JP3985474B2 - 遺伝子導入効率を向上させたユーカリ属の植物への遺伝子導入方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遺伝子工学的手法により植物に目的遺伝子を導入する場合の、遺伝子導入効率を向上させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
遺伝子工学技術を利用した植物への遺伝子導入は、目的とする遺伝子を直接、対象となる植物に導入することを可能とするため、(a)改変すべき形質のみが導入できる、(b)植物以外の種(微生物等)の形質も植物に導入できる、(c)育種期間の大幅な短縮ができるなど、交配を重ねて行う古典的な育種と比べて多くのメリットを有している。
【0003】
もっとも植物の種類によっては、遺伝子工学的手法による遺伝子導入効率が低く、上記したメリットを十分に享受できないものも多くある。例えば、樹木はライフサイクルが長いため、交配を重ねて行う従来の育種では、広大な土地と長い年月が必要とされる。また、樹木は、最も重要なバイオマス資源の一つであって、近年は地球環境の維持・改善へも寄与するものと期待され、生産性や耐環境性等、より優れた性質を有する品種の作出が望まれている。従って、遺伝子導入による直接的な品種改良は、樹木においても大きなメリットをもたらすが、産業的に重要な樹種への遺伝子導入効率は、多くの場合非常に低い。
【0004】
そこで、こうした樹木の遺伝子導入にあたっては、使用する遺伝子導入用組織の種類、遺伝子導入処理の条件及びこの処理の前後における遺伝子導入用組織の培養条件等、種々の観点から検討が行われ、遺伝子導入効率の向上が図られてきた。シュートを遺伝子導入用組織として遺伝子導入処理を行い、これから不定芽を再分化させ、目的遺伝子が導入された個体、即ち形質転換体を得る方法も、多くの樹種を対象として検討されている。
【0005】
しかし、もともと遺伝子導入効率の低い樹種は、その効率を向上させることも難しい。結局、産業上重用な樹種の中で、遺伝子導入によって実用上評価し得るほどにその性質が改善されたものは、いまだ得られていないのが実情である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明は、遺伝子工学的手法を用いて行う遺伝子導入の効率を向上させることにより、遺伝子導入が困難であるとされるユーカリ属の植物への遺伝子導入を実用上可能とする、ユーカリ属の植物への遺伝子導入方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願発明者らは鋭意研究の結果、頂芽又は頂芽原基を有するユーカリ属の胚軸から、根及び根の原基、並びに子葉を切落とすことにより採取した遺伝子導入用組織を用い、目的遺伝子をこの遺伝子導入用組織の根及び根の原基が切落とされた端面がある方に導入することにより、この端面がある方の部分の細胞に効率良く目的遺伝子が導入され、しかも、こうして目的遺伝子が導入された部分は、目的遺伝子が導入された不定芽を再分化させる能力が高いことを見出し、本願発明を完成した。
【0009】
即ち、本願発明は、頂芽又は頂芽原基を有するユーカリ属の胚軸から、根及び根の原基、並びに子葉を切落とすことにより採取した遺伝子導入用組織を用い、この遺伝子導入用組織の頂芽又は頂芽原基を保持させたまま、根及び根の原基が切落とされた端面がある方に目的遺伝子を導入し、不定芽を分化させることにより、ユーカリ属の植物への遺伝子導入効率を向上させることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
本願発明は、遺伝子導入が困難とされているユーカリ属の植物において、その効果をより発揮する。
【0011】
本願発明においては、組織の褐変等の原因となるポリフェノール類の含有量が低い幼若組織を用いる観点から、種子を発芽させて得られる胚軸を遺伝子導入用組織として用いる。
【0012】
但し、上記胚軸は、生長点を有する少なくとも一端と、生長点を有さない基部とを備えたものでなければならない。かかる胚軸は、種子の発芽後に、その胚軸から、頂芽や頂芽原基はそのままに、根及び根の原基を有する部分を切落とすことにより得る。つまり、生長点を有する一端とは、頂芽等がある方の端部を指し、生長点を有さない基部とは、根等が切落とされた端面がある方の部分を指している。
【0013】
本願発明においては、上記のようにして採取された遺伝子導入用組織の、頂芽又は頂芽原基は保持させたまま、根及び根の原基が切落とされた端面がある方に目的遺伝子を導入して、不定芽を分化させる。目的遺伝子としては、産業的に優れた形質を付与できる遺伝子、産業的に優れた形質を付与するとは限らないが、遺伝子発現機構の研究に必要とされる遺伝子等、種々の遺伝子を選択して使用できる。
【0014】
本願発明の遺伝子導入方法において、目的遺伝子の遺伝子導入用組織への導入は、この目的遺伝子を適当なベクターに組込むことで、ジェミニウイルス、ブロムモザイクウイルス、アグロバクテリウム・ツメファシエンス(以下、A.ツメファシエンスと略す。)、アグロバクテリウム・リゾジェネス等のウイルスや細菌を介して間接的に、又は、パーティクルガン法等によって直接的に行うことができる(I. Potrykus、Annu. Rev. Plant Physiol. Plant Mol. Biol.、42:205、1991)。
【0015】
例えば、アグロバクテリウム菌を用いる遺伝子導入法(アグロバクテリウム法)では、目的遺伝子を組込んだ適当なベクターをアグロバクテリウム菌に予め導入しておき、このアグロバクテリウム菌を感染させることで、遺伝子導入用組織に目的遺伝子の導入を行う。アグロバクテリウム菌の感染は、アグロバクテリウム菌を懸濁した液に遺伝子導入用組織を浸漬等することにより行う。
【0016】
ちなみに、アグロバクテリウム菌の感染は植物組織についた傷口で起こるので、遺伝子導入用組織として根等を切落とした胚軸を使用する本願発明の遺伝子導入方法では、その切断の際に生じた端面(切断面)で感染が起こる。つまり、本願発明の遺伝子導入方法では、遺伝子導入用組織を単にアグロバクテリウム菌液に浸漬するだけで、遺伝子導入用組織の根及び根の原基が切落とされた端面がある方に目的遺伝子が導入されることとなる。
【0017】
なお、植物組織へのアグロバクテリウム菌の感染は、遺伝子導入用組織を菌液に浸漬等した後、この組織を固体培地上に移して更に数日間、アグロバクテリウム菌と共存培養することにより、確実となる。共存培養用の培地としては、例えばMS(Murashige and Skoog、Physiol. Plant、1962、15:473-497)やWPM(Loyd and McCown、Prop. Int. Plant Prop. Soc.、1980、30:421-427)などの良く知られている基本培地に、又は、アグロバクテリウム菌を感染させる遺伝子導入用組織に適するようにこれらの組成を改良したものに、炭素源や培地の固形化剤を加え、必要に応じて植物ホルモンであるオーキシン類やサイトカイニン類などを適宜添加して、用いることができる。このとき、炭素源としてはシュークロース10〜30g/l、培地の固形化剤としては寒天5〜10g/l又はジェランガム1〜4g/l、サイトカイニン類としてはゼアチン又はベンジルアデニン等を0.01〜5.0mg/l、オーキシン類としてはナフタレン酢酸(NAA)、インドール酪酸(IBA)又はインドール酢酸等を0.01〜2.0mg/lの濃度範囲で用いることが多い。また、アセトシリンゴン10〜200mg/lを上記共存培養用の培地に添加することで、菌の感染力が上昇する場合もある。
【0018】
一方、パーティクルガンにより目的遺伝子を導入する場合には、上記共存培養用培地を遺伝子導入処理用の培地として用いることができる。この場合には、遺伝子導入用組織を、目的遺伝子を導入しようとする部位、つまりシュート基部を上にしてこの培地上に置床し、定法に従い、パーティクルガンを操作して遺伝子導入を行えばよい。
【0019】
通常、遺伝子導入用組織に目的遺伝子を導入するにあたっては、目的遺伝子と共に選抜マーカー遺伝子を導入し、この選抜マーカー遺伝子の発現を目的遺伝子導入の指標とする。本願発明の遺伝子導入方法は、選抜マーカー遺伝子としてサイトカイニン関連遺伝子を使用することにより、その遺伝子導入効率を一層向上させることができる。
【0020】
ここでサイトカイニン関連遺伝子とは、導入された植物細胞においてサイトカイニンによる影響を増大する方向に働き、その細胞の不定芽分化能を増大させる遺伝子である。かかる遺伝子としては、A.ツメファシエンス由来のサイトカイニン合成遺伝子であるipt遺伝子(A. C. Smigocki、L. D. Owens、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、85:5131、1988)、不活性型サイトカイニンを活性化する遺伝子である大腸菌由来のβ-glucuronidase遺伝子(Morten Joersbo and Finn T. Okkels、Plant Cell Reports、16:219-221、1996)及びシロイヌナズナ由来でサイトカイニン受容体遺伝子と考えられているCKI1遺伝子(Kakimoto T.、Science、274:982-985、1996)から選択して用いる。中でも、本願の実施例において使用したipt遺伝子は、最も良く知られ、その機能の解明も進んだ遺伝子である。
【0021】
なお、目的遺伝子、サイトカイニン関連遺伝子、及び、必要に応じて導入されるその他の塩基配列や遺伝子は、同一ベクター上に組込んで導入しても、それぞれ異なるベクター上に組込んで導入しても、これらが遺伝子導入用組織の同一細胞中に導入される限り問題はない。ただし、これらの遺伝子等を同一ベクター上に組込む場合には、一方の遺伝子等の存在により、他方の遺伝子等の発現が阻害されることがないように、これらを配置することを要する。
【0022】
遺伝子導入後の組織からの不定芽分化は、アンモニア態窒素と硝酸態窒素の濃度比を1:3としたMS培地(以下、単に改変MS培地という。)を1〜4倍に希釈等して、シュークロース10〜30g/l、ゲランガム1〜4g/l又は寒天5〜10g/l、植物ホルモンとしてゼアチン0.2〜5.0mg/l及びNAA0.01〜1.0mg/lを添加したものを不定芽分化培地として用いることができる。但し、選抜マーカー遺伝子としてサイトカイニン関連遺伝子を用いる場合には、植物ホルモンは無添加(ホルモンフリー)又はオーキシンのみの添加でよい。また、前記したアグロバクテリウム法により遺伝子を導入する場合には、アグロバクテリウム菌の除菌のため、この培地にカルベニシリン、ティカルシリン、セフォタキシム等の抗生物質を10〜10000mg/l添加する。温度は15〜30℃、光強度0〜200μmol/m2/sが好ましい。遺伝子導入時に保持させていた頂芽又は頂芽原基は、以降の過程においては特に必要とされないので、適当な時期にこれを切除しても構わない。
【0023】
不定芽分化培地にて培養した組織は、普通、培養を始めてから数週間で不定芽を分化する。このとき、不定芽分化に先立ち、わずかにカルスが増殖することもある。ここで分化してくる不定芽は、従来法に基づいて植物のシュートに遺伝子導入を行い、分化させた不定芽と比べ、高い効率で目的遺伝子が導入されている。もっとも、サイトカイニン関連遺伝子を選抜マーカー遺伝子として遺伝子導入を行った場合には、この遺伝子により形態異常が引起され、目的遺伝子が導入された不定芽が多芽体等の異常形態を示す場合がある。しかし、この場合でも、例えば特開平9−154580に示すように、サイトカイニン関連遺伝子と脱離能を有するDNA因子とを組合わせて用いれば、最終的には、サイトカイニン関連遺伝子の影響を排除して、正常な形態をした不定芽を得ることができる。
【0024】
目的遺伝子が導入された個体は、こうして得られた不定芽を切取り、例えばオーキシン類を0〜1.0mg/l含む発根培地に移植して発根させれば、再生することができる。
【0025】
本願発明は、頂芽又は頂芽原基を有するユーカリ属の胚軸から、根及び根の原基、並びに子葉を切落とすことにより採取した遺伝子導入用組織を用い、目的遺伝子をこの遺伝子導入用組織の根及び根の原基が切落とされた端面がある方に遺伝子導入処理を行うことで、この端面がある方の部分の細胞に効率良く目的遺伝子が導入され、しかも、こうして目的遺伝子が導入された部分は、頂芽又は頂芽原基を除いた場合と比べ、目的遺伝子が導入された不定芽を再分化させる能力が高いとの知見に基づく。
【0026】
この理由は必ずしも明らかではない。しかし、一端に存在する頂芽又は頂芽原基が何らかの形で寄与しているものと考えられる。遺伝子導入にあたっては、植物組織や細胞は常にある程度のダメージを受けるが、このダメージからの回復力が生長点の存在によって増強されるため、遺伝子を導入された細胞においても活発な増殖力が維持され、これが、目的遺伝子の導入、及び/又は、目的遺伝子が導入された不定芽の再分化に有利に働いたのであろう。
【0027】
また、一般に、生長点を有していないシュート基部は、発根に適した部位とされている。このため、選抜マーカー遺伝子としてサイトカイニン関連遺伝子を用い、本願発明の遺伝子導入用組織の根及び根の原基が切落とされた端面がある方に遺伝子導入を行った場合には、遺伝子が導入された細胞と導入されていない細胞とで、不定芽分化に関する能力の差が格段に大きくなり、結果的に、目的遺伝子が導入された細胞が選択的に不定芽を分化させると考えられる。従って、かかる遺伝子を選抜マーカー遺伝子として用いることは、目的遺伝子が導入された不定芽の分化に、一層有利に働く。
【0028】
【実施例】
以下に、本願発明を実施例に基づいて説明する。
【0029】
[実施例1]
ユーカリプタス・カマルドレンシス(Eucalyptus camaldulensis、以下、E.カマルドレンシスと略す。)の種子を、70%エタノールに1分間浸漬し、さらに、2%次亜塩素酸ソーダ水溶液に約2時間撹拌しつつ浸漬して殺菌した後、無菌水でよく洗浄して発芽用培地に播種し、発芽促進のため4℃の冷蔵庫で2日間以上保存してから、25℃、光強度約40μmol/m2/sの全明条件下で培養し、これを発芽させた。なお、ここで発芽用培地としては、改変MS培地を2倍希釈したもの(以下、カマルドレンシス基本培地という。)に、シュークロース10g/l及び寒天8g/lを添加して用いた。
【0030】
発芽用培地に種子を播種してから1〜2週間後、発芽苗の根と子葉を切取り、頂芽のみをその一端に残して胚軸を採取し、その生長点を有さない基部に、pBI121ベクター(CLONTECH社より市販。図1参照。)の導入を行った。即ち、エレクトロポレーション法(バイオラッド社製 GENE PULSER IIを使用。)にて、pBI121ベクターを、予めA.ツメファシエンスEHA105株に導入しておき、これをYEB液体培地で一夜培養後、同培地でOD630=0.5に希釈して菌液を調製し、上記のようにして採取した胚軸をこの菌液に浸漬した。次いでこの胚軸を、余分な菌液を除去した上で、アセトシリンゴン40mg/lを添加した不定芽分化用培地にて2日間、25℃、暗所にてアグロバクテリウム菌と共存培養することにより、pBI121ベクター導入アグロバクテリウムを感染させた。なお、不定芽分化用培地としては、カマルドレンシス基本培地にゼアチン2.0mg/l、NAA0.3mg/l、シュークロース10g/l及び寒天8g/lを添加して用いた。
【0031】
ここで用いたpBI121ベクターは、目的遺伝子のモデルとしてGUS遺伝子、選抜マーカー遺伝子としてカナマイシン耐性遺伝子(NPTII遺伝子)が組込まれたものである。従って、pBI121ベクターを導入することにより、その細胞にはGUS遺伝子とカナマイシン耐性遺伝子が導入され、GUS活性とカナマイシン耐性を示すこととなる。
【0032】
共存培養後の胚軸は、ティカルシリンを500mg/l、及び、pBI121ベクター導入細胞を選抜するためのカナマイシンを50mg/l添加した不定芽分化培地に移植して、25℃、光強度約40μmol/m2/sの全明条件下で、2週間ごとに同組成の培地に植え継ぎながら培養し、アグロバクテリウムの感染から3ヶ月後、分化・伸長してきた不定芽を発根用培地で発根させた。発根用培地としては、ユーカリ基本培地に、IBA0.05mg/l、ティカルシリン500mg/l、カナマイシン150mg/l、シュークロース10g/l及びジェランガム2.5g/lを添加して用いた。
【0033】
以上の実験を50個の胚軸について3回繰返して行った結果、いずれの場合も、アグロバクテリウムの感染後6週間で不定芽分化が観察され始め、最終的に、胚軸150個中6個に由来する芽(これを、6系統の芽という)からの発根が4ヶ月後に観察された。これらの芽についてJeffersonらの方法に準拠し、GUS活性試験を行ったところ、5系統の芽でその発現が確認された。即ち、この場合の遺伝子導入効率は、カナマイシン耐性を基準とすると6/150×100=4.0%、GUS活性を基準とすると5/150×100=3.3%であった。
結果を表1に示す。
【0034】
[比較例1]
遺伝子導入用の胚軸として、E.カマルドレンシス種子の発芽苗から、根と子葉と頂芽を切取ったものを使用した他は、実施例1と同様にしてGUS遺伝子とカナマイシン耐性遺伝子の導入、そして植物体の再生を行った。
【0035】
胚軸320個について実験を行った結果、最終的に、8系統の芽で発根が観察され、そのうち6系統の芽でGUS活性が観察された。即ち、この場合の遺伝子導入効率は、カナマイシン耐性を基準とすると8/320×100=2.5%、GUS活性を基準とすると6/320×100=1.9%であった。
結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
[実施例2]
選抜マーカー遺伝子として、実施例1で用いたpBI121ベクターのカナマイシン耐性遺伝子の代りに、A.ツメファシエンスPO22株由来のipt遺伝子を有するpIPT10ベクター(作成法については特開平11−197722に記載。図2参照。)を、実施例1と同様にして、根と子葉を切取り、頂芽のみをその一端に残したE.カマルドレンシスの胚軸基部に導入し、不定芽を分化させた。但し、このとき、上記胚軸はアグロバクテリウムの感染に先立って不定芽分化用培地にて前培養を1日間行った。また、アグロバクテリウム感染後の不定芽分化用培地には植物ホルモン及びカナマイシンを添加しなかった。胚軸の頂芽は、アグロバクテリウムの感染から10週間後に切除した。
【0038】
胚軸40個について実験を行ったところ、この場合は、不定芽の分化に先立って若干のカルス増殖が観察された。そこで、アグロバクテリウムの感染から3ヶ月後、カルスから分化した不定芽と共に、カルス自体についても、GUS活性試験を行った。その結果、GUS活性が確認されたのは、20個の胚軸に由来するカルス(これを、20系統のカルスという。)であり、この20系統のカルスのうち6系統が不定芽を分化させ、そのうち、4系統の不定芽がGUS活性を示した。即ち、GUS活性基準で、カルスへの遺伝子導入効率は20/40×100=50.0%、不定芽への遺伝子導入効率は4/40×100=10.0%であった。
結果を表2に示す。
【0039】
[比較例2]
遺伝子導入用の胚軸として、E.カマルドレンシス種子の発芽苗から、根と子葉と頂芽を切取ったものを使用した他は、実施例2と同様にして、pIPT10ベクターを用いてGUS遺伝子とipt遺伝子を導入し、不定芽を分化させた。
【0040】
胚軸98個について実験を行ったところ、この場合にも、不定芽の分化に先立って若干のカルス増殖が観察された。アグロバクテリウムの感染から3ヶ月後のGUS活性試験の結果、GUS活性が確認されたのは、40系統のカルスであり、この40系統のカルスのうち5系統が不定芽を分化させた。しかし、これらいずれの不定芽においても、GUS活性は確認できなかった。即ち、GUS活性基準で、カルスへの遺伝子導入効率は40/98×100=40.8%であったが、不定芽への遺伝子導入効率は0/98×100=0.0%であった。
結果を表2に示す。
【0041】
[実施例3]
ユーカリプタス・グロビュラス(Eucalyptus globulus、以下、E.グロビュラスと略す。)の種子を、70%エタノールに1分間浸漬し、さらに、2%次亜塩素酸ソーダ水溶液に約4時間撹拌しつつ浸漬して殺菌した後、無菌水でよく洗浄して発芽用培地に播種し、発芽促進のため4℃の冷蔵庫で2日間以上保存してから、25℃、光強度約40μmol/m2/sの全明条件下で培養し、これを発芽させた。なお、ここで発芽用培地としては、MS培地にゼアチン0.5mg/l、シュークロース20g/l及び寒天9g/lを添加して用いた。
【0042】
発芽用培地に種子を播種してから1〜2週間後、発芽苗の根と子葉を切取り、頂芽のみをその一端に残して胚軸を採取し、その生長点を有さない基部に、GUS遺伝子を、選抜マーカー遺伝子であるカナマイシン耐性遺伝子と共に導入した。即ち、この胚軸を、実施例1と同様にして調製した、pBI121ベクター(CLONTECH社より市販。図1参照。)導入アグロバクテリウム菌液に浸漬してから、余分な菌液を除去した上で、アセトシリンゴン40mg/lを添加した不定芽分化用培地にて3日間、25℃、暗所にてアグロバクテリウム菌と共存培養することにより、pBI121ベクター導入アグロバクテリウムを感染させた。なお、不定芽分化用培地としては、改変MS培地の窒素源の濃度のみを1/2としたものに、ゼアチン1.0mg/l、NAA0.05mg/l、シュークロース20g/l及び寒天9g/lを添加して用いた。
【0043】
共存培養後の胚軸は、ティカルシリンを500mg/l、及び、pBI121ベクター導入細胞を選抜するためのカナマイシンを100mg/l添加した不定芽分化用培地に移植して、25℃、光強度約40μmol/m2/sの全明条件下で、2週間ごとに同組成の培地に植え継ぎながら培養し、不定芽を分化させた。なお、このとき、胚軸の頂芽は、アグロバクテリウムの感染から1ヶ月後に切除した。
【0044】
胚軸182個について実験を行ったところ、この場合も、不定芽の分化に先立って若干のカルス増殖が観察された。そこで、アグロバクテリウムの感染から3ヶ月後、カルスから分化した不定芽と共に、カルス自体についても、GUS活性試験を行った。その結果、GUS活性が確認されたのは、40系統のカルスであり、この40系統のカルスのうち12系統が不定芽を分化させ、そのうち、6系統の不定芽がGUS活性を示した。即ち、GUS活性基準で、カルスへの遺伝子導入効率は40/182×100=22.0%、不定芽への遺伝子導入効率は6/182×100=3.3%であった。
結果を表2に示す。
【0045】
[比較例3]
遺伝子導入用の胚軸として、E.グロビュラス種子の発芽苗から、根と子葉と頂芽を切取ったものを使用した他は、実施例3と同様にしてGUS遺伝子とカナマイシン耐性遺伝子の導入、そして植物体の再生を行った。
【0046】
胚軸220個について実験を行ったところ、この場合も、不定芽の分化に先立って若干のカルス増殖が観察された。アグロバクテリウムの感染から3ヶ月後のGUS活性試験の結果、GUS遺伝子の発現が確認されたのは、9系統のカルスであり、この9系統のカルスのうち2系統が不定芽を分化させ、そのうち、1系統の不定芽がGUS活性を示した。即ち、GUS活性基準で、カルスへの遺伝子導入効率は9/220×100=4.1%、不定芽への遺伝子導入効率は1/220×100=0.5%であった。
結果を表2に示す。
【0047】
[実施例4]
実施例3と同様にして、pIPT10ベクター(作成法については特開平11−197722に記載。図2参照。)を根と子葉を切取り、頂芽のみをその一端に残したE.グロビュラスの胚軸基部に導入し、不定芽を分化させた。但し、このとき、不定芽分化用培地には植物ホルモン及びカナマイシンを添加しなかった。
【0048】
胚軸120個について実験を行った結果、アグロバクテリウムの感染から4ヶ月後までに22個の胚軸から不定芽が分化し、そのうち8系統の不定芽でGUS活性が観察された。即ち、この場合の不定芽への遺伝子導入効率は、GUS活性基準で8/120×100=6.7%であった。
結果を表2に示す。
【0049】
[比較例4]
遺伝子導入用の胚軸として、E.グロビュラス種子の発芽苗から、根と子葉と頂芽を切取ったものを使用した他は、実施例4と同様にして、pIPT10ベクターを用いてGUS遺伝子とipt遺伝子を導入し、不定芽を分化させた。
【0050】
胚軸180個について実験を行った結果、アグロバクテリウムの感染から4ヶ月後までに18個の胚軸から不定芽が分化し、そのうち6系統の不定芽でGUS活性が観察された。即ち、この場合の不定芽への遺伝子導入効率は、GUS活性基準で6/180×100=3.3%であった。
結果を表2に示す。
【0051】
[実施例5]
交雑ヤマナラシ(Populus sieboldii×Populus grandidentata)Y−63株(秋田十條化成(株)内実験林より採取。)の無菌フラスコ苗の茎を、節を含むように切取って発芽用培地に置床し、25℃、光強度約40μmol/m2/sの全明条件下で培養して、この節についた定芽を1cm程度まで伸長させた。なお、ここで発芽用培地としては、改変MS培地にゼアチン0.5mg/l、シュークロース20g/l及び寒天9g/lを添加して用いた。
【0052】
次いで、この定芽を茎との付け根付近から切取って、先端部に頂芽を有する短いシュートを得、このシュートの基部にGUS遺伝子を、選抜マーカー遺伝子であるipt遺伝子と共に導入した。即ち、定芽を茎から切取ったときに生じたシュート基部の切断面を、実施例1と同様にして調製したpIPT10ベクター(作成法については特開平11−197722に記載。図2参照。)導入アグロバクテリウム菌液の二倍希釈液に浸し、余分な菌液を除去してから、アセトシリンゴン40mg/lを添加した不定芽分化用培地にこのシュートを置床して、2日間、25℃、暗所にてアグロバクテリウム菌と共存培養することにより、pIPT10ベクター導入アグロバクテリウムを感染させた。なお、不定芽分化用培地としては、改変MS培地にシュークロース20g/l及び寒天9g/lを添加して用いた。
【0053】
共存培養後のシュートは、カルベニシリンを500mg/l添加した不定芽分化用培地に移植して、25℃、光強度約40μmol/m2/sの全明条件下で、10日ごとに同組成の培地に植え継ぎながら培養し、不定芽を分化させた。なお、このとき、シュート先端の頂芽は、アグロバクテリウムの感染から1ヶ月後に切除した。
【0054】
シュート30個について実験を行った結果、アグロバクテリウムの感染から40日後までに25個のシュートから不定芽が分化し、そのうち8系統の不定芽でGUS活性が観察された。即ち、この場合の不定芽への遺伝子導入効率は、GUS活性基準で8/30×100=26.7%であった。
結果を表2に示す。
【0055】
[比較例5]
遺伝子導入用のシュートとして、先端部の頂芽を切除した、長さ5mm程度のシュートを用いた他は、実施例5と同様にしてGUS遺伝子とipt遺伝子を導入し、不定芽を分化させた。
【0056】
シュート43個について実験を行った結果、アグロバクテリウムの感染から40日後までに25個のシュートから不定芽が分化し、そのうち4系統の不定芽でGUS活性が観察された。即ち、この場合の不定芽への遺伝子導入効率は、GUS活性基準で4/43×100=9.3%であった。
結果を表2に示す。
【0057】
【表2】
【0058】
表1より明らかなように、実施例1〜5はいずれも、それぞれ対応する比較例1〜5と比べ、カナマイシン耐性基準、GUS遺伝子発現基準で高い遺伝子導入効率を示した。
【0059】
また、実施例2、3でGUS遺伝子が導入されたカルスは、比較例2、3と比べ、GUS遺伝子が導入された不定芽を分化させる確率が高かった。ちなみに、実施例2では、GUS遺伝子が導入されたカルス20系統のうち4系統からGUS遺伝子が導入された不定芽が分化しているので、この確率は4/20×100=20.0%、比較例2では、GUS遺伝子が導入されたカルスが40系統得られたが、これらはいずれもGUS遺伝子が導入された不定芽を分化させなかったので、この確率は0/40×100=0%、実施例3では、GUS遺伝子が導入されたカルス40系統のうち6系統からGUS遺伝子が導入された不定芽が分化しているので、この確率は6/40×100=15.0%、比較例3では、GUS遺伝子が導入されたカルス9系統のうち1系統からGUS遺伝子が導入された不定芽が分化しているので、この確率は1/9×100=11.1%である。
【0060】
これは、実施例2、3においてGUS遺伝子が導入されたカルスは、比較例2、3においてGUS遺伝子が導入されたカルスと比べ、全体として、活発に不定芽を分化させたためであると考えられる。GUS遺伝子が導入されたカルスからの不定芽分化率は、この推論を裏付けるものである。即ち、このとき不定芽分化率は、実施例2では6/20×100=30%、比較例2では5/40×100=12.5%、実施例3では12/40×100=30%、比較例3では2/9×100=22.2%であった。このような不定芽分化率の向上は、実施例2、3において遺伝子導入用組織として用いた胚軸の、一端に残した頂芽の影響によると考えられる。
【0061】
【発明の効果】
本願発明によれば、ユーカリ属の植物への遺伝子導入方法において、目的遺伝子の導入効率を向上させることができる。しかも、本願発明においては、目的遺伝子導入組織から、効率良く、目的遺伝子が導入された不定芽が分化する。従って、本願発明によれば、不定芽への目的遺伝子導入効率が特に向上する。
【0063】
即ち、本願発明は、産業上重要なユーカリ属の植物への遺伝子導入を効率良く行うことを可能とし、実用上評価し得る形質転換体の作出への途を開くものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】pBI121ベクターのうち、植物遺伝子に組込まれることとなるT−DNA領域の構造を示す、概念図である。図中、NPTIIはカナマイシン耐性遺伝子、35S−GUS−Tは、35Sプロモーターを5’側に、ターミネーターを3’側に連結したGUS遺伝子を示す。
【図2】pIPT10ベクターのうち、植物遺伝子に組込まれることとなるT−DNA領域の構造を示す、概念図である。図中、iptP−ipt−Tは、ipt遺伝子自身のプロモーターを5’側に、ターミネーターを3’側に連結したipt遺伝子を示す。他は図1と同じである。
Claims (4)
- 頂芽又は頂芽原基を有するユーカリ属の胚軸から、根及び根の原基、並びに子葉を切落とすことにより採取した遺伝子導入用組織を用い、この遺伝子導入用組織の頂芽又は頂芽原基を保持させたまま、根及び根の原基が切落とされた端面がある方に目的遺伝子を導入し、不定芽を分化させることを特徴とする、ユーカリ属の植物への遺伝子導入方法。
- 目的遺伝子の導入にあたっては、アグロバクテリウム法を用いることを特徴とする、請求項1に記載のユーカリ属の植物への遺伝子導入方法。
- 目的遺伝子と共に、選抜マーカー遺伝子としてipt( isopentenyltransferase )遺伝子、β -glucuronidase 遺伝子及びCKI1遺伝子から選択されるサイトカイニン関連遺伝子を導入することを特徴とする、請求項1又は2に記載のユーカリ属の植物への遺伝子導入方法。
- サイトカイニン関連遺伝子としてipt(isopentenyltransferase)遺伝子を用いることを特徴とする、請求項3に記載のユーカリ属の植物への遺伝子導入方法。
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