JP4096599B2 - 液圧制御装置の液圧測定方法、及び液圧制御装置の健全性評価方法 - Google Patents
液圧制御装置の液圧測定方法、及び液圧制御装置の健全性評価方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両のブレーキやパワーステアリングなどの液圧を利用する液圧制御装置の液圧測定方法、ないし健全性評価方法に関する。例えば、液圧を調整して出力する液圧制御手段の出力液圧を測定する液圧測定方法に関する。あるいは液体にエアが混入してエア噛み状態などが生じた状態を検知し、これによって液圧制御装置の健全性の評価をする健全性評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液圧制御装置の一つであるブレーキ装置は、従来例えば、液圧を発生させるポンプと、発生させた液圧を蓄えるアキュムレータと、ドライバーの踏力に応じてそのアキュムレータからの液圧を調整(倍力)して車輪ブレーキに出力する液圧制御弁を持つ油圧ブースターを備えるタイプのものが知られていた。
また、近年のブレーキ装置は、自動ブレーキなどの高機能化のために車輪ブレーキに出力された液圧を測定する必要がある。またエア噛みや液漏れなどの不具合は、制御力への影響があるものであるが、通常ドライバーのフィーリングに検出を頼っており、これらの健全性評価を可能にしたいという要望もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが車輪ブレーキは、油圧ブースターなど液圧制御手段から離れた位置に設けられており、これらを接続する配管が比較的長くなっていた。また、近年、ブレーキ装置には、アンチロック制御(ABS)などの制動力を電子制御するものが増えており、それらは車輪ブレーキの液圧を調整する電磁弁を複数備える調圧ユニットを備えている。その電磁弁にはオリフィスが設けられており、流路抵抗の一因となる。そのため、油圧ブースターなど液圧制御手段と車輪ブレーキとの間には、液圧の伝播遅れが生じる場合があった。とりわけブレーキペダルを急に踏込んだ場合や、気温が低い場合などには、液圧の伝播遅れが生じやすかった。
【0004】
このようにして液圧伝播遅れが液圧制御手段と液圧機器との間で生じた場合、出力経路の配管内(液圧制御手段と液圧機器を含む)の液圧が不均一となり、その配管途中に設けられた圧力検出手段で検知される圧力と実際に液圧機器に出力された圧力に不一致が生じる場合があった。あるいは配管内の液圧が均一に安定するタイミングが分からないため、液圧が均一に安定するための十分な時間を待って測定する必要があり、その測定に多くの時間を必要とする場合があった。
またブレーキ液にエアが混入することで、エア噛み現象などが発生する場合があって、これを圧力検出手段によって評価する方法も従来知られていた。しかしその従来方法よりも短時間で評価したり、あるいは正確に評価できる合理的な評価方法も望まれている。
そこで本発明は、液圧制御手段の出力液圧を合理的に測定できる液圧測定方法及び、合理的に液圧制御装置を評価する健全性評価方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明は、上記各請求項に記載の通りの構成を備える液圧制御装置の液圧測定方法、及び液圧制御装置の健全性評価方法であることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、液圧伝播遅れなどにより、出力経路の配管内の液圧が不均一になる可能性がある状況下においても、その配管内の液圧が均一に安定するタイミングを短時間で見つけ、液圧制御手段の出力液圧を合理的に測定することができる。
すなわち液圧制御手段は、蓄圧手段に蓄えられた液圧を、外部入力に応じて、任意の液圧に調整して出力する。また液圧制御手段が液圧を出力する際には、蓄圧手段に蓄えられた液量を消費し、蓄圧手段内の液圧が低下する。そして蓄圧手段の単位時間当たりの圧力勾配がゼロに近づいた時(絶対値が所定量以下になった時)を定常時と決定する。
前記定常時においては、液圧伝播遅れなどが生じる可能性がある状況下であっても、液圧伝播遅れは小さく、出力経路の配管内の液圧はほぼ均一、あるいは所定の分布になる。
これは液圧制御手段が外力に応じた液圧を液圧機器に発生させる際に蓄圧手段に蓄えられた液量を消費するためであって、蓄圧手段から吐出される液量と液圧機器の液圧を昇圧させるために必要な液量とが密接な関係を有し、液圧機器に外力に応じた液圧が発生した際には蓄圧手段から吐出される液量が減少するために生じるものである。
【0006】
このことから液圧伝播遅れなどにより、配管内の液圧が安定しにくい状況下においても、定常時における配管内の液圧を検出し、その検出液圧から液圧機器に発生した出力液圧を正確に求めることができる。
また決定された測定のタイミングは、配管内の液圧が均一ないし所定の分布になるタイミングである。そのため時間を十分にとった後に配管内の液圧を測定する場合よりも短時間に液圧機器に発生した出力液圧を求めることができる。
なお外部入力とは、例えばブレーキ装置によるブレーキペダルにおける踏力や踏込み量などの機械的な入力、あるいは制御装置からの電気信号などの電気的な入力など何でもよい。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の液圧制御装置の液圧測定方法であって、液圧発生手段が非作動状態にあるときに、液圧測定を行う液圧測定方法である。
すなわち蓄圧手段に蓄えられている液量が液圧発生手段からの吐出液量によって影響を受けない時に、蓄圧手段の単位時間当たりの圧力勾配を測定し、定常時を検知する。したがって出力経路の配管内の液圧が定常状態でないにもかかわらず、液圧発生手段からの吐出液量によって蓄圧手段内の単位時間当たりの圧力勾配がゼロに近づいてしまった時を定常時と誤検出することを妨ぐことができる。その結果、液圧測定の精度を上げることができる。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の液圧制御装置の液圧測定方法であって、液圧測定を行う際に、制御装置によって液圧発生手段を作動待機させる液圧測定方法である。
すなわち測定中に液圧発生手段の作動が必要になった場合であっても液圧発生手段の作動が待機される。そのため蓄圧手段に蓄えられている液量が液圧発生手段からの吐出液量によって影響を受けずに、蓄圧手段の単位時間当たりの圧力勾配を測定し、定常時を検知することができる。したがって出力経路の配管内の液圧が定常状態でないにもかかわらず、液圧発生手段からの吐出液量によって蓄圧手段内の単位時間当たりの圧力勾配がゼロに近づいてしまった時を定常時と誤検出することを妨ぐことができ、液圧測定の精度を上げることができる。また測定を優先するために測定の頻度を上げることも可能である。
請求項4に記載の発明によると、所定量以下になった時とは、蓄圧手段の単位時間当たりの圧力勾配がほぼゼロになった時点である。請求項5に記載の発明では、液圧制御手段と液圧機器とを接続する配管に接続された第一の圧力検出手段は、エンジンルーム内で前記配管に接続される。
【0009】
請求項6に記載の発明によれば、液圧制御装置の健全性評価を合理的に行うことができる。
すなわち液圧制御手段は、蓄圧手段に蓄えられた液圧を、外部入力に応じて、任意の液圧に調整して出力する。また液圧制御手段が液圧を出力する際には、蓄圧手段に蓄えられた液量を消費し、蓄圧手段内の液圧が低下する。そして蓄圧手段の単位時間当たりの圧力勾配がゼロに近づいた時(絶対値が所定量以下になった時)を定常時と決定する。
前記定常時においては、液圧伝播遅れなどが生じる可能性がある状況下であっても、液圧伝播遅れは小さく、出力経路の配管内の液圧はほぼ均一、あるいは所定の分布になる。
これは液圧制御手段が外力に応じた液圧を液圧機器に発生させる際に蓄圧手段に蓄えられた液量を消費するためであって、蓄圧手段から吐出される液量と液圧機器の液圧を昇圧させるために必要な液量とが密接な関係を有し、液圧機器に外力に応じた液圧が発生した際には蓄圧手段から吐出される液量が減少するために生じるものである。
【0010】
このことから液圧伝播遅れなどにより、配管内の液圧が安定しにくい状況下においても、定常時における配管内の液圧を検出し、その検出液圧から液圧機器に発生した出力液圧を正確に求めることができる。そしてその出力液圧に基いて液圧制御装置の健全性評価をするため、その健全性評価の精度を向上させることが可能である。
また決定された測定のタイミングは、配管内の液圧が均一ないし所定の分布になるタイミングである。そのため時間を十分にとった後に配管内の液圧を測定する場合よりも短時間に健全性評価を行うことができる。
なお健全性評価は、例えば液体のエア噛み状態や、配管の液漏れの有無の状態を評価するものであって、これらが発生すると、出力経路の配管内を所定液圧にするために必要な蓄圧手段からの吐出液量が多くなり、液圧低下量が大きくなる。したがって検出によって求めた値と、通常時の値とを比較することで液圧制御装置の評価をすることができる。
なお外部入力とは、例えばブレーキ装置によるブレーキペダルにおける踏力や踏込み量などの機械的な入力、あるいは制御装置からの電気信号などの電気的な入力など何でもよい。
【0011】
請求項7に記載の発明は、請求項4に記載の液圧制御装置の健全性評価方法であって、液圧発生手段が非作動状態にあるときに、健全性評価を行う液圧測定方法である。
すなわち蓄圧手段に蓄えられている液量が液圧発生手段からの吐出液量によって影響を受けない時に、蓄圧手段の単位時間当たりの圧力勾配を測定し、定常時を検知する。したがって出力経路の配管内の液圧が定常状態でないにもかかわらず、液圧発生手段からの吐出液量によって蓄圧手段内の単位時間当たりの圧力勾配がゼロに近づいてしまった時を定常時と誤検出することを妨ぐことができる。その結果、健全性評価の精度を上げることができる。
【0012】
請求項8に記載の発明は、請求項4に記載の液圧制御装置の健全性評価方法であって、健全性評価を行う際に、制御装置によって液圧発生手段を作動待機させる健全性評価方法である。
すなわち測定中に液圧発生手段の作動が必要になった場合であっても液圧発生手段の作動が待機される。そのため蓄圧手段に蓄えられている液量が液圧発生手段からの吐出液量によって影響を受けずに、蓄圧手段の単位時間当たりの圧力勾配を測定し、定常時を検知することができる。したがって出力経路の配管内の液圧が定常状態でないにもかかわらず、液圧発生手段からの吐出液量によって蓄圧手段内の単位時間当たりの圧力勾配がゼロに近づいてしまった時を定常時と誤検出することを妨ぐことができる。その結果、健全性評価の精度を上げることができる。また健全性評価を優先するために健全性評価の頻度を上げることも可能である。
請求項9に記載の発明によると、所定量以下になった時とは、蓄圧手段の単位時間当たりの圧力勾配がほぼゼロになった時点である。請求項10に記載の発明では、液圧制御手段と液圧機器とを接続する配管に接続された第一の圧力検出手段は、エンジンルーム内で前記配管に接続される。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の一の実施の形態を図にしたがって説明する。
この実施の形態は、液圧制御装置の一つである車両用のブレーキ装置1に関する。このブレーキ装置1は、図1に示すようにブレーキペダル10と、複数の車輪ブレーキ6を備えるとともに、リザーバタンク4、圧力源2、油圧ブースター3、調圧ユニット5、及び制御装置13を備える。
【0014】
圧力源2は、図1に示すようにモータ21によって駆動するポンプ20と、アキュムレータ22を備える。
ポンプ20は、図1に示すように配管P9を介してリザーバタンク4と接続されている。またポンプ20は、配管P10,P12を介してアキュムレータ22に接続されている。したがってポンプ20は、リザーバタンク4からブレーキ液を吸い込み、ブレーキ液に液圧を発生させてアキュムレータ22へ吐出する。
またアキュムレータ22は、ポンプ20によって吐出されたブレーキ液を受け入れ、そのブレーキ液を蓄えることで液圧を蓄える。そしてアキュムレータ22は、図1に示すように配管P11,P12を介して油圧ブースター3に接続されており、油圧ブースター3へ液圧を供給する。
なおアキュムレータ22は、スプリング加圧型やガス封入型などの圧力変動型の蓄圧手段である。
【0015】
すなわち圧力源2は、リザーバタンク4に蓄えられているブレーキ液に液圧を発生させ、その液圧を蓄える手段である。
なおポンプ20は、請求項に記載された液圧発生手段に相当し、アキュムレータ22は、圧力変動型の蓄圧手段に相当する。
またブレーキ液は、動力伝達媒体であって、請求項に記載された液体に相当する。
【0016】
油圧ブースター3は、図1に示すように配管P11,P12を介してアキュムレータ22と接続されている。また油圧ブースター3は、図1に示すようにブレーキペダル10と連結されている。そして油圧ブースター3は、ブレーキペダル10の踏込み量に応じて液圧を調整し、その液圧を出力する液圧制御弁を備える。
したがって油圧ブースター3は、アキュムレータ22に蓄えられたブレーキ液を取り入れ、取り入れたブレーキ液を任意の液圧、例えばブレーキペダル10の踏込み量ないし踏力に応じて倍力した液圧を液圧制御弁によって出力する。
【0017】
また油圧ブースター3は、図1に示すように配管P1及び配管P2を介してリザーバタンク4と接続されており、余分なブレーキ液をリザーバタンク4へ戻したり、足りないブレーキ液をリザーバタンク4から補給したりすることも可能な構成である。
また油圧ブースター3は、配管P3及び配管P4を介して調圧ユニット5と接続されている。したがって油圧ブースター3は、作動することで調圧したブレーキ液を調圧ユニット5へ出力する。
なお油圧ブースター3は、請求項に記載の液圧制御手段に相当する。
【0018】
調圧ユニット5は、車輪ブレーキ6の圧力を加減・保持し、車輪ブレーキ6で発生する制動力の調整を行う装置である。そして調圧ユニット5は、制御装置13の指令によって動作し、アンチロック制御(ABS)などの制動力制御を可能にする手段である。
この調圧ユニット5は、図4に示すように複数(例えば八個)の電磁弁50,51と、車輪ブレーキ6から排出されたブレーキ液を取り込む低圧液溜め52を備える。また調圧ユニット5は、その低圧液溜め52に蓄えられたブレーキ液を吸入加圧して車輪ブレーキ6に向けて還流させるポンプ53と、そのポンプ53を駆動させるためのモータ54を備える。
【0019】
(四個の)電磁弁50は、図4に示すように油圧ブースター3と接続されており、開閉によって油圧ブースター3で出力された液圧を車輪ブレーキ6へ供給・遮断を切り替える弁である。
一方(他の四個の)電磁弁51は、低圧液溜め52と接続されており、開くことでブレーキ液を車輪ブレーキ6から低圧液溜め52へ排出し、これによって車輪ブレーキ6への液圧を減圧している。
かくして電磁弁50,51の開閉により車輪ブレーキ6に伝達される液圧が調整される。なお車輪ブレーキ6は、液圧が加えられるとホイルシリンダが作動してホイルシリンダがブレーキパッドをローターへ押し付ける。そしてそのローターを介して車輪の制動力を発生させる。また液圧が減圧された場合には、逆の動きをすることで車輪の制動力を弱くする。
なお車輪ブレーキ6は、液圧によって駆動する機器であって、請求項に記載した液圧機器に相当する。
【0020】
リザーバタンク4及び油圧ブースター3は、ブレーキペダル10に比較的近いエンジンルーム内に設けられている。一方調圧ユニット5は、エンジンルーム内など、所望の位置に設けられている。そして複数の車輪ブレーキ6は、各車輪にそれぞれ設けられている。
したがって油圧ブースター3と車輪ブレーキ6とを接続する配管P3〜P8は、その長さが長くなっている。そのため油圧ブースター3と車輪ブレーキ6の間には、液圧の伝播遅れが生じる場合も少なくない。とりわけブレーキペダル10を急に踏んだ場合や、気温が低い時には、液圧の伝播遅れが生じやすい。
【0021】
また油圧ブースター3と車輪ブレーキ6との間には、調圧ユニット5が設けられている。したがって油圧ブースター3と車輪ブレーキ6間を流れるブレーキ液は、調圧ユニット5内の電磁弁50などを介すことでそれらが流路抵抗となって液圧伝播速度が落ちることがある。そのため液圧の伝播遅れは、調圧ユニット5によってさらに生じやすい。
そして油圧ブースター3と車輪ブレーキ6とを接続する出力経路の配管内は、その液圧伝播遅れによって液圧差が生じる。
【0022】
またブレーキ装置1は、図1に示すように液圧を検出する検出手段を少なくとも二つ備えている。
一つは、油圧ブースター3から出力されたブレーキ液の液圧を検出する第一の圧力検出手段11である。この第一の圧力検出手段11は、図1に示すように油圧ブースター3と調圧ユニット5とを接続する配管P3に設けられている。
もう一つは、アキュムレータ22に蓄えられた液圧を検出する第二の圧力検出手段12である。この第二の圧力検出手段12は、図1に示すように圧力源2と油圧ブースター3とを接続する配管P10,11,12に接続されている。
【0023】
またブレーキ装置1は、図1に示すように制御装置13も有する。
この制御装置13は、図1に示すように第一と第二の圧力検出手段11,12と電気的に接続されており、第一と第二の圧力検出手段11,12からの検出信号を認識する。
また制御装置13は、第二の圧力検出手段12の検出信号によってアキュムレータ22の圧力を認識し、その圧力が不十分であると判断した場合にモータ21に電力を供給する。これによりモータ21が駆動して、アキュムレータ22内の圧力が上がる。
また制御装置13は、図1に示すように調圧ユニット5と電気的に接続されており、調圧ユニット5を制御する。すなわち調圧ユニット5の電磁弁50,51及びモータ54が制御装置13によって制御され得る。
【0024】
以上のようにしてブレーキ装置1が構成される。そして以下に、ブレーキ装置1における液圧測定方法と、ブレーキ装置1の健全性評価方法を図5にしたがって説明する。
これらの方法は、二つの圧力検出手段11,12の検出液圧から求めるものである。そして液圧測定方法は、油圧ブースター3が車輪ブレーキ6側へ出力する出力液圧の測定方法である。また健全性評価方法は、ブレーキ装置1の健全性の評価方法であって、例えばブレーキ液にエアーが混入したエア噛み状態を検出したり、あるいは配管途中に液漏れの有無を判断する方法である。
【0025】
先ずドライバーは、ブレーキペダル10を踏込む。そして油圧ブースター3は、ブレーキペダル10の踏込みという外部入力により作動する(ステップS1)。
そして油圧ブースター3は、圧力源2のアキュムレータ22内の液圧を利用し、ブレーキペダル10の踏込み量(踏力)という外部入力に応じて調整した液圧を出力する(ステップS2)。
これによりアキュムレータ22に蓄えられた液量を消費し、アキュムレータ22内の液圧が下がり始める(ステップS3)。なおアキュムレータ22の液圧Paは、第二の圧力検出手段12で検出されており、図2に示すようにブレーキペダル10の踏込みから少し遅れて下がり始める。
そしてブレーキペダル10の踏込み量を維持した場合には、液圧Paが所定時間経過後に所定の液圧状態でほぼ安定する。換言すると単位時間当たりの圧力勾配がほぼゼロになる(ステップS6)。
【0026】
一方油圧ブースター3と車輪ブレーキ6との間に設けられた出力経路の配管内の液圧は、油圧ブースター3の動作により上がり始める。しかしながらこの配管内の液圧は、前記したように液圧伝播遅れが生じる場合があり、この場合には、配管内において液圧差が生じる。
そして配管のうちの油圧ブースター3寄りの液圧Pmは、図1に示すように第一の圧力検出手段11によって測定されており、図2に示すように変化する(上がる)(ステップS4)。また車輪ブレーキ6寄りの液圧Pwは、図2に示すように変化する(上がる)(ステップS5)。
【0027】
液圧Pmは、図2に示すようにブレーキペダル10の踏込みから少し遅れて上がり始める。そして所定時間経過後に所定液圧で安定する(ステップS6)。
また液圧Pwは、図2に示すように液圧Pmに対して少し遅れて除々に上昇し、液圧Pmとほぼ同圧になった時点で安定する(ステップS6)。
【0028】
制御装置13は、第二の圧力検出手段12からの検出信号をモニタしており、アキュムレータ22の液圧Paを認識する。そして図2に示すように液圧Paの単位時間当たりの圧力勾配が所定量以下、例えば0.5MPa/s以下になった時点を定常時Tと決定する(ステップS7)。換言すると、液圧Paの単位時間当たりの圧力勾配がほぼゼロに近づいた時を定常時Tとする。
なお液圧Paの単位時間当たりの圧力勾配は、減少方向であってマイナス(―0.5MPa/s)であるが、その量は、その絶対成分をとることでプラス値(0.5MPa/s)である。かくして所定量以下とは、圧力勾配がほぼゼロになった時点を意味する。
【0029】
ところで定常時Tにおける液圧Pmと液圧Pwは、図2に示すようにほぼ同一の値になっているとともに、ほぼ均一の安定した状態になっている。換言すると油圧ブースター3と車輪ブレーキ6とを接続する配管内が安定した状態になっている。
これは配管内の液圧とアキュムレータ22から吐出した液量との関連が強いからである。すなわち油圧ブースター3が作動することで、アキュムレータ22の液量を消費し、配管内の液圧を変化させるからである。
【0030】
そしてこの関係を利用して、車輪ブレーキ6に発生した出力液圧を求めることができる。すなわち定常時Tにおける液圧Pmを第一の圧力検出手段11によって検出し、その検出液圧を制御装置13によって認識する(ステップS8)。そしてこの定常時Tにおける液圧Pmを安定液圧、すなわち車輪ブレーキ6に発生した出力液圧として判断する。
【0031】
なお定常時Tの決定と、定常時Tにおける液圧Pmの測定は、オンタイム測定であってもよいが、換算測定であっても構わない。すなわちオンタイム測定では、例えば第二の圧力検出手段12からの検出信号を随時測定し、その測定中に液圧Paの圧力勾配を測定する。そしてその圧力勾配から定常時Tを瞬時に決定する。そしてその定常時Tにおける液圧Pmを第一の圧力検出手段11により測定する方法である。
一方、換算測定では、例えば第一と第二の圧力検出手段11,12からの検出信号を記憶手段によって一時的に記憶する。そしてその記憶手段の記憶データから液圧Paの圧力勾配を計算して定常時Tを決定する。そして記憶データからその定常時Tにおける液圧Pmを決定する方法である。
【0032】
次に、健全性評価方法を説明する。
前記した定常時Tにおける液圧Paと、液圧Paが変動する前の動作前時T0における液圧Paとの差(図2参照)、すなわち液圧Paの低下量ΔPa(変動量ΔPa)を制御装置13で測定(計算)する(ステップS9)。
なお低下量ΔPaの測定は、第二の圧力検出手段12からの検出信号を随時測定し、その測定中に決定する方法であってもよいが、第二の圧力検出手段12からの検出信号を記憶手段によって一時的に記憶し、その記憶手段の記憶データから決定する方法であってもよい。
なお動作前時T0は、液圧Paの変動前であって、油圧ブースター3を動作させる前の状態の時である。
【0033】
次に、定常時Tにおける液圧Pmと前記した低下量ΔPaによってブレーキ装置1の健全性を評価する(ステップS10)。
ところで低下量ΔPaと液圧Pm(あるいは安定液圧)との関係は、次のような関係を有する。すなわち油圧ブースター3の作動によりアキュムレータ22からブレーキ液が吐出されることでアキュムレータ22の液圧Paは低下する。そして消費される液量、すなわちアキュムレータ22から油圧ブースター3に供給される液量Qaとその液圧Paの低下量ΔPaは密接な関係にある。
【0034】
また油圧ブースター3は、車輪ブレーキ6の液圧Pwを外部入力に応じた液圧にするために、アキュムレータ22から供給されたブレーキ液を利用して、必要なブレーキ液の液量Qwを車輪ブレーキ6に吐出する。そのためアキュムレータ22から供給された液量Qaと、車輪ブレーキ6へ吐出されたブレーキ液の液量Qwは、同じ量である(Qa=Qw)。さらに、油圧ブースター3が車輪ブレーキ6に吐出する液量Qwは、車輪ブレーキ6の液圧Pwと関係が強い。そして通常の状態においては、図3の実線に示す関係を有する。なお図3における液圧Pwは、所定時間が経過し、油圧ブースター3と車輪ブレーキ6間の配管内の液圧が安定した時の液圧を示している。
したがって低下量ΔPaと液圧Pmは、関係が強く所定の関係を有する。
【0035】
そして車輪ブレーキ6など配管内にエアが混入してエア噛み状態が生じた場合、あるいは配管経路途中において液漏れなどが生じている場合は、図3の実線で示した液量Qwと液圧Pwの関係がくずれ、液圧Pwを所定の液圧にするために必要な液量Qwが通常の液量Qwよりも多くなる傾向にある。かくして液量Qwと液圧Pwとの関係は、例えば図3に示す点線の関係を有する。
そして液量Qwが多く必要なので、アキュムレータ22からの液量Qaを多くする必要がある。そしてその液量Qaを多くすることで低下量ΔPaが大きくなる。かくして所定の液圧Pwを得るためには、液量Qw及び液量Qaが通常よりも多く必要であって、通常よりも大きな低下量ΔPaとなる。
【0036】
したがって健全性の評価は、先ず、液圧PmとPwが等しくなる定常時Tにおける液圧Pmを測定することにより液圧Pwを得、その液圧Pwを発生させるために生じた低下量ΔPaを測定する。そしてこれら測定した(求めた)値と、あらかじめ準備しておいた通常の状態における値とを制御装置13によって比較する。
例えば、測定した低下量ΔPaが通常状態でのΔPaよりも大きいと判断された場合、すなわち所定の液圧Pw(出力液圧)を発生した時の低下量ΔPaが通常よりも大きいと判断された場合は、ブレーキ装置1が健全でないと判断できる。
これによりブレーキ装置1の健全性を評価する(ステップS10)。換言するとブレーキ液のエア噛み状態や、配管の液漏れ状態を判断することができる。
【0037】
またブレーキ装置1は、上記の液圧測定や健全性評価の精度をさらに上げるために以下の方法ないし構成であることが好ましい。
すなわちポンプ20を駆動させていない状態、非作動状態にあるときに液圧測定及び健全性評価を行う方法である。
したがって出力経路の配管内の液圧が定常状態でないにもかかわらず、ポンプ20からの吐出液量によってアキュムレータ22内の単位時間当たりの圧力勾配がゼロに近づいてしまった時を定常時Tと誤検出することを妨ぐことができる。かくして液圧測定及び健全性評価の精度を向上させることができる。
なお非作動状態の判断は、制御装置13が判断する。そしてその判断方法は、モータ21への電力供給状態を制御装置13で判断したり、モータ21ないしポンプ20の作動状態を感知するセンサなどを設け、そのセンサからの信号によって判断する方法などである。
【0038】
また上記の構成に加えて、あるいはそれに代えて、積極的にポンプ20を制御する方法でもよい。すなわち液圧測定及び健全性評価を行っている際に、制御装置13によってポンプ20を作動待機させる方法である。
上記と同様の理由によって定常時Tの誤検出を妨ぐことができ、液圧測定及び健全性評価の精度を向上させることができる。また積極的にポンプ20を制御して液圧測定や健全性評価を優先する構成であるため、液圧測定と健全性評価の頻度を上げることも可能である。
【0039】
また前記した方法により測定された油圧ブースター3の出力液圧は、ブレーキ装置1の多機能化や精密制御のために利用され得る。
そして健全性評価による評価結果は、警告ランプや警告ブザーなどに出力されることに利用され得る。なお健全でない場合は、ペダルストロークがロスし、制動力低下につながるおそれがある。そのため自動的に健全性評価を行う本装置は、有益な装置である。
【0040】
また上記したように、アキュムレータ22の液圧変動に基いて定常時T、すなわち測定のタイミングが決定される。したがって液圧伝播遅れなどにより、油圧ブースター3と車輪ブレーキ6との配管内が安定しにくい状況下であっても車輪ブレーキ6に発生する出力液圧(油圧ブースター3と車輪ブレーキ6間の配管が安定した状態における液圧)を正確に、あるいは短時間に測定することができる。
また車輪ブレーキ6に発生する出力液圧を正確に、あるいは短時間に求めることができることから、健全性評価の精度も向上させたり、あるいは短時間に行うことができる。
【0041】
また油圧ブースター3は、図1に示すように調圧ユニット5に液圧を出力し、その液圧は、図4に示すように調圧ユニット5によって分岐されて複数の車輪ブレーキ6に出力される。そして第一の圧力検出手段11は、油圧ブースター3と調圧ユニット5とを接続する配管P3に設けられている。したがって調圧ユニット5と車輪ブレーキ6間の配管P5〜P8のそれぞれに圧力検出手段を設ける場合よりも圧力検出手段の数が少なくすることができる。さらに圧力検出手段と制御装置13を電気的に接続する配線の数も少なくすることができる。
【0042】
なお本発明は、上記の実施の形態に限定されず、以下の形態であってもよい。(1)上記の実施の形態では、油圧ブースターを備えるブレーキ装置において説明したが、フルパワータイプのブレーキ装置であってもよい。すなわち油圧ブースターに代えて液圧制御弁を備え、その液圧制御弁が外部入力に応じて開閉することで車輪ブレーキへ任意の液圧を出力をするブレーキ装置である。
(2)あるいは自動ブレーキ機構をもつシステムであって、自動ブレーキ用液圧制御弁(電磁弁)を備えて構成され、その自動ブレーキ用液圧制御弁が制御指令に応じて、液圧変動型の高圧手段に蓄えられた液圧を車輪ブレーキへ出力するブレーキ装置である。
(3)またブレーキバイワイヤ型のブレーキ装置であってもよい。すなわちブレーキペダルなどにペダルの踏込みを検知するセンサを備え、そのセンサからの信号を制御装置が感知する。そしてその信号に基いて制御装置が液圧制御弁を制御し、液圧制御弁が液圧変動型の蓄圧手段に蓄えられた液圧を車輪ブレーキに出力するブレーキ装置である。この型のブレーキ装置では、高度な液圧制御が必要なため、正確な出力液圧測定の要求が高く、本発明は有用である。
また、この型のブレーキ装置は、ブレーキペダルと車輪ブレーキとが切り離されている。したがってブレーキ液にエア噛みなどが発生した場合であっても、ドライバーがフィーリングによってこの状況を気づくことは期待できない。かくして自動検知できる本発明は、この装置においても非常に有用である。
(4)またブレーキ装置と異なる液圧装置、例えばパワーステアリングに関するものであってもよい。
(5)また上記の実施の形態では、第一の検出手段によって液圧制御手段と車輪ブレーキとを接続する配管のうちの油圧ブースター寄りの液圧を測定していた。しかし液圧測定や健全性評価においては、車輪ブレーキに接続された配管の液圧を測定できれば、圧力検出手段がどこに設けられる形態であってもよい。例えば車輪ブレーキ寄りに圧力検出手段が接続され、その液圧を測定する場合であってもよい。この形態であっても液圧伝播遅れなどによって配管内において液圧分布が生じた際に、その液圧分布が均一、ないし所定状態になる定常時Tを求める。そしてその定常時Tにおける液圧を測定する。そのため配管内の液圧を精度良く、あるいは短時間で測定できる。かくして油圧ブースターの出力液圧ないし健全性評価を精度良く、あるいは短時間に測定することができる。
(6)また上記の実施の形態では、定常時Tにおいて油圧ブースターと車輪ブレーキとを接続する配管内の液圧がほぼ均圧になるとして油圧ブースターの出力液圧(安定液圧)を求めていた。しかし配管内の液圧が定常時Tにおいて均圧状態ではなく、所定の液圧分布になることがわかっている場合には、検出した液圧データに基いて所定の計算、例えば補正係数を掛けるなどの計算をすることで油圧ブースターの出力液圧の測定、あるいは健全性評価をする方法であってもよい。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、液圧制御手段が出力する液圧を合理的に測定できる。あるいはエア噛み現象などを検出する液圧制御装置の健全性評価を合理的に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブレーキ装置の構成部材、配管及び電気配線を示す図である。
【図2】アキュムレータの液圧Pa、及び油圧ブースターと車輪ブレーキとを接続する配管のうちの油圧ブースター寄りの液圧Pmと車輪ブレーキ寄りの液圧Pwの変動を示す図である。
【図3】液圧Pwと液量Qwの関係を示す図である。
【図4】調圧ユニットの構成部材と配管を示す図である。
【図5】液圧測定方法と健全性評価方法のフローチャートでる。
【符号の説明】
1…ブレーキ装置(液圧制御装置)
2…圧力源
3…油圧ブースター(液圧制御手段)
4…リザーバタンク
5…調圧ユニット
6…車輪ブレーキ(液圧機器)
10…ブレーキペダル
11…第一の圧力検出手段
12…第二の圧力検出手段
13…制御装置
20…ポンプ(液圧発生手段)
21…モータ
22…アキュムレータ(蓄圧手段)
Pa…アキュムレータの液圧
Pm…液圧制御手段寄りの液圧
Pw…車輪ブレーキ寄りの液圧
T…定常時
ΔPa…低下量
Claims (10)
- 液圧を発生させる液圧発生手段と、発生させた液圧を蓄える圧力変動型の蓄圧手段と、前記蓄圧手段に蓄えられた液圧を、外部入力に応じて、任意の液圧に調整して出力し、その出力した液圧によって液圧機器を駆動させる液圧制御手段とを備える、液圧制御装置においての前記液圧制御手段の出力液圧を測定するための液圧測定方法であって、
前記液圧制御手段と前記液圧機器とを接続する配管に接続された第一の圧力検出手段によって前記配管内の液圧を検出するとともに、前記蓄圧手段に接続された第二の圧力検出手段によって前記蓄圧手段の液圧を検出し、前記第一と第二の圧力検出手段からの検出信号を制御装置によって認識し、前記制御装置は前記液圧制御手段が液圧を出力した際における前記第二の圧力検出手段からの検出信号から認識した前記蓄圧手段の単位時間当たりの圧力勾配の絶対値が所定量以下になった時を定常時と決定し、
その定常時における前記第一の圧力検出手段の検出液圧に基いて前記液圧機器に発生した出力液圧を求めることを特徴とする液圧制御装置の液圧測定方法。 - 請求項1に記載の液圧制御装置の液圧測定方法であって、
液圧発生手段が非作動状態にあるときに、液圧測定を行うことを特徴とする液圧制御装置の液圧測定方法。 - 請求項1または2に記載の液圧制御装置の液圧測定方法であって、
液圧測定を行う際に、制御装置によって液圧発生手段を作動待機させることを特徴とする液圧制御装置の液圧測定方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の液圧制御装置の液圧測定方法であって、
所定量以下になった時とは、蓄圧手段の単位時間当たりの圧力勾配がほぼゼロになった時点であることを特徴とする液圧制御装置の液圧測定方法。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の液圧制御装置の液圧測定方法であって、
液圧制御手段と液圧機器とを接続する配管に接続された第一の圧力検出手段は、エンジンルーム内で前記配管に接続されていることを特徴とする液圧制御装置の液圧測定方法。 - 液圧を発生させる液圧発生手段と、発生させた液圧を蓄える圧力変動型の蓄圧手段と、前記蓄圧手段に蓄えられた液圧を、外部入力に応じて、任意の液圧に調整して出力し、その出力した液圧によって液圧機器を駆動させる液圧制御手段とを備える、液圧制御装置においての液圧制御装置の健全性評価方法であって、
前記液圧制御手段と前記液圧機器とを接続する配管に接続された第一の圧力検出手段によって前記配管内の液圧を検出するとともに、前記蓄圧手段に接続された第二の圧力検出手段によって前記蓄圧手段の液圧を検出し、
前記第一と第二の圧力検出手段からの検出信号を制御装置によって認識し、前記制御装置は前記液圧制御手段が液圧を出力した際における前記第二の圧力検出手段からの検出信号から認識した前記蓄圧手段の単位時間当たりの圧力勾配の絶対値が所定量以下になった時を定常時と決定し、前記液圧制御手段の動作前から前記定常時までの前記蓄圧手段の液圧低下量と、前記定常時における前記配管内の液圧を求めるとともに、これら求めた値と通常時においての値とを比較することで、前記液圧制御装置の健全性評価を行うことを特徴とする液圧制御装置の健全性評価方法。 - 請求項6に記載の液圧制御装置の健全性評価方法であって、
液圧発生手段が非作動状態にあるときに、健全性評価を行うことを特徴とする液圧制御装置の健全性評価方法。 - 請求項6または7に記載の液圧制御装置の健全性評価方法であって、
健全性評価を行う際に、制御装置によって液圧発生手段を作動待機させることを特徴とする液圧制御装置の健全性評価方法。 - 請求項6〜8のいずれかに記載の液圧制御装置の健全性評価方法であって、
所定量以下になった時とは、蓄圧手段の単位時間当たりの圧力勾配がほぼゼロになった時点であることを特徴とする液圧制御装置の健全性評価方法。 - 請求項6〜9のいずれかに記載の液圧制御装置の健全性評価方法であって、
液圧制御手段と液圧機器とを接続する配管に接続された第一の圧力検出手段は、エンジンルーム内で前記配管に接続されていることを特徴とする液圧制御装置の健全性評価方法。
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