JP4096590B2 - 高圧放電灯点灯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対の電極を持つ高圧放電灯を垂直の点灯位置の状態で全点灯または調光点灯する高圧放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図22は従来の高圧放電灯点灯装置の構成図、図23は同高圧放電灯点灯装置の具体構成図、図24は同高圧放電灯点灯装置における高圧放電灯始動装置の具体構成図、図25は同高圧放電灯始動装置の動作説明図、図26は同高圧放電灯点灯装置における高圧放電灯始動装置の動作説明図である。
【0003】
図22〜図24に示す従来の高圧放電灯点灯装置は、一対の電極11,12を持つ高圧放電灯(HIDランプ)1と、イグナイタと称される高圧放電灯始動装置2と、電子式の安定器3Xとを備え、高圧放電灯1を始動し、これを全点灯または調光点灯するものである。ただし、図22では高圧放電灯始動装置2の図示を省略してある。
【0004】
高圧放電灯始動装置2は、図24に示すように、パルストランス20、コンデンサC2,C20、抵抗R20およびスイッチ素子(図ではダイアック)Q20により構成され、高圧パルス電圧を高圧放電灯1に印加してこれを始動するものである。なお、図24中の201,202は、それぞれパルストランス20の1次巻線,2次巻線である。
【0005】
安定器3Xは、高圧放電灯1に垂直の点灯位置の状態で全点灯または調光点灯用の交流電力を供給するものであり、図22,図23に示すように、整流回路30と、電源回路としての昇圧チョッパ回路31と、この昇圧チョッパ回路31用の制御回路32と、電力変換回路としての降圧チョッパ回路33と、この降圧チョッパ回路33用の制御回路34Xと、極性反転回路35と、駆動回路36Xとにより構成されている。
【0006】
整流回路30は、ダイオードブリッジDBにより構成され、商用交流電源Vsからの交流電圧を直流電圧に全波整流するものである。
【0007】
昇圧チョッパ回路31は、インダクタL31、スイッチ素子(図ではFET)Q31、ダイオードD31および平滑コンデンサC31により構成され、制御回路32の制御に従って、整流回路30から出力される直流電圧を所定電圧V31に昇圧するものである。制御回路32は、検出回路321および制御回路322により構成され、検出回路321で昇圧チョッパ回路31の出力を検出し、この出力が所定電圧V31になるように制御回路322によってスイッチ素子Q31のオン/オフ制御を行うものである。
【0008】
降圧チョッパ回路33は、スイッチ素子(図ではFET)Q33、ダイオードD33、インダクタL33およびコンデンサC33により構成され、制御回路34Xの制御に従って、昇圧チョッパ回路31から出力される所定電圧V31を所定電圧V33(0<V33<V31)に調整し、所望の電力を高圧放電灯1に供給するためのものである。制御回路34Xは、Vla検出回路341および制御回路342Xにより構成され、Vla検出回路341で降圧チョッパ回路33の出力を検出し、この出力が上記電圧V33になるように制御回路342Xによってスイッチ素子Q33のオン/オフ制御を行うものである。
【0009】
極性反転回路35は、スイッチ素子Q1〜Q4およびコンデンサC1により構成され、駆動回路36Xの駆動信号に従って、降圧チョッパ回路33から出力される電圧V33を低周波で矩形波状の交流電圧に変換して自己の両出力端子間に印加するものである。駆動回路36Xは、スイッチ素子Q1,Q4とスイッチ素子Q2,Q3とをそれぞれ組みにして数十〜数百Hzの低周波で交互にオン/オフするものである。
【0010】
このように構成される高圧放電灯点灯装置では、始動時、商用交流電源Vsからの交流電圧は、整流回路30で直流電圧に整流される。この直流電圧は、図25に示すように、スイッチ素子Q31が数十〜百kHzでオン/オフする昇圧チョッパ回路31において所定電圧V31に昇圧する。この電圧V31は、スイッチ素子Q33が数十〜百kHzでオン/オフする降圧チョッパ回路33において電圧V33に調整される。この電圧V33は、スイッチ素子Q1,Q4とスイッチ素子Q2,Q3とが数十〜数百Hzの低周波で交互にオン/オフする極性反転回路35において、低周波で矩形波状の交流電圧Vlaに変換され、その極性反転回路35の両出力端子間に印加する。
【0011】
このとき、高圧放電灯1が実質的に無負荷状態にあるため、電圧V33が電圧V31とほぼ等しくなるので、極性反転回路35の出力端子間には、図26に示すように、振幅が昇圧チョッパ回路31の電圧V31のレベルとほぼ等しい矩形波状の交流電圧V35が印加することになる。この交流電圧V35が図24に示す高圧放電灯始動装置2に印加すると、コンデンサC20がパルストランス20の1次巻線201および抵抗R20を介して充電され、電圧応答型のスイッチ素子Q20の両端電圧VQ20 が上昇する。この後、交流電圧V35の極性が反転した時点で、交流電圧V35にコンデンサC20の両端電圧が加わることにより、これらの合算電圧がスイッチ素子Q20のオン電圧を超え、スイッチ素子Q20がオンになる。つまり、上記合算電圧よりも低く、交流電圧V35により充電されるコンデンサC20の両端電圧よりも高いオン電圧のスイッチ素子Q20が使用されるのである。
【0012】
スイッチ素子Q20がオンになると、コンデンサC20が放電し、このときに1次巻線201に印加する電圧により2次巻線202に高圧パルス電圧V2が発生し、ランプ電圧Vlaに重畳する。これにより、高圧放電灯1が始動する。
【0013】
高圧放電灯1が始動すると、制御回路34Xが高圧放電灯1に点灯時の所定の電力を供給するようにスイッチ素子Q33の制御を切り替える。これにより、高圧放電灯1は点灯時の低周波の矩形波電力により安定に点灯する。なお、安定点灯時、高圧放電灯1の両端電圧が非点灯時のそれと比べて充分に低いので、スイッチ素子Q20がオンになることはない。
【0014】
図27は調光機能を有した従来の高圧放電灯点灯装置の構成図である。この図に示す高圧放電灯点灯装置は、上記高圧放電灯点灯装置との相違点として、外部から調光制御するための調光器37をさらに備えるとともに、制御回路342に代えて、調光点灯時、Vla検出回路341により検出された出力が調光器37からの調光信号に対応する値になるようにスイッチ素子Q33のオン/オフ制御を行う制御回路342Yを備えている。
【0015】
ここで、一般に、高圧放電灯1の調光点灯は、高圧放電灯1に流れる電流値を制御して、高圧放電灯1に供給する電力を低減することにより行われている。図27の高圧放電灯点灯装置では、調光器37により制御回路342Yに調光電力を設定する調光信号を与え、降圧チョッパ回路33の出力を制御することにより出力電流を制御して、出力電力を低減させる。これにより、全点灯および調光点灯が可能になる。
【0016】
なお、特開平10−312897号公報には、ランプの少なくとも1つに、入力電力を変化させても光色が略一定である調光可能なメタルハライドランプを使用することにより、広い入力範囲にわたり光色を変えることなく発光量を可変できる照明装置が記載されている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電力変換回路の出力電流を調整して調光を行うと、調光量に応じて、高圧放電灯から放出される光の色温度が上昇するという問題が発生する。
【0018】
例えば、沃化ジスプロシウム(DyI3 )−沃化タリウム(TlI)−沃化ナトリウム(NaI)が配合された高演色のHIDランプが近年よく使用されているが、このようなHIDランプを調光点灯すると、光が緑色っぽく変化する。これは、調光により高圧放電灯への電力が減少したとき、その発光管の温度が低下して、発光管内の圧力が低下することに起因する。ジスプロシウム(Dy)−タリウム(Tl)−ナトリウム(Na)は、全点灯時に圧力比が適正となるように配合されているため、調光時に発光管内の圧力が低下するとその比率が崩れる。特に、図28に示すように、沃化タリウム(TlI)の圧力が他の物質よりも低下しにくいために、それが全体の発光に多く寄与することになり、全体の発光はタリウムの影響が突出した緑色っぽい光となる。この結果、光の色温度およびDUVが増加する。
【0019】
色温度およびDUVが変化すると、物の見え方や感覚に変化が生じ、使用用途によっては違和感を生じることさえあり、このようなことを防止するためには、調光範囲を狭くするなどして対応しなければならなかった。
【0020】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、色温度の変化を抑えて調光範囲を広げることができる高圧放電灯点灯装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1記載の発明の高圧放電灯点灯装置は、一対の電極を持つ高圧放電灯と、高圧パルス電圧を前記高圧放電灯に印加してこれを始動する高圧放電灯始動装置と、前記高圧放電灯に垂直の点灯位置の状態で全点灯または調光点灯用の交流電力を供給する安定器とを備え、前記高圧放電灯に供給される交流電力の1周期において、前記高圧放電灯の下方側の電極が陽極である期間と前記下方側の電極が陰極である期間とがそれぞれ前記交流電力の半サイクルの期間であり、調光点灯時、前記下方側の電極が陽極である期間のうち一部期間における前記高圧放電灯の2つの電極間の電位差の絶対値を、前記下方側の電極が陰極である期間の前記電位差の絶対値より大きくすることにより、前記下方側の電極が陽極である期間に前記高圧放電灯に供給される交流電力を、前記下方側の電極が陰極である期間に前記高圧放電灯に供給される交流電力より大きくすることを特徴とする。
【0025】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の高圧放電灯点灯装置において、調光点灯時、前記下方側の電極が陽極となる期間に、前記高圧放電灯始動装置が高圧パルス電圧を前記高圧放電灯に印加することにより、前記下方側の電極が陽極である期間に前記高圧放電灯に供給される交流電力を、前記下方側の電極が陰極である期間に前記高圧放電灯に供給される交流電力より大きくすることを特徴とする。
【0026】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の高圧放電灯点灯装置において、前記安定器が前記高圧放電灯に矩形波電力を前記交流電力として供給し、調光点灯時、前記下方側の電極が陰極から陽極に反転したときの前記矩形波電力の立上り振幅を、前記下方側の電極が陽極から陰極に反転したときの前記矩形波電力の立上り振幅より大きくすることにより、前記下方側の電極が陽極である期間に前記高圧放電灯に供給される交流電力を、前記下方側の電極が陰極である期間に前記高圧放電灯に供給される交流電力より大きくすることを特徴とする。
【0028】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の高圧放電灯点灯装置において、前記垂直の点灯位置の状態とは、鉛直方向に対する前記一対の電極の角度が0度から45度の範囲内となる状態のことであることを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
(基本形態)
図1は基本形態の高圧放電灯点灯装置の構成図、図2は同高圧放電灯点灯装置における高圧放電灯の点灯位置の一例を示す図、図3は同高圧放電灯点灯装置の始動・点灯時の動作説明図、図4は同高圧放電灯点灯装置の全点灯・調光点灯時の動作説明図である。
【0030】
基本形態の高圧放電灯点灯装置は、図1,図2に示すように、一対の電極11,12を持つ高圧放電灯(HIDランプ)1と、イグナイタと称される高圧放電灯始動装置2と、電子式の安定器3とを備え、高圧放電灯1を始動し、これを全点灯または調光点灯するものである。なお、図2中の10は発光管である。
【0031】
高圧放電灯始動装置2は、例えば従来と同様に(図24参照)、パルストランス20およびスイッチ素子などにより構成され、高圧パルス電圧を高圧放電灯1に印加してこれを始動するものである。
【0032】
安定器3は、高圧放電灯1に垂直の点灯位置の状態で全点灯または調光点灯用の交流電力を供給するものであり、図1では、整流回路30と、昇圧チョッパ回路31と、この昇圧チョッパ回路31用の制御回路32と、降圧チョッパ回路33と、この降圧チョッパ回路33用の制御回路34と、極性反転回路35と、駆動回路36と、調光器37と、調光制御回路38とにより構成されている。
【0033】
整流回路30は、ダイオードブリッジDBにより構成され、商用交流電源Vsからの交流電圧を直流電圧に全波整流するものである。
【0034】
昇圧チョッパ回路31は、インダクタL31と、このインダクタL31をダイオードブリッジDBの正極性出力端子側に介してその両出力端子間に接続されるスイッチ素子(図ではFET)Q31と、インダクタL31およびスイッチ素子Q31の接続点とアノードが接続されるダイオードD31と、このダイオードD31を正極性端子側に介してスイッチ素子Q31と並列に接続される平滑コンデンサC31とにより構成され、制御回路32の制御に従ってスイッチ素子Q31がオン/オフすることにより、整流回路30から出力される直流電圧を所定電圧V31に昇圧するものである。
【0035】
制御回路32は、昇圧チョッパ回路31の出力(電圧)を検出する検出回路321と、この検出回路321により検出された出力に応じてスイッチ素子Q31を数十〜百kHzの高周波でオン/オフ制御する制御回路322とにより構成され、昇圧チョッパ回路31の出力が所定電圧V31になるようにスイッチ素子Q31のオン/オフ制御を行うものである。
【0036】
降圧チョッパ回路33は、スイッチ素子(図ではFET)Q33と、このスイッチ素子Q33を平滑コンデンサC31の正極性端子側に介してそれと逆並列に接続されるダイオードD33と、インダクタL33と、このインダクタL33をダイオードD33のカソード側に介してそれと並列に接続されるコンデンサC33とにより構成され、制御回路34の制御に従ってスイッチ素子Q33がオン/オフすることにより、昇圧チョッパ回路31から出力される所定電圧V31を所定電圧V33(0<V33<V31)に調整するものである。
【0037】
制御回路34は、降圧チョッパ回路33の出力(電圧=高圧放電灯1のランプ電圧Vla)を検出するVla検出回路341と、このVla検出回路341により検出された出力が調光制御回路38からの目標値になるようにスイッチ素子Q33を数十〜百kHzの高周波でオン/オフ制御する制御回路342とにより構成され、降圧チョッパ回路33の出力が電圧V33(0<V33<V31)になるようにスイッチ素子Q33のオン/オフ制御を行うものである。
【0038】
極性反転回路35は、降圧チョッパ回路33の出力端子間に接続されるフルブリッジ構成のスイッチ素子(図ではFET)Q1〜Q4と、これらの両出力端子間に直列に接続される高圧放電灯1および高圧放電灯始動装置2に対し並列に接続されるコンデンサC1とにより構成され、駆動回路36の駆動信号に従ってスイッチ素子Q1〜Q4がオン/オフすることにより、降圧チョッパ回路33の出力を低周波で矩形波状の交流電圧に変換して自己の両出力端子間に印加するものである。
【0039】
駆動回路36は、調光制御回路38のタイミングの指示に従って、スイッチ素子Q1,Q4とスイッチ素子Q2,Q3とをそれぞれ組みにして数十〜数百Hzの低周波で交互にオン/オフするものである。調光器37は外部から調光制御するためのものであり、調光信号を出力する。
【0040】
調光制御回路38は、調光器37からの調光信号を降圧チョッパ回路33の出力電力の目標値に変換し、この目標値を制御回路342に出力するほか、スイッチ素子Q1〜Q4のオン/オフのタイミング、つまり矩形波の極性反転のタイミングの指示を駆動回路36に与えるものである。
【0041】
ここで、このタイミングの指示について説明すると、全点灯時には、スイッチ素子Q1,Q4のオン期間とスイッチ素子Q2,Q3のオン期間とをほぼ等しくするように、スイッチ素子Q1〜Q4のオン/オフのタイミングの指示が与えられる。これに対し、調光点灯時には、高圧放電灯1の下方側の電極12が陽極と陰極とに交番する両期間に高圧放電灯1に供給される交流電力を、それぞれ大と小との関係にするように、指示が与えられる。具体的には、スイッチ素子Q2,Q3のオン期間とスイッチ素子Q1,Q4のオン期間とを、それぞれ長と短との関係にして、電極12が陽極と陰極とに交番する両期間を、それぞれ長と短との関係にするように、スイッチ素子Q1〜Q4のオン/オフのタイミングの指示が与えられる。
【0042】
このように構成される高圧放電灯点灯装置では、始動時、商用交流電源Vsからの交流電圧は、整流回路30で直流電圧に整流される。この直流電圧は、図3に示すように、スイッチ素子Q31が数十〜百kHzでオン/オフする昇圧チョッパ回路31において所定電圧V31に昇圧する。この電圧V31は、スイッチ素子Q33が数十〜百kHzでオン/オフする降圧チョッパ回路33において電圧V33に調整される。この電圧V33は、スイッチ素子Q1,Q4とスイッチ素子Q2,Q3とが数十〜数百Hzの低周波で交互にオン/オフする極性反転回路35において、低周波で矩形波状の交流電圧Vlaに変換され、その極性反転回路35の両出力端子間に印加する。このとき、従来と同様に(図24,図26参照)、高圧放電灯始動装置2が動作し、交流電圧Vlaに高圧パルス電圧V2が重畳する。
【0043】
この後、高圧放電灯1が始動し、ランプ電流Ilaが流れてランプ電圧Vlaが低下すると、制御回路34が高圧放電灯1に点灯(例えば全点灯)時の所定の電力を供給するようにスイッチ素子Q33の制御を切り替える。これにより、高圧放電灯1は低周波の矩形波電力により安定に点灯する。
【0044】
この後、図4に示すように、調光器37の出力が全点灯から調光点灯に切り替わると、降圧チョッパ回路33の出力が調光器37の出力から得られる目標値になるように、スイッチ素子Q33がオン/オフする。これにより、高圧放電灯1に供給されるランプ電力Wlaが低下し、高圧放電灯1が調光点灯する。
【0045】
また、上記調光点灯に切り替わると、調光制御回路38が駆動回路36を通してスイッチ素子Q2,Q3のオン期間とスイッチ素子Q1,Q4のオン期間とをそれぞれ長と短との関係にすることにより、電極12が陽極と陰極とに交番する両期間を、それぞれ長と短との関係にし、電極12が陽極と陰極とに交番する両期間に高圧放電灯1に供給される交流電力を、それぞれ大と小との関係にする。
【0046】
ここで、高圧放電灯1の発光管10内部には各種封入物が存在しているが、この各種封入物の圧力比は全点灯時に適正となるように設定されているため、調光点灯時には、全点灯時よりも発光管10内部の圧力が低下し、高圧放電灯1の色特性が変化することになる。特に、図2に示すように、高圧放電灯1を垂直の点灯位置の状態で点灯すると、発光管10内部の対流の影響により、電極12近傍の領域Rが最冷点となり、また電極12は、陽極となるとエネルギーを持った電子が衝突して温度が上昇する一方、陰極となると温度が低下するので、電極12の陰極時における領域Rにおいて上記圧力比が最も崩れやすくなる。
【0047】
基本形態では、電極12が陽極と陰極とに交番する両期間に高圧放電灯1に供給される交流電力を、それぞれ大と小との関係にするので、電極12の温度が低下する割合に比べ上昇する割合が増える。より具体的には、電極12が陽極となる期間が陰極となる期間よりも長くなり、エネルギーを持った電子が電極12に衝突する時間が長くなってその温度が上昇する。これにより、最冷点温度が上昇し、発光管10全体の温度低下が抑制されるので、各種封入物の圧力比が崩れて調光点灯時の色特性が変化するのを抑制することができる。
【0048】
図5,図6に高圧放電灯の発光スペクトルの特性図を示し、図7に高圧放電灯の色温度変化の特性を示し、そして図8に高圧放電灯のDUVの特性を示す。ただし、これらの図に係る高圧放電灯には、沃化ジスプロシウム(DyI3 )−沃化タリウム(TlI)−沃化ナトリウム(NaI)が配合された高演色のメタルハライドランプを使用した。
【0049】
図5,図6に示すように、全点灯および調光点灯ともに、スイッチ素子Q2,Q3のオン期間とスイッチ素子Q1,Q4のオン期間とを同一にした「Duty50−50」と比較して、電極12が陽極と陰極とに交番する両期間に高圧放電灯1に供給される交流電力を、それぞれ大と小との関係にした「Duty20−80」の方が、ナトリウムの蒸気圧の上昇時に見られるスペクトルのブロードが現れ、全体的に発光の比率が増加し、その代わりに、タリウムやジスプロシウムの発光の比率が減少している。
【0050】
これにより、図7,図8に示すように、「Duty50−50」と比較して、電極12が陽極と陰極とに交番する両期間に高圧放電灯1に供給される交流電力を、それぞれ大と小との関係にした「Duty40−60」,「Duty30−70」,「Duty20−80」,「Duty10−90」の方が、より低い調光レベル(電力比)の範囲まで、色温度変化およびDUVの双方の変化を抑制することができる。
【0051】
なお、基本形態では、点灯位置は、図2に示すように、鉛直方向に対する一対の電極11,12の角度が0度であるとしたが、これに限らず、鉛直方向に対する一対の電極11,12の角度が0度から45度の範囲内でも、基本形態と同様の効果を得ることができる。
【0052】
(第1参考例)
図9は第1参考例の高圧放電灯点灯装置の構成図、図10は同高圧放電灯点灯装置の全点灯・調光点灯時の動作説明図である。
【0053】
第1参考例の高圧放電灯点灯装置は、図9に示すように、高圧放電灯1と、高圧放電灯始動装置2とを基本形態と同様に備えているほか、基本形態との相違点として安定器3Aを備えてなり、この安定器3Aを構成する駆動回路36Aおよび調光制御回路38Aがそれぞれ基本形態の駆動回路36および調光制御回路38と相違している。
【0054】
駆動回路36Aは、図10に示すように、全点灯および調光点灯の双方において、スイッチ素子Q1,Q4とスイッチ素子Q2,Q3とをそれぞれ組みにして数十〜数百Hzの低周波で交互にオン/オフするとともに、スイッチ素子Q1〜Q4のオン/オフのタイミング、つまり矩形波の極性反転のタイミングを示す極性反転信号を調光制御回路38Aに出力するものである。
【0055】
調光制御回路38Aは、調光器37の調光信号から、降圧チョッパ回路33の出力電力の目標となる値であって、高圧放電灯1の下方側の電極12が陽極と陰極とに交番する両期間に高圧放電灯1に供給される交流電力を、それぞれ大と小との関係にする目標値を求め、駆動回路36Aから出力される極性反転信号に応じてその目標値を制御回路342に出力するものである。具体的には、調光点灯時、電極12が陽極と陰極とに交番する両期間の交流電力(交流電圧Vlaないし交流電流Ila)の振幅を、それぞれ大と小との関係にすることにより、電極12が陽極と陰極とに交番する両期間に高圧放電灯1に供給される交流電力を、それぞれ大と小との関係にする目標値が求められる。
【0056】
このように構成される高圧放電灯点灯装置では、始動・点灯時の動作は基本形態と同様であり、全点灯から調光点灯に切り替わるときの動作が基本形態と異なる。
【0057】
すなわち、図10に示すように、調光器37から全点灯を調光点灯に切り替える調光信号が出力されると、調光制御回路38Aにおいて、調光信号から目標値が求められ、駆動回路36Aからの極性反転信号に応じてその目標値が制御回路342に出力される。このとき、スイッチ素子Q2,Q3のオン期間における交流電圧Vlaないし交流電流Ilaの振幅とスイッチ素子Q1,Q4のオン期間における交流電圧Vlaないし交流電流Ilaの振幅とを、それぞれ大と小との関係にすることにより、電極12が陽極と陰極とに交番する両期間に高圧放電灯1に供給される交流電力を、それぞれ大と小との関係にする目標値が制御回路342に出力される。
【0058】
このように、第1参考例では、調光点灯時、電極12が陽極と陰極とに交番する両期間の交流電力の振幅を、それぞれ大と小との関係にすることにより、電極12が陽極と陰極とに交番する両期間に高圧放電灯1に供給される交流電力を、それぞれ大と小との関係にするので、電極12の温度が低下する割合に比べ上昇する割合が増えて、最冷点の温度が上昇し、発光管10全体の温度が上昇することになる。これにより、基本形態と同様に、色温度変化およびDUVの双方の変化を抑制することができる。
【0059】
(第1実施形態)
図11は本発明に係る第1実施形態の高圧放電灯点灯装置の構成図、図12は同高圧放電灯点灯装置における高圧放電灯始動装置の構成図、図13は同高圧放電灯点灯装置の全点灯・調光点灯時の動作説明図である。
【0060】
第1実施形態の高圧放電灯点灯装置は、図11に示すように、高圧放電灯1を基本形態と同様に備えているほか、基本形態との相違点として、高圧放電灯始動装置2Aと、安定器3Bとを備えている。
【0061】
高圧放電灯始動装置2Aは、図12に示すように、1次巻線201および2次巻線202を有し、この2次巻線202がコンデンサC1の両端間において高圧放電灯1と直列に介設されるパルストランス20と、スイッチ素子(図ではダイアック)Q21と、このスイッチ素子Q21を介して1次巻線201と並列に接続されるとともに、コンデンサC1および2次巻線202の接続点と一端が接続されるコンデンサC2と、コンデンサC1および高圧放電灯1の接続点と一端が接続される抵抗R2と、コンデンサC2の他端と抵抗R2の他端との間に、互いに逆並列で接続される一対のスイッチ素子(図ではGTOサイリスタ)Q22,Q23とを備え、安定器3Bからの制御信号をスイッチ素子Q22,Q23の制御端子(ゲート)で受ける構成になっている。
【0062】
安定器3Bは、基本形態の安定器3と同様の、整流回路30、昇圧チョッパ回路31、制御回路32、降圧チョッパ回路33、制御回路34、極性反転回路35および調光器37と、安定器3とは異なる、駆動回路36Aおよび調光制御回路38Bとにより構成されている。
【0063】
駆動回路36Aは、図13に示すように、全点灯および調光点灯の双方において、スイッチ素子Q1,Q4とスイッチ素子Q2,Q3とをそれぞれ組みにして数十〜数百Hzの低周波で交互にオン/オフするとともに、スイッチ素子Q1〜Q4のオン/オフのタイミング、つまり矩形波の極性反転のタイミングを示す極性反転信号を調光制御回路38Bに出力するものである。
【0064】
調光制御回路38Bは、調光器37からの調光信号を降圧チョッパ回路33の出力電力の目標値に変換し、この目標値を制御回路342に出力するほか、調光器37から調光点灯の調光信号を受けると、高圧放電灯始動装置2Aのスイッチ素子Q22,Q23の制御端子に対し、駆動回路36Aから出力される極性反転信号に応じて、高圧放電灯1の下方側の電極12が陽極と陰極とに交番する両期間に高圧放電灯1に供給される交流電力を、それぞれ大と小との関係にする制御信号を出力するものである。この制御信号は、調光点灯時、駆動回路36Aからの極性反転信号に応じて、電極12が陽極となる期間に、高圧放電灯始動装置2Aが高圧パルス電圧を高圧放電灯1に印加するように出力される。
【0065】
このように構成される高圧放電灯点灯装置では、始動・点灯時の動作は、調光制御回路38Bの制御により高圧放電灯始動装置2Aが動作する以外は基本形態と同様であり、全点灯から調光点灯に切り替わるときの動作が基本形態と異なる。
【0066】
すなわち、図13に示すように、調光器37から全点灯を調光点灯に切り替える調光信号が出力されると、調光制御回路38Bにおいて、調光信号が目標値に変換され、その目標値が制御回路342に出力される。これにより、高圧放電灯1に供給される電力Wlaが低減し、調光点灯に移行する。
【0067】
また、上記調光信号が出力されると、高圧放電灯1の下方側の電極12が陽極と陰極とに交番する両期間に高圧放電灯1に供給される交流電力を、それぞれ大と小との関係にする制御信号が、スイッチ素子Q22,Q23の制御端子に出力される。図13の例では、スイッチ素子Q2,Q3のオン期間の開始時点から所定時間、スイッチ素子Q22,Q23をオンにする制御信号が出力されている。この場合、コンデンサC2が抵抗R2を介して充電され、そのコンデンサC2の両端電圧が上昇する。そしてコンデンサC2の両端電圧がスイッチ素子Q21のオン電圧に達した時点でスイッチ素子Q21がオンになり、コンデンサC2が放電する。このときに1次巻線201に印加する電圧により2次巻線202に高圧パルス電圧が発生する。
【0068】
このように、第1実施形態では、調光点灯時、駆動回路36Aからの極性反転信号に応じて、電極12が陽極となる期間に、高圧放電灯始動装置2Aが高圧パルス電圧を高圧放電灯1に印加することにより、電極12が陽極と陰極とに交番する両期間に高圧放電灯1に供給される交流電力を、それぞれ大と小との関係にするので、電極12の温度が低下する割合に比べ上昇する割合が増えて、最冷点の温度が上昇し、発光管10全体の温度が上昇することになる。これにより、基本形態と同様に、色温度変化およびDUVの双方の変化を抑制することができる。
【0069】
(第2実施形態)
図14は本発明に係る第2実施形態の高圧放電灯点灯装置の構成図、図15は同高圧放電灯点灯装置の全点灯・調光点灯時の動作説明図である。
【0070】
第2実施形態の高圧放電灯点灯装置は、図14に示すように、高圧放電灯1と、高圧放電灯始動装置2とを基本形態と同様に備えているほか、基本形態との相違点として安定器3Cを備えてなり、この安定器3Cを構成する駆動回路36Aおよび調光制御回路38Cがそれぞれ基本形態の駆動回路36および調光制御回路38と相違している。
【0071】
駆動回路36Aは、図15に示すように、全点灯および調光点灯の双方において、スイッチ素子Q1,Q4とスイッチ素子Q2,Q3とをそれぞれ組みにして数十〜数百Hzの低周波で交互にオン/オフするとともに、スイッチ素子Q1〜Q4のオン/オフのタイミング、つまり矩形波の極性反転のタイミングを示す極性反転信号を調光制御回路38Cに出力するものである。
【0072】
調光制御回路38Cは、調光器37の調光信号から、降圧チョッパ回路33の出力電力の目標となる値であって、高圧放電灯1の下方側の電極12が陽極と陰極とに交番する両期間に高圧放電灯1に供給される交流電力を、それぞれ大と小との関係にする目標値を求め、駆動回路36Aから出力される極性反転信号に応じてその目標値を制御回路342に出力するものである。具体的には、調光点灯時、電極12が陽極と陰極とに交番する両期間における矩形波電力(矩形波状の交流電圧Vlaないし交流電流Ila)の立上り振幅を、それぞれ大と小との関係にすることにより、電極12が陽極と陰極とに交番する両期間に高圧放電灯1に供給される交流電力を、それぞれ大と小との関係にする目標値が求められる。
【0073】
このように構成される高圧放電灯点灯装置では、始動・点灯時の動作は基本形態と同様であり、全点灯から調光点灯に切り替わるときの動作が基本形態と異なる。
【0074】
すなわち、図15に示すように、調光器37から全点灯を調光点灯に切り替える調光信号が出力されると、調光制御回路38Cにおいて、調光信号から目標値が求められ、駆動回路36Aからの極性反転信号に応じてその目標値が制御回路342に出力される。このとき、スイッチ素子Q2,Q3のオン期間とスイッチ素子Q1,Q4のオン期間とにおける矩形波電力(矩形波状の交流電圧Vlaないし交流電流Ila)の立上り振幅を、それぞれ大と小との関係にすることにより、電極12が陽極と陰極とに交番する両期間に高圧放電灯1に供給される交流電力を、それぞれ大と小との関係にする目標値が制御回路342に出力される。なお、別の見方をすると、スイッチ素子Q2,Q3のオン期間における矩形波電力の立上り振幅が立下り振幅よりも大きくなっている。
【0075】
このように、第2実施形態では、調光点灯時、電極12が陽極と陰極とに交番する両期間における矩形波電力の立上り振幅を、それぞれ大と小との関係にすることにより、電極12が陽極と陰極とに交番する両期間に高圧放電灯1に供給される交流電力を、それぞれ大と小との関係にするので、電極12の温度が低下する割合に比べ上昇する割合が増えて、最冷点の温度が上昇し、発光管10全体の温度が上昇することになる。これにより、基本形態と同様に、色温度変化およびDUVの双方の変化を抑制することができる。
【0076】
また、調光を深くしていった場合、高圧放電灯に流れる電流が小さいため、極性反転時に、電流が0となる部分で休止区間が発生しやすく、放電が不安定になり、立消えを生じる場合があるが、極性反転後の立上り部分の電圧・電流値を大きくすることにより、休止区間の発生を抑え、高圧放電灯の立消えを防止するという効果もある。
【0077】
(第2参考例)
図16は第2参考例の高圧放電灯点灯装置の構成図、図17は同高圧放電灯点灯装置の全点灯・調光点灯時の動作説明図である。
【0078】
第2参考例の高圧放電灯点灯装置は、図16に示すように、高圧放電灯1と、高圧放電灯始動装置2とを基本形態と同様に備えているほか、基本形態との相違点として安定器3Dを備えている。
【0079】
この安定器3Dは、基本形態の安定器3と同様の、整流回路30、昇圧チョッパ回路31および調光器37と、安定器3とは異なる、制御回路32A、極性反転回路35A、駆動回路36B、制御回路34Aおよび調光制御回路38Dとにより構成されている。
【0080】
制御回路32Aは、昇圧チョッパ回路31の出力(電圧)を検出する検出回路321と、調光器37からの調光信号および検出回路321により検出された出力に応じて、スイッチ素子Q31を数十〜百kHzの低周波でオン/オフ制御する制御回路322Aとにより構成され、昇圧チョッパ回路31の出力が調光器37からの調光信号に対応する値になるようにスイッチ素子Q31のオン/オフ制御を行うものである。なお、全点灯時には、昇圧チョッパ回路31の出力が全点灯時に対応する値になるように、スイッチ素子Q31のオン/オフ制御が行われることは言うまでもない。
【0081】
極性反転回路35Aは、スイッチ素子Q1〜Q4と、コンデンサC1とを基本形態の極性反転回路35と同様に備えているほか、極性反転回路35との相違点として、コンデンサC1の一端とスイッチQ3,Q4の接続点との間に介設されたインダクタL1を備え、駆動回路36Bの駆動信号に従ってスイッチ素子Q1〜Q4がオン/オフすることにより、昇圧チョッパ回路31の出力を正弦波状の交流電圧に変換して自己の両出力端子間に印加するものである。
【0082】
駆動回路36Bは、制御回路34Aの制御に従って、スイッチ素子Q1,Q4とスイッチ素子Q2,Q3とをそれぞれ組みにして数十〜数百kHzの高周波で交互にオン/オフするものである。制御回路34Aは、極性反転回路35Aの出力を監視しながら、駆動回路36Bを通してスイッチ素子Q1〜Q4のオン/オフ制御を行うものである。
【0083】
調光制御回路38Dは、調光点灯時、高圧放電灯1の下方側の電極12が陽極と陰極とに交番する両期間の交流電力(交流電圧Vlaないし交流電流Ila)の振幅を、それぞれ大と小との関係にすることにより、電極12が陽極と陰極とに交番する両期間に高圧放電灯1に供給される交流電力を、それぞれ大と小との関係にするものである。具体的には、調光器37から調光信号を受けたとき、交流電圧Vlaないし交流電流Ilaの負の期間と正の期間とにおける振幅を、それぞれ大と小とにする直流電力を極性反転回路35Aの出力間に供給することにより、電極12が陽極と陰極とに交番する両期間に高圧放電灯1に供給される交流電力を、それぞれ大と小との関係にする。
【0084】
このように構成される高圧放電灯点灯装置では、始動時、商用交流電源Vsからの交流電圧は、整流回路30で直流電圧に整流される。この直流電圧は、スイッチ素子Q31が数十〜百kHzでオン/オフする昇圧チョッパ回路31において所定電圧V31に昇圧する。この電圧V31は、スイッチ素子Q1,Q4とスイッチ素子Q2,Q3とが数十〜数百kHzの高周波で交互にオン/オフする極性反転回路35Aにおいて、正弦波状の交流電圧Vlaに変換され、その極性反転回路35Aの両出力端子間に印加する。このとき、高圧放電灯始動装置2が動作し、交流電圧Vlaに高圧パルス電圧が重畳する。これにより、高圧放電灯1が始動して点灯に至る。
【0085】
この後、図17に示すように、調光器37の出力が全点灯から調光点灯に切り替わると、昇圧チョッパ回路31の出力が調光器37からの調光信号に対応する値になるようにスイッチ素子Q31がオン/オフする。図17の例では、スイッチ素子Q31のオンデューティが低くなっている。これにより、昇圧チョッパ回路31の出力(電圧V31)が低下し、高圧放電灯1が調光点灯する。
【0086】
また、上記調光点灯に切り替わるとき、交流電圧Vlaないし交流電流Ilaの負の期間(図17では波形が時間軸tよりも下側にくる期間)と正の期間とにおける振幅を、それぞれ大と小とにする直流電力が、調光制御回路38Dから極性反転回路35Aの出力間に供給される。
【0087】
このように、第2参考例では、調光点灯時、高圧放電灯1の下方側の電極12が陽極と陰極とに交番する両期間の交流電力の振幅を、それぞれ大と小との関係にすることにより、電極12が陽極と陰極とに交番する両期間に高圧放電灯1に供給される交流電力を、それぞれ大と小との関係にするので、電極12の温度が低下する割合に比べ上昇する割合が増えて、最冷点の温度が上昇し、発光管10全体の温度が上昇することになる。これにより、基本形態と同様に、色温度変化およびDUVの双方の変化を抑制することができる。
【0088】
また、交流電圧Vlaおよび交流電流Ilaが高周波となるので、電極の熱容量から、電極の温度変化が極めて小さくなるから、矩形波点灯に比べ最冷点の温度が上昇しやすくなる。さらに、正弦波状の波形により、電子の持つエネルギーのピーク値も矩形波のそれよりも高くなるので、最冷点の温度をより一層上昇させることができる。
【0089】
なお、第2参考例では、調光点灯時、全周期に亘って直流電力を供給することにより、正負両期間の交流電力の振幅をアンバランスにする構成になっているが、これに限らず、下方側の電極12が陽極となる期間のみに、その期間における交流電力の振幅をより一層大きくする直流電力を供給する構成でもよい。この構成によれば、第2参考例よりも最冷点温度を高めることができるので、色温度変化およびDUVの双方の変化をより好適に抑制することができる。
【0090】
(第3参考例)
図18は第3参考例の高圧放電灯点灯装置の構成図、図19は同高圧放電灯点灯装置の全点灯・調光点灯時の動作説明図、図20は同高圧放電灯点灯装置の構成を上位概念的に示す図、図21は同高圧放電灯点灯装置の全点灯・調光点灯時における動作を上位概念的に示す図である。
【0091】
第3参考例の高圧放電灯点灯装置は、図18に示すように、高圧放電灯1と、高圧放電灯始動装置2とを第2参考例と同様に備えているほか、第2参考例との相違点として安定器3Eを備えている。
【0092】
この安定器3Eは、第2参考例の安定器3Dと同様の、整流回路30、昇圧チョッパ回路31、極性反転回路35Aおよび調光器37と、安定器3Dとは異なる、制御回路32B、駆動回路36C、制御回路34Bおよび調光制御回路38Eとにより構成されている。
【0093】
制御回路32Bは、昇圧チョッパ回路31の出力(電圧)を検出する検出回路321と、調光制御回路38Eからの目標値および検出回路321により検出された出力に応じて、スイッチ素子Q31を数十〜百kHzの高周波でオン/オフ制御する制御回路322Bとにより構成され、昇圧チョッパ回路31の出力が調光制御回路38Eからの目標値になるようにスイッチ素子Q31のオン/オフ制御を行うものである。
【0094】
駆動回路36Cは、制御回路34Bおよび調光制御回路38Eの制御に従ってスイッチ素子Q1〜Q4をオン/オフするものである。
【0095】
制御回路34Bは、調光制御回路38Eの制御に従って、極性反転回路35Aの出力を監視しながら、駆動回路36Cを通して、スイッチ素子Q1〜Q4のオン/オフ制御を行うものである。このオン/オフ制御では、第1の期間TM1の制御と第2の期間TM2の制御とが交互に切り替えられる。期間TM1においては、スイッチ素子Q2,Q3をオフにしたまま、スイッチ素子Q4を例えば数百Hz程度の低周波でオンにしてスイッチ素子Q1を例えば数十kHzの高周波でオン/オフする制御と、スイッチ素子Q1,Q4をオフにしたまま、スイッチ素子Q2を低周波でオンにしてスイッチ素子Q3を高周波でオン/オフする制御との少なくとも一方が実行される。他方、期間TM2においては、スイッチ素子Q1,Q4とスイッチ素子Q2,Q3とを組みにして交互に例えば数十kHzの高周波でオン/オフする制御が実行される。
【0096】
期間TM1において、スイッチ素子Q2,Q3をオフにしたまま、スイッチ素子Q4をオンにしてスイッチ素子Q1をオン/オフする制御と、スイッチ素子Q1,Q4をオフにしたまま、スイッチ素子Q2をオンにしてスイッチ素子Q3をオン/オフする制御とが実行される場合、前半の制御期間に着目すると、スイッチ素子Q4がオン状態を保持するため、電圧V31を電源に、スイッチ素子Q1、インダクタL1およびスイッチ素子Q2の寄生ダイオードにより降圧チョッパ回路が構成され、インダクタL1には三角波状の電流が流れる(図19参照)。後半の制御期間では、電圧V31を電源に、スイッチ素子Q2、インダクタL1およびスイッチ素子Q4の寄生ダイオードにより降圧チョッパ回路が構成され、上記とは逆方向に三角波状の電流が流れる。これにより、高圧放電灯1の両端に低周波で矩形波状の交流電圧Vlaが発生する。また、制御回路34Bにおいて、高圧放電灯1の電圧を検出し、回路に所定の電流が流れるようにスイッチ素子Q1(Q3)のオン/オフ制御を行えば、高圧放電灯1に供給される電力を調整することができる。つまり、極性反転回路35A、駆動回路36Cおよび制御回路34Bは、例えば基本形態における降圧チョッパ回路33、制御回路34、極性反転回路35および駆動回路36と同様の機能を有しているのである。
【0097】
調光制御回路38Eは、調光器37からの調光信号を昇圧チョッパ回路31の出力の目標値に変換し、この目標値を制御回路322Bに出力するほか、調光点灯時、駆動回路36Cおよび制御回路34Bを制御して、高圧放電灯1の下方側の電極12が陽極と陰極とに交番する両期間を、それぞれ長と短との関係にすることにより、電極12が陽極と陰極とに交番する両期間に高圧放電灯1に供給される交流電力を、それぞれ大と小との関係にするものである。具体的には、期間TM1において、スイッチ素子Q2をオンにしてスイッチ素子Q3をオン/オフする制御期間と、スイッチ素子Q4をオンにしてスイッチ素子Q1をオン/オフする制御期間とを、それぞれ長と短との関係にすることにより、電極12が陽極と陰極とに交番する両期間に高圧放電灯1に供給される交流電力を、それぞれ大と小との関係にする。この関係にする制御は、主に駆動回路36Cを通して実行され、通常の調光制御は、制御回路32Bおよび制御回路34Bを通して実行される。
【0098】
ところで、上記高圧放電灯点灯装置は、概念的には図20に示すブロック構成となる。すなわち、昇圧チョッパ回路31による電源回路部Aと、極性反転回路35A、制御回路34Bおよび駆動回路36Cによる、第1の電力変換部B、極性反転部Cおよび第2の電力変換部Dと、調光器37と、調光制御回路38Eとを備え、第1の電力変換部Bおよび極性反転部Cで矩形波状の低周波(数十〜数百Hz)エネルギーを生成し(期間TM1)、第2の電力変換部Dで正弦波状の高周波(数十〜数百kHz)エネルギーを生成し(期間TM2)、図21に示すように、低周波エネルギーと高周波エネルギーとを時分割的に切り替えて、高圧放電灯1に供給する構成となる。
【0099】
このように構成される高圧放電灯点灯装置では、始動・点灯時の動作は第2参考例と同様であり、全点灯から調光点灯に切り替わるときの動作が第2参考例と異なる。
【0100】
すなわち、図19に示すように、調光器37の出力が全点灯から調光点灯に切り替わると、昇圧チョッパ回路31の出力が調光器37の出力から得られる目標値になるように、スイッチ素子Q31がオン/オフする。これにより、昇圧チョッパ回路31の出力電圧V31が低下し、高圧放電灯1が調光点灯する。
【0101】
また、上記調光点灯に切り替わるとき、期間TM1において、スイッチ素子Q1,Q4をオフにしたまま、スイッチ素子Q2をオンにしてスイッチ素子Q3をオン/オフする制御期間と、スイッチ素子Q2,Q3をオフにしたまま、スイッチ素子Q4をオンにしてスイッチ素子Q1をオン/オフする制御期間とを、それぞれ長と短にすることにより、電極12が陽極と陰極とに交番する両期間に高圧放電灯1に供給される交流電力を、それぞれ大と小との関係にする。
【0102】
このように、第3参考例では、調光点灯時、期間TM1において電極12が陽極と陰極とに交番する両期間を、それぞれ長と短との関係にすることにより、電極12が陽極と陰極とに交番する両期間に高圧放電灯1に供給される交流電力を、それぞれ大と小との関係にするので、電極12の温度が低下する割合に比べ上昇する割合が増えて、最冷点の温度が上昇し、発光管10全体の温度が上昇することになる。これにより、第2参考例と同様に、色温度変化およびDUVの双方の変化を抑制することができる。
【0103】
また、交流電圧Vlaおよび交流電流Ilaが高周波となる期間TM2を含むので、電極の熱容量から、電極の温度変化が極めて小さくなるから、矩形波点灯に比べ最冷点の温度が上昇しやすくなる。
【0104】
さらに、期間TM1の制御と期間TM2の制御とを時分割的に切り替えることにより、音響的共鳴現象の発生を抑制することができる。例えば、高圧放電灯を高周波で点灯する場合、蛍光灯などの低圧放電灯点灯装置でよく用いられる40〜50kHzの周波数で点灯すると、音響的共鳴現象の発生する恐れがある。このような数十kHzの点灯周波数でも、高圧放電灯の発光管の形状およびその内部圧力などから、音響的共鳴現象の発生しない周波数を選択することは可能であるが、選択した一の周波数で同一設計の全ての高圧放電灯について音響的共鳴現象が発生しないようにすることは、高圧放電灯の個体のバラツキなどから困難であり、実際には個々の高圧放電灯について音響的共鳴現象の発生しない周波数を個別に選択する必要がある。また、調光で発光管内の圧力が変化すると、音響的共鳴現象の発生する周波数も変化するという問題もある。
【0105】
音響的共鳴現象は、理論的には、無限大の周波数まで発生しうるが、実質的には、減衰する要因が増えるため、数百kHz以上の周波数では観測されない。このため、数百kHz以上の周波数で高圧放電灯を点灯させることにより、音響的共鳴現象を実質的に発生させない手法が考えられる。しかしながら、このように非常に高い周波数で高圧放電灯を点灯したとすると、電力変換部でのスイッチ素子の損失が増大し、大きなストレスとなるので、高価なスイッチ素子の使用と放熱手段の導入とが強いられ、コストが勢い増大する。
【0106】
第3参考例では、期間TM1の制御と期間TM2の制御とを切り替えて、低周波点灯と高周波点灯とに切り替えることにより、高周波点灯で数十kHzの周波数が使用されたとしても、音響的共鳴現象が発生する前に低周波点灯に切り替わるので、音響的共鳴現象の発生を抑制することができる。また、全点灯時のロスを低減することが可能となる。
【0107】
【発明の効果】
以上のことから明らかなように、請求項1記載の発明によれば、一対の電極を持つ高圧放電灯と、高圧パルス電圧を前記高圧放電灯に印加してこれを始動する高圧放電灯始動装置と、前記高圧放電灯に垂直の点灯位置の状態で全点灯または調光点灯用の交流電力を供給する安定器とを備え、前記高圧放電灯に供給される交流電力の1周期において、前記高圧放電灯の下方側の電極が陽極である期間と前記下方側の電極が陰極である期間とがそれぞれ前記交流電力の半サイクルの期間であり、調光点灯時、前記下方側の電極が陽極である期間のうち一部期間における前記高圧放電灯の2つの電極間の電位差の絶対値を、前記下方側の電極が陰極である期間の前記電位差の絶対値より大きくすることにより、前記下方側の電極が陽極である期間に前記高圧放電灯に供給される交流電力を、前記下方側の電極が陰極である期間に前記高圧放電灯に供給される交流電力より大きくするので、下方側の電極の温度が低下する割合に比べ上昇する割合が増えて、高圧放電灯の最冷点の温度が上昇し、その全体の温度が上昇することになり、これにより、色温度の変化を抑えて調光範囲を広げることができる。
【0111】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の高圧放電灯点灯装置において、調光点灯時、前記下方側の電極が陽極となる期間に、前記高圧放電灯始動装置が高圧パルス電圧を前記高圧放電灯に印加することにより、前記下方側の電極が陽極である期間に前記高圧放電灯に供給される交流電力を、前記下方側の電極が陰極である期間に前記高圧放電灯に供給される交流電力より大きくするので、下方側の電極の温度が低下する割合に比べ上昇する割合が増えて、高圧放電灯の最冷点の温度が上昇し、その全体の温度が上昇することになり、これにより、色温度の変化を抑えて調光範囲を広げることができる。
【0112】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の高圧放電灯点灯装置において、前記安定器が前記高圧放電灯に矩形波電力を前記交流電力として供給し、調光点灯時、前記下方側の電極が陰極から陽極に反転したときの前記矩形波電力の立上り振幅を、前記下方側の電極が陽極から陰極に反転したときの前記矩形波電力の立上り振幅より大きくすることにより、前記下方側の電極が陽極である期間に前記高圧放電灯に供給される交流電力を、前記下方側の電極が陰極である期間に前記高圧放電灯に供給される交流電力より大きくするので、下方側の電極の温度が低下する割合に比べ上昇する割合が増えて、高圧放電灯の最冷点の温度が上昇し、その全体の温度が上昇することになり、これにより、色温度の変化を抑えて調光範囲を広げることができる。
【0114】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の高圧放電灯点灯装置において、前記垂直の点灯位置の状態とは、鉛直方向に対する前記一対の電極の角度が0度から45度の範囲内となる状態のことであり、この構成でも、色温度の変化を抑えて調光範囲を広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 基本形態の高圧放電灯点灯装置の構成図である。
【図2】 同高圧放電灯点灯装置における高圧放電灯の点灯位置の一例を示す図である。
【図3】 同高圧放電灯点灯装置の始動・点灯時の動作説明図である。
【図4】 同高圧放電灯点灯装置の全点灯・調光点灯時の動作説明図である。
【図5】 高圧放電灯の発光スペクトルの特性図である。
【図6】 高圧放電灯の発光スペクトルの特性図である。
【図7】 高圧放電灯の色温度変化の特性を示す図である。
【図8】 高圧放電灯のDUVの特性を示す図である。
【図9】 第1参考例の高圧放電灯点灯装置の構成図である。
【図10】 同高圧放電灯点灯装置の全点灯・調光点灯時の動作説明図である。
【図11】 本発明に係る第1実施形態の高圧放電灯点灯装置の構成図である。
【図12】 同高圧放電灯点灯装置における高圧放電灯始動装置の構成図である。
【図13】 同高圧放電灯点灯装置の全点灯・調光点灯時の動作説明図である。
【図14】 本発明に係る第2実施形態の高圧放電灯点灯装置の構成図である。
【図15】 同高圧放電灯点灯装置の全点灯・調光点灯時の動作説明図である。
【図16】 第2参考例の高圧放電灯点灯装置の構成図である。
【図17】 同高圧放電灯点灯装置の全点灯・調光点灯時の動作説明図である。
【図18】 第3参考例の高圧放電灯点灯装置の構成図である。
【図19】 同高圧放電灯点灯装置の全点灯・調光点灯時の動作説明図である。
【図20】 同高圧放電灯点灯装置の構成を上位概念的に示す図である。
【図21】 同高圧放電灯点灯装置の全点灯・調光点灯時における動作を上位概念的に示す図である。
【図22】 従来の高圧放電灯点灯装置の構成図である。
【図23】 同高圧放電灯点灯装置の具体構成図である。
【図24】 同高圧放電灯点灯装置における高圧放電灯始動装置の具体構成図である。
【図25】 同高圧放電灯始動装置の動作説明図である。
【図26】 同高圧放電灯点灯装置における高圧放電灯始動装置の動作説明図である。
【図27】 調光機能を有した従来の高圧放電灯点灯装置の構成図である。
【図28】 高圧放電灯内の封入物の圧力比の具体例を示す図である。
【符号の説明】
1 高圧放電灯
2 高圧放電灯始動装置
3,3A,3B,3C,3D,3E 安定器
30 整流回路
31 昇圧チョッパ回路
32,32A,32B 制御回路
33 降圧チョッパ回路
34,34A,34B 制御回路
35,35A 極性反転回路
36,36A,36B 駆動回路
37 調光器
38,38A,38B,38C,38D,38E 調光制御回路
Claims (4)
- 一対の電極を持つ高圧放電灯と、高圧パルス電圧を前記高圧放電灯に印加してこれを始動する高圧放電灯始動装置と、前記高圧放電灯に垂直の点灯位置の状態で全点灯または調光点灯用の交流電力を供給する安定器とを備え、前記高圧放電灯に供給される交流電力の1周期において、前記高圧放電灯の下方側の電極が陽極である期間と前記下方側の電極が陰極である期間とがそれぞれ前記交流電力の半サイクルの期間であり、調光点灯時、前記下方側の電極が陽極である期間のうち一部期間における前記高圧放電灯の2つの電極間の電位差の絶対値を、前記下方側の電極が陰極である期間の前記電位差の絶対値より大きくすることにより、前記下方側の電極が陽極である期間に前記高圧放電灯に供給される交流電力を、前記下方側の電極が陰極である期間に前記高圧放電灯に供給される交流電力より大きくすることを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
- 調光点灯時、前記下方側の電極が陽極となる期間に、前記高圧放電灯始動装置が高圧パルス電圧を前記高圧放電灯に印加することにより、前記下方側の電極が陽極である期間に前記高圧放電灯に供給される交流電力を、前記下方側の電極が陰極である期間に前記高圧放電灯に供給される交流電力より大きくすることを特徴とする請求項1記載の高圧放電灯点灯装置。
- 前記安定器が前記高圧放電灯に矩形波電力を前記交流電力として供給し、調光点灯時、前記下方側の電極が陰極から陽極に反転したときの前記矩形波電力の立上り振幅を、前記下方側の電極が陽極から陰極に反転したときの前記矩形波電力の立上り振幅より大きくすることにより、前記下方側の電極が陽極である期間に前記高圧放電灯に供給される交流電力を、前記下方側の電極が陰極である期間に前記高圧放電灯に供給される交流電力より大きくすることを特徴とする請求項1記載の高圧放電灯点灯装置。
- 前記垂直の点灯位置の状態とは、鉛直方向に対する前記一対の電極の角度が0度から45度の範囲内となる状態のことであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の高圧放電灯点灯装置。
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