JP3699079B2 - リニアモータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば工作機や実装機のテーブルの送り等に利用されるリニアモータに係り、特に駆動コイルの端末の結線構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のリニアモータにおいては、各駆動コイルの端末が引き出される側に配線基板や接続基板を配置して、これら各基板上で各駆動コイル端末間の接続を行うようにしている(例えば特許文献1および2を参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−308328号公報(第3頁、第2図)
【特許文献2】
特開2001−268885号公報(第5頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のリニアモータは、配線基板や接続基板上で各駆動コイル端末間の接続を行うようにしているので、特定の結線パターンにしか対応できず、多様な出力要求に応じて電機子の磁極テイース数や結線パターンを変える場合、これに応じた多種の基板を用意する必要があるため、コストが増大し、又、基板上の接続であるため、流せる電流に制限が生じ大容量化が困難である等という問題点があった。
【0005】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、多様な出力要求に対応、且つ大容量化が可能なリニアモータを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るリニアモータは、ヨーク上に交互に極性の異なる複数の永久磁石が所定の間隔を介して配置される界磁手段と、先端が永久磁石と所定の空隙を介して対向しヨーク部上に所定の間隔を介して突出して形成される複数の磁極テイース、および各磁極テイースの周囲にインシュレータを介してそれぞれ巻回される駆動コイルでなる電機子とで構成されるリニアモータにおいて、
各駆動コイルの端末が引き出される側の磁極テイースの先端側から根元側に延在してそれぞれ配置され各駆動コイルの端末と電気的に接続される複数の結線補助板と、結線補助板間を電気的に接続させる複数の結線部材とを備え、結線補助板および結線部材を介して各駆動コイルの端子間を接続して電機子を構成したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1におけるリニアモータの構成を示す正面図、図2は図1におけるリニアモータの構成を示す側面図、図3は図1におけるリニアモータの要部を構成する結線補助板を示す平面図、図4は図1におけるリニアモータの駆動コイルの結線パターンを示す回路図である。
【0008】
図において、界磁手段1は、板状のヨーク2およびこのヨーク2上に、所定の間隔を介して交互に配置される極数の異なる複数の永久磁石3、4により構成されている。そして、この界磁手段1と共にリニアモータ10を構成する電機子23は、ヨーク部5上に所定の間隔を介し突出して形成され、各永久磁石3、4との間に所定の間隙を介し対向して配置される複数の磁極テイース6、およびこれら各磁極テイース6の周囲にインシュレータ7を介してそれぞれ巻回される駆動コイル8により構成されている。
【0009】
そして、インシュレータ7は詳しくは図示しないが、図2に示すように両端にフランジ部9、11を有する断面コ字状の胴部12により、各磁極テイース6を囲むように一対ずつ配置され、各駆動コイル8はこれら両インシュレータ7の胴部12の周囲に巻回されており、各フランジ部9、11の駆動コイル8の端末が引き出される側には、後述の結線補助板が係合する係合突起13、14がそれぞれ突出して形成されている。
【0010】
又、インシュレータ7の両フランジ部9、11間には、一対の結線補助板15、16が両係合突起13、14間、すなわち磁極テイース6の根元側から先端側に延在して配置されている。そして、これら両結線補助板15、16は、図3に示すように短冊状に形成されており、一端側にインシュレータ7の係合突起13と係合する係合穴17、他端側に係合突起14と係合する係合切欠き18が、又、一側には駆動コイル8の端末を保持する保持切欠き19が、さらに又、中央部には所定の数の穴20がそれぞれ形成されている。
【0011】
そして、上記のように配置された各結線補助板15、16の各保持切欠き19に、各駆動コイル8の端末をそれぞれ係合させて、例えば半田付け等で固着して電気的に接続し、図1に示すように各相の一番目の駆動コイル8(U1、V1、W1)の一方の端末と接続される結線補助板15間を、結線補助板15の穴20に結線部材21の端部を係合させて上記と同様に固着することにより電気的に接続するとともに、一番目の駆動コイル8(U1、V1、W1)の他方の端末と接続される結線補助板16と、二番目の駆動コイル8(U2、V2、W2)の一方の端末と接続される結線補助板15との間を、又、二番目の駆動コイル8(U2、V2、W2)の他方の端末と接続される結線補助板16と、三番目の駆動コイル8(U3、V3、W3)の一方の端末と接続される結線補助板15の間とを、それぞれ上記と同様に固着して電気的に接続することにより、図4に示すように各相の全駆動コイル8を直列に接続したY結線回路を有する電機子23が構成され、界磁手段1と共にリニアモータ10として機能する。
【0012】
このように上記実施の形態1によれば、各駆動コイル8の端末が引き出される側のインシュレータ7の両フランジ9、11間に結線補助板15、16を配置し、これら両結線補助板15、16に駆動コイル8の端末を接続するとともに、両結線補助板15、16同士間をそれぞれ結線部材21、22で接続するようにしたので、結線部材21、22の接続の仕方を変えることにより多様な出力要求への対応が可能となり、又、結線補助板15、16の厚み等を変更するだけで大容量化が容易に可能となる。
【0013】
又、結線補助板15、16に保持切欠き19をそれぞれ形成したので、駆動コイル8の端末の保持が容易となり、又、結線補助板15、16に複数の穴20を形成したので、結線部材21、22の位置決めならびに係合が容易となり、さらに又、結線補助板15、16にインシュレータ7の係合突起13、14とそれぞれ係合する係合穴17および係合切欠き18をそれぞれ形成したので、インシュレータ7への位置決めならびに装着が容易となり、それぞれ生産性の向上に寄与することができる。
【0014】
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2におけるリニアモータの構成を示す正面図、図6は図5におけるリニアモータの構成を示す側面図、図7は図5におけるリニアモータの要部を構成する結線補助板を示す平面図である。
図において、上記実施の形態1におけると同様な部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0015】
この実施の形態2におけるリニアモータ30は、両結線補助板が上記実施の形態1におけるリニアモータ10とは異なっている。
すなわち、両結線補助板24、25は、図7に示すように短冊状に形成されており、一端側にインシュレータ7の係合突起13と係合する係合穴26、他端側に係合突起14と係合する係合切欠き27が、又、一側に駆動コイル8の端末を保持するU字状のフック部28が、さらに又、中央部には所定の数の穴29がそれぞれ形成されている。
【0016】
そして、各結線補助板24、25のフック部28に、各駆動コイル8の端末をそれぞれ係合させて、例えば半田付けあるいはフュージング等で固着して電気的に接続し、上記実施の形態1におけると同様、各相の一番目の駆動コイル8(U1、V1、W1)の一方の端末と接続される結線補助板24間を、結線補助板24の穴29に結線部材21の端部を係合させて上記と同様に固着することにより電気的に接続するとともに、一番目の駆動コイル8(U1、V1、W1)の他方の端末と接続される結線補助板25と、二番目の駆動コイル8(U2、V2、W2)の一方の端末と接続される結線補助板24との間を、又、二番目の駆動コイル8(U2、V2、W2)の他方の端末と接続される結線補助板25と、三番目の駆動コイル8(U3、V3、W3)の一方の端末と接続される結線補助板24の間とを、それぞれ上記と同様に固着して電気的に接続することにより、図4に示すように各相の全駆動コイル8を直列に接続したY結線回路を有する電機子23が構成され、界磁手段1と共にリニアモータ30として機能する。
【0017】
このように上記実施の形態2によれば、結線補助板24、25にU字状のフック部28を形成したので、駆動コイル8の端末の保持がさらに容易となり、U字状部を加圧通電するだけでフュージングが行われ固着できるため、生産性の向上を図ることができる。
【0018】
実施の形態3.
図8はこの発明の実施の形態3におけるリニアモータの構成を示す正面図、図9は図8におけるリニアモータの構成を示す側面図、図10ないし図12は図8におけるリニアモータの要部を構成する第1ないし第3の結線部材をそれぞれ示す平面図、図13は図8におけるリニアモータの駆動コイルの結線パターンを示す回路図、図14はこの発明の実施の形態3におけるリニアモータの図9とは異なる構成を示す側面図である。
【0019】
図において、上記実施の形態1におけると同様な部分は同一符号を付して説明を省略する。
この実施の形態3におけるリニアモータ40は、結線部材が上記実施の形態1におけるリニアモータ10とは異なっている。
すなわち、この実施の形態3における結線部材は、図10および図11に示すように帯板状の部材でなり、長さ方向両端に幅広部31が形成されるとともに、この幅広部31の一側に両結線補助板15、16の穴20に嵌合可能な突起32がそれぞれ形成された長さの異なる第1および第2の結線部材33、34と、図12に示すように帯板状の部材でなり、長さ方向両端および中央部に幅広部31が形成されるとともに、この幅広部31の一側に両結線補助板15、16の穴20に嵌合可能な突起32が形成された第3の結線部材35とで構成されている。
【0020】
そして、各駆動コイル8の端末とそれぞれ電気的に接続された両結線補助板15、16に、図8に示すように各相の一番目の駆動コイル8(U1、V1、W1)の一方の端末と接続される結線補助板15間を、結線補助板15の穴20に第3の結線部材35の突起32を嵌合させて上記と同様に固着することにより電気的に接続するとともに、一番目および三番目の駆動コイル8(U1、V1、W1)、(U3、V3、W3)の他方の端末と接続される結線補助板16と、二番目および四番目の駆動コイル8(U2、V2、W2)、(U4、V4、W4)の一方の端末と接続される結線補助板15との間を、両結線補助板15、16の穴20に第1の結線部材33の突起32を嵌合させて上記と同様に固着することにより電気的に接続し、又、二番目の駆動コイル8(U2、V2、W2)の他方の端末と接続される結線補助板16と、四番目の駆動コイル8(U4、V4、W4)の他方の端末と接続される結線補助板16との間を、結線補助板の穴20に第2の結線部材34の突起32を嵌合させて上記と同様に固着して電気的に接続することにより、図13に示すように各相の駆動コイル8を2個ずつ直列接続したものを、さらに並列接続したY結線回路を有する電機子23が構成され、界磁手段1と共にリニアモータ40として機能する。
【0021】
このように上記実施の形態3によれば、第1、第2および第3の結線部材33、34、35を、両結線補助板15、16の穴20と嵌合可能な突起32を有する板状部材で形成したので、各突起32を結線補助板15、16の穴20に嵌合させるだけで各結線部材33、34、35の位置決めが可能となるため、組立作業性が改善され生産性の向上を図ることができる。
なお、上記各実施の形態1ないし3の構成では説明しなかったが、図14に示すように駆動コイル8と各結線補助板15、16の間に、例えばシート状の絶縁部材36を介装させることにより、駆動コイル8の端末や各結線部材を、結線補助板15、16に固着して接続する際に生じる半田フラックス等から駆動コイル8を保護し、駆動コイル8と結線補助板15、16の間の絶縁性を高めて、信頼性の向上を図ることができる。
【0022】
実施の形態4.
図15はこの発明の実施の形態4におけるリニアモータの要部を構成する結線補助板を示す正面図、図16はこの発明の実施の形態4におけるリニアモータの要部を構成する図15とは異なる結線補助板を示す正面図である。
図において、上記実施の形態2におけると同様な部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0023】
この実施の形態4においては、図15に示すように両結線補助板24、25を例えば樹脂等で成形された絶縁部材37により連結一体化することにより、結線補助板24、25の取り付け作業性を改善して生産性を向上させるとともに、上記実施の形態3におけると同様に駆動コイルの端末や各結線部材を、結線補助板24、25に固着して接続する際に生じる半田フラックス等から駆動コイルを保護し、駆動コイルと結線補助板24、25の間の絶縁性を高めて、信頼性の向上を図ることができる。なお、図16に示すように、3組の結線補助板24、25を絶縁部材37により連結一体化することにより、3相モータへの適用が容易となる。
【0024】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、ヨーク上に交互に極性の異なる複数の永久磁石が所定の間隔を介して配置される界磁手段と、先端が永久磁石と所定の空隙を介して対向しヨーク部上に所定の間隔を介して突出して形成される複数の磁極テイース、および各磁極テイースの周囲にインシュレータを介してそれぞれ巻回される駆動コイルでなる電機子とで構成されるリニアモータにおいて、
各駆動コイルの端末が引き出される側の磁極テイースの先端側から根元側に延在してそれぞれ配置され各駆動コイルの端末と電気的に接続される複数の結線補助板と、結線補助板間を電気的に接続させる複数の結線部材とを備え、結線補助板および結線部材を介して各駆動コイルの端子間を接続して電機子を構成したので、多様な出力要求に対応、且つ大容量化が可能なリニアモータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1におけるリニアモータの構成を示す正面図である。
【図2】 図1におけるリニアモータの構成を示す側面図である。
【図3】 図1におけるリニアモータの要部を構成する結線補助板を示す平面図である。
【図4】 図1におけるリニアモータの駆動コイルの結線パターンを示す回路図である。
【図5】 この発明の実施の形態2におけるリニアモータの構成を示す正面図である。
【図6】 図5におけるリニアモータの構成を示す正面図である。
【図7】 図5におけるリニアモータの要部を構成する結線補助板を示す平面図である。
【図8】 この発明の実施の形態3におけるリニアモータの構成を示す正面図である。
【図9】 図8におけるリニアモータの構成を示す正面図である。
【図10】 図8におけるリニアモータの要部を構成する第1の結線部材を示す平面図である。
【図11】 図8におけるリニアモータの要部を構成する第2の結線部材を示す平面図である。
【図12】 図8におけるリニアモータの要部を構成する第3の結線部材を示す平面図である。
【図13】 図8におけるリニアモータの駆動コイルの結線パターンを示す回路図である。
【図14】 この発明の実施の形態3におけるリニアモータの図9とは異なる構成を示す側面図である。
【図15】 この発明の実施の形態4におけるリニアモータの要部を構成する結線補助板を示す正面図である。
【図16】 この発明の実施の形態4におけるリニアモータの要部を構成する図15とは異なる結線補助板を示す正面図である。
【符号の説明】
1 界磁手段、2,5 ヨーク、3,4 永久磁石、6 磁極テイース、
7 インシュレータ、8 駆動コイル、10,30,40 リニアモータ、
15,16,24,25 結線補助板、21,22 結線部材、23 電機子、28 フック部、33 第1の結線部材、34 第2の結線部材、
35 第3の結線部材、36,37 絶縁部材。
Claims (8)
- ヨーク上に交互に極性の異なる複数の永久磁石が所定の間隔を介して配置される界磁手段と、先端が上記永久磁石と所定の空隙を介して対向しヨーク部上に所定の間隔を介して突出して形成される複数の磁極テイース、および上記各磁極テイースの周囲にインシュレータを介してそれぞれ巻回される駆動コイルでなる電機子とで構成されるリニアモータにおいて、
上記各駆動コイルの端末が引き出される側の上記磁極テイースの先端側から根元側に延在してそれぞれ配置され上記各駆動コイルの端末と電気的に接続される複数の結線補助板と、上記結線補助板間を電気的に接続させる複数の結線部材とを備え、上記結線補助板および結線部材を介して上記各駆動コイルの端子間を接続して電機子を構成したことを特徴とするリニアモータ。 - 上記結線補助板には上記駆動コイルの端末を保持するための切欠きが形成されていることを特徴とする請求項1記載のリニアモータ。
- 上記結線補助板には上記駆動コイルの端末を保持するためのフック部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のリニアモータ。
- 上記結線補助板には上記結線部材の端部が係合する複数の穴が形成されていることを特徴とする請求項1記載のリニアモータ。
- 上記結線部材は板状の部材でなり、所定の上記穴と対応する位置に上記穴と係合する突起が形成されていることを特徴とする請求項4記載のリニアモータ。
- 上記結線補助板には上記インシュレータの所定の部位に係合する係合部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のリニアモータ。
- 上記結線補助板と上記駆動コイルの間には絶縁部材が介装されていることを特徴とする請求項1ないし4、6のいずれかに記載のリニアモータ。
- 上記結線補助板は絶縁部材により所定の個数ずつ一体に連結されていることを特徴とする請求項1記載のリニアモータ。
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