JP2594592B2 - 無水カリウム‐t‐ブトキシドの連続的製造方法 - Google Patents

無水カリウム‐t‐ブトキシドの連続的製造方法

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JP2594592B2 JP63007107A JP710788A JP2594592B2 JP 2594592 B2 JP2594592 B2 JP 2594592B2 JP 63007107 A JP63007107 A JP 63007107A JP 710788 A JP710788 A JP 710788A JP 2594592 B2 JP2594592 B2 JP 2594592B2
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ヒユールス・トロイスドルフ・アクチエンゲゼルシヤフト
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C29/00Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring
    • C07C29/68Preparation of metal alcoholates
    • C07C29/70Preparation of metal alcoholates by converting hydroxy groups to O-metal groups

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、苛性カリ水溶液と過剰のt−ブタノールと
を、塔中で共留剤の存在で反応させることによつて、カ
リウム−t−ブトキシドを連続的に製造する方法に関す
る。
従来の技術 この方法の場合、苛性カリ溶液およびt−ブタノール
は塔頂部に装入され、反応の際に生じる水ならびに反応
体によつて一緒に導入される水は共留剤を用いて塔頂部
から留去される。塔底部では、t−ブタノール中のカリ
ウム−t−ブトキシド溶液が生じる;この塔底部は連続
的に取り出され、この取り出された溶液から無水の塩が
得られる。
西ドイツ国特許第3413212号明細書に記載された、カ
リウム−t−ブトキシドの製造方法においては、共留剤
としてシクロヘキサンまたはn−ヘキサンが使用され
る。さらに、共留剤の量は、塔中央部に、少なくともそ
こに存在するガス混合物の半分がt−ブタノールである
ように選択される。この方法により作業する場合、実際
に、無水でかつKOH0.8%の最高含量を有するカリウム−
t−ブトキシドが得られる;しかし単位時間あたり可能
な苛性カリ水溶液の流量は極端に低く、そのためこの方
法における空時収量は不十分である。
発明が解決しようとする問題点 それゆえ、西ドイツ国特許第3413212号明細書の方法
の場合と同じエネルギー消費量で、単位時間あたりKOH
流量を増加させ、その際公知の生成物と同じ品質を有す
る生成物を得ることが可能である、無水カリウム−t−
ブトキシドの連続的製造方法を見出すという課題が生じ
た。
発明を達成するための手段 ところで、この課題の達成において、充填物を詰めた
蒸留塔中で苛性カリ水溶液と過剰のt−ブチルアルコー
ルとを、双方の反応体を塔頂部に装入するようにして反
応させ、反応混合物中に含まれている水を共留剤を用い
て塔頂部から留去し、水と一緒に取り出された有機相量
を再び系に添加し、カリウム−t−ブトキシドを、沸騰
状態に保たれた塔底部からt−ブタノール中の溶液とし
て取り出す、無水カリウム−t−ブトキシドの連続的製
造方法が見出された。特許請求の範囲に記載の方法は、
共留剤としてメチルシクロヘキサンまたはn−ヘプタン
を使用し、塔中のガス混合物を塔底部のすぐ上方で、苛
性カリ水溶液およびt−ブタノールの添加開始時および
それらの添加の間に、共留剤0.5〜2重量%を含有し、
塔中央部で、共留剤としてメチルシクロヘキサンを使用
する際に共留剤32〜34重量%を含有し、n−ヘプタンを
使用する際に共留剤36〜38重量%を含有することを特徴
とする。
これらの条件を維持する場合に、共留剤は反応の間前
記の塔内に存在し、塔底液中には最高でも共留剤0.5重
量%が含有されているにすぎない。それに反して、西ド
イツ国特許第3413212号明細書の方法においては、共留
剤は塔の一部にしか存在しない。
本発明により使用される共留剤は、塔中央部で必要量
のt−ブタノールと共沸混合物を生成し、該共沸混合物
の正確な組成は、メチルシクロヘキサン/t−ブタノール
の混合物については34/66重量%であり、n−ヘプタン/
t−ブタノールの混合物については38/62重量%である。
塔底部の上方で、ガス混合物はできるだけ少量の共留
剤を含有すべきであり、この量は最高2重量%でなけれ
ばならない。残りのガス混合物は、主にt−ブタノール
蒸気からなる。塔底部の上方のガス混合物が記載した範
囲内の必要な共留剤含量を有する場合、塔中央部におけ
る必要な共留剤含量は容易に生じる。
塔底液は、生成したカリウム−t−ブトキシドを、過
剰のt−ブタノール中に溶解して含有する。塔底液は沸
騰温度に保たれる。塔底部からは連続的に、有利には溢
流管によりカリウム−t−ブトキシド溶液が取り出さ
れ、この溶液から自体公知の方法で、たとえば真空でt
−ブタノールを留去することによつて無水カリウム−t
−ブトキシドが単離される。
塔頂部からは留去剤、t−ブタノールおよび水蒸気と
の混合ガス混合物が留出し、その含量はもはや共沸剤の
上記組成に一致しない。引続き、塔頂部から留出するこ
のガス混合物は凝縮させ、相分離容器中で有機相と水と
を分けられる。その際生じる水相は、出発物質中に含有
されていた水ならびに反応の際に生じる反応水を含有す
る。この相中に、t−ブタノールは約15%まで溶解して
含有されていてもよい。
相分離の際に生じる有機相は、有利には再び蒸留塔
に、望ましくは塔頂部にまたは塔の上方部分に返送され
る。該有機相は、主に共留剤および留出されたt−ブタ
ノールの水に不溶分を含有する。しかし、有機相は他の
利用に供することもできる。しかしこの場合には、塔
に、有機相中に含有されている相応する量の共留剤を供
給することを配慮しなければならない。
この方法において使用される苛性カリ水溶液は、有利
には反応条件で固形のKOHがまだ沈殿しない濃苛性カリ
溶液である。50〜60重量%の間のKOH含量を有する苛性
アルカリ液は十分に使用できる。KOH含量は実際にわず
かであるが、この場合相応する量の水を留去することが
できる。この理由から38重量%より少ないKOH含量を有
する苛性カリ溶液の使用は好ましくない。
t−ブタノールは、本発明による作業法では絶対に無
水である必要はない。11.76重量%より少ない水含量
(共沸混合物の組成t−ブタノール/水は、本発明によ
る作業法は実際に妨げない。しかし有利には、t−ブタ
ノールは0.1重量%より少ない水含量を有するべきであ
る。
t−ブタノールは、カリウム−t−ブトキシドの生成
に必要であるような量および付加的に塔底部からこの生
成物の溶剤として連続的に取り出される量で使用され
る。塔頂部から分離された有機相が塔に供給しない場
合、供給されるt−ブタノールは、なお連続的に塔頂部
から留出する量も一緒に含んでいなければならない。
充填物としては、蒸留技術において自体公知の充填物
が使用される。有利には、貴金属製金網布パツケージが
使用される。
本方法の本発明による実施態様においては、特許請求
の範囲に記載の共留剤の一部は、塔頂部範囲ではシクロ
ヘキサンに代える。この量は最高で、塔頂部から留出す
るガス相の有するシクロヘキサン量が凝縮および相分離
の後有機相がシクロヘキサン20重量%までのシクロヘキ
サン含分を有するような大きさであつてもよい。
本発明による方法は、公知方法の場合と同じエネルギ
ー消費量で、単位時間当たり1/3まで多い量のKOHを供給
して実施し、公知方法の場合と同じ品質の生成物を得る
ことが可能である。
本発明による方法を実際に実施するのは、有利には特
殊鋼金網布パツケージが詰められており、かつ有機相か
ら水相を分離し、有機相を塔頂部へ返送する相分離容器
が接続されている特殊鋼蒸留塔中で行なわれる。塔底部
に配置された蒸留缶は、生成するt−ブタノール中のカ
リウム−t−ブトキシド溶液を取り出す溢流管を備えて
いる。塔の横断面は、有利には400mm、有効高さは有利
には10mである。
塔の調節のためには、相分離容器中に、相分離のため
に十分な量の水を装入し、塔底部でt−ブタノールを加
熱沸騰させる。次いで、共留剤および場合によつてはシ
クロヘキサンを、下記の条件が生じるような量で添加す
る。その際、メチルシクロヘキサン量ないしはn−ヘプ
タン量およびシクロヘキサン量を、塔中央部における凝
縮液組成が、それぞれの共沸混合物の組成t−ブタノー
ル/メチルシクロヘキサンないしはt−ブタノール/n−
ヘプタンに一致するように選択される;この場合、苛性
カリ溶液およびt−ブタノールの添加の開始前およびそ
の添加の間、塔底部上方のガス空間中にメチルシクロヘ
キサンないしはn−ヘプタンが凝縮液中になお0.5〜2
重量%まで検出できかつ場合によつては塔に返送される
有機相中のシクロヘキサン含量が有利には14〜17重量%
であるべきである。この一度調節された組成は、全反応
時間の間維持すべきである。
その後、このように準備された塔中へ、濃苛性カリ水
溶液およびt−ブタノールを連続的に配量導入する。次
いで、相分離容器から、その際生じる溶液中の水および
反応水を連続的に取り出し、沸騰温度に保たれた塔底部
から、生成したt−ブタノール中のカリウム−t−ブト
キシド溶液を取り出し、それから自体公知の方法でアル
コール不含カリウム−t−ブトキシドが得られる。
実施例 本発明を実施例につき詳説する。
例 1 実施は上記の塔装置中で行なわれる。塔底部にt−ブ
タノールを装入し、還流下で煮沸する。引続き、n−ヘ
ペタンを塔中央部で検出できる程度の量で添加する。そ
の後、シクロヘキサンの添加を、塔に返送される有機相
中で15重量%まで検出できるような量で行なう。その
後、さらにn−ヘプタンを、塔底部のすぐ上方に(塔底
部上方の塔の第1段の初めに)存在するガス混合物中に
1重量%まで送出できるようになるまで添加する。
毎時50%のKOH2.52kgおよびt−ブタノール17kgを添
加する際、t−ブタノール中カリウム−t−ブトキシド
の14%溶液が得られる。この溶液は0.76%のKOH含量を
有する生成物を供給する。
例 2 実施は例1と同様に、メチルシクロヘキサン−メチル
シクロヘキサン/シクロヘキサン−共留剤を用いて行
う。毎時50%のKOH水溶液の添加量は2.53kgであり、t
−ブタノールの添加量は17kgである。
t−ブタノール中のカリウム−t−ブトキシドの14%
溶液から、KOH0.73%を有する生成物が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−228437(JP,A) 特開 昭58−185531(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水酸化カリウム水溶液と過剰のt−ブタノ
    ールとを、充填物を詰めた蒸留塔中で反応させ、同時に
    その塔頂部に苛性カリ溶液と過剰のt−ブタノールとを
    装入し、共留剤を一緒に使用して水を留去し、塔の上部
    中へ、塔頂部から留出した混合物から相分離後に得られ
    た有機相に一致する有機相を連続的に装入し、塔底部に
    生じるt−ブタノール中のカリウム−t−ブトキシド溶
    液を取り出すことによつて無水カリウム−t−ブトキシ
    ドを連続的に製造する方法において、 a) 共留剤としてメチルシクロヘキサンまたはn−ヘ
    プタンを使用し、 b) 苛性カリ水溶液とt−ブタノールの装入の開始時
    および装入の間、塔底部の上方で、共留剤0.5〜2重量
    %を含有するガス混合物が調節されており、 c) 塔中央部に存在するガス混合物中の共留剤の含量
    は、共留剤としてメチルシクロヘキサンを使用する際に
    は32〜34重量%の間にあり、共留剤としてn−ヘプタン
    を使用する際には36〜38重量%の間にあることを特徴と
    する無水カリウム−t−ブトキシドの連続的製造方法。
  2. 【請求項2】共留剤は部分的に塔頂部に供給される有機
    相がシクロヘキサン20重量%までを有するような量のシ
    クロヘキサンによつて代えられている特許請求の範囲第
    1項記載の方法。
  3. 【請求項3】苛性カリ溶液およびt−ブタノールの装入
    前、塔底部中でt−ブタノールを沸騰状態に保ち、その
    後に共留剤を必要量供給する特許請求の範囲第1項また
    は第2項記載の方法。
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