JP4092915B2 - シクロペンタノールの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シクロペンタノールの製造方法に関し、さらに詳しくは固体酸触媒の存在下にシクロペンテンを水和させるシクロペンタノールの製造方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、固体酸触媒の存在下にオレフィンを水和させてアルコールを製造する方法が知られている(特開昭60−104028号公報等参照)。また、オレフィンの水和反応には、気相、液相及び気液混相の反応形式が知られている。固体酸触媒は主に気液混相の反応において使用され、他系統の酸触媒に比してオレフィンの転化率が高いという利点がある。
【0003】
ところで、このオレフィンの水和反応は平衡反応であり、各種の反応条件が設定されればオレフィンのアルコールへの転化率は平衡定数により定まるが、シクロペンテンの水和反応の場合にはこの転化率が非常に低いことが知られている。このため、反応条件を変化させてシクロペンテンのシクロペンタノールへの転化率を高めることが考えられ、従来から、水をオレフィンに対して過剰量使用することが一般的に行なわれていた。例えば特開昭60−166632号公報には、固体酸触媒を用いたシクロペンテンの水和反応において、シクロペンテン/水のモル比を1/10にして、すなわち、水を大過剰に用いて11%の転化率が得られる旨が記載されている。
【0004】
しかしながら、この文献に記載された方法は水を大過剰に用いるため、反応液から目的物であるシクロペンタノールを効率よく取り出すことが困難であった。
すなわち、反応液からシクロペンタノールを単離する方法としては、反応液全体を蒸留する方法か、あるいは反応液を油水分離した後に有機相を蒸留する方法が考えられる。
【0005】
前者の方法によってシクロペンタノールを得る場合には、蒸留塔上部から未反応の水とシクロペンテンは効率よく回収できるが、蒸留塔下部から抜き出した液はシクロペンタノールと水の混合物となるため、再蒸留が必要となる。しかし、シクロペンタノールは水と共沸混合物を形成するため蒸留収率が低く、シクロペンタノールの損失が多い。またこの方法では、水の気化熱がシクロペンテンの気化熱に比べて著しく高いためエネルギー損失が大きいという問題がある。
【0006】
後者の方法では、水を気化させる必要がなく、上記の方法に比べてエネルギー損失は少ないが、シクロペンタノールは水相にも約3%濃度で溶解しているため、有機相を蒸留して得られるシクロペンタノールの収率が低下し、生産性が著しく低下する。
【0007】
その他の方法として、シクロペンタノールが溶解した水相を反応器に戻すことにより、シクロペンタノールのトータルの生産効率を高めることも考えられる。しかし、この方法では回収する水が多いために循環に要するエネルギーが増大し、生産コスト面から好ましくない。さらに、反応器の入り口付近のシクロペンタノール濃度が既に平衡状態に近いため、シクロペンタノール濃度が低い場合に比べて反応速度が低下し、反応器全体の単位触媒当たりのシクロペンタノールの生成量が減少し、触媒費用の増大を招くことになる。
【0008】
また、USP.4469905号には酸性イオン交換樹脂を用いたC2〜C6アルケンの水和反応において、水相からアルコールを第三成分である溶剤を用いて抽出するプロセスが記載されている。しかしながら、この文献に記載された水和反応は主にプロピレンの水和反応である。また、このプロセスをシクロペンテンの水和反応に適用する場合には、抽出溶媒中にシクロペンタノールがほとんど抽出されないという問題があるほか、第三成分を加えるため、抽出後に第三成分とシクロペンタノールとを分離する新たな工程が必要となり、生産効率の点から好ましいものとはいえない。
【0009】
このように、従来の固体酸触媒の存在下にシクロペンテンを水和させるシクロペンタノールの製造方法においては、高い生産効率でシクロペンタノールを製造することが困難であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる実情に鑑みてなされたものであり、シクロペンテンを水和させてシクロペンタノールを製造する方法において、高い生産性が達成されるシクロペンタノールの製造方法を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題の解決を図るべく、固体酸触媒の存在下におけるシクロペンテンの水和反応を鋭意検討した。その結果、シクロペンテンの水和反応においては、シクロペンテン/水のモル比を1.0以上にすることはシクロペンテンからシクロペンタノールへの転化率の点からは不利となるが、水の使用量が少なくなるため、水相へシクロペンタノールが逃げにくい効果が得られ、製造プロセス全体からみると、シクロペンタノールの高い生産性が達成されることを見出した。
【0012】
また本発明者らは、シクロペンタノールのより高い生産性を達成するためには、上記の条件に加え、▲1▼シクロペンテンの水和反応を固体酸触媒が充填された固定床反応器を使用して行うのが好ましいこと、▲2▼シクロペンテンと水の混合液を該固定床反応器内を特定の平均線速度以上で流通させるのがより好ましいこと、および▲3▼このシクロペンテンの水和反応を特定の温度範囲で行うことがさらに好ましいことを見出し、本発明を完成させるに到った。
【0013】
かくして本発明によれば、固体酸触媒の存在下にシクロペンテンの水和反応を行なうシクロペンタノールの製造方法であって、シクロペンテン/水のモル比が1.0以上のシクロペンテンと水とを含む混合液を、前記固体酸触媒と接触させる工程を有するシクロペンタノールの製造方法が提供される。
【0014】
本発明の製造方法においては、前記混合液を固体酸触媒と接触させる工程が、前記混合液を固体酸触媒が充填された固定床反応器内に供給する工程であるのが好ましく、前記混合液を固定床反応器内に供給し、該反応器内を空塔基準の平均線速度2m/hr以上で流通させる工程であるのがより好ましい。
また本発明の製造方法においては、前記混合液を固体酸触媒と接触させる工程が、前記混合液を固体酸触媒と135〜155℃で接触させる工程であるのがさらに好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のシクロペンタノールの製造方法を詳細に説明する。
本発明に用いられるシクロペンテンは公知物質であって、沸点44℃の液体である。シクロペンテンは、市販品または公知の方法で製造したものを使用できる。またシクロペンテンは、固体酸触媒の触媒活性の低下を抑制するために、例えば、チオ硫酸塩、塩化第二鉄等の還元剤で処理する方法、ゼオライト、固体酸触媒等の固体酸と予め接触させる方法等により、過酸化物等の酸化性物質の含有量を低減した後に使用するのが好ましい。
【0016】
本発明は、シクロペンテン/水のモル比が1.0以上のシクロペンテンと水との混合液を反応原料として用いることを特徴とする。シクロペンテンのシクロペンタノールへの転化率の観点からはシクロペンテン/水のモル比は低い方が好ましい。しかし、水の使用量が増加するため、反応混合物からのシクロペンタノールの単離収率が低下し、また、反応に用いた水を再利用する場合に循環のためのエネルギー消費も大きくなる。シクロペンテン/水のモル比が1.0以上のシクロペンテンと水の混合液を原料として用いることにより、転化率と単離効率の両面のシクロペンテンの製造プロセス全体からみたシクロペンタノールの高い生産性が達成される。
【0017】
本発明においては、シクロペンテン/水のモル比が1.0以上の混合液であれば特に制限されることなく使用できるが、シクロペンタノールの取り出し効率の観点から、混合液のシクロペンテン/水のモル比は1.05〜5.0であるのが好ましく、1.2〜3.0であるのがより好ましい。
【0018】
シクロペンテンと水とを含む混合液はシクロペンテンと水を混合して調製することができる。また、反応混合物から回収された水をリサイクル使用する場合には、水和反応が阻害されない範囲で少量のシクロペンタノールなどを含むものを使用することができる。
【0019】
本発明では、シクロペンテンと水との水和反応触媒として固体酸触媒を用いる。本発明に用いられる固体酸触媒は、常温(20〜30℃)で固体状の酸触媒であって、水に不溶性又は難溶解性のものをいう。
【0020】
固体酸触媒としては、例えば、酸性イオン交換樹脂、金属酸化物、ジルコニウム化合物などが挙げられる。これらの中でも、他系統の水和反応触媒に比してシクロペンテンのシクロペンタノールへの転化率が高いという利点があること、および後述する固定床反応器の使用により好適であることから、酸性イオン交換樹脂の使用が特に好ましい。
【0021】
酸性イオン交換樹脂は、微細な三次元網目構造の高分子基体に酸性のイオン交換基を有する不溶性で多孔質の合成樹脂からなり、一般的に陽イオン交換樹脂と称されるものである。酸性イオン交換樹脂としては、イオン交換基としてスルホン酸基またはカルボン酸基を有し、イオン交換基が結合する高分子基体として、フェノールとホルムアルデヒドを縮重合させて得られる高分子基体や、スチレンまたはハロゲン化スチレンとジビニルベンゼンとの共重合体基体を有するものが挙げられる。これらの中でも、入手容易性および取扱い性等の観点から、イオン交換基としてスルホン酸基を有するスルホン酸型強酸性イオン交換樹脂の使用が好ましく、スチレンまたはハロゲン化スチレンとジビニルベンゼンとの共重合体を高分子基体とし、イオン交換基としてスルホン酸基を有するスルホン酸型スチレン系強酸性イオン交換樹脂の使用がより好ましい。
【0022】
また酸性イオン交換樹脂は、酸性イオン交換樹脂の幾何学的構造面からの分類としてゲル型とポーラス型に大別することができるが、本発明においては、ゲル型樹脂およびポーラス型樹脂のいずれも使用することができる。かかる酸性イオン交換樹脂は、通常プロトン型で使用され、通常の再生処理を行なうことにより繰り返して使用することができる。
【0023】
酸性イオン交換樹脂の好ましい具体例としては、三菱化学(株)製のスチレン系強酸性陽イオン交換樹脂ゲル型DIAION SK1B、SK012、SK104、SK106、SK110、SK112、SK116;スチレン系強酸性陽イオン交換樹脂ポーラス型PK208、PK212、PK216、PK220、PK228;スチレン系強酸性陽イオン交換樹脂ハイポーラス型HPK25;耐熱性スチレン系強酸性陽イオン交換樹脂RCP145;バイエル社製の強酸性バイエルキャタリストゲル型K1221、K1431、K1481、K1491;強酸性バイエルキャタリストマクロポーラス型K2431、K2621、K2641;ローム・アンド・ハース社製のアンバーライト(XE−284)等が挙げられる。これらの樹脂の中でも、耐熱性スチレン系強酸性陽イオン交換樹脂の使用が特に好ましい。
【0024】
酸性イオン交換樹脂の型には、イオン交換基のプロトン部分がそのままプロトンであるプロトン酸型、前記イオン交換樹脂のプロトンがアルカリ金属イオンに交換されたアルカリ金属塩型があるが、プロトン型の酸性イオン交換樹脂が好ましい。
【0025】
プロトン型の酸性イオン交換樹脂としては、市販されているものをそのまま使用することができる。また、例えば希塩酸、希硫酸等の希酸中に酸性イオン交換樹脂を添加し、20℃から100℃で数分から数十時間放置又は撹拌することにより、あるいはカラム中に充填した酸性イオン交換樹脂をカラムの一方の側から溶出する液が酸性となるまで希酸を流通させる方法によって前処理したものを使用することもできる。前処理したイオン交換樹脂は、蒸留水又は脱イオン水で十分に洗浄して過剰の酸を除去した後に使用するのが好ましい。また、酸性イオン交換樹脂は、通常の再生処理を行なうことにより繰り返して使用することができる。
【0026】
金属酸化物としては、例えば、Ge、Sn、Pb、B、Al、Ga、Zn、Cd、Cu、Fe、Mn、Ni、Cr、Mo、W、Ti、Zr、Hf、Y、La、Ce、Yb、Siからなる群から選ばれる金属の酸化物の1種または2種以上、ゼオライト、複酸化物などが挙げられる。
【0027】
ゼオライトとしては、例えば、モルデナイト、エリオナイト、フェリナイト、モービル社発表のZSM系ゼオライト等の結晶性アルミノシリケート、およびホウ素、鉄、ガリウム、チタニウム、銅、銀等の異元素を含有するメタロアルミノシリケートやメタロシリケート等が挙げられる。さらに、ゼオライトとしてMg、Ca、Sr等のアルカリ土類元素、La、Ce等の希土類元素、Fe、Co、Ni、Ru、Pd、Pt等の第VIII族元素の少なくとも1種のカチオン種で交換されたものや、Zr、Hf、Cr、Mo、W、Th等を含有させたゼオライトを使用することもできる。本発明に用いられるゼオライトとしては、通常プロトン交換型(H型)が用いられる。
【0028】
複酸化物は、2種以上の金属酸化物からなる高次酸化物のうち、その構造において酸素酸としての基イオンの存在が認められないような化合物である。
複酸化物としては、例えば、タングステン化合物とジルコニウム化合物からなる非水溶性の二元系触媒が挙げられる。
【0029】
二元系触媒としては、タングステン化合物の1種または2種以上とジルコニウム化合物の1種または2種以上を含む非水溶性のものであれば、その組成や組成割合等は特に制約されない。この二元系触媒のタングステン/ジルコニウム原子比は0.1〜8が好ましく、0.5〜5であるのがより好ましい。タングステン/ジルコニウム原子比が0.1より小さい場合には十分な触媒活性が得られない一方で、タングステン/ジルコニウム原子比が8より大きい場合には選択率が低下する。
【0030】
二元系触媒は、例えば、タングステン酸塩とジルコニウム塩類から得ることができる。タングステン酸塩としては、例えば、MWO(式中、Mは金属イオンまたはアンモニウムイオンを表し、aは1または2を表す。)で表されるオルトタングステン酸塩、パラタングステン酸塩、メタタングステン酸塩等が挙げられる。
【0031】
また、ジルコニウム塩類としては、例えば、ZrO(NOおよびその水和物、ZrOCl、ZrO(CHCO、Zr(SO、ZrX、ZrOX(ここで、XはCl、Br、I等のハロゲン原子を表す。)等が挙げられる。これらの中でも、取扱い性および高活性な触媒が得られる観点から、ZrO(NOおよびその水和物の使用が好ましい。
【0032】
これらの中でも、二元系触媒としては、メタタングステン酸アンモニウムの水溶液と硝酸ジルコニル(ZrO(NO)の水溶液を混合して、タングステン−ジルコニウム化合物懸濁液から得られる非水溶性のタングステン−ジルコニウム二元系触媒を用いるのがより好ましい。
【0033】
ジルコニウム化合物としては、ジルコニウム水酸化物と硫酸または水溶性の硫酸塩との反応生成物を好ましく例示することができる。ジルコニウムの水酸化物としては、例えば、水酸化ジルコニアや水酸化ジルコニウム等を、また、水溶性の硫酸塩としては、硫酸アンモニウム等をそれぞれ使用することができる。
【0034】
ジルコニウム水酸化物と硫酸または水溶性の硫酸塩との反応生成物の具体例としては、硫酸ジルコニアや水酸化ジルコニウムと硫酸アンモニウムの反応生成物が挙げられる。硫酸ジルコニアは、水酸化ジルコニウムと硫酸または水溶性硫酸塩の水溶液を混合した後、水分のみを除去し、所定温度で焼成する方法等により製造することができる。上記水溶性硫酸塩は、カチオンが金属でないものであれば特に限定されない。これらの触媒の焼成温度は300℃〜1200℃の範囲が好ましく、350℃〜900℃の範囲がより好ましい。焼成温度が300℃より低いと、硫酸根とジルコニアの結合が弱くなり、焼成温度が1200℃より高いと結晶化の進行に伴う比表面積が減少し、触媒活性が低下する。
【0035】
これらのジルコニウム化合物の中では、入手容易性、取扱い性および高い触媒活性を有する観点から、硫酸ジルコニアの使用が特に好ましい。硫酸ジルコニアを触媒として使用する場合、より高い触媒活性および反応選択性を得るためには、硫酸ジルコニアの硫酸/ジルコニア比は、重量基準で0.01〜1.5が好ましく、0.05〜0.5がより好ましい。
【0036】
固体酸触媒の使用量は特に制限されず、反応のスケールに応じて使用量を適宜定めることができる。
シクロペンテンと固体酸触媒とを接触させる方式は特に制限されず、例えば、反応器内にシクロペンテンと水とを含む混合液に固体酸触媒を添加して撹拌を行なう回分式や、固体酸触媒を充填した固定床反応器内をシクロペンテンと水とを含む混合液を流通させる連続式を採用することができる。本発明においては、生産効率の観点から固定床反応器を使用する連続式が好ましい。
【0037】
固定床反応器を使用する場合、固定床反応器の大きさや形状などは特に制限されず、反応のスケールに応じて公知の反応器を選定、使用することができる。また固定床反応器は、生産効率をより高めるために、複数個を直列または並列に連結させて使用することもできる。
【0038】
固定床反応器は、内部に所定量の固体酸触媒を充填して設置される。固体酸触媒が充填された固定床反応器を所定温度に加熱し、反応器の入口からシクロペンテンと水を含む混合液を所定圧力で供給して、該反応器内でシクロペンテンを水とを水和反応させ、該固定反応器の出口からシクロペンタノールを含む反応混合物を取り出すことができる。
【0039】
シクロペンテンと水を含む混合液を反応器内に供給し、流通させるときの液空間速度は、通常0.01〜100〔流量(リットル/hr)/触媒量(リットル)〕、好ましくは0.1〜20〔流量(リットル/hr)/触媒量(リットル)〕の範囲である。
【0040】
また平均線速度は、空塔基準で2m/hr(時間)以上であるのが好ましい。平均線速度を2m/hr以上とすることにより、水和反応の転化率および選択率をより高めることができる。ここで、平均線速度とは、前記固定床反応器内のある位置における前記混合液の固定床反応器内を流通する速度の平均値である。平均線速度は、前記液空間速度と固定床反応器の空塔容量との積を、固定床反応器の断面積(固定床反応器の断面積が一定であると仮定した場合)で割ることで算出することができる。反応器の大きさ(空塔容積および断面積)が同じである場合には、液空間速度が大きいほど平均線速度は大きくなり、液空間速度が同じである場合には、反応器の断面積が小さいほど平均線速度が大きくなる。
【0041】
本発明においては、前記平均線速度は、空塔基準で2m/hr以上であればその上限は特に制限されないが、平均線速度は、好ましくは2〜5m/hr、より好ましくは2〜4m/hrである。
【0042】
シクロペンテンと水との水和反応の温度は、通常20〜200℃、好ましくは40〜180℃、特に好ましくは135〜155℃である。反応温度135〜155℃とすることにより、さらに高い転化率および選択率でシクロペンタノールを得ることができる。ここで選択率とは、反応したシクロペンテンに対する生成したシクロペンタノールの割合をいう。
反応圧力は、通常常圧〜30MPa、好ましくは0.5〜10MPa、より好ましくは1〜5MPaの範囲である。
【0043】
水和反応終了後においては、反応混合物からシクロペンタノールを単離する必要がある。前述した水和反応の形式が回分式の場合には、反応液を濾過して固体酸触媒を濾別して得られる反応混合物からシクロペンタノールを単離する。また、前述した水和反応の形式が固定床反応器を使用する連続式の場合には、該反応器から流出する反応混合物からシクロペンタノールを単離する。
【0044】
シクロペンタノールを単離する方法としては、反応混合物全体を蒸留する方法や、反応混合物を有機相と水相とに分離して、有機相分を蒸留する方法等が挙げられるが、本発明ではいずれの方法も採用することができる。すなわち、本発明ではシクロペンテン/水のモル比が1.0以上の混合液を使用するので、水の使用量が少ない。そのため、反応混合物をそのまま蒸留しても高純度のシクロペンタノールを効率よく単離することができる。また、反応混合物は有機相と水相とに分離するので、有機相分を分取して蒸留することにより、高純度のシクロペンタノールを効率よく単離することもできる。反応混合物に含まれる未反応の水およびシクロペンテンをリサイクル使用する観点からは後者の方法が好ましい。
【0045】
蒸留に用いる蒸留装置は特に制限されず、回分式蒸留装置、連続式蒸留装置、塔型式蒸留装置などの公知の蒸留装置を使用することができる。工業的に大量に蒸留する場合には、加熱器、精留塔および凝縮器からなる連続精留装置を使用するのが好ましい。
【0046】
反応混合物からシクロペンタノールを単離すると同時に未反応のシクロペンテンも回収することができる。このものは、所望により精製を行なって、再度水和反応に供することができる。
【0047】
また反応混合物から水も(分離)回収することができる。この水は少量(約3重量%程度)のシクロペンタノールを含むが、そのまま水和反応に再利用することができる。回収された水を水和反応に供するシクロペンテンと水の混合液に水成分として添加しても、シクロペンテン/水のモル比が1.0以上の場合には水の回収量が少ない。したがって、反応に供する混合液に含まれるシクロペンタノールの含有量は少くなり、平衡反応である水和反応の反応速度にほとんど影響を与えないからである。また、水をリサイクル使用する場合、水の回収量が少ないので循環に要するエネルギーを削減できるという効果も得られる。
【0048】
以上のようにして、シクロペンタノールを高い生産効率で製造することができる。得られるシクロペンタノールは高純度であり、有機溶剤、洗浄剤、抽出溶剤、反応溶剤およびこれらの製造原料として有用である。
【0049】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(1)ガスクロマトグラフィーによる分析(以下、「GC分析」と略す。)条件
カラム:HP−1(内径:0.25mm、長さ:30m、ヒューレット・パッカード社製)
気化室温度:200℃
検出器:FID
検出温度:300℃
オーブン温度:40℃×5分→10℃/分で昇温→240℃×10分
【0050】
(2)転化率
転化率(%)は、反応液の有機相及び水相のそれぞれをGC分析して反応したシクロペンテンの総量を求め、式:反応したシクロペンテン(モル)/原料に使用したシクロペンテン(モル)×100で算出した。
【0051】
(3)選択率
選択率(%)は、反応液の有機相及び水相のそれぞれをGC分析して生成したシクロペンタノールの総量と反応したシクロペンテンの総量とを求め、式:生成したシクロペンタノール(モル)/反応したシクロペンテン(モル)×100で算出した。
【0052】
(4)単位触媒あたりのシクロペンタノールの取り出し効率(以下、「CPL取り出し効率」という。CPLは、シクロペンタノールの略である。)
CPL取り出し効率は、反応液から有機相を分取し、連続的に蒸留装置に供給し、蒸留して得られるシクロペンタノールの取り出しレート(g/hr)を、触媒使用量(cm)で割ることにより求めた。
【0053】
実施例1
プロトン型スチレン系スルホン酸型陽イオン交換樹脂(商品名:RCP145H、三菱化学(株)製)52.6cmを充填した固定床反応器(管断面積89.5mm、管長585mm)に、シクロペンテンと水を混合した混合液(混合モル比:シクロペンテン/水=2.0)を液空間速度4.2〔(リットル/hr)/触媒量(リットル)〕で送液した。固定床反応器の温度は150℃、圧力は3MPaとした。反応器出口から流出する反応液を油水分離した後に、有機相と水相のそれぞれをGC分析した。また、有機相を加熱装置、精留塔及び凝縮器を有する蒸留装置に連続的に供給し、蒸留したところ、塔底から純度97%以上のシクロペンタノールを5.0g/hrのレートで得ることができた。平均線速度、液空間速度、GC分析結果、転化率、選択率及びCPL取り出し効率を第1表に示す。
【0054】
実施例2
プロトン型スチレン系スルホン酸型陽イオン交換樹脂(商品名:RCP145H、三菱化学(株)製)379.3cmを充填した固定床反応装置(管断面積462.6mm、管長820mm)を使用し、混合モル比がシクロペンテン/水=1.20のシクロペンテンと水の混合液を使用した以外は実施例1と同様に水和反応を行なった。反応器出口から流出する反応液を油水分離した後に、有機相と水相のそれぞれをGC分析した。また、有機相を加熱装置、精留塔及び凝縮器を有する蒸留装置に連続的に供給し、蒸留したところ、塔底から純度97%以上のシクロペンタノールを34.7g/hrのレートで得ることができた。平均線速度、液空間速度、GC分析結果、転化率、選択率及びCPL取り出し効率を第1表に示す。
【0055】
実施例3
プロトン型スチレン系スルホン酸型陽イオン交換樹脂(商品名:RCP145H、三菱化学(株)製)17.5cmを充填した固定床反応器(管断面積14.6mm、管長1200mm)を使用し、混合モル比がシクロペンテン/水=2.39のシクロペンテンと水の混合液を使用し、該混合液の液空間速度を3.3とした以外は実施例1と同様に水和反応を行なった。反応器出口から流出する反応液を油水分離した後に、有機相と水相のそれぞれをGC分析した。また、有機相を加熱装置、精留塔及び凝縮器を有する蒸留装置に連続的に供給し、蒸留したところ、塔底から純度97%以上のシクロペンタノールを1.48g/hrのレートで得ることができた。平均線速度、液空間速度、GC分析結果、転化率、選択率及びCPL取り出し効率を第1表に示す。
【0056】
比較例1
プロトン型スチレン系スルホン酸型陽イオン交換樹脂(商品名:RCP145H、三菱化学(株)製)17.5cmを充填した固定床反応器(管断面積89.5mm、管長195mm)を使用し、混合モル比がシクロペンテン/水=0.20のシクロペンテンと水の混合液の液空間速度を3.6とした以外は実施例1と同様に水和反応を行なった。反応器出口から流出する反応液を油水分離した後に、有機相と水相のそれぞれをGC分析した。また、有機相を加熱装置、精留塔及び凝縮器を有する蒸留装置に連続的に供給し、蒸留したところ、塔底から純度97%以上のシクロペンタノールを0.53g/hrのレートでしか得ることができなかった。平均線速度、液空間速度、GC分析結果、転化率、選択率及びCPL取り出し効率を第1表に示す。
【0057】
比較例2
プロトン型スチレン系スルホン酸型陽イオン交換樹脂(商品名:RCP145H、三菱化学(株)製)23.0cmを充填した固定床流通式反応器(管断面積42.0mm、管長548mm)を使用し、混合モル比がシクロペンテン/水=0.80のシクロペンテンと水との混合液を使用した以外は実施例1と同様にして水和反応を行なった。反応器出口から流出する反応液を油水分離した後に、有機相と水相のそれぞれをGC分析した。また、有機相を加熱装置、精留塔及び凝縮器を有する蒸留装置に連続的に供給し、蒸留したところ、塔底から純度97%以上のシクロペンタノールを1.31g/hrのレートで得ることができた。平均線速度、液空間速度、GC分析結果、転化率、選択率及びCPL取り出し効率を第1表に示す。
【0058】
第1表中、CPEはシクロペンテン、CPLはシクロペンタノール、DCPEはジシクロペンチルエーテルをそれぞれ表す。
【0059】
【表1】
Figure 0004092915
【0060】
第1表から、いずれの実施例の場合も、比較例の場合に比してCPL取り出し効率の値が大きくなっており、シクロペンタノールをより効率よく単離できたことが分かる。
【0061】
比較例3
シクロペンテンと水を混合した混合液(混合モル比:シクロペンテン/水=0.4)を使用し、反応器出口から流出する反応液を油水分離せずに全量蒸留装置に供給した以外は実施例1と同様に実験を行なったところ、蒸留装置内の水の量が多いため、純度97%以上のシクロペンタノールは得られなかった。
【0062】
【発明の効果】
本発明のシクロペンタノールの製造方法によれば、純度のよいシクロペンタノールを製造プロセス全体からみて高い生産効率で製造することができる。

Claims (4)

  1. 固体酸触媒の存在下にシクロペンテンの水和反応を行なうシクロペンタノールの製造方法であって、シクロペンテン/水のモル比が1.0以上のシクロペンテンと水とを含む混合液を、固体酸触媒が充填された固定床反応器内に供給する工程を有するシクロペンタノールの製造方法(ただし、シクロペンテン/水のモル比が1.0以上のシクロペンテンと水とを含む混合液を酸触媒と接触させて、シクロペンタノールを含む反応混合物を得る反応工程、得られた反応混合物を水相と有機相とに2相分離させて水相分を除去する分離工程、前記分離工程で得られた有機相分を気液分離装置に供給して、シクロペンテンを蒸発除去することにより粗シクロペンタノールを得る濃縮工程、および、得られた粗シクロペンタノールを蒸留してシクロペンタノールを単離する蒸留工程を有する製造方法を除く。)。
  2. 前記固体酸触媒が酸性イオン交換樹脂である請求項1に記載のシクロペンタノールの製造方法。
  3. 前記混合液を固体酸触媒が充填された固定床反応器内に供給し、該反応器内を空塔基準の平均線速度2m/hr以上で流通させるものである請求項1または2記載のシクロペンタノールの製造方法。
  4. 前記混合液を固体酸触媒と135〜155℃で接触させるものである請求項1〜3のいずれかに記載のシクロペンタノールの製造方法。
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