの各々に対して、独立して光量を調整できることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記マーク形成手段によるレジストずれ検出用マーク形成動作と、前記照明手段による照明動作と、前記読み取り手段による読み取り動作とを一連の動作とし、
    該一連の動作を複数回行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記光量制御手段は、所定の画像形成手段によって形成されたレジストずれ検出用マークを照明する時と、前記所定の画像形成手段以外の画像形成手段によって形成されたレジストずれ検出用マークを照明する時とで、前記照明手段の光量を異ならせることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記所定の画像形成手段は、前記複数の画像形成手段の中で、前記照明手段からの光を最も吸収する色材を用いて画像形成を行うことを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
  7. 前記読み取り手段は、前記照明手段からの光が前記レジストずれ検出用マークで反射した反射光を受光するよう構成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記読み取り手段は、前記照明手段からの光が前記レジストずれ検出用マークを透過した透過光を受光するよう構成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. それぞれが異なる色の画像形成を行う複数の画像形成手段と、中間転写体とを有し、前記複数の画像形成手段が形成した画像を、前記中間転写体上に順次重ねて形成した後、転写材に転写を行う画像形成装置において、
    前記中間転写体上にレジストずれ検出用マークを形成すべく前記複数の画像形成手段を制御するマーク形成手段と、
    前記中間転写体上のレジストずれ検出用マークを照明する照明手段と、
    前記照明手段によって照明された前記レジストずれ検出用マークを読み取る読み取り手段と、
    前記読み取り手段からの情報に基づいて前記画像のレジストずれを補正する補正手段と、を有し、
    前記レジストずれ検出用マークの色に関わらず、前記照明手段が前記中間転写体の表面を照射している時の前記読み取り手段の読み取りレベルよりも、前記中間転写体に形成された前記レジストずれ検出用マークの表面を照射している時の前記読み取り手段の読み取りレベルの方が大きくなる画像形成装置において、
    前記各画像形成手段は、それぞれ、感光ドラムと、前記感光ドラムを露光して静電像を形成する2つのレーザと、静電像を現像する現像手段を有し、
    前記レジストずれ検出用マークの色及び前記レジストずれ検出用マーク静電像を形成したレーザに関わらず、前記読み取り手段の読み取りレベルが一定になる様に、前記レジストずれ検出用マークの色及び前記レジストずれ検出用マークの静電像を形成したレーザに応じて、前記照明手段の光量を変更する光量制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  10. 前記光量制御手段は、前記レジストずれ検出用マークを形成する色材が、前記照明手段からの光の吸収率が高いものほど、前記照明手段の光量を増やすことを特徴とする請求項9記載の画像形成装置。
  11. 前記レジストずれ検出用マークは、前記各画像形成手段ごとに複数形成され、
    前記光量制御手段は、前記複数のレジストずれ検出用マークの各々に対して、独立して光量を調整できることを特徴とする請求項9又は10記載の画像形成装置。
  12. 前記マーク形成手段によるレジストずれ検出用マーク形成動作と、前記照明手段による照明動作と、前記読み取り手段による読み取り動作とを一連の動作とし、
    該一連の動作を複数回行うことを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の画像形成装置。
  13. 前記光量制御手段は、所定の画像形成手段によって形成されたレジストずれ検出用マークを照明する時と、前記所定の画像形成手段以外の画像形成手段によって形成されたレジストずれ検出用マークを照明する時とで、前記照明手段の光量を異ならせることを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載の画像形成装置。
  14. 前記所定の画像形成手段は、前記複数の画像形成手段の中で、前記照明手段からの光を最も吸収する色材を用いて画像形成を行うことを特徴とする請求項13記載の画像形成装置。
  15. 前記読み取り手段は、前記照明手段からの光が前記レジストずれ検出用マークで反射した反射光を受光するよう構成されることを特徴とする請求項9〜14のいずれかに記載の画像形成装置。
  16. 前記読み取り手段は、前記照明手段からの光が前記レジストずれ検出用マークを透過した透過光を受光するよう構成されることを特徴とする請求項9〜14のいずれかに記載の画像形成装置。
  17. 感光ドラムと前記感光ドラムを露光して静電像を形成する2つのレーザと静電像を現像する現像手段を有する複数の画像形成手段により形成された画像を順次重ねて画像形成を行う画像形成装置における、前記複数の画像形成手段間のレジストレーション補正方法であって、
    搬送体上にレジストずれ検出用マークを形成すべく前記複数の画像形成手段を制御するマーク形成工程と、
    該形成されたレジストずれ検出用マークを照明手段により照明する照明工程と、
    該照明されたレジストずれ検出用マークを読み取る読み取り工程と、
    該読み取り工程で得られた情報に基づいて前記画像のレジストずれを補正する補正工程と、を有し、
    前記レジストずれ検出用マークの色に関わらず、前記照明手段が前記搬の表面を照射している時の前記読み取り工程の読み取りレベルよりも、前記搬送に形成された前記レジストずれ検出用マークの表面を照射している時の前記読み取り工程の読み取りレベルの方が大きくなるレジストレーション補正方法において、
    前記レジストずれ検出用マークの色及び前記レジストずれ検出用マークの静電像を形成したレーザに関わらず前記読み取り工程の読み取りレベルが一定になる様に、前記レジストずれ検出用マークの色及び前記レジストずれ検出用マークの静電像を形成したレーザに応じて、前記照明工程の光量を変更する光量制御工程を有することを特徴とするレジストレーション補正方法。
  18. 前記光量制御工程において、前記レジストずれ検出用マークを形成する色材が、前記照明手段からの光の吸収率が高いものほど、前記照明手段の光量を増やすことを特徴とする請求項17記載のレジストレーション補正方法。
  19. 前記レジストずれ検出用マークは、前記各画像形成手段ごとに複数形成され、
    前記光量制御工程において、前記複数のレジストずれ検出用マークの各々に対して、独立して光量を調整できることを特徴とする請求項17または18記載のレジストレーション補正方法。
  20. 前記マーク形成工程と、前記照明工程と、前記読み取り工程とを一連の工程とし、
    該一連の工程を複数回行うことを特徴とする請求項17〜19のいずれかに記載のレジストレーション補正方法。
  21. 前記光量制御工程は、所定の画像形成手段によって形成されたレジストずれ検出用マークを照明する時と、それ以外の画像形成手段によって形成されたレジストずれ検出用マークを照明する時とで、前記照明手段の光量を異ならせることを特徴とする請求項17〜20のいずれかに記載のレジストレーション補正方法。
  22. 前記所定の画像形成手段は、前記複数の画像形成手段の中で、前記照明手段からの光を最も吸収する色材を用いて画像形成を行うことを特徴とする請求項21記載のレジストレーション補正方法。
  23. 前記読み取り手段は、前記照明手段によって照射された光量が少ないレジストずれ検出用マークを、前記照明手段によって照射された光量が多いレジストずれ検出用マークよりも先に読み取ることを特徴とする請求項2または10に記載の画像形成装置。
  24. 前記読み取り工程では、前記照明工程によって照射された光量が少ないレジストずれ検出用マークを、前記照明工程によって照射された光量が多いレジストずれ検出用マークよりも先に読み取ることを特徴とする請求項18に記載のレジストレーション補正方法。
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