JP4019713B2 - 転がり軸受装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば車輪用の転がり軸受装置、特にそのブレーキディスクの取付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図6(特開2001−233011号公報)に示すような車輪用転がり軸受装置1がある。この車輪用転がり軸受装置1は、従動輪側の構成を示しており、車体側に非回転に組付けられる外輪部材2と、この外輪部材2に二列の玉3,4を介して軸心5回りに回転自在に支持される内輪部材6とを備えている。
【0003】
この内輪部材6は、車両アウタ側にブレーキディスク7およびタイヤホイール(車輪)8を取付けるための取付けフランジ(ハブフランジ)9を有するハブホイール10と、このハブホイール10の車両インナ側に嵌着されるハブホイール10とは別部材の筒状部材11とから構成されている。
【0004】
前記ハブホイール10の外周面の一部が一方列(車両アウタ側)の玉3の内輪軌道面として用いられ、前記筒状部材11の外周面の一部が他方列の玉4の内輪軌道面として用いられ、外輪部材2の内周面の一部が両列の玉3,4の外輪軌道面として用いられている。
【0005】
ところで、前記ハブホイール10における取付けフランジ9は、車両アウタ側に一体的に形成されているものである。そして、取付けフランジ9にブレーキディスク7およびタイヤホイール8を重ねて取付け、取付けフランジ9に圧入している取付けボルト(ハブボルト)13にナット部材(ホイールナット)14を螺着すると、このナット部材14を締付けた際の締付け力により、取付けフランジ9がブレーキディスク7に圧接するよう弾性変形して、ブレーキディスク7が安定して取付けフランジ9に取付けられる。これによりブレーキディスク7の制動面の面振れが抑えられ、制動時の振動や異音、ブレーキジャダの発生を抑制することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の車輪用転がり軸受装置1では、ナット部材14を締付けた際の締付け力により取付けフランジ9がブレーキディスク7に圧接するよう弾性変形し、ブレーキディスク7が安定して取付けフランジ9に取付けられてブレーキディスク7の制動面の面振れが抑えられるものである。しかし、ブレーキパッド16が制動面に圧接しブレーキディスク7が加熱されて熱膨張した際には、軸心5に垂直な平面に対してブレーキディスク7が軸心5方向に倒れてしまい、この状態で制動面にブレーキパッド16が接触すると、制動性能が低下したり、異音や振動が発生してしまう。
【0007】
そこで本発明は、上記課題を解決し得る転がり軸受装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明における転がり軸受装置は、固定輪と、この固定輪に転動体を介して軸心回りに回転自在に支持される回転輪とが設けられ、この回転輪の外周面に径方向外向きに突出した取付けフランジが設けられ、この取付けフランジにブレーキディスクが取付けられ、前記ブレーキディスクが、前記取付けフランジに接合され径方向外向きに突出する固定フランジが形成された固定部と、制動用部材が軸心方向両側から圧接するとともに前記固定フランジに重ね合わされる環状の制動板と、前記固定フランジと制動板とを弾性的に結合する前記固定部および前記制動板とは別部材の結合部材とから構成され、この結合部材は、前記制動板の円周方向所定位置に形成された複数の第一装着孔およびこれら第一装着孔と対向する位置で前記固定フランジに形成された第二装着孔にそれぞれ挿通されるとともに、前記第一装着孔および第二装着孔に挿通した状態で制動板を径方向および円周方向に付勢して径方向および円周方向で位置決めする挿通部と、この挿通部に一体的に形成されて前記固定フランジと制動板とを合わせた状態でこれらを軸心方向に圧接する方向に付勢して挟持する挟持部とから構成され、複数の前記結合部材は、それぞれが環状の本体部により相互に連結され、複数の前記結合部材と前記環状の本体部とは、一本の線材から一体的に形成されている。
【0009】
上記構成において、ブレーキディスクの固定部に、制動板を摺動させるように挿通して嵌合し、制動板の側面を固定フランジに当て、制動板あるいは固定部の何れか一方を軸心回りに回転させて第一装着孔と第二装着孔とを円周方向で位置合わせし、次に結合部材の先端部を第一装着孔に対して押し込むようにし、先端部が第二装着孔を通過させる。そうすると、この先端部はその弾性により拡径するよう復元して固定部の側面に係止するとともに、挿通部が円周方向および径方向に拡径して第一装着孔と第二装着孔に嵌着して、ブレーキディスクが固定部に対して径方向および円周方向に位置決めされる。これにより、結合部材の先端部が固定フランジの側面に係止し基端部が制動板の側面に圧接して、制動板が先端部と基端部、すなわち挟持部によって軸心方向で挟持され、制動板が軸心方向で位置決めされる。
【0010】
ところで、制動時に制動用部材が制動板の軸心方向両側から圧接すると、制動板が次第に加熱される。しかし、ブレーキディスクの固定部と制動板とは別体であるため、制動板は固定部に影響を与えることなく径方向に独自で熱膨張するので、制動板が軸心に対して傾くのが防止される。従って、制動用部材が制動板の制動面に接触もしくは圧接して制動板が加熱された場合であっても、異音の発生や振動(あるいはブレーキジャダ)が発生するのが防止される。
【0011】
さらに、制動板と固定部とは別体であるので、ブレーキディスクのメンテナンス時には、制動板のみを交換すればよい。この場合、結合部材の弾性に抗してこれを第一装着孔、第二装着孔から引抜くか、あるいは結合部材の弾性に抗して制動板を固定部から取外すようにすることで、メンテナンス時間の短縮とコストの低減が図られる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る転がり軸受装置を車輪用転がり軸受装置に適用させた場合について、図面に基づいて説明する。図1は車輪用転がり軸受装置の全体構成を示す断面図、図2は位置決め手段の一部拡大断面図、図3はブレーキディスクの分解図、図4は結合部材全体の正面図、図5は結合部材全体の斜視図である。
【0017】
本発明の実施形態に係る車輪用転がり軸受装置1は、図1に示すように、駆動輪側と従動輪側のうち従動輪側に用いられる構成を有している。この車輪用転がり軸受装置1では、車体側にナックル22を介して非回転に支持される外輪部材(固定輪)2に、それぞれ冠形保持器20に円周方向等配位置に配置された二列の玉(転動体の一例)3,4を介して内輪部材(回転輪)6が軸心5回りに回転自在に支持されている。
【0018】
前記外輪部材2の外周面には、径方向外向きに突出して支持フランジ21が形成され、この支持フランジ21が取付けボルト12を介して前記ナックル22に固定されることで外輪部材2が車体側に非回転に支持されている。
【0019】
前記内輪部材6は、ハブホイール10と、このハブホイール10とは別体でハブホイール10の胴部の車両インナ側(以下単に「インナ側」という)Aに嵌着される筒状部材11とから構成されている。
【0020】
前記ハブホイール10の胴部の外周面途中に、一方列すなわち車両アウタ側(以下単に「アウタ側」という)B列の玉3の内輪軌道面が形成され、前記筒状部材11の外周面に他方列の玉4の内輪軌道面が形成され、前記外輪部材2の内周面に両列の玉3,4の外輪軌道面が形成されている。
【0021】
前記外輪部材2と内輪部材6の間の環状軸受空間23を、その軸心5方向両側で密封して、環状軸受空間23内の潤滑剤が外部に漏れるのを防止するとともに外部から泥水等が侵入するのを防止するためのシール装置24が設けられている。各シール装置24は、外輪部材2の内周面に嵌着される芯金と、この芯金に取付けられてシールリップを有する弾性シール体(符号省略)とを備えている。
【0022】
前記ハブホイール10のアウタ側B端部にナット部材15が螺着され、このナット部材15を筒状部材11の端面に締付けられている。これにより、両列の玉3,4に対して必要な予圧が付与されるとともにハブホイール10と筒状部材11とが軸心5回りに回転一体に組込まれた状態とされている。
【0023】
前記ハブホイール10の外周面途中に、径方向外向きに突出した取付けフランジ(ハブフランジともいう)9が一体的に形成され、この取付けフランジ9に、ブレーキパッド(制動用部材)16が軸心5方向両側から圧接することで軸心5回りの回転が制動されるブレーキディスク7が取付けられている。前記取付けフランジ9に、ブレーキディスク7を介してタイヤホイール(車輪)8が取付けられる。
【0024】
ブレーキパッド16は、図に仮想線で示すブレーキキャリパ30に支持されており、このブレーキキャリパ30は、前記ナックル22に軸心5方向に沿って往復動自在に支持されている。
【0025】
ブレーキディスク7は、ベンチレーテッド・ブレーキと呼ばれるもが用いられている。このブレーキディスク7は、取付けフランジ9の板面に接合される固定部(ハット部ともいう)28と、一対の制動板29A,29Bとを有している。
【0026】
これら制動板29A,29Bどうしは放熱用フィン61を介して軸心5方向で連結されている。
【0027】
前記取付けフランジ9の円周方向等配位置の複数箇所に形成したそれぞれの挿通孔9aにハブボルト13が圧入されている。前記固定部28の円周方向等配位置に、前記ハブボルト13が挿通するボルト孔35が形成されている。固定部28は、ハブホイール10の端部に嵌合する嵌合穴36aを有する面盤部36と、この面盤部36の径方向外側位置でインナ側Aに折曲して形成された筒状部37と、この筒状部37のインナ側A端部から径方向外向きに折曲形成された固定フランジ38とから一体的に形成されている。
【0028】
一方の制動板29Aは、その中心に装着用孔29aが形成され、制動板29A,29Bは環状(ドーナツ形状)に形成され、制動板29Aは筒状部37に摺動自在に嵌合されて、かつ制動板29Aは固定フランジ38に当接している。
【0029】
固定部28の面盤部36に形成した前記ボルト孔35には、前記ハブボルト13が挿通され、これらハブボルト13がタイヤホイール8から突出した部分に、図示しないナット部材が螺着して締付けられ、これにより、ブレーキディスク7の固定部28が取付けフランジ9に固定される。
【0030】
また、前記制動板29Aは、固定部28における筒状部37の外周面にアウタ側Bから嵌合されて固定フランジ38に重ね合わされ結合されるものであり、ブレーキディスク7は、固定部28の固定フランジ38に対して制動板29A,29Bを固定するための位置決め手段40を有している。
【0031】
この位置決め手段40は、前記制動板29Aの円周方向等配位置(図では等間隔に4箇所)に形成された第一装着孔41と、これら第一装着孔41と軸心5方向で対向する位置に配置されて前記固定フランジ38の板面に形成された第二装着孔42と、前記第一装着孔41および第二装着孔42に嵌着される結合部材43とから構成されている。
【0032】
前記第一装着孔41および第二装着孔42は、それぞれ図1に示すように、側面視して断面台形に形成されている。また第一装着孔41および第二装着孔42は、図2に示すように、平面視して断面台形に形成され、アウタ側Bからインナ側Aに向けて順次小径ととなるよう形成されている。さらに第一装着孔41および第二装着孔42は、図3に示すように、円周方向に沿った長孔に形成されている。そして、前記第一装着孔41および第二装着孔42の周壁面は、それぞれの孔の中心へ向けて縮径する傾斜面50,51とされている。
【0033】
前記結合部材43は、図4および図5に示すように、一本の線材(一般的なばね鋼やステンレス製ばね鋼が用いられる)を加工して形成される。この結合部材43は、環状の本体60と結合部46とを有している。この結合部46は、前記本体60の円周方向等配位置に4箇所形成され、結合部材43は、全体が弾性を有している。
【0034】
これら各結合部46は、本体60から立上がるように折曲形成されるものである。すなわち結合部46は、第一装着孔41および第二装着孔42に挿通して制動板29Aを径方向および円周方向で位置保持するための挿通部44と、固定フランジ38と制動板29Aとを軸心5方向で挟持して制動板29Aを軸心5方向で位置保持するための挟持部45とから構成されている。
【0035】
挿通部44の径方向の高さは、図1に示す側面断面に投影して、第一装着孔41および第二装着孔42に嵌着可能な高さに設定されている。挿通部44の周方向の幅は、図2に示す平面断面図に投影して、第一装着孔41および第二装着孔42に嵌着可能な幅に設定されている。挿通部44の先端部には、側面視して径方向外側に折曲され平面視して第二装着孔42の最小径よりも幅広の先端部52が形成されている。挿通部44の基端部53は、その両方が円周方向に沿うよう広げられて、隣合う結合部46の基端部53に向けて延長されることで前記本体60とされている。なお前記挟持部45は、先端部52と基端部53で構成されている。
【0036】
次に、ブレーキディスク7の固定部28に対して制動板29A(制動板29A,29B)を固定する手順を説明する。まず固定部28の面盤部36に、制動板29Aの装着用孔29aを摺動させるように挿通して制動板29Aを嵌合することで、制動板29Aの側面を固定フランジ38に当てる。そして、制動板29Aあるいは固定部28の何れか一方を軸心5回りに回転させて第一装着孔41と第二装着孔42とを円周方向で位置合わせする。
【0037】
続いて、結合部材43の本体60を、固定部28における筒状部37に嵌めるようにするとともに、結合部材43の結合部46を各第一装着孔41に位置合わせし、これら結合部46の先端部52をそれぞれ第一装着孔41に対して先端部52の弾性に抗して押し込むようにする。
【0038】
そうすると、先端部52および挿通部44が、第一装着孔41および第二装着孔42の周壁面である傾斜面50,51に押圧されて縮径するように変形する。先端部52が第二装着孔42を通過すると、この先端部52はその弾性により拡径するよう復元して固定部28の側面に係止するとともに、挿通部44が円周方向および径方向に拡径して第一装着孔41と第二装着孔42の傾斜面50,51に嵌着する。これにより、ブレーキディスク7が固定部28に対して径方向および円周方向に位置決めされる。
【0039】
これとは別に、先端部52が第二装着孔42を通過して拡径すると、この動作に伴なって基端部53が制動板29Aの側面に圧接し、これにより制動板29Aが先端部52と基端部53、すなわち挟持部45によって軸心5方向で挟持されて、制動板29A(制動板29A,29B)が軸心5方向で位置決めされる。
【0040】
このように、ブレーキディスク7の制動板29Aを、固定部28の筒状部37に嵌めるようにして、結合部材43の結合部46を第一装着孔41および第二装着孔42に嵌合するといった簡単な作業でもって、ブレーキディスク7の固定部28に対して制動板29A(制動板29A,29B)を固定することができる。
【0041】
また制動板29Aは、結合部材43の先端部52と基端部53とからなる挟持部45によって軸心5方向で、所定の弾性力をもって確実に挟持されることで、制動板29Aの固定フランジ38に対するガタ詰めを行うことができる。
【0042】
このようにして組立てたブレーキディスク7を、その固定部28に形成したボルト孔35にハブボルト13が挿通するように円周方向で位置合わせして、また固定部28の嵌合穴36aを、ハブホイール10のアウタ側A端部に嵌合するようにし、続いてタイヤホイール8をブレーキディスク7の固定部28に重ねて、ナット部材をハブボルト13に螺着することで、ブレーキディスク7をハブホイール10に固定する。
【0043】
ところで、制動時はブレーキパッド16が制動板29A,29Bの軸心5方向両側から圧接するものであり、このようにブレーキパッド16が制動板29A,29Bの制動面に圧接すると、制動板29A,29Bが次第に加熱される。しかし、ブレーキディスク7の固定部28と制動板29A,29Bとは別体であるため、制動板29A,29Bは固定部28に影響を与えることなく径方向に独自で熱膨張するので、制動板29A,29Bが軸心5に対して傾くのを防止することができ、従って、ブレーキパッド16が制動板29A,29Bの制動面に接触もしくは圧接して制動板29A,29Bが加熱された場合であっても、異音の発生や振動(あるいはブレーキジャダ)が発生するのを防止することができる。
【0044】
なお、制動板29A,29Bが加熱された際に、場合によっては制動板29A,29B(特に制動板29A)が軸心5方向に沿って膨張することも考えられるが、制動板29Aは固定部28に摺動自在に嵌合されており、制動板29Aは結合部材43の先端部52と基端部53、すなわち挟持部45によって軸心5方向で、所定の弾性力をもって挟持されているので、制動板29Aの軸心5方向の熱膨張は、挟持部45によって弾性的に吸収されることになり、固定部28を変形させるように働くことはない。
【0045】
さらに、上述したように、制動板29A,29Bと固定部28とは別体であるので、ブレーキディスク7のメンテナンス時には、場合によっては制動板29A,29Bのみを交換すればよい。この場合は、結合部材43の弾性に抗してこれを第一装着孔41、第二装着孔42から引抜くか、あるいは結合部材43の弾性に抗して制動板29A,29Bを固定部28から取外すようにする。なお、結合部材43をブレーキディスク7から取外した後に、強度的に問題なければその再使用も可能となり、従って、メンテナンス時間の短縮とコストの低減を図ることができる。
【0046】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば下記(1)〜(5)に示すように、本発明の範囲内で多くの応用や変形が考えられる。
【0047】
(1)上記実施形態では従動輪側の車輪用転がり軸受装置1に本発明のブレーキディスク7を適用させた例を示したが、これに限定されるものではない。すなわち、図示しないが、本発明のブレーキディスク7を駆動輪側の車輪用転がり軸受装置1に適用させることも勿論可能である。本発明のブレーキディスク7を駆動輪側の車輪用転がり軸受装置1に適用させた場合にも、上記実施形態と同様の作用効果を奏し得る。
【0048】
(2)上記実施形態における車輪用転がり軸受装置1に用いたブレーキは、ベンチレーテッド・ブレーキと呼ばれるものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、ベンチレーテッド・ブレーキでないソリッドタイプのブレーキにも適用させることも勿論可能である。この場合ブレーキディスク7は、取付けフランジ9の板面に接合される固定部28と、単一の制動板と、結合部材43とを有する。そしてブレーキがソリッドタイプのブレーキであっても、上記実施形態と同様の作用効果を奏し得る。
【0049】
(3)上記各実施形態では、結合部材43は、環状の本体60の円周方向等配位置に4箇所に結合部46を配置するよう一本の線材を加工して形成したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、結合部46どうしを連続する本体60を設けることなく、結合部46を第一装着孔41および第二装着孔42に挿通して制動板を径方向および円周方向で位置保持するための挿通部44と、固定フランジ38と制動板29Aとを軸心5方向で挟持して制動板29A,29Bを軸心5方向で位置保持するための挟持部45とから構成するようにし、このような結合部46を必要な数、すなわち第一装着孔41だけ用意して、固定部28における固定フランジ38の板面に取付けるようにしてもよい。この場合でも、上記各実施形態と同様に、制動板が軸心5に対して傾くのを防止することができるため、異音の発生や振動(あるいはブレーキジャダ)が発生するのを防止することができるとともに、固定部28を変形させることがなく、メンテナンス時間の短縮とコストの低減を図ることができる。
【0050】
(4)上記各実施形態における車輪用転がり軸受装置1として、固定輪を車体側に組込まれる外輪部材2とし、回転輪を外輪部材2に玉3,4を介して軸心5回りに回転自在に支持される内輪部材6としたが、これに限定されるものではない。例えば、固定輪を車体側に非回転に支持される内輪部材とし、回転輪を内輪部材に転動体を介して軸心回りに回転自在に支持される外輪部材とした車輪用転がり軸受装置にも本発明のブレーキディスク7を適用することができる。
【0051】
要するに、回転輪に取付けフランジを設けた構成の車輪用転がり軸受装置であれば、本発明のブレーキディスク7を適用させることができる。
【0052】
そしてこの場合も、上記各実施形態と同様に、制動板が軸心5に対して傾くのを防止することができるため、異音の発生や振動(あるいはブレーキジャダ)が発生するのを防止することができるとともに、固定部28を変形させることがなく、メンテナンス時間の短縮とコストの低減を図ることができる。
【0053】
(5)上記各実施形態では、結合部46あるいは結合部材43は、線材から形成したがこれに限定されるものではなく、本体60、結合部46を弾性を有する板材から加工してもよく、この場合も上記各実施形態と同様の作用効果を奏し得る。
【0054】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな通り、本発明によれば、制動時に制動用部材が制動板の軸心方向両側から圧接して制動板が加熱された場合、制動板は固定部に影響を与えることなく径方向に独自で熱膨張するため制動板が軸心に対して傾くのを防止でき、また、制動板が振動した場合であってもこの振動が結合部材によって弾性的に吸収されることで、異音の発生や振動(あるいはブレーキジャダ)が発生するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を示す車両用転がり軸受装置の半断面図である。
【図2】 同じく位置決め手段を示す部分拡大断面図である。
【図3】 同じくブレーキディスクの分解斜視図である。
【図4】 同じく結合部材の正面図である。
【図5】 同じく結合部材の斜視図である。
【図6】 従来の車両用転がり軸受装置の断面図である。
【符号の説明】
1 車輪用転がり軸受装置
2 外輪部材
5 軸心
6 内輪部材
7 ブレーキディスク
9 取付けフランジ
16 ブレーキパッド
28 固定部
29A 制動板
36 面盤部
37 筒状部
38 固定フランジ
40 位置決め手段
41 第一装着孔
42 第二装着孔
43 結合部材
44 挿通部
45 挟持部
46 結合部材
50,51 傾斜面
60 本体

Claims (1)

  1. 固定輪と、この固定輪に転動体を介して軸心回りに回転自在に支持される回転輪とが設けられ、この回転輪の外周面に径方向外向きに突出した取付けフランジが設けられ、この取付けフランジにブレーキディスクが取付けられる転がり軸受装置であって、
    前記ブレーキディスクが、前記取付けフランジに接合され径方向外向きに突出する固定フランジが形成された固定部と、制動用部材が軸心方向両側から圧接するとともに前記固定フランジに重ね合わされる環状の制動板と、前記固定フランジと制動板とを弾性的に結合する前記固定部および前記制動板とは別部材の結合部材とから構成され、
    この結合部材は、前記制動板の円周方向所定位置に形成された複数の第一装着孔およびこれら第一装着孔と対向する位置で前記固定フランジに形成された第二装着孔にそれぞれ挿通されるとともに、前記第一装着孔および第二装着孔に挿通した状態で制動板を径方向および円周方向に付勢して径方向および円周方向で位置決めする挿通部と、この挿通部に一体的に形成されて前記固定フランジと制動板とを合わせた状態でこれらを軸心方向に圧接する方向に付勢して挟持する挟持部とから構成され、
    複数の前記結合部材は、それぞれが環状の本体部により相互に連結され、複数の前記結合部材と前記環状の本体部とは、一本の線材から一体的に形成されたことを特徴とする転がり軸受装置。
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