JP4096490B2 - リニアモータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として引戸を電動走行させる際に用いるリニアモータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、リニアモータは、引戸などに設けた可動子との間に磁力による推力を生じさせて可動子を走行させる固定子を備え、固定子には可動子の走行方向に列設された複数のコイルが設けられる。また、各コイルはそれぞれ鉄心に巻装されており、鉄心の一端が可動子に対面するように配置され、鉄心の他端はヨークにより磁気的に結合される。一方、可動子は、進行方向において複数の磁極が交互に異磁極となるように配置された永久磁石を備え、永久磁石の磁極が固定子に設けた鉄心の一端に対面することにより、固定子と可動子との間で磁力が生じるようにしてある。可動子を走行させる推力を発生させるには、各コイルに通電するタイミングを可動子の位置に応じて制御する必要があるから、可動子の位置を検出する磁気センサが固定子側に設けられ、磁気センサの出力に基づいて各コイルへの通電タイミングが制御される。
【0003】
ところで、上述した構成のブラシレスリニアモータにおいては、コイルの端部を延長した巻線を接続線として、各コイルに励磁電流を流すための給電部に半田接続しており、また各コイル同士の結線に際してもコイルの端部を延長した接続線同士を半田により接続しているのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、コイルの巻線を延長して接続線として半田接続する構成を採用すると、コイルの個数が多い場合には結線作業が非常に面倒になるという問題がある。また、固定子に設けた複数のコイルは、互いに隣接したもの同士を接続するわけではなく、コイルの相数に応じて離れた位置のコイル同士を接続する必要があるから、互いに接続されるコイルの間に、それらのコイルに接続されないコイルが配置されることになり、コイル間の電気的絶縁を確保することが要求され、このことによってもコイルの結線作業が面倒になっている。
【0005】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、コイルの結線作業を容易にしたリニアモータを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、合成樹脂成形品のコイルボビンにそれぞれ巻装され可動子の進行方向に沿って列設された複数個のコイルと、前記各コイルにそれぞれ挿通された鉄心と、鉄芯の長手方向の一端に固定され各鉄心の一端部が磁気的に結合された固定子ヨークと、鉄芯の側方に配置され複数個のコイルが実装されるプリント基板からなる接続基板とを固定子に備え、各コイルボビンにはコイル端子となる端子ピンが鉄芯の長手方向に直交する方向に突設され、接続基板には同相のコイル同士を接続する接続パターンが形成されるとともに、端子ピンが挿入される透孔が接続パターンに連続する形で形成されているものである。この構成によれば、プリント基板を用いてコイルを結線するから、コイル同士を接続する接続線が互いに接触することがなく、コイル間の電気的絶縁を確保することができ、しかも、各コイルを接続基板の所定位置に実装するだけでコイル間の接続が完了するから、コイルの結線作業が容易になる。
【0007】
さらに、コイルボビンに突設したコイル端子を接続基板の透孔に挿入すればコイルと接続基板とを仮組立することができ、コイルを接続基板に実装する作業が容易である。また、コイルは実装前にあらかじめ別工程で組み立てておくことができ、接続基板への実装部品として扱うことができるから、生産工程の効率化を図ることができる。ここに、鉄芯の一端が固定子ヨークに固定されるとともにコイルボビンに突設した端子ピンが接続基板に挿入されて接続パターンに接続されるから、コイルは固定子ヨークと接続基板とに結合され、しかもコイルは鉄芯の長手方向の一端で固定子ヨークに固定され、鉄芯の側方で接続基板に結合されることになる。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記端子ピンが前記透孔に圧入可能となるように、前記透孔の直径が前記端子ピンの断面寸法よりも小さく設定されているものである。この構成によれば、コイルの端子ピンが接続基板の透孔に圧入されることによってコイルが接続基板に仮結合され組立作業が容易になる。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記接続基板を通してコイルボビンに螺入され接続基板とコイルボビンとを固着するねじが設けられて成るものである。この構成によれば、接続基板とコイルボビンとの機械的結合強度が高くなり、コイルを接続基板に実装した後にコイルと接続基板との接続部位に応力が生じても電気的接続の信頼性を維持することができる。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記接続基板を通して固定子ヨークに螺入され接続基板と固定子ヨークとを固着するねじが設けられて成るものである。この構成によれば、接続基板と固定子ヨークとの機械的結合強度が高くなり、とくに固定子ヨークは金属により形成されているから、結合強度を十分に大きくとることができる。その結果、コイルを接続基板に実装した後にコイルと接続基板との接続部位に応力が生じても電気的接続の信頼性を維持する効果が高くなる。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかの発明において、前記固定子が直線状に形成され、前記透孔が固定子の長手方向に沿う一直線上に配列されているものである。この構成によれば、端子ピンをコイルボビンに固定する位置が一定であり、コイル毎に端子ピンの位置を変更する必要がないから、コイルボビンの品種を少なくすることができ製造が容易になる。しかも、接続基板においては透孔を一直線上に形成するだけであるから、接続基板の孔開け作業が容易である。
【0012】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記透孔が前記接続基板の長手方向に沿った中心線上に配列されているものである。この構成によれば、接続パターンを接続基板の長手方向において対称となるように形成しておくことが可能であり、接続基板の向きを考慮せずに組み立てることが可能になる。
【0013】
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項6のいずれかの発明において、前記コイルボビンに前記固定子ヨークの側方に突出する突台が形成され、前記接続基板を突台の先端面に当接させることにより前記固定子ヨークとの間に隙間を形成する形で配置するものである。この構成によれば、接続基板と固定子ヨークとの間に隙間を形成していることにより、接続基板の固定子ヨークに対する絶縁を確保することができる。
【0014】
請求項8の発明は、請求項1ないし請求項7のいずれかの発明において、少なくとも固定子ヨークと接続基板との間に挿入される絶縁部材を設けたものである。この構成によれば、接続基板と固定子ヨークとの間に絶縁部材が挿入されることにより、接続基板の固定子ヨークに対する絶縁を確保することができる。
【0015】
請求項9の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれかの発明において、前記接続基板が片面基板であることを特徴とする。この構成によれば、接続パターンが接続基板の一面にのみ形成されているから、接続基板と他部材との絶縁対策が容易である。
【0016】
請求項10の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれかの発明において、前記接続基板が両面基板であることを特徴とする。この構成によれば、接続パターンが接続基板の両面に形成されているから、接続パターンの自由度が高くなり、接続基板の面積の小型化につながる。
【0017】
請求項11の発明は、請求項1ないし請求項10の発明において、前記コイルボビンには固定子ヨークに設けた孔に挿入されるダボが突設されていることを特徴とする。この構成によれば、コイルボビンを固定子ヨークに対して位置決めすることができ、コイルの配列ピッチについて組立時におけるばらつきが少なくなる。しかも、コイルが固定子ヨークに対して位置決めされていることにより、接続基板に対するコイルの実装位置の位置合わせが容易になる。
【0018】
請求項12の発明は、請求項1ないし請求項11のいずれかの発明において、前記コイルボビンがコイルの端末を位置決めする切欠溝を備えるものである。この構成によれば、コイルの端末の位置が一定になるから、コイルの仕様のばらつきが少なくなる。また、切欠溝にコイルの端末を通すことでコイルの末端の収まりがよく、コイルを美麗に仕上げることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本実施形態におけるリニアモータは、図1、図2に示すように、固定子1と可動子2とが対置され、固定子1は複数個の電磁石10を等ピッチで列設した構成を有する。各電磁石10は図3のように可動子2の走行方向において一直線上に列設されており、各電磁石10はそれぞれコイル11が合成樹脂成形品のコイルボビン12に巻装され、コイルボビン12の中心孔に鉄心13が挿通された構成を有する。つまり、コイル11は鉄心13に巻装された形になる。鉄心13の一端部は他の部位よりも大径となったヘッド13aを形成しており、このヘッド13aは可動子2に対面する磁極として機能する。また、鉄心13の他端にはダボ13bが突設され、断面コ字状に軟磁性体で形成した固定子ヨーク14に形成した孔にダボ13bが圧入されるとともに、必要に応じてダボ13bがかしめられることによって鉄心13が固定子ヨーク14に固定される。固定子ヨーク14には複数個の鉄心13が結合され、各鉄心13が固定子ヨーク14に磁気的に結合されるとともに、各鉄心13間が固定子ヨーク14を介して磁気的に結合される。
【0020】
コイルボビン12には鉄心13においてダボ13bを設けた面と略面一になる面が形成され、この面にはダボ13bと同じ向きにダボ12bが突設されている。このダボ12bは固定子ヨーク14に設けた孔に挿入される。ダボ12bに対応して固定子ヨーク14に設けた孔の直径はダボ12bの直径よりもやや大きい程度に設定される。したがって、ダボ12b,13bにより固定子ヨーク14に対する電磁石10の回転止めがなされ、固定子ヨーク14に対して向きを揃えた形で各電磁石10を固定子ヨーク14に取り付けることができ、固定子ヨーク14への電磁石10の取付作業が容易になる。ここに、ダボ12bは1個だけではなく複数個設けてもよい。ダボ12bの近傍においてコイルボビン12には断面四角形状の端子ピン15の一端部が挿入されている。端子ピン15はコイルボビン12に対して同時一体に成形され、他端部がコイルボビン12の側面に突出する。また、端子ピン15の突出方向は鉄心13の長手方向に直交する。端子ピン15の突出部分にはコイル11の端部が巻き付けられた形で電気的に接続され、端子ピン15はコイル11に外部回路を接続するコイル端子として機能する。また、コイル11において端子ピン15と接続される部位の近傍である端末は図示しない切欠溝に挿入され、コイルボビン12に対するコイル11の端末が位置決めされる。
【0021】
一方、可動子2は走行方向において交互に異磁極が並ぶ永久磁石21を備える。永久磁石21は厚み方向の一面が鉄心13のヘッド13aに対面するように配置され、永久磁石21の厚み方向の他面には磁石ヨーク22が重ね合わされている。磁石ヨーク22は永久磁石21の上記他面側への磁束の漏洩を抑制して磁気効率を高めるために設けられている。永久磁石21と磁石ヨーク22とは重ね合わせた状態で合成樹脂成形品の磁石ケース23に収納されている。磁石ケース23は磁石ヨーク22側が開放された断面C字状に形成され、永久磁石21における固定子1との対面部位を保護する。永久磁石21は複数個の永久磁石を並べた形でもよいが、本実施形態では1枚の磁性体板に長手方向に沿って多極に着磁することによって永久磁石21を形成してある。永久磁石21の各磁極は等ピッチに形成されており、このピッチをLとするとき、固定子1における鉄心13のピッチは10L/6になるように配置される。
【0022】
本実施形態ではY結線となるように接続された3相のコイル11を設けてあり、2相ずつ励磁することによって可動子2に推力を与えるように制御される。また、各コイル11に通電するタイミングは、固定子1に配置したホールICのような磁気センサ31(図4参照)の出力に基づいて制御され、永久磁石21の磁極の位置に応じて各コイル11への通電方向が切り換えられる。
【0023】
磁気センサ31の出力に基づいて各コイル11の通電を制御する回路は図4に示すように構成される。コイル11は上述したように3相設けられ、各相のコイル11の一端同士は共通に接続されてY結線とされている。したがって、3相のコイル11からなるコイルブロック30は3端子を有している。一方、コイル11への通電を制御する回路は、直流電源DCの両端間に接続された各組2個ずつのスイッチング素子Q11,Q12、Q21,Q22、Q31,Q32の直列回路を3組備える。コイルブロック30の各端子は各組の直列回路の中間点、つまりスイッチング素子Q11,Q12の接続点と、スイッチング素子Q21,Q22の接続点と、スイッチング素子Q31,Q32の接続点とにそれぞれ接続される。また、各スイッチング素子Q11,Q12、Q21,Q22、Q31,Q32には、それぞれ環流用のダイオードD11,D12、D21,D22、D31,D32が逆並列に接続される。ここに、スイッチング素子Q11,Q12、Q21,Q22、Q31,Q32に逆並列であるとは、スイッチング素子Q11,Q12、Q21,Q22、Q31,Q32に並列であって、かつスイッチング素子Q11,Q12、Q21,Q22、Q31,Q32のオン時とは逆向きに電流を流す極性であることを意味する。
【0024】
上述した各スイッチング素子Q11,Q12、Q21,Q22、Q31,Q32は磁気センサ31が接続された制御回路32によりオンオフされる。いま、スイッチング素子Q11,Q12の接続点に一端が接続されたコイル11をU相、スイッチング素子Q21,Q22の接続点に一端が接続されたコイル11をV相、スイッチング素子Q31,Q32の接続点に一端が接続されたコイル11をW相とすれば、制御回路32ではU相とV相とのコイル11、V相とW相とのコイル11、W相とU相とのコイル11に順次通電されるように、スイッチング素子Q11,Q12、Q21,Q22、Q31,Q32のオンオフを制御する。たとえば、スイッチング素子Q11,Q22をオンにする状態、スイッチング素子Q21,Q32をオンにする状態、スイッチング素子Q31,Q12をオンにする状態を循環的に繰り返すのである。また、可動子2の移動方向を逆にする場合には、スイッチング素子Q21,Q12をオンにする状態、スイッチング素子Q11,Q32をオンにする状態、スイッチング素子Q31,Q22をオンにする状態を循環的に繰り返す。制御回路32はマイコンを主構成としており、磁気センサ31により検出した可動子2の位置に基づいて上述のようにスイッチング素子Q11,Q12、Q21,Q22、Q31,Q32のオンオフを制御するのである。このように各2相ずつのコイル11を順次励磁することにより可動子2にほぼ直進する推力を与えることができる。
【0025】
図2においてU,V,Wの符号は各コイル11の相を示しており、これらの符号にアポストロフィを付与した各コイル11はアポストロフィを付与していない同相のコイル11とは励磁極性が逆になることを意味している。図示例ではU,V’,W,U’,V,W’の順で各相のコイル11が配列される。しかるに、上述のように制御回路32によってスイッチング素子Q11,Q12、Q21,Q22、Q31,Q32を循環的にオンオフさせると、同時に通電される2相のコイル11は互いに逆極性に励磁されるから、図2において隣接する2個ずつのコイル11が励磁されているときに、励磁されている各2個のコイル11の間の1個のコイル11は励磁されていないことになる。また、同時に励磁される2個のコイル11は同極性に励磁されることになる。たとえば、Uのコイル11において鉄心13のヘッド13aがN極になるように励磁されるとすれば、U’のコイル11はS極、Vのコイル11はS極,V’のコイル11はN極になる。つまり、このときにはN極,N極,無励磁,S極,S極,無励磁になる。
【0026】
ところで、各コイル11の端子ピン15は固定子1の略全長に亙って配置されたプリント基板からなる接続基板16に接続される。接続基板16は固定子1の側面に配置され(つまり、固定子ヨーク14に直交する形で配置される)、図5に示すように、接続基板16の長手方向に沿う中心線上に、各コイル11の端子ピン15を挿入する透孔17a,17bが形成されている。本実施形態では可動子2が一直線上を移動することを想定しており、したがって透孔17a,17bは一直線上に配列されることになる。各透孔17a,17bの直径は端子ピン15の断面における対角線の長さよりもやや小さく設定され、端子ピン15を透孔17a,17bに圧入するとコイル11が接続基板16に固定されるようにしてある。本実施形態では、各コイル11に同仕様のものを用い接続基板16に設ける接続パターン(導電パターン)18を後述する形状とすることにより、コイル11の励磁極性を設定してある。つまり、同相のコイル11において通電時に逆極性に励磁される2種類のコイル11は、巻線の巻回方向を逆にするのではなく、接続極性を逆にすることによって励磁極性が逆になるようにしてある。端子ピン15と接続パターン18とは半田接続される。ただし、接続基板16はプリント基板であるから、ディップ方式やリフロー方式で半田接続の作業を容易に行うことができる。
【0027】
いま、各コイル11の巻き始端の端子ピン15を透孔17aに挿入し、各コイル11の巻き終端の端子ピン15を透孔17bに挿入するものとする。図4に示す接続基板16は各相のコイル11を直列接続するように接続パターン18を形成したものであり、各相3個ずつのコイル11を配置する構成としてある。いま、U相について着目すると、左端のコイル11の巻き始端が挿入される透孔17aはスイッチング素子Q11,Q12との接続端子18aに接続され、巻き終端が挿入される透孔17bは中央のコイル11の巻き終端が挿入される透孔17bに接続される。また、中央のコイル11の巻き始端が挿入される透孔17aは右端のコイル11の巻き始端が挿入される透孔17aに接続される。さらに、右端のコイル11の巻き終端が挿入される透孔17bはW相の右端のコイル11の巻き終端と共通に接続される。V相およびW相のコイル11についても同様の形で直列接続される。つまり、V相の左端のコイル11は巻き終端がスイッチング素子Q21,Q22との接続端子18bに接続され、W相の左端のコイル11は巻き始端がスイッチング素子Q31,Q32との接続端子18cに接続される。このように、同相のコイル11において隣合う2個のコイル11の巻き始端同士あるいは巻き終端同士が接続されるように接続パターン18が形成される。
【0028】
ところで、固定子ヨーク14は金属製であるから、接続基板16の接続パターン18とは絶縁する必要がある。そこで、本実施形態においては、コイルボビン12において一対の端子ピン15の間の部位に突台12aを形成してあり、固定子ヨーク14に電磁石10を取り付けた状態では、突台12aが固定子ヨーク14の側方に突出するように突台12aの寸法を設定してある。したがって、接続基板16の透孔17a,17bに端子ピン15を圧入した状態で接続基板16は突台12aの先端面に当接し、固定子ヨーク14と接続基板16とが所定距離を保つようにしてある。さらに、突台12aの先端面にはタッピン穴12cを形成してあり、図2に示すように、接続基板16を通してタッピンねじ19をタッピン穴12cに螺入することで、電磁石10を接続基板16と一層強固に結合できるようにしてある(なお、図4においては接続基板16においてタッピンねじ19を挿入する孔を省略してある)。
【0029】
なお、上述した実施形態においては、各相3個ずつのコイル11を配置する接続基板16を例示したが、コイル11の個数を限定する趣旨ではなく、また同相のコイル11を並列接続するように接続パターン18を形成してもよい。さらにまた、上述の実施形態では接続基板16として接続パターン18を一面にのみ設けた片面基板を用いているが両面基板を接続基板16に用いてもよい。要するに、同仕様のコイル11を用い、接続基板16の接続パターン18の設計によって電気的仕様を満たすようにすればよい。
【0030】
また、固定子ヨーク14と接続基板16とを絶縁する構成としてコイルボビン12に設けた突台12aを利用しているが、突台12aの突出寸法を大きくとれず十分な絶縁性能を確保することができないような場合には、図6に示すような断面J字状の絶縁部材20を用い、絶縁部材20の短片20aを固定子ヨーク14と接続基板16との間の隙間に挿入すればよい。すなわち、絶縁部材20の長片20bを接続基板16の一面に対向するように配置し、短片20aを固定子ヨーク14と接続基板16との間に挿入すればよい。このような絶縁部材20を用いると接続基板16の略全体が絶縁部材20に覆われることになり、固定子ヨーク14と接続基板16とを確実に絶縁することができる。このように固定子ヨーク14と接続基板16との間に絶縁部材20を挿入する場合でも突台12aによって隙間の寸法が確保されるから、絶縁部材20を容易に挿入することができる。
【0031】
さらに、上述の構成では接続基板16を通してコイルボビン12に螺入されるタッピンねじ19により接続基板16を固定子1に固着しているが、コイルボビン12にタッピン穴を設ける代わりに固定子ヨーク14にタッピン穴を設け、接続基板16を通して固定子ヨーク14に螺入されるタッピンねじにより接続基板16を固定子1に固着する構造を採用してもよい。この場合、接続基板16が金属製の固定子ヨーク14に結合されることによって機械的結合強度が高くなる。この場合も接続基板16における接続パターン18とタッピンねじや固定子ヨーク14との絶縁を確保する必要があるのは言うまでもない。
【0032】
【発明の効果】
請求項1の発明の構成によれば、プリント基板を用いてコイルを結線するから、コイル同士を接続する接続線が互いに接触することがなく、コイル間の電気的絶縁を確保することができ、しかも、各コイルを接続基板の所定位置に実装するだけでコイル間の接続が完了するから、コイルの結線作業が容易になるという利点を有する。
【0033】
さらに、コイルボビンに突設したコイル端子を接続基板の透孔に挿入すればコイルと接続基板とを仮組立することができ、コイルを接続基板に実装する作業が容易であるという利点がある。また、コイルは実装前にあらかじめ別工程で組み立てておくことができ、接続基板への実装部品として扱うことができるから、生産工程の効率化を図ることができるという利点がある。
【0034】
請求項2の発明の構成によれば、コイルの端子ピンが接続基板の透孔に圧入されることによってコイルが接続基板に仮結合され組立作業が容易になるという利点がある。
【0035】
請求項3の発明の構成によれば、接続基板とコイルボビンとの機械的結合強度が高くなり、コイルを接続基板に実装した後にコイルと接続基板との接続部位に応力が生じても電気的接続の信頼性を維持することができるという利点がある。
【0036】
請求項4の発明の構成によれば、接続基板と固定子ヨークとの機械的結合強度が高くなり、とくに固定子ヨークは金属により形成されているから、結合強度を十分に大きくとることができる。その結果、コイルを接続基板に実装した後にコイルと接続基板との接続部位に応力が生じても電気的接続の信頼性を維持する効果が高くなるという利点がある。
【0037】
請求項5の発明の構成によれば、端子ピンをコイルボビンに固定する位置が一定であり、コイル毎に端子ピンの位置を変更する必要がないから、コイルボビンの品種を少なくすることができ製造が容易になるという利点がある。しかも、接続基板においては透孔を一直線上に形成するだけであるから、接続基板の孔開け作業が容易であるという利点がある。
【0038】
請求項6の発明の構成によれば、接続パターンを接続基板の長手方向において対称となるように形成しておくことが可能であり、接続基板の向きを考慮せずに組み立てることが可能になるという利点がある。
【0039】
請求項7の発明の構成によれば、接続基板と固定子ヨークとの間に隙間を形成していることにより、接続基板の固定子ヨークに対する絶縁を確保することができるという利点がある。
【0040】
請求項8の発明の構成によれば、接続基板と固定子ヨークとの間に絶縁部材が挿入されることにより、他の絶縁材料を用いることなく接続基板の固定子ヨークに対する絶縁を確保することができるという利点がある。
【0041】
請求項9の発明の構成によれば、接続パターンが接続基板の一面にのみ形成されているから、接続基板と他部材との絶縁対策が容易である。
【0042】
請求項10の発明の構成によれば、接続パターンが接続基板の両面に形成されているから、接続パターンの自由度が高くなり、接続基板の面積の小型化につながる。
【0043】
請求項11の発明の構成によれば、コイルボビンを固定子ヨークに対して位置決めすることができ、コイルの配列ピッチについて組立時におけるばらつきが少なくなるという利点がある。しかも、コイルが固定子ヨークに対して位置決めされていることにより、接続基板に対するコイルの実装位置の位置合わせが容易になるという利点がある。
【0044】
請求項12の発明の構成によれば、コイルの端末の位置が一定になるから、コイルの仕様のばらつきが少なくなるという利点がある。また、切欠溝にコイルの端末を通すことでコイルの末端の収まりがよく、コイルを美麗に仕上げることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す断面図である。
【図2】同上の正面図である。
【図3】同上に用いる固定子を示す斜視図である。
【図4】同上の回路図である。
【図5】同上に用いる接続基板を示す正面図である。
【図6】同上に用いる絶縁部材を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 固定子
2 可動子
10 電磁石
11 コイル
12 コイルボビン
12a 突台
12b ダボ
12c タッピン穴
13 鉄心
14 固定子ヨーク
15 端子ピン
16 接続基板
17a,17b 透孔
18 接続パターン
19 タッピンねじ
20 絶縁部材

Claims (12)

  1. 合成樹脂成形品のコイルボビンにそれぞれ巻装され可動子の進行方向に沿う一直線上に列設された複数個のコイルと、前記各コイルにそれぞれ挿通された鉄心と、鉄芯の長手方向の一端に固定され各鉄心の一端部が磁気的に結合された固定子ヨークと、鉄芯の側方に配置され複数個のコイルが実装されるプリント基板からなる接続基板とを固定子に備え、各コイルボビンにはコイル端子となる端子ピンが鉄芯の長手方向に直交する方向に突設され、接続基板には同相のコイル同士を接続する接続パターンが形成されるとともに、端子ピンが挿入される透孔が接続パターンに連続する形で形成されていることを特徴とするリニアモータ。
  2. 前記端子ピンが前記透孔に圧入可能となるように、前記透孔の直径が前記端子ピンの断面寸法よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1記載のリニアモータ。
  3. 前記接続基板を通してコイルボビンに螺入され接続基板とコイルボビンとを固着するねじが設けられて成ることを特徴とする請求項1または請求項2記載のリニアモータ。
  4. 前記接続基板を通して固定子ヨークに螺入され接続基板と固定子ヨークとを固着するねじが設けられて成ることを特徴とする請求項1または請求項2記載のリニアモータ。
  5. 前記固定子は直線状に形成され、前記透孔が固定子の長手方向に沿う一直線上に配列されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のリニアモータ。
  6. 前記透孔は前記接続基板の長手方向に沿った中心線上に配列されていることを特徴とする請求項5記載のリニアモータ。
  7. 前記コイルボビンに前記固定子ヨークの側方に突出する突台が形成され、前記接続基板を突台の先端面に当接させることにより前記固定子ヨークとの間に隙間を形成する形で配置することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のリニアモータ。
  8. 少なくとも固定子ヨークと接続基板との間に挿入される絶縁部材を設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のリニアモータ。
  9. 前記接続基板は片面基板であることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のリニアモータ。
  10. 前記接続基板は両面基板であることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のリニアモータ。
  11. 前記コイルボビンには固定子ヨークに設けた孔に挿入されるダボが突設されていることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載のリニアモータ。
  12. 前記コイルボビンはコイルの端末を位置決めする切欠溝を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載のリニアモータ。
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