JP4092990B2 - 生体および化学試料検査装置 - Google Patents

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    • G01N27/4145Ion-sensitive or chemical field-effect transistors, i.e. ISFETS or CHEMFETS specially adapted for biomolecules, e.g. gate electrode with immobilised receptors

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はDNA配列、一塩基変異、遺伝子発現など核酸に関する計測やタイピング、あるいはタンパク質やATPなどの生体物質の検出、あるいは温度、圧力、光などの計測に係わる装置システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ヒトゲノム配列解析がほぼ完了し、遺伝子情報を診断など医療分野に活用しようとする動きが活発化している。ゲノム配列解析に続いて注目されているのは遺伝子発現プロフィール分析や遺伝子中の1塩基置換(SNPs:single nucleotide polymorphisms)の分析である。種々条件下で発現している遺伝子や、種々個体の遺伝子変異を検査することで遺伝子の機能や遺伝子と病気あるいは医薬品感受性との関連が調べられている。また、これらの蓄積された遺伝子に関する知識を用いて病気の診断などが行われつつある。
病気の診断では未知遺伝子の探索と異なり、既に知られた遺伝子やその変異の有無をタイピングすることが検査の対象となる。これは安いコストで実施できることが望ましく、種々の方法が発達してきている。今後は、単一の遺伝子による病気の診断から種々遺伝子と環境が影響して起こる病気や医薬品に対する感受性に関連した複数の遺伝子の検査などの重要性が増してくると考えられる。此処では一つの遺伝子や変異を検査するのでなく、何種類もの遺伝子を同時に検査できることが望ましい。さらに遺伝子の検査部位の増幅プロセスを含めて安価にSNPsなどを測定するシステムが求められている。SNPs分析や遺伝子検査に使用できるシステムとしては、Invader assay(Science 260, 778(1993)), Taqman assay(J.Clin.Microbiol.34, 2933(1996)), DNA マイクロアレイ(Nature Gent. 18, 91(1998), pyrosequencing(Science281, 363(1998)) などが報告されている。中でも多くの部位を検査できるDNAマイクロアレイは将来の遺伝子解析方法として注目されている。
マイクロアレイではスライドグラス上に多種のオリゴDNAあるいはcDNAをpoly-L-lysineでコーティングされたスライドグラス上にスポッティングする。スポッティングは100-500μmの間隔で数十から200μmの径を有するスポットを形成できるスポッター(あるいはアレイヤー)と呼ばれる装置によって行なう。スポッティングを終えたら後処理し、室温乾燥して保管する。ターゲット試料については試料細胞からRNAを抽出し、Cyanine3 、Cyanine5 等の蛍光色素で標識したcDNAを調製する。ターゲット試料溶液を上記マイクロアレイに滴下して、モイスチャーチャンバー内で65℃、で約10時間インキュベートする。ハイブリダイゼーションが終了したら0.1%SDS溶液で洗浄した後、室温で乾燥させる。マイクロアレイの評価にはスキャナが用いられる。励起光源には例えばアルゴンイオンレーザー、発光の検出器には例えば光電子増倍管が利用される。共焦点光学系により合焦位置以外からの背景光の影響を排除し、S/N比を向上する。多数のスポットの蛍光評価をするために、読取り光学系に対してマイクロアレイを高精度で位置決めすることが必要になる。そこでスキャナには10μm以下の誤差で移動できるx−yステージが組み込まれている。
センサーと無線通信部を集積化、小型化して低コストの計測を実現する手法も提案されている(Bult, K., et al.,: Proceedings of International Symoposium on Low Power Electronics and Design, IEEE (1996), p17-22, あるいは Asada, G., et al.,: Proceedings of the European Solid-State Circuit Conference ESSCIRC'98 p9-16)。集積化されたセンサー及び信号処理回路で要する電力をRF(radio frequency)(Huang, Q., Oberle, M.,: IEEE Journal of Solid-State Circuits vol.33 (1998) p937-946あるいはNeukomm, P., Rencoroni, I. and Quick, H.,: 15th International Symposium in Biotelemetry (1999) p609-617)や赤外線(US patent 5981166)によって供給する方法も提案されている。これらの従来例ではセンサーチップは基本的に一つの試料などの測定対象内に一つのセンサーを設けたり、あるいは一つの測定項目を対象にした測定装置を対象にしている。またこれらの従来例においては、センサーによる検出結果情報を無線通信部によって無線通信しているが、測定対象特定のための情報通信については記載がなく、測定対象を特定して、複数の測定対象について各々センサーを設けたり、複数の測定項目を対象にした測定装置を対象とすることはできない。
【0003】
また、生体分子の存在及び濃度を決定するために微小粒子を用いる方法も報告されている(US patent 6051377)。この方法では、粒子にインデックス番号を割り当てる。生体分子の存在及び濃度を蛍光、発色、放射能等により検出する一方、これと独立してインデックス番号を解読するというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
医療向けの遺伝子やタンパク質検査あるいは食品、環境計測システム、さらには化学プラントにおけるプロセス管理等に広く応用できる生体および化学試料向けの計測システムを実現するには、(1)計測システムが小型であること、(2)同一反応槽内で多数の項目を同時に測定できること、(3)検査に要する時間が短いこと、(4)核酸、タンパク質等の生体物質のほか、温度、圧力、pH、イオン濃度などを識別検出できること、(5)試料が少量で済むこと、が必要である。
マイクロアレイはスライドガラス上にプローブDNAが数十μmから数百μmの直径で多数スポッティングされている。スポットの形成はスポッターと呼ばれる装置によって種々のプローブを含む溶液をスポッティングする。マイクロアレイでは少量の試料で多数のプローブと反応させるために高密度でスポットを形成する必要があり、上記形状のスポットは数十μmから数百μmの間隔でスポッティングされている。したがってスポッターには誤差10μm以下の位置精度でスポットを形成できる性能が求められる。さらにスポッティングした溶液の量や形状は、評価の際に蛍光強度の測定値ばらつきにつながるため、高い均一性でスポットを形成する性能も重要である。そこでスポッターの製品化におけるこうした困難を回避して、均一にプローブを固定でき、測定のための種々のプローブを容易に選択できる計測手段の開発が強く求められていた。
信号の検出手段についてみるとマイクロアレイは前記のように蛍光による検出が用いられる。ここでは励起光源としてのレーザー、共焦点光学系、光電子増倍管、さらに高精度のxy移動ステージが必要である。したがって小型化、低コスト化が難しく、低コストで簡便な検出手段が必要とされていた。また、マイクロアレイは複数項目の同時計測という点において有力な手法であるが、一般に基板に固定されたプローブに対する標的DNAのハイブリダイゼーション反応の速度は遅く、10時間程度を要することもあり、高スループット化が難しかった。そこで簡便で高速な検査方法の実現が求められていた。
核酸、タンパク質などの生体物質ばかりでなく、温度、圧力、イオン濃度などの物理および化学的な計測においては、センサー信号を取り出すためのリード線が必要であり、特に多数の項目について測定を行う場合にリード線の敷設、結線および信号処理についてコストと作業スペースが必要であった。そこで、リード線が不要、すなわち検出部と測定部とが非接触であって、複数の測定項目についても簡便に対応できる測定システムの開発が待たれていた。また、前記の生体あるいは化学物質をターゲットとしたセンサーを備えた計測装置と物理・化学量を計測するセンサーを同一の反応槽に同時に投入し、同時に計測できるような技術も必要とされている。
さらに、前述のUS patent6051377においては、微小粒子上で起きた生体分子の補足について、個々の微小粒子ごとに検出されるため、検出に時間を要すると共に、生体分子についての検出機構とインデックス番号の検出機構との各々を要した。そこで、粒子上の生体分子の補足を、インデックス番号の検出と同じ機構によって検出する測定システムが求められた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
これらの課題を解決する手段として、1.計測装置を収める反応容器と外部制御装置とを有し、前記計測装置は1種のプローブとセンサと情報通信手段と担体認識情報を記録する情報記憶手段とを具備し、前記外部制御装置は前記計測装置の前記情報通信手段と電気的信号を送受信することにより情報の送受信を非接触で行うことを特徴とする計測システムが提供される。また、2.複数の計測装置を収める反応容器と外部制御装置とを有し、前記計測装置は1種のプローブとセンサと情報通信手段と担体認識情報を記録する情報記憶手段とを具備し、前記情報通信手段が、前記担体認識情報を前記外部制御装置に特定され、前記センサによる前記プローブにおける特異的結合の検出を、前記外部制御装置へ電気的信号として通信することを特徴とする計測システムが提供される。さらに、3.計測を行うキットであって、前記キットは計測装置と、前記計測装置に搭載されたセンサと、前記計測装置に搭載され外部からの情報を受信する受信手段と、前記計測装置に搭載され前記センサが検出した情報を送信する送信手段と、前記計測装置に搭載され担体認識情報を記録した情報記憶手段とを具備し、前記計測装置は1種のプローブを固定化するための表面修飾がなされたことを特徴とする計測キットが提供される。
【0006】
上記手段として具体的には、検出対象に応じたプローブが固定され、プローブに捕獲されたターゲットを検出するセンサー、センシング情報を処理・外部制御器との通信制御・認証番号の格納と照合・電源の発生と制御の各機能を有する回路ブロック、外部制御器との通信を行うアンテナ、の各機能ブロックを備えた計測装置を用いる。
該計測装置は試料溶液が入った反応槽に投入され、計測装置に固定されたプローブに補足されたターゲットの有無あるいは量を検出し、検出信号をディジタル電気信号に変換する。一方、外部の制御装置からは複数の計測装置の中から特定の計測装置を特定するための認識番号を電磁波、磁場変化あるいは電場変化のいずれかを伝達手段として送信する。この電磁波、磁場変化あるいは電場変化のいずれかは試料容器内の複数の計測装置に到達し、各計測装置に形成されたアンテナに受信され、整流検波、復調回路を経て計測装置内にあらかじめ書き込まれた各計測装置に固有の認証番号と照合される。照合は各計測装置の照合回路において行われる。外部制御装置から送信された認識番号との照合の結果、書き込まれた認識番号の一致が確認された計測装置から、計測された信号が通信制御、信号処理回路ブロック、変調回路ブロックを経て、アンテナから電磁波、磁場変化あるいは電場変化のいずれかによって送信され、外部制御装置に読み込まれる。制御回路ブロックやセンサーで消費される電力は、計測装置の外部から送られる電磁波、磁場変化あるいは電場変化のいずれかを装置上のアンテナによって受信し、制御回路ブロック内の整流回路と平滑回路、電圧レギュレータによって構成される直流電源から供給される。
計測装置に固定するプローブとしては、DNA、タンパク質、ペプチド、低分子化合物等を用いる。またプローブを用いずに温度、圧力、イオン濃度を直接測定するセンサーを用いてもよい。プローブを用いる場合、ターゲット結合の度合いを測るセンシング信号は該計測装置の中で電気信号に変換される必要があり、そのためにプローブを用いたセンシングでは、プローブとターゲットの結合をFETのチャネル伝導度、電極間インピーダンス、酸化還元電流、光電流など、電気信号として読み取れる形態の出力が得られるセンサーを用いる。試料溶液の温度、圧力、pHなど、プローブを用いずに物理・化学量をモニターするセンサーについても測定対象のセンシング結果を電気信号に変化した後、DNAセンシングの場合と同様のセンシング信号処理手段を使うことができる。したがって多様な計測項目について、外部制御機構や外部アンテナは共通として反応槽に投入する計測装置を設計、製作、供給することが容易にすることができる。これにより、ユーザーは検査対象に応じた適宜計測装置を選択して必要かつ十分な測定項目を備えた測定システムを簡単に構築できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本説明では、核酸あるいはタンパク質などの生体物質に対するプローブを、センサー、認証番号、無線送受信機能を有する機能ブロックが形成されたチップ上に固定し、該プローブに捕捉されたターゲットの有無を該センサーによって検出し、そのセンシング結果を該無線送受信機能によって外部制御機器に伝達する高感度、小型の計測装置の構成を開示する。さらに該計測装置を用いた計測における、電磁波、磁場変化あるいは電場変化のいずれかを用いた認証番号およびセンシング信号の読取りの手段について開示する。
(実施例1)
図1(a)は本発明による生体および化学物質計測装置100を用いた化学計測システムを示す。計測装置100には、検出対象に応じたプローブ120が固定され、プローブに捕獲されたターゲットを検出するセンサー110、センシング情報を処理・外部制御器200との通信制御・認証番号の格納と照合・電源の発生と制御の各機能を有する回路ブロック102、外部制御器との通信を行うアンテナ101、が同一基板111上に形成されている。図1(b)は該計測装置100の機能ブロック図を示す。計測装置100は試料溶液301が入った試料容器300に入れられる。計測装置100にはセンサー110が形成され、計測装置100表面の一部または全部に固定されたプローブ120に補足されたターゲットの有無あるいは量を検出する。図1ではプローブはセンサー領域110だけに固定化されている様に描いたが、実際にはセンサー領域の他、計測装置100の表裏面および側面の一部または全面に固定されていてもよい。計測装置100の表面はセンサー領域110を除いて保護膜が形成されており、保護膜上に固定されたプローブは計測装置の動作に有意な影響を与えないからである。センサーによって検出された信号はAD変換器(ADC)107によりディジタル電気信号に変換する。このとき、ADCの分解能は1ビット(2値)から8ビット(256値)の間に設定することが、集積化された計測装置の設計上妥当である。1ビットとした場合、構成はコンパレータと同等になり消費電力、チップ面積の点で有利となる。ビット数を増加することにより高分解能でセンサー出力を取得できるが、増加する消費電力や占有面積を考慮しなければならない。一方、外部制御装置200からは複数の計測装置100の中から特定の計測装置を特定するための認識番号(0)を電磁波、磁場変化あるいは電場変化のいずれか202にのせて送信する。これは試料容器300内の複数の計測装置100に到達し、各計測装置100に形成されたアンテナ101に受信され、整流検波、復調回路を経て計測装置100内にあらかじめ書き込まれた各計測装置に固有の認証番号(1)105と照合される。照合は各計測装置の制御回路ブロック102内の照合回路において行われる。外部制御装置殻送信された認識番号との照合の結果、書き込まれた認識番号の一致が確認された計測装置から、計測された信号が通信制御、信号処理回路ブロック104、変調回路ブロック103を経て、アンテナ101から電磁波、磁場変化あるいは電場変化のいずれかによって送信され203、外部制御装置に読み込まれる。制御回路ブロック102やセンサーで消費される電力は、計測装置100の外部から送られる電磁波、磁場変化あるいは電場変化のいずれかを装置上のアンテナ101によって受信し、制御回路ブロック内の整流回路と平滑回路、電圧レギュレータによって構成される直流電源から供給される。
(実施例2)
図2により計測装置100に固定するプローブの態様について説明する。図2(a)は プローブとして核酸の断片を用いたものである。核酸として、合成されたオリゴDNA、cDNAを用いることができる。図2(b)はタンパク質あるいは抗体をプローブとして用いた例である。 図2(c)はプローブとして抗原を用いた例を示す。
(実施例3)
計測装置100に形成するセンサーは図1のようにプローブを用いて、プローブと試料溶液中のターゲットの親和性による結合を計測するものではなく、図 3 に示すように計測装置100が置かれた場所における物理・化学量を直接計測するものでもよい。たとえば、温度、圧力、光量、pH、イオン濃度あるいは糖を計測するセンサーを利用することができる。
温度の計測では半導体の比抵抗の温度依存性あるいはダイオード電圧−電圧特性の温度依存性を用いることができる。圧力についてはピエゾ素子あるいはMEMS(micro electro-mechanical systems)技術による微小ダイアフラム構造を用いたセンサーが利用できる。光量についてはフォトダイオードや光励起キャリアによる半導体の伝導度変化を利用したフォトセンサを用いることができる。pHやイオン濃度については特定イオンを取り込んで起電力が変化するイオン感応膜を利用することができる。
上記のセンサーにより測定された物理あるいは化学量は実施例1で説明した方式と同様な手段により電気信号に変換された後、ディジタル化され、外部制御器からの認証番号に応じて、変調されて計測装置100から送信される。
(実施例4)
計測装置100に用いる基板について実施例を説明する。該計測装置100はセンサー、アンテナ、検波、整流、変・復調、通信やデータ処理・記憶を制御する回路などの機能ブロックから構成される。これらの機能ブロックをひとつのチップ上に集積することにより、プロセスコスト、組立コストを低く抑えながら小型、軽量の計測装置を実現することができる。もちろん各機能ブロックの一部が分離したチップ上に形成され、これらのチップがプリント基板上に集積されることによって上記の機能を実現することが可能である。
上記各機能ブロックを同一基板上に形成するとき、基板としてシリコンを用いることができる。図4(a)に示すように、シリコンを基板として用いることにより、従来一般に利用されている技術によって先に記載した各機能ブロックを構成する素子あるは構造を形成することができる。整流、復・変調、データ処理、記憶などの機能はCMOSトランジスタによる集積回路技術によって実現することができる。
図4(b)は、ガラス、石英あるいはセラミックスなどの絶縁性基板114を用いその上にシリコンの薄膜を形成した基板である。たとえばサファイア基板上に、CVD(chemical vapor deposition) により多結晶シリコン薄膜を形成し、これをゾーンメルト法によって再成長することによって薄膜の単結晶シリコンを得ることができる。
図4(c)は、シリコン薄膜と基板との間に中間層を形成したものである。基板には単結晶シリコン、セラミックなどを用いることができる。たとえば基板として単結晶シリコンを用い、中間層としてSiO2膜を用いたSOI(Silicon on insulator)構造を採用することによりMOSトランジスタのソース、ゲート及び配線における寄生容量が減少し、低消費電力化が可能となる。その結果、外部制御器からの供給する電力はわずかで済むことになり、計測装置100に載せるアンテナのサイズを抑制することができる。
ここで計測装置100の大きさは最長の辺の長さが3mmを超えないようにすることがのぞましい。こうしたサイズにすることにより、標準の96穴のタイターープレートや、100μlのチューブに投下することができる。
(実施例5)
計測計測装置100に形成するセンサーの態様について説明する。
図5(a)は電界効果型トランジスタ(FET)によるセンサーを用いた例を示す。シリコン基板111にMOS構造のFETを形成する。すなわち、ソース領域133とドレイン領域134がゲート領域によって分離され、ゲートは導電材料からなるゲート電極131とゲート絶縁膜132からなる。ゲート電極上にはプローブ120が固定されている。ターゲットがDNAの断片とすると、プローブ120にターゲット302がハイブリダイズしてトラップされた場合、DNAは負の電荷をもっているためゲート電極の電位が変化し、その結果としてFETのチャネル領域136の伝導度が変化する。実施例としてSouteyrand, E., et al.,: Journal of Physical Chemistry B vol.101(1997) p.2980-2985に記載された方法によって少なくともゲートを含む領域にプローブを固定し、これを試料溶液中に投入してハイブリダイゼーションさせた後、ソース133とドレイン134の間の伝導度を測定することによりプローブ120へのターゲットの結合の有無あるいは結合した量を知ることができる。
本発明は遺伝子などの生体物質検査システムに関するものであり、これを利用するにあたっては試料調製のプロセスが必要である。試料DNAは例えば血液からゲノムを抽出して、検査対象である複数のターゲット領域をPCR増幅するプロセスによって得ることができる。プロセスは特願2002-138729に詳細が記載されており、これを用いることができる。もちろん試料調整方法は此処で開示した限りではない。
プローブの固定は以下の様にして行う。該計測装置100の表面はSiO2の保護膜で覆われており、既存のシランカップリング反応で表面にグリシドキシプロピル基を導入する。計測装置100を1M NaOHに浸し,30分間超音波洗浄する。超純水で流水洗浄した後,110℃15分間ベークする。3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランの原液に5分間浸淅した後,50%のエタノール溶媒に溶解した4%の3-グリシドキシプロピルトリメトキシシランの溶液に30分間浸し,時々撹拌する。110℃で30分間ベークし,シランカップリング試薬で表面にグリシドキシ基を導入した計測装置100を得る。検出対象に応じた種々のプローブ120(20pmol/μl)1μlを0.5 Mの炭酸水素ナトリウム緩衝液(pH9.5)に溶解し,1pmol/μlとする。このプローブDNA溶液にグリシドキシ基を導入した計測装置100を浸漬する。乾燥しないように飽和水蒸気下で50℃30分間加熱する。DNA溶液から引き上げて0.1M Lysの0.5 Mの炭酸水素ナトリウム緩衝液(pH9.5)に浸し,残存するグリシドキシ基をブロックする。20mM のTris-HCl(pH7.5)で洗浄する。
以上の操作で数百bpのプローブ120が5'末端のアミノ基とグリシドキシ基との反応で固定される。プローブとしてはたとえば、以下のような合成オリゴDNAを用いる。
[p53exon8-wild type]
5'-CAG GACAG GCACA AACAC GCACC TCAAA G -3'(配列番号1)
上記プローブのターゲットとして次のオリゴDNAを用いる。
5'-AACAGCTTTGAGGTGCGTGTTTGTGCCTGTCCTGGGGAGAGACCGGCGCACA-3'(配列番号2)
このとき、計測装置へのプローブの固定は、プローブの種類ごとに複数の計測装置に対して一括して行う。
(実施例6)
図5(b)は交互に隣り合う様(interdigitated)に配置された一対の電極間のインピーダンスを測定することによりターゲットの捕捉の有無あるいはターゲットの量を測定する手段を示す。上記形状の電極を用いた測定はVan Gerwen, P., et al.,: Sensors and Actuators B49(1998) p.73-80に示されている。実施例5と同様の方法により計測装置100の上にプローブ120を固定する。これをターゲットの入った試料溶液に浸漬し、プローブへのターゲットとのハイブリダイゼーション反応を行なう。プローブの固定とハイブリダイゼーション反応は前記と同様の方法によって行なう。ターゲットがプローブに結合することにより電極の表面修飾が変化し、電極間のインピーダンスが変化する。このインピーダンスを測定することによりターゲットの有無を判定する。
(実施例7)
図5(c)は電気化学的な反応による検出の実施例である。電気化学的な反応による検出法として、例えばHashimoto, K., Ito, K., and Ishimori, Y.,:Analytical Chemistry, vol.66, No.21 (1994) p.3830-3833に示された手法を用いることができる。電極143上に固定されたプローブ120として一本鎖のDNAを用いる。プローブの固定は実施例5と同様にして行なうことができる。試料溶液中にはターゲットとなるDNA断片とともに2本鎖部分に選択的に取り込まれるインタカレータ309を試料溶液中に添加する。プローブ120とターゲット302がハイブリダイズして2本鎖が形成されると、該インタカレータ309はその2本鎖に取り込まれて酸化還元反応の中心となり、プローブが固定された電極にはインタカレータの酸化還元に起因する交流電場に対する電流の変化が観測される。
(実施例8)
図6は図5(a)に示したFETを用いたセンサーを電気信号に変換する回路構成の実施例である。図6(a)はnチャネルFET型のセンサーにおいてドレイン電極を電源Vdd 152に接続し、ソース電極を電流源153に接続する。プローブ120にターゲットが捕獲されると基板111に対するゲート電極131の電位が変化し、ゲート絶縁膜132をはさんでゲート電極下の半導体基板111表面のチャネル136の伝導度が変化することにより、端子164の電位が変化する。これをMOSFET 151と電流源154で構成されるソースフォロワ回路を経て端子155から次の信号処理回路に伝達する。図6(b)は目的とするターゲットにマッチするプローブ120aが固定されたFETと目的ターゲットとミスマッチのプローブ120bが固定されたFETを同一の基板上に形成し、各々の各信号を差動増幅器の差動対を構成するMOSFET 158および159のゲートにそれぞれ入力した例である。ハイブリダイゼーションによる検出では非特異的結合によるバックグラウンドの信号の影響が大きく、これをキャンセルすることが必要である。図6(b)のように差動増幅器の差動対FETに2つの入力の一方に目的ターゲットにマッチするプローブ120aを固定したセンサーFETのソース165、他方にミスマッチのプローブ120bを固定したセンサーFETのソース166のソースを接続して、両者の差動出力を端子163に出力するものである。この構成により、試料溶液の夾雑物の影響を抑制してプローブへのターゲットの選択的結合による信号を高いS/N比で得ることができる。
(実施例9)
本発明による計測装置におけるセンサー-にフォトダイオードを用いることにより、BAMPER法によるSNPs測定(特願2002-138729)を行なうことができる。以下、その実施例について説明する。BAMPER法ではプライマーの3'末端が変位を検出しようとする位置にくる様に設計し、相補鎖合成を行うことに特徴がある。プライマーの相補鎖伸長は3'末端がターゲットにマッチしているか否かにより大きく左右される。マッチしていると相補鎖伸長は起きるが、マッチしていないと相補鎖伸長は殆ど起きない。これを利用すればSNPsの識別ができる。しかし、末端塩基がミスマッチの状態でも相補鎖合成が進行する場合があり、これを防止するためにプライマーの3'末端近傍に人工的にミスマッチ塩基を入れる。この場合、プライマー末端にミスマッチがあるとプライマー末端領域に2つのミスマッチがあることになり、このプライマーの相補鎖伸長は殆ど起こらない。一方、3'末端がマッチしている場合には人工的なミスマッチが末端近傍にあっても相補鎖合成は起こり、ピロリン酸が放出される。人工的なミスマッチをプライマーの3'末端近傍に入れることにより、プライマー末端のマッチ、ミスマッチによる相補鎖合成の制御を精度良く行うことができる。反応式を以下、式1に示す。
【0008】
【式1】
Figure 0004092990
DNAポリメラーゼ存在下での反応基質dNTP(デオキシヌクレオチド3リン酸)のDNA相補鎖合成によって副産物としてピロリン酸(PPi; inorganic pyrophosphate)ができる。これをAPS (adenosine5 - phosphosulfate)とATP sulfurylaseの存在下で反応させるとATPが生成される。ATPはルシフェリンとルシフェラーゼ存在下で反応して光を発し、これを測定することで相補鎖伸長を検出する。発光反応ではPPiが生成するので発光はAPSを消費して持続する。
本発明からなる計測装置100をBAMPER法に適用した実施例を図7に示す。相補鎖伸長に伴う発光をフォトダイオードで検出し、目的とするサイトにおけるSNPsのタイピングを行なうことができる。フォトダイオードによる発光量計測については特願2002-138729に記述された方法と同様であるが、以下簡単に測定手順を示す。図8はフォトダイオード170の信号を読み出すための回路の構成例である。計測を開始前にリセット信号入力端子172の信号を立ち上げてMOSFET171をオン状態にし、フォトダイオードに逆バイアスを印加して初期化電圧Vpdまで充電する。充電後、MOSFET 171をオフにすることにより信号検出モードとなる。光がフォトダイオードに照射されるとフォトダイオード端子間電圧は放電により減少し、電圧をモニターすることにより光量を知ることができる。フォトダイオードの電圧はソースフォロワ回路を経て信号処理回路に送られる。ここで異なるプローブが固定された本発明による計測装置が複数個、同一の反応槽に投入されている場合、特定の計測装置に固定されたプローブからの伸長反応に由来する光が他の計測装置のセンサーに計測されるクロストークが問題となり得る。図9は光源からの距離に対する受光効率を説明する図である。図9(a)は光源S181に対して、距離hの位置にある長方形(大きさ:2ax2b)の受光面の張る立体角を示している。立体角は次式の式2で表される。(LICHT UND BELEUCHTUNG:Theorie und Praxis der Lichttechnik 4th Edition by Hans-Jurgen Hentschel, 1994 Huthig Buch Verlag, Heidelberg)
【0009】
【式2】
Figure 0004092990
図9(b)は式2を用いて光源直下においた一辺2mmの正方形受光部の張る立体角Ω0および3mm周期で配置された隣の受光部(一辺2mm正方形)の張る立体角Ω1を計算し、受光効率と距離hとの関係をプロットしたグラフである。ここでは光源Sを受光部対角線の交点の真上に置き、対称性からxy平面の一象限に張る角度Ω0/4を計算してこれを4倍している。距離が1.5mmを越えると、光源に密着した場合のフォトダイオードの直上に固定されたプローブに由来する光の20%以下、3mm以上では10%以下になる。さらに実際には計測装置100の傾きが加わるため、さらに立体角は小さくなり、クロストークはターゲット捕捉の有無を判定する上で十分に小さくなる。ここで、特定の計測装置に捉えられたDNA伸長によるPPiが他の計測装置近傍まで拡散する効果については、PPi発生源から離れると濃度が低下して発光は減衰すること、拡散する前に発光の計測を打ち切ることによって拡散の効果を減衰できること、からターゲット捕捉の検出に影響を与えるものではない。
計測装置へのプローブの固定は、SiO2で覆われた計測装置の表面処理については実施例5で述べた手順によりシランカップリング反応で表面にグリシドキシプロピル基を導入する。ここに一実施例として上記のプローブ(ゲノムタイピング用プライマー)を固定する。固定の方法は実施例5に記載したものと同様である。SNPsのタイピングの場合には後述する3’端の1塩基が置換されたwild typeとmutant型の両方のプローブが固定された計測装置を用いる。ここではp53exon8に存在するSNPsを検出するプローブを用いたが、他のサイトのSNPを検出するための塩基配列をもつプライマーがプローブとして固定された計測装置100を同時に選択して反応槽に投入してもよい。
次に本法で使用する試薬とその組成の一例を以下に示す。
(i)反応溶液
0.1M Tris-acetate buffer, pH7.75
0.5 mM EDTA
5 mM magnesium acetate
0.1% bovine serum albumin
1 mM dithiothreitol
0.2 mg/mL polyvinylpyrrolidone
0.2 U/μL DNA polymerase I, Exo-klenow Fragment
1.0 U/mL ATP sulfurylase
2 mg/mL luciferase
(ii) 基質溶液A
10 mM Tris-acetate buffer, pH7.75
25 μM dNTPs
1.0 μM APS
(iii) 基質溶液B
10 mM Tris-acetate buffer, pH7.75
20mM D-luciferin
DNA試料として合成オリゴ(p53と同一配列)を使用したBAMPER測定の手順を説明する。p53配列中の変異部位は下線で示している。実施例として用いたDNAサンプル及びゲノムタイピング用プライマーを以下に示す(いずれもAmersham Pharmacia Biotech)。尚,ゲノムタイピング用プライマーは人工ミスマッチプライマーを使用した。
[p53exon8-wild type]
5'-CTTTC TTGCG GAGAT TCTCT TCCTC TGTGC GCCGG TCTCT CCCAG GACAG GCACA AACAC GCACC TCAAA GCTGT TCCGT CCCAG TAGAT TACCA-3'(配列番号3)
[p53exon8-mutant type]
5'-CTTTC TTGCG GAGAT TCTCT TCCTC TGTGC GCCGG TCTCT CCCAG GACAG GCACT AACAC GCACC TCAAA GCTGT TCCGT CCCAG TAGAT TACCA-3'(配列番号4)
[ゲノムタイピング用プライマー(wild type用)]
5'-AACAGCTTTGAGGTGCGTGATT-3'(配列番号5)
[ゲノムタイピング用プライマー(mutant用)]
5'-AACAGCTTTGAGGTGCGTGATA-3'(配列番号6)
ターゲットとなるDNA断片 (10-100fmol/μl)と計測装置に固定されたゲノムタイピング用プローブ(プライマー)120をアニーリングバッファー中(10 mM Tris-acetate buffer, pH7.75, 2 mM magnesium acetate)でハイブリダイズさせ(94℃,20s → 65℃,120s → 室温)、DNAサンプル溶液を得る。BAMPER法によってSNPsを検出する際の反応を図7(b)に示す。
ターゲットとなるDNA断片を含む試料溶液 (10-100fmol/μl)に計測装置を投入してアニーリングバッファー中(10 mM Tris-acetate buffer, pH7.75, 2 mM magnesium acetate)で計測装置に固定したプローブ(ゲノムタイピング用プライマー)にハイブリダイズさせる(94℃,20s → 65℃,120s → 室温)。試料DNAとハイブリダイズしたプローブが固定された計測装置を上記反応溶液(40μl)中に投入し、ここに基質溶液A(10μl)とを加えて塩基伸長反応を行なう。ここでは反応槽330内に投入された複数の計測装置には異なるプローブ120c、120dなど、が固定されている。塩基伸長反応を開始してから約2秒後にディスペンサーを用いて基質溶液B(1μl)306を加えて化学発光反応を開始させる。
図10(a)は上記反応を行なうための反応槽330とディスペンサー307の構成図である。ディスペンサーにはキャピラリーチューブ308を用いた。内径は25μm、キャピラリー長は21mmとした。圧力と加圧時間を変化することにより高い精度で添加する基質溶液の量を制御できる。0.1μlの場合、圧力0.2MPa、加圧時間1.1sとした。プライマー末端のマッチあるいはミスマッチにより伸長反応が制御され、反応槽330において発光が観測され、この反応槽中のプライマーに対応する配列がターゲットDNA上にあることがわかった。発光は測定装置100上のフォトダイオードで検出され、電気信号に変換された後、電磁波、磁場変化あるいは電場変化のいずれかによって送信さる。計測装置100から送信された信号は、外部アンテナ333で受信され、外部制御装置に取り込まれる。図10(a)(b)に示すように外部アンテナは反応槽330の外側にできるだけ計測装置100の近傍におくことによって電磁波、磁場変化あるいは電場変化のいずれかによる信号の減衰を避けることができる。
(実施例10)
実施例9で化学発光によってSNPsを計測する方法を開示した。ここではluciferaseの濃度依存性の実測データを示しながら説明する。実施例9で示した式において発光は次の反応式で示される様にルシフェリンがATPとルシフェラーゼの存在下で酸化される反応によって起こる。
【0010】
【式3】
Figure 0004092990
測定装置のセットアップは基本的に図10に示した構成を用いたが、計測装置は反応槽の外に置いて反応槽直下に密着させて配置し、リード線接続によって信号を読み取った。
具体的には緩衝液(10 mM Tris-acetate buffer, pH7.75)中にルシフェリン(0.1μg/μl)とルシフェラーゼ(0.2, 0.5, 1.0, 2.0および 5.0 μg/μl)が溶解された基質溶液として、ここにATP溶液(2x10-7M, 0.05μl)を添加した。信号蓄積時間Tssを1秒として発光の経時変化を観測することにより、ルシフェラーゼの濃度依存性を得ることができた。図11に測定結果を示す。ルシフェラーゼの濃度が高くなると、反応の時定数は短くなり、ピーク強度が増大することがわかる。フォトダイオードの出力の変化分は最大で1.4mVが得られており、増幅してアナログ/ディジタル変換は容易に行うことができる。
溶液中からの無線通信機能については上記の緩衝液(10mM Tris-acetate buffer) を用い、13.56MHzの周波数によって認証番号の読み取りに問題がないことを確認した。計測装置はSiO2膜あるいはSi3N4膜等の保護膜で覆われており、計測装置内の通信機能ブロックは溶液中においても正常に動作する。また、緩衝液にいれた場合の通信距離は大気中の場合の70-80%であった。
(実施例11)
図12は本計測装置による酵素免疫測定(EIA)の実施例である。基本的なプロトコールはShort Protocols in Molecular Biology 3rd edition edited by F. M. Ausubel, R. Brent, R. B. Kingston, D. D. Moore, J. G. Seidman, J. A. Smith, and K. Struhl, John Wiley & Sons 1995を参考にし、酵素活性の測定手段としては化学・生物発光を用いている。EIAでは吸光度や蛍光が多く利用されるが、発光を用いることにより高感度化が可能となり高い精度で抗体あるいは抗原の定量を行うことができる(Arakawa, H., Maeda, M., and Tsuji, A., :Anal. Biochem., 97, p248 1979あるいはPuget, K., Michelson, A.M. and Thore, A.: Anal. Biochem., 79. p447,1977)。ここではルミノールとH2O2を基質としたペルオキシダーゼによる発光(hν=425nm)を測定する実施例について述べる。計測装置100を0.05%(w/v) NaN3を含むPBSにより0.2-10μg/mlに希釈した抗原溶液に浸漬し、37℃で2時間インキュベートし、抗原321をコートする。水洗(2回)の後、ブロッキングバッファーたとえばborateで緩衝化した生理食塩水に1mM EDTA、0.25%(w/v) BSA(bovine serum albumin)、0.05%(w/v) NaN3、に室温で30分間浸漬した後、水洗(3回)する。分析対象となる試料から得た一次抗体(分析対象物)320を上記ブロッキングバッファーで希釈して50μlとし、ここに計測装置100を浸漬して室温で2時間インキュベートして一次抗体と抗原を反応させる。次に反応装置100を3回水洗し、ブロッキングバッファーで室温、10分間処理、3回の水洗を行ってから水を切る。次に二次抗体322−酵素323のコンジュゲートとして例えばペルオキシダーゼで標識されたヤギ-抗−ウサギIgG (Olsson T., Brunius, G., Carlsson, H.E., and Thore, A. : J. Immunol. Methods, 25, p127 1979)の希釈溶液に計測装置100を浸漬して室温で2時間以上インキュベートした後、水洗を3度繰り返す。
基質324の溶液はルミノールを0.1N NaOHに溶かして0.05M溶液とし、0.2M Tris緩衝液で希釈して0.01Mとする。反応槽および分注器としては、例えば図10の構成を用いることができる。0.2M Tris緩衝液(pH8.5)、0.01M H2O2溶液を等量ずつ反応槽に入れる。ここに上記の計測装置100を反応槽に投入し、上記ルミノール希釈液を滴下する。発光は図8に示したフォトダイオードにより検知する。このとき、異なるサンプルから得た一次抗体の溶液(一次抗体の試料が異なる)に浸漬した計測装置100も同時に反応槽に投入して計測することにより同時に多数のサンプルを同じ条件で評価することができる。
(実施例12)
本発明による計測装置を用いることにより、実施例8で述べたように一つの反応槽に複数の計測装置100を投入して、ゲノム上の複数サイトのSNPsや種類の異なるタンパク質など、複数の測定項目について同時に測定することが可能である。このとき、複数の計測装置で検出された信号を、どの計測装置における検出信号かを識別して外部制御装置に読み取らせねばならない。実施例1において外部制御器からの認証番号207の発信と計測装置100がこれを受信し、装置100に格納された認証番号との照合結果に基づいてセンシング情報を発信する方式ついて説明した。以下、信号授受のフローについて実施例を説明する。
図13(a)は外部制御器206から注目する計測装置100の認証番号を送信する場合について信号授受を行なうためのフローである。反応槽330に投入された複数の計測装置100に向けて、外部制御器206から注目する計測装置の100の認証番号が送信される。各計測装置は受信した認証番号と各装置内に格納された固有の認証番号との照合を行う。不一致であれば、その計測装置100はそこで信号の送信を停止する。一致であればセンシング情報を送信する。ここで信号伝送がシリアルに送信される場合、外部制御装置206から計測装置100に向けて1ビットずつ送信される認証番号を順次計測装置側の認証番号とビット単位で受信、照合して認証番号のビットに不一致が確認された時点でその計測装置100はその認証番号の照合作業を停止する。一方、順次送られてくる認証番号の各ビットが各装置に書き込まれた認証番号のビットと一致する限り、各装置は照合作業を継続し、認証番号各ビットの一致がすべて確認されたら、センシング情報を順次送信する。
図13(b)は外部制御器206から特定の信号レベルを送信し、該当する信号レベルに対応するセンシング情報を有している計測装置100から認証番号が外部制御装置206に送信される場合の実施例である。
(実施例13)
図14はアナログ−ディジタル変換器(ADC)107でディジタル信号に変換したセンシング情報をメモリ190に格納し、適宜、信号処理/通信制御ブロックを経て送信される構成の実施例を示す。ここで、センシング情報としてはある時刻でのセンシングデータがひとつの数値でも、複数の時刻に対応する複数の数値データでもよい。メモリの所定の番地には別に装置固有の認証番号を格納することができる。
こうしたセンシング情報一時格納用のメモリを設けることで、上記のように複数時刻の複数データを記憶して一括して送信することが可能となる。また、外部制御器206との交信を常時あるいは頻繁に行なわなくても、所定の測定期間のなかでの最大値、あるいは最小値あるいは平均値を記録して出力することが可能になる。
(実施例14)
図15(a)は計測装置100の機能ブロック構成に関する他の実施例を示す図である。ここでは認証番号を記録する手段としてシフトレジスタを用いている。認証番号が10ビット前後以下である場合には、番号の記録と認証のための回路構成がメモリの場合より簡単にできる。
図15(b)はクロック・データ分離回路を組み込んだ実施例である。計測装置100上の回路ブロック102においては回路を駆動するためのクロックが必要となる。計測装置100の回路ブロック102で必要となる電力は外部から電磁波、磁場変化あるいは電場変化のいずれかによって供給し、低消費電力化のために回路を単純化することが望ましい。そのために、クロックを外部制御器206で生成し、搬送波に載せて計測装置に送る構成をとることができる。回路機能ブロック192では送信されたクロックとデータ信号を分離し、得られたクロック信号を各回路ブロックの駆動に用いる。
(実施例15)
図16(a)はクロックを計測装置100上で生成するものである。計測装置100上のアンテナで受信した電磁波、磁場変化あるいは電場変化のいずれかからクロックを生成するものである。これにより計測装置ごとに最適のクロックを発生することができる。また、装置内の回路ブロックに応じたクロックを生成することができる。
図16(b)は計測装置100上に生成したクロックの一部をセンサーの駆動に用いるものである。実施例6で説明した微細電極間のインピーダンスを測定するときには交流電源あるいはパルス電源が必要となる。ここではアンテナ101で受信した電磁波、磁場変化あるいは電場変化のいずれかからクロックを発生する回路193を付加し、ここで生成したクロックを用いてインピーダンスの計測を行う。受信する電磁波は一般に1MHz以上であるから、クロックはこれを分周することによって得ることができる。あるいは、実施例1で述べた直流電流源から発信器によって生成することも可能である。
(実施例16)
図17は計測装置100を作成するための素子形成プロセスフローを示す。装置に搭載する回路はCMOSを用いることにより、高集積、低消費電力が実現できるため、CMOSの形成プロセスが基本となる。図15は実施例8で説明したセンサーとしてフォトダイオードを形成した場合の実施例における計測装置の作成プロセスの一例である。シリコン基板上に素子分離領域を形成し、フォトダイオード、MOSFETを形成した後、配線、最後に保護膜を形成する。
実施例6で説明したFET構造のセンサーを用いる場合は、回路を構成する一般のMOSFETのゲート電極部分をプローブ固定に適した材料とし、この部分がターゲットを含む溶液に接するように保護膜を除去した構造を形成する。
アンテナ101の形成は工程番号8の2層目、3層目の配線形成工程で行う。MOSFET回路の形成上2−3層あるいはそれ以上の配線層数が必要であれば、アンテナはこれらの配線の上に別途工程を付加して形成する。計測装置100上の素子形成部や、配線部のような導電層は磁力線が貫通しない。したがってアンテナの形成にあたっては、層間絶縁膜をとおして計測装置100外に磁力線が抜けるように層間絶縁膜の厚さを制御する。
(実施例17)
図18は同時に多数の試料を測定するための試料・試薬分注機構と外部アンテナの構成を示すものである。本発明は小型の検査装置を実現する上で有効な特徴を生かした実施例を説明してきたが、多数の試料を処理するシステムの構築する大規模システムにも容易に適用することができる。標準フォーマットのタイタープレート334上の各反応槽に複数の試料とともに本発明による計測装置をセットし、ここに試薬を滴下することによってハイブリダイゼーション反応、親和性結合反応、あるいは発光反応を行わせる。これらの反応を計測装置のセンサーによって検出し、反応槽毎に設けた外部アンテナでセンシング情報を読み取る。
(実施例18)
図19(a)は複数のチューブ334に入れた試料を測定するシステムの実施例である。計測の手法は実施例14と同様である。外部のアンテナの配置例について説明する。図19(b)は複数のアンテナを同じ方向に重ねて設定設けた例である。これによりチューブ縦方向の異なる場所に位置する計測装置100との通信効率を向上できる。図19(c)は複数のアンテの向きを変えてチューブの周囲に配置したものである。これにより、チューブ334の溶液305中に様々な方向を向いている計測装置100との通信効率を向上することができる。たとえば外部アンテナを互いに直交する3つの方向に向けて配置すれば溶液305中で計測装置100が様々な方向をとっても外部アンテナとの通信効率を維持できる。
(実施例19)
溶液中の計測装置100は様々な方向をとり、外部アンテナとのカップリングが損なわれて通信可能な距離が低下する。そこで通信安定性の確保を目的とした実施例を示す。図20(a)および(b)に示すように反応層330の底面は平坦で、投入した複数の測定装置100同士が重なることなく、底面に分布できる面積を持つようにし、外部アンテナ反応槽底面の下部に反応槽底面と平行な平面内に設置する。ここで、外部アンテナが設けられた基板に機械的な振動を与える装置342を設ける。図20(a)は振動装置を反応容器の下部に、図20(b)は反応容器底面と同じ面に設けた例である。反応容器に振動を与えることにより、計測装置100が互いに重なることなく、反応槽底面に計測装置のチップ面を向けることができ、反応槽に投入されたすべての計測装置と安定した送受信をすることができる。
さらに計測装置100のセンサー、回路、アンテナが形成された素子形成面が正方形として、素子形成面の一辺の寸法と厚さのアスペクト比が5以上(たとえば500μm x 500μm、厚さが100μm以下)とすることによりチップが側面を下にして静止する確率を大幅に低減することができる。
上記振動を与える装置の付加による他の効果として反応装置上に固定してプローブとターゲットの反応の促進がある。振動による攪拌あるいは分子移動速度の増加により、より短い時間内に反応を終了することができる。
(実施例20)
本発明による検査システムの構成例について述べる。図21(a)はシステムの外観、図21(b)はシールドボックス350に収められた試薬分注器337、試料溶液と計測装置が入れられた反応槽(タイタープレート)340、集積された外部アンテナ336の構成を示す。外部制御器と計測装置100との間の情報伝達と電力伝達のために電磁波、磁場変化あるいは電場変化のいずれかが用いられるが、電磁波の周囲への拡散を防止する必要がある。そこで電磁波の拡散源となる部分をシールドボックス内に収納する。この構成により電磁波のシステム周囲への漏洩が無くなるため外部アンテナから反応槽内の計測装置100に十分な電力を供給し、安定して通信するに足る強度の電磁波、磁場変化あるいは電場変化のいずれかを発生させることが可能になる。
以上の実施例により、計測システムを小型化し、少量の試料で短時間のうちに計測を行うことができる。すなわち、簡便で高速な測定システムが提供される。また、計測装置にプローブを固定する場合には、均一にプローブを固定でき、測定のための種々のプローブを容易に選択することができる。また、1つの反応槽内で複数のターゲット物質について同時に計測することができる。さらに、計測装置におけるセンシング情報及び計測装置の認識番号が、計測装置と外部制御器との間で、各々が接触することなく、送受信される。
以上、本発明の実施例について記載したが、本発明は、さらに以下を特徴とするものである。
(1)生体および化学試料を対象とした計測装置であって、前記装置が形成された基板上にプローブを固定化するための表面修飾がなされ、その基板上に特定のプローブが固定され、該プローブによって捕捉されたターゲットを検出するセンサーが搭載され、これ信号を数により捕捉されたターゲットの有無あるいはターゲットの量を計測し、計測値化して電磁波、磁場変化あるいは電場変化のいずれかによって外部に伝達する機構を備え、個々の計測装置および前記プローブ種を特定できる認識番号が各装置内に書き込まれていることを特徴とする生体および化学試料計測装置。
(2)前記プローブは抗原又は抗体、核酸、タンパク質のいずれかであることを特徴とし、抗原又は抗体、核酸、タンパク質のいずれかをターゲットとして検出することを目的とする(1)に記載の生体および化学試料計測装置。 (3)生体および化学試料を対象とした計測装置であって、前記装置には温度、圧力、イオン濃度、糖のいずれかを検出するセンサーが搭載され、該センサーによる計測信号を数値化して電磁波、磁場変化あるいは電場変化のいずれかによって外部に伝達する機構を具備し、各装置には前記センサーを個々に特定できる認識番号が書き込まれていることを特徴とする生体および化学試料計測装置。
(4)(1)あるいは(3)に記載の生体および化学試料を対象とした計測装置において、センシング、センシング信号処理、認識番号の記録、外部との信号・エネルギー授受のための電磁波、磁場変化あるいは電場変化のいずれかを送受信、検出、送受信制御、を行なう機能ブロックが同一の半導体基板上に形成されていることを特徴とする生体および化学試料計測装置。
(5)(1)あるいは(3)に記載の生体および化学試料を対象とした計測装置において、電磁波の送受信を行なうためのアンテナが請求項4に記載のセンシング、センシング信号処理、認識番号の記録、外部との信号・エネルギー授受のための電磁波、磁場変化あるいは電場変化のいずれかによって送受信、送受信制御を行なう機能ブロックと同一の半導体基板上に形成され、アンテナを含めた装置の形状において装置上の最も離れた2点間の距離が3.0mmを超えないことを特徴とする生体および化学試料計測装置。
(6)(1)あるいは(3)に記載の生体および化学試料を対象とした計測装置において、(4)に記載のセンシング、センシング信号処理、認識番号の記録、外部との信号・エネルギー授受のための電磁波、磁場変化あるいは電場変化を送受信、送受信制御を行なう機能ブロックにおいて必要な電力が、装置外部より電磁波、磁場変化あるいは電場変化よって供給され(5)に記載のアンテナに受け取られることを特徴とする生体および化学試料計測装置。
(6)(1)あるいは(3)に記載の生体および化学試料を対象とした計測装置において、(4)に記載の各機のブロックを搭載する基板の材料として、半導体あるいはガラス、あるいはセラミック基板を用いたことを特徴とする生体および化学試料計測装置。
(7)(1)あるいは(3)に記載の生体および化学試料を対象とした計測装置において、電界効果型のトランジスタが形成され、前記特異的結合の有無の検出は、前記電界効果型トランジスタのゲート部にプローブを固定し、本プローブへのターゲットの結合あるいは非結合により前記トランジスタのソース、ドレイン間の導電率の変化を検出することによって行われることを特徴とする(2)に記載の生体および化学試料計測装置。
(9)前記特異的結合の有無の検出は、試料溶液中に設けた独立の電極を設け、電極にプローブを固定し、本プローブへのターゲットの結合あるいは非結合により該電極間のインピーダンスが変化することを観測することによってターゲットの有無あるいは量を同定することを特徴とする生体および化学試料計測装置。
(10)前記反応容器に、前記プローブと特異的結合をする物質を含む試料および特異的結合部分にのみ選択的に結合する酸化、還元反応の中心となる分子を供給することにより、前記センサーが、前記特異的結合の有無を電気化学的に検出し、前記チップ上の情報通信手段により、検出データを外部制御装置へ電気的信号として送信することを特徴とする(2)に記載の生体および化学試料計測装置。
(11)前記センサーとしてフォトダイオードを有し、前記特異的結合の有無の検出は、前記フォトダイオードで行われることを特徴とする(2)に記載の生体および化学試料計測システム。
(12)(1)あるいは(3)に記載の生体および化学試料を対象とした計測装置において、前記数値化された計測信号を一時的に格納するメモリ領域を有し、前記信号データを読み出してこれを外部に伝達することを特徴とする生体および化学試料計測装置。
(13)前記半導体装置に搭載されたセンサーにより計測されたアナログ信号を、特定の参照信号を参照するコンパレータあるいはアナログ・ディジタル変換器によって数値データに変換した後、前記一時記憶用のメモリ領域に書きこみ、該メモリ領域を参照して外部に伝達することを特徴とする(1)あるいは(3)に記載の生体および化学試料計測装置。
(14)(1)あるいは(3)に記載の生体および化学試料を対象とした計測装置を用いた生体および化学計測を行なうキットであって、該キットは複数の前記生体および化学計測装置を含み、プローブを固定化するための表面修飾がなされ、計測装置毎に異なる複数種のプローブが固定され、各計測装置には固有の認識番号が書き込まれており、これによって固定されたプローブ種および個々の計測装置を特定することを特徴とする生体および化学試料計測キット。
(15)(14)に記載した生体および化学計測キットにおいて、抗原又は抗体、核酸、タンパク質、をプローブとして固定した前記計測装置のいずれかと、ここに温度、圧力、イオン濃度、糖をセンシングするセンサーを搭載する前記計測装置いずれかを組み合わせたことを特徴とする(1)および(3)に記載の生体および化学試料計測用キット。
(16)生体および化学試料を対象とした計測装置を用いたシステムにおいて複数の生体および化学試料計測装置と、該計測装置とともに試料を収める反応容器と、外部制御装置とを有し、前記生体および化学物質計測装置は特定のプローブとセンサーと情報伝達手段とプローブ種を特定できる認識番号を記録する手段とを具備し、前記複数の計測装置は各々異なるプローブが固定されており、前記反応容器に、試料溶液を供給することにより、前記センサーが前記特異的結合の有無を電気的に検出し、前記外部制御装置は、電磁波、磁場変化あるいは電場変化のいずれかを用いて前記検出装置との間で前記情報伝達手段を介して情報通信を行なうことを特徴とする生体および化学試料計測システム。
(17)(16)に記載の生体および化学試料を対象とした計測装置を、生体あるいは化学試料が収納される反応槽に投入した状態で、前記ターゲットの捕獲、捕獲信号の計測および計測信号の外部制御装置への伝達、を行なうこと特徴とする生体および化学試料計測システム。
(18)前記試料溶液を入れた反応槽に(1)あるいは(3)に記載の計測装置が複数投入された計測システムにおいて、外部装置から特定の第1の認証番号を送信、前記計測装置でこれを受信して内部に記録された自身の認証番号と照合して第1の認証番号に一致することが確認されたら、一致が確認された前記装置上のセンサーによる計測結果を外部送受信器に伝達:、次に外部送受信器から第2の認証番号を送信、認証番号の一致が確認された計測装置から計測結果を外部送受信器に伝達:、以下同様にして複数の計測装置の計測結果を外部送受信器に伝達することを特徴とする生体および化学試料計測システム。
(19)前記試料溶液を入れた反応槽に(1)あるいは(3)に記載の計測装置が複数投入された計測システムにおいて、外部制御装置から特定の信号レベルを指定する信号を送信、前記計測装置でこれを受信し、該計測装置内のセンサーの信号レベルと照合して一致が確認されたら、一致が確認された前記装置の認証番号を外部送受信器に伝達する:、あるいは信号レベルが複数にわたる場合には外部制御器から順次、異なる信号レベルに対応する信号を送信、これに対応するセンサー検出信号を有する計測装置から認証番号を外部制御器に伝達する:、ことを特徴とする生体および化学試料計測システム。
(20)(1)あるいは(3)に記載の計測装置と外部送受信器との間で信号の伝達を行なう計測システムにおいて、外部送受信器においてクロック信号を発生し、該クロックで伝送される信号によって認識番号の各ビットを送信することを特徴とする生体および化学試料計測システム。
(21)(1)あるいは(3)に記載の生体および化学計測装置が投入される反応容器と前記外部制御装置とを有し、外部制御装置に接続された前記装置と情報の送受を行なうためのアンテナが前記反応装置と同一筐体内に収容され、前記筐体が電磁的遮蔽機能を有することを特徴とする生体および化学試料計測システム。
(22)(21)に記載の筐体において電磁的遮蔽機能が前記外部制御装置に接続されたアンテナから放射される電磁波を筐体外において1/1000以下に減ずることができる筐体を備えた特徴とした生体および化学試料計測システム。
(23)(1)あるいは(3)に記載の生体および化学計測体装置が投入される反応容器を複数個収容し、外部送受信器に接続された同一のアンテナ、あるいは各反応容器に一対一に対応する複数のアンテナによって、複数個の反応容器に投入された前記装置との情報伝達をおこなうことを特徴とする生体および化学試料計測システム。
(24)(15)に記載の生体および化学計測用キットを用い、前記筐体内に温度調整用ヒータおよびピエゾ素子あるいはイオン濃度調整用ディスペンサーを具備した化学計測システムにおいて、前記反応槽に投入した請求項3に記載の生体および化学計測装置によって温度、pH、イオン濃度のいずれかを一定時間間隔でモニターし、試料を至適温度、あるいは至適イオン濃度に維持するため、前記温度調整用ヒータ、ピエゾ素子あるいはイオン濃度調整用ディスペンサーを制御する機構を具備することを特徴とする生体および化学試料計測システム。
【0011】
【発明の効果】
本発明により、計測装置を簡略化し小型化することができる。計測装置に固定するプローブについては、固定の均一化が図れると共に、測定に用いるプローブの選択が容易になる。また、計測装置が小型化することにより、測定に要する時間が短縮化されると共に、少量の試料で測定を行うことができる。さらに、計測装置の認証番号と、計測装置に含まれたセンサーによる検出情報とについて、非接触で外部制御器と通信することができる。
【配列表】
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【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施例1における生体および化学物質計測装置100を用いた化学計測システムを示す図、(b)本発明の実施例1生体および化学物質計測装置100を用いた化学計測システムにおける機能ブロック図を示す図。
【図2】本発明の実施例2において各種プローブを用いた計測装置の構成例を示す図。
【図3】本発明の実施例3においてセンサーとしてプローブを用いることなく、物理化学的な量を計測する計測システムの構成例を示す図。
【図4】本発明の実施例4において機能ブロックを同一基板上に形成する計測装置の基板の構造を示す図。
【図5】本発明の実施例5−7において適用したセンシングの方式を示す図。(a)実施例5におけるMOSFET構造を用いる方式の図、(b)実施例6における交互に隣り合う様(interdigitated)に配置された一対の電極間のインピーダンス測定によりターゲット捕捉の有無を測定する方式の図、(c)実施例7におけるインタカレータを用いた電気化学的な反応による方式の図。
【図6】本発明の実施例8において図5(a)に示したFETを用いたセンサーを電気信号に変換する回路構成を示す図。
【図7】本発明の実施例9においてセンサーにフォトダイオードを用い、SNPsをタイピングする手順を示す図。
【図8】本発明の実施例9においてフォトダイオードの信号を読み出すための回路の構成例を示す図。
【図9】本発明の実施例9においてフォトダイオードの光源からの距離に対する受光効率を説明する図。
【図10】本発明の実施例9においてSNPs計測のための反応を行なうための反応槽とディスペンサーの構成を説明する図。
【図11】本発明の実施例9において化学発光の検出結果を示す図。
【図12】本発明の実施例11において本発明による計測装置を用いた酵素免疫測定(EIA)を説明する図。
【図13】本発明の実施例12において外部制御器と注目する計測装置とのあいだで信号授受をするためのフローを示す図。
【図14】本発明の実施例13においてアナログ−ディジタル変換器(ADC)でディジタル信号に変換したセンシング情報をメモリに格納し、適宜、信号処理/通信制御ブロックを経て送信するための構成例を示す図。
【図15】本発明の実施例14において機能ブロック構成に関する実施例を示す図。(a)認証番号を記録する手段としてシフトレジスタを用いている実施例を示す図、(b)クロック・データ分離回路を組み込んだ実施例を示す図。
【図16】本発明の実施例15において機能ブロック構成に関する実施例を示す図。(a)クロックを生成する回路ブロックを具備した実施例を示す図、(b)は生成したクロックの一部をセンサーの駆動に用いる実施例を示す図。
【図17】本発明の実施例16において計測装置を作成するための素子形成プロセスフローを説明する図。
【図18】本発明の実施例17において同時に多数の試料を測定するための試料・試薬分注機構と外部アンテナの構成を示す図。
【図19】本発明の実施例18における複数のチューブに入れた試料を測定するシステムの実施例を示す図。
【図20】本発明の実施例19における外部アンテナが設けられた基板に機械的な振動を与える装置を設けた実施例を示す図。
【図21】本発明の実施例20における本発明による検査システムの構成例を示す図。
【符号の説明】
100:生体および化学物質計測装置、101:生体および化学物質計測装置100の装置上に形成されたアンテナ、102:生体および化学物質計測装置100上に形成された装置駆動用の電子回路、103:整流、検波、変調、復調を行う電子回路、104:通信制御信号処理を行う電子回路ブロック、105:認証番号(ID)を格納する電子回路ブロック、106:装置100に必要な電源を供給するブロック、107:生体および化学物質計測装置100上のセンサーで検知した信号をディジタル信号に変換する回路ブロック、110:分子プローブを用いるセンサー、110a:物理あるいは化学量を計測するセンサー、111:生体および化学物質計測装置100が形成される基板、112:生体および化学物質計測装置100が形成された半導体基板、113:異種材料基板の上に形成された生体および化学物質計測装置100を構成する素子が形成される半導体層、114:半導体層113が形成された基板、115:半導体層113が形成された基板、116:バッファ層、120:オリゴDNAプローブあるいはcDNAプローブ、120a:オリゴDNAプローブあるいはcDNAプローブ、120b:120aとは異なる種類のオリゴDNAプローブあるいはcDNAプローブ、120c、d:ゲノムタイピング用プローブ(プライマー)、121:たんぱく質プローブあるいは抗体プローブ、122:分子プローブあるいは抗原プローブ、131:プローブを固定する膜、132:ゲート絶縁膜、133:MOSトランジスタのソース、134:MOSトランジスタのドレイン、135:素子分離領域、136:FETチャネル、140-142:電極、143:電極、144:酸化・還元電流、150:センサーを構成するMOSFET、151:ソースフォロワ回路を構成するMOSFET、152:回路駆動用電源、153:MOSFET150駆動用電流源、154:ソースフォロワ回路駆動用電流源、155:出力端子、156:差動増幅回路に接続されたイオン感受性のMOSFET、157:レファレンス用のセンサーを構成するMOSFET、158、159:差動増幅器を構成するMOSFET、160−162:電流源、163:差動増幅器の出力端子、164、165:センサーを構成するMOSFETのソース端子、166:目的ターゲットにマッチするプローブが固定されたFET、167:目的ターゲットにミスマッチのプローブが固定されたFET、170:フォトダイオードを構成する不純物拡散層、171:リセットMOSFET、172:リセットMOSFETを駆動するリセット信号入力端子、173:電源入力端子、174:ソースフォロワ回路を構成するMOSFET、175:ソースフォロワ回路を構成する電流源、176:ソースフォロワ回路の出力端子、177:フォトダイオードを構成する不純物拡散層、178:フォトダイオードの電源、179:フォトダイオード表面の保護膜、180:入射光側にプローブを固定したフォトダイオード構造の一部、181:光源Sの位置、182:受光部の形状、190:IDの格納あるいはセンシング情報を一時記録するメモリ、191:認証番号を格納するシフトレジスタ、192:クロックとデータを分離する回路ブロック、193:分周によりクロック信号を発生する電子回路ブロック、200:外部制御装置、201:外部制御装置200と生体および化学物質計測装置100との間で信号を送受信するための外部アンテナ、202:外部制御装置200から生体および化学物質計測装置100に向けて信号を伝達する電磁波、203:生体および化学物質計測装置100から外部制御装置200に信号を伝達する電磁波、204:外部制御装置200から生体および化学物質計測装置100に伝達されるIDデータ信号、205:生体および化学物質計測装置100から外部制御装置200に伝達されるセンシングデータ信号、206:アンテナを含む外部制御器、207:外部制御器から計測装置に伝達される各計測装置の認識番号(ID)、208:計測装置から外部制御装置に伝達されるセンシング信号、209:外部制御器から計測装置に伝達される各計測装置の信号レベル、210:計測装置から外部制御装置に伝達される計測装置のID、300:試料容器、301:試料を含む溶液、302:ターゲットDNA、303:ターゲット分子、304:ターゲットたんぱく質、305:試料を含む溶液、306:試薬、307:試薬容器、308:キャリピラリ、309:酸化還元反応中心となるインタカレータ、310:ターゲットDNA鎖、311:ターゲットDNA鎖、312:伸長したDNA、320:一次抗体(分析対象物)、321:抗原、322:二次抗体、323:二次抗体を修飾する酵素、324:基質、325:生成物、330:試料容器、331:保護コーティング剤、332:外部アンテナを保持する基板、333:外部アンテナ、335:複数の外部アンテナ、336:分注器、337:試薬溜め、338:試薬の注入口、339:外部アンテナ、340:複数のアンテナを組み合わせた外部アンテナ、341:アンテナ面を貫く磁力線の向きが互いに異なるように複数のアンテナ配置した外部アンテナ、342、343:振動発生器、346:集積された外部アンテナ、347:分注システム、348:分注器加圧用配管、349:分注器移動機構、350:装置を光学的、電磁的に遮蔽するシールドボックス、360:複数の試料を保持する試料プレート、361:測定を待つ試料プレート。

Claims (11)

  1. 複数のチップと、前記複数のチップを収める反応容器と、一の外部制御装置とを有する計測システムであって、
    前記チップは、1種のプローブと、センサと、情報通信手段と、前記チップの各々に対応した担体認識情報を記録する情報記憶手段と、前記センサの駆動に用いるクロックを発生させるクロック回路とを具備し、
    前記外部制御装置は、同時に分析対象とされる複数の前記チップの各々に対応する複数の担体認識情報を非接触的に送信し、かつ前記複数の担体認識情報に対応する前記チップから、前記センサの検出結果を非接触的に受信し、
    同時に分析対象とされる複数の前記チップの各々の前記クロック回路は、同時に分析対象とされる複数の前記チップの各々に対応する複数の担体認識情報を前記外部制御器が送信するときに、駆動されるものであり、
    同時に分析対象とされる複数の前記チップの各々の前記センサは、同時に分析対象とされる複数の前記チップの各々に対応する複数の担体認識情報を前記外部制御器が送信するときに、前記クロック回路によって駆動されることを特徴とする計測システム。
  2. 複数の前記チップは各々異なる前記プローブが固定され、かつ、前記情報記憶手段は各々異なる前記担体認識情報を記録することを特徴とする請求項1に記載の計測システム。
  3. 前記反応容器は、前記プローブと特異的結合をする物質を含む試料を供給されるものであり、前記センサは、前記特異的結合を電気的に検出することを特徴とする請求項1に記載の計測システム。
  4. 前記センサは電界効果型トランジスタを具備し、前記プローブは前記トランジスタの表面に固定され、前記特異的結合は、前記トランジスタ内部の導電率の変化によって検出されることを特徴とする請求項3に記載の計測システム。
  5. 前記センサは電極を具備し、前記プローブは前記電極の表面に固定され、前記特異的結合は、前記電極間のインピーダンスの変化によって検出されることを特徴とする請求項3に記載の計測システム。
  6. 前記センサは電極を具備し、前記プローブは前記電極の表面に固定され、前記特異的結合は、電気化学的反応により生じる電流変化によって検出されることを特徴とする請求項3に記載の計測システム。
  7. 前記センサはフォトダイオードを具備し、前記プローブは前記フォトダイオードの表面に固定され、
    前記特異的結合は、前記フォトダイオードが検出する発光反応で生じる光により検出されることを特徴とする請求項3に記載の計測システム。
  8. 特定の生体物質と特異的結合をするプローブと複数のチップとを収める反応容器と、一の外部制御器とを有する計測システムであって、
    前記チップは、前記特異的結合について検出するためのセンサと、情報通信手段と、前記チップの各々に対応した担体認識情報を記録する情報記憶手段と、前記センサの駆動に用いるクロックを発生させるクロック回路とを具備し、
    前記外部制御装置は、同時に分析対象とされる複数の前記チップの各々に対応する複数の担体認識情報を非接触的に送信し、かつ前記複数の担体認識情報に対応する前記チップから、前記センサの検出結果を非接触的に受信し、
    同時に分析対象とされる複数の前記チップの各々の前記クロック回路は、同時に分析対象とされる複数の前記チップの各々に対応する複数の担体認識情報を前記外部制御器が送信するときに、駆動されるものであり、
    同時に分析対象とされる複数の前記チップの各々の前記センサは、同時に分析対象とされる複数の前記チップの各々に対応する複数の担体認識情報を前記外部制御器が送信するときに、前記クロック回路によって駆動されることを特徴とする計測システム。
  9. 前記チップはシリコン基板を含むことを特徴とする請求項1又は請求項8に記載の計測システム。
  10. 前記チップの各々は、前記情報記憶手段に記録された担体認識情報と、前記外部制御器から送信される担体認識情報とを照合する照合回路をさらに有することを特徴とする請求項3又は請求項8に記載の計測システム。
  11. 前記外部制御器は特定レベルの信号を送信し、前記チップは前記特定レベルの信号に対応する検出信号を有するときに前記外部制御器に応答することを特徴とする請求項3又は請求項8に記載の計測システム。
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