JP4055403B2 - シクロペンチルアルコールの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シクロペンチルアルコールの製造方法に関し、さらに詳しくは酸触媒の存在下にシクロペンテンを水和させてシクロペンチルアルコールを製造する方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、酸触媒の存在下にオレフィンを水和させてアルコールを製造する方法が知られている(特開昭60−104028号公報等参照)。このオレフィンの水和反応は平衡反応であり、各種の反応条件が設定されればオレフィンのアルコールへの転化率は平衡定数により定まるが、シクロペンテンの水和反応の場合にはこの転化率が非常に低いことが知られている。
【0003】
そこで、反応条件を変化させてシクロペンテンのシクロペンチルアルコールへの転化率(以下、単に「転化率」という。)を高めることが考えられ、従来から、オレフィンに対して過剰量の水を使用することが一般的に行なわれていた。例えば、特開昭60−166632号公報には、酸性イオン交換樹脂を用いるシクロペンテンの水和反応において、水を大過剰(シクロペンテン/水のモル比=1/10)に用いて11%の転化率が得られる旨が記載されている。
【0004】
しかしながら、この方法では水を大過剰に用いるため、反応混合物から目的物であるシクロペンチルアルコールを効率よく取り出すことが困難であった。
すなわち、反応混合物からシクロペンチルアルコールを単離する方法としては、反応混合物全体を蒸留する方法か、あるいは反応混合物を水相と有機相とに2相分離させた後に有機相分を蒸留する方法が考えられる。
前者の方法による場合には、未反応の水とシクロペンテンは蒸留塔上部から効率よく回収できるが、蒸留塔下部から抜き出した液はシクロペンチルアルコールと水との混合物となるため、再蒸留が必要となる。しかし、シクロペンチルアルコールは水と共沸混合物を形成するため蒸留収率が低く、シクロペンチルアルコールの損失が多い。またこの方法では、水の気化熱がシクロペンテンの気化熱に比べて著しく高いためエネルギー損失が大きいという問題がある。
後者の方法では、水を気化させる必要がないため、上記の方法に比べてエネルギー損失は少ない。しかし、シクロペンチルアルコールは水相にも約3%濃度で溶解しているため、有機相を蒸留して得られるシクロペンチルアルコールの収率が低く、生産性が著しく低下する。
【0005】
また後者の方法において、シクロペンチルアルコールが溶解した水相を反応器に戻すことにより、シクロペンチルアルコールの生産効率を高めることも考えられるが、回収する水が多いために循環に要するエネルギーが増大し、生産コスト面から好ましくない。さらに、反応に供する混合液中のシクロペンチルアルコール濃度が既に平衡状態に近いため、シクロペンチルアルコール濃度が低い場合に比べて反応速度が低下し、反応器全体の単位触媒当たりのシクロペンチルアルコールの生成量が減少し、触媒費用の増大を招くことになる。
【0006】
さらに、シクロペンチルアルコールを単離する別の方法として、USP.4469905号には、酸性イオン交換樹脂を用いたC2〜C6アルケンの水和反応において、第三成分である溶剤を用いて水相からアルコールを抽出するプロセスが記載されている。しかしながら、この文献に記載された水和反応は主にプロピレンの水和反応である。また、このプロセスをシクロペンテンの水和反応に適用する場合には、抽出溶媒中にシクロペンチルアルコールがほとんど抽出されないという問題があるほか、第三成分を加えるため、抽出後に第三成分とシクロペンチルアルコールとを分離する新たな工程が必要となり、生産効率の点から好ましいものとはいえない。
【0007】
このように、従来の酸性イオン交換樹脂の存在下にシクロペンテンを水和させるシクロペンチルアルコールの製造方法では、高い生産効率でシクロペンチルアルコールを製造することが困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、高い生産効率でシクロペンチルアルコールを製造する方法を開発すべく、酸触媒を使用するシクロペンテンの水和反応について鋭意検討した。その結果、酸触媒を使用するシクロペンテンの水和反応においては、シクロペンテン/水のモル比を1以上にすることは転化率の点からは不利となるが、水の使用量を少なくできるため、水相へシクロペンチルアルコールが逃げにくい効果が得られ、製造プロセス全体からみると、シクロペンチルアルコールの高い生産性が達成されることが明らかになった。
【0009】
しかしながら、シクロペンテン/水のモル比が1以上であるシクロペンテンと水とを含む混合液を用いた場合には、反応混合物から得られる有機相をそのまま蒸留すると、有機相には大量のシクロペンテンと少量のシクロペンチルアルコールが含まれる。このため生産性よく目的化合物(シクロペンチルアルコール)を得ようとすると蒸留塔にかかる負荷が増加し、いわゆるフラッディング現象を引き起こし、高純度のシクロペンチルアルコールが得られないという新たな問題を生じた。この対応策としては、蒸留塔を大型化する方法が考えられるが、装置コストがかさむ上に、設置面積の問題もあり実用的ではない。
【0010】
そこで本発明は、シクロペンテン/水のモル比が1以上であるシクロペンテンと水とを含む混合液を反応原料として用いるシクロペンチルアルコールの製造方法であって、高純度のシクロペンチルアルコールを高い生産効率で製造する方法を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、シクロペンテンと水とを含む混合液を用いるシクロペンテンの水和反応において、該混合液としてシクロペンテン/水のモルが1以上のものを用い、反応混合物を2相分離させて得られる有機相分を気液分離装置に供給してシクロペンテンを蒸発除去した後に蒸留すると、蒸留塔にかかる負荷が大幅に軽減され、いわゆるフラッディング現象の発生を防止でき、高純度のシクロペンチルアルコールを効率よく得ることができることを見出した。また、反応混合物から分離除去した水および気液分離装置により回収したシクロペンテンを反応原料として再利用することにより、製造プロセス全体としてシクロペンチルアルコールの生産効率をさらに高めることができることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0012】
かくして本発明によれば、(1)シクロペンテン/水のモル比が1.0以上のシクロペンテンと水とを含む混合液を酸触媒と接触させて、シクロペンチルアルコールを含む反応混合物を得る反応工程と、(2)得られた反応混合物を水相と有機相とに2相分離させて水相分を除去する分離工程と、(3)前記分離工程で得られた有機相分を気液分離装置に供給して、シクロペンテンを蒸発除去することにより粗シクロペンチルアルコールを得る濃縮工程と、(4)得られた粗シクロペンチルアルコールを蒸留してシクロペンチルアルコールを単離する蒸留工程とを有するシクロペンチルアルコールの製造方法が提供される。
【0013】
本発明の製造方法においては、前記分離工程(2)で除去した水および/または前記濃縮工程(3)で蒸発除去したシクロペンテンをそれぞれ回収して、反応原料として前記反応工程(1)へ供給する工程をさらに有するのが好ましい。
また、前記反応工程(1)が、前記混合液を固体酸触媒が充填された固定床反応器内に供給することを含むものであるのがより好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の製造方法を(1)反応工程、(2)分離工程、(3)濃縮工程および(4)蒸留工程に項分けして詳細に説明する。
(1)反応工程
反応工程は、シクロペンテン/水のモル比が1.0以上のシクロペンテンと水とを含む混合液を酸触媒と接触させてシクロペンチルアルコールを含む反応混合物を得る工程である。
【0015】
用いられるシクロペンテンは公知物質であって、沸点44℃の液体である。シクロペンテンは、市販品または公知の方法で製造したものを使用できる。また、シクロペンテンは、酸触媒の活性低下を抑制するために、例えば、チオ硫酸塩、塩化第二鉄等の還元剤で処理する方法、ゼオライト、酸性イオン交換樹脂等の固体酸と接触させる方法等により、過酸化物等の酸化性物質の含有量を低減した後に使用するのが好ましい。
【0016】
本発明は、シクロペンテン/水のモル比が1.0以上のシクロペンテンと水との混合液を反応原料として用いる。シクロペンテン/水のモル比が1.0以上の混合液を反応原料として用いると、転化率の点からは不利となるが、水の使用量を少なくできるため、シクロペンチルアルコールが水相へ逃げにくい効果が得られるので、製造プロセス全体からみた場合にシクロペンチルアルコールの高い生産性を達成できる。
【0017】
本発明においては、シクロペンテン/水のモル比が1.0以上の混合液であれば特に制限されることなく反応原料として使用できる。転化率と単離効率の両面からみたシクロペンチルアルコールの高い生産性を得るためには、混合液のシクロペンテン/水のモル比は1.5〜5.0が好ましく、2.0〜5.0がより好ましい。
【0018】
用いる水としては、水和反応をより円滑に行なわせることができる点から、金属イオンなどの不純物を含まない蒸留水または脱イオン水を使用するのが好ましい。また、後述するように反応混合物から回収された水をリサイクル使用することも好ましい。
【0019】
前記シクロペンテンと水とを含む混合液はシクロペンテンと水とを混合モル比がシクロペンテン/水=1.0以上となるように混合して調製できる。混合方法は特に制限されず、少なくとも酸触媒と接触させる前にシクロペンテンと水とが所定割合で混合されていればよい。シクロペンテン/水のモル比が1以上の混合液を反応器に供給する方法としては、例えば、シクロペンテンを供給する装置と水を供給する装置を別々に設置し、所定の割合でシクロペンテンと水とをそれぞれの供給装置から反応器に供給する方法、シクロペンテンと水とを所定割合で混合した混合液を予め調製し、この混合液を反応器に供給する方法が挙げられる。
【0020】
用いられる酸触媒としては、常温(20〜30℃)で液状の酸触媒および常温で固体状の酸触媒(以下、「固体酸触媒」という。)が挙げられる。液状の酸触媒としては、例えば、塩酸、硫酸などの鉱酸;スルホン酸、メタンスルホン酸等の有機酸;などを用いることができる。また、固体酸触媒としては、例えば、酸性イオン交換樹脂、金属酸化物、ジルコニウム化合物などを用いることができる。本発明においては、後述する固定床反応器の使用に好適な固体酸触媒の使用がより好ましい。
【0021】
前記固体酸触媒のうち、酸性イオン交換樹脂は、微細な三次元網目構造の高分子基体に酸性のイオン交換基を有する不溶性で多孔質の合成樹脂からなり、一般的に陽イオン交換樹脂と称されるものである。酸性イオン交換樹脂としては、イオン交換基としてスルホン酸基またはカルボン酸基を有し、イオン交換基が結合する高分子基体として、フェノールとホルムアルデヒドを縮重合させて得られる高分子や、スチレンまたはハロゲン化スチレンとジビニルベンゼンとの共重合体を有するものが挙げられる。これらの中でも、入手容易性および取扱い性等の観点から、イオン交換基としてスルホン酸基を有するスルホン酸型強酸性イオン交換樹脂の使用が好ましく、スチレンまたはハロゲン化スチレンとジビニルベンゼンとの共重合体を高分子基体とし、イオン交換基としてスルホン酸基を有するスルホン酸型スチレン系強酸性イオン交換樹脂の使用がより好ましい。
【0022】
また酸性イオン交換樹脂は、酸性イオン交換樹脂の幾何学的構造面からの分類としてゲル型とポーラス型に大別することができるが、本発明においては、ゲル型樹脂およびポーラス型樹脂のいずれも使用することができる。かかる酸性イオン交換樹脂は、通常プロトン型で使用され、通常の再生処理を行なうことにより繰り返して使用することができる。
【0023】
本発明に用いられる酸性イオン交換樹脂の好ましい具体例としては、三菱化学(株)製のスチレン系強酸性陽イオン交換樹脂ゲル型DIAION SK1B、SK012、SK104、SK106、SK110、SK112、SK116;スチレン系強酸性陽イオン交換樹脂ポーラス型PK208、PK212、PK216、PK220、PK228;スチレン系強酸性陽イオン交換樹脂ハイポーラス型HPK25;耐熱性スチレン系強酸性陽イオン交換樹脂RCP145;バイエル社製の強酸性バイエルキャタリストゲル型K1221、K1431、K1481、K1491;強酸性バイエルキャタリストマクロポーラス型K2431、K2621、K2641;ローム・アンド・ハース社製のアンバーライト(XE−284)等が挙げられる。
【0024】
金属酸化物としては、例えば、Ge、Sn、Pb、B、Al、Ga、Zn、Cd、Cu、Fe、Mn、Ni、Cr、Mo、W、Ti、Zr、Hf、Y、La、Ce、Yb、Siからなる群から選ばれる金属の酸化物の1種または2種以上、ゼオライト、複酸化物なが挙げられる。
【0025】
ゼオライトとしては、例えば、モルデナイト、エリオナイト、フェリナイト、モービル社発表のZSM系ゼオライト等の結晶性アルミノシリケート、およびホウ素、鉄、ガリウム、チタニウム、銅、銀等の異元素を含有するメタロアルミノシリケートやメタロシリケート等が挙げられる。さらに、ゼオライトとしてMg、Ca、Sr等のアルカリ土類元素、La、Ce等の希土類元素、Fe、Co、Ni、Ru、Pd、Pt等の第VIII族元素の少なくとも1種のカチオン種で交換されたものや、Zr、Hf、Cr、Mo、W、Th等を含有させたゼオライトを使用することもできる。本発明に用いられるゼオライトとしては、通常プロトン交換型(H型)が用いられる。
【0026】
複酸化物は、2種以上の金属酸化物からなる高次酸化物のうち、その構造において酸素酸としての基イオンの存在が認められないような化合物である。
複酸化物としては、例えば、タングステン化合物とジルコニウム化合物からなる非水溶性の二元系触媒が挙げられる。
【0027】
二元系触媒としては、タングステン化合物の1種または2種以上とジルコニウム化合物の1種または2種以上を含む非水溶性のものであれば、その組成や組成割合等に特に制約されない。この二元系触媒のタングステン/ジルコニウム原子比は0.1〜8が好ましく、0.5〜5であるのがより好ましい。タングステン/ジルコニウム原子比が0.1より小さい場合には十分な触媒活性が得られない一方で、タングステン/ジルコニウム原子比が8より大きい場合には選択率が低下する。
【0028】
二元系触媒は、例えば、タングステン酸塩とジルコニウム塩類から得ることができる。タングステン酸塩としては、例えば、MWO(式中、Mは金属イオンまたはアンモニウムイオンを表し、aは1または2を表す。)で表されるオルトタングステン酸塩、パラタングステン酸塩、メタタングステン酸塩等が挙げられる。これらの中でも、取扱い性および高活性な触媒が得られることから、NaWO、KWO、(NHWO、MgWO等の水溶性のタングステン酸塩の使用が好ましい。
【0029】
また、ジルコニウム塩類としては、例えば、ZrO(NOおよびその水和物、ZrOCl、ZrO(CHCO、Zr(SO、ZrX、ZrOX(ここで、XはCl、Br、I等のハロゲン原子を表す。)等が挙げられる。これらの中でも、取扱い性および高活性な触媒が得られる観点から、ZrO(NOおよびその水和物の使用が好ましい。
【0030】
これらの中でも、二元系触媒としては、メタタングステン酸アンモニウムの水溶液と硝酸ジルコニル(ZrO(NO)の水溶液を混合して、タングステン−ジルコニウム化合物懸濁液から得られる非水溶性のタングステン−ジルコニウム二元系触媒を用いるのがより好ましい。
【0031】
ジルコニウム化合物としては、ジルコニウム水酸化物と硫酸または水溶性の硫酸塩との反応生成物を好ましく例示することができる。ジルコニウムの水酸化物としては、例えば、水酸化ジルコニアや水酸化ジルコニウム等を、また、水溶性の硫酸塩としては、硫酸アンモニウム等をそれぞれ使用することができる。
【0032】
ジルコニウム水酸化物と硫酸または水溶性の硫酸塩との反応生成物の具体例としては、硫酸ジルコニアや水酸化ジルコニウムと硫酸アンモニウムの反応生成物が挙げられる。硫酸ジルコニアは、水酸化ジルコニウムと硫酸または水溶性硫酸塩の水溶液を混合した後、水分のみを除去し、所定温度で焼成する方法等により製造することができる。上記水溶性硫酸塩は、カチオンが金属でないものであれば特に限定されない。これらの触媒の焼成温度は300℃〜1200℃の範囲が好ましく、350℃〜900℃の範囲がより好ましい。焼成温度が300℃より低いと、硫酸根とジルコニアの結合が弱くなり、焼成温度が1200℃より高いと結晶化の進行に伴う比表面積が減少し、触媒活性が低下する。
【0033】
これらのジルコニウム化合物の中では、入手容易性、取扱い性および高い触媒活性を有する観点から、硫酸ジルコニアの使用が特に好ましい。硫酸ジルコニアを触媒として使用する場合、より高い触媒活性および反応選択性を得るためには、硫酸ジルコニアの硫酸/ジルコニア比は、重量基準で0.01〜1.5が好ましく、0.05〜0.5がより好ましい。
【0034】
また本発明においては、酸触媒としてヘテロポリ酸を使用することもできる。ヘテロポリ酸は、酸素および2種以上の元素を含む縮合酸である。例えば、バナジン酸、ニオブ酸、モリブデン酸、タングステン酸が酸性水溶液中で遷移金属や典型元素のイオンと脱水縮合し、三元系の縮合オキソ酸を形成した化合物が挙げられる。ヘテロポリ酸の構造としては、ケギン構造、ドーソン構造、アンダーソン構造などが挙げられる。一般的に、ケギン構造およびドーソン構造のヘテロポリ酸は酸触媒としての活性に優れている。
【0035】
ヘテロポリ酸としては、例えば、モリブデン酸と、Si(IV)、Ge(IV)、P(V)、As(V)等との組み合わせ;タングステン酸とB(III)、Al(III)、Si(IV)、Ge(IV)、P(V)、As(V)、V(V)、Cr(III)、Fe(II)、Fe(III)、Co(II)、Co(III)、Cu(I)、Cu(II)、Zn(II)等との組み合わせ;などが挙げられる。
【0036】
前記固体酸触媒の形状は特に限定されず、粉状物でも粒状物のどちらも使用することができる。粒状物の外観形状としては、球状、円盤状、円柱状、円筒状等が例示される。平均粒径は特に限定されず、後述する水和反応の反応管の内径に応じて適宜選択されるが、イオン交換樹脂の場合、樹脂粒子の大きさは通常0.02mm〜10mm、好ましくは0.2mm〜1mmの範囲である。また、金属酸化物の場合、金属酸化物粒子の大きさは、通常1mm〜40mmであり、好ましくは2mm〜20mmの範囲である。
【0037】
また前記固体酸触媒は、粉末、成形品等いずれの形態でも使用が可能である。固体酸触媒の成形法は特に限定されず、打錠、圧縮、転動造粒法等の公知の方法を採用できる。固体状酸触媒の粒径は特に制限されないが、通常0.1〜5mm、好ましくは0.5〜3mmの範囲である。
酸触媒の使用量は特に制限されず、反応のスケールに応じて使用量を適宜定めることができる。
【0038】
シクロペンテンと水とを含む混合液と酸触媒とを接触させる方法としては、例えば、前記混合液に所定量の酸触媒を添加して撹拌する方法(回分式)、前記固体酸触媒を固定床反応器内に充填し、その中を前記混合液を通過させる方法(連続式)などが挙げられる。本発明においては、シクロペンテンおよび水を連続的に水和反応に供することができることなどから連続式が好ましい。
【0039】
固定床反応器を使用する場合、固定床反応器の大きさや形状などは特に制限されず、反応のスケールに応じて公知の反応器を選定、使用することができる。また固定床反応器は、生産効率をより高めるために、複数個を直列または並列に連結させて使用することもできる。
【0040】
固定床反応器は、内部に所定量の固体酸触媒を充填して設置される。固体酸触媒が充填された固定床反応器を所定温度に加熱し、反応器の入口からシクロペンテンと水を含む混合液を所定圧力で供給して、該反応器内でシクロペンテンを水と水和させ、該固定反応器の出口からシクロペンチルアルコールを含む反応混合物を取り出すことができる。
【0041】
シクロペンテンと水を含む混合液を該反応器内を流通させるときの液空間速度は、通常0.01〜100〔流量(リットル/hr)/触媒量(リットル)〕、好ましくは0.1〜20〔流量(リットル/hr)/触媒量(リットル)〕の範囲である。
【0042】
また平均線速度は、空塔基準で2m/hr(時間)以上であるのが好ましい。平均線速度を2m/hr以上、好ましくは2〜5m/hr、より好ましくは2〜4m/hrとすることにより、水和反応の転化率および選択率をより高めることができる。ここで、平均線速度とは、前記固定床反応器内のある位置における前記混合液の固定床反応器内を流通する速度の平均値である。平均線速度は、前記液空間速度と固定床反応器の空塔容量との積を、固定床反応器の断面積(固定床反応器の断面積が一定であると仮定した場合)で割ることで算出することができる。
【0043】
シクロペンテンと水との水和反応温度は、通常20〜300℃、好ましくは40〜280℃、特に好ましくは135〜155℃である。反応温度を135〜155℃とすることにより、さらに高い転化率および反応選択率でシクロペンチルアルコールを得ることができる。
また反応圧力は、通常常圧〜30MPa、好ましくは0.5〜10MPa、より好ましくは1〜5MPaの範囲である。
【0044】
(2)分離工程
水和反応終了後は、反応混合物から目的とするシクロペンタノールを単離する必要がある。反応混合物は、(i)前述した水和反応の形式が回分式であって、用いる酸触媒が固体酸触媒の場合には、反応液を濾過することにより、(ii)前述した水和反応の形式が連続式の場合には、該反応器からの流出分を採集することにより、得ることができる。また、酸触媒として液状の酸触媒を使用した場合には反応液をそのまま反応混合物として分離工程に供することができる。
【0045】
分離工程は、水和反応を行なって得られた反応混合物を水相と有機相とに2相分離させて水相分を除去し、有機相分を分取する工程である。反応混合物は静置すると水相と有機相とに2相分離する。有機相分は、反応混合物を2相分離器に供給し、水相と有機相との比重差を利用して、下層にある水相分を抜き出すことにより得ることができる。
【0046】
2相分離器の材質は、反応混合物に対し化学的に安定であれば特に制限されない。その形状も特に制限されないが、作業効率の観点から円筒状のものが好ましい。また、その大きさ(容量)も制限されず、取り扱う反応混合物の量により種々の大きさのものを適宜選定することができる。さらに2相分離器としては、分離効率を高めるために加熱用ジャケットが取り付けられたものを使用するのが好ましい。
【0047】
本発明においては、分離工程で分離除去した水を回収し、反応工程(1)に供給する工程(5)を更に有するのが好ましい。回収した水は少量(約3重量%程度)のシクロペンチルアルコールを含むが、回収したを水和反応に供するシクロペンテンと水との混合液に添加しても、その添加量は少ない。したがって、反応に供する混合液に全体に含まれるシクロペンチルアルコールの含有量は少くなり、平衡反応である水和反応の反応速度にほとんど影響を与えない。また、水の回収量が少なくなるので、水をリサイクル使用するのに要するエネルギーを削減できるという効果も得られる。
水相分を除去して得られる有機相分は、次の濃縮工程に送られる。
【0048】
(3)濃縮工程
濃縮工程は、前記水相分を除去して得られた有機相分を気液分離装置に供給して、シクロペンテンを蒸発除去することにより粗シクロペンチルアルコールを得る工程である。この濃縮工程を設けることによって、蒸留工程におけるフラッディング現象の発生が防止でき、高純度のシクロペンチルアルコールを効率よく得ることができる。また、蒸留物の全体量を少なくすることができるので、蒸留装置にかかる過度の負担が軽減され、より小型の蒸留装置を使用することができる。
【0049】
濃縮工程で用いる気液分離装置は、液体成分(シクロペンチルアルコール)と揮発性成分(シクロペンテン)の混合溶液(有機相分)を気体成分と液体成分とに分離する装置である。気液分離装置としては、分離工程で得られた有機相分を所定温度に加熱、あるいは所定温度で所定圧力に減圧にすることにより揮発性成分を蒸発除去する装置であれば特に制限されない。
【0050】
また気液分離装置としては、飛沫防止器をさらに有するものを用いることもできる。飛沫防止器は、いわゆるエントレーインメント(飛沫が蒸気とともに蒸発缶外に飛び出してしまう現象)の発生を防止するために、蒸気の通路に設けられる(邪魔板や迂回路、充填物など)。さらに本発明においては、シクロペンテンの除去および回収効率を高めるために、複数の気液分離装置を直列または並列に連結させて使用することもできる。
【0051】
本発明では、気液分離装置としてフラッシュ蒸発器を有するものを使用するのが特に好ましい。フラッシュ蒸発器は、ある圧力下で加熱された有機相分をその圧力よりも低い圧力の蒸発器内に噴出させる(フラッシュさせる)ことにより、急激に揮発性成分(シクロペンテン)を蒸発させて、該有機相分からシクロペンテンを分離する装置である。フラッシュ蒸発器を用いることで、分離工程で得られた有機相分からシクロペンテンを効率よく蒸発除去して、次の蒸留工程に送り出す操作を連続的に行なうことができる。
【0052】
気液分離装置の蒸発器内の圧力と温度は、シクロペンテン(沸点は常圧で44℃)が蒸発して、シクロペンチルアルコール(沸点は常圧で140.85℃)が蒸発しない圧力と温度であれば特に制限されない。本発明においては、分離工程で得られた有機相分は、反応工程(および分離工程)で100〜150℃に加熱されているので、特に加熱することなく蒸発器内を減圧にするだけで、速やかにシクロペンテンのみを蒸発除去することができる。
【0053】
蒸発器内の圧力は蒸発器に送り込まれる圧力よりも蒸発器内部の圧力の方が減圧となる圧力であれば特に制限されないが、生産コストおよびシクロペンテンとシクロペンチルアルコールとの分離効率の観点から、通常0.01〜10MPa、好ましくは0.1〜1MPaである。
【0054】
蒸発器により蒸発したシクロペンテンは、凝縮器により冷却・液化させて回収することができる。本発明の製造方法は、この回収したシクロペンテンを反応原料として反応工程(1)へ供給する工程(6)をさらに有するのが好ましい。この工程(6)を設けることにより、シクロペンテンをリサイクル使用して、製造プロセス全体としてシクロペンチルアルコールの生産効率をさらに高めることができる。
シクロペンテンを蒸発除去して得られた粗シクロペンチルアルコールは、次の蒸留工程に送られる。
【0055】
(4)蒸留工程
蒸留工程は、前記濃縮工程で得られた粗シクロペンチルアルコールを蒸留してシクロペンチルアルコールを単離する工程である。
蒸留方法としては、常圧で蒸留を行なう常圧蒸留法および減圧下で蒸留を行なう減圧蒸留法のいずれも採用することができる。
蒸留に用いる蒸留装置は特に制限されず、回分式蒸留装置、連続式蒸留装置、塔型式蒸留装置などの公知の蒸留装置を使用することができる。工業的に大量に蒸留する場合には、加熱器、精留塔および凝縮器からなる連続精留装置を使用するのが好ましい。
【0056】
以上のようにして、シクロペンチルアルコールを高い生産効率で製造することができる。得られるシクロペンチルアルコールは高純度であり、有機溶剤、洗浄剤、抽出溶剤および、反応溶剤並びにこれらの製造原料として有用である。
【0057】
【実施例】
以下、実施例および比較例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。また、本実施例および比較例において、部は重量部を表す。
なお、以下の実施例および比較例において、シクロペンテンの純度はガスクロペトグラフィーの分析により行なった。
ガスクロマトグラフィーの分析条件は下記の通りである。
カラム:HP−1(内径:0.25mm、長さ:30m、ヒューレット・パッカード社製)
気化室温度:200℃
検出器:FID
検出器温度:300℃
オーブン温度:40℃×5分→10℃/分で昇温→240℃×10分
【0058】
実施例1
プロトン型スチレン系スルホン酸型陽イオン交換樹脂(商品名:RCP145H,三菱化学(株)製)75部を固定床反応器に充填した固定床反応装置に、シクロペンテン250部/h、水50部/h、固定床反応器の温度150℃、圧力3MPaの条件で流通させた(シクロペンテン/水モル比=1.32)。次に、固定床反応器出口から出てくる反応混合物をデカンターに供給して、水相と有機相とに分離させ、シクロペンチルアルコールが一部溶解した水相をデカンターの下部から抜き出した。抜き出した水相は水和反応原料として反応器入り口ヘ戻し、リサイクル使用した。次いで、分離した有機相を圧力0.1MPaのフラッシュタンク内に連続的に供給し、該有機相に含まれるシクロペンテンの50%を蒸発させて原料タンクへ戻した。得られた溶液をスルーザCYを充填した蒸留塔を有する連続精留装置に連続的に供給しながら蒸留したところ、塔底から純度99%以上のシクロペンチルアルコールを9部/hのレートで得ることが出来た。
【0059】
実施例2
固定床反応装置への供給をシクロペンテン274部/h、水26部/h(シクロペンテン/水モル比=2.79)に変更した以外は実施例1と同様にして操作を行なったところ、塔底から純度99%以上のシクロペンタノールを9.7部/hのレートで得ることが出来た。
【0060】
比較例1
固定床反応装置への供給をシクロペンテン100部/h、水200部/h(シクロペンテン/水モル比=0.13)に変更した以外は実施例1と同様にして操作を行なったところ、塔底からは純度99%以上のシクロペンチルアルコールを5部/hのレートでしか得ることが出来なかった。これは、化学平衡的には有利なものの、生成したシクロペンチルアルコールのうちかなりの部分が水相へ逃げたためと考えられた。
【0061】
比較例2
分離した有機相をフラッシュタンクを使用することなく、直接連続精留装置へ供給した以外は実施例1と同様に同じ塔底からの抜き出し速度で操作を行なったところ、塔底からは純度95%のシクロペンチルアルコールしか得られなかった。これは、蒸留塔への供給負荷が実施例1に比べて2.3倍に増加してフラッディング現象が発生し、分離が悪化したためと考えられた。
【0062】
【発明の効果】
本発明は、転化率と単離効率の製造プロセス全体からみたシクロペンチルアルコールの製造条件を最適化するものである。本発明によれば、純度のよいシクロペンチルアルコールを高い生産効率で製造することができる。

Claims (4)

  1. (1)シクロペンテン/水のモル比が1.0以上のシクロペンテンと水とを含む混合液を酸触媒と接触させて、シクロペンチルアルコールを含む反応混合物を得る反応工程と、(2)得られた反応混合物を水相と有機相とに2相分離させて水相分を除去する分離工程と、(3)前記分離工程で得られた有機相分を気液分離装置に供給して、シクロペンテンを蒸発除去することにより粗シクロペンチルアルコールを得る濃縮工程と、(4)得られた粗シクロペンチルアルコールを蒸留してシクロペンチルアルコールを単離する蒸留工程とを有するシクロペンチルアルコールの製造方法。
  2. 前記分離工程(2)で除去した水を回収し、反応原料として前記反応工程(1)に供給する工程(5)をさらに有する請求項1記載のシクロペンチルアルコールの製造方法。
  3. 前記濃縮工程(3)で蒸発除去したシクロペンテンを回収し、反応原料として前記反応工程(1)へ供給する工程(6)をさらに有する請求項1または2記載のシクロペンチルアルコールの製造方法。
  4. 前記反応工程(1)が、前記混合液を固体酸触媒が充填された固定床反応器内に供給することを含むものである請求項1〜3のいずれかに記載のシクロペンチルアルコールの製造方法。
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