JP4099898B2 - ユーカリ属植物の成木を形質転換する方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ユーカリ属植物の成木に由来する不定苗条にアグロバクテリウム菌を感染させて、形質転換されたユーカリ属植物を作出する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ユーカリ属植物(Eucalyptus spp.)は、オーストラリアを中心とするオセアニア地域に500種以上が自生する多種属植物である。このユーカリ属植物の多くが、成長性に優れること、様々な環境に対する適応性があること、深刻な害虫被害が少ないこと、更に産業的には木材生産、パルプ生産、薪炭材の生産に適していることから、世界各地でユーカリ属植物の植林がなされている。1990年の国連食糧農業機関の調べでは、世界中で推計1千万ヘクタール、熱帯地域の人工林面積の約1/4にユーカリ属植物が植栽されている。このユーカリ属植物の生産性を更に高めるために、選抜・交雑による育種が行われており、例えばブラジルでは成長性に加えて、紙パルプ産業においては重要な因子である容積重やパルプ収率を指標に選抜・交雑による育種を行い、材積では2.3倍、パルプ収率では2.4倍も増収したことを報告している〔Zobel, Wallenberg Prize Symposium, Faul, Sweden (1984)〕。
【0003】
更に近年では遺伝子組換え技術の進歩によって、特定の遺伝子の単離、改変及び植物への組換え遺伝子の再導入が多くの植物種で可能になり、選抜・交雑等の従来育種法では不可能な異種生物から単離した有用遺伝子、あるいは植物自身が元来保有する遺伝子の改変遺伝子を形質転換する植物育種が積極的に行われている。このような状況のもと木本性植物の形質転換においても、アグロバクテリウム菌を介した形質転換方法が広く利用されるようになってきた。例えば、ロブロリーパイン〔Sederoff et al. Bio/Technology 4:647-649(1986)〕、ポプラ〔Fillatti et al. Mol.Gen.Genet. 206:192-199(1987)〕、ウオールナット〔McGranahan et al. Bio/Technology 6:800-804(1988)〕、リンゴ〔James et al. Plant Cell Rep. 7:658-661(1989)〕、プラム〔Mante et al. Bio/Technology 9:853-857(1991)〕等多数の文献に報告されている。
【0004】
しかし、現時点でも全ての木本性植物が安定的に形質転換できるようになったわけではない。目的の木本性植物でアグロバクテリウム菌による形質転換技術を確立するためには、(1) 形質転換細胞からの植物体の再分化方法、(2) 植物組織に対するアグロバクテリウム菌の感染方法を開発する必要がある。そのため、本発明者らはこれまでユーカリ属植物の組織あるいは単細胞から植物体を再生させる方法として、苗条原基の利用に関する特許(特開昭62-55020号公報、特開昭63-7720号公報、特開昭64-47318号公報、特開平2-265419号公報、特開平4-4828号公報、特開平5-236832号公報、特開平9-98684号公報)、プロトプラストの利用に関する特許(特開平2-128631号公報、特開昭64-43138号公報、特開平2-128631号公報)、早生分枝の利用に関する特許(特開平10-304785 号公報)を出願している。更にこれらの再分化方法を利用して形質転換する目的から、ユーカリ属植物のプロトプラストにエレクトロポレーション法によって外来遺伝子を導入する形質転換植物の作出法(特開平4-53429号公報)を提案している。
【0005】
しかしながら、エレクトロポレーション法による形質転換植物の作出では、形質転換植物を得るまでに長時間を要するばかりでなく、形質転換植物が得られる頻度が低い等の問題があった。そこで、ユーカリ属植物の実生由来の子葉あるいは胚軸に対してアグロバクテリウム菌の感染を行うことによって、効率的に形質転換植物を得る方法(特開平7-203790号公報、特開平8-89113号公報)を提案した。
【0006】
これらの方法は、これまで形質転換が困難であったユーカリ属植物の形質転換を可能にした。しかし、同じ方法で屋外より採取した成木の外植体に対してアグロバクテリウム菌の感染を行った場合、傷害あるいはアグロバクテリウム菌との共存培養の結果、誘導されたポリフェノールによって外植体が黒変する等の問題が生じ、形質転換植物を作出するには至らなかった。
【0007】
一方、本発明者以外によるユーカリ属植物のアグロバクテリウム菌による形質転換に関しては、これまでユーカリ・グロブラス(Eucalyptus globulus)で遺伝子導入に成功していることが報告されているが、形質転換植物の再分化が行われていない〔Landre et al. Plant Sci. 127:81-91(1997)、Serrano et al. J. Exp. Botany 47:285-290(1996)〕。また、ユーカリ・カマルドレンシスでも形質転換植物の再分化に成功していることが報告されているが、形質転換率が低いことから、安定的な形質転換系になるには至っていない〔Mullins et al. Plant Cell Rep. 16:787-791(1997)〕。更に、同じユーカリ・カマルドレンシスで胚軸を形質転換の材料として形質転換植物の再分化にも成功していることが報告されているいるが、胚軸を材料とするため、特定の成木に対して形質転換することはできない〔Ho et al. Plant Cell Rep. 17:675-680(1998)〕。更に、成木の形質転換を目的として、国際出願WO96/25504公報にはユーカリ属植物の成木から外植体を取り出し、これを組織培養して得た植物体に形質転換する方法が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術では、ユーカリ属植物の成木を形質転換することは可能になったが、形質転換カルスの形成率と、それに続く形質転換植物の再生率が十分ではなかった。本発明はユーカリ属植物の成木から効率的に形質転換できる不定苗条を誘導し、その不定苗条に対してアグロバクテリウム菌の感染を行い、形質転換カルスを得た後、苗条原基形成を経由させて、その形質転換植物を作出する方法を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために種々の検討を行った結果、ユーカリ属植物の成木から形質転換能の高い組織培養物を誘導することにより、効率的にユーカリ属植物の成木を形質転換できることを見出した。
【0010】
即ち、本発明は、
(1) ユーカリ属植物の成木から得た外植体から不定苗条を誘導し、これらを感染誘導培地で7〜21日間遮光条件下で前培養し、次いで前記感染誘導処理を施した不定苗条にアグロバクテリウム菌を含有する感染培地で感染させ、感染組織片を抗生物質を添加した除菌培地で竪型回転培養することにより、除菌及び形質転換カルスの選抜を行い、更に光照射下で竪型回転培養することによる苗条原基形成を介して、形質転換植物を再分化させることを特徴とするユーカリ属植物の成木を形質転換する方法である。
【0011】
(2) また本発明は、アグロバクテリウム菌を感染させる不定苗条が早生分枝あるいは多芽体であることを特徴とする前項(1) に記載のユーカリ属植物の成木を形質転換する方法である。
【0012】
(3) また本発明は、感染に用いる不定苗条を0.01〜2 mg /lのナフタレン酢酸を含有する感染誘導培地に7〜21日間遮光条件下で培養した後、アグロバクテリウム菌に感染させることを特徴とする前項(1) 又は(2) に記載のユーカリ属植物の成木を形質転換する方法である。
【0013】
(4) また本発明は、感染培地の植物ホルモン組成がナフタレン酢酸を0.2〜5.0 mg /l、1-(2-クロロ-4-ピリジル)-3-フェニル尿素あるいはN-(2-クロロ-4-ピリジル)-N'-フェニル尿素を0.02〜1.0 mg /l含有することを特徴とする前項(1) 〜(3) のいずれか1項に記載のユーカリ属植物の成木を形質転換する方法である。
【0014】
(5)更に本発明は、ユーカリ属植物として、ユーカリ・カマルドレンシス(Eucalyptus camaldulensis)、ユーカリ・グロブラス(Eucalyptus globulus)、ユーカリ・グランディス(Eucalyptus grandis)、ユーカリ・ユーロフィラ(Eucalyptus urophylla)及びこれらを片親とする交雑種であることを特徴とする前項(1) 〜(4) のいずれか1項に記載のユーカリ属植物の成木を形質転換する方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のユーカリ属植物における成木の効率的な形質転換方法について詳しく説明する。
本発明の形質転換方法は、既に提案している木本性植物のクローン増殖法(特開平10-304785 号公報)に従って、ユーカリ属植物の成木より無菌的に成長点を含む組織を摘出し、無機塩類、炭素源及びビタミン類を含有する人工液体培地を使用して、光照射下、竪型回転培養によって作出した早生分枝、あるいはユーカリ属植物の成木より無菌的に茎頂を含む組織を摘出し、無機塩類、炭素源及びビタミン類、ホルモン類を含有する人工固体培地に置床することによって得られる多芽体をアグロバクテリウム菌による感染材料として用いることにより、形質転換植物の作出を可能とする。更に、アグロバクテリウム菌の感染培地に用いるホルモン条件の検討、感染前の感染誘導として早生分枝あるいは多芽体を無機塩類、炭素源及びビタミン類、ホルモン類を含有する人工固体培地に移植し、遮光条件下で培養することにより、効率的にユーカリ属植物の成木を形質転換することを可能にする。
【0016】
〈アグロバクテリウム菌を感染させるための成木からの早生分枝の作出〉
屋外に生育しているユーカリ属植物の成木を材料に、当年枝の茎頂あるいは腋芽を含む5〜20mmの外植体を通常の殺菌方法を用いて殺菌調製の後、例えばWPM〔Loyd & McCown Proc. Int. Plant Prop. Soc. 30:421-427(1980)〕、B5〔Gamborg et al. Exp. Cell Res. 50:151-158(1968)〕、MS〔Murashige & Skoog Physiol. Plant 15: 473-497(1962)〕基本培地等に、炭素源として、例えばショ糖を1〜3%加えた液体培地の中で竪型回転培養を行う。培養条件は1〜10rpmの回転速度、下辺1,000〜2,000ルクスで、上辺が10,000〜20,000ルクスの照度、15〜35℃の温度とし、竪型回転培養することにより、30〜50日で苗条の伸長と増殖を同時にできる早生分枝が得られる。なお、得られた早生分枝の茎頂を含む一部の組織片を継代することにより増殖を繰り返し行うことが可能である。
【0017】
〈アグロバクテリウム菌を感染させるための成木からの多芽体の作出〉
屋外に生育しているユーカリ属植物の成木を材料に、当年枝の茎頂あるいは腋芽を含む5〜20mmの外植体を通常の殺菌方法を用いて殺菌調製の後、例えばWPM、B5、MS基本培地等に、植物ホルモンであるオーキシン類としてナフタレン酢酸(NAA)、インドール酪酸(IBA)、インドール酢酸(IAA)等を0.01〜0.02mg/l及びサイトカイニン類としてベンジルアデニン(BA)、1-(2-クロロ-4-ピリジル)-3-フェニル尿素(4-PU)、N-(2-クロロ-4-ピリジル)-N'-フェニル尿素(4CPPU)、1-フェニル-3-(1,2,3-チアジアゾル-5-イル)尿素(TDZ)等を0.01〜0.02mg/lを含有し、更に炭素源として、例えばショ糖1〜3%、支持体材として寒天0.3〜0.6%あるいはゲランガム0.15〜0.3%を含有する多芽体誘導培地に植え付ける。
培養条件は、照度1,000〜10,000ルクス、温度15〜35℃の条件があげられる。以上の条件で20〜50日間培養することによって、多芽体を得ることが可能である。なお、得られた多芽体は一部の茎頂を含む組織片を継代することにより増殖を繰り返し行うことが可能である。
【0018】
〈不定苗条の感染誘導処理〉
アグロバクテリウム菌を感染させるため、早生分枝あるいは多芽体の茎頂を含む組織片を20〜50mmの長さにナイフで切り取り、例えばWPM、B5、MS基本培地等に、オーキシン類としてNAA、IBA、IAA等を0.01〜0.2 mg/l、またサイトカイニン類としてBA、4-PU、4CPPU、TDZ等を0.01〜0.2 mg/lの濃度で含有し、更に炭素源として、例えばショ糖1〜3%、支持体材として寒天0.3〜0.6%あるいはゲランガム0.15〜0.3%を含有する感染誘導培地に植え付ける。培養は遮光条件下、温度15〜35℃の条件で7〜20日間培養する。
【0019】
〈アグロバクテリウム菌の調製〉
アグロバクテリウム菌は、そのTiプラスミドを無毒化したもの、あるいは無毒化していない菌株を用意する。導入する遺伝子は、植物細胞内で発現するように改良した後に、Tiプラスミドベクターあるいはバイナリーベクターに結合し、アグロバクテリウム菌に形質転換して使用する〔Chilton et al. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77:4060-4064(1980)〕、〔Herrera-Estrella et al. Nature 303:209-213(1983)〕。
上記の方法で得たアグロバクテリウム菌を、ベクターの保有する抗生物質抵抗性遺伝子が規定する適正量の選抜抗生物質を添加したL-液体培地〔Miller Experiments in Molecular Genetics(1972)〕10g/l Bact-tryptone、 5g/l Bact-yeast extract及び 5g/l NaClにて、30℃、一晩でO.D. 600が0.8以上まで培養する。
【0020】
〈アグロバクテリウム菌の感染〉
感染誘導処理した早生分枝あるいは多芽体の植物組織を、0.1%の界面活性剤(Tween-20)で洗浄した後、ナイフで2〜10mmの大きさに切断し、アグロバクテリウム菌の感染培地、例えばWPM、B5、MS基本培地等に、サイトカイニン類として 4-PU、4CPPU、BA、TDZあるいはカイネチン等を、またオーキシン類としてNAA、2,4-DあるいはIAA等と、ショ糖、ガラクトース等の糖類、アセトシリンゴン及びアグロバクテリウム菌を添加した液体培地に植え付ける。更に好ましくは、組織片をアグロバクテリウム菌培養液に浸けた後に、アグロバクテリウム菌以外を含有する固形培地に着床する。これを20〜30℃の温度、遮光条件下で1〜2日間静置培養し、アグロバクテリウム菌を感染させる。
【0021】
〈アグロバクテリウム菌の除菌〉
アグロバクテリウム菌を感染させた組織片を除菌培地、例えばWPM、B5、MS基本培地等に、サイトカイニン類として 4-PU、4CPPU、BA、TDZあるいはカイネチン等を、またオーキシン類としてNAA、2,4-DあるいはIAA等と、アグロバクテリウム菌を殺菌するための抗生物質、例えばカルベニシリン、バンコマイシン、クラフォラン等とショ糖を添加した液体培地に植え付ける。これを15〜35℃の温度、0〜2,000ルクスの照度下で3〜14日間竪型回転培養し、アグロバクテリウム菌の除菌を行う。
【0022】
〈形質転換された苗条原基の形成〉
アグロバクテリウム菌を完全に除菌した組織片を、基本培地として、例えばWPM、B5、MS基本培地等に、植物ホルモンであるサイトカイニン類として4-PU、4CPPU、BA、TDZあるいはカイネチン等を、またオーキシン類としてNAA、2,4-DあるいはIAA等と炭素源、アグロバクテリウム菌を殺菌するための抗生物質、更に形質転換された細胞集塊を選抜するための抗生物質を添加した液体培地の中で竪型回転培養を行う。培養条件は1〜10rpmの回転速度、0〜20,000ルクスの照度、15〜35℃の温度とする。14〜40日間隔で新鮮培地へ継代して培養を継続すると、形質転換カルスの選抜を始めてから20〜30日で、組織片中に黄白色の形質転換したカルス形成が認められる。得られたカルスを組織片からナイフによって切り離し、更に光照射下で竪型回転培養を行い、選抜開始から40〜120日で形質転換された苗条原基が誘導できる。
【0023】
〈形質転換植物の再生〉
竪型回転培養して得られた形質転換苗条原基を、苗条を再生するための培地、例えばB5あるいはMS基本培地等に植物ホルモン類として、例えばNAA、2,4-D、IAA等のオーキシン類、BA、4-PU、4CPPU、カイネチン、ゼアチン、TDZ等のサイトカイニン類及び炭素源、寒天あるいはゲランガム、更に形質転換された細胞集塊を選抜するための抗生物質を添加した苗化培地で培養する。培養は15〜35℃の温度、2,000〜3,000ルクスの照度で約60日間行って苗条を再生させ、更に、発根させて完全な形質転換植物を得ることができる。
【0024】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
〈供試植物〉
ユーカリ属植物としてユーカリ・カマルドレンシス(Eucalyptus camaldulensis)を使用した。
〈早生分枝の作出〉
屋外に生育している5年生のユーカリ・カマルドレンシスの茎頂を含む組織を70%アルコールで30秒、10倍に希釈したアンチホルミンで1分間殺菌した後、更に滅菌水よる洗浄を3回行い、ピンセットとナイフを用いて無菌的に茎頂を含む組織を切り出した。得られた茎頂を含む組織をB5基本培地に対して1%ショ糖を含有する液体培地に移植し、竪型回転培養にて早生分枝を誘導し、これを実験材料とした。
【0025】
〈早生分枝の感染誘導処理〉
安定的に増殖する早生分枝の茎頂を含む組織片を20〜50mmの長さにナイフで切り取り、B5基本培地に対して0.02mg/l NAA、1%ショ糖と0.2 %ゲランガムを含有する感染誘導培地に植え付ける。培養は遮光条件下、温度26〜28℃の条件で7〜14日間培養した。
【0026】
〈アグロバクテリウム菌の調製〉
アグロバクテリウム菌は、そのTiプラスミドを無毒化したEHA101株〔Hood et al. J. Bacteriology 168:1291-1301(1986)〕を使用した。導入遺伝子としてはいかなる遺伝子であろうとも、そのプロモーターを植物用のプロモーターに置換することによって発現させ得る。ここでは選抜マーカー遺伝子となるハイグロマイシン抵抗性遺伝子とカナマイシン抵抗性遺伝子を有し、更にレポーター遺伝子としてヒマのカタラーゼ遺伝子の第1イントロンを含むβ−グルクロニダーゼ(イントロンGUS)遺伝子をT-DNA領域に有するバイナリーベクターpIG121-Hm〔中村ら、植物バイオテクノロジーII、pp.123-132、現代化学増刊、(1991)〕をアグロバクテリウム菌に形質転換して使用した。上記のイントロンGUS遺伝子を保有するアグロバクテリウム菌EHA101/pIG121-Hmをカナマイシンを50mg/l、ハイグロマイシンを50mg/lの濃度で含有するL液体培地にて、一晩30℃で培養して調製した。
【0027】
〈アグロバクテリウム菌のユーカリ属植物組織への感染〉
感染誘導処理した早生分枝をナイフで2〜10mmの大きさに切断した後、前記の方法で調製したアグロバクテリウム菌EHA101/pIG121-Hmの培養液に浸けた。早生分枝に付着した培養液を濾紙で拭き取った後、早生分枝をB5基本培地に2mg/l NAA、0.2 mg/1 4-PU、10mMガラクトース、1μM アセトシリンゴン、3%ショ糖と0.2 %ゲランガムを含有する感染培地に置床し、26℃の温度、遮光条件下で2日間静置培養して、アグロバクテリウム菌を感染させた。
【0028】
〈アグロバクテリウム菌の除菌〉
アグロバクテリウム菌を感染させた組織片のアグロバクテリウム菌を殺菌するために、B5基本培地に対して2 mg/l NAA、0.2 mg/l の4-PUあるいは4CPPU、3%ショ糖、更にアグロバクテリウム菌を殺菌するための抗生物質である500 mg/lカルベニシリンを含有する除菌培地に移植した。これを26℃の温度、遮光条件下、2rpmの回転速度で7日間竪型回転培養して、アグロバクテリウム菌の除菌を行った。
【0029】
〈形質転換された苗条原基の形成〉
アグロバクテリウム菌を完全に除菌した組織片を、B5基本培地に 0.02 mg/l NAA、0.2 mg/l 4-PU、3%ショ糖、及び抗生物質ハイグロマイシンを10mg/lで含有する液体培地に、1本の試験管に対し5片の割合で植え付けた。26℃の温度、遮光条件下で7日間、更に下辺が2,000ルクス、上辺が20,000ルクスの光照射下、2rpmの回転速度で1か月間竪型回転培養することによって、組織片中に黄白色で2〜3mmの形質転換したカルス形成が認められた。得られたカルスを14〜40日間隔で新鮮培地へ継代して培養を継続した。光照射下で竪型回転培養をはじめてから40〜120日で形質転換された苗条原基が得られた。
【0030】
〈形質転換植物の再生〉
回転培養して得られた形質転換された苗条原基より、形質転換された苗条を再生させるためにB5基本培地に 0.02 mg/l NAA、0.2 mg/l BA、1%ショ糖、0.2%ゲランガム及び 10 mg/l ハイグロマイシンを含有する苗化培地に5mm角程度の大きさにした苗条原基を移植した。そして、25℃の温度、照度4,000ルクス、16時間光照射下で培養した結果、移植後1か月後には苗条の再生が認められた。得られた苗条はB5基本培地に 0.01 mg/l NAA、1%ショ糖、0.35%寒天及び10mg/l ハイグロマイシンを含有する発根培地に移植することによって、1か月後には発根が認められ完全な植物体となった。すなわち、本方法の場合、組織片への感染から形質転換植物の作出まで 5〜12か月を要した。
【0031】
〈形質転換植物における導入遺伝子の存在確認〉
抗生物質による選抜によって得られてきた4個体について、PCR法を用いて導入遺伝子の存在を確認したところ、全個体において導入遺伝子が確認された。このことより本方法によるユーカリ属植物の形質転換が有効であることが証明された。
【0032】
〈形質転換植物における導入遺伝子の発現確認〉
PCR法によって導入遺伝子の存在が確認された個体について、イントロンGUS遺伝子の発現を組織染色〔Kosugi et al. Plant Science 70:133-140(1990)〕によって調べたところ、葉の周囲、根端及び根毛において強いイントロンGUS遺伝子の発現が確認された。
【0033】
参考例
屋外に生育している5年生のユーカリ・カマルドレンシスの茎頂を含む組織を実施例1と同様に殺菌処理を行い、無菌化した茎頂を含む組織を切り出した。得られた茎頂を含む組織をB5基本培地に、NAAを0.02mg/l及びBAを0.02mg/lの濃度で加え、ショ糖1%、ゲランガム0.2%を含有する固形培地に植え付け、照度5,000ルクス、温度26℃の条件で30日間培養することによって多芽体を得た。得られた多芽体に対して実施例1と同様の感染培地を用いてアグロバクテリウム菌EHA101/pIG121‐Hmを感染させた後、実施例1と同様の方法によって形質転換カルスの選抜を行った。ここで得られた形質転換カルスは実施例1と同様の方法によって、形質転換植物の再生ができ、また導入したイントロンGUS遺伝子の発現が検出できた。
【0034】
比較実験例1
屋外で生育する独立したユーカリ・カマルドレンシスの30個体から早生分枝、多芽体を誘導した。屋外で採取した16個体の成葉に実施例1と同様の方法でアグロバクテリウム菌を感染させた後、30日後にイントロンGUS遺伝子を発現した形質転換カルス数の測定を行った。その結果、早生分枝の56.7%に形質転換カルスの形成がみられたのに対し、多芽体では6.7%であった。一方、成葉では0%であった。また、成葉を感染材料に用いた場合、アグロバクテリウム菌との共存培養によって葉色の褐変、あるいは非形質転換細胞が生育する傾向があり、形質転換カルスを得るのは困難であることが明らかになった。
【0035】
比較実験例2
ユーカリ・カマルドレンシス3個体から早生分枝を誘導し、早生分枝の感染誘導培地のNAA濃度が0、0.02、0.2及び2.0 mg/lの各濃度で感染誘導処理する以外は、実施例1と同様の方法でアグロバクテリウム菌EHA101/pIG121‐Hmを感染させ、感染処理30日後にイントロンGUS遺伝子を発現する形質転換カルス数を調べた。その結果を表−1に示した。個体1においては感染誘導処理を行わなかった未処理区の早生分枝を供試した場合、23.1%の形質転換率が得られたのに対して、0.02mg/l NAAで感染誘導処理した実験区においては供試した早生分枝の72.9%に形質転換カルスが認められた。また、未処理区では感染が困難な個体2においてもNAAによる感染誘導により、形質転換カルスが得られた。このことにより早生分枝の感染誘導処理が形質転換率の向上に効果があることが明らかになった。
【0036】
【表1】
【0037】
実施例2
ユーカリ・カマルドレンシスの特定個体から早生分枝を誘導し、更に感染誘導処理した早生分枝を用いて、感染培地と除菌培地に用いたNAA濃度以外は実施例1と同様の方法によってアグロバクテリウム菌EHA101/pIG121‐Hmを感染させ、形質転換カルスの作出を行った。その結果、表−2に示す様に感染培地及び除菌培地に用いるNAA濃度はいずれも実施例1の2mg/lである場合に形質転換率は42%と最も高く、他条件の形質転換率より4〜10倍向上した。
【0038】
【表2】
【0039】
実施例3
〈供試植物〉
ユーカリ属植物としてユーカリ・グロブラス(Eucalyptus globulus)を使用した。
〈早生分枝の作出及びアグロバクテリウム菌の調製〉
ユーカリ・グロブラスについても、実施例1と同様の方法で行った。
〈アグロバクテリウム菌のユーカリ・グロブラスへの感染〉
実施例1と同様の方法で得たユーカリ・グロブラスの早生分枝をB5基本培地に0.02mg/l NAA、1%ショ糖、0.2%ゲランガムを含有する感染誘導培地に移植し、14日間遮光条件下で培養した後、感染誘導処理した早生分枝を取り出しナイフで2〜10mmの大きさに切断した。更に、B5基本培地に2mg/l NAA、0.2 mg/l4‐PU、10mMガラクトース、1μM アセトシリンゴンと3%ショ糖を含有する培地を調製し、更に実施例1と同様の方法で調製したアグロバクテリウム菌LBA4404/pBI121の培養液に浸けた。次いで実施例1と同様の方法で前記組織片を感染培地に移植し、26℃の温度、遮光条件下で2日間静置培養して、アグロバクテリウム菌を感染させた。
【0040】
〈アグロバクテリウム菌の除菌〉
アグロバクテリウム菌を感染させたユーカリ属植物組織より、アグロバクテリウム菌を除くために、組織片をB5基本培地に2 mg/l NAA、0.2 mg/l 4-PUと3%ショ糖、更にアグロバクテリウム菌を殺菌するための抗生物質として250 mg/l カルベニシリン、100 mg/l バンコマイシンを含有する除菌培地に移植した。これを26℃の温度、遮光条件下、2rpmの回転速度で7日間竪型回転培養して、アグロバクテリウム菌の除菌を行った。
【0041】
〈形質転換された苗条原基の形成〉
アグロバクテリウム菌を完全に除菌した組織片を、B5基本培地に0.02mg/l IBA、0.5 mg/l TDZ、3%ショ糖、及び20mg/l カナマイシンを含有する選抜培地に、1本の試験管に対し5片の割合で植え付けた。26℃の温度、遮光条件下で7日間、更に下辺が2,000ルクス、上辺が20,000ルクスの光照射下、2rpmの回転速度で1か月間竪型回転培養することによって、組織片中に黄白色で2-3mm角のカルス形成が認められた。得られたカルスを14〜40日間隔で新鮮培地へ継代して培養を継続した。光照射下で竪型回転培養をはじめてから40〜120日で形質転換された苗条原基が得られた。
【0042】
〈形質転換植物の再生〉
回転培養して得られた形質転換された苗条原基から苗条を再生させるために、B5基本培地に0.3 mg/l BA、1μΜ 2,3,5-トリヨード安息香酸(TIBA)、1%ショ糖、0.2%ゲランガム及び 20 mg/l カナマイシンを含有する苗化培地に5mm角程度の大きさにした苗条原基を移植した。そして、26℃の温度、照度4,000ルクス、16時間光照射下で培養した結果、移植後1か月後には苗条の再生が認められた。得られた苗条はB5基本培地に 0.1mg/l IBA、1%ショ糖、0.1% ポリビニルピロリドン、0.15%ゲランガム及び20mg/l カナマイシンを含有する発根培地に移植することによって、1か月後には発根が認められ完全な植物体となった。
【0043】
〈形質転換植物における導入遺伝子の存在確認と発現確認〉
形質転換によって得られた個体について、実施例1と同様にPCR法によって、導入遺伝子の存在確認を行った。またGUS遺伝子の発現を組織染色によって確認した。
【0044】
実施例4
ユーカリ属植物としてユーカリ・グランディス(Eucalyptus grandis)を使用し、実施例1と同様の方法によって早生分枝誘導、感染誘導、アグロバクテリウム菌の感染、除菌、苗条原基形成及び再分化が効率的に実施できた。
【0045】
実施例5
ユーカリ属植物として交雑種ユーカリ・グランディス×ユーカリ・ユーロフィラ(Eucalyptus grandis× Eucalyptus urophylla)を使用し、実施例1と同様の方法によって早生分枝誘導、感染誘導、アグロバクテリウム菌の感染、除菌、苗条原基形成及び再分化が効率的に実施できた。
【0046】
【発明の効果】
本発明によって、これまで形質転換植物の作出が困難であった屋外のユーカリ属植物の成木においても、効率よく安定的にしかも短期間に形質転換植物の作出が可能になった。従って、従来育種法である選抜や交雑によって作出されたプラス木に対して有用遺伝子の導入ができることから、従来よりも短期間にしかも安価で更に生物種を越えた有用遺伝形質を保有する新品種を供給することが可能になった。
Claims (5)
- ユーカリ属植物の成木から得た外植体から不定苗条を誘導し、これらを感染誘導培地で7〜2 1 日間遮光条件下で前培養し、次いで前記感染誘導処理を施した不定苗条をアグロバクテリウム菌を含有する感染培地で感染させ、更に感染組織片を抗生物質を含有する除菌培地で竪型回転培養することにより、除菌及び形質転換カルスの選抜を行い、更に苗条原基形成を介して、形質転換植物を再分化させることを特徴とするユーカリ属植物の成木を形質転換する方法。
- 前記アグロバクテリウム菌を感染させる不定苗条が早生分枝あるいは多芽体であることを特徴とする、請求項1に記載のユーカリ属植物の成木を形質転換する方法。
- 前記感染誘導処理が、不定苗条を0.01〜2mg/lのナフタレン酢酸を含有する感染誘導培地で7〜21日間遮光条件下で前培養する処理であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のユーカリ属植物の成木を形質転換する方法。
- 感染培地の植物ホルモン組成がナフタレン酢酸を0.2〜5.0 mg/l、1‐(2‐クロロ‐4‐ピリジル)‐3‐フェニル尿素あるいはN‐(2‐クロロ‐4‐ピリジル)‐N’‐フェニル尿素を0.02〜1.0 mg/l含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- ユーカリ属植物として、ユーカリ・カマルドレンシス(Eucalyptus camaldulensis)、ユーカリ・グロブラス(Eucalyptus globulus)、ユーカリ・グランディス(Eucalyptus grandis)、ユーカリ・ユーロフィラ(Eucalyptus urophylla)及びこれらを片親とする交雑種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
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