JPS6123770B2 - - Google Patents

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JPS6123770B2
JPS6123770B2 JP4428778A JP4428778A JPS6123770B2 JP S6123770 B2 JPS6123770 B2 JP S6123770B2 JP 4428778 A JP4428778 A JP 4428778A JP 4428778 A JP4428778 A JP 4428778A JP S6123770 B2 JPS6123770 B2 JP S6123770B2
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JP
Japan
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tba
reactor
water
mixture
isobutene
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JP4428778A
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Masao Imaizumi
Ko Sakata
Noboru Hirano
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Nippon Oil Corp
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Publication date
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はターシヤリーブタノールの脱水分解反
応を行い、高収率で高純度のイソブテンを製造す
る方法に関するものである。
ターシヤリーブタノール(以下TBAと略す)
を脱水分解してイソブテンを得る方法については
アルミナ等の固体酸を触媒として用いる方法が公
知である。しかしながらこの方法の実施にあたつ
ては米国特許3665048(特公昭50−12403)、特公
昭48−10121にみられるように通常250℃以上の高
い反応温度を必要とする。このような状態のもと
で反応は気相反応として進行するが、このTBA
の脱水分解反応は吸熱反応であり、この反応熱を
供給しつつ、高温で反応を進行させるための工業
装置には多くの投資を必要とするほか、高温で進
行するイソブテンの異性化反応等のためにブテン
−2等が混入し生成したイソブテンの品質の維持
にも困難が伴う。一方比較的低温で分解反応を行
う方法として硫酸を触媒として用いる方法が工業
的にも実施されているが、周知のように硫酸の著
るしいフ食性に対処するために装置材料としては
高価なものを必要とする欠点がある。
これらの欠点を回避するものとして陽イオン交
換樹脂を用いる方法がいくつか提示されている。
ジヤーナルオブキヤタリシスボリウム3、ページ
25(1964)(Journal of Catalysis Vol3,P25
(1964))、同じくボリウム31、ページ27(1973)
(Vol31,P27(1973))等には強酸型陽イオン交
換樹脂が液相でTBAの脱水分解反応に有効な触
媒となりうることが開示されている。
しかしそこにしめされている方法は単に実験室
規模でのみ可能な装置によるものであり一定規模
以上の工業装置へのスケールアツプに際しては多
大の吸熱反応に対する熱を外熱式で供給するため
の伝熱面積が不足して適応が不可能でありまた高
収率でのイソブテンの製造は期しがたい。米国特
許3510538(特公昭46−3042)はベンゼンなどの
不活性有機液体の使用がTBAの液相脱水分解反
応の速度の維持に有効である旨が記載されている
が、100℃以下に加熱されたベンゼン中にTBAを
滴下し、生成イソブテンガスおよび水とベンゼン
の共沸ガスを反応器上部から抜き出すもので、そ
こに示された脱水分解反応装置は、前述の文献に
しめされたものに同じであり工業的に実施する場
合に重要な吸熱反応熱の供給方法についてはなん
の示唆も与えておらず反応温度も100℃以下に限
定されているので、得られる収率等には限界があ
る。米国特許4012456(特開昭51−59802)には陽
イオン交換樹脂を充填した塔型反応器による脱水
分解反応が記載されている。この方式では反応が
気相で進行するために液相反応に比較して単位触
媒あたりのイソブテン生成速度は小さくまた反応
熱の供給も外熱式に頼つているために反応装置は
きわめて大きなものとなり工業規模での実施には
困難な点が多い。
本発明者らはこれら従来の方法の欠点を解決し
たTBAの連続的脱水分解方法を見出すべく研究
した結果、これらの欠点のない、高収率で高純度
のイソブテンをTBAから製造する方法を発明し
た。
本発明の目的は、陽イオン交換樹脂触媒の存在
下でターシヤリーブタノール(TBA)の脱水分
解反応によりイソブテンを連続的に製造する方法
において、該触媒およびTBAと水との液状混合
物が収容され、温度90゜〜180℃、圧力1.5〜15気
圧に保持されている反応器内の該液状混合物中に
反応器内よりも高圧のTBAと水蒸気との混合ガ
ス(TBA含有量60〜90wt%)を連続的に供給
し、反応器上部より生成ガス状イソブテン、未反
応ガス状TBAおよび水蒸気の混合物を連続的に
抜き出し、この混合ガスを蒸留塔1に供給して塔
頂より製品イソブテンを回収し、塔底からの流れ
をさらに蒸留塔2に供給して塔頂より副生イソブ
テン低量重合体を排出し塔底よりTBAと水との
液状混合物(TBA含有量50〜90wt%)を抜き出
し、この液状混合物を前記反応器に循環供給し、
他方反応器内の液状混合物の液相部分から反応器
内に収容されている未反応TBAと水との液状混
合物の一部を連続的に抜き出し、この混合物を蒸
留塔3に供給し、塔底より大部分の水を含む液体
流を排出し、塔頂よりTBAと水との混合物
(TBA含有量60〜90wt%)を回収しこの混合物を
該反応器に循環供給することを特徴とするイソブ
テンの連続的製造方法を提供することである。
以下に本発明をさらに詳細に説明する。
本発明で言うTBA原料は純粋のTBAのみなら
ず、反応条件下で化学反応をおこさない有機物た
とえば飽和炭化水素、不飽和炭化水素、アルコー
ル、エーテル、カルボン酸等の物質が不純物とし
て少量たとえば10%以下程度混入したものも用い
ることができる。
また、水分をたとえば10〜40wt%含むTBAを
用いることができる。水分を含んだTBAは凝固
点が低くなるので取扱いに便利であり、しかも本
発明においてより有効に反応原料として用いられ
る。
水を含んだTBAを加熱気化して、また水と
TBAを別途加熱気化してTBA含有量60〜90wt%
のTBAと水蒸気との混合ガスを加圧状態で反応
器に供給する。
他方本発明で言う触媒として用いられる陽イオ
ン交換樹脂は酸基を有し、陽イオン交換性能を有
する樹脂でスチレン系スルホン酸型樹脂あるいは
フエノールスルホン酸型樹脂などの強酸型樹脂が
それらの代表である。
スチレン系スルホン酸型イオン交換樹脂はスチ
レンとジビニルベンゼンなどの多不飽和化合物を
共重合させて得られる樹脂をスルホン化したもの
で、架橋された重合体に−SO3H基が導入された
ものである。
またフエノールスルホン酸型樹脂は通常フエノ
ールスルホン酸とホルムアルデヒドを縮合したも
のである。
本発明においてはこれらの陽イオン交換樹脂は
通常平均粒径約0.1mm〜約10mm好ましくは0.3〜2
mmの粒子として使用される。
また、本発明で用いる反応器は少なくとも、
TBA供給口、上部に生成物および未反応TBA混
合ガスの抜出口、下部にTBAと水との液状混合
物の排出口を有する耐圧の密閉容器である。
本発明では反応器は後記するように反応条件を
選択することにより、特に熱の供給又は除去のた
めの装備を有しないこともできることが特徴の一
つであるが、これらの装備ないし保温装備を有す
ることを何ら妨げるものではない。
以下に第1図にしたがつて、本発明の方法をさ
らに詳細に説明する。原料TBA、TBA水溶液又
はTBAを含んだ混合物は管5から連続的に供給
され、加熱器4で加熱により原料は気化される
(以下TBAと他物質を含む場合も、ガス状TBAに
代表して記載する)。このガス状TBAはTBAを60
〜90wt%含むTBAと水蒸気の混合ガスとして好
ましくは分散器を経て反応器1内に供給される。
反応器内には陽イオン交換樹脂触媒が充填されて
おり、かつTBAと水を含む液状混合物がこの触
媒と接して収容されている。この液状混合物は反
応器内の大部分特に触媒が存在する区域に液相と
して存在することが好ましい。この液状混合物は
通常TBAを約2〜70wt%、好ましくは10〜60wt
%含む水溶液である。触媒は固定床として存在し
ても良くまたTBAと水との液状混合物中に懸
濁、流動した状態で存在しても良い。反応器内に
撹拌翼を備えるか、該液状混合物の循環をポンプ
で行ない反応器内の触媒を懸濁、流動した状態に
保持したり、また接触を均密に行なわせるTBA
の脱水分解反応に好ましい結果を与える。とくに
劣化した触媒を連続的に新規触媒と入れ替えるに
は好都合である。
触媒および該液状混合物を収容している反応器
内は温度90〜180℃、好ましくは100〜150℃、圧
力1.5〜15気圧好ましくは3〜10気圧に保持され
る。
原料ガス状TBAは前記したように反応器内に
供給されるが、反応器内圧よりも高圧たとえば、
0.1〜5気圧程度高圧で供給され、また温度は反
応器内温よりも高温たとえば、1〜50℃程度高温
で供給することが好ましい。しかし反応を制御す
るために反応器内温度よりも1〜30℃程度低温で
供給することも場合によつて採用される。このガ
ス状TBAは反応器内の該液状混合物中に導入さ
れるが、通常該液状混合物の液相の高さの上から
1/3以下の場所好ましくは上から1/2〜9/10の場
所に導 入される。ガス状TBAを反応器のより上部に導
入すると、供給ガス状TBAが充分に反応せず反
応器上部から抜き出される未反応TBAの量が多
くなる。
導入されたガス状TBAはすでに前記所定の温
度、圧力で存在しているTBAと水との液状混合
物に接触し、これに吸収、凝縮され、また同時に
存在する触媒表面上で脱水分解反応が行なわれ
る。
反応器内の温度が低すぎる場合には単位触媒当
りのイソブテンの生成量が低下し、高すぎる場合
は触媒の劣化が促進されるほか、高温の熱源を使
用する不利が伴なう。また圧力が低すぎる場合に
は気体で供給される原料TBAが供給後充分に反
応器内の混合液中に吸収、凝縮されず有効な反応
が行なわれない。また圧力が高すぎる場合は反応
系での生成イソブテンの分圧が高くなり平衡的に
脱水分解反応が行なわれにくくなる。
以上のように、ガス状TBAを反応器内に供給
することにより、反応が進行し、イソブテンが発
生しまた水が生成する。この発生したイソブテン
は触媒を流動状態で用いる場合には触媒の流動化
を助けるので有利である。
本発明においては、前記反応器に供給する
TBAと水蒸気の混合ガスの他に、反応器の液相
部分のいずれかの部分に加圧状のスチームを分散
器などを通して、随時供給することもできる。
本発明においては後記する循環TBAの供給を
考慮せず、新規導入のTBAについての脱水分解
反応器1基あたりのTBAの転換率は20〜95%、
好ましくは30〜90%さらに好ましくは40〜80%で
操作され得る。転換率を大きくすると必要とする
触媒量が多くなり装置が巨大化する不利が生ずる
ほか、イソブテン2量体、イソブテン3量体等の
副生成物が多くなりイソブテンへの選択率が低下
する。反応により生じたイソブテンはガス状で反
応器頂部から管6を経て連続的に抜き出される。
このガス状イソブテンには未反応ガス状TBAが
含まれ、また分解反応により生じた水が少量水蒸
気となつて含まれる。さらに反応により副生した
イソブテンの低量重合物(主として2量体)が少
量含まれる。
この混合ガスには通常イソブテンに対し1/10〜2 重量倍好ましくは1/5〜1重量倍のTBAが含まれ
るが、この流れを蒸留塔2−1に導入し塔頂から
純度の高いイソブテンを管11より得、これを製
品とすることができる。また塔底から液状TBA
および水ならびにイソブテン低量重合体を含む流
れを管7から抜き出し、これを蒸留塔2−2に供
給する。この蒸留塔の塔頂からは管13を経て副
生イソブテン低量重合体を排出する、塔底からは
TBAを含む流れを管12から抜き出す。管12
からのこの流れはTBAの濃度が通常50〜90wt%
好ましくは70〜85wt%の水溶液であり、この流
れを脱水分解反応器1へ循環供給することで好ま
しい原料組成の供給が可能となり、高収率で高純
度のイソブテンの製造が実現される。この循環供
給においては、好ましくは加熱ガス化して原料
TBAの供給と合流して反応器に供するか、原料
液状TBAの流と合流して加熱ガス化することで
ある。この場合の循環流の温度、圧力は、原料ガ
ス状TBAの供給の場合と同様に行なう。しかし
反応を制御するために一部又は全部を液状で反応
器へ循環することを排除するものではない。
他方、反応器内の該液相の部分からは管8を通
して、反応器内に存在するTBAと水を含む液状
混合物の一部が連続的に抜き出される。この抜き
出しにより反応器内の液相のレベルを一定に保持
すると同時に反応を連続的に有効に達成すること
ができる。
ここで反応器内から該液状混合物を抜き出す場
合には反応器内の該液状混合物の液相の高さの約
1/2以下の部分の反応器の下部の液相中から抜き
出すことが好ましく、さらに好ましくは、前記原
料ガス状TBAの供給場所とほぼ同じ又はそれ以
下の高さの場所から抜き出すことである。
また、前記したように該液状混合物を循環ポン
プで反応器内を循環させる場合とは、その循環流
の一部分を抜き出すこともできる。
この液状混合物の抜き出しに際しては、触媒粒
子が同伴しないように、スクリーンなどを介して
行なうことができる。
管8を経て抜き出される流れは、未反応の
TBA、水でありまた原料ガス状TBAに含まれた
不純物等の大部分である、また反応が連続的に定
常で運転されている場合には、反応器内のTBA
と水との混合液の組成と同様なものであり、反応
により生じた水の多くの部分および未反応TBA
がこの流れにより抜き出される。この流れには未
反応のTBAが通常2〜70wt%存在しており、管
8をとおして蒸留塔2−3に供給し蒸留操作する
ことにより塔頂から管9を経てTBAおよび水を
含む流れを得、これを通常加熱によりガス状とな
し反応器に循環使用する。蒸留塔2−3の塔頂よ
りの組成はTBAを60〜90wt%を含むものである
が、TBAを水との共沸組成物(TBA約88wt%)
として得る場合にはこれを循環使用する際、脱水
分解反応におけるイソブテン重合物生成量の低
下、触媒の劣化等の度合いが緩和される利点を生
ずる。
この循環流の反応器への供給方法としては、前
記管12からの流れを循環使用する場合と同様に
行なうことができる。蒸留塔2−3の塔底からは
主に水を含む流れが管10から排出される。この
流れは系外に排出される。
以上述べた方法は脱水分解反応器が1基の場合
についてであるが、2基ないし3基の反応器を直
列的に用いることも触媒使用量の低減等に効果が
あり本発明の主旨と相反するものではない。
以上記載したような一連の方法により、原料
TBAを実質的に損失することなく有効にイソブ
テンに転換することができ、しかも本発明によれ
ば、高収率で工業的に有利に連続的にイソブテン
を得ることができる。また反応に必要な熱を外熱
により供給する必要がないか又は少ないため大型
の反応器を用いて実施することが可能であり、し
かも触媒の劣化が少なく工業的に有利である。
以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に
説明する。
実施例 1 撹拌器を備えた直径35cm、容量150の円筒型
の反応器に強酸型陽イオン交換樹脂として、米国
ロームエンドハース社(Rohm & Haas)のア
ンバーライト120B(有効径0.45〜0.6mm)を25Kg
収容し、反応器はよく保温した状態に維持する。
反応開始に先立ち反応器の液相のレベルが100
となるように約30wt%のTBA水溶液を張込んで
おく。撹拌を行いつつTBA濃度77.5wt%の水溶
液を管5から117.9Kg/hrの供給速度で135℃に加
熱して混合蒸気として反応器の下部(反応器内の
液相の上から4/5の位置)から分散器をとおして
反応器内に連続的に吹込む。反応器内の温度は次
第に上昇し最終的には118℃の状態に維持され
た。反応器頂部には生成イソブテン、未反応
TBA、水蒸気等の混合ガスを抜き出す管(管
6)が設けられており、また反応器の圧力を5
Kg/cm2Gに保つような圧力自動調整弁が備えられ
ている。また反応器底部からTBAおよび水の混
合液体部分をとり出す管(管8)には反応器の液
相のレベルを一定に保つための自動調整弁があ
り、触媒を含む液体容量が自動的に100になる
ように設定されている。
最終的に得られた定常状態において反応器頂部
から管6をとおしての気体の流量は132.2Kg/hr
でありその中に含まれるイソブテン流量は71.3
Kg/hr、TBA流量は48.7Kg/hrであつた。この
流れを理論段数30段を備えた蒸留塔2−1に供給
し圧力3Kg/cm2G、還流比1.5の蒸留を行い塔頂
から製品イソブテンを69.1Kg/hrにて回収した。
またこの製品イソブテンの純度は99.91wt%であ
つた。蒸留塔2−1の塔底からの流れをさらに蒸
留塔2−2で蒸留してイソブテン2量体留分と
TBA水溶液留分に分離しイソブテン2量体を
0.22Kg/hrで除去した。TBA水溶液の部分は62.8
Kg/hr存在しその中のTBA含量は77.6wt%であ
りこれを供給原料と合せて蒸発器にて135℃に加
熱し混合蒸気として反応器の下部へ循環供給し
た。
他方、スクリーンで触媒粒子を除去して、反応
器底部から管8をとおして抜き出された液相の流
量は69.3Kg/hrであり、その中でのTBA含量は
24.8wt%であつた。この流れを理論段数15段の蒸
留塔2−3にて常圧下、還流比1で蒸留を行い塔
頂より管9をとおして88.1wt%のTBAを含む水
溶液20.7Kg/hrを回収し、供給原料、管12から
得られた流れと同じように135℃に加熱し、混合
蒸気として反応器へ循環供給した。塔底からの流
れは系外に排出した。
以上の状態を継続的に維持した結果、全体とし
てTBAの転換率約100%、イソブテンへの選択率
99.7%、イソブテン2量体の副生率は0.32wt%と
少量であり、触媒の劣化はほとんど認められなか
つた。
実施例 2 直径35cm、容量100の円筒型の反応器に強酸
型陽イオン交換樹脂として、三菱化成(株)のダイヤ
イオンSK106(有効径0.4〜0.6mm)を固定床とし
て45Kg充填し、反応器はよく保温した状態に維持
する。反応開始に先立ち反応器の液相のレベルが
80なるように約30wt%のTBA水溶液を張込ん
でおく。撹拌を行いつつTBA濃度68.1wt%の水
溶液を管5から105.1Kg/hrの供給速度で132℃に
加熱して混合蒸気として反応器の下部(反応器内
の液相の上から4/5の位置)から分散器3をとお
して反応器内に連続的に吹込む。反応器内の温度
は次第に上昇し最終的には111℃の状態に維持さ
れた。反応器頂部には生成イソブテン、未反応
TBA、水蒸気、副生したイソブテン2量体等を
抜き出す管(管6)が設けられておりまた反応器
の圧力を4Kg/cm2Gに保つような圧力自動調整弁
が備えられている。また反応器底部からTBAお
よび水の混合液体部分をとり出す管(管8)には
反応器の液相のレベルを一定に不つための自動調
整弁があり、触媒を含む液体容量が自動的に80
になるように設定されている。
最終的に得られた定常状態において反応器頂部
から管6をとおしての気体の流量は113.2Kg/hr
でありその中に含まれるイソブテン流量は55.5
Kg/hr、TBA流量は46.2Kg/hrであつた。この
流れを理論段数30段を備えた蒸留塔2−1に供給
し圧力3Kg/cm2G、還流比1.5の蒸留を行い塔頂
から製品イソブテンを53.9Kg/hrにて回収した。
また製品イソブテンの純度は99.92wt%であつ
た。蒸留塔2−1の塔底からの流れをさらに蒸留
塔2−2で蒸留してイソブテン2量体留分と
TBA水溶液留分に分離しイソブテン2量体を
0.26Kg/hrで塔頂から除去した。塔底からの
TBA水溶液の部分は57.2Kg/hr存在しその中の
TBA含量は80.8wt%であり、これを供給原料と
合せて132℃に加熱し混合蒸気として反応器へ循
環供給した。
他方、反応器底部から管8をとおして抜き出さ
れた液相の流量は88.7Kg/hrであり、その中での
TBA含量は37.5wt%であつた。
この流れを理論段数15段の蒸留塔2−3にて常
圧下、還流比1で蒸留を行い塔頂より管9をとお
して86.5wt%のTBAを含む水溶液39.0Kg/hrを回
収し、供給原料、管12から得られた流れと同じ
ように132℃に加熱し混合蒸気として反応器へ循
環供給した。塔底からの流れは系外に排出した。
以上の状態を継続的に維持した結果、全体とし
てTBAの転換率約100%、イソブテンへの選択率
99.5%、イソブテン2量体の副生率は0.49wt%で
あり、触媒の劣化はほとんど認められなかつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のイソブテン製造方法を例示
するフローチヤートである。 1:反応器、2−1,2−2,2−3:蒸留
塔、3:分散器、4:加熱器または蒸発器、5:
原料供給管、11:イソブテン抜出管。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 陽イオン交換樹脂触媒の存在下でタシヤリー
    ブタノール(TBA)の脱水分解反応によりイソ
    ブテンを連続的に製造する方法において、該触媒
    およびTBAと水との液状混合物が収容され、温
    度90゜〜180℃、圧力1.5〜15気圧に保持されてい
    る反応器内の該液状混合物中に反応器内よりも高
    圧のTBAと水蒸気との混合ガス(TBA含有量60
    〜90wt%)を連続的に供給し、反応器上部より
    生成ガス状イソブテン、未反応ガス状TBAおよ
    び水蒸気の混合物を連続的に抜き出し、この混合
    ガスを蒸留塔1に供給して、塔頂より製品イソブ
    テンを回収し、塔底からの流れをさらに蒸留塔2
    に供給して塔頂より副生イソブテン低量重合体を
    排出し塔底よりTBAと水との液状混合物(TBA
    含有量50〜90wt%)を抜き出しこの液状混合物
    を前記反応器に循環供給し、他方該反応器内の液
    状混合物の液相部分から反応器内に収容されてい
    る未反応TBAと水との液状混合物の一部を連続
    的に抜き出し、この混合物を蒸留塔3に供給し、
    塔底より大部分の水を含む液体流を排出し、塔頂
    よりTBAと水との混合物(TBA含有量60〜90wt
    %)を回収しこの混合物を前記反応器に循環供給
    することを特徴とする、イソブテンの連続的製造
    方法。 2 蒸留塔3の塔頂から回収されるTBAと水と
    の混合物の組成がTBAと水との共沸混合物組成
    (TBA約88wt%)であることを特徴とする、特許
    請求の範囲第1項記載の方法。 3 蒸留塔2の塔底より抜き出されたTBAと水
    との液状混合物を加熱気化して反応器に循環し、
    反応器内の液状混合物中に供給することを特徴と
    する、特許請求の範囲第1項または第2項記載の
    方法。 4 蒸留塔3の塔頂から回収されるTBAと水と
    の混合物を加熱気化して反応器内の液状混合物中
    に循環供給することを特徴とする、特許請求の範
    囲第1項、第2項または第3項記載の方法。
JP4428778A 1978-04-10 1978-04-17 Continuous preparation of isobutene Granted JPS54138506A (en)

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JP4428778A JPS54138506A (en) 1978-04-17 1978-04-17 Continuous preparation of isobutene
DE19792913796 DE2913796A1 (de) 1978-04-10 1979-04-05 Verfahren zum kontinuierlichen abtrennen und gewinnen von isobuten
FR7908963A FR2422613A1 (fr) 1978-04-10 1979-04-09 Procede pour la separation et la recuperation de l'isobutene
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