JP4097518B2 - オレフィン重合用触媒および重合方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はオレフィン重合用触媒およびこれを用いたポリオレフィンの製造方法に関する。さらに詳しくは、従来公知の触媒、製造方法と比較して、チタン原子あたりの活性が高く、かつ単位触媒量当たりの活性が非常に高いオレフィン重合用触媒およびこれを用いたポリオレフィンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
オレフィン重合用触媒において、重合活性の増大は非常に重要である。以前は活性が低かったため、残存触媒を除去する工程が必要であったが、現在は塩化マグネシウム担体を用いる技術が一般的になったためこの工程は必要無くなった。しかし、現在でもなお高活性化に対する要望は強く存在している。
【0003】
触媒の活性として、単位触媒量あたりの活性とチタン原子当たりの活性とがある。触媒当たりの活性が高い場合には一定量の触媒から多量のポリオレフィンが生産することができ、換言すれば、一定量のポリオレフィンを生産するために使用する触媒量を削減できるため、効率的な生産には非常に有効である。チタンあたりの活性はポリオレフィン中の酸性物質含有量と相関があり、チタン当たりの活性が低い場合には酸性物質含有量が増大する。例えば、非特許文献1に記載されているように、酸性物質含有量は、ポリオレフィンの熱安定性に大きく影響し、酸性物質含有量が高い場合には熱安定性が顕著に悪化する。また、この酸性物質は成形機にも影響を及ぼし、酸性塩素含有量が高い場合には成形機の腐食が促進される。このため、触媒のチタン当たりの活性が低い場合には、生成したポリオレフィンの熱安定性および成形機の腐食等の問題があった。これを解決するためにステアリン酸カルシウム等の金属石鹸を添加する手法があるが、多量の金属石鹸の添加が必要なため、ブローグレードではピンチオフ融着性が悪化したり、目やにの原因になる等の問題があり、またコストが高くなる等の問題があった。
【0004】
一般に、単位触媒量あたりの活性とチタン原子当たりの活性は相反する。すなわち、触媒に担持するチタン量を増大させれば、触媒当たりの活性が増大するがチタン当たりの活性は低下する。また、触媒に担持するチタン量を減少させれば、チタン当たりの活性は増大するが、触媒あたりの活性は低下する。従来の技術では、触媒当たりの活性を増大させて、なおかつチタン当たりの活性を維持することは困難であった。
【0005】
【非特許文献1】
日本化学会(編集)、高分子学会(編集)、「高分子添加剤の新展開」日刊工業新聞社(出版)、1998年9月1日、p.76
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような従来技術に鑑みてなされたものであって、チタン原子あたりの活性が高く、かつ単位触媒量当たりの活性が非常に高いオレフィン重合用触媒および該触媒成分を用いるポリオレフィンの製造方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題点に鑑み、触媒について鋭意検討した結果、固体触媒成分[A]および有機金属化合物成分[B]からなるオレフィン重合用触媒であり、固体触媒成分[A]が、実質的に、担体にチタン化合物を担持することにより調製されたものであり、当該チタン化合物の担体への担持が当該チタン化合物と有機金属化合物との反応によって行われ、この担持が二回以上行われることにより調製された固体触媒と特定の有機金属化合物とを組み合わせることにより、チタン原子当たりの活性が高く、かつ単位触媒量当たりの活性が非常に高くなることを見出し、本発明に到達した。
【0008】
即ち、本発明は、
1.固体触媒成分[A]および有機金属化合物成分[B]からなるオレフィン重合用触媒であり、固体触媒成分[A]が、実質的に、担体にチタン化合物を担持することにより調製されたものであり、当該チタン化合物が四塩化チタンであり、当該チタン化合物の担体への担持が当該チタン化合物と有機金属化合物との反応によって行われ、この担持が二回以上行われることを特徴とする、オレフィン重合用触媒、
2.固体触媒成分[A]は、(A−1)担体に(A−2)アルコールを反応させ、さらに(A−3)有機金属化合物を反応させた後、さらに(A−4)有機金属化合物と(A−5)チタン化合物とを二回以上反応させて担体にチタン化合物を担持させることにより調製されることを特徴とする、1.に記載のオレフィン重合用触媒、
3.担体が、不活性炭化水素溶媒に可溶である有機マグネシウム化合物と塩素化剤との反応により合成されることを特徴とする、1.又は2.に記載のオレフィン重合用触媒、
4.塩素化剤が、一般式H a SiCl b R 1 (4-(a+b)) ・・・式1(式1中、R 1 は炭素数1以上12以下の炭化水素基であり、aとbは次の関係を満たす数である。0<a、0<b、0<a+b≦4)で示される、少なくとも一つはSi−H結合を有する塩化珪素化合物であることを特徴とする、3.に記載のオレフィン重合用触媒、
5.有機金属化合物成分[B]がトリエチルアルミニウムであることを特徴とする、1.〜4.のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒、
6.有機金属化合物成分[B]がトリイソブチルアルミニウムであることを特徴とする、1.〜4.のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒、
7.エチレンの単独重合あるいはエチレンと炭素数が3以上のα−オレフィンとを共重合する際に、1.〜6.のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒が用いられることを特徴とするポリオレフィンの製造方法、に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は固体触媒成分[A]および有機金属化合物成分[B]からなるオレフィン重合用触媒に関するものである。固体触媒成分[A]が、実質的に、担体にチタン化合物を担持することにより調製されたものであり、当該チタン化合物の担体への担持が有機金属化合物との反応によって行われ、この担持が二回以上行われることが特徴である。この反応の回数は、多いほど効果的であるが、二回でも充分な効果を発現する。
【0010】
この触媒の固体触媒成分[A]は、(A−1)担体、(A−2)アルコール、(A−3)有機金属化合物、(A−4)有機金属化合物、(A−5)チタン化合物からなることが好ましい。(以下、単に(A−1)、(A−2)、(A−3)、(A−4)、(A−5)ということがある。)
この固体触媒成分[A]は、(A−1)に(A−2)を反応させ、さらに(A−3)を反応させ、さらに(A−4)と(A−5)とを所定回数反応させることにより調製されることが好ましい。
【0011】
(A−1)担体としては、無機固体、有機固体のいずれを用いることも可能であるが、無機固体を用いることが好ましい。無機固体として下記のものが挙げられる。
(i)無機酸化物
(ii)無機炭酸塩、珪酸塩、硫酸塩
(iii)無機水酸化物
(iv)無機ハロゲン化物
(v)(i)〜(iv)の少なくとも2成分からなる複塩、固溶体ないし混合物
【0012】
担体の具体例としては、シリカ、アルミナ、シリカ・アルミナ、水和アルミナ、マグネシア、トリア、チタニア、ジルコニア、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、珪酸マグネシウム、マグネシウム・カルシウム・アルミニウムシリケート[(Mg・Ca)O・Al2 O3 ・5SiO2 ・nH2 O]、珪酸カリウム・アルミニウム[K2 O・3Al2 O3 ・6SiO2 ・2H2 O]、珪酸マグネシウム鉄[(Mg・Fe)2 SiO4 ]、珪酸アルミニウム[Al2 O3 ・SiO2 ]、炭酸カルシウム、塩化マグネシウム、よう化マグネシウム等が挙げられるが、シリカ、シリカ・アルミナ、または塩化マグネシウムが特に好ましい。担体の比表面積は、好ましくは20m2 /g以上、特に好ましくは90m2 /g以上である。
この触媒の担体である(A−1)は、不活性炭化水素溶媒に可溶である有機マグネシウム化合物と塩素化剤との反応により合成されることが好ましい。
本発明における不活性炭化水素溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素ないしシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素等が挙げられる。
【0013】
(A−1)を合成する際に使用される塩素化剤が、
一般式 Ha SiClb R1 (4-(a+b)) ・・・式1
(式1中、R1 は炭素数1以上12以下の炭化水素基であり、aとbは次の関係を満たす数である。0<a、0<b、0<a+b≦4)
で示される、少なくとも一つはSi−H結合を有する塩化珪素化合物であることが好ましい。上記式1においてR1 で表される炭化水素基は、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基であり、たとえば、メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、シクロヘキシル、フェニル基等が挙げられ、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル基等の炭素数1〜3のアルキル基が特に好ましい。また、aおよびbはa+b≦4の関係を満たす0より大きな数であり、bが2または3であることが特に好ましい。
【0014】
これらの化合物としては、HSiCl3 、HSiCl2 CH3 、HSiCl2 C2 H5 、HSiCl2 C3 H7 、HSiCl2 (1−CH3 C2 H5 )、HSiCl2 C4 H9 、HSiCl2 C6 H5 、HSiCl2 (4−Cl−C6 H4 )、HSiCl2 CH=CH2 、HSiCl2 CH2 C6 H5 、HSiCl2 (1−C10H7 )、HSiCl2 CH2 CH=CH2 、H2 SiClCH3 、H2 SiClC2 H5 、HSiCl(CH3 )2 、HSiCl(C2 H5 )2 、HSiClCH3 (1−CH3 C2 H5 )、HSiClCH3 (C6 H5 )、HSiCl(C6 H5 )2 等が挙げられ、これらの化合物またはこれらの化合物から選ばれた二種類以上の混合物からなる塩化珪素化合物が使用される。塩化珪素化合物としては、トリクロロシラン、モノメチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、エチルジクロロシランが好ましく、トリクロロシラン、モノメチルジクロロシランが特に好ましい。
【0015】
(A−1)を合成する際に使用される有機マグネシウム化合物は、
一般式、(M1 )α(Mg)β(R2 )c (R3 )d (OR4 )e ・・・式2
(式2中、M1 は周期律表第I族および第III族からなる群に属する金属原子であり、R2 、R3 およびR4 は炭素数2以上20以下の炭化水素基であり、α、β、c、dおよびeは次の関係を満たす数である。0≦α、0<β、0≦c、0≦d、0≦e、0<c+d、0≦e/(α+β)≦2、fα+2β=c+d+e(ただし、fはM1 の原子価))
で表されることが好ましい。この化合物は、不活性炭化水素溶媒に可溶な有機マグネシウムの錯化合物の形として示されているが、ジヒドロカルビルマグネシウム化合物およびこの化合物と他の金属化合物との錯体のすべてを包含するものである。記号α、β、c、d、eの関係式fα+2β=c+d+eは金属原子の原子価と置換基との化学量論性を示している。
【0016】
上記式2中R2 ないしR3 で表される炭化水素基は、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり、たとえば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、プロピル、ヘキシル、オクチル、デシル、シクロヘキシル、フェニル基等が挙げられ、R2 およびR3 はアルキル基であることが好ましい。α>0の場合、金属原子M1 としては、周期律表第I族ないし第III族に属する金属元素が使用でき、たとえば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ベリリウム、亜鉛、ホウ素、アルミニウム等が挙げられるが、アルミニウム、ホウ素、ベリリウム、亜鉛が特に好ましい。
【0017】
金属原子M1 に対するマグネシウムの比β/αは、任意に設定可能であるが、好ましくは0.1〜30、特に0.5〜10の範囲が好ましい。また、α=0である或る種の有機マグネシウム化合物を用いる場合、例えば、R2 が1−メチルプロピル等の場合には不活性炭化水素溶媒に可溶であり、このような化合物も本発明に好ましい結果を与える。一般式2において、α=0の場合のR2 、R3 は次に示す三つの群(1)、(2)、(3)のいずれか一つであることが推奨される。
(1)R2 、R3 の少なくとも一方が炭素原子数4〜6である二級または三級のアルキル基であること、好ましくはR2 、R3 がともに炭素原子数4〜6であり、少なくとも一方が二級または三級のアルキル基であること。
(2)R2 とR3 とが炭素原子数の互いに相異なるアルキル基であること、好ましくはR2 が炭素原子数2または3のアルキル基であり、R3 が炭素原子数4以上のアルキル基であること。
(3)R2 、R3 の少なくとも一方が炭素原子数6以上の炭化水素基であること、好ましくはR2 、R3 に含まれる炭素原子数を加算すると12以上になるアルキル基であること。
【0018】
以下これらの基を具体的に示す。(1)において炭素原子数4〜6である二級または三級のアルキル基としては、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、2−メチルブチル、2−エチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、2−メチルペンチル、2−エチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2−メチル−2−エチルプロピル基等が用いられ、1−メチルプロピル基が特に好ましい。次に(2)において炭素原子数2または3のアルキル基としてはエチル、1−メチルエチル、プロピル基等が挙げられ、エチル基が特に好ましい。また炭素原子数4以上のアルキル基としては、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル基等が挙げられ、ブチル、ヘキシル基が特に好ましい。
【0019】
さらに、(3)において炭素原子数6以上の炭化水素基としては、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、フェニル、2−ナフチル基等が挙げられる。炭化水素基の中ではアルキル基が好ましく、アルキル基の中でもヘキシル、オクチル基が特に好ましい。一般に、アルキル基に含まれる炭素原子数が増えると不活性炭化水素溶媒に溶けやすくなるが、溶液の粘度が高くなるために必要以上に長鎖のアルキル基を用いることは取り扱い上好ましくない。なお、上記有機マグネシウム化合物は不活性炭化水素溶液として使用されるが、該溶液中に微量のエーテル、エステル、アミン等のルイス塩基性化合物が含有され、あるいは残存していても差し支えなく使用できる。
【0020】
次にアルコキシ基(OR4 )について説明する。R4 で表される炭化水素基としては、炭素原子数1以上12以下のアルキル基またはアリール基が好ましく、3以上10以下のアルキル基またはアリール基が特に好ましい。具体的には、たとえば、メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、ヘキシル、2−メチルペンチル、2−エチルブチル、2−エチルペンチル、2−エチルヘキシル、2−エチル−4−メチルペンチル、2−プロピルヘプチル、2−エチル−5−メチルオクチル、オクチル、ノニル、デシル、フェニル、ナフチル基等が挙げられ、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルペンチルおよび2−エチルヘキシル基が特に好ましい。
【0021】
これらの有機マグネシウム化合物は、一般式R1 MgXおよびR2 2Mg(R1 およびR2 は前述の意味であり、Xはハロゲンである)からなる群に属する有機マグネシウム化合物と、一般式M1 R3 f およびM1 R3 (f-1) H(M1 、R3 、fは前述の意味である)からなる群に属する有機金属化合物とを不活性炭化水素溶媒中、室温〜150℃の間で反応させ、必要な場合には続いてR4 で表される炭化水素基を有するアルコールまたは不活性炭化水素溶媒に可溶な上記R4 で表される炭化水素基を有するアルコキシマグネシウム化合物、および/またはアルコキシアルミニウム化合物と反応させる方法により合成される。
【0022】
このうち、不活性炭化水素溶媒に可溶な有機マグネシウム化合物とアルコールとを反応させる場合、反応の順序については、有機マグネシウム化合物中にアルコールを加えていく方法、アルコール中に有機マグネシウム化合物を加えていく方法、または両者を同時に加えていく方法のいずれの方法も用いることができる。本発明において不活性炭化水素溶媒に可溶な有機マグネシウム化合物とアルコールとの反応比率については特に制限はないが、反応の結果、得られるアルコキシ基含有有機マグネシウム化合物における、全金属原子に対するアルコキシ基のモル組成比e/(α+β)の範囲は0≦e/(α+β)≦2であり、0≦e/(α+β)<1が特に好ましい。
【0023】
次に有機マグネシウム化合物と塩化珪素化合物との反応について説明する。反応に際しては塩化珪素化合物を予め反応溶媒、たとえば、不活性炭化水素溶媒、1,2−ジクロルエタン、o−ジクロルベンゼン、ジクロルメタン等の塩素化炭化水素、もしくはジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系媒体、あるいはこれらの混合媒体を用いて希釈した後利用することが好ましい。特に、触媒の性能上、不活性炭化水素溶媒が好ましい。反応の温度については特に制限されないが、反応の進行上、好ましくは塩化珪素化合物の沸点以上もしくは40℃以上で実施される。有機マグネシウム化合物と塩化珪素化合物との反応比率にも特に制限はないが、通常有機マグネシウム化合物1モルに対し、塩化珪素化合物0.01〜100モルであり、好ましくは有機マグネシウム化合物1モルに対し、塩化珪素化合物0.1〜10モルの範囲である。
【0024】
反応方法については、有機マグネシウム化合物と塩化珪素化合物とを同時に反応器に導入しつつ反応させる同時添加の方法、塩化珪素化合物を事前に反応器に仕込んだ後に有機マグネシウム化合物を反応器に導入させる方法、または有機マグネシウム化合物を事前に反応器に仕込んだ後に塩化珪素化合物を反応器に導入させる方法等があるが、塩化珪素化合物を事前に反応器に仕込んだ後に有機マグネシウム化合物を反応器に導入させる方法が好ましい。上記反応により得られる固体成分は、ろ過あるいはデカンテーション法により分離した後、不活性炭化水素溶媒を用いて充分に洗浄し、未反応物あるいは副生成物等を除去することが好ましい。
有機マグネシウム化合物と塩化珪素化合物との反応を、先述の(A−1)担体と同種または別種の固体の存在下に行うこともできる。その例として、(A−1)担体として先述のものが挙げられる。
【0025】
次に(A−2)について説明する。(A−2)としては炭素数1以上20以下の飽和又は不飽和のアルコールが好ましい。このようなアルコールとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−ペンタノール、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、フェノール、クレゾール等が挙げられ、炭素数3〜8の直鎖アルコールが特に好ましい。これらのアルコールを混合して使用することも可能である。
(A−2)の使用量は、固体(A−1)中に含まれるマグネシウム原子に対するモル比で0より大きく10以下であることが好ましく、0.05以上5以下がさらに好ましく、0.1以上3以下がさらに好ましい。(A−1)と(A−2)との反応は、不活性炭化水素溶媒の存在下または非存在下において行う。反応時の温度は特に制限はないが、室温〜200℃の間で実施されることが好ましい。
【0026】
本発明においては、(A−2)を反応させた後、さらに(A−3)有機金属化合物を反応させることが好ましい。
この(A−3)は、
一般式、M2 R5 h Q(i-h) ・・・式3
(式3中M2 は周期律表第I〜III族に属する金属原子、R5 は炭素数1〜20の炭化水素基であり、QはOR6 、OSiR7 R8 R9 、NR10R11、SR1 2 およびハロゲンからなる群に属する基を表し、R6 、R7 、R8 、R9 、R10、R11、R12は水素原子または炭化水素基であり、hは0より大きな実数であり、iはM2 の原子価である)
で表されるものが好ましい。M2 は周期律表第I〜III族に属する金属原子であり、たとえば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ベリリウム、マグネシウム、ホウ素、アルミニウム等が挙げられるが、マグネシウム、ホウ素、アルミニウムが特に好ましい。R5 で表される炭化水素基はアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり、たとえば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、シクロヘキシル、フェニル基等が挙げられ、好ましくはアルキル基である。QはOR6 、OSiR7 R8 R9 、NR10R11、SR12およびハロゲンからなる群に属する基を表し、R6 、R7 、R8 、R9 、R10、R11、R12は水素原子または炭化水素基であり、Qがハロゲンであることが特に好ましい。これらの例としては、メチルリチウム、ブチルリチウム、メチルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムアイオダイド、エチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムアイオダイド、ブチルマグネシウムクロリド、ブチルマグネシウムブロミド、ブチルマグネシウムアイオダイド、ジブチルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウム、トリエチルホウ素、トリメチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムブロミド、ジメチルアルミニウムクロリド、ジメチルアルミニウムメトキシド、メチルアルミニウムジクロリド、メチルアルミニウムセスキクロリド、トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド、ジエチルアルミニウムエトキシド、エチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、トリプロピルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウム等が挙げられ、有機アルミニウム化合物が特に好ましい。これらの化合物を混合して使用することも可能である。(A−3)の使用量は、(A−2)に対するモル比で、0.01倍以上20倍以下であることが好ましく、0.1倍以上10以下であることがさらに好ましい。また、(A−3)の使用量は、(A−1)に含まれるマグネシウム原子に対するモル比で0.01倍以上20倍以下であることが好ましく、0.05倍以上10倍以下であることがさらに好ましい。反応の温度については特に制限はないが、室温から反応媒体の沸点未満の範囲が好ましい。
【0027】
本発明においては、(A−3)を反応させた後、(A−4)有機金属化合物と(A−5)とを二回以上反応させることにより、チタン化合物を担持する。 まず(A−4)有機金属化合物について説明する。(A−4)は前述の
一般式、M2 R5 h Q(i-h) ・・・式3
(式3中M2 は周期律表第I〜III族に属する金属原子、R5 は炭素数1〜20の炭化水素基であり、QはOR6 、OSiR7 R8 R9 、NR10R11、SR1 2 およびハロゲンからなる群に属する基を表し、R6 、R7 、R8 、R9 、R10、R11、R12は水素原子または炭化水素基であり、hは0より大きな実数であり、iはM2 の原子価である)
で表されるものが好ましく、(A−3)と(A−4)とは同一でもよいし異なっていてもよい。(A−4)の総使用量は固体成分に含まれるマグネシウムに対するモル比で0.01以上20以下が好ましく、0.05以上10以下が特に好ましい。(A−4)の一回目の反応は、(A−4)の総使用量に対するモル比で0.05以上0.5以下であることが好ましく、0.1以上0.4以下であることが特に好ましい。反応温度については、特に制限はないが、室温ないし150℃の範囲で行うことが好ましい。
【0028】
次に、(A−5)チタン化合物について説明する。(A−5)としては、
一般式、Ti(OR13)j X(4-J) ・・・式5
(式5中、jは0以上4以下の実数であり、R13は炭化水素基である。)
で表されるチタン化合物が好ましい。R13で表される炭化水素基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、ヘプチル、オクチル、デシル、アリル基等の脂肪族炭化水素基、シクロヘキシル、2−メチルシクロヘキシル、シクロペンチル基等の脂環式炭化水素基、フェニル、ナフチル基等の芳香族炭化水素基等が挙げられるが、脂肪族炭化水素基が好ましい。Xで表されるハロゲンとしては、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられるが、塩素が好ましい。上記から選ばれた(A−5)を、2種以上混合して使用することが可能である。
【0029】
(A−5)の使用総量は、固体成分に含まれるマグネシウム原子に対するモル比で0.01以上20以下が好ましく、0.05以上10以下が特に好ましい。(A−5)の一回目の反応は、(A−5)の使用総量に対するモル比で0.05以上0.5以下であることが好ましく、0.1以上0.4以下であることが特に好ましい。反応温度については、特に制限はないが、室温ないし150℃の範囲で行うことが好ましい。
(A−4)と(A−5)の添加順序としては、(A−4)に続いて(A−5)を加える、(A−5)に続いて(A−4)を加える、(A−4)と(A−5)とを同時に添加するのいずれの方法も可能であるが、(A−4)に続いて(A−5)を加えることが好ましい。すなわち、(A−5)を二回以上添加する場合は、例えば、(A−4)の添加に続いた(A−5)の添加を所定回数繰り返すことが好ましい。(A−4)に対する(A−5)のモル比は、好ましくは0.1〜10、特に好ましくは0.5〜5である。(A−4)と(A−5)との反応は不活性炭化水素溶媒中で行われるが、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素溶媒を用いることが好ましい。
【0030】
かくして得られた触媒は、不活性炭化水素溶媒を用いたスラリー溶液として使用される。
本発明の固体触媒成分[A]は、有機金属化合物成分[B]と組み合わせることにより、さらに高活性な重合用触媒となる。有機金属化合物成分[B]としては、周期律表第I〜III族の化合物であり、特に有機アルミニウム化合物および/又は有機マグネシウム化合物が好ましい。
【0031】
有機アルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリス(3−メチルブチル)アルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド等のハロゲン化アルミニウム化合物、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジイソブチルアルミニウムブトキシド等のアルコキシアルミニウム化合物、ジメチルヒドロシロキシアルミニウムジメチル、エチルメチルヒドロシロキシアルミニウムジエチル、エチルジメチルシロキシアルミニウムジエチル等のシロキシアルミニウム化合物およびこれらの混合物が好ましく、トリアルキルアルミニウム化合物が特に好ましい。なかでも、トリエチルアルミニウムおよびトリイソブチルアルミニウムがさらに好ましい。
【0032】
有機マグネシウム化合物としては、前述の
一般式、(M1 )α(Mg)β(R2 )c (R3 )d (OR4 )e ・・・式2
(式2中、M1 は周期律表第I族および第III族からなる群に属する金属原子であり、R2 、R3 およびR4 は炭素数2以上20以下の炭化水素基であり、α、β、c、dおよびeは次の関係を満たす数である。0≦α、0<β、0≦c、0≦d、0≦e、0<c+d、0≦e/(α+β)≦2、fα+2β=c+d+e(ただし、fはM1 の原子価))
で表されることが好ましい。この化合物は、不活性炭化水素溶媒に可溶な有機マグネシウムの錯化合物の形として示されているが、ジアルキルマグネシウム化合物およびこの化合物と他の金属化合物との錯体の全てを包含するものである。α、β、c、d、e、M1 、R2 、R3 、OR4 についてはすでに述べたとおりであるが、不活性炭化水素溶媒に可溶な化合物が望ましいため、β/αは0.5〜10の範囲にあることが好ましく、また特にM1 がアルミニウムである化合物がさらに好ましい。固体触媒成分[A]および有機金属化合物成分[B]は、重合条件下に重合系内に添加してもよいし、あらかじめ重合に先立って組み合わせてもよい。また組み合わせる両成分の比率は、固体触媒成分[A]1gに対し有機金属化合物[B]は1〜3000ミリモルの範囲で行うのが好ましい。
【0033】
かくして得られた触媒はオレフィンの重合、特にエチレンの重合およびエチレンと炭素数3以上のオレフィンとの共重合に対して、チタン当たりの活性が高く、かつ触媒当たりの活性が非常に高い特徴を有する。
本発明の触媒系で重合する炭素数3以上のオレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、ビニルシクロヘキサン等が挙げられ、特にプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましい。このうちのいくつかを組み合わせて、エチレンと共重合することもできる。
【0034】
重合溶媒としては、スラリー重合に通常使用される不活性炭化水素溶媒が用いられる。重合温度は室温以上120℃以下であり、50℃以上100℃以下であることが好ましい。重合圧力は常圧以上10MPa以下の範囲で実施される。得られる重合体の分子量は、重合系に存在させる水素の濃度を変化させるか、重合温度を変化させか、あるいは有機金属化合物[B]の濃度を変化させることによって調節することができる。
【0035】
以下、実施例などに基づき、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
分子量の指標となるメルトインデックス(MI)は、JIS K7210(コードD)に従って測定した。
【実施例1】
(1)(A−1)担体の合成
充分に窒素置換された1lステンレス製オートクレーブに2モル/lのトリクロロシランヘキサン溶液182mlを仕込み、50℃で攪拌しながら組成式AlMg5 (C4 H9 )11(OC3 H7 )2 で表される有機マグネシウム化合物のヘキサン溶液466ml(マグネシウム334ミリモル相当)を4hかけて滴下し、さらに50℃で1h攪拌しながら反応させた。反応終了後、上澄み液を除去し、460mlのヘキサンで4回洗浄した。この固体を分析した結果、固体1g当たりに含まれるマグネシウムが8.43ミリモルであった。
【0036】
(2)固体触媒成分[A]の調製
上記担体20gを含有するヘキサンスラリー383mlに50℃で攪拌しながら1モル/lの1−プロパノールヘキサン溶液17mlを20分かけて添加した。添加後、50℃で1時間反応を継続した。反応終了後、上澄み液84mlを除去し、温度を65℃にして1モル/lのジエチルアルミニウムクロリドヘキサン溶液84mlを1時間30分かけて添加した。添加後、65℃で1時間反応を継続した。反応終了後、上澄み液200mlを除去し、ヘキサン200mlで4回洗浄した。洗浄後のスラリーの上澄み31.5mlを除去し、50℃で攪拌しながら1モル/lのジエチルアルミニウムクロリドヘキサン溶液1.3mlを1分かけて添加し、引き続き1モル/lの四塩化チタンヘキサン溶液2.6mlを2分かけて添加した。添加後、50℃で1時間反応を継続した。反応終了後、50℃で攪拌しながら1モル/lのジエチルアルミニウムクロリドヘキサン溶液9.2mlを2分かけて添加し、引き続き1モル/lの四塩化チタンヘキサン溶液18.4mlを4分かけて添加した。添加後、50℃で2時間反応を継続した。反応終了後、200mlの上澄み液を除去し、200mlのヘキサンで4回洗浄することにより、固体触媒成分[A−1]を調製した。この固体触媒成分1g中に含まれるチタン量は0.90ミリモルであった。
【0037】
(3)オレフィンの重合
トリイソブチルアルミニウム0.4ミリモルを脱水脱酸素したヘキサン0.8lとともに、内部を真空脱気し窒素置換した内容積1.5lのオートクレーブに入れた。次いで、オートクレーブの内部を80℃に保ち、水素をオートクレーブの内圧が0.3MPa上昇するまで添加し、エチレンを添加して全圧を0.98MPaとした。この後、固体触媒成分[A−1]10mgを添加することにより重合を開始した。エチレンを補給することにより全圧を0.98MPaに保ちつつ30分間重合を行った。この重合により得られたポリマーの収量、触媒あたりの活性、チタンあたりの活性およびMIの値を表1に示す。
【0038】
【比較例1】
固体触媒成分[A]の調製において、実施例1と同様な方法で合成した担体20gを含有するヘキサンスラリー383mlに50℃で攪拌しながら1モル/lの1−プロパノールヘキサン溶液17mlを20分かけて添加した。添加後、50℃で1時間反応を継続した。反応終了後、上澄み液を84ml除去し、温度を65℃にして1モル/lのジエチルアルミニウムクロリドヘキサン溶液84mlを1時間30分かけて添加した。添加後、65℃で1時間反応を継続した。反応終了後、上澄み液200mlを除去し、ヘキサン200mlで4回洗浄した。洗浄後のスラリーの上澄み31.5mlを除去し、50℃で攪拌しながら1モル/lのジエチルアルミニウムクロリドヘキサン溶液10.5mlを3分かけて添加し、引き続き1モル/lの四塩化チタンヘキサン溶液21.0mlを6分かけて添加した。添加後、50℃で2時間反応を継続した。反応終了後、上澄み液200mlを除去し、ヘキサン200mlで4回洗浄することにより、固体触媒成分[A−2]を調製した。この固体触媒成分1g中に含まれるチタン量は0.94ミリモルであった。
この固体触媒成分[A−2]を使用した以外は実施例1と同様な操作でオレフィン重合を行った。この重合により得られたポリマーの収量、触媒あたりの活性、チタンあたりの活性およびMIの値を表1に示す。
【0039】
【実施例2】
固体触媒成分[A]の調製において、実施例1と同様な方法で合成した担体20gを含有するヘキサンスラリー358mlに50℃で攪拌しながら1モル/lの1−プロパノールヘキサン溶液42mlを20分かけて添加した。添加後、50℃で1時間反応を継続した。反応終了後、上澄み液59mlを除去し、温度を65℃にして1モル/lのジエチルアルミニウムクロリドヘキサン溶液59mlを1時間30分かけて添加した。添加後、65℃で1時間反応を継続した。反応終了後、上澄み液200mlを除去し、ヘキサン200mlで4回洗浄した。洗浄後のスラリーの上澄み31.5mlを除去し、50℃で攪拌しながら1モル/lのジエチルアルミニウムクロリドヘキサン溶液1.3mlを1分かけて添加し、引き続き1モル/lの四塩化チタンヘキサン溶液2.6mlを2分かけて添加した。添加後、50℃で1時間反応を継続した。反応終了後、50℃で攪拌しながら1モル/lのジエチルアルミニウムクロリドヘキサン溶液9.2mlを2分かけて添加し、引き続き1モル/lの四塩化チタンヘキサン溶液18.4mlを4分かけて添加した。添加後、50℃で2時間反応を継続した。反応終了後、上澄み液200mlを除去し、ヘキサン200mlで4回洗浄することにより、固体触媒成分[A−3]を調製した。この固体触媒成分1g中に含まれるチタン量は0.92ミリモルであった。
この固体触媒成分[A−3]を使用した以外は実施例1と同様な操作でオレフィン重合を行った。この重合により得られたポリマーの収量、触媒あたりの活性、チタンあたりの活性およびMIの値を表1に示す。
【0040】
【比較例2】
固体触媒成分[A]の調製において、実施例1と同様な方法で合成した担体20gを含有するヘキサンスラリー358mlに50℃で攪拌しながら1モル/lの1−プロパノールヘキサン溶液42mlを20分かけて添加した。添加後、50℃で1時間反応を継続した。反応終了後、上澄み液59mlを除去し、温度を65℃にして1モル/lのジエチルアルミニウムクロリドヘキサン溶液59mlを1時間30分かけて添加した。添加後、65℃で1時間反応を継続した。反応終了後、上澄み液200mlを除去し、ヘキサン200mlで4回洗浄した。洗浄後のスラリーの上澄み31.5mlを除去し、50℃で攪拌しながら1モル/lのジエチルアルミニウムクロリドヘキサン溶液10.5mlを3分かけて添加し、引き続き1モル/lの四塩化チタンヘキサン溶液21.0mlを6分かけて添加した。添加後、50℃で2時間反応を継続した。反応終了後、上澄み液200mlを除去し、ヘキサン200mlで4回洗浄することにより、固体触媒成分[A−4]を調製した。この固体触媒成分1g中に含まれるチタン量は0.87ミリモルであった。
この固体触媒成分[A−4]を使用した以外は実施例1と同様な操作でオレフィン重合を行った。この重合により得られたポリマーの収量、触媒あたりの活性およびチタンあたりの活性の値を表1に示す。
【0041】
【実施例3】
四塩化チタンヘキサン溶液の添加の直前に使用するジエチルアルミニウムジクロリドのかわりにエチルアルミニウムジクロリドを使用する以外は実施例1と同様な操作で固体触媒成分[A−5]を調製した。この固体触媒成分1g中に含まれるチタン量は0.87ミリモルであった。
この固体触媒成分[A−5]を使用した以外は実施例1と同様な操作でオレフィン重合を行った。この重合により得られたポリマーの収量、触媒あたりの活性、チタンあたりの活性およびMIの値を表1に示す。
【0042】
【比較例3】
四塩化チタンヘキサン溶液の添加の直前に使用するジエチルアルミニウムジクロリドのかわりにエチルアルミニウムジクロリドを使用する以外は比較例1と同様な操作で固体触媒成分[A−6]を調製した。この固体触媒成分1g中に含まれるチタン量は0.90ミリモルであった。
この固体触媒成分[A−6]を使用した以外は実施例1と同様な操作でオレフィン重合を行った。この重合により得られたポリマーの収量、触媒あたりの活性、チタンあたりの活性およびMIの値を表1に示す。
【0043】
【実施例4】
1−プロパノールのかわりに1−オクタノールを使用する以外は実施例1と同様な操作で固体触媒成分[A−7]を調製した。この固体触媒成分1g中に含まれるチタン量は0.90ミリモルであった。
この固体触媒成分[A−7]を使用した以外は実施例1と同様な操作でオレフィン重合を行った。この重合により得られたポリマーの収量、触媒あたりの活性、チタンあたりの活性およびMIの値を表1に示す。
【0044】
【比較例4】
1−プロパノールのかわりに1−オクタノールを使用する以外は比較例1と同様な操作で固体触媒成分[A−8]を調製した。この固体触媒成分1g中に含まれるチタン量は0.88ミリモルであった。
この固体触媒成分[A−8]を使用した以外は実施例1と同様な操作でオレフィン重合を行った。この重合により得られたポリマーの収量、触媒あたりの活性、チタンあたりの活性およびMIの値を表1に示す。
【0045】
【実施例5】
(1)(A−1)担体の合成
窒素気流中200℃で4時間乾燥したシリカ(富士デビソン社製952)20gをガラス製500ml丸底フラスコに秤量し、このフラスコにヘキサン200mlを添加し、さらに攪拌しながら組成式AlMg6 (C4 H9 )13(OC4 H9 )2 で表される有機マグネシウム化合物40ミリモルを5分間で添加した。温度を60℃に保ちながら1モル/lのトリクロロシランヘキサン溶液を60mlを1時間かけて滴下し、さらに65℃で1時間反応させた。反応終了後、上澄み液を除去し、ヘキサン120mlで4回洗浄した。この固体を分析した結果、固体1g当たりに含まれるマグネシウムが2.2ミリモルであった。
【0046】
(2)固体触媒成分[A]の調製
上記担体を使用した以外は実施例1と同様の操作で固体触媒成分[A−9]を調製した。この固体触媒成分1g中に含まれるチタン量は0.90ミリモルであった。
(3)オレフィンの重合
この固体触媒成分[A−9]を使用した以外は実施例1と同様な操作でオレフィン重合を行った。この重合により得られたポリマーの収量、触媒あたりの活性、チタンあたりの活性およびMIの値を表1に示す。
【0047】
【比較例5】
実施例5と同様な方法で合成した担体を使用した以外は比較例1と同様の操作で固体触媒成分[A−10]を調製した。この固体触媒成分1g中に含まれるチタン量は0.88ミリモルであった。
この固体触媒成分[A−10]を使用した以外は実施例1と同様な操作でオレフィン重合を行った。この重合により得られたポリマーの収量、触媒あたりの活性、チタンあたりの活性およびMIの値を表1に示す。
【0048】
【実施例6】
(1)(A−1)担体の合成
充分に窒素置換された500mlガラス製丸底フラスコにヘキサン200mlを仕込み、ここにジエトキシマグネシウム22.8gを添加した。ここに、50℃で攪拌しながら1モル/lのエチルアルミニウムセスキクロリドヘキサン溶液200mlを1hかけて滴下し、さらに50℃で1h攪拌しながら反応させた。反応終了後、上澄み液を除去し、230mlのヘキサンで4回洗浄した。この固体を分析した結果、固体1g当たりに含まれるマグネシウムが8.60ミリモルであった。
【0049】
(2)固体触媒成分[A]の調製
上記担体を使用した以外は実施例1と同様の操作で固体触媒成分[A−11]を調製した。この固体触媒成分1g中に含まれるチタン量は1.03ミリモルであった。
(3)オレフィンの重合
この固体触媒成分[A−11]を使用した以外は実施例1と同様な操作でオレフィン重合を行った。この重合により得られたポリマーの収量、触媒あたりの活性、チタンあたりの活性およびMIの値を表1に示す。
【0050】
【比較例6】
実施例6で使用した担体を使用した以外は比較例1と同様の操作で固体触媒成分[A−12]を調製した。この固体触媒成分1g中に含まれるチタン量は0.99ミリモルであった。
この固体触媒成分[A−12]を使用した以外は実施例1と同様な操作でオレフィン重合を行った。この重合により得られたポリマーの収量、触媒あたりの活性、チタンあたりの活性およびMIの値を表1に示す。
【0051】
【実施例7】
(1)(A−1)担体の合成
充分に窒素置換された2.0lステンレス製オートクレーブにデカン500mlを仕込み、ここに塩化マグネシウム23.8gを添加した。ここに、室温で攪拌しながら2−エチル−1−ヘキサノール117mlを添加し、130℃で1.5h攪拌しながら反応させた。反応後、室温まで冷却し、1モル/lのトリエチルアルミニウムヘキサン溶液を750ml添加し、1.5時間反応させた。反応終了後、上澄み液を除去し、700mlのヘキサンで4回洗浄した。この固体を分析した結果、固体1g当たりに含まれるマグネシウムが8.20ミリモルであった。
【0052】
(2)固体触媒成分[A]の調製
上記担体を使用した以外は実施例1と同様の操作で固体触媒成分[A−13]を調製した。この固体触媒成分1g中に含まれるチタン量は1.02ミリモルであった。
(3)オレフィンの重合
この固体触媒成分[A−13]を使用した以外は実施例1と同様な操作でオレフィン重合を行った。この重合により得られたポリマーの収量、触媒あたりの活性、チタンあたりの活性およびMIの値を表1に示す。
【0053】
【比較例7】
実施例7で使用した担体を使用した以外は比較例1と同様の操作で固体触媒成分[A−14]を調製した。この固体触媒成分1g中に含まれるチタン量は0.98ミリモルであった。
この固体触媒成分[A−14]を使用した以外は実施例1と同様な操作でオレフィン重合を行った。この重合により得られたポリマーの収量、触媒あたりの活性、チタンあたりの活性およびMIの値を表1に示す。
【0054】
【実施例8】
トリイソブチルアルミニウムの代わりにトリエチルアルミニウムを使用した以外は実施例1と同様な操作でオレフィン重合を行った。この重合により得られたポリマーの収量、触媒あたりの活性、チタンあたりの活性およびMIの値を表1に示す。
【0055】
【比較例8】
トリイソブチルアルミニウムの代わりにトリエチルアルミニウムを使用した以外は比較例1と同様な操作でオレフィン重合を行った。この重合により得られたポリマーの収量、触媒あたりの活性、チタンあたりの活性およびMIの値を表1に示す。
【0056】
【実施例9】
トリイソブチルアルミニウム0.4ミリモルを脱水脱酸素したヘキサン0.8lとともに、内部を真空脱気し窒素置換した内容積1.5lのオートクレーブに入れた。次いで、オートクレーブに脱水脱酸素した1−ブテン5mlを入れた。次いで、オートクレーブの内部を80℃に保ち、水素をオートクレーブの内圧が0.29MPa上昇するまで添加し、エチレンを添加して全圧を0.98MPaとした。この後、実施例1に従って調製された固体触媒成分[A−1]2mgを添加することにより重合を開始した。エチレンを補給することにより全圧を0.98MPaに保ちつつ30分間重合を行った。この重合により得られたポリマーの収量、触媒あたりの活性、チタンあたりの活性およびMIの値を表1に示す。
【0057】
【比較例9】
比較例1に従って調製された固体触媒成分[A−2]を使用した以外は実施例9と同様な操作でエチレンと1−ブテンとの共重合を行った。この重合により得られたポリマーの収量、触媒あたりの活性、チタンあたりの活性およびMIの値を表1に示す。
表1において、エチレン単独重合については、実施例1から8と比較例1から8とをそれぞれ比較することにより、チタン化合物を複数回担持することにより、チタンあたりの活性が高く、かつ触媒あたりの活性が高くなることが明白である。
エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンとの共重合においても、実施例9と比較例9とを比較することにより、チタン化合物を複数回担持することにより、チタンあたりの活性が高く、かつ触媒あたりの活性が高くなることが明白である。
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】
本発明により、チタン原子あたりの活性が高く、かつ単位触媒量当たりの活性が非常に高いオレフィン重合用触媒および該触媒成分を用いるポリオレフィンの製造方法を提供することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のチタン化合物の担体への担持が当該チタン化合物と有機金属化合物との反応によって行われ、この担持が二回以上行われる実施態様を説明するフローチャート図である。
Claims (7)
- 固体触媒成分[A]および有機金属化合物成分[B]からなるオレフィン重合用触媒であり、固体触媒成分[A]が、実質的に、担体にチタン化合物を担持することにより調製されたものであり、当該チタン化合物が四塩化チタンであり、当該チタン化合物の担体への担持が当該チタン化合物と有機金属化合物との反応によって行われ、この担持が二回以上行われることを特徴とする、オレフィン重合用触媒。
- 固体触媒成分[A]は、(A−1)担体に(A−2)アルコールを反応させ、さらに(A−3)有機金属化合物を反応させた後、さらに(A−4)有機金属化合物と(A−5)チタン化合物とを二回以上反応させて担体にチタン化合物を担持させることにより調製されることを特徴とする、請求項1に記載のオレフィン重合用触媒。
- 担体が、不活性炭化水素溶媒に可溶である有機マグネシウム化合物と塩素化剤との反応により合成されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のオレフィン重合用触媒。
- 塩素化剤が、一般式Ha SiClb R1 (4-(a+b)) ・・・式1(式1中、R1 は炭素数1以上12以下の炭化水素基であり、aとbは次の関係を満たす数である。0<a、0<b、0<a+b≦4)で示される、少なくとも一つはSi−H結合を有する塩化珪素化合物であることを特徴とする、請求項3に記載のオレフィン重合用触媒。
- 有機金属化合物成分[B]がトリエチルアルミニウムであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒。
- 有機金属化合物成分[B]がトリイソブチルアルミニウムであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒。
- エチレンの単独重合あるいはエチレンと炭素数が3以上のα−オレフィンとを共重合する際に、請求項1〜6のいずれか1項に記載のオレフィン重合用触媒が用いられることを特徴とするポリオレフィンの製造方法。
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