JP4102040B2 - Soiウェーハの製造方法およびウェーハ分離治具 - Google Patents

Soiウェーハの製造方法およびウェーハ分離治具 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、SOIウェーハの製造方法およびそれに使用できるウェーハ分離治具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
シリコン酸化膜などの絶縁体層上にシリコン単結晶層をSOI(Silicon on Insulator)層として積層形成したSOIウェーハの代表的な製造方法として、貼り合わせ法がよく知られている。中でも、シリコン単結晶にイオンを注入して熱処理することにより、注入されたイオンの存在する層において、シリコンの結晶格子が部分的に切断される現象を利用してSOI層を形成するイオン注入剥離法、いわゆるスマートカット法(登録商標)が注目を浴びている。
【0003】
スマートカット法においては、図1に示すように、内部にイオン注入層41が形成されたボンドウェーハ31と、SOI層40が形成される予定のベースウェーハ32とを、少なくともいずれか一方のウェーハの貼り合わせ側主表面表層部をなす酸化膜等の絶縁体層33を介して密着させた状態で熱処理を行う。該熱処理により、イオン注入層41にてボンドウェーハ31の貼り合わせ側主表面表層部をSOI層40として剥離するとともに、ベースウェーハ32に接合することによりSOIウェーハ39が得られる。
【0004】
上記製造過程において、ボンドウェーハ31の残部である残存ウェーハ38とSOIウェーハ39との分離を、従来は以下のようにして行っていた。図7に示すように、熱処理終了後、炉から取り出されたボート30の保持溝30aには、残存ウェーハ38とSOIウェーハ39とが重ね合わせ状態で保持されている。真空チャック36を用い、残存ウェーハ38またはSOIウェーハ39の裏面側からチャックして、これを回収する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図7に示すように真空チャックを用いると、ウェーハ同士の平行な位置関係を保ちつつ接触しないように分離させることが難しい。分離すべきウェーハ同士が擦れあうと、表面にキズが生じてしまう。特に、SOIウェーハの側にキズが生じると歩留まりの低下を招くので好ましくない。
【0006】
そこで本発明は、ウェーハ表面にキズを発生させることなくSOIウェーハを製造する方法およびそれに使用できるウェーハ分離治具を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
上記課題を解決するために、本発明のSOIウェーハの製造方法は、
内部にイオン注入層が形成されたボンドウェーハと、SOI層が形成される予定のベースウェーハとを、少なくともいずれか一方のウェーハの貼り合わせ側主表面表層部をなす絶縁体層を介して密着させた状態で熱処理を行うことにより、ボンドウェーハにおける貼り合わせ側主表面表層部をSOI層としてイオン注入層にて剥離するとともに、ベースウェーハに接合することによりSOIウェーハを得るSOIウェーハ形成工程と、
SOIウェーハ形成工程にて得られるSOIウェーハと、剥離を生じた後のボンドウェーハの残部である残存ウェーハとの積層体を一方が上、他方が下となるように保持し、その下側ウェーハに対し上側ウェーハを面内方向に相対的に滑らせることにより両者を互いに分離させるウェーハ分離工程と、
を含むことを特徴とする。
【0008】
上記本発明は、前述したようにイオン注入を行ってSOI層を形成するスマートカット法に基づく貼り合わせSOIウェーハの製造方法であり、熱処理後に行うSOIウェーハと残存ウェーハとの分離を、一方を他方に対して面内方向に滑らせる形で行なうようにしたものである。このようにすると、ウェーハ同士の接触によるキズの発生を抑制することができる。SOIウェーハと残存ウェーハとの分離を、キズを生じさせることなく確実に行えるので、製造歩留まりを向上させることが可能となる。
【0009】
なぜ、ウェーハ同士が擦れ合わないのかは、次のように説明できる。スマートカット法においてウェーハ剥離のための熱処理を行うと、イオン注入層に存在するイオンがガス化し、シリコンの結合が切断されて割れ(剥離)が生じる。その結果、SOIウェーハと残存ウェーハとの間には微小な隙間が形成される。この隙間があるために、ウェーハ同士をほとんど擦れ合わせることなく、一方のウェーハを他方に対して滑り移動させることができるのである。
【0010】
滑り移動を実現する具体的な方法としては、下側ウェーハのみ固定保持した状態で積層体を傾斜させることにより、上側ウェーハを自重により滑り移動させるという方法が採用できる。イオン注入層においては、熱処理後、ほとんど全面において剥離が生じ微小な隙間が形成されるが、研磨ダレが存在するウェーハ外周部のごく僅かな部分では剥離が発生せず、ウェーハ同士の接合に寄与するテラス状接合部として残る。この接合力はごく弱いので、下側ウェーハを固定した状態で傾斜させるのみで、上側ウェーハは自重により滑り移動していき、互いのウェーハは分離するに至る。このように、傾けて滑らせるだけなので、真空チャックのような高価な道具も全く必要ないし、行うべき操作も非常に簡単である。
【0011】
ところで、上記本発明のSOIウェーハの製造方法における支持体として、以下のような治具を使用することができる。すなわち、本発明のウェーハ分離治具は、1対のウェーハが重なり合った状態の積層体を、個別のウェーハに分離させるための治具であって、
積層体を厚さ方向に支持する支持面と、積層体における下側ウェーハの当該治具に対する滑り移動を阻止するとともに、上側ウェーハの下側ウェーハに対する滑り移動を許容するように高さ調整された支持面上の第一ストッパとを備え、
支持面に積層体を載せて傾け、上側ウェーハを自重により下側ウェーハに対して面内方向に相対的に滑り移動させて、両者を互いに分離させるように構成されたことを特徴とする。
【0012】
上記本発明のウェーハ分離治具を用いれば、例えば前述したSOIウェーハと残存ウェーハとの積層体をウェーハの主表面にキズを生じさせること無く、しかも容易に個別のウェーハに分離させることができる。これにより、真空チャックを用いる場合よりも製造歩留まりを向上させることが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態について説明する。
本発明のSOIウェーハの製造方法は、前述したようにスマートカット法に基いた製造方法である。スマートカット法については、図1に例示した通りである。
【0014】
まず、2枚のシリコン単結晶ウェーハ31,32を用意して、以下の処理を施す。少なくともいずれか一方のウェーハの主表面に熱酸化法、CVD法等の公知のシリコン酸化膜形成方法により予め酸化膜33を形成しておく。この酸化膜33は、シリコン窒化膜でも代用できるが、シリコン酸化膜は絶縁性、製造容易性の点において優れるので最適である。水素、希ガスおよびハロゲン等の軽元素の中から選ばれる少なくとも1種類の元素をイオン化し、上記シリコン単結晶ウェーハ31(ボンドウェーハ)の主表面よりイオン注入するとともに、内部にイオン注入層41を形成する。他方は、SOI層40が形成される予定のベースウェーハ32とする。
【0015】
次に、貼り合わせ側の主表面部に形成された酸化膜33を介して上記ベースウェーハ32とボンドウェーハ31とを密着させたのち、約400〜600℃の温度で熱処理を行う。この熱処理により、前述したイオン注入層41にて剥離層41’を形成するとともに、ベースウェーハ32に接合された形のSOI層40を形成する。以上がSOIウェーハ形成工程である。
【0016】
剥離層41’は、イオン注入層41に存在していた軽元素が熱処理によりガス化して、シリコンの結合が切断されて生じたものである。熱処理を行っている最中は、ベースウェーハ32へのSOI層40の接合過程と、ボンドウェーハ31からのSOI層40の剥離過程とが同時に進行している。熱処理終了後、残存ウェーハ38とSOIウェーハ39とは、剥離せずにわずかにテラス状に残存した部分のごく弱い結合力により重なり合っている。なお、ベースウェーハ32とSOI層40との強固な接合を実現するために、SOIウェーハ39を回収したのちスマートカット法での熱処理よりも高い温度、たとえば1100〜1200℃程度の温度で再度熱処理を行うことが望ましい。
【0017】
図2は、ウェーハを保持させて熱処理炉内に導入し、熱処理を行うための石英製ボート10の断面模式図である。図2(a)はウェーハと平行な方向での断面図、図2(b)はウェーハの並び方向と平行な方向での断面図をそれぞれ示している。ボンドウェーハ31およびベースウェーハ32は、3箇所の支持部11,11,12でウェーハを支持するボート10によって密着状態が維持されつつ、熱処理炉内に導入される。図2に示す形態のボート10は、相当枚数のウェーハをバッチ処理できるため生産性に非常に優れる。その一方で、SOIウェーハ形成工程の後に行わなければならないウェーハ同士の分離工程においては、1枚ずつチャックして回収しようとするとウェーハ同士の接触を免れず、ウェーハの表面にキズが生じやすい。
【0018】
本発明においては、チャックを用いずウェーハ同士の分離を次のようにして行う。すなわち、SOIウェーハ形成工程にて得られる、SOIウェーハ39と剥離を生じた後のボンドウェーハ31の残部である残存ウェーハ38との積層体34を一方が上、他方が下となるように保持し、その下側ウェーハに対し上側ウェーハを面内方向に相対的に滑らせる。従って、ボート10に保持されている状態から、一旦2枚まとめて回収し、それから分離させることになる。このようにすれば、ウェーハの分離時にウェーハ同士が擦れ合うことに基づくキズの発生を抑制できる。
【0019】
上記のウェーハ分離工程においては、SOIウェーハ39を固定側として支持し、残存ウェーハ38を上側ウェーハとして滑り移動させるとよい。そうすれば、両者が分離した後も、SOIウェーハ39のSOI層40の形成されている主表面が他のものに接触することも全くないので好ましい。
【0020】
ウェーハを滑り移動させるための具体的な手段としては、たとえば下側ウェーハのみ固定保持した状態で積層体34を傾けることにより、上側ウェーハを自重により滑り移動させるという方法を好適に採用できる。積層体34を傾斜させるのみでよいので、この工程に必要な設備や道具を極めて簡便なものにできる。
【0021】
また、図6(a)に示すように、下側ウェーハのみ固定できるように、下側ウェーハよりも浅く形成された凹部にはめ込む形で積層体34を載置して、これを略水平に保持した状態で、ウェーハの面内方向からガスGを噴射して上側ウェーハを滑り移動させるという方法も適用できる。さらに図6(b)に示すように、(a)と同じ状態にて、位置の微調整が可能なアーム13により、上側ウェーハのみを周縁部からウェーハの中心方向に押圧することによって、滑り移動させるという方法でもよい。
【0022】
上記したように、積層体34を傾斜させてSOIウェーハ39と残存ウェーハ38とを分離する工程に、図3に示すウェーハ分離治具1を好適に使用できる。ウェーハ分離治具1は全体として板状の形態を有し、積層体34を厚さ方向に支持する支持面1pと、積層体34における下側ウェーハの当該治具1に対する滑り移動を阻止するとともに、上側ウェーハの下側ウェーハに対する滑り移動を許容するように高さ調整された支持面1p上の第一ストッパとを備える。上記支持面1pに積層体34を載せてウェーハ分離治具1を傾ければ、上側ウェーハは自重により下側ウェーハに対して面内方向に相対的に滑り移動して、互いに分離するに至る。
【0023】
図3に示すように、第一ストッパは、たとえば下側ウェーハの厚さよりも小さい段差が形成された段差部2として構成できる。このようにすれば、積層体34を傾斜させたとき、下側ウェーハは該段差部2に引っ掛かる形にて滑り移動が阻止され、上側ウェーハだけが傾斜方向に滑り移動する。段差部2は、下側ウェーハの周縁に当接するのみであるから、ウェーハの表面にキズがつく恐れもない。
【0024】
さらに、下側ウェーハを保持する領域を挟んで第一ストッパ(段差部2)と反対側には、ウェーハの分離時と逆方向に傾斜させたときの積層体34の滑り落ちを阻止する第二ストッパを備える。この第二ストッパは、積層体34が自身の内側に保持されるように調整・配置された鉤状部3として構成できる。この鉤状部3に、積層体34の周縁部が適度なクリアランスを有する形にてはまり込み、前述したボート10より該積層体34を直接回収することが可能となる。
【0025】
また、ウェーハ分離治具1には、ウェーハ分離のための傾斜方向における、段差部2よりも下方に、分離後の上側ウェーハを回収・保持するための回収部4が、下側ウェーハを保持する領域から延びる形態で設けられている。分離後には、この回収部4に上側ウェーハ、段差部2を挟んで反対側(積層体34の支持位置)に下側ウェーハがそれぞれ残留し、簡単に各ウェーハごとに回収できる。また、ウェーハ分離治具1の両サイドにはガイド5が設けられており、所定の傾斜方向以外に多少傾けてもウェーハが治具から脱落する恐れはない。
【0026】
また、ウェーハ分離治具1’の別形態を図9(a)に示す。ウェーハ分離治具1’は、支持面1pに円弧状に形成された下側ウェーハの厚さよりも小さい段差2’が第一ストッパとして機能する。断面図(図9(b))にも示す通り、その段差2’を境界にして、高所側は上側ウェーハを回収すべきウェーハ回収部4となり、低所側に第二ストッパとして機能する鉤状部3を備える。なお、ウェーハ分離治具1の形状、すなわち鉤状部3側の形状は、ボートやサセプタから積層体34を回収しやすいように調整される。
【0027】
前述した本発明の方法に基づき、図3に示したウェーハ分離治具1を用いてボート10から積層体34を回収するときの様子を図4に示す。まず、板状のウェーハ分離治具1を、ボート10に保持されたウェーハ(積層体34)と概ね平行に保ちつつ、SOIウェーハ39側から接近させる。ウェーハ分離治具1は、鉤状部3側において二股に分かれており、ボート10の中央の支持部12と両サイドの支持部11との間に鉤状部3を進入させることができる。そこで、鉤状部3が積層体34の下端よりも若干下に位置するようにウェーハ分離治具1を下降させる。そして、鉤状部3に積層体34の下端周縁部を引っ掛ける形にてはめ込み、その状態を保持しつつ上昇させる。続いて、図5に示すように回収部4が下側となるように、水平線HLに対して徐々に傾斜させる。この操作に伴い、上側ウェーハである残存ウェーハ38が滑り移動して、段差部2を経て回収部4に到達する。
【0028】
一方、図8に示すように、オーブン型熱処理炉20で熱処理を行う場合、積層体34はサセプタ21によって略水平に保持されているので、この状態のままで回収することが好ましい。たとえば、ウェーハを保持するためのザグリ23と、ウェーハ分離治具1を積層体34の下方に挿入するための開放部22とをサセプタ21に形成しておくと、熱処理後の積層体34を下方からすくい上げる形にてウェーハ分離治具1へ移動させて、ウェーハ分離工程にスムーズに移行できるので好適である。
【0029】
また、本実施形態ではウェーハ分離治具1は、安価で加工が容易であるという理由からアクリル板にて構成してあるが、フッ素樹脂など他の樹脂材料はもちろん、ウェーハの汚染を防止するために、石英やSiCなどの材料を使用して構成することもできる。また、積層体34を傾斜させ、上側ウェーハが滑り移動を開始しても、下側ウェーハは支持面1pとの摩擦抵抗により位置決め保持されるようにする下側ウェーハの固定形態も、段差部2を設ける形態の代替として例示できる。具体的には、摩擦抵抗の大きいシート状の材料を支持面1pに貼り付ける、支持面1pに摩擦抵抗を向上させるための粗面加工を施すなどの方法が例示できる。このようにすれば、段差部2を省略できるという利点もある。
【0030】
【実施例】
本発明の効果を確かめるために以下の実験を行った。まず、主表面の面方位が(100)、抵抗率10Ω・cm、直径200mmのシリコン単結晶ウェーハを用意し、図1に示す方法に従ってSOIウェーハ39を複数作製した。ボンドウェーハ31における酸化膜33の厚さは145nmとし、加速電圧56keV、ドーズ量5.5×1016cm−2の条件でHイオン注入を行った。該条件によると約340nmの厚さのSOI層40が形成される。熱処理は、図2に示した形態のボート10を用い、ArとNの混合ガスによる不活性雰囲気中、500℃の温度で30分間行った。熱処理炉からボート10を取り出して、図7に示すように真空チャック36を用いる方法により、SOIウェーハ39と残存ウェーハ38とを分離して、それぞれ回収した。回収後のSOIウェーハ39について、さらに1100℃の温度で2時間熱処理を行ったのち、表面のポリッシュ(取り代100nm)を行った。このようにして得られたSOIウェーハ39の表面を光学的表面検査装置(KLAテンコール社製SP−1)で検査し、キズの発生箇所を調べた。複数のSOIウェーハ39について調べた結果、その全てに図10(a)に示すように縞状のキズ痕が検出された。
【0031】
次に、図3に示した本発明のウェーハ分離治具1を用い、前述した本発明の方法に従って、SOIウェーハ39と残存ウェーハ38との分離を行った実験結果について説明する。他の条件は全く同じである。キズの発生箇所を調べた結果を図10(b)に示す。本発明の方法により作製されたSOIウェーハ39には、いずれのウェーハに関しても図10(a)に見られたようなキズは検出されなかった。この結果からも明らかなように、本発明の方法を適用することにより、ウェーハにほとんどキズを生じさせることなくSOIウェーハ39を製造できる。
【0032】
以上、本発明は実施の形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲にて種々の態様で実施できることはいうまでもない。また、図面は理解のための模式的なものであることを断っておく。
【図面の簡単な説明】
【図1】スマートカット法によるSOIウェーハの製造工程説明図。
【図2】熱処理に用いられるボートの断面図。
【図3】本発明のウェーハ分離治具の全体図。
【図4】熱処理後、残存ウェーハとSOIウェーハとの積層体を本発明のウェーハ分離治具を用いてボートから回収する態様を示す模式図。
【図5】本発明のウェーハ分離治具を用い、熱処理後のウェーハ同士を分離させる態様を示す模式図。
【図6】積層体を略水平に保持した状態で上側ウェーハを滑り移動させる方法の別態様を説明する図。
【図7】従来のSOIウェーハの回収方法を説明する図。
【図8】オーブン型熱処理炉で熱処理を行う場合の積層体の回収方法を説明する図。
【図9】ウェーハ分離治具の別形態を示す図。
【図10】SOIウェーハの表面検査の結果を示す図。
【符号の説明】
1,1’ ウェーハ分離治具(支持体)
2 段差部(第一ストッパ)
2’ 段差(第一ストッパ)
3 鉤状部(第二ストッパ)
4 回収部
31 ボンドウェーハ
32 ベースウェーハ
33 酸化膜(絶縁体層)
34 積層体
38 残存ウェーハ
39 SOIウェーハ
40 SOI層
41 イオン注入層

Claims (8)

  1. 内部にイオン注入層が形成されたボンドウェーハと、SOI層が形成される予定のベースウェーハとを、少なくともいずれか一方のウェーハの貼り合わせ側主表面表層部をなす絶縁体層を介して密着させた状態で熱処理を行うことにより、前記ボンドウェーハにおける貼り合わせ側主表面表層部を前記SOI層として前記イオン注入層にて剥離するとともに、前記ベースウェーハに接合することによりSOIウェーハを得るSOIウェーハ形成工程と、
    前記SOIウェーハ形成工程にて得られる前記SOIウェーハと、剥離を生じた後の前記ボンドウェーハの残部である残存ウェーハとの積層体を一方が上、他方が下となるように保持し、その下側ウェーハに対し上側ウェーハを面内方向に相対的に滑らせることにより両者を互いに分離させるウェーハ分離工程と、
    含み、
    そのウェーハ分離工程は、前記下側ウェーハのみ固定保持した状態で前記積層体を傾斜させることにより、前記上側ウェーハを自重により滑り移動させることを特徴とするSOIウェーハの製造方法。
  2. 前記ウェーハ分離工程において、前記SOIウェーハを固定側として支持し、前記残存ウェーハを滑り移動させることを特徴とする請求項1記載のSOIウェーハの製造方法。
  3. 前記下側ウェーハの滑り移動を阻止するとともに、前記上側ウェーハの前記下側ウェーハに対する滑り移動を許容するように高さ調整された第一ストッパを、前記下側ウェーハを支持する支持面上に備えた支持体を用い、
    前記支持面に前記積層体を載せ、前記積層体を前記分離のために傾斜させることを特徴とする請求項1または2記載のSOIウェーハの製造方法。
  4. 前記支持面に、前記下側ウェーハを挟んで第一ストッパと反対側に、ウェーハの分離時と逆方向に傾斜させたときの前記積層体の滑り落ちを阻止する第二ストッパを備えた前記支持体を用いることを特徴とする請求項記載のSOIウェーハの製造方法。
  5. 前記分離のための傾斜方向における、前記第一ストッパよりも下方に、前記上側ウェーハの回収部を備えた前記支持体を用い、その回収部に分離後の上側ウェーハを回収・保持することを特徴とする請求項または記載のSOIウェーハの製造方法。
  6. 1対のウェーハが重なり合った状態の積層体を、個別のウェーハに分離させるための治具であって、
    前記積層体を厚さ方向に支持する支持面と、前記積層体における下側ウェーハの当該治具に対する滑り移動を阻止するとともに、上側ウェーハの下側ウェーハに対する滑り移動を許容するように高さ調整された前記支持面上の第一ストッパとを備え、
    前記支持面に前記積層体を載せて傾斜させ、前記上側ウェーハを自重により前記下側ウェーハに対して面内方向に相対的に滑り移動させて、両者を互いに分離させるように構成されたことを特徴とするウェーハ分離治具。
  7. 前記支持面に、前記下側ウェーハを挟んで第一ストッパと反対側に、ウェーハの分離時と逆方向に傾斜させたときの前記積層体の滑り落ちを阻止する第二ストッパを備えたことを特徴とする請求項記載のウェーハ分離治具。
  8. 前記分離のための傾斜方向における、前記第一ストッパよりも下方に、分離後の上側ウェーハを回収・保持するための回収部を備えたことを特徴とする請求項または記載のウェーハ分離治具。
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