JP2003206967A - 転がり軸受装置 - Google Patents

転がり軸受装置

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JP2003206967A
JP2003206967A JP2002006068A JP2002006068A JP2003206967A JP 2003206967 A JP2003206967 A JP 2003206967A JP 2002006068 A JP2002006068 A JP 2002006068A JP 2002006068 A JP2002006068 A JP 2002006068A JP 2003206967 A JP2003206967 A JP 2003206967A
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brake disc
flange
rolling bearing
bearing device
hub wheel
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JP2002006068A
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Koji Shima
孝爾 嶋
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ブレーキディスクを有する転がり軸受装置にお
いて、ブレーキディスクの着脱性に優れた構造を採用す
ることを目的とする。 【解決手段】ブレーキディスク4を、転がり軸受装置1
の車両アウタ側から組み込んで、ハブホイール2のフラ
ンジ21の車両インナ側の面に配置させた状態で取り付
けるようにしており、また、ブレーキディスク4を、そ
の組み込み方向に対して反対方向から取り外せるように
している。これにより、車体に転がり軸受装置1を取り
付けた後にブレーキディスク4の脱着を行う場合でも、
転がり軸受装置1をわざわざ車体から取り外さなくて
も、ブレーキディスク4のみを単独で取り外せるなど、
メンテナンス性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体に車輪を支持
するため等に用いられれる転がり軸受装置に係り、詳し
くはディスクブレーキ装置のブレーキディスクを有する
転がり軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の転がり軸受装置としては、いろい
ろなタイプがあるが、例えば図9に示すように、車両ア
ウタ側(図9における左側)に径方向外向きのフランジ
29を有するハブホイール20と、ハブホイール20の
外周においてフランジ29よりも車両インナ側(図9に
おける右側)の領域に外装されてハブホイール20を車
体(不図示)に対して回転自在に支持する複列転がり軸
受30とを備えたものが知られている。
【0003】この種の転がり軸受装置10では、一般的
に、前記ハブホイール20のフランジ29の車両アウタ
側に対して、ブレーキディスク40と車輪60とを取り
付けるようになっている。
【0004】図示例では、車体側に取り付けられるブレ
ーキパッド50が、ハブホイール20のフランジ29よ
りも車両インナ側に配置される関係より、ブレーキディ
スク40の形状について、内径側と外径側とを軸心方向
にずらしてオフセットしたような形状になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例では、ブレ
ーキディスクの内径側と外径側とを軸心方向にずらして
オフセットした形状にしているが、十分な曲げ強度を確
保するために、肉厚にしたり、高強度な材料にしたりす
るなどの工夫が必要になる。
【0006】これに対して、実用新案登録番号第252
0987号の考案に示されるように、ブレーキディスク
をハブホイールのフランジの車両インナ側に対して取り
付けたものが知られている。
【0007】この場合、前記ブレーキディスクの形状と
しては、内径側と外径側の軸心方向でのオフセット量を
小さくすることができ、曲げ強度を高めることができる
から、薄肉化あるいは低強度材料の使用が可能になる点
で優れていると言える。
【0008】ところで、上記考案では、ブレーキディス
クの取り付け形態を下記するように規定しているため
に、ブレーキディスクを着脱する場合に、車体から転が
り軸受装置を取り外さなければならないなど、作業効率
が極めて悪いという欠点がある。
【0009】具体的に、上記考案の転がり軸受装置は、
そもそも、ハブホイールの外周においてフランジの車両
インナ側に複列転がり軸受を配置した構造になってお
り、ブレーキディスクをハブホイールのフランジにおい
て車両インナ側の面に対してあてがうようにしている。
【0010】そして、前記ブレーキディスクを取り付け
るときには、複列転がり軸受の外輪外周に設けられる径
方向外向きのフランジの車両インナ側から車両アウタ側
へ、ブレーキディスクを軸心方向から通過させるように
し、また、ブレーキディスクを取り外すときには、前記
と反対向きにブレーキディスクを動かすようにしてい
る。ちなみに、上記のようなブレーキディスクの着脱作
業を可能とするために、外輪のフランジの外形形状とブ
レーキディスクの中心孔の形状を十字形にし、前記着脱
時に両者の対面位相をあわせるような形態にしている。
【0011】以上説明したようなブレーキディスクの着
脱形態を採用しているので、上述したように、ブレーキ
ディスクの交換時などは転がり軸受装置全体を車体から
取り外す必要が生じて、面倒になっているのである。
【0012】このような事情に鑑み、本発明は、転がり
軸受装置において、ブレーキディスクの取り付け部を厚
肉にすることなく、十分な強度を確保できるようにした
うえで、ブレーキディスクの着脱性に優れた構造とする
ことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の転がり軸
受装置は、請求項1に示すように、車両アウタ側に径方
向外向きのフランジを有するハブホイールと、ハブホイ
ールの外周においてフランジよりも車両インナ側の領域
に外装されてハブホイールを車体に対して回転自在に支
持する転がり軸受とを備え、かつ前記ハブホイールのフ
ランジの車両インナ側の面に対して環状のブレーキディ
スクが取り付けられる転がり軸受装置であって、前記フ
ランジの外形および前記ブレーキディスクの中心孔の形
状が、前記フランジに対して前記ブレーキディスクを所
定の位相角度で対面させたときには前記ブレーキディス
クを前記フランジの車両アウタ側から車両インナ側へ通
過可能にする一方で、前記位相角度から所定角度回転さ
せて対面させたときには前記ブレーキディスクと前記フ
ランジとが軸心方向に対向する状態となるよう規定され
ている。
【0014】本発明の第2の転がり軸受装置は、請求項
2に示すように、上記第1において、前記ハブホイール
のフランジの円周少なくとも2ヶ所に、径方向外向きに
開放する切り欠きが設けられている一方、前記ブレーキ
ディスクの中心孔の内周側において前記フランジの切り
欠きに対応する位相領域に、前記切り欠きよりも小さな
外形の突片が径方向内向きに突出する状態で設けられて
いる。
【0015】本発明の第3の転がり軸受装置は、請求項
3に示すように、上記第1または2において、前記ハブ
ホイールのフランジの車両インナ側の面にブレーキディ
スクの芯出し部が設けられている。
【0016】本発明の第4の転がり軸受装置は、請求項
4に示すように、上記第1から3のいずれかにおいて、
前記ハブホイールのフランジの車両インナ側の面と、前
記ブレーキディスクの車両アウタ側の面との間に、弾性
材が挟み込まれている。
【0017】本発明の第5の転がり軸受装置は、請求項
4に示すように、上記第1から4のいずれかにおいて、
前記ブレーキディスクに、当該ブレーキディスクの回転
に伴い当該ブレーキディスクの冷却のための空気の流れ
を起こす放熱フィンが設けられている。
【0018】要するに、本発明では、ブレーキディスク
をハブホイールのフランジの車両インナ側の面に取り付
けているので、ブレーキディスクの内径側と外径側との
軸方向でのオフセット量を小さくすることができ、ブレ
ーキディスクの内径部分を厚肉にしなくても、ブレーキ
ディスクのモーメント荷重などに対する剛性を十分に確
保することができる。また、ブレーキディスクを、転が
り軸受装置の車両アウタ側から組み込んで、ハブホイー
ルのフランジの車両インナ側の面に取り付けるようにし
ているので、車体に転がり軸受装置を取り付けた後にブ
レーキディスクの脱着を行う場合でも、転がり軸受装置
をわざわざ車体から取り外さなくても、ブレーキディス
クのみを単独で取り外すことができる。
【0019】特に、上記第2の構成は、上記第1の構成
におけるハブホイールのフランジおよびブレーキディス
クの形状を限定したものであり、比較的容易に形成で
き、しかも上述したようなブレーキディスクの取り付け
作業が簡単にできるような形状となっている。
【0020】また、上記第3の構成では、ブレーキディ
スクをハブホイールのフランジの車両インナ側の面に取
り付ける際の芯出しを容易にし、作業性を向上させる。
【0021】また、上記第4の構成では、ハブホイール
のフランジとブレーキディスクとの間に弾性体を挟み込
むようにしているので、ブレーキシステムとしての共振
周波数を低下させることができるため、いわゆるブレー
キの鳴きを抑制できる。
【0022】また、上記第5の構成では、ブレーキディ
スクの車両アウタ側面上に周方向に複数設けられた放熱
フィンにより、ブレーキディスクの表面積が増加するだ
けでなく、ブレーキディスクの回転に伴い放熱フィンに
よる空気の吸排気が行われるために、冷却空気の流速お
よび密度が高められ、ブレーキディスクの冷却効率を向
上させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を図面に示す
実施形態に基づいて説明する。
【0024】図1は、本発明の実施形態1に係る転がり
軸受装置の断面図、図2は、図1の分解斜視図、図3
は、図2のブレーキディスクを組み付けた状態を示す斜
視図である。なお、以下の説明において、車両アウタ側
とは図1、図4、図5、図7における左側を指す。ま
た、車両インナ側とは図1、図4、図5、図7における
右側を指す。
【0025】図例の転がり軸受装置1は、ハブホイール
2と、複列転がり軸受3とを備えている。
【0026】ハブホイール2は、ブレーキディスク4お
よび車輪6を取り付けるための径方向外向きのフランジ
21を備え、その外周面上の車両インナ側の所要領域を
後述の複列転がり軸受3の内輪転走面22aとする構成
になっている。また、ハブホイール2の車両インナ側先
端部は軸方向に沿う円筒部27(図1の二点鎖線)が形
成されている。
【0027】複列転がり軸受3は、前記ハブホイール2
を車体に対して回転自在に支持するもので、内周におい
て軸方向隣り合わせに二列の転走面31a、31bを有
する単一の外輪31と、前記二列の転走面31a、31
b上において周方向に複数配設される玉32と、各列の
玉32を回転自在に保持する二つの保持器33と、前記
外輪31の車両インナ側の転走面31bとで対になる一
列の転走面34bを有しかつハブホイール2の車両イン
ナ側の外周面に外嵌装着される内輪34とを備えてお
り、上記ハブホイール2の外周面上の車両インナ側の所
要領域を前記外輪31の車両アウタ側の転走面31aと
で対になる内輪転走面22aとする構成になっている。
外輪31の外周面の軸方向中間には径方向外向きのフラ
ンジ35が設けられており、このフランジ35が、車体
の一部である不図示のナックルに対して取り付けられ
る。
【0028】以上の要素で構成される転がり軸受装置1
は、ハブホイール2の外周に複列転がり軸受3を外嵌装
着して組み立てられる。その後、ハブホイール2の円筒
部27(図1の二点鎖線)を、ローリングかしめ等によ
り径方向外向きに屈曲して内輪34の車両インナ側所定
部位に対してかしめつけることにより、複列転がり軸受
3に対して所要の予圧が付与される。なお、このかしめ
部には、符号28を付してある。
【0029】このような転がり軸受装置1にブレーキデ
ィスク4が取り付けられるが、本発明では、このブレー
キディスク4の取り付け構造について、以下の工夫を施
している。
【0030】本発明の実施形態1では、転がり軸受装置
1の車両アウタ側からブレーキディスク4を組み込ん
で、ハブホイール2のフランジ21の車両インナ側の面
に配置させた状態で取り付けできるようにしている。
【0031】具体的に、ハブホイール2のフランジ21
は、その円周ほぼ等間隔の4箇所に径方向外向きに開放
する切り欠き23が設けられており、これにより、フラ
ンジ21が十字形に形成されている。このフランジ21
の切り欠き23によって形成される円周ほぼ等間隔の4
箇所の突片24には、ブレーキディスク4を取り付ける
ためのボルト孔26がそれぞれ一つずつ設けられてお
り、このボルト孔26の中心円径PCDは、外輪31の
フランジ35の最大外径とほぼ同じに設定されている。
また、上記フランジ21の環状板部の車両インナ側に
は、ブレーキディスク4の芯出しのための段部25が設
けられる。
【0032】一方、ブレーキディスク4は、その中心孔
42において前記フランジ21の切り欠き23に対応す
る位相領域に、前記切り欠き23よりも若干小さな外形
の突片49が径方向内向きに突出する状態で設けられて
おり、これにより、中心孔42が十字形に形成されてい
る。また、このブレーキディスク4の4つの突片49そ
れぞれには、ねじ孔41がフランジ21のボルト孔26
と合致するように設けられている。このブレーキディス
ク4は、フランジ21に対してボルト7により取り付け
られる。このように、上記フランジ21と中心孔42
は、ほぼ合致する形状に形成されているが、上記フラン
ジ21は、中心孔42よりも若干小さく形成されてい
る。
【0033】次に、ブレーキディスク4を取り付ける手
順を説明する。まず、図2に示すように、上述したよう
な形状のハブホイール2のフランジ21に対し、ブレー
キディスク4の中心孔42の位相を合わせて、車両アウ
タ側より軸方向に挿入し、フランジ21の車両インナ側
まで通過させる。この状態から、図3に示すように、ブ
レーキディスク4を周方向にα°(図例ではα=45
°)回転させる。すると、ハブホイール2のフランジ2
1と、ブレーキディスク4の中心孔42の位相がずれ
て、フランジ21の車両インナ側の面に対してブレーキ
ディスク4の車両アウタ側の面が対面することになるの
で、ブレーキディスク4が抜け止めされた状態となる。
また、このように、ブレーキディスク4を周方向にα°
回転させることにより、フランジ21の突片24の車両
インナ側に設けた前記段部25に対してブレーキディス
ク4の最小内径部分があてがわれ、ブレーキディスク4
の芯出しが行われる。また同時に、フランジ21のボル
ト孔26とディスクロータ4のねじ孔41の位相が合致
するようになる。この後、フランジ21の車両アウタ側
の面に車輪6をあてがった状態で、車両アウタ側から車
輪6を介してフランジ21のボルト孔26にボルト7を
挿通し、ブレーキディスク4のねじ孔41に対して締め
付けるようにする。
【0034】このような実施形態1の場合、ブレーキデ
ィスク4をハブホイール2のフランジ21の車両インナ
側の面に取り付けているので、ブレーキディスク4の内
径側と外径側との軸方向でのオフセット量を小さくする
ことができ、ブレーキディスク4の内径部分を厚肉にし
なくても、ブレーキディスク4のモーメント荷重などに
対する剛性を十分に確保することができる。
【0035】また、ブレーキディスク4を、転がり軸受
装置1の車両アウタ側から組み込んで、ハブホイール2
のフランジ21の車両インナ側の面に配置させた状態で
取り付けるようにしているので、車体に転がり軸受装置
1を取り付けた後にブレーキディスク4の脱着を行う場
合でも、転がり軸受装置1をわざわざ車体から取り外さ
なくても、ブレーキディスク4のみを単独で取り外せる
など、メンテナンス性が向上する。
【0036】さらに、ブレーキディスク4を固定するた
めのボルト7も車両アウタ側から締め付けできる構造と
しているので、従来例のように、ハブホイール1のフラ
ンジ21のボルト孔26に車両インナ側から予めボルト
7を圧入する場合に発生するフランジ21の歪みを無く
すことができるなど、ブレーキディスク4の取り付け姿
勢を安定化できるという点で優れている。
【0037】図4は、本発明の実施形態2に係る転がり
軸受装置の断面図である。
【0038】本発明の実施形態2では、上記実施形態1
と基本的構成を共通にしているが、これに加えて、ハブ
ホイール2のフランジ21とブレーキディスク4との間
に弾性体8を挟み込む構造としている。
【0039】具体的に、この弾性体8は、ハブホイール
2のフランジ21上の前記突片24の車両インナ側の面
において、前記段部25よりも径方向外側の領域のうち
ボルト孔26の領域を除く部分を覆う形で貼り付けられ
ている。なお、弾性体8の厚さは、段部25の軸方向深
さよりも薄くし、上記したような段部25のブレーキデ
ィスク4に対する位置決め機能を確保する。
【0040】このような実施形態2の場合、ハブホイー
ル2のフランジ21とブレーキディスク4との間に弾性
体8を挟み込むようにしているので、ブレーキシステム
としての共振周波数を低下させることができるため、い
わゆるブレーキの鳴きを抑制できる。
【0041】図5は、本発明の実施形態3に係る転がり
軸受装置の断面図、図6は、本発明の実施形態3に係る
転がり軸受装置のブレーキディスクの斜視図である。
【0042】本発明の実施形態3では、ブレーキディス
ク4の形状が異なるものを提示している。
【0043】つまり、ここでのブレーキディスク4は、
環状板部43の内径側の円周数カ所に径方向内向きにゆ
るやかに湾曲して軸心方向に延びる湾曲片44が設けら
れており、湾曲片44それぞれの離隔領域が、フランジ
21の突片24に対応する形状になっている。なお、湾
曲片44それぞれは、円周方向で分離しているものの、
軸心方向から見ると、一つの円軌跡を描くように配置さ
れている。
【0044】そして、環状板部43の径方向途中から各
湾曲片44にかけて、放熱フィン45が設けられてお
り、また、各湾曲片44には、軸心方向に沿うねじ孔4
6が設けられている。なお、放熱フィン45は、軸心方
向から見て、径方向外向きに位相を少しずつ緩やかにず
らすような波打ち形状になっており、ブレーキディスク
4の一方向への回転に伴い内径側から外径側へ向かう風
を起こすようになっている。
【0045】このような複雑な形状のブレーキディスク
4の場合、例えば鋳型を用いた鋳造品とすれば、比較的
容易に製造することができる。
【0046】このような実施形態3の場合、ブレーキデ
ィスク4の車両アウタ側面上に周方向に複数設けられた
放熱フィン45により、ブレーキディスク4の表面積が
増加するだけでなく、ブレーキディスク4の回転に伴い
放熱フィン45による空気の吸排気が行われるために、
冷却空気の流速および密度が高められ、ブレーキディス
ク4の冷却効率を向上させることができる。
【0047】図7は、本発明の実施形態4に係る転がり
軸受装置の断面図、図8は、本発明の実施形態4に係る
転がり軸受装置のブレーキディスクの斜視図である。
【0048】本発明の実施形態4では、ブレーキディス
ク4の形状が異なるものを提示している。
【0049】つまり、ここでのブレーキディスク4は、
環状板部43の内径側に径方向内向きに緩やかに湾曲し
て軸心方向に延びる円筒ボス部47が設けられており、
この円筒ボス部47の一端側円周数ヶ所(図示例では4
ヶ所)に、径方向内向きに延びる舌片48が設けられて
いる。この舌片48それぞれの離隔領域が、フランジ2
1の突片24に対応する形状になっており、各舌片48
に対して軸心方向に沿うねじ孔46が設けられている。
【0050】そして、環状板部43の径方向途中から円
筒ボス部47にかけて、放熱フィン45が設けられてい
る。なお、放熱フィン45は、軸心方向から見て、径方
向外向きに位相を少しずつ緩やかにずらすような波打ち
形状になっており、ブレーキディスク4の一方向への回
転に伴い内径側から外径側へ向かう風を起こすようにな
っている。
【0051】このような複雑な形状のブレーキディスク
4の場合も、上記実施例3と同様に、例えば鋳型を用い
た鋳造品とすれば、比較的容易に製造することができ
る。
【0052】このような実施形態4の場合、ブレーキデ
ィスク4の車両アウタ側面上に周方向に複数設けられた
放熱フィン45により、ブレーキディスク4の表面積が
増加するだけでなく、ブレーキディスク4の回転に伴い
放熱フィン45による空気の吸排気が行われるために、
冷却空気の流速および密度が高められ、ブレーキディス
ク4の冷却効率を向上させることができる。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1から5の転
がり軸受装置では、ブレーキディスクをハブホイールの
フランジの車両インナ側の面に取り付けているので、ブ
レーキディスクの内径側と外径側との軸方向でのオフセ
ット量を小さくすることができ、ブレーキディスクの内
径部分を厚肉にしなくても、ブレーキディスクのモーメ
ント荷重などに対する剛性を十分に確保することができ
る。従って、ブレーキディスクの軽量化、ローコスト化
に貢献しつつ、ブレーキディスクの品質、精度を維持で
きる。また、ブレーキディスクを、転がり軸受装置の車
両アウタ側から組み込んで、ハブホイールのフランジの
車両インナ側の面に配置させた状態で取り付けるように
しているので、車体に転がり軸受装置を取り付けた後に
ブレーキディスクの脱着を行う場合でも、転がり軸受装
置をわざわざ車体から取り外さなくても、ブレーキディ
スクのみを単独で取り外すことができるなど、メンテナ
ンス性が向上する。
【0054】特に、請求項2の転がり軸受装置では、ハ
ブホイールのフランジに切り欠きを、ブレーキディスク
の中心孔に突片を、それぞれ位相を合わせて設けている
ので、比較的容易に形成できる形状となっており、転が
り軸受装置の製造コストを抑えることができる。また上
述したようなハブホイールのフランジとブレーキディス
クとの位相合わせが簡単にできる構成となっているの
で、作業の効率化、低コスト化に貢献できる。
【0055】また、請求項3の転がり軸受装置では、ブ
レーキディスクをハブホイールのフランジの車両インナ
側の面に取り付ける際の芯出しを容易にし、作業性を向
上させるだけでなく、ブレーキディスクの取り付け精度
を向上させることができるので、ブレーキシステムの品
質向上に役立つ。
【0056】また、請求項4の転がり軸受装置では、ハ
ブホイールのフランジとブレーキディスクとの間に弾性
体を挟み込むようにしているので、ブレーキシステムと
しての共振周波数を低下させることができて、いわゆる
ブレーキの鳴きを抑制できるようになる。従って、簡単
な構造にして転がり軸受装置の静寂性を上げることがで
きて好ましい。
【0057】また、請求項5の転がり軸受装置では、ブ
レーキディスクの車両アウタ側面上に周方向に複数設け
られた放熱フィンにより、ブレーキディスクの表面積が
増加するだけでなく、ブレーキディスクの回転に伴い放
熱フィンによる空気の吸排気が行われるために、冷却空
気の流速および密度が高められ、ブレーキディスクの冷
却効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1に係る転がり軸受装置の
断面図
【図2】 図1の分解斜視図
【図3】 図2のブレーキディスクを組み付けた状態を
示す斜視図
【図4】 本発明の実施形態2に係る転がり軸受装置の
断面図
【図5】 本発明の実施形態3に係る転がり軸受装置の
断面図
【図6】 本発明の実施形態3に係る転がり軸受装置の
ブレーキディスクの斜視図
【図7】 本発明の実施形態4に係る転がり軸受装置の
断面図
【図8】 本発明の実施形態4に係る転がり軸受装置の
ブレーキディスクの斜視図
【図9】 従来の転がり軸受装置の断面図
【符号の説明】
1 転がり軸受装置 2 ハブホイール 4 ブレーキディスク 21 フランジ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両アウタ側に径方向外向きのフランジ
    を有するハブホイールと、ハブホイールの外周において
    フランジよりも車両インナ側の領域に外装されてハブホ
    イールを車体に対して回転自在に支持する転がり軸受と
    を備え、かつ前記ハブホイールのフランジの車両インナ
    側の面に対して環状のブレーキディスクが取り付けられ
    る転がり軸受装置であって、 前記フランジの外形および前記ブレーキディスクの中心
    孔の形状が、前記フランジに対して前記ブレーキディス
    クを所定の位相角度で対面させたときには前記ブレーキ
    ディスクを前記フランジの車両アウタ側から車両インナ
    側へ通過可能にする一方で、前記位相角度から所定角度
    回転させて対面させたときには前記ブレーキディスクと
    前記フランジとが軸心方向に対向する状態となるよう規
    定されていることを特徴とする転がり軸受装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の転がり軸受装置において、 前記ハブホイールのフランジの円周少なくとも2ヶ所
    に、径方向外向きに開放する切り欠きが設けられている
    一方、 前記ブレーキディスクの中心孔の内周側において前記フ
    ランジの切り欠きに対応する位相領域に、前記切り欠き
    よりも小さな外形の突片が径方向内向きに突出する状態
    で設けられていることを特徴とする転がり軸受装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の転がり軸受装置にお
    いて、 前記ハブホイールのフランジの車両インナ側の面にブレ
    ーキディスクの芯出し部が設けられていることを特徴と
    する転がり軸受装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかの転がり軸受
    装置において、 前記ハブホイールのフランジの車両インナ側の面と、前
    記ブレーキディスクの車両アウタ側の面との間に、弾性
    材が挟み込まれていることを特徴とする転がり軸受装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかの転がり軸受
    装置において、 前記ブレーキディスクに、当該ブレーキディスクの回転
    に伴い当該ブレーキディスクの冷却のための空気の流れ
    を起こす放熱フィンが設けられていることを特徴とする
    転がり軸受装置。
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