JP4092948B2 - ロボットを用いた加工システム及び加工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワーク保持手段と加工手段とを備え、これらワーク保持手段と加工手段の一方をロボットのアーム先端に設けた加工システム及び加工方法に関し、特に加工実施時の反力によるアームの変位を抑制する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ロボットアームの先端でワークを保持し、このワークをバリ取り装置やドリル等の加工装置に押し当てて、加工を行う加工方法が知られている。また、ロボットアームの先端に加工装置を備えて加工台等に固定されたワークを加工する加工方法も広く実施されている。このような加工方法において、加工反力に抗してワーク又は加工装置を所定の位置で支えるのは複数の関節を介して連結されたアームだけである。
【0003】
周知のように、ロボットのアームを駆動するためのサーボモータは指令位置との位置偏差に応じてトルクを発生させるため、特に加工反力が大きい場合には、位置決め精度を維持しつつ加工反力に相当するトルクを発生させることは困難であった。また、ワーク又は加工装置を保持するアームの先端部では複数の関節での位置決め誤差が累積してしまい、位置決め精度はさらに悪化する。このため、例えばフライスカッタによる面削りのような加工反力の大きな加工を上記のような加工方法で行うと、加工精度が確保できない等の問題があった。
【0004】
この問題を改善するものとして、特開2001−246528号公報に開示されたものがある。この公報には、図8及び図9に示すように、多関節ロボット100が床面Fに立設したコラム101に設けられた上下方向に摺動可能な摺動テーブル102を備え、ロボットアームの先端にワークWを保持する保持部103を取り付け、保持部103を支持枠104に係合させた状態でガイドレール105に沿って上下移動させることにより、ワークWをカバー装置106の内部に設けられた加工装置107によって加工する工作システムが開示されている。このものでは、ロボットアームによりワークWを保持する保持部103を支持枠104に係合させた状態で、ガイドレール105に沿って上下移動させて加工を行うので、加工反力によるアームのたわみやブレが抑えられ、加工反力の大きな加工を行う場合でも、加工精度をある程度維持することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この工作システムでは、ワークWと加工装置107との間で発生する加工反力が、ロボット100の各アームや関節、コラム101、床面F、及び加工装置107を固定するカバー装置106を介して支えられる。即ち、ワークWに加わる加工反力が、多くの構成装置を介して支えられるために、加工時の剛性が不足する場合があった。また、カバー装置106を設置するためのスペースが必要になるとともに、支持枠104をガイドレール105に沿って上下移動させるための機構及びカバー装置106が必要になるので、相応のコストが掛かっていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記の課題を解決するためになされたものである。請求項1の発明では、加工時には前記ワークをはさんで前記加工手段とは反対に位置する前記支持手段を、前記ロボットの加工を行うための動作に伴って移動するロボットの構成部材の一部に固定し、且つ該ロボットによる前記ワークの加工時において前記支持手段が前記アームの先端に係合した状態を維持するように構成されており、前記ロボットは、前記加工時において前記アームの先端を前記加工手段とは逆の方向へ付勢して前記支持手段に対して押し付けることとした。また請求項8の発明では、前記ワークをはさんで前記加工手段とは反対側に位置するように前記支持手段を前記ロボットを構成する構成部材の一部に固定し、前記ロボットのワーク加工時にはそのロボットの動作によって移動されることにより、前記ロボットのアームの先端が前記支持手段に係合した状態で加工を行うとともに、前記加工時において前記ロボットは前記アームの先端を前記ワークの加工箇所とは逆の方向へ付勢して前記支持手段に対して押し付けるようにした。
【0007】
これにより、加工実施時にアームの先端近傍又はワーク保持手段が支持手段により支持されるので、加工反力によるアームのたわみやブレが抑えられるとともに、この支持手段はワーク加工時のロボット構成部材の動きに伴って移動するので、支持手段を動作させるための機構を削減できる。なお、本明細書において、「アームの先端近傍」とは、ロボットアーム自体の先端付近又はロボットアームの先端に取り付けられたワーク保持手段若しくは加工手段をいうものである。即ち、ワークの加工箇所で発生する加工反力や振動等を支えるのに有効な領域をいうものである。
【0008】
請求項2の発明では、請求項1において、支持手段は、前記構成部材の動作によってのみ移動し、他に前記支持手段を移動させるための特別な機構を有しないこととした。
【0009】
これにより、支持手段を移動させるための特別な機構が不要になるので、コストの低減が可能となる。
【0010】
請求項3の発明では、請求項1又は2において、ロボットは、直線方向に摺動する摺動台を有する直動軸と、前記摺動台に取り付けられ、旋回動作可能な第一アームと、前記第一アームの先端部に取り付けられ、旋回動作可能な第二アームとを少なくとも備え、前記第一アームと第二アームとの姿勢を一定にした状態で前記摺動台を摺動させることにより加工を行うこととした。
【0011】
これにより、第一アームと第二アームの姿勢を一定にし、直動軸のみの動作によって加工が行われるので、ワーク保持装置又は加工装置を安定的に支持した状態で加工ができる。
【0012】
請求項4の発明では、請求項3において、支持手段は、前記摺動台に固定されていることとした。
【0013】
これにより、支持手段はアームよりも剛性の高い摺動台に固定され、直線状に動作するので、安定した精度のよい加工が行える。
【0014】
請求項5の発明では、請求項3又は4において、ワーク保持手段と加工手段の一方をアームの先端に取り付けるとともに他方を前記直動軸の側方に設けることとした。
【0015】
これにより、ワーク保持手段と加工手段との間に介在する部材等を最小限にすることができ、加工反力に対する剛性を最大限に高めることができる。また、加工システムの設置に必要なスペースを小さくすることができる。
【0016】
請求項6の発明では、請求項3乃至5の何れか一項において、第二アームは第一アームよりも短いアーム長を有し且つ第一アームとオフセットして取り付けられていることにより、第二アームの先端部がワークを保持した状態で第一アームの先端部と摺動台との間を通過できるようにした。
【0017】
これにより、ワークを移動する際の経路の自由度が増し、例えば直動軸の両側方に異なる種類の加工装置を設けた場合等に、最短の移動距離で複数の加工を行うことができる。
【0018】
請求項7の発明では、支持手段には一端が解放された半円状の開口部が設けられ、この開口部にアームの先端近傍の円筒部が係合することとした。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態における加工システムについて図1から図7に基づいて説明する。図1及び図2は本発明の加工システムの要部を示したものであり、床面Fに立設した直動軸10を備えたロボット1と、その直動軸10の一方の側面に設けられたフライス加工装置2と、他方の側面に設けられた穴あけ加工装置3とを示したものである。図1は本加工システムを上方から見た図であり、図2は側方から見た図である。
【0021】
ロボット1は、直動軸10と、直動軸10に沿って鉛直方向に動く摺動台11と、摺動台11に連結された第一アーム12と、第一アーム12の先端部に連結された第二アーム13と、第二アーム13の先端部に連結された手首部14とから構成される。
【0022】
摺動台11は、図略のサーボモータと送りねじ機構により、直動軸10に沿って鉛直方向に昇降可能になっている。摺動台11には、第一アーム12の基端部が連結されており、第一アーム12は水平方向に旋回可能である。第二アーム13は、鉛直軸13xにおいて第一アーム12の先端部に連結され、水平方向に旋回可能である。第二アーム13の先端部には3自由度を有する手首部14が連結されている。手首部14先端のフランジ部14fには、図3に示すような、ワークWを保持するためのハンドH(ワーク保持手段)がボルトにより固定されている。ハンドHは、チャックH1を開閉することでワークWを保持する。
【0023】
図1及び図2に示すように、第二アーム13は第一アーム12よりも短く、且つ第一アーム12とオフセットして取り付けられており、さらにモーターやケーブル等の障害物もないので、第二アーム13の先端部及び手首部14が、ワークWを保持したまま、第一アーム12の下方を通過可能である。
【0024】
第一アーム12はサーボモータ12aにより駆動され、第二アーム13はサーボモータ13aにより駆動される。手首部14は、サーボモータ14a,14b,14cによって駆動される。直動軸10と合わせ、ロボット1は6自由度を持つことになるので、可動範囲内のあらゆる位置に、あらゆる姿勢でワークWを保持できる。
【0025】
フライス加工装置2は、固定部材20により直動軸10の側面に固定されており、カバー21と、カバー21に設けられた主軸モータ22と、主軸モータ22の回転軸に装着されたフライスカッタ23とからなる。
【0026】
穴あけ加工装置3は、固定部材30により直動軸10の側面に固定されており、刃具を備えたドリル31と、ドリル31とは径の異なる刃具を備えたドリル32と、ドリル31及びドリル32を180°反転させた状態で固定する回転盤33と、回転盤33を180°回転駆動する回転装置34とからなる。
【0027】
本発明の特徴の一つとして、摺動台11には、図4に示すように支持部材4(支持手段)が固定されている。支持部材4は、図5に示すように、固定部40と、半円状の開口部が設けられた支持部41とからなる。支持部41の開口部は、ハンドHの円筒部H2に対応した寸法を有している。図3に示すように、この開口部にはハンドHの円筒部H2が係合可能になっている。
【0028】
このように構成された本実施形態に係る加工システムは、ロボット1がワークWを保持したまま、このワークWにフライス加工装置2によるフライス加工と、穴あけ加工装置3による穴あけ加工とを施すものである。このような加工態様では、ワークWが工具から受ける反力がロボット1の各軸に作用し、ロボットの姿勢を変位させようとする。穴あけ加工等ではこの反力が小さいので、ロボットの姿勢がさほど影響を受けることはないが、フライス加工等では反力が大きいため、ワークWの位置を指令位置に精度良く位置決めすることが難しい。大きな反力にも抗することができるように、アーム等の剛性を高め、且つサーボモータの容量を大きなものにすれば、相当のコストアップが伴うこととなる。そこで、本発明では、ワークWの加工中にアームの先端近傍を支持部材4によって支持することとしたのである。
【0029】
次に、本実施形態における加工手順を、図6のフローチャートによって説明する。まず、図略のコンベア等によって搬送されてくるワークWをハンドHに設けられたチャックH1よって把持して取り出す(S100)。次に、ロボット1の各軸の動作により、ハンドHの円筒部H2を支持部材4の開口部に係合する(S102)。このとき、ワークWはフライス加工装置2の上方に位置しているものとする。この状態でフライス加工装置2のフライスカッタ23の回転を開始する(S104)。フライスカッタ23の回転速度が所定の速度に達するのに十分な時間が経過した後、摺動台11を下方に摺動させ、ワークWにフライス加工を施す(S106)。この加工の間、第一アーム12、第二アーム13及び手首部14の各軸は、手首部14のフランジ部と支持部材4の開口部との係合状態を保ったままの姿勢で、動作しない。なお、フライスカッタ23のY軸方向の位置は、ワークWに所定の寸法で加工が行われるよう、予め調整されている。
【0030】
フライス加工が終了すると、第一アーム12、第二アーム13及び手首部14の各軸の動作により、支持部材4との係合状態を解除して(S108)、ワークWを穴あけ装置3の近傍に移動する(S110)。この際、ワークWの移動距離が最短になるように、第一アームの下方をワークWが通過するように各軸を制御する。次に、ワークWの位置及び姿勢を制御して、ドリル31による穴あけ加工を施す(S112)。ドリル31による穴あけ加工が終了したら回転装置34により回転盤33を180°回転させてドリル32とドリル31とを反転し、ワークWの位置及び姿勢を制御して、ドリル32による穴あけ加工を施す。これにより、全ての加工が終了するので、図略のワーク搬出部にワークWを載置する(S116)。この後、ワークWは図略のコンベア等により次の加工工程に搬送される。
【0033】
上記のように加工実施時には、ハンドHの円筒部H2を支持部材4の開口部に係合した状態で、ハンドHをフライス加工装置2とは逆の方向へ押し付けるようにしてもよい。この場合には、加工時における加工反力は、支持部材4で受け止められることになる。このようにすることにより、ハンドHの円筒部H2と支持部材4の開口部との間に隙間(ガタ)があったとしても、ハンドHはフライス加工装置2とは逆の方向へ押し付けられているので、加工時の振動の発生を抑えることができる。なお、この場合の押し付け力は、加工反力に抗することができるほど大きな力を必要としないので、ハンドHをフライス加工装置2の方へ押し付ける場合ほど大きくなくてよい。即ち、発生すべき力の最大値が小さくて済むので、より軽量で安価なロボットでも、本発明に係る加工システムを実施することができる。
【0034】
直動軸10の両側方に大きな加工反力が発生する加工装置を備える場合には、図7に示すように、支持部材の両端に支持部を設ければよい。また、支持部材にアクチュエータ等を備え、支持部の位置がX軸方向に移動可能としてもよい。これにより、ワークWの被加工面が大きい場合でも対応することができる。
【0035】
以上説明したように、本実施形態の加工システムによれば、加工時に支持部材4を移動させるための機構等が不要であるという効果がある。即ち、摺動台11は加工実施時に下降し、これに連れて支持部材4が下降するが、この摺動台11の動きは支持部材4の有無に関係なく、ワークWの加工を行うために必須の動作である。支持部材4を摺動台11に固定したことにより、支持部材4を摺動するためのガイドや駆動装置類を一切省くことができ、かつ、ワークWの動きと完全に同期した状態でハンドHを支持することができるのである。
【0036】
さらに、ワークWに加工を施す加工装置(フライス加工装置2)が直動軸10の側面に設けられているので、ワークWと加工装置との間に介在する部材が最小限となり、加工時の剛性が高まることによって加工精度を向上できるとともに、加工システムの設置スペースを最小限とすることができるという効果がある。
【0037】
またさらに、第二アーム13は第一アーム12よりも短く、且つ第一アーム12とオフセットして取り付けられいるので、例えばフライス加工から穴あけ加工に移る際などに、ワークWが第一アームの下を通過することができ、移動時間を短縮することができるという効果もある。
【0038】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、以下のように変形してもよい。
(1)加工装置としては、フライス加工装置2と穴あけ装置3を例示したが、他の加工装置にも適用できることは当然であり、例えば砥石による研削加工装置や研磨装置、溝加工装置などに応用してもよい。
(2)前記実施形態では、ロボット1でワークWを保持し、これを加工装置に押し当てて加工する場合について説明したが、ロボット側に加工装置を設け、加工台に固定したワークに対して加工を行うようにしてもよい。
(3)前記実施形態では、摺動台11の下降時にフライス加工が行われるようにしたが、上昇時に加工を行うようにしてもよいことは言うまでもない。複数回の加工を行う場合には、上下方向への往復運動時にそれぞれ加工が行われるようにしてもよい。
(4)前記実施形態では、直動軸10が床面Fに対し垂直に立設した場合について説明したが、これに限らず、直動軸が水平方向若しくは床面に対して斜めに設置されていてもよい。又は直動軸が天吊りされていてもよい。
(5)加工装置は必ずしも直動軸10の側面に設ける必要はなく、この近傍に設けられていれば本発明の効果を奏することができる。
(6)前記実施形態では直動軸を有するロボットを用いた場合について説明したが、直動軸とロボットとは別個の製品として市販されているのものを結合したものでも本発明を実施できることは当然である。
(7)前記実施形態では旋回動作可能な第一アーム12及び第二アーム13とを設けることとしたが、この一方又は両方を直動軸としてもよい。
(8)手首部14は必ずしも3自由度を有するものでなくともよい。あるいは手首部の自由度がなく、第二アーム13の先端にワーク保持装置若しくは加工装置を備えるようにしてもよい。
(9)支持部材4の支持部の形状は半円状若しくはU字上に限らず、ハンドHの形状や加工の種類に応じて最適な形状及び構造を選択すればよい。
(10)図5又は図7に示すように、保持部は半円形の開口部を備えているので、必要があれば、加工時にアーム先端のフランジを回転し、ワークWを回転させながら加工するようにしてもよい。これにより、さらに複雑な加工を行うこともできる。
(11)支持部材4にスライド機構等を設け、加工を施しながらスライドさせるようにしてもよい。これにより、例えば特開平7−68450号公報に示すようなスクロール加工等の加工にも対応できる。
【0039】
なお、本発明としては上記したものに限定されるものではなく、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記載から当業者が認識することができる本発明の技術的思想に反しない限り、変更および付加が可能である。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、加工中にアームの先端を支持する支持手段がロボットを構成する部材の一部に固定され、ワーク加工時の前記アームの動作に追従して支持状態を維持したまま移動することとしたので、支持手段を動作させるための機構を省略できコストの削減が可能になるとともに設置スペースを小さくできる。また、加工手段からワーク保持手段に至る間に介在する部材を最小にすることができるので、加工時の剛性が高まり、加工精度を向上させることが可能となる。さらにロボットは、前記加工時において前記アームの先端を前記加工手段とは逆の方向へ付勢して前記支持手段に対して押し付けるようにしたので、加工時における加工反力は前記支持手段で受け止められ、アーム先端と支持手段の係合部のがたは除去されワークを高精度に位置決めできることはもちろんのこと、ロボットの押し付け力も、加工反力に抗するような大きな反力は必要なく、能力の低い小型で安価のロボットでシステムを構成できる効果を有する。
【0041】
また、直線方向に摺動する摺動台にワーク保持手段を固定し、この摺動台の摺動により加工が行われるようにすれば、ロボットの姿勢が安定した状態で加工が行えるので、さらに加工精度を上げることが可能となる。
【0042】
またさらに、前記摺動台に連結した第一アームと該第一アームの先端部に連結した第二アームとを少なくとも備え、第二アームのアーム長を第一アームよりも短くし、かつ第二アームと第一アームとをオフセットして取り付けるようにすれば、ワークの移動を最短距離で行うことができるので、サイクルタイムを短縮することができる。この効果は直動軸の両側方に加工装置を備える場合に特に顕著である。
【0043】
またさらに、アームの先端にワーク保持手段を取り付けるようにすれば、ワークの搬入から搬出に至るまで、ワークを保持したまま様々な加工を行うことができる。即ち、搬入したワークを加工台に載置し加工後に再度保持する等の必要がないので、短時間で効率の良い加工が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における加工システムの要部を示した説明図である。
【図2】本発明の実施形態における加工システムの要部を示した説明図である。
【図3】本発明の実施形態におけるワーク保持手段及びワーク保持手段と支持部材との係合状態を示す説明図である。
【図4】本発明の実施形態における支持部材の取り付け状態の一例を示す説明図である。
【図5】本発明の実施形態における支持部材の形状の一例を示す説明図である。
【図6】本発明の実施形態における加工システムの加工手順を示したフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態における支持部材の形状の他の一例を示す説明図である。
【図8】従来の加工システムの構成例を示す説明図である。
【図9】従来の加工システムの構成例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ロボット
10 直動軸
11 摺動台
12 第一アーム
13 第二アーム
14 手首部
2 フライス加工装置
3 穴あけ加工装置
4 支持部材
W ワーク
H ハンド
Claims (8)
- ワークを保持するワーク保持手段と、前記ワークに対して加工を行う加工手段と、前記ワーク保持手段をアームの先端に取り付けたロボットと、前記ワークの加工中に前記アームの先端を支持する支持手段とを備え、前記アームの先端を前記支持手段によって支持した状態を維持しつつ前記ワークと前記加工手段を相対移動させることにより加工を行うロボットを用いた加工システムにおいて、
加工時には前記ワークをはさんで前記加工手段とは反対に位置する前記支持手段を、前記ロボットの加工を行うための動作に伴って移動するロボットの構成部材の一部に固定し、且つ該ロボットによる前記ワークの加工時において前記支持手段が前記アームの先端に係合した状態を維持するように構成し、
前記ロボットは、前記加工時において前記アームの先端を前記加工手段とは逆の方向へ付勢して前記支持手段に対して押し付けることを特徴とするロボットを用いた加工システム。 - 請求項1に記載のロボットを用いた加工システムであって、
前記支持手段は、前記構成部材の動作によってのみ移動し、他に前記支持手段を移動させるための特別な機構を有しないことを特徴とするロボットを用いた加工システム。 - 請求項1又は2に記載のロボットを用いた加工システムであって、
前記ロボットは、直線方向に摺動する摺動台を有する直動軸と、
前記摺動台に取り付けられ、旋回動作可能な第一アームと、
第一アームの先端部に取り付けられ、旋回動作可能な第二アームとを少なくとも備え、
前記第一アームと第二アームとの姿勢を一定にした状態で前記摺動台を摺動させることにより加工を行うことを特徴とするロボットを用いた加工システム。 - 請求項3に記載のロボットを用いた加工システムであって、
前記支持手段は、前記摺動台に固定されていることを特徴とするロボットを用いた加工システム。 - 請求項3又は4に記載のロボットを用いた加工システムであって、
前記ワーク保持手段と前記加工手段の一方をアームの先端に取り付けるとともに他方を前記直動軸の側方に設けたことを特徴とするロボットを用いた加工システム。 - 請求項3乃至5の何れか一項に記載のロボットを用いた加工システムであって、
前記第二アームは前記第一アームよりも短いアーム長を有し且つ前記第一アームとオフセットして取り付けられていることにより、前記第二アームの先端部が前記ワークを保持した状態で前記第一アームの先端部と前記摺動台との間を通過できるように構成したことを特徴とするロボットを用いた加工システム。 - 請求項1乃至6の何れか一項に記載のロボットを用いた加工システムであって、
前記支持手段には一端が開放された半円状の開口部が設けられ、前記開口部に前記アームの先端の円筒部が係合することを特徴とするロボットを用いた加工システム。 - ワークを保持するワーク保持手段と、前記ワークに対して加工を行う加工手段と、前記ワーク保持手段と加工手段の一方をアームの先端に取り付けたロボットと、前記ワークの加工中に前記アームの先端を支持する支持手段とを備え、前記アームの先端を前記支持手段によって支持した状態を維持しつつ前記ワークと前記加工手段とを相対移動させることにより加工を行うロボットを用いた加工方法において、
前記ワークをはさんで前記加工手段とは反対側に位置するように前記支持手段を、前記ロボットを構成する構成部材の一部に固定し、前記ロボットのワーク加工時にはそのロボットの動作によって移動されることにより、前記ロボットのアームの先端が前記支持手段に係合した状態で加工を行うとともに、前記ロボットは、前記加工時において前記アームの先端を前記加工手段とは逆の方向へ付勢して前記支持手段に対して押し付けることを特徴とするロボットを用いた加工方法。
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