JP2008223982A - ディスクブレーキ付車輪用回転支持装置 - Google Patents

ディスクブレーキ付車輪用回転支持装置 Download PDF

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Abstract

【課題】組み立て作業の効率を高くでき、安全性の高い構造を実現する。
【解決手段】車輪支持用転がり軸受ユニット12の外輪13の外周面に、ナックル10の保持部36の内周縁を係合させる為の係合溝40を全周に亙り形成する。そして、この外輪13を、この保持部36の内周縁をこの係合溝40に係合させた状態で、この保持部36に形成した保持切り欠き部37に、開口部38から奥部まで挿入する。この開口部38は、パッド支持部材34の両端部を、この開口部38の近傍部分に結合固定する事により塞ぐ。又、このパッド支持部材34の端縁を、上記係合溝40に係合させる。これにより、上記課題を解決する。
【選択図】図5

Description

この発明は、自動車の懸架装置に対して車輪を回転自在に支持すると共に、制動に使用する、ディスクブレーキ付車輪用回転支持装置の改良に関する。
自動車のディスクブレーキの代表的な型として対向ピストン型やフローティングキャリパ型がある。
図6は、このうちの対向ピストン型のディスクブレーキの1例として、特許文献1に記載された構造を示している。この対向ピストン型のディスクブレーキ1は、ディスク2を挟む位置にアウタボディ部3及びインナボディ部4から成るキャリパ5を設け、これら各ボディ部3、4内にアウタシリンダ及びインナシリンダを、それぞれの開口部を上記ディスク2を介して互いに対向させた状態で設けている。そして、これらアウタシリンダ及びインナシリンダ内にアウタピストン及びインナピストンを、液密に、且つ上記ディスク2の軸方向に関する変位自在に嵌装している。又、上記アウタボディ部3にはアウタパッドを、上記インナボディ部4にはインナパッドを、それぞれ上記ディスク2の軸方向に変位自在に支持している。制動時には、上記アウタシリンダ及びインナシリンダ内に圧油を送り込み、上記アウタピストン及びインナピストンにより、上記アウタパッド及びインナパッドを、上記ディスク2の内外両側面に押し付ける。
又、図7は、上記フローティングキャリパ型のディスクブレーキの1例として、非特許文献1に記載された構造を示している。このフローティングキャリパ型のディスクブレーキ6はディスク2の片側面に隣接させる状態でサポート7設け、このサポート7にキャリパ5を、このキャリパ5に設けた1対のガイド筒とこのサポート7に固定した1対のガイドピンとを係合させる事により、ディスク2の軸方向への変位自在に支持している。又、上記キャリパ5は、このディスク2の軸方向片側にシリンダを設けている。そして、このシリンダ内にピストンを、液密に、且つ上記ディスク2の軸方向に関する変位自在に嵌装している。又、上記サポート7は上記ディスク2の軸方向に離隔した位置に、このディスク2を挟む様に1対のパッド8、8をこのディスク2の軸方向に変位自在に支持している。制動時には、上記シリンダに圧油を送り込み、ピストン側のパッド8を上記ディスク2に押し付ける。又、この押し付けに伴う反力により反対側のパッド8を上記ディスク2に押し付ける。この結果、このディスク2の両側面に上記1対のパッド8、8を押し付ける事になる。
上述した様に従来構造のディスクブレーキでは、対向ピストン型ならばキャリパを、フローティングキャリパ型ならばサポートを、それぞれ図示しないナックルに支持固定するのが一般的であり、同じくナックルに支持固定された車輪支持用転がり軸受ユニットと共にディスクブレーキ付車輪用回転支持装置を構成する。
例えば、図8は、ディスクブレーキ付車輪用回転支持装置の従来構造の第1例として、特許文献2に記載された構造を示している。又、図9は、従来から知られているナックルを示す図であり、図8の構造に適用する事ができる。図8〜9を用いて、以下に従来構造のディスクブレーキ付車輪用回転支持装置の構造に就いて説明する。
自動車の車輪を構成するホイール9、及び、制動装置であるディスクブレーキを構成する、制動用回転体であるディスク2は、例えば図8に示す様な構造により、懸架装置を構成する、図9に示す様な構造のナックル10に対し回転自在に支承している。即ち、このナックル10に形成した円形の支持孔11部分に、車輪支持用転がり軸受ユニット12を構成する外輪13を、複数本のボルト14により支持固定している。一方、上記車輪支持用転がり軸受ユニット12を構成する、回転側軌道輪であるハブ15に上記ホイール9及びディスク2を、複数本のスタッド16とナット17とにより結合固定している。
上記外輪13の内周面には複列の外輪軌道18a、18bを、外周面には静止側フランジ19を、それぞれ形成している。この様な外輪13は、上記ナックル10に設けている複数の通孔32に挿通した複数本のボルト14を上記静止側フランジ19に設けている複数のねじ孔33に螺合し更に緊締する事により、上記ナックル10に対し結合固定している。
これに対して、上記ハブ15は、ハブ本体20と内輪21とを組み合わせて成る。このうちのハブ本体20の外周面の一部で、上記外輪13の外端開口(軸方向に関して外とは、自動車への組み付け状態で幅方向外側となる部分を言い、図4、8の左側、図1、2、3、5の表側。反対に、自動車への組み付け状態で幅方向中央側となる、図4、8の右側、図1、2、3、5の裏側を、軸方向に関して内と言う。本明細書全体で同じ。)から突出した部分には、回転側フランジ22を形成している。上記ホイール9及びディスク2はこの回転側フランジ22の片側面(図示の例では外側面)に、上記各スタッド16とナット17とにより、結合固定している。
又、上記ハブ本体20の中間部外周面で、上記複列の外輪軌道18a、18bのうちの外側の外輪軌道18aに対向する部分には、第一の内輪軌道23を、上記ハブ本体20に対し直接形成している。更に、上記ハブ本体20の内端部外周面に形成した小径段部24に上記内輪21を外嵌固定して、上記ハブ15を構成している。そして、この内輪21の外周面に形成した第二の内輪軌道25を、上記複列の外輪軌道18a、18bのうちの内側の外輪軌道18bに対向させている。
これら各外輪軌道18a、18bと第一、第二の各内輪軌道23、25との間には、それぞれが転動体である玉26、26を複数個ずつ、それぞれ保持器27、27により保持した状態で転動自在に設けている。この構成により、背面組み合わせ型である複列アンギュラ型の玉軸受を構成し、上記外輪13の内径側に上記ハブ15を、回転自在に、且つ、ラジアル荷重及びスラスト荷重を支承自在に支持している。尚、上記外輪13の両端部内周面と、上記ハブ本体20の中間部外周面及び上記内輪21の内端部外周面との間には、それぞれシールリング28a、28bを設けて、上記各玉26、26を設けた内部空間と外部とを遮断している。更に、図示の例は、駆動輪(FR車及びRR車の後輪、FF車の前輪、4WD車の全輪)用の車輪支持用転がり軸受ユニット12である為、上記ハブ本体20の中心部に、スプライン孔29を形成している。そして、このスプライン孔29に、等速ジョイント30のスプライン軸31を挿入している。
上述の様な車輪支持用転がり軸受ユニット12の使用時には、図8に示す様に、外輪13をナックル10に結合固定すると共に、ハブ本体20の回転側フランジ22に、図示しないタイヤを組み合わせたホイール9及びディスク2を支持固定する。又、このうちのディスク2と、上記ナックル10に固定した、図示しないサポート及びキャリパとを組み合わせて、制動用のディスクブレーキを構成する。制動時には、上記ディスク2を挟んで設けた1対のパッドをこのディスク2の制動用摩擦面である両側面に押し付ける。
ところで、上述した様な構造の車輪支持用転がり軸受ユニット12を上記ナックル10に結合固定する作業は、先ず、このナックル10の支持孔11に、上記車輪支持用転がり軸受ユニット12の外輪13を軸方向外側から挿入する。その後、上記ナックル10に設けている複数の通孔32に挿通した複数本のボルト14を、車輪支持用転がり軸受ユニット12の静止側フランジ19に設けている複数のねじ孔33に螺合し更に緊締する事により、上記外輪13と上記ナックル10とを結合固定する。
従来、上述の様な上記外輪13と上記ナックル10とを結合固定する作業は、前記等速ジョイント30の最大外径部の外径D30と、上記ナックル10の支持孔11の最小内径部の内径R10との大小関係に応じて、以下の(1)(2)の様に、段取りを変えていた。
(1)D30≦R10の場合
この場合には、上記等速ジョイント30を、上記ナックル10の支持孔11を軸方向外側から通過させる事ができる。この為、予め組み立てライン外で上記等速ジョイント30を上記車輪支持用転がり軸受ユニット12に取り付けてから、上記車輪支持用転がり軸受ユニット12を上記ナックル10に結合固定する事が可能になる。従って、この車輪支持用転がり軸受ユニット12と等速ジョイント30とを結合する作業と、この車輪支持用転がり軸受ユニット12と上記ナックル10とを結合する作業との前後は問わない。
(2)D30>R10の場合
この場合には、上記等速ジョイント30を、上記ナックル10の支持孔11を軸方向外側から通過させる事はできない。この為、上記等速ジョイント30を上記車輪支持用転がり軸受ユニット12に取り付けていない状態で、この上記車輪支持用転がり軸受ユニット12をナックル10に結合固定してから、上記等速ジョイント30をこの車輪支持用転がり軸受ユニット12に取り付ける。この作業は組み立てライン内で行なう為、手間の掛かる作業である。又、取り外しの際は、逆工程の作業を行なう。
又、等速ジョイントに限らず、ナックルの支持孔を軸方向外側から通過させられない部材が車輪支持用転がり軸受ユニットに付いている場合には、同様の作業を行なう。
又、上述した様な2つの条件では、以下の様な事が考えられる。
(1)の場合、万一、上記車輪支持用転がり軸受ユニット12と上記ナックル10とを結合固定するねじ等が破損すると、上記車輪支持用転がり軸受ユニット12は軸方向外側に抜け出して、脱輪する可能性がある。又、上記等速ジョイント30が小径である分、この等速ジョイント30の伝達トルク容量を十分に確保する事が難しくなる事も考えられる。
これに対して、(2)の場合には、上記ナックル10と上記等速ジョイント30とが干渉する為に上述の(1)の様な事は起こらない。
以上の事から、作業効率の面からは(1)の場合の方が好ましいが、軸方向への車輪支持用転がり軸受ユニットの抜け出し防止を確実に図ると共に、等速ジョイントの容量を確保する面からは、(2)の方が好ましい。
特開平5−27364号公報 特開2004−314820号公報 細川武志、「クルマのメカ&仕組み図鑑」、株式会社グランプリ出版、2003年8月7日発行、p.241
本発明は、上述の様な事情に鑑み、組み立て作業を能率良く行なえて、しかも、軸方向への車輪支持用転がり軸受ユニットの抜け出しを防止できるディスクブレーキ付車輪用回転支持装置を実現すべく発明したものである。
本発明のディスクブレーキ付車輪用回転支持装置は、車輪支持用転がり軸受ユニットと、ナックルと、パッド支持部材とを備える。
このうちの車輪支持用転がり軸受ユニットは、外周面に静止側フランジを、内周面に複列の外輪軌道を、それぞれ備えた外輪の内径側に、外周面の軸方向外端部に回転側フランジを、同じく軸方向中間部乃至内端部に複列の内輪軌道を、それぞれ備えたハブを、これら両内輪軌道と上記両外輪軌道との間に両列毎にそれぞれ複数個ずつ配置された転動体により、回転自在に支持して成る。
又、上記ナックルは、上記外輪を保持する為の保持部を有し、懸架装置を構成する。
又、上記パッド支持部材は、上記回転側フランジに支持固定されるディスクの軸方向両側に配置される1対のパッドをこのディスクの軸方向の変位を可能に支持した状態で、上記ナックルに結合固定される。
更に、上記アクチュエータは、上記両パッドを上記ディスクに向け押圧する為のものである。
特に、請求項1に記載したディスクブレーキ付車輪用回転支持装置の場合には、上記ナックルの保持部は、略U字形で、上記外輪を開口部から挿入可能な保持切り欠き部を備えている。又、この外輪は上記ナックルに対し、この保持切り欠き部の奥部に上記開口部から挿入した状態で、上記静止側フランジを介して結合固定されている。更に、上記保持切り欠き部の開口部は、上記パッド支持部材の両端部を、上記ナックルの一部でこの開口部近傍部分に結合固定する事により、塞いでいる。
又、上述の様な本発明のディスクブレーキ付車輪用回転支持装置を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した様に、上記開口部を、車両の前後方向に配置する。
又、この様な請求項2に記載したディスクブレーキ付車輪用回転支持装置を実施する場合に好ましくは、請求項3に記載した様に、上記パッド支持部材を上記保持部に対し、このパッド支持部材の上下両端部を車両の前後方向に挿通した結合ボルトを、上記ナックルの一部で上記開口部近傍部分に設けた車両の前後方向のねじ孔に螺合し更に緊締する事で結合固定する。
又、本発明のディスクブレーキ付車輪用回転支持装置を実施する場合に好ましくは、請求項4に記載した様に、上記外輪の外周面に、上記ナックルの保持部の内周縁を係合させる為の係合溝を形成する。そして、上記外輪は、この保持部の内周縁をこの係合溝に係合させた状態で、上記保持切り欠き部の奥部に挿入する。
又、上述の様な請求項4に記載したディスクブレーキ付車輪用回転支持装置を実施する場合に更に好ましくは、請求項5に記載した様に、上記外輪の外周面の係合溝を、この外輪の全周に亙り形成する。そして、この係合溝に、保持切り欠き部の奥部及び両側部と、パッド支持部材の端縁とを係合させる。
又、本発明のディスクブレーキ付車輪用回転支持装置を実施する場合に、例えば請求項6に記載した様に、ディスクブレーキを対向ピストン型とする。この場合には、上記パッド支持部材をキャリパとし、アクチュエータを、このキャリパでディスクを軸方向両側部分から挟む位置に設けられた部分に内蔵された、複数の油圧シリンダとする。
或は、請求項7に記載した様に、ディスクブレーキをフローティングキャリパ型とする。この場合には、パッド支持部材をサポートとし、アクチュエータを、このサポートに対し、ディスクの軸方向の変位を可能に支持されたキャリパに内蔵された、油圧シリンダとする。
上述の様な本発明のディスクブレーキ付車輪用回転支持装置によれば、軸方向への車輪支持用転がり軸受ユニットの抜け出しを防止でき、組み立て作業を能率よく行なえるディスクブレーキ付車輪用回転支持装置を実現できる。
即ち、本発明の様な構造とする事により、上記車輪支持用転がり軸受ユニットを、軸方向からではなく、ナックルの保持部に形成した保持切り欠き部の開口部から挿入する事ができる。この為、等速ジョイントの大きさに拘らず、同じ作業方法で、上記車輪支持用転がり軸受ユニットを上記ナックルに組み付ける事ができる。
又、請求項3に記載した発明の様に、外輪の外周面に形成した係合溝と上記保持部の内周縁とを係合させれば、上記等速ジョイントの最大外径部の外径が上記保持切り欠き部の内径より小さい場合で、万一、上記車輪支持用転がり軸受ユニットと上記ナックルとを固定するねじ等が破損しても、上記車輪支持用転がり軸受ユニットが軸方向に抜け出る事を防止できる。又、上記開口部は、パッド支持部材の両端部を上記開口部近傍部分に結合固定する事により塞いでいる為、上記車輪支持用転がり軸受ユニットが上記開口部から抜け出す事も防止できる。
[実施の形態の第1例]
図1〜2は、請求項1〜2に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。
尚、本例の特徴は、ナックル10に対し車輪支持用転がり軸受ユニット12及びパッド支持部材34を支持固定する部分の構造にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図6〜9に示したディスクブレーキ及びディスクブレーキ付車輪用回転支持装置の場合と同様である為、同等部分には同一符号を付して、重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
本例で使用している車輪支持用転がり軸受ユニット12は、図1(b)に示す様に、外周面に静止側フランジ19を、内周面に複列の外輪軌道18a、18b(図8参照)を、それぞれ備えた外輪13の内径側に、外周面の軸方向外端部に回転側フランジ22(図8参照)を、同じく軸方向中間部乃至内端部に複列の内輪軌道23(図8参照)、25を、それぞれ備えたハブ15を配置している。そして、これら両内輪軌道23、25と上記両外輪軌道18a、18bとの間に両列毎にそれぞれ複数個ずつ配置された玉26、26により、上記ハブ15を上記外輪13の内径側に、回転自在に支持している。
又、本例で使用しているパッド支持部材34は、図1(c)に示す様に、上下両端部に、このパッド支持部材34を、後述するナックル10の保持部36に形成されている保持切り欠き部37の開口部38の近傍部分に結合固定する為の、取付フランジ35を備えている。
又、本例で使用するナックル10は、図1(a)に示す様に、上記外輪13を保持する為の保持部36を有する。この保持部36は、略U字形で、この外輪13を開口部38から挿入可能な保持切り欠き部37を備える。又、上記保持部36の周辺に、上記車輪支持用転がり軸受ユニット12を結合固定する為の複数(本例では4個所)のねじ孔33a、33aと、上記パッド支持部材34を結合固定する為の1対のねじ孔33b、33bとを設けている。又、上記開口部38を、車両の前後方向に向けて形成している。
図2は、本例のディスクブレーキ付車輪用回転支持装置の組み付け後の状態を示している。上記車輪支持用転がり軸受ユニット12は上記ナックル10に対して、上記保持切り欠き部37に上記外輪13を、上記開口部38から、上記各ねじ孔33a、33aと上記静止側フランジ19に設けられている通孔32a、32aとが整合する位置まで挿入する。そして、これら各通孔32a、32aを挿通した図示しないボルトを、上記各ねじ孔33a、33aに螺合し更に緊締する事で、上記車輪支持用転がり軸受ユニット12を上記ナックル10に結合固定している。
又、上記パッド支持部材34は、上記開口部38から、上記取付フランジ35に設けている1対の通孔32b、32bと上記1対のねじ孔33b、33bとが整合する位置まで挿入し、これら両通孔32b、32bを挿通した図示しないボルトを、上記両ねじ孔33b、33bに螺合し更に緊締する事で、上記開口部38を塞ぐ様に、上記ナックル10に対し結合固定している。
本例の場合、上記保持部36が略U字形の上記保持切り欠き部37を備える様な構造の為、前記等速ジョイント30(図8参照)の最大外径部の外径の大小に拘わらず、上記外輪13を上記ナックル10の上記保持部36に挿入する事ができる。従って、予め組み立てライン外で上記等速ジョイント30を上記車輪支持用転がり軸受ユニット12に組み付けてから、車体への組み付け作業を行なう事ができる。この為、従来構造の第1例の様に、車輪支持用転がり軸受ユニットの外径とナックルの内径との大小関係に応じて、組み付け作業の段取りを変える必要がなく、作業効率を高める事ができる。
尚、上記等速ジョイント30の最大外径部の外径D30(図8参照)が上記保持部36の最小内径部の内径R36(図1参照)よりも大きければ(D30>R36)、上記等速ジョイント30と上記保持部36との干渉に基づき、この等速ジョイント30を結合固定した上記車輪支持用転がり軸受ユニット12が、軸方向外方に抜け出す事を防止できる。
[実施の形態の第2例]
図3は、請求項1〜3に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、パッド支持部材34をナックル10の保持部36に結合固定する為の1対のボルト39、39の配設方向を工夫している。即ち、これら両ボルト39、39を、上記パッド支持部材34の上下両端部に形成した取付フランジ35を車両の前後方向に挿通している。そして、上記両ボルト39、39を、上記保持部36に形成した保持切り欠き部37の開口部38の近傍部分に車両の前後方向に設けた、1対のねじ孔33c、33cに螺合し、更に緊締している。
上述の様な本例の構造の場合、車輪支持用転がり軸受ユニット12やディスクブレーキを構成する部品等のメンテナンスや交換の際に、上記パッド支持部材34を上記ナックル10から取り外す作業を効率良く行なう事ができる。その他の部分の構成及び作用に就いては、上述した実施の形態の第1例と同様であるから、重複する説明は省略する。
[実施の形態の第3例]
図4〜5は、請求項1〜4に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、車輪支持用転がり軸受ユニット12を構成する外輪13の外周面に、全周に亙り、係合溝40を形成している。そして、この係合溝40に、ナックル10の保持部36に形成した保持切り欠き部37の奥部及び両側部と、パッド支持部材34の先端縁(図5の左端縁)とを係合させている。
上述の様な構造の場合、上記ナックル10と上記車輪支持用転がり軸受ユニット12とが係合している為、この車輪支持用転がり軸受ユニット12が軸方向(図4の左右方向、図5の表裏方向)に変位する事を有効に防止できる。例えば、等速ジョイント30の最大外径部の外径D30(図8参照)が上記ナックル10の保持部36の最小内径部の内径R36(図1参照)よりも小さくても、万一、上記車輪支持用転がり軸受ユニット12と上記ナックル10を結合固定するねじ等が破損しても、上記係合に基づき、上記車輪支持用転がり軸受ユニット12が上記ナックル10から軸方向に抜け出す事を防止できる。
その他の部分の構成及び作用に就いては、上述した実施の形態の第2例と同様であるから、重複する説明は省略する。
尚、上述した様な本発明の総ての実施形態に関して、パッド支持部材34に組み付けるディスクブレーキは、請求項6に記載した様な、対向ピストン型(図6参照)や、請求項7に記載した様な、フローティングキャリパ型(図7参照)のどちらも使用できる。
上記対向ピストン型の場合には、パッド支持部材がキャリパであり、アクチュエータが、このキャリパでディスクを軸方向両側部分から挟む位置に設けられた部分に内蔵された複数の油圧シリンダとなる。
上記フローティングキャリパ型の場合には、パッド支持部材がサポートであり、アクチュエータが、このサポートに対し、ディスクの軸方向の変位を可能に支持されたキャリパに内蔵された油圧シリンダとなる。
上述した様な、本発明のディスクブレーキ付車輪用回転支持装置を車両に組み付けるのに、前輪駆動車及び4輪駆動車の場合には、ナックルの保持部に形成した保持切り欠き部の開口部の方向を、前輪は車体後方に、後輪は車体前方にする事が好ましい。この様にすれば、ナックルとパッド支持部材とを結合しているボルトに対して加速時に加わるトルクを低減する事ができる。又、後輪駆動車の場合には、前輪駆動車及び4輪駆動車の場合と逆の構成とする事が好ましい。
又、上記保持切り欠き部の内周面は水平よりも、この保持切り欠き部の開口部に向かうに従って徐々に上方に向かう方向に傾斜させる事が好ましい。この理由は、取り付け、取り外し作業時に、上記ナックルから上記パッド支持部材を取り外し、このナックルと車輪支持用転がり軸受ユニットとを結合固定しているボルトを外した場合でも、この車輪支持用転がり軸受ユニットが上記開口部の方へ転がって、上記ナックルから落ちると言った事を防止できるからである。
本発明の実施の形態の第1例の組み付け前の状態を示す部分切断正面図。 同じく、組み付け後の状態を示す部分切断正面図。 本発明の実施の形態の第2例を、車輪支持用転がり軸受ユニットを省略して示す断面図。 本発明の実施の形態の第3例を、パッド支持部材を省略して示す部分切断側面図。 同じく、パッド支持部材を組み付けた状態で示す、図4のA−A断面図。 対向ピストン型のディスクブレーキの1例を示す略斜視図。 フローティングキャリパ型のディスクブレーキの1例を示す略斜視図。 従来のディスクブレーキ付車輪用回転支持装置の1例を示す図。 従来のナックルを示す略斜視図。
符号の説明
1 対向ピストン型のディスクブレーキ
2 ディスク
3 アウタボディ部
4 インナボディ部
5 キャリパ
6 フローティングキャリパ型のディスクブレーキ
7 サポート
8 パッド
9 ホイール
10 ナックル
11 支持孔
12 車輪支持用転がり軸受ユニット
13 外輪
14 ボルト
15 ハブ
16 スタッド
17 ナット
18a、18b 外輪軌道
19 静止側フランジ
20 ハブ本体
21 内輪
22 回転側フランジ
23 内輪軌道
24 小径段部
25 第2の内輪軌道
26 玉
27 保持器
28a、28b シールリング
29 スプライン孔
30 等速ジョイント
31 スプライン軸
32、32a、32b 通孔
33、33a、33b、33c ねじ孔
34 パッド支持部材
35 取付フランジ
36 保持部
37 保持切り欠き部
38 開口部
39 ボルト
40 係合溝

Claims (7)

  1. 外周面に静止側フランジを、内周面に複列の外輪軌道を、それぞれ備えた外輪の内径側に、外周面の軸方向外端部に回転側フランジを、同じく軸方向中間部乃至内端部に複列の内輪軌道を、それぞれ備えたハブを、これら両内輪軌道と上記両外輪軌道との間に両列毎にそれぞれ複数個ずつ配置された転動体により回転自在に支持して成る車輪支持用転がり軸受ユニットと、上記外輪を保持する為の保持部を有し、懸架装置を構成するナックルと、上記回転側フランジに支持固定されるディスクの軸方向両側に配置される1対のパッドをこのディスクの軸方向の変位を可能に支持した状態で上記ナックルに結合固定されたパッド支持部材と、上記両パッドを上記ディスクに向け押圧する為のアクチュエータとを備えたディスクブレーキ付車輪用回転支持装置に於いて、上記ナックルの保持部は、略U字形で、上記外輪を開口部から挿入可能な保持切り欠き部を備えると共に、この外輪は上記ナックルに対し、この保持切り欠き部の奥部に上記開口部から挿入した状態で上記静止側フランジを介して結合固定されており、上記保持切り欠き部の開口部は、上記パッド支持部材の両端部を上記ナックルの一部でこの開口部近傍部分に結合固定する事により塞いでいる事を特徴とするディスクブレーキ付車輪用回転支持装置。
  2. 保持切り欠き部の開口部が、車両の前後方向に配置されている、請求項1に記載したディスクブレーキ付車輪用回転支持装置。
  3. パッド支持部材を保持部に対し、このパッド支持部材の上下両端部を車両の前後方向に挿通した結合ボルトを、上記ナックルの一部でこの開口部近傍部分に設けた車両の前後方向のねじ孔に螺合し更に緊締する事で、このナックルに対し結合固定している、請求項2に記載したディスクブレーキ付車輪用回転支持装置。
  4. 外輪の外周面に、ナックルの保持部の内周縁を係合させる為の係合溝が形成されており、この外輪は、この保持部の内周縁をこの係合溝に係合させた状態で保持切り欠き部の奥部に挿入されている、請求項1〜3のうち何れか1項に記載したディスクブレーキ付車輪用回転支持装置。
  5. 外輪の外周面の係合溝が、この外輪の全周に形成されており、この係合溝に、保持切り欠き部の奥部及び両側部と、パッド支持部材の端縁とが係合している、請求項4に記載したディスクブレーキ付車輪用回転支持装置。
  6. ディスクブレーキが対向ピストン型であり、パッド支持部材がキャリパであり、アクチュエータがこのキャリパのうちでディスクを軸方向両側部分から挟む位置に設けられた部分に内蔵された複数の油圧シリンダである、請求項1〜5のうち何れか1項に記載したディスクブレーキ付車輪用回転支持装置。
  7. ディスクブレーキがフローティングキャリパ型であり、パッド支持部材がサポートであり、アクチュエータが、このサポートに対し、ディスクの軸方向の変位を可能に支持されたキャリパに内蔵された油圧シリンダである、請求項1〜5のうち何れか1項に記載したディスクブレーキ付車輪用回転支持装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010216514A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Ihi Corp ローラユニット
CN103038041A (zh) * 2010-05-31 2013-04-10 株式会社Ihi 辊单元
JP2013071496A (ja) * 2011-09-27 2013-04-22 Daihatsu Motor Co Ltd ドディオン式リアサスペンション

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