JP4107760B2 - 圧延設備の制御方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧延機に適用される入側張力制御系および自動板厚制御系の制御ゲインを自動調整する圧延設備の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9に、圧延機の構成を示す。圧延機1は、被圧延材に対して上下対称に配置された複数のロールと、ロールを駆動するための圧延機用電動機7およびロールの間隔を制御する圧下位置制御装置4より構成され、圧延機1の入側、出側には、コイル状に巻かれた被圧延材を巻出し、または、巻取るために、入側リール2および出側リール3が設けられる。各リールは、入側リール用電動機8および出側リール用電動機9によって駆動され、圧延を行うために必要な圧延機の入側、出側の張力を一定に維持するために使用される。なお、圧延機1の入側、出側の張力はそれぞれ入側張力計11、出側張力計12により計測される。また、入側デフロール5、出側デフロール6が設けられる。
図10に、圧延設備の制御系の概要を示す。入側リール用電動機8の制御方法としては、入側電動機電流演算器100において被圧延材にかける張力(設定張力)から電動機トルクしいては電動機電流を逆算して電流指令を作成し、電流実績を用いて電動機に流れる電流を一定にするACR(Automatic Current Regulator)制御101が用いられる。
ACR制御101は、リール入側用電動機8に流れる電流を一定にする制御であり、入側リール2と圧延機1との間の張力は、図3下のブロック図(詳細は後述する。)に示される動作により修正される。入側リール用電動機8には被圧延材の張力がトルクとして伝わる。これが入側リール用電動機8の発生すべきトルクより小さければ、入側リール用電動機8の速度を下げ、大きければ、上げることにより張力を一定とする。ここで、図3の電動機発生トルクΔTqは入側リール2の回転方向とは逆方向にトルクを加える必要があるため、電流指令が−符号で与えられる。
入側リール2には機械的な摩擦等が加わるため、設定張力から演算された電流指令にオフセット誤差が発生する場合がある。そのオフセット誤差を除去するため、入側リール2と圧延機1との間に設置された被圧延材の張力を測定する入側張力計11で測定した実績張力と設定張力との偏差を0とするようなATR(Automatic Tension Regulator)制御102が適用される。ATR制御102は、ACR制御101に対する電流指令しいてはトルク指令を修正するものである。
結局、入側リール2と圧延機1との間の張力を制御するものとしては、ACR制御101によって決定されるトルク指令に対して、入側リール用電動機8が張力変動をトルク変動として検出して速度を修正する機械的な張力制御系と、ATR制御102のように、入側張力計11からの検出信号に基づいて入側リール用電動機8に対する電流しいてはトルク指令を変更するものの2種類がある。以下、本明細書では、機械的な張力制御系を入側張力修正系、ATR制御102等の張力検出値を用いた制御を自動張力制御系、両者を併せて入側張力を制御するものを入側張力制御系とする。
被圧延材の圧延機出側の板厚は、製品品質上重要であり、出側板厚を一定値に維持するために自動板厚制御(Automatic Gauge Control;AGC)103が行われる。AGC103は、圧延機出側に設置された出側板厚計14によって測定した板厚偏差を用いて、圧延機1に設置された圧下位置制御装置4に圧下位置指令を出力し、板厚を自動的に制御する。
圧下位置が変化すると、圧延機出側の板厚が変化すると共に、圧延機入側および出側の張力が変化する。張力が変化すると、出側板厚も変化してしまう。例えば、出側板厚を薄くしようとする場合、圧下位置制御装置4により圧延機1のロールギャップを閉(小さく)する。ロールギャップが小さくなると、被圧延材の板速は、入側で遅くなり、出側で早くなる。その結果、入側出側の張力は小さくなる。入側出側の張力が小さくなると、出側板厚は厚くなるので、ロールギャップを閉したことによる出側板厚への効果が少なくなってしまう。出側および入側の張力を設定張力に戻すことにより、ロールギャップ閉による効果を最大限に得ることができる。
出側板厚に対する張力の影響は、入側張力が出側張力に比べて大きいので、入側張力の影響のみを考える。圧延機入側の張力の変動は、入側リール用電動機8に対して行われる張力制御系により除去され、圧延機出側の板厚が圧下位置変更量に見合った量として変化する。つまり、AGC103の効果は、入側張力と密接に関係する。入側張力は、入側張力制御系により一定に保たれるが、これら制御系も含めた入側張力の応答がAGC103の応答に影響を与える。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術において述べたように、入側張力制御系の応答は圧延機出側の板厚制御装置103の応答に影響を与える。
入側張力修正系の応答は、機械構成、被圧延材の材料特性および圧延スケジュール、圧延速度等により変化するが、従来は入側自動張力制御系を一定の制御構成および制御ゲインで構成し、制御していた。このため、入側張力修正系の応答が遅くなると、入側張力制御系の応答が遅くなり、AGC103の効果が小さくなったり、AGC103の応答速度より入側張力制御系の応答速度が遅くなると、AGC103が過制御状態となり、出側板厚が発振してしまう、といった問題があった。
【0004】
本発明の課題は、圧延機の板厚制御の効果を自動板厚制御の安定範囲内で最大限とする圧延設備の制御方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、自動板厚制御の制御ゲインを設定し、入側張力制御系の制御ゲインを演算し、両制御ゲインを比較して整合性をチェックし、入側張力制御系の応答が自動板厚制御の応答より遅くなる場合は、入側張力制御系の応答を上げるように、入側張力制御系の制御ゲインを調整する。
また、自動板厚制御の応答時間を設定し、入側張力制御系の応答時間を演算し、両応答時間を比較して整合性をチェックし、入側張力制御系の応答時間が自動板厚制御の応答時間より長くなる場合は、入側張力制御系の応答時間を短くする。
ここで、入側張力制御の安定性をチェックし、安定性が得られないとき、自動板厚制御の制御ゲインを変更し、または、自動板厚制御の応答時間を長くする。
ここで、入側張力制御系の制御応答を上げるように、入側張力制御系を構成する自動張力制御に比例制御または非干渉制御を追加して制御構成を変更する。
【0006】
本発明は、AGC103が安定(過制御状態とならない。)かつ最大の効果を得るように制御するために、具体的には、入側張力制御系の応答を自動張力制御系を調整して変化させればよい。入側張力制御系の応答を上げるには、ATR制御102等の制御ゲインを上げる。しかし、入側張力修正系の応答は定まっているため、あまり大きくすると、過制御状態となって、入側張力が安定しなくなってしまう。このような状態となると、AGC103の効果が小さくなってしまう。このように、入側張力制御系の応答を変化させるについては、自動張力制御に制御的な限界が存在する。そこで、入側張力制御系の応答を変化させても、AGC103が安定とならない場合は、AGC103を安定とするために、AGC103の応答を変化させる必要がある。これは、AGC103の制御ゲインを下げ、応答を下げることになるが、過制御状態となった場合、板厚が大きく乱れるので(入側板厚偏差より出側板厚偏差が大きくなってしまう場合もある。)、板厚精度の観点からは制御ゲインを下げた方がよい。
ここで、入側張力制御系の応答を上げるには、ATR制御102等の制御ゲインを上げることの外に、ATR制御102の制御構成を変化させてもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態による圧延設備の制御系を示し、図10の圧延設備の制御系に板厚・張力協調制御装置を設けることを特徴とする。図2に、その動作フローを示す。
本実施形態は、図10に示すように、1スタンドのみの圧延機1に対して、出側板厚を制御するAGC103、入側リール2の張力を制御するACR101およびATR102が適用される場合について述べる。
ここで、図3に、圧延機1の入側張力制御系のブロック図を示す。圧延機1に対して圧下位置変更量ΔSを与えると、
M/(M+Q)
M:ミル定数
Q:塑型定数
倍の圧延機出側板厚変化が発生し、マスフロー一定則より、
Ve/h
Ve:入側板速度
h :出側板厚
倍の圧延機入側速度変化が発生する。この入側速度とリール速度の差の時間積分の
Ebh/L
E:ヤング率
b:板幅
h:出側板厚
L:圧延機〜リール間距離
倍にて入側張力が変化する。圧延現象自体は安定な系となっているため、入側張力変動ΔTbが発生した場合はそれを抑制しようとする。この場合は、圧延機入側速度が変化することによって、張力変動を抑える方向に動作する。これを表わすのが図3の▲1▼のループである。ここで、(∂P/∂Tb)/(M+Q)は張力変化による出側板厚変化を表わす。入側リール2は入側リール用電動機8と入側ギア20を介して接続されるが、入側リール用電動機8、入側リール2および入側ギア20を一体とした場合のリールの慣性による入側張力修正系が図3の▲2▼のループである。ギア比をGr(リール1回転時の電動機の回転数)、リール直径をD、リールと電動機、ギアの慣性モーメントをJとしている。
ループ▲1▼は、圧延現象であるため応答は速いが、張力の発散を抑制するループであり、張力を一定に維持するのはループ▲2▼である。このループ▲2▼は、圧延機入側の張力から計算された電動機発生トルクTqを一定とするように電動機速度を制御するため、最終的には一定張力を維持する。
【0008】
図4に、図3のループ▲1▼がループ▲2▼と比較して高速であるとして、ループ▲2▼を定数に置き換えたブロック図を示す。これは、一次遅れ系のブロック図であり、図5(a)に示すような一次遅れのブロックとなる。
以上より、入側リール2自体の慣性による入側張力修正系は、図5(a)のような一次遅れとして表現できる。この場合、一次遅れの時定数T2は、入側リールの慣性モーメントJ、入側コイル径D、入側ギア比Gr、入側速度Ve、出側板厚h、圧延スケジュールのパラメータKb、重力加速度gを有し、
T2=−(J・Kb Ve)/(D1/2Gr)2gh
により表わされ、圧延機の機械構成、圧延状態により変化する。入側ギア比Grは、圧延機固有の機械条件であり、圧延機を設計する段階で決定される。入側コイル径Dおよび入側リールの慣性モーメントJは圧延が進行すると、入側リール2より被圧延材が巻き出されて、入側コイル径Dが小さくなっていくため、圧延中に変化する。出側板厚hおよび圧延スケジュールのパラメータKbについては、被圧延材の製品仕様により決定される。入側速度Veも圧延中に常時変化する。
ここで、トルク−張力変換ゲインTG=1/(D1/2Gr)として、図5(a)に示す一次遅れのブロックを図5(b)のブロックにまとめることができる。
【0009】
AGC103が板厚を制御しようとして圧下位置制御装置4により圧下位置変更量ΔSを出力すると、入側張力が設定値に戻って出側板厚が修正されるまでの時間は上記パラメータによって異なる。圧下位置変更量ΔSを入力した時の入側張力、出側板厚の変化する様子を図7に示す。時間=1(s)の時、圧下位置変更量ΔSを入力すると、圧下位置(ロールギャップ指令)が変化し、入側張力がステップ状に変化する。入側リール2、ACR101が入側張力を一定にするように動作し、入側張力が設定値に戻って行くのと同様に出側板厚も変化する。このように、入側張力と出側板厚は密接に関係しており、圧下位置変更時の出側板厚変化と入側張力の応答は同等となる。
AGC103の応答は、圧延機出側の板厚を制御する場合を考えると、以下のように制限される。圧延機1には出側板厚計14が通常設置されているが、機械構成上圧延機直下から数メートル離れた位置に出側板厚計14は設置される。そのため、AGC103が制御対象としているロール直下の板厚を検出するまで(被圧延材の該当部分が出側板厚計104直下に到着するまで)の無駄時間Tdが存在する。この無駄時間Tdの存在のため、安定に制御するには、この無駄時間Tdの3〜5倍の時定数を持った積分制御としてAGC103を構成する。
出側板厚は製品品質に直結するため、設定値からの偏差をできるだけ短時間に除去する必要がある。そのため、検出遅れの無駄時間Tdを考慮しつつ設定板厚からの偏差が最も小さくなるようにAGC103は動作する必要がある。そのため、AGC103は、
・できるだけ速く板厚偏差を除去するように応答を速くしたい。
・過制御状態となって、出側板厚が発振するのを防止したい。
の2つの条件を満たすように動作する必要がある。前記の無駄時間Tdの3〜5倍の時定数の設定は、この2つの条件を満たしている。
一方、圧延機入側の張力制御は、従来は図10のように、ACR(電流一定制御)101の他に、入側張力計11で測定した実績張力と設定張力のオフセット偏差を除去する積分制御のATR(張力一定制御)102を行うのが一般的である。入側リール2のコイル径が大きい時は、入側リール2が大きな慣性モーメントを持ち、積極的に操作する(例えば、ATR101の比例制御)と、制御出力に入側リール2の動作が追いつかず、発振してしまう可能性があるためである。
入側リール2の張力制御系の応答を上げる方法としては、図8に示すように、ATR102に比例制御(Kp)を追加する方法、AGC103の圧下位置指令から張力変動を予測して入側リール2への電流指令を操作する非干渉制御(フィード フォーワード制御)105を追加する方法等が存在する。ATR制御102の応答を比例制御の追加により上げすぎると、制御が発振してしまう可能性があるため、前述した張力修正系の遅れ要因パラメータより安定に制御可能な範囲内で最大の応答を出す必要がある。
上記で、AGC制御103およびATR制御102等の自動張力制御系等の安定性および安定とするためのゲインについて述べたが、これらは、ブロック図からボード線図を作成する等の手法により安定度を考慮した設計が可能である。
【0010】
以上から、高応答かつ安定したAGC制御103を実施するためには、
1.板厚検出の無駄時間Tdから決まる安定して制御できる最大の制御ゲインでAGCを行う。
2.入側張力制御系の応答が上記AGC応答より遅くなる場合は、AGC系が発振して安定した制御が不可能となるので、入側張力制御系の応答を上げるように入側自動張力制御系を変更する。例えば、ATR101を積分制御から積分+比例制御に変更する。
3.入側張力制御系の応答を上げることが不可能な場合は、AGC103が発振しないようにAGC103の制御ゲインを下げる。
ことが必要である。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態であり、上記1〜3の機能を実現するために、板厚・張力協調制御装置120を設ける。板厚・張力協調制御装置120では、図2に示すようなフローによって、圧延機1の状態よりAGC103および入側張力制御系のゲインを設定する。
入側張力制御系のゲインには、ATR制御102の比例および積分制御ゲイン、非干渉制御105のゲイン等、また、制御系の構成の変化を伴うものを含む。制御系の構成変更も制御ゲインの変更(使用しない制御モードの制御ゲインは0とする。)で対応できる。
まず、AGCゲイン演算201において、圧延機1の直下から出側板厚計14までの無駄時間Tdを圧延速度Vrより下記の式を用いて演算する。
Td=(圧延機1〜出側板厚計14間距離)/Vr
続いて、AGC103の積分ゲインの時定数Tiを
Ti=(3〜5)*Td
に設定し、AGCゲイン演算201を終了する。
入側張力制御応答時間演算202においては、入側張力制御系の一次遅れ時定数T1を演算する。図5に示した入側張力修正系に自動張力制御系(ATR102)を追加した入側張力制御系のブロック図を図6に示す。ここで、ATR102の積分ゲインが十分小さいと仮定すると、図6の上図のブロック図は、下図の一次遅れ系に変換することができ、入側張力制御系の時定数T1を求めることができる。すなわち、
T1=T2/(1+Kp・TG)
入側張力制御応答時間とAGC応答時間の整合性チェック203においては、AGC103の時定数Tiと一次遅れ時定数T1を比較して整合性をチェックする。例えば、
Ti>(2〜3)*T1
ならば、OKと判定する。このチェック203にてNGとなった場合は、入側張力制御系の応答UP206にて入側自動張力制御系の制御ゲインを上げて入側張力制御系の応答を上げる。
入側張力制御安定性チェック204においては、入側自動張力制御系の制御ゲインより決定される入側張力制御の安定性をチェックする。このためには、自動張力制御まで含めた入側張力制御系の安定確認が必要であるが、これについては制御の設計理論が確立されている。ここでは、入側張力修正系の時定数T2と入側張力制御系の時定数T1との関係を下記のような条件に設定する。
T1>(0.2〜0.5)*T2
入側張力制御安定性チェック204において、入側張力制御の安定性がNG(安定でない)と判定された場合は、AGCの応答DOWN207にてAGC103の制御ゲインを下げる。具体的には、時定数Tiを長くする。
以上203および204のチェックが両方共OKとなった時点でAGC、入側張力制御ゲイン設定205にてAGC制御103および入側張力制御の制御ゲインが決定され、このゲインを制御系に対して設定する。
【0012】
板厚・張力協調制御装置120の動作タイミングは、入側張力制御系の応答時間パラメータである入側リール2の慣性モーメント、入側コイル径、ギア比、入側速度、出側板厚、圧延スケジュール変更時である。このうち、入側リール2の慣性モーメント、入側コイル径、入側速度は圧延中に常時変化するものでる。そのため、圧延中常時、板厚・張力協調制御装置120を動作させておくことが最も望ましいが、圧延設備および圧延スケジュールから、入側リール2の慣性モーメント、入側コイル径、入側速度の変化範囲が定められるから、最悪の条件を想定して圧延開始前に一回だけ演算をさせることも可能である。
【0013】
本実施形態では、シングルスタンドの圧延機について述べたが、入側にリールまたはプライドルロール等のトルク一定制御で制御される設備がある場合には、本発明をそのまま適用することができる。
【0014】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、出側板厚制御の応答よりも入側張力制御系の応答を常に小さくすることができるので、圧延機に適用される自動板厚制御を制御系の安定な範囲内(その時点の圧延状態)で最大限の制御効果で実行でき、板厚精度を著しく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による圧延設備の制御系
【図2】板厚・張力協調制御装置の動作フロー
【図3】入側張力制御系のブロック図
【図4】入側張力制御系のブロック図(変更−1)
【図5】入側張力制御系のブロック図(変更−2)
【図6】入側張力制御系の時定数を求める説明図
【図7】圧下位置変更時の入側張力、出側板厚の変化図
【図8】応答を上げた入側張力制御のブロック図
【図9】圧延機の構成図
【図10】従来の圧延設備の制御系
【符号の説明】
1…圧延機、2…入側リール、3…出側リール、4…圧下位置制御装置、5…入側デフロール、6…出側デフロール、7…圧延機用電動機、8…入側リール用電動機、9…出側リール用電動機、11…入側張力計、12…出側張力計、14…出側板厚計、100…入側電動機電流演算器、101…電流制御(ACR:Automatic Current Regulator)、102…張力制御(ATR:Automatic Tension Regulator)、103…板厚制御(AGC:Automatic Gauge Control)、105…非干渉制御、120…板厚・張力協調制御装置

Claims (5)

  1. 圧延機本体および入側、出側のリールから構成される圧延機と、入側リールと圧延機本体との間の張力を制御する入側張力制御および圧延機出側の板厚を制御する自動板厚制御が適用される圧延設備であって、前記自動板厚制御の制御ゲインを設定し、前記入側張力制御系の制御ゲインを演算し、前記両制御ゲインを比較して整合性をチェックし、前記入側張力制御系の応答が前記自動板厚制御の応答より遅くなる場合は、入側張力制御系の応答を上げるように、前記入側張力制御系の制御ゲインを調整することを特徴とする圧延設備の制御方法。
  2. 請求項1において、前記入側張力制御の安定性をチェックし、安定性が得られないとき、前記自動板厚制御の制御ゲインを変更することを特徴とする圧延設備の制御方法。
  3. 圧延機本体および入側、出側のリールから構成される圧延機と、入側リールと圧延機本体との間の張力を制御する入側張力制御および圧延機出側の板厚を制御する自動板厚制御が適用される圧延設備であって、前記自動板厚制御の応答時間を設定し、前記入側張力制御系の応答時間を演算し、前記両応答時間を比較して整合性をチェックし、前記入側張力制御系の応答時間が前記自動板厚制御の応答時間より長くなる場合は、前記入側張力制御系の応答時間を短くすることを特徴とする圧延設備の制御方法。
  4. 請求項3において、前記入側張力制御の安定性をチェックし、安定性が得られないとき、前記自動板厚制御の応答時間を長くすることを特徴とする圧延設備の制御方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかにおいて、前記入側張力制御系の制御応答を上げるように、前記入側張力制御系を構成する自動張力制御に比例制御または非干渉制御を追加して制御構成を変更することを特徴とする圧延設備の制御方法。
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