JP4102563B2 - 車輪用転がり軸受装置および車輪用転がり軸受装置のブレーキディスクロータ - Google Patents
車輪用転がり軸受装置および車輪用転がり軸受装置のブレーキディスクロータ Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術の分野】
本発明は、車輪用転がり軸受装置および車輪用転がり軸受装置のブレーキディスクロータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図9(特開2001−233011号公報)に示すような車輪用転がり軸受装置1がある。この車輪用転がり軸受装置1は、駆動輪側の構成を示しており、車体側に非回転に組付けられる外輪部材2と、この外輪部材2に二列の玉3,4を介して軸心5回りに回転自在に支持される内輪部材6とを備えている。
【0003】
この内輪部材6は、車両アウタ側にブレーキディスクロータ7およびタイヤホイール(車輪)8を取付けるための取付けフランジ(ハブフランジ)9を有するハブホイール10と、このハブホイール10の車両インナ側に嵌着されるハブホイール10とは別部材の筒状部材11とから構成されている。
【0004】
前記ハブホイール10の外周面の一部が一方列(車両アウタ側)の玉3の内輪軌道面として用いられ、前記筒状部材11の外周面の一部が他方列の玉4の内輪軌道面として用いられ、外輪部材2の内周面の一部が両列の玉3,4の外輪軌道面として用いられている。
【0005】
ところで、前記ハブホイール10における取付けフランジ9は、車両アウタ側に一体的に形成されているものである。そして、取付けフランジ9にブレーキディスクロータ7およびタイヤホイール8を重ねて取付け、取付けフランジ9に圧入している取付けボルト(ハブボルト)13にナット部材(ホイールナット)14を螺着し、このナット部材14を締付けた際の締付け力により、取付けフランジ9がブレーキディスクロータ7に圧接するよう弾性変形して、ブレーキディスクロータ7が安定して取付けフランジ9に取付けられる。これによりブレーキディスクロータ7の制動面の面振れが抑えられ、制動時の振動や異音、ブレーキジャダの発生を抑制することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の車輪用転がり軸受装置1では、ナット部材14を締付けた際の締付け力により取付けフランジ9がブレーキディスクロータ7に圧接するよう弾性変形し、ブレーキディスクロータ7が安定して取付けフランジ9に取付けられてブレーキディスクロータ7の制動面の面振れが抑えられるものである。しかし、ブレーキパッド16が制動面に圧接しブレーキディスクロータ7が加熱されて熱膨張した際には、軸心5に垂直な平面に対してブレーキディスクロータ7が軸心5方向に倒れてしまう。この状態で制動面にブレーキパッド16が接触すると、制動性能が低下したり、異音や振動が発生してしまう。
【0007】
そこで本発明は、上記課題を解決し得る車輪用転がり軸受装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る車輪用転がり軸受装置は、車体側に非回転に支持される外輪部材に転動体を介して軸心回りに回転自在に支持される内輪部材が設けられ、この内輪部材の外周面に径方向外向きに突出した取付けフランジが設けられ、この取付けフランジにブレーキディスクロータが取付けられる車輪用転がり軸受装置であって、前記ブレーキディスクロータが、前記取付けフランジに接合される固定部と、この固定部とは別体の環状の制動部とから構成され、前記固定部は、前記取付けフランジに接合される環状部と、この環状部の外周部から軸心方向車両インナ側に延設された円筒部とからなり、前記円筒部の軸心方向車両インナ側端部には、径方向外向きに突出した環状の支持壁部が形成され、前記円筒部の外周面には、前記制動部と環状の押圧板が軸心方向に摺動自在に嵌合され、前記制動部は、前記支持壁部と前記押圧板との間に挟まれて配置され、前記円筒部の外周面に設けられた溝には、前記押圧板の車両アウタ側側面に当接する板ばねが挿入され、前記制動部の車両インナ側と車両アウタ側の軸心方向両側面の基部には、制動部側スプラインが径方向に放射状に形成され、前記支持壁の車両アウタ側側面には、前記制動部の車両インナ側側面に形成された制動部側スプラインと径方向に摺動自在に嵌合する支持壁側スプラインが径方向に放射状に形成され、前記押圧板の車両インナ側側面には、前記制動部の車両アウタ側側面に形成された制動部側スプラインと径方向に摺動自在に嵌合する押圧板側スプラインが径方向に放射状に形成され、前記押圧板と前記制動部とが、前記板ばねにより、前記支持壁部側に付勢されることにより、前記制動部が、前記固定部に対して径方向及び軸心方向に摺動自在に支持され、前記制動部の径方向及び軸心方向への熱膨張を吸収し、前記固定部の変形を防止する。
【0009】
上記構成において、制動時にブレーキパッドが被制動部の制動面に圧接されると、制動部が次第に加熱される。このときブレーキディスクロータの固定部と制動部とは別体であるので、制動部が固定部に影響することなく独自に径方向あるいは軸心方向に熱膨張し、従って固定部が変形するのが防止されることから、制動性能の低下、異音や振動の発生を防止する。
【0013】
係合手段が、前記制動部の車両インナ側と車両アウタ側の両側面基部に径方向に形成された制動部側スプラインと、前記固定部の外径部に径方向外向きに突出して設けられ前記制動部の車両インナ側の制動部側スプラインと径方向に摺動自在に嵌合するスプラインを備えた支持壁部とを備えるから、スプラインによって制動部に固定部の回転トルクを確実に伝達して、かつ制動部の径方向の熱膨張が円滑に案内され、固定部が変形することがないので、制動性能の低下、異音や振動の発生を防止する。
【0016】
また、本発明に係るブレーキディスクロータは、車輪用転がり軸受装置の取付けフランジに取り付けられるブレーキディスクロータであって、前記ブレーキディスクロータが、前記取付けフランジに接合される固定部と、この固定部とは別体の環状の制動部とから構成され、前記固定部は、前記取付けフランジに接合される環状部と、この環状部の外周部から軸心方向車両インナ側に延設された円筒部とからなり、前記円筒部の軸心方向車両インナ側端部には、径方向外向きに突出した環状の支持壁部が形成され、前記円筒部の外周面には、前記制動部と環状の押圧板が軸心方向に摺動自在に嵌合され、前記制動部は、前記支持壁部と前記押圧板との間に挟まれて配置され、前記円筒部の外周面に設けられた溝には、前記押圧板の車両アウタ側側面に当接する板ばねが挿入され、前記制動部の車両インナ側と車両アウタ側の軸心方向両側面の基部には、制動部側スプラインが径方向に放射状に形成され、前記支持壁の車両アウタ側側面には、前記制動部の車両インナ側側面に形成された制動部側スプラインと径方向に摺動自在に嵌合する支持壁側スプラインが径方向に放射状に形成され、前記押圧板の車両インナ側側面には、前記制動部の車両アウタ側側面に形成された制動部側スプラインと径方向に摺動自在に嵌合する押圧板側スプラインが径方向に放射状に形成され、前記押圧板と前記制動部とが、前記板ばねにより、前記支持壁部側に付勢されることにより、前記制動部が、前記固定部に対して径方向及び軸心方向に摺動自在に支持され、前記制動部の径方向及び軸心方向への熱膨張を吸収し、前記固定部の変形を防止する。本発明に係るブレーキディスクロータにおいて、前記板ばねは、前記固定部の外径部に嵌合され前記制動部の車両アウタ側の制動部側スプラインと径方向に摺動自在に嵌合するスプラインを備えた押圧板を介して前記制動部を支持壁側に付勢する。この板ばねを備える構成によれば、ばねの弾性によって制動部が軸心方向に位置決めされるとともに、制動部からの振動が減衰され、安定した精度良い制動が可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る車輪用転がり軸受装置を、図面に基づいて説明する。なお、参考例の車輪用転がり軸受装置を図1〜図3、図6、図7に示し、本願発明の実施形態に係る車輪用転がり軸受装置については、図4、図5、図8に示す。まず、図1の全体構成を示す断面図および図2のブレーキディスクロータの分解斜視図に基づいて、参考例の車輪用転がり軸受装置の実施形態を説明する。
【0018】
参考例の実施形態に係る車輪用転がり軸受装置1は、駆動輪側と従動輪側のうち駆動輪側に用いられる構成であり、車体側にナックル22を介して非回転に支持される外輪部材2に、それぞれ冠形保持器20に円周方向等配位置に配置された二列の玉(転動体の一例)3,4を介して、内輪部材6が軸心5回りに回転自在に支持されている。
【0019】
前記外輪部材2の外周面には、径方向外向きに突出して支持フランジ21が形成され、この支持フランジ21が取付けボルト12を介してナックル22に固定されることで、前記外輪部材2が非回転に支持されている。
【0020】
前記内輪部材6は、ハブホイール10と、このハブホイール10とは別体でハブホイール10の胴部の車両インナ側に嵌着される筒状部材11とから構成されている。前記ハブホイール10の胴部の外周面の一部が一方列(車両アウタ側列)の玉3の内輪軌道面として用いられ、前記筒状部材11の外周面が他方列(車両インナ側列)の玉4の内輪軌道面として用いられ、前記外輪部材2の内周面に両列の玉3,4のための2つの外輪軌道面が形成されている。
【0021】
前記外輪部材2と内輪部材6の間の環状軸受空間23を、その軸心5方向両側で密封して、環状軸受空間23内の潤滑材が外部に漏れるのを防止するとともに外部から泥水等が侵入するのを防止するためのシール装置24が設けられている。
【0022】
前記ハブホイール10の中心穴にスプラインSaを介して等速ジョイントの椀形外輪部材25に一体的に形成された軸部26が圧入され、この軸部26の車両アウタ側端部にナット部材15が螺着され、このナット部材15をハブホイールの凹部27端面に対して締付けることで、両列の玉3,4に対して必要な予圧が付与されるとともに、椀形外輪部材25が内輪部材6に回転一体に組込まれた状態となる。
【0023】
前記ハブホイール(内輪部材6)10の外周面途中に、径方向外向きに突出した取付けフランジ(ハブフランジ)9が一体的に形成されている。この取付けフランジ9に、ブレーキディスクロータ7が取付けられ、取付けフランジ9にこのブレーキディスクロータ7を介してタイヤホイール8が重ねられ、このタイヤホイール8に車輪が取付けられる。
【0024】
前記ブレーキディスクロータ7に対して、図示しないブレーキキャリパのブレーキパッド16が、軸心5方向両側から圧接されることで軸心5回りの回転が制動される。
【0025】
なお、取付けフランジ9の円周方向等配位置の複数箇所に形成した挿通孔に、ハブボルト13がそれぞれ圧入され、このハブボルト13が、ブレーキディスクロータ7の固定部28(後述する)およびタイヤホイール8にそれぞれ形成されたボルト孔に挿通され、ハブボルト13がタイヤホイール8から突出した部分にナット部材14を螺着して締付けることで、ブレーキディスクロータ7の固定部28およびタイヤホイール8が取付けフランジ9に固定される構成となっている。
【0026】
ところで、前記ブレーキディスクロータ7は、前記取付けフランジ9の板面に前記ハブボルト13を介して接合される断面L字形で環状の前記固定部(ハット部ともいう)28と、この固定部28とは別体で、前記固定部28の外周面に嵌合する環状(ドーナツ形状)の制動部29とから構成されている。制動時には、この制動部29に対して軸心5方向両側からブレーキパッド16が圧接される。
【0027】
前記ブレーキディスクロータ7における固定部28と制動部29とは、周方向で係合する係合手段30を介して軸心5方向に摺動自在に嵌合され、この係合手段30として固定部28の外周面と制動部29の内周面とにそれぞれ形成された軸心5方向に沿った雄スプラインSbと雌スプラインScが採用されている。すなわち、固定部28に形成した雄スプラインSbに制動部29の雌スプラインScが摺動自在に嵌合されている。
【0028】
上記構成において、図示しない動力伝達軸が回転すると、これに伴なって椀形外輪部材(等速ジョイント)25が軸心5回りに回転し、これと回転一体に連結されたハブホイール10が軸心5回りに回転してブレーキディスクロータ7およびタイヤホイール8を介して車輪が軸心5回りに回転して車両が走行する。
【0029】
このとき、ブレーキディスクロータ7の固定部28と制動部29とは別体であるが、両者は周方向で係合する係合手段30としての雄スプラインSbと雌スプラインScによって嵌合されているので、これによって動力伝達軸の回転トルクは確実にブレーキディスクロータ7やタイヤホイール8(車輪)に伝えられる。
【0030】
ところで、制動時はブレーキパッド16が制動部29の軸心5方向両側から圧接されるものであり、ブレーキパッド16が制動部29の制動面に圧接すると、制動部29が次第に加熱される。このときブレーキディスクロータ7の固定部28と制動部29とは別体であるので、一体の場合に比べて制動部材29の熱が固定部28に伝わりにくく、また、制動部29にはその径方向に熱膨張を規制するものがないので、制動部29は、独自に径方向外向きに熱膨張することになる。
【0031】
このため、制動部29が熱膨張しても、固定部28を変形させてしまうことがなく、従って制動部29が軸心5方向に向けて傾斜するといったことが防止できる。
【0032】
従って、ブレーキパッド16が制動部29の制動面に接触もしくは圧接して制動部29が加熱された場合であっても、異音の発生や振動(あるいはブレーキジャダ)が発生するのを防止することができる。
【0033】
なお、制動部29が加熱された際に、場合によっては制動部29が軸心5方向に沿って膨張しようとすることも考えられるが、制動部29は固定部28にスプラインSb,Scを介して摺動自在に嵌合されているので、軸心5方向の熱膨張はこのスプラインSb,Scで吸収されることになり、固定部28を変形させるように働くことはない。
【0034】
さらに、ブレーキディスクロータ7のメンテナンス時には、場合によっては制動部29のみを交換すればよいことになり、メンテナンス時間の短縮とコストの低減を図ることができる。
【0035】
加えて、ブレーキディスクロータ7を固定部28と、これとは別体の制動部29とから構成したことにより、従来のように一体の場合と違ってブレーキディスクロータ7の固有振動数が固定部28と制動部29とで異なり、従って、ブレーキパッド16が圧接した場合でも共振が発生しにくくなり、振動の発生を抑制することができる。
【0036】
次に、別の参考例の実施形態に係る車輪用転がり軸受装置1を図3の断面図に基づいて説明する。別の参考例の実施形態に係る車輪用転がり軸受装置1は、駆動輪側と従動輪側のうち駆動輪側に用いられる構成である。
【0037】
この車輪用転がり軸受装置1は、ブレーキディスクロータ7の構成部品である固定部28の車両インナ側端部に、径方向外向きに突出して環状の支持壁35が立上げられるように形成され、この支持壁35の車両アウタ側面が制動部29の側面基部を支持する支持面36とされている。
【0038】
前記支持面36と制動部29の側面基部との間に、環状の弾性体37(合成ゴム製)が介装され、制動部29を弾性体37に対する軸心5方向反対側で軸心5方向に位置決めするためのストッパ(止め輪)38が、固定部28の外周面に形成した凹部39に嵌着され、これにより制動部29が固定部28に取付けられて保持されている。
【0039】
なお、固定部28の外周面には雄スプラインSbが形成され、制動部29の内周面には雌スプラインScが形成され、固定部28の雄スプラインSbと制動部29の雌スプラインScとが嵌合されて制動部29が固定部28に軸心5方向に摺動自在に支持されている。
【0040】
このように、ブレーキディスクロータ7における固定部28と制動部29とは、雄スプラインSbと雌スプラインScとからなる係合手段30によって周方向で係合して軸心5回りに回転一体に取付けられている。他の構成は上記第一の実施形態と同様であるので同一の符号を付してその説明を省略する。
【0041】
上記構成において、制動時はブレーキパッド16が制動部29の制動面に圧接されると、制動部29が次第に加熱される。このとき、ブレーキディスクロータ7の固定部28と制動部29とは別体であるため、制動部29は固定部28に影響を与えることなく径方向に独自で熱膨張するので、制動部29が軸心5に対して傾くのを防止することができ、従って、ブレーキパッド16が制動部29の制動面に接触、もしくは制動時に圧接して制動部29が加熱された場合であっても、異音の発生や振動(あるいはブレーキジャダ)が発生するのを防止することができる。
【0042】
なお、制動部29が加熱された際に、場合によっては制動部29が軸心5方向に沿って膨張しようとすることも考えられるが、制動部29は固定部28にスプラインSb,Scを介して摺動自在に嵌合されているとともに、制動部29は支持壁35の支持面36に弾性体37を介して対向しているので、制動部29の軸心5方向の熱膨張は両スプラインSb,Scと弾性体37によって吸収されることになる。
【0043】
加えて、制動部29が弾性体37に接触していることで、制動部29が回転に伴なって振動した場合であってもその振動が減衰され易くなり、従って、ブレーキパッド16が圧接した場合にでも、制動性能が低下するのを防止することができる。
【0044】
さらに、ブレーキディスクロータ7を固定部28と、これとは別体の制動部29とから構成したことにより、従来のように一体の場合と違ってブレーキディスクロータ7の固有振動数が固定部28と制動部29とで異なり、従って、ブレーキパッド16が圧接した場合でも共振が発生しにくくなり、振動の発生を抑制することができる。他の作用効果は上記第一の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0045】
次に、本発明の実施形態に係る車輪用転がり軸受装置1を図4の断面図および図5の部分拡大斜視図に基づいて説明する。本発明の実施形態に係る車輪用転がり軸受装置1は、駆動輪側と従動輪側のうち駆動輪側に用いられる構成である。
【0046】
この車輪用転がり軸受装置1は、ブレーキディスクロータ7を構成する固定部28の車両インナ側端部に、径方向外向きに突出して環状の支持壁35が立上げられるように形成され、この支持壁35の車両アウタ側面が制動部29の側面基部を支持する支持面36とされている。
【0047】
この実施形態のブレーキディスクロータ7における固定部28と制動部29とを周方向で係合する係合手段30として、図5に示すように、前記支持壁35の支持面36に径方向に沿って形成された支持壁側スプラインSdと、制動部29の車両インナ側面基部に形成されて前記支持壁側スプラインSdと径方向に摺動自在に嵌合する制動部側スプラインSeとから構成されている。
【0048】
また、制動部29の内周面と固定部28の外周面とはそれぞれ円筒形状に形成されており、制動部29は固定部28の外周面に対して軸心5方向に摺動自在に外嵌されている。
【0049】
また、制動部29を支持壁35側に付勢する板ばね40が設けられ、この板ばね40の基部は、固定部28の外周面途中に形成された溝41に挿入され、この板ばね40の先端部と支持壁35のアウタ側面との間には、支持壁35と同等の高さの環状の押圧板42が介装されている。そして前記制動部29と押圧板42とは、径方向に沿って形成されたスプラインSf,Sgを介して嵌合されている。
【0050】
このように、制動部29の基部は、押圧板42を介して板ばね40によって支持壁35側に押圧されている。他の構成は上記第一の実施形態と同様であるので省略する。
【0051】
上記構成において、制動時はブレーキパッド16が制動部29の軸心5方向両側から圧接されるものであり、ブレーキパッド16が制動部29の制動面に圧接すると、制動部29が次第に加熱される。
【0052】
このときブレーキディスクロータ7の固定部28と制動部29とは別体であり、固定部28と制動部29とを周方向で係合する係合手段30として、径方向に沿った支持壁側スプラインSdと制動部側スプラインSeとから構成しているので、制動部29の径方向の熱膨張は両スプラインSd,Seが案内部となって固定部28に影響を与えることなく、径方向に円滑に独自で熱膨張するので、制動部29が軸心5に対して傾くのを防止することができ、従って、ブレーキパッド16が制動部29の制動面に接触もしくは圧接して制動部29が加熱された場合であっても、異音の発生や振動(あるいはブレーキジャダ)が発生するのを防止することができる。
【0053】
なお、制動部29が加熱された際に、場合によっては制動部29が軸心5方向に沿って熱膨張することが考えられるが、制動部29は固定部28に対して軸心5方向に沿って摺動自在に嵌合しているので、制動部29の軸心5方向の熱膨張は、制動部29が固定部28に対して軸心5方向に沿って、板ばね40の弾性に抗して摺動することで吸収される。
【0054】
逆に、制動部29の温度が低下した場合でも、制動部29は板ばね40の弾性力により支持壁35側に押圧されているので、制動部29は常に支持壁35に圧接するよう保持され、支持壁35と制動部29との間に隙間が生じるのを防止することができ、制動部29が固定部28に対して異常な振動を起こすようなことはない。
【0055】
加えて、制動部29が板ばね40によって軸心方向5に押圧されることで、制動部29が回転に伴なって振動した場合であってもその振動が減衰され易くなり、従って、ブレーキパッド16が圧接した場合でも、制動性能が低下するのを防止することができる。他の作用効果は上記第一の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0056】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、例えば下記(3)に示すように、本発明の範囲内で種々の応用や変形が可能である。なお、下記(1),(2)は参考例である。
【0057】
(1)図6に示す車輪用転がり軸受装置1は、従動輪側に用いられる構成であり、外輪部材2に二列の玉3,4を介して内輪部材6が軸心5回りに回転自在に支持され、この内輪部材6は、ハブ軸45とこのハブ軸45の車両インナ側に嵌着されたハブ軸45とは別体の筒状部材11とから構成され、前記ハブ軸45の外周面途中が一方列の玉3の内輪軌道面として用いられ、筒状部材11の外周面が他方列の玉4の内輪軌道面として用いられ、外輪部材2の内周面が両列の玉3,4の共通の外輪軌道面として用いられている。
【0058】
前記ハブ軸45の車両インナ側端部にナット部材46が螺着されて、このナット部材46を筒状部材11の端面に対して締付けることにより両列の玉3,4に対して所定の予圧が付与されるとともにハブ軸45と筒状部材11とが回転一体に取付けられる。
【0059】
前記ハブ軸45の車両アウタ側外周面に径方向に突出した取付けフランジ9が一体形成され、この取付けフランジ9にブレーキディスクロータ7が取付けられている。そしてこのブレーキディスクロータ7の構成は、上記第一の実施形態と同様である。
【0060】
この構成によれば、車輪用転がり軸受装置1が従動輪側の構成となって、車両の走行に従動するだけで、他は上記第一の実施形態と同様の作用効果を奏し得る。
【0061】
(2)図7に示した車輪用転がり軸受装置1は、従動輪側に使用される構成であり、ブレーキディスクロータ7の構成は第二の実施形態と同様で、その他の構成は上記(1)に示した車輪用転がり軸受装置1と同様であるので、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0062】
この構成によれば、車輪用転がり軸受装置1が従動輪側の構成となって、車両の走行に従動するだけで、他は上記第二の実施形態と同様の作用効果を奏し得る。
【0063】
(3)図8に示した車輪用転がり軸受装置1は、従動輪側に使用される構成であり、ブレーキディスクロータ7の構成は第三の実施形態と同様で、その他の構成は上記(1)に示した車輪用転がり軸受装置1と同様であるので、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0064】
この構成によれば、車輪用転がり軸受装置1が従動輪側の構成となって、車両の走行に従動するだけで、他は上記第三の実施形態と同様の作用効果を奏し得る。
【0065】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな通り、本発明の車輪用転がり軸受装置は、ブレーキディスクロータが、取付けフランジの側面に接合される固定部と、この固定部とは別体の制動部とから構成されているので、制動部は固定部に規制されることなく独自に径方向あるいは軸心方向に熱膨張できるので、固定部が径方向に傾斜することがないため、制動部が軸心方向に傾斜することがなく、異音の発生や振動、制動性能の低下を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例の実施形態を示す車輪用転がり軸受装置の全体構成を示す断面図である。
【図2】同じく要部拡大断面図である。
【図3】別の参考例の実施形態を示す車輪用転がり軸受装置の全体構成を示す断面図である。
【図4】本発明の実施形態を示す車輪用転がり軸受装置の全体構成を示す断面図である。
【図5】同じく要部拡大斜視図である。
【図6】別の参考例の実施形態のブレーキディスクロータを従動輪側の車輪用転がり軸受装置に適用した場合全体構成を示す断面図である。
【図7】さらに別の参考例の実施形態のブレーキディスクロータを従動輪側の車輪用転がり軸受装置に適用した場合の全体構成を示す断面図である。
【図8】本発明の別の実施形態のブレーキディスクロータを従動輪側の車輪用転がり軸受装置に適用した場合の全体構成示す断面図である。
【図9】従来の車輪用転がり軸受装置の全体構成示す断面図である。
【符号の説明】
1 車輪用転がり軸受装置
2 外輪部材
3 玉
5 軸心
6 内輪部材
7 ブレーキディスクロータ
9 取付けフランジ
10 ハブホイール
11 筒状部材
28 固定部
29 制動部
30 係合手段
Sb 雄スプライン
Sc 雌スプライン
Claims (2)
- 車体側に非回転に支持される外輪部材に転動体を介して軸心回りに回転自在に支持される内輪部材が設けられ、この内輪部材の外周面に径方向外向きに突出した取付けフランジが設けられ、この取付けフランジにブレーキディスクロータが取付けられる車輪用転がり軸受装置であって、
前記ブレーキディスクロータが、前記取付けフランジに接合される固定部と、この固定部とは別体の環状の制動部とから構成され、
前記固定部は、前記取付けフランジに接合される環状部と、この環状部の外周部から軸心方向車両インナ側に延設された円筒部とからなり、
前記円筒部の軸心方向車両インナ側端部には、径方向外向きに突出した環状の支持壁部が形成され、
前記円筒部の外周面には、前記制動部と環状の押圧板が軸心方向に摺動自在に嵌合され、
前記制動部は、前記支持壁部と前記押圧板との間に挟まれて配置され、
前記円筒部の外周面に設けられた溝には、前記押圧板の車両アウタ側側面に当接する板ばねが挿入され、
前記制動部の車両インナ側と車両アウタ側の軸心方向両側面の基部には、制動部側スプラインが径方向に放射状に形成され、
前記支持壁の車両アウタ側側面には、前記制動部の車両インナ側側面に形成された制動部側スプラインと径方向に摺動自在に嵌合する支持壁側スプラインが径方向に放射状に形成され、
前記押圧板の車両インナ側側面には、前記制動部の車両アウタ側側面に形成された制動部側スプラインと径方向に摺動自在に嵌合する押圧板側スプラインが径方向に放射状に形成され、
前記押圧板と前記制動部とが、前記板ばねにより、前記支持壁部側に付勢されることにより、前記制動部が、前記固定部に対して径方向及び軸心方向に摺動自在に支持され、
前記制動部の径方向及び軸心方向への熱膨張を吸収し、前記固定部の変形を防止することを特徴とする車輪用転がり軸受装置。 - 車輪用転がり軸受装置の取付けフランジに取り付けられるブレーキディスクロータであって、
前記ブレーキディスクロータが、前記取付けフランジに接合される固定部と、この固定部とは別体の環状の制動部とから構成され、
前記固定部は、前記取付けフランジに接合される環状部と、この環状部の外周部から軸心方向車両インナ側に延設された円筒部とからなり、
前記円筒部の軸心方向車両インナ側端部には、径方向外向きに突出した環状の支持壁部が形成され、
前記円筒部の外周面には、前記制動部と環状の押圧板が軸心方向に摺動自在に嵌合され、
前記制動部は、前記支持壁部と前記押圧板との間に挟まれて配置され、
前記円筒部の外周面に設けられた溝には、前記押圧板の車両アウタ側側面に当接する板ばねが挿入され、
前記制動部の車両インナ側と車両アウタ側の軸心方向両側面の基部には、制動部側スプラインが径方向に放射状に形成され、
前記支持壁の車両アウタ側側面には、前記制動部の車両インナ側側面に形成された制動部側スプラインと径方向に摺動自在に嵌合する支持壁側スプラインが径方向に放射状に形成され、
前記押圧板の車両インナ側側面には、前記制動部の車両アウタ側側面に形成された制動部側スプラインと径方向に摺動自在に嵌合する押圧板側スプラインが径方向に放射状に形成され、
前記押圧板と前記制動部とが、前記板ばねにより、前記支持壁部側に付勢されることによ り、前記制動部が、前記固定部に対して径方向及び軸心方向に摺動自在に支持され、
前記制動部の径方向及び軸心方向への熱膨張を吸収し、前記固定部の変形を防止することを特徴とするブレーキディスクロータ。
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