JP4117959B2 - 樹脂成形方法、樹脂成形機、及び樹脂成形動作制御プログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

樹脂成形方法、樹脂成形機、及び樹脂成形動作制御プログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形機や封止機等の樹脂成形機であって例えば一つの樹脂射出機に対して複数の金型を有する樹脂成形機、該樹脂成形機にて実行される樹脂成形方法、及び上記樹脂成形方法をコンピュータに実行させる樹脂成形動作制御プログラムを記録した記録媒体に関する。尚、上記樹脂成形機としては、特に、軸回りに回転する回転テーブルの周縁部に複数の上記金型が載置され、上記回転テーブルの回転により上記一つの樹脂射出機に対して上記金型を順次型締め可能なロータリー式の樹脂成形機である。
【0002】
【従来の技術】
上述したロータリー式樹脂成形機は、図6及び図7に示すように、大別して、固定された固定側金型1と、可動の可動側金型2と、樹脂射出装置3と、型締め装置4と、回転装置5とを備える。このようなロータリー式樹脂成形機は以下のように動作する。回転装置5は、周縁部に沿って複数の可動側金型2が載置され回転中心軸回りに回転する円板6を備え、円板6を回転させることで、型締め及び成形ステーション7や、成形体を取り出す取り出しステーション8等にそれぞれの可動側金型2を配置する。尚、円板6は、可動側金型2を型締め及び成形ステーション7と取り出しステーション8との間で往復動させるように矢印I方向に回動する。
【0003】
型締め及び成形ステーション7に配置された可動側金型2は、型締め及び成形ステーション7に設置された型締め装置4にて、仮想線にて示すように当該可動側金型2が固定側金型1に当接するまで上昇する。一方、固定側金型1及び可動側金型2が接合した状態にて固定側金型1及び可動側金型2の少なくとも一方に形成される空間部に対して、樹脂射出装置3により樹脂が射出される。該射出動作と同時に、型締め装置4にて可動側金型2が固定側金型1に対して型締めされ、成形動作が行われる。該成形動作終了後、型締め装置4にて可動側金型2は下降された後、回転装置5にて円板6を回転させ当該可動側金型2を取り出しステーション8に位置させる。又、該回転により別の可動側金型2が型締め及び成形ステーション7に位置する。このように、ロータリー式樹脂成形機は、ある可動側金型2で成形中に、ある可動側金型2から成形品の取り出しができ、成形サイクルの高速化を図ることができる。
尚、上述のロータリー式樹脂成形機では、可動側金型2を2つ、ステーションを2つ設けた例を示したが、もちろんこれに限定されるものではなく、可動側金型2を3以上、ステーションを3以上設けることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のロータリー式樹脂成形機では、成形封止条件としての金型タッチ位置、金型ロックアツプ位置、射出条件、及び封止条件、並びに良否判断基準の切り換えが行えない構成になっており、複数のすべての可動側金型2に対して同一条件にて成形を行っている。
尚、上記金型タッチ位置とは、型締め及び成形ステーション7において、円板6上に載置されている可動側金型2を型締め装置4により固定側金型1側へ移動させたときに可動側金型2と固定側金型1とがまさに接触した時点おける、例えば可動側金型2の表面2aにおける円板6の表面6aからの位置であり、可動側金型2の移動量に相当し、図6に示す高さ寸法IIIが相当する。
又、金型ロックアツプ位置とは、それぞれの成形体に応じた圧力にて型締めを行うため上記金型タッチ位置からさらに可動側金型2を上昇させるが、上記圧力に達するときの可動側金型2の表面2aの位置であって、上記金型タッチ位置から可動側金型2の移動量が相当する。
【0005】
しかしながら、それぞれの可動側金型2において、その高さ寸法IIはすべて異なる。例えば、30トンの型締め力を得る場合、可動側金型2の上記金型ロックアップ位置に相当する、金型タッチ位置からの可動側金型2の移動量は例えば0.66mmである。このように、可動側金型2の上記高さ寸法IIが、百分の数mm異なったとしても、型締め力には数トンの差異が発生することになる。よって、すべての可動側金型2に対してすべて同一の条件で樹脂成形を行うと、製品としての成形体にバリや未充填部分が発生する場合があるという問題があった。
又、成形を繰り返すと可動側金型2及び固定側金型1には樹脂材の付着等の現象が生じ、成形体に悪影響を与える。よって金型をクリーニングする必要が生じるが、上記樹脂材の付着等は作業者が手で金型をふく程度では取れず、クリーニングシートを可動側金型2に置き型締めを行うことで金型のクリーニングを行っている。しかしながら、上記クリーニング時の型締め動作は、作業者が手動で行っており、よって型締め力は一定ではない。よって、クリーニングの質にバラツキが発生し、成形回数に対するクリーニングの頻度がわからず、生産性の向上を妨げるという問題があった。
【0006】
又、すべての可動側金型2に対して満足するような一つの射出条件、封止条件にて、すべての可動側金型2で成形を行うため、いずれの可動側金型2においても最適な条件での成形は行われておらず、成形体における品質のバラツキの幅が大きくなるという問題もある。
又、上述のように複数の可動側金型2に対して同一の成形封止条件にて成形動作を行うため成形された成形体の品質はバラついてしまう。にもかかわらず、すべての成形体に対して同一の良否判断基準を適用するため、本来であれば良品と判断される成形体であっても不良品と判断されることもあり、生産性向上を妨げるという問題もあった。尚、上記良否判断基準とは、上記成形体を成形したときの管理データ、つまり樹脂流動量、射出時間、V/P切換位置、射出圧力、計量時間が設定した範囲内に含まれるか否かである。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、成形体の品質の向上及び生産性の向上を図ることができる、樹脂成形方法、樹脂成形機、及び上記樹脂成形方法をコンピュータに実行させる樹脂成形動作制御プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1態様の樹脂成形方法は、固定側金型と、該固定側金型と対になりそれぞれ型締め可能な複数の可動側金型とを用いて、上記型締めによる樹脂の成形動作と該成形動作後の後処理動作とを並行して実行可能な樹脂成形工程を備えた樹脂成形方法であって、
上記型締め動作において上記可動側金型と上記固定側金型とがまさに接触したタッチ位置状態における、上記可動側金型の上記型締め時の移動方向に沿ったそれぞれの上記可動側金型の高さ寸法と上記固定側金型の高さ寸法とを合わせたそれぞれの厚さ寸法に基づきそれぞれの可動側金型に対して設定されるそれぞれの成形封止条件にて、それぞれの上記可動側金型にて樹脂成形を行い、
上記厚さ寸法は、上記可動側金型が型締め成形ステーションに配置される毎に、配置されたそれぞれの上記可動側金型に対して上記型締め動作のときに測定されることを特徴とする。
【0008】
又、本発明の第2態様の樹脂成形機は、固定側金型と、該固定側金型と対になりそれぞれ型締め可能な複数の可動側金型と、上記型締めによる樹脂の成形動作と該成形動作後の後処理動作とを並行して実行可能な制御装置とを備えた樹脂成形機であって、
上記制御装置は、それぞれの上記可動側金型毎に樹脂の成形封止条件を有し、上記型締め動作において上記可動側金型と上記固定側金型とがまさに接触したタッチ位置状態における、上記可動側金型の上記型締め時の移動方向に沿ったそれぞれの上記可動側金型の高さ寸法と上記固定側金型の高さ寸法とを合わせたそれぞれの厚さ寸法に基づきそれぞれの可動側金型に対する上記成形封止条件を選択し選択した成形封止条件にて上記成形動作を制御し、
上記型締め動作が行われる上記可動側金型及び上記固定側金型における上記厚さ寸法を測定する厚さ測定装置をさらに備え、上記制御装置は、上記測定装置に対して、上記可動側金型が型締め成形ステーションに配置される毎に、配置されたそれぞれの上記可動側金型について上記型締め動作のときに上記厚さ寸法を測定させることを特徴とする。
【0009】
又、本発明の第3態様の記録媒体は、固定側金型と、該固定側金型と対になりそれぞれ型締め可能な複数の可動側金型とを用いて、プログラムに従う処理を実行するコンピュータに樹脂成形動作を実行させるために、
上記型締め動作において上記可動側金型と上記固定側金型とがまさに接触したタッチ位置状態における、上記可動側金型の上記型締め時の移動方向に沿ったそれぞれの上記可動側金型の高さ寸法と上記固定側金型の高さ寸法とを合わせたそれぞれの厚さ寸法を、上記可動側金型が型締め成形ステーションに配置される毎に、配置されたそれぞれの上記可動側金型に対して上記型締め動作のときに求める処理と、
上記厚さ寸法に基づきそれぞれの可動側金型に対するそれぞれの成形封止条件を設定する処理と、
設定されたそれぞれの上記成形封止条件にてそれぞれの上記可動側金型にて樹脂成形を行う処理と、
上記型締めによる樹脂の成形動作と該成形動作後の後処理動作とを並行して実行可能な処理と、
を上記コンピュータに実行させる命令を含む樹脂成形動作制御プログラムを格納したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態である樹脂成形機、樹脂成形方法、及び記録媒体について、図を参照しながら以下に説明する。尚、各図において同じ構成部分については同じ符号を付している。又、上記樹脂成形方法は、上記樹脂成形機において実行される。又、上記樹脂成形機では例えば、シリコン基板上に形成されたIC(集積回路)の封止や、回路基板上へのICの封止等の樹脂成形が実行される。
図1に示すように、本実施形態の樹脂成形機101の基本的な構成は、図6に示す従来の樹脂成形機と同一である。即ち、従来の樹脂成形機における、固定側金型1、可動側金型2、樹脂射出装置3、型締め装置4、及び回転装置5にそれぞれ相当して、本実施形態の樹脂成形機101では固定側金型110、可動側金型120、樹脂射出装置130、型締め装置140、及び回転装置150を備える。又、樹脂成形機101におけるこれら構成部分110,120,130,140,150の各動作は、従来の樹脂成形機において対応する各構成部分の動作に同じであり、よってその説明は省略する。
【0011】
しかしながら、本実施形態の樹脂成形機101では樹脂成形動作の制御方法が従来の樹脂成形機の場合とは異なり、そのような制御を行う制御装置160を備える。制御装置160は、少なくとも、樹脂射出装置130、型締め装置140及び回転装置150の動作制御を行うものであり、樹脂射出装置130に備わる駆動部131及び移動装置134、型締め装置140に備わる駆動部141、及び回転装置150に備わる回転用駆動部151とそれぞれ接続される。
尚、駆動部131は、ノズル133内の樹脂を少なくとも可動側金型120へ射出するため、ノズル133内に挿入されて樹脂射出用のピストンの作用をする射出用部材132を駆動する。よって、制御装置160にて駆動部131の動作を制御することで、後述の成形封止条件の内、樹脂の射出速度、射出圧力等を制御することができる。尚、当然ながら、射出動作のためにノズル133、駆動部131、射出用部材132は、移動装置134にて図1に図示する待機位置から固定側金型110側の射出位置まで移動する。
【0012】
又、駆動部141は、金型可動用部材142を介して可動側金型120の昇降を行い、又、可動側金型120を上述の金型タッチ位置及び金型ロックアップ位置に配置する。尚、本実施形態では、駆動部141はモータにてなり、制御装置160ではその負荷を検出している。よって制御装置160は、駆動部141を動作させた後、駆動部141の負荷値の変化が減少から増加に転じた時点を、上述の金型タッチ位置と判断する。さらに、駆動部141には、可動側金型120の昇降移動量を測定するため、例えばエンコーダを備えている。よって制御装置160は、上記エンコーダからの出力情報に基づき可動側金型120の移動量を求めることができ、上記金型タッチ位置を基準として、後述のように記憶部161に予め記憶されている金型ロックアップ位置に各可動側金型120を位置させることができる。このように金型タッチ位置及び金型ロックアップ位置に各可動側金型120を位置させることで、各可動側金型120毎に成形封止条件を設定することが可能になる。
又、回転用駆動部151は、可動側金型120を上記型締め及び成形ステーション7や取り出しステーション8に配置するように円板6の回転を制御する。
【0013】
制御装置160は記憶部161を備え、該記憶部161には、樹脂の射出圧力、射出速度、樹脂温度、型締め力に関係する金型ロックアップ位置、等からなる成形封止条件がそれぞれの可動側金型120に対応して記憶されている。本実施形態では、上記型締め及び成形ステーション7に配置された可動側金型120を特定する方法として、可動側金型120と固定側金型110とが接触した状態、即ち可動側金型120が上述の金型タッチ位置に位置する状態における可動側金型120と固定側金型110との高さ寸法を合わせた、図2に示す厚さ寸法IVを用いる。よって、記憶部161には、それぞれの上記厚さ寸法IVと、それぞれの厚さ寸法IVに対応して上記成形封止条件とをそれぞれ記憶している。したがって記憶部161では、一つの厚さ寸法IVに対して複数の可動側金型120が対応する場合もある。
【0014】
以上のように構成される本実施形態の樹脂成形機101の動作を以下に説明する。
制御装置160の制御により、回転装置150の回転用駆動部151が駆動され、円板6に載置されている可動側金型120の内の一つが型締め成形ステーション7に配置される。続いて、図5のステップ(図内では「S」にて示す)1にて、制御装置160は、型締め成形ステーション7に配置された可動側金型120に対して、駆動部141を動作させ金型可動用部材142を介して上記可動側金型120を固定側金型110へ移動させる。このとき制御装置160は、駆動部141における負荷を検出し、図3に示すように指定のトルク値で可動側金型を上昇させ、該上昇量に対して上記トルク値が追従しなくなる時点を上記金型タッチ位置と判断する。又、制御装置160は、可動側金型120の移動開始前に上記エンコーダからの出力情報をゼロにセットし、可動側金型120の移動開始と共に上記エンコーダからの出力情報を計数する。よって上記金型タッチ位置が判明することで、上記計数動作により、制御装置160は、移動開始から上記金型タッチ位置までの可動側金型120の移動量、即ち図2に示す寸法IIIを求めることができる。尚、図3では、上記移動量は150mmである。一方、本実施形態では固定側金型110は一つであり図2に示すその高さ寸法Vを制御装置160は予め認識しており、又、固定側金型110の取付面111と円板6の表面6aとの間の寸法VIも予め認識している。
【0015】
よって制御装置160は、ステップ2にて、上記金型タッチ位置が判明した時点で、上記寸法VIから上記寸法IIIを減算することで、記憶部161に記憶されている、上記厚さ寸法IVを算出する。制御装置160は、ステップ3にて、記憶部161から対応する成形封止条件を読み出す。そして、ステップ4にて、制御装置160は、該成形封止条件に基づき、樹脂射出装置130を制御し樹脂温度、樹脂の射出圧力や射出速度を制御するとともに、型締め装置140を制御し可動側金型120を金型タッチ位置からさらに金型ロックアップ位置まで移動させる。このような型締め動作により、図3に示すように型締め力144は予め設定されている値まで上昇する。
このようにしてそれぞれの可動側金型120に対応した成形封止条件にて成形封止動作を行うことができるので、各可動側金型120毎に良好に成形された成形体を作製することができ、成形体の品質の向上を図ることができる。
【0016】
尚、本実施形態では、上記厚さ寸法IVの測定は、可動側金型120が型締め成形ステーション7に配置される毎に行っている。これは、成形動作による熱膨張により各成形動作毎に可動側金型120の高さ寸法に変化が生じるからであり、このように各成形動作毎に上記厚さ寸法IVの測定を行うことで、より精度の高い成形動作を行うことができる。しかしながら、上記厚さ寸法IVに変化が生じないような場合には初回のみに測定を行い、制御装置160は各可動側金型120毎に上記厚さ寸法IVを記憶してもよい。又、上記厚さ寸法IVの変化が頻繁には発生しない場合には、例えば数回毎に測定を行うようにすることもできる。
【0017】
ステップ5にて、制御装置160は、型締め装置140の駆動部141を動作させ、可動側金型120を円板6上まで移動させた後、回転用駆動部151を動作させて円板6を回転させる。よって、別の可動側金型120が型締め成形ステーション7に配置され、これに伴い、成形動作を終了した可動側金型120は取り出しステーション8に配置され、成形体の取り出し動作を実行する。一方、該取り出し動作と並行して、上記別の可動側金型120について、上述のステップ1の動作を実行する。
このように制御装置160は、それぞれの可動側金型120に対して成形封止条件を認識しており、又、ステーション数も認識しているので、取り出しステーション8に配置された可動側金型120の特定を行うことができる。よって、取り出しステーション8に配置された可動側金型120ににて成形された成形体に対応した判断基準にて良否判定を行うことができる。よって、従来のように単一の判断基準を用いるのではないので従来のように良品でありながら不良品と判断されることはなくなる。
【0018】
又、クリーニング動作は以下のように実行される。即ち、図4の(a)に示すように、取り出しステーション8において、作業者は可動側金型120上にクリーニング用のシート部材170を置く。尚、このシート部材170の厚みは既知でありその値は制御装置160に入力されている。又、制御装置160の記憶部161には、それぞれの可動側金型120に対応する、上述したそれぞれの厚さ寸法IVに対応して、クリーニング用の型締め力のための位置を記憶している。
このような状態において、回転用駆動部151が駆動されシート部材170が載置された可動側金型120は、型締め成形ステーション7に配置され、図4の(b)に示すように型締め動作が行われる。このとき、制御装置160は、上述した成形動作の場合と同様に、事前に金型セット動作により上記金型タッチ位置を求めさらに金型の上記厚さ寸法IVを算出するが、クリーニング動作の場合にはシート部材170の厚みを考慮する。制御装置160は、上記厚さ寸法IVに基づいて既に設定されているクリーニング用型締め力を記憶部161から読み出し、該クリーニング用型締め力に基づき型締め動作を行う。以後、可動側金型120を取り出しステーション8に配置して、(c)に示すように型開きを行う。
このように本実施形態の樹脂成形機101によれば、それぞれの可動側金型120に応じて適切にクリーニングが行える。よって、各可動側金型120において、クリーニングの質のバラツキは低減できるので、成形動作の回数に対するクリーニング動作の頻度を求めることができ、所定回数の成形動作後に自動的にクリーニング動作に移行するように制御することも可能となる。
【0019】
尚、上述の実施形態では、固定側金型110及び可動側金型120は、鉛直方向に沿って固定側金型110を上側に、可動側金型120を下側に配置し、可動側金型120を昇降するように構成したが、固定側金型110及び可動側金型120の配置構成はもちろんこれに限定されるものではなく、上側の金型を可動側とし下側の金型を固定側に構成することももちろん可能であり、又、各金型の配置方向も鉛直方向に限定されるものではない。
【0020】
又、本実施形態の樹脂成形機101では、各可動側金型120は、円板6の回転により各ステーション7,8を移動するが、このようなロータリー式の樹脂成形機に限定されるものではない。又、ステーションを3以上設けることもできる。
さらに、本実施形態の樹脂成形機101では、固定側金型110は一つのみであるが、これに限定されるものではなく、複数の固定側金型を設けてもよい。
【0021】
又、本実施形態の樹脂成形機101の制御装置160では、上述した成形封止動作、成形体の良否判定動作、及びクリーニング動作の各動作制御が予め組み込まれた状態を例に採り説明した。しかしながら、上記各動作制御のプログラム、及び上記厚さ寸法IVに対する成形封止条件、上記良否判定基準等を、例えばフロッピーディスクやCD(コンパクトディスク)のような記憶媒体180内に記録し、該記録情報を当該記録媒体180から上記制御装置160に備わる読取装置181を介して制御装置160に読み取らせて、樹脂成形、良否判定、クリーニング動作を制御してもよい。尚、図1に符号182にて示すものは、キーボード等の入力装置であり、符号183にて示すものは、表示装置や印字装置等の出力装置である。
【0022】
【発明の効果】
以上、詳述したように本発明の第1態様の樹脂成形方法、及び第2態様の樹脂成形機によれば、各可動側金型に対応した成形条件を記憶した制御装置を備え、各可動側金型に対応した成形条件にて樹脂成形を行うことから、成形体の品質の向上及び生産性の向上を図ることができる。
【0023】
又、本発明の第3態様の樹脂成形動作制御プログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体によれば、各可動側金型に対応した成形条件にて成形動作制御を行うプログラムが記録されていることから、当該プログラムをコンピュータに読み取らせることで容易に樹脂成形機にて上記プログラムを実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の樹脂成形機の構造を示す図である。
【図2】 型締め動作において、固定側金型及び可動側金型における各部寸法を示す図である。
【図3】 型締め動作において、駆動部の負荷と型締め力との関係を示すグラフである。
【図4】 (a)〜(c)は、クリーニング動作における固定側金型及び可動側金型の状態を示す図である。
【図5】図1に示す樹脂成形機にて実行される樹脂成形方法における動作の流れを示すフローチャートである。
【図6】 従来の樹脂成形機の構造を示す図である。
【図7】 図6に示す樹脂成形機において、各ステーションの配置を示す図である。
【符号の説明】
101…樹脂成形機、
110…固定側金型、120…可動側金型、130…樹脂射出装置、
140…型締め装置、150…回転装置、
160…制御装置、161…記憶部、
170…シート部材。

Claims (9)

  1. 固定側金型(110)と、該固定側金型と対になりそれぞれ型締め可能な複数の可動側金型(120)とを用いて、上記型締めによる樹脂の成形動作と該成形動作後の後処理動作とを並行して実行可能な樹脂成形工程を備えた樹脂成形方法であって、
    上記型締め動作において上記可動側金型と上記固定側金型とがまさに接触したタッチ位置状態における、上記可動側金型の上記型締め時の移動方向に沿ったそれぞれの上記可動側金型の高さ寸法と上記固定側金型の高さ寸法とを合わせたそれぞれの厚さ寸法(IV)に基づきそれぞれの可動側金型に対して設定されるそれぞれの成形封止条件にて、それぞれの上記可動側金型にて樹脂成形を行い、
    上記厚さ寸法は、上記可動側金型が型締め成形ステーションに配置される毎に、配置されたそれぞれの上記可動側金型に対して上記型締め動作のときに測定されることを特徴とする樹脂成形方法。
  2. それぞれの上記厚さ寸法に基づき、上記成形封止条件の内の少なくとも上記型締めに要する型締め力を制御する、請求項1記載の樹脂成形方法。
  3. 上記成形動作及び上記後処理動作が終了した後に実行され、上記固定側金型と上記可動側金型との間に金型クリーニング用のシート部材(170)を載置し該シート部材を挟んで上記型締めすることで少なくとも上記固定側金型と上記可動側金型との接触面のクリーニングを行うクリーニング工程をさらに備え、該クリーニング工程における型締めに要するクリーニング用型締め力を、上記シート部材の厚み、及び上記クリーニング用型締め動作による上記可動側金型の移動方向に沿ったそれぞれの上記可動側金型の厚さ寸法に基づき設定する、請求項1又は2記載の樹脂成形方法。
  4. 上記樹脂成形工程に備わり上記後処理動作にて実行される、成形体の良否判定動作において、良否判定の対象となる成形体を成形した上記可動側金型に応じて上記対象となる成形体の良否判定基準を切り替える、請求項1又は2記載の樹脂成形方法。
  5. 固定側金型(110)と、該固定側金型と対になりそれぞれ型締め可能な複数の可動側金型(120)と、上記型締めによる樹脂の成形動作と該成形動作後の後処理動作とを並行して実行可能な制御装置(160)とを備えた樹脂成形機であって、
    上記制御装置は、それぞれの上記可動側金型毎に樹脂の成形封止条件を有し、上記型締め動作において上記可動側金型と上記固定側金型とがまさに接触したタッチ位置状態における、上記可動側金型の上記型締め時の移動方向に沿ったそれぞれの上記可動側金型の高さ寸法と上記固定側金型の高さ寸法とを合わせたそれぞれの厚さ寸法( IV )に基づきそれぞれの可動側金型に対する上記成形封止条件を選択し選択した成形封止条件にて上記成形動作を制御し、
    上記型締め動作が行われる上記可動側金型及び上記固定側金型における上記厚さ寸法を測定する厚さ測定装置(141,160)をさらに備え、上記制御装置は、上記測定装置に対して、上記可動側金型が型締め成形ステーションに配置される毎に、配置されたそれぞれの上記可動側金型について上記型締め動作のときに上記厚さ寸法を測定させることを特徴とする樹脂成形機。
  6. 上記制御装置は、それぞれの上記厚さ寸法に基づき上記成形封止条件の内の少なくとも上記型締めに要する型締め力を制御する、請求項5記載の樹脂成形機。
  7. 上記成形動作及び上記後処理動作が終了した後に実行され、上記固定側金型と上記可動側金型との間に金型クリーニング用のシート部材(170)を載置し該シート部材を挟んで上記型締めすることで少なくとも上記固定側金型と上記可動側金型との接触面のクリーニングを行うクリーニング動作についても上記制御装置は制御を行い、
    上記クリーニング動作において上記制御装置は、型締めに要するクリーニング用型締め力を、上記シート部材の厚み、及び上記クリーニング用型締め動作による上記可動側金型の移動方向に沿ったそれぞれの上記可動側金型の厚さ寸法に基づき設定する、請求項5又は6記載の樹脂成形機。
  8. 上記後処理動作にて実行される、成形体の良否判定動作についても上記制御装置は制御を行い、
    上記良否判定動作において上記制御装置は、良否判定の対象となる成形体を成形した上記可動側金型に応じて上記対象となる成形体の良否判定基準を切り替える、請求項5から7のいずれかに記載の樹脂成形機。
  9. 固定側金型(110)と、該固定側金型と対になりそれぞれ型締め可能な複数の可動側金型(120)とを用いて、プログラムに従う処理を実行するコンピュータに樹脂成形動作を実行させるために、
    上記型締め動作において上記可動側金型と上記固定側金型とがまさに接触したタッチ位置状態における、上記可動側金型の上記型締め時の移動方向に沿ったそれぞれの上記可動側金型の高さ寸法と上記固定側金型の高さ寸法とを合わせたそれぞれの厚さ寸法( IV )を、上記可動側金型が型締め成形ステーションに配置される毎に、配置されたそれぞれの上記可動側金型に対して上記型締め動作のときに求める処理と、
    上記厚さ寸法に基づきそれぞれの可動側金型に対するそれぞれの成形封止条件を設定する処理と、
    設定されたそれぞれの上記成形封止条件にてそれぞれの上記可動側金型にて樹脂成形を行う処理と、
    上記型締めによる樹脂の成形動作と該成形動作後の後処理動作とを並行して実行可能な処理と、
    を上記コンピュータに実行させる命令を含む樹脂成形動作制御プログラムを格納した、上記コンピュータが読取可能な記録媒体。
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