JP4092808B2 - フェルール成形用金型 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光コネクタ用フェルールを製造するためのフェルール成形用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的な光コネクタ用フェルールとして、図9に示されるようなフェルール304が知られており、このフェルール304により光コネクタCが形成されている。図9に示される光コネクタCは、いわゆるMTコネクタといわれているもので、光ファイバ心線F内の光ファイバを配列させる複数(本例では四本)の平行なファイバ配列孔340を有している。フェルール304は熱硬化性樹脂を用いてトランスファー成形法により形成されるのが一般的である。
【0003】
フェルール304の接合端面341には、上述したファイバ配列孔340の端部が開口されている。また、接合端面341には、ステンレス製のガイドピンPを挿入させる一対のガイドピン挿入孔343も開口されている。また、フェルール304の一面側には、内部の光ファイバ心線F(光ファイバ)を固定するための接着剤を注入するための開口凹部344も形成されている。上述した光コネクタCは、ガイドピン挿入孔343及びガイドピンPを用いて互いに位置決めされ、図10に示されるように結合されて、結合状態がクランプスプリングSにより保持される。
【0004】
上述した光コネクタCによる光ファイバ同士の接続は、非常に高精度に行う必要がある。光ファイバの断面直径は0.125mm程度であり、実際に光を伝達させる部分となるコアと呼ばれる部分は、さらにこの光ファイバの断面中心にある。光コネクタCは、このコア同士を非常に高精度に(サブミクロンオーダーの精度で)当接させるものでなくてはならない。このため、フェルール304に対しては、非常に正確な寸法精度が要求される。光ファイバを位置決めするファイバ配列孔340付近に関しては、特に正確な寸法精度が要求される。
【0005】
上述したフェルール304は、図11に示されるような金型を用いて製造される。図11に示される金型は、下金型301と上金型302とスライダ303とからなる。スライダ303は、成形されるフェルール304の後端面側にスライド可能に配置されており、下金型301と上金型302の間に挿入される四本の配列孔形成ピン330と一対の挿入孔形成ピン332とを有している。
【0006】
配列孔形成ピン330によってフェルール304のファイバ配列孔340が形成され、挿入孔形成ピン332によってフェルール304のガイドピン挿入孔343が形成される。これらの配列孔形成ピン330及び挿入孔形成ピン332は、下金型301に形成されたV溝314,315によって位置決めされる。また、下金型301の内面に形成された凸部312によって、フェルール304の開口凹部344が形成される。
【0007】
この下金型301、上金型302及びスライダ303を閉じた型閉じ時には、図12及び図13に示されるように、内部にキャビティ310が形成される。なお、図12は、図13中のXII-XII線断面図であり、図13は、図12中のXIII-XIII線断面図である。
【0008】
このキャビティに溶融樹脂を充填固化させることによって、上述したフェルール304を成形する。キャビティ310内部への溶融樹脂の充填は、下金型301及び上金型302に形成された切欠部311,321によって形成されるゲート305を介して行われる。通常、このゲート305は、成形後のフェルール304の鍔部345に対応する位置に形成されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、最近になって、トランスファー成形法以外にも熱可塑性樹脂による射出成形法によって上述したフェルール304を成形する場合など、原料樹脂や成形条件も種々異なるようになってきている。これに伴って、上述した金型を用いた場合、成形後収縮などによって成形後のフェルール304の寸法精度が要求を満たさないことが危惧される場合も出てきた。
【0010】
例えば、キャビティ310内の形状などによって、ゲート305から充填された樹脂流は、配列孔形成ピン330の上側と下側とで、その量や配列孔形成ピン330の周囲に到達するまでの時間に差が生じる。このため、フェルール304のファイバ配列孔340の周囲には樹脂の配向が生じ、これが原因となって異方性収縮が生じる。異方性収縮が生じると、図14に示されるように、ファイバ配列孔340の配列状態が乱れてしまう。なお、図14には、ファイバ配列孔340の配列状態のズレ具合を強調して示してある。
【0011】
特に、図11に示される金型においては、配列孔形成ピン330の基端部を固定するピン固定部331の形状が、配列孔形成ピン330の各中心軸を通る平面に対して上側と下側とで非対称形状である。このように、ピン固定部331の形状が上下非対称であると、上述した樹脂流の量や到達時間に差が生じやすくなり、ファイバ配列孔340の周囲には樹脂の配向が生じやすい。
【0012】
また、図11に示される金型においては、キャビティ310内に凸部312が形成されているので、さらにキャビティ310の内部空間の形状は上下非対称になる。このため、ゲート305から充填された樹脂流は、図12及び図13中に矢印で示されるように、配列孔形成ピン330の上側と下側とで大きく異なり、凸部312が形成されていない側の樹脂流がより早期に配列孔形成ピン330側に流れ込む。この結果、上述したファイバ配列孔340の周囲の樹脂配向はより生じやすくなってしまう。樹脂配向が生じやすければ、異方性収縮も生じやすくなる。
【0013】
上述したように、フェルール304を用いて光ファイバを高精度に位置合わせするので、このように異方性収縮によるファイバ配列孔340の配列状態のズレを生じさせないための改善が望まれている。従って、本発明の目的は、高い寸法精度を有する光コネクタ用フェルールを製造するためのフェルール成形用金型を提供することを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、平行に配列された複数のファイバ配列孔を有する光コネクタ用フェルールを成形するフェルール成形用金型において、型閉じされてキャビティを形成する一対の第一金型及び第二金型と、ファイバ配列孔を形成する複数本の配列孔形成ピン及び配列孔形成ピンの基端部を固定するピン固定部を有するスライダとを備えており、第一金型及び第二金型は、型閉じ時に、キャビティ内への溶融樹脂の充填口となるゲートを形成し、スライダは、配列孔形成ピン及びピン固定部をキャビティ内に挿入させるようにスライド可能に配置され、ゲートは、型閉じ時に、配列孔形成ピンの側方に配置され、その配列孔形成ピン先端側の開口縁部は、ピン固定部のピン先端側の端部よりもさらにピン先端側に位置し、第一金型の内面に、型閉じ時にピン固定部と接触する凸部が形成されており、ゲートの内面が、ピン先端側に向けて傾斜して形成されており、第一金型に対向する第二金型のゲートの内面が、第一金型側に向けて傾斜されていることを特徴としている。
【0016】
また、請求項2に記載の発明は、平行に配列された複数のファイバ配列孔を有する光コネクタ用フェルールを成形するフェルール成形用金型において、型閉じされてキャビティを形成する一対の第一金型及び第二金型と、ファイバ配列孔を形成する複数本の配列孔形成ピンを有する第一スライダと、型閉じ時に配列孔形成ピンの先端部を位置決め固定するピン固定部を有する第二スライダとを備えており、第一金型及び第二金型は、型閉じ時に、キャビティ内への溶融樹脂の充填口となるゲートを形成し、第一スライダ及び第二スライダは、配列孔形成ピン及びピン固定部が互いに向き合ってキャビティ内に挿入されるように、それぞれスライド可能に配置され、ゲートは、型閉じ時に、配列孔形成ピンの側方に配置され、その第一スライダ側の開口縁部は、ピン固定部の第一スライダ側の端部よりもさらに第一スライダ側に位置し、ゲートの内面が、第一スライダ側に向けて傾斜して形成されていることを特徴としている。
【0019】
請求項3に記載の発明は、請求項1〜2の何れかに記載の発明において、第一金型がキャビティ内に突出する第一突出部を有し、かつ、第二金型がキャビティ内に突出する第二突出部を有し、第一突出部及び第二突出部は、型閉じ時に、一体的に突出部を形成し、ゲートが、突出部に形成されることを特徴としている。
【0020】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の発明において、一対のゲートが、型閉じ時に互いに対向するように形成され、一対のゲートの間に配列孔形成ピンが位置することを特徴としている。
【0026】
【発明の実施の形態】
まず、請求項1に記載のフェルール成形用金型の第一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0027】
図1〜図4に、本実施形態のフェルール成形用金型を示す。図1は、金型を開いたときの状態が斜視図として示されており、図2〜図4は、金型を閉じたとき(型閉じ時)の状態が断面図として示されている。図2は、図3及び図4におけるII-II線断面図である。図3は、図2及び図4におけるIII-III線断面図である。図4は、図2及び図3におけるIV-IV線断面図である。
【0028】
なお、以下の説明中、図1に示される上側を金型の上側、同様に、図1に示される下側を金型の下側として説明する。ただし、図1に示される金型は、図1に示される状態で使用されなくても構わなく、例えば、第一金型1及び第二金型2が左右に開かれるように使用されたり、スライダ3が鉛直方向にスライドするように使用されるなどしてもよい。
【0029】
図1〜図4に示される金型によって、図5に示される光コネクタ用フェルール4が成形される。以下、図1に示される金型の説明中で、フェルール4の各部位についても言及するが、フェルール4については、金型の説明の後にさらに詳しく説明する。また、図1に示される金型は、説明のために各部をデフォルメして示してある。例えば、ここでは、成形されるフェルール4の寸法が6.5mm×2.4mm×8.0mm程度であるのに対して、配列孔形成ピン30の断面直径は0.125mm程度であり、挿入孔形成ピン32の断面直径は0.7mm程度である。
【0030】
図1に示される成形用金型は、第一金型(下金型)1と第二金型(上金型)2とスライダ3とを備えている。スライダ3は、この金型によって成形されるフェルール4の後端面成形側にスライド自在に配置されている。下金型1及び上金型2の内面には、フェルール4を成形するためのキャビティ100(図2〜図4参照)を形成する凹状空間10(上金型2側は図示せず)が形成されている。
【0031】
下金型1は、互いに対向するように凹状空間10に突出された一対の第一突出部13を有している。一対の第一突出部13は互いに相手側に向けて突出するように形成されている。各第一突出部13には、それぞれ第一切欠部11が形成されている。同様に、上金型2は、互いに対向するように凹状空間に突出された一対の第二突出部23を有している(図1にはその一方のみを図示してある)。各第二突出部23には、それぞれ第二切欠部21が形成されている。
【0032】
第一突出部13及び第二突出部23は、図2〜図4に示されるように、下金型1と上金型2とスライダ3とが閉じられたとき(型閉じ時)に、一体的に突出部6を形成する。このとき、第一切欠部11及び第二切欠部21は、キャビティ100内に溶融樹脂を充填するゲート5を形成する。即ち、ゲート5は、突出部6に形成される。ゲート5は、型閉じ時に後述する複数本の配列孔形成ピン30の側方に位置するように形成され、後述する複数本の配列孔形成ピン30の各中心軸を通る平面に対してほぼ平行な方向に樹脂を充填させる。
【0033】
また、下金型1には、フェルール4の内部に接着剤を注入させる開口凹部44を形成する凸部12が凹状空間10内に形成されている。さらに、下金型1及び上金型2のスライダ3側には、後述するピン固定部31を挿通するための方形切欠部16(上金型2側は図示せず)がそれぞれ形成されている。また、下金型1のスライダ3側には、挿入孔形成ピン32に基端部を位置決めするピン受けV溝17が形成されている。図示されないが、上金型2のスライダ3側には、ピン受けV溝17と対向する一対の角溝が形成されている。
【0034】
また、下金型1のスライダ3とは反対側には、配列孔形成ピン30の各先端部を位置決めする四本の位置決め溝14が平行に形成されている。そして、位置決め溝14の両側には、挿入孔形成ピン32の各先端部を位置決めするピン受けV溝15がそれぞれ形成されている。一対のピン受けV溝15は、互いに平行で、位置決め溝14に対しても平行である。上金型2のスライダ3とは反対側には、ピン受けV溝15と対向する一対の角溝24が形成されている。
【0035】
型閉じ時には、下金型1の各位置決め溝14と上金型2の下面とによって配列孔形成ピン30の各先端部を挟み込んで、各配列孔形成ピン30の位置決めを行う。同様に、型閉じ時には、下金型1のピン受けV溝15と上金型2の角溝24とによって挿入孔形成ピン32の各先端部を挟み込んで、各挿入孔形成ピン32位置決めを行う。
【0036】
スライダ3は、成形後のフェルール4におけるファイバ配列孔40を形成する四本の配列孔形成ピン30と、この配列孔形成ピン30を固定するピン固定部31と、成形後のフェルール4におけるガイドピン挿入孔43を形成する一対の挿入孔形成ピン32とを有している。ピン固定部31は、平板状の形態を有しており、その先端側の厚さが基端側の厚さのほぼ半分とされている。また、ピン固定部31の下面は、その全長にわたって平坦とされており、型閉じ時には、上述した凸部12の上面と面接触する。
【0037】
各配列孔形成ピン30の先端側は外径の小さい小径部30aとされ、各配列孔形成ピン30の基端側は外径の大きい大径部30bとされている。小径部30aの先端はテーパー状に尖らされており、小径部30aと大径部30bとの間には外径を徐々に変化させたテーパ状の部分が形成されている。四本の配列孔形成ピン30は、各大径部30bでピン固定部31の先端側に固定されている。
【0038】
配列孔形成ピン30の大径部30bは、その半分ほどがピン固定部31の先端側に埋設されている。配列孔形成ピン30は、その先端側の小径部30aによってフェルール4のファイバ配列孔40を形成し、その基端側の大径部30bによってフェルール4のファイバ導入溝42を形成する。
【0039】
一対の挿入孔形成ピン32は、配列孔形成ピン30の両側に、配列孔形成ピン30と平行となるように配置されている。一対の挿入孔形成ピン32は、スライダ3のピン固定部31の側方に配置されている。挿入孔形成ピン32の先端もテーパー状にされている。
【0040】
配列孔形成ピン30の先端側(以下、ピン先端側という)に位置するゲート5の開口縁部11a,21aは、型閉じ時に、上述したピン固定部31のピン先端側の端部31aよりもさらにピン先端側に位置する。即ち、ゲート5の一部は、成形されるフェルール4の配列孔形成ピン30の側方に位置される。図1〜図4に示される金型においては、ゲート5のピン先端側の一部のみが配列孔形成ピン30の側方に位置しているが、ゲートをもっとピン先端側に形成すれば、ゲートの全部が配列孔形成ピンの側方に位置する場合もあり得る。また、各ゲート5は、互いに対向するように形成されている。
【0041】
また、ゲート5のスライダ3側の内面11b,21bは、ピン先端側に傾斜されている。これによって、ゲート5から充填される樹脂流は、ピン先端側の方向に充填される。また、ゲート5の上金型2側の内面21cは、凸部12の基端側(即ち、下金型1側)に傾斜されている。これによって、ゲート5から充填される樹脂流は、下金型1側の方向に充填される。
【0042】
次いで、上述した金型によって成形されるフェルール4について詳しく説明する。
【0043】
フェルール4は、図5に示されるように、直方体を二つ結合させたような形態を有しており、相手側の光部品(図9のように用いられる場合は、相手側光コネクタC)と接合される接合端面41側には、四本のファイバ配列孔40が平行に穿孔されている。フェルール4の一面側には、ほぼ正方形状の開口凹部44が形成されている。
【0044】
ファイバ配列孔40の各先端部は、接合端面41に開口されている。一方、ファイバ配列孔40の各基端部は、内径が拡張された後に開口凹部44に対して開口され、開口凹部44の底部に形成されたファイバ導入溝42にそれぞれ連通されている。ファイバ導入溝42は、ファイバ挿入孔47から挿入された光ファイバをファイバ配列孔40に対して円滑に挿入させる役割がある。ファイバ導入溝42に沿って光ファイバをファイバ配列孔40に挿入する際には、開口凹部44から光ファイバを目視することができる。
【0045】
ファイバ配列孔40の内径は、内部に挿入される光ファイバの外径とほぼ等しくされている。ファイバ配列孔40及びファイバ導入溝42の両側には、ファイバ配列孔40及びファイバ導入溝42と平行となるように、一対のガイドピン挿入孔43が穿孔されている。ガイドピン挿入孔43は、フェルール4の全長にわたって形成されており、その内径は挿入されるガイドピンP(図9参照)の外径とほぼ等しくされている。
【0046】
ファイバ配列孔40の両側に位置するフェルール4の外側面には、一対の凹部45が形成されており、この凹部45の底部45aには、ゲート5に相当する部分の切断跡であるゲート切断部46がそれぞれ形成されている。ここで、ゲート切断部46の接合端面41側の端部46aは、ファイバ配列孔40の基端部側の端部40aよりもさらに接合端面41側に位置している。
【0047】
次に、上述した金型によるフェルール4の成形について説明する。
【0048】
図1に示される金型を閉じることによって、図2〜図4に示される状態となり、金型内部にキャビティ100が形成される。形成されたキャビティ100の内部に対して、一対のゲート5から溶融樹脂を充填する。キャビティ100内に充填された溶融樹脂は、ゲート5のピン先端側の開口縁部11a,21aがピン固定部31の端部31aよりもさらにピン先端側に位置されているので、より早期に配列孔形成ピン30の周囲に充填される。また、ピン固定部31から突出された配列孔形成ピン30の小径部30aの上側空間と下側空間とは、配列孔形成ピン30の各中心軸を通る平面に対して対称な形態である。
【0049】
このため、配列孔形成ピン30の周囲に充填される溶融樹脂は、キャビティ100内の小径部30aの上側空間と下側空間とに対してほぼ同時に充填され、その樹脂の流れは配列孔形成ピン30の各中心軸を通る平面に対してほぼ対称となる。この結果、成形後のフェルール4のファイバ配列孔40の周囲に、樹脂配向を生じさせないので、成形後のフェルール4に異方性収縮を発生させることはなく、接続損失を非常に小さなものとすることができる。
【0050】
また、ゲート5の内面11b,21bがピン先端側に傾斜されているので、ゲート5から充填される樹脂流はピン先端側の方向により充填されやすくなる。このようにすることによって、溶融樹脂をより早期に配列孔形成ピン30の先端側に充填させることができ、より一層、成形後のフェルール4のファイバ配列孔40の周囲に異方性収縮を生じさせる樹脂配向を抑止することができる。
【0051】
また、フェルール4に開口凹部44を形成させるための凸部12は、溶融樹脂の配列孔形成ピン30の先端側への流れを阻止し、配列孔形成ピン30の上下への樹脂流の量や到達時間に差を生じさせる要因となってしまう。そこで、ゲート5の内面21cを凸部12の基端側に傾斜させて、樹脂流の量が少なくなりやすく、かつ、配列孔形成ピン30の周囲への到達時間遅くなりやすい下金型1側の方向に向けて溶融樹脂を充填し、配列孔形成ピン30の上下の樹脂流をより均等に充填するようにしている。このようにすることによって、より一層、成形後のフェルール4のファイバ配列孔40の周囲に異方性収縮を生じさせるような樹脂配向を生じさせないようにすることができる。
【0052】
さらに、このような位置にゲート5を形成すると、フェルール4の側面の大部分をゲート5の開口部として設定することも可能となるため、ゲート5の開口面積を大きくとることができる。ゲート5の開口面積を大きくすることができれば、溶融樹脂をスムーズに充填することができるだけでなく、樹脂を硬化させる過程での保圧時の圧力を高く維持することができ、成形後のフェルール4を十分な強度を持ったものとすることができる。
【0053】
キャビティ100内に充填した溶融樹脂を固化させた後に、金型を開いて成形品を取り出す。このとき、まず、スライダ3を側方にスライドして配列孔形成ピン30、ピン固定部31及び挿入孔形成ピン32を引き抜く。次いで、下金型1及び上金型2を開いて、成形されたフェルール4を取り出す。取り出したフェルール4は、ゲート5に相当する部分に樹脂が繋がった状態であるため、この部分を切断する。ゲート5に相当する部分の樹脂を切断した部分には、ゲート切断部46が形成される。ゲート切断部46は、金型のゲート5が突出部6に形成されているため、凹部45の底部45aに形成される。
【0054】
成形後のフェルール4においては、ゲート切断部46の接合端面41側の端部が、ファイバ配列孔40の基端部側の端部40aよりも、さらに接合端面41側に位置されている。このようにゲート切断部46が形成されておれば、成形時に溶融樹脂がファイバ配列孔40の先端側周囲により早期に充填され、かつ、その樹脂流はファイバ配列孔40の上下でほぼ等しくなっている。このようなフェルール4であれば、異方性収縮を生じることはなく、安定した伝送特性を実現することができる。
【0055】
また、キャビティ100の内部に突出して形成された突出部6にゲート5が形成されているので、成形後のフェルール4のゲート切断部46は、凹部45の底部45aに形成される。成形されたフェルール4のファイバ配列孔40の偏心検査工程やフェルール4への光ファイバの取付作業時、あるいは、光ファイバ取付後の接合端面41の研磨作業時には、フェルール4をしっかりと把持する必要がある。このとき、フェルール4は、図6に示されるように、治具7に取り付けられるが、その際にはフェルール4の側面が両側から把持される(開口凹部44を塞ぐように把持してしまうと作業が行えない)。
【0056】
ゲート切断部46が、凹部45の底部45aに形成されているため、ゲート切断部46に形成される切断後の微小凹凸の影響を受けることなく、確実にフェルール4を把持することができる。このような凹部45を設けない場合は、ゲート切断部46の切断跡を研磨して平坦にするなどの作業が必要になり、このような作業を行わないとフェルール4を確実に把持することができない。
【0057】
換言すれば、このような凹部45の底部45aにゲート切断部46を形成したため、ゲート5に相当する部分を切断したままでも確実にフェルール4を把持することができ、ゲート切断部46を研磨するような作業を省略することができる。凹部45の深さや、この凹部45を形成する突出部6の突出量は、0.2mm程度あれば充分である。
【0058】
また、フェルール4は、一対のゲート切断部46を有しており、このゲート切断部46の間にファイバ配列孔40が配置されている。ここでは、ゲート切断部46の間にファイバ配列孔40の基端部側の一部が配置されている。このように一対のゲート切断部46が形成されておれば、その成形時には溶融樹脂がファイバ配列孔40の周囲により早期に充填され、かつ、その樹脂流はファイバ配列孔40の上下でほぼ等しくなっているだけでなく、その樹脂流はファイバ配列孔40の左右でも均一な流れとなる。このようなフェルール4であれば、異方性収縮がより一層発生しにくく、より一層安定した伝送特性を実現することができる。
【0059】
次に、請求項1に記載のフェルール成形用金型の第二実施形態について、図7を参照しつつ説明する。
【0060】
なお、本実施形態の金型によって成形されるフェルールは、上述した図5に示されるフェルール4と同一であるため、成形されるフェルールについての詳しい説明は省略する。また、金型自体も、図1に示される金型と同一又は同等の構成を有しているので、図1に示される金型と同一又は同等の構成については同一の符号を付してその詳しい説明を省略し、特に異なる構成部分について詳しく説明する。
【0061】
本実施形態の金型は、上述した図1に示される金型における下金型1及び上金型2の一端側を別の金型として独立させたものである。このため、本実施形態における第一金型(下金型)101においては、成形後のフェルール4の接合端面41を形成する側が第一開放部118とされている。また、同様に、本実施形態における第二金型(上金型)102においては、成形後のフェルール4の接合端面41を形成する側が第二開放部124とされている。
【0062】
そして、型閉じ時に第一開放部118及び第二開放部124を閉塞する、第三金型103が配置されている。第三金型103は、配列孔形成ピン30の先端を位置決め固定するピン受け孔114や、挿入孔形成ピン32の先端を位置決め固定するピン受け孔115を有している。また、図7に示す金型においては、挿入孔形成ピン32の基端部を位置決めするV溝17が下金型101に形成されており、図示されないが、このV溝17に対向する角溝が上金型102に形成されている。このように、配列孔形成ピン30や挿入孔形成ピン32の先端を、円形断面を有する孔で位置決め固定してもよい。
【0063】
図7に示される金型を閉じたときのキャビティの形状は、図1〜図4に示される金型のキャビティ100と等しく、下金型101の第一切欠部11と上金型102の第二切欠部21とによって形成されるゲートの位置も、図1〜図4に示される金型のゲート5と等しくなる。即ち、図7に示される金型におけるゲートのピン先端側の開口縁部11a,21aは、ピン固定部31のピン先端側の端部31aよりも、さらにピン先端側に位置される。また、図7に示される金型におけるゲートの形状も、そのスライダ3側の内面11b,21bがピン先端側に傾斜され、かつ、その上金型2側の内面21cが凸部12の基端側(即ち、下金型101側)に傾斜されている。
【0064】
この結果、図1〜図4に示される金型による成形上の上述した利点は、図7に示される金型においても同様に得られる。また、図7に示される金型によって成形されたフェルールは、図5に示されるフェルール4と同一なものとなるので、図5に示されるフェルール4の有している上述した利点は、図7に示される金型によって成形されたフェルールも同様に有している。
【0065】
次に、請求項3に記載のフェルール成形用金型の一実施形態について、図8を参照しつつ説明する。
【0066】
なお、本実施形態の金型によって成形されるフェルールも、上述した図5に示されるフェルール4と同一であるため、成形されるフェルールについての詳しい説明は省略する。また、金型自体も、図1に示される金型と同一又は同等の構成を有しているので、図1に示される金型と同一又は同等の構成については同一の符号を付してその詳しい説明を省略し、特に異なる構成部分について詳しく説明する。なお、図1に示される金型の説明と同様に、以下の説明中、図8に示される上側を金型の上側、図8に示される下側を金型の下側として説明する。
【0067】
図8に示される成形用金型は、第一金型(下金型)201と第二金型(上金型)202と第一スライダ203Aと第二スライダ203Bとを備えている。第一スライダ203Aは、この金型によって成形されるフェルール4の接合端面41側にスライド自在に配置されている。一方、第二スライダ203Bは、この金型によって成形されるフェルール4の後端面形成側にスライド自在に配置されており、第一スライダ203Aと対向している。
【0068】
本実施形態の金型においては、成形後のファイバ配列孔40及びガイドピン挿入孔43を形成する配列孔形成ピン230及び挿入孔形成ピン232が、第一スライダ203A側に設けられている。そして、第二スライダ203Bは、配列孔形成ピン230の先端部を位置決め固定する、板状部231b及びピン受けパイプ231cとからなるピン固定部231を有している。また、第二スライダ203Bは、ピン固定部231の両側に、挿入孔形成ピン232の先端部を位置決め固定する一対の穴233を有している。
【0069】
下金型201においては、成形後のフェルール4の接合端面41を形成する側が第一開放部218とされており、上金型102においては、成形後のフェルール4の接合端面41を形成する側が第二開放部224とされている。型閉じ時には、第一開放部218及び第二開放部224は、第一スライダ203Aによって閉塞される。
【0070】
第一スライダ203Aは、上述したように、第二スライダ203Bと対向する面に、四本の配列孔形成ピン230を平行に有している。また、第一スライダ203Aは、配列孔形成ピン230の両側に、一対の挿入孔形成ピン232を有している。第一スライダ203A及び第二スライダ203Bは、型閉じ時には、配列孔形成ピン230及びピン固定部231のピン受けパイプ231cが互いに向き合ってキャビティ内に挿入されるようにそれぞれスライドされる。
【0071】
ピン固定部231は、平板状の形態を有しており、その先端側の厚さが基端側の厚さのほぼ半分とされている。また、ピン固定部231の下面は、その全長にわたって平坦とされており、型閉じ時には、下金型201の凸部12の上面と面接触する。ピン固定部231の先端側には、四本の平行なピン受けパイプ231cが固定される。各ピン受けパイプ231cは、その先端面に配列孔形成ピン230の先端が挿入されるピン受け孔231dを有しており、ピン受け孔231dの周囲はテーパー状に形成されている。ピン受け孔231dの内径は、配列孔形成ピン230の外径より0.5〜5μm程度大きくされており、配列孔形成ピン230をピン受け孔231dに挿入させやすくしているが、成形上問題はない。
【0072】
また、穴233の内径は、挿入孔形成ピン232の外径より0.5〜5μm程度大きくされており、挿入孔形成ピン232を穴233に挿入させやすくしているが、成形上問題はない。と等しくされている。さらに、挿入孔形成ピン232を位置決めするV溝17が下金型201に形成され、図示されないが、このV溝に対向する角溝が上金型202に形成されている。
【0073】
図8に示される金型を閉じたときのキャビティの形状は、図1〜図4に示される金型のキャビティ100と等しく、下金型201の第一切欠部11と上金型202の第二切欠部21とによって形成されるゲートの位置も、図1〜図4に示される金型のゲート5と等しくなる。即ち、図8に示される金型におけるゲートの第一スライダ203A側の開口縁部11a,21aは、ピン固定部231の第一スライダ203A側の端部231aよりも、さらに第一スライダ203A側に位置される。また、図7に示される金型におけるゲートの形状も、その第二スライダ203B側の内面11b,21bが第一スライダ203A側に傾斜され、かつ、その上金型202側の内面21cが凸部12の基端側(即ち、下金型201側)に傾斜されている。
【0074】
この結果、図1〜図4に示される金型による成形上の上述した利点は、図8に示される金型においても同様に得られる。また、図8に示される金型によって成形されたフェルールは、図5に示されるフェルール4と同一なものとなるので、図5に示されるフェルール4の有している上述した利点は、図8に示される金型によって成形されたフェルールも同様に有している。
【0075】
なお、本発明の金型及びフェルールは、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、図1に示される金型においては、ゲート5のスライダ3側の内面の一部(キャビティ100寄りの内面11a,21a)だけがピン先端側に傾斜されたが、スライダ3とは反対側の内面もピン先端側に傾斜されてもよい。また、傾斜される部分は、キャビティ100寄りの内面だけでなく、もっと広範囲にわたって傾斜させてもよい。同様に、図1に示される金型においては、ゲート5の上金型2側の内面の一部(キャビティ100寄りの内面21c)だけが凸部12の基端部側に傾斜されたが、下金型1側内面も凸部12の基端部側に傾斜されてもよい。また、傾斜される部分は、キャビティ100寄りの内面だけでなく、もっと広範囲にわたって傾斜させてもよい。
【0076】
また、上述した実施形態においては、何れも対向して設けられた一対のゲート5によって溶融樹脂を充填した。このようにすることによって、ファイバ配列孔40の上下の樹脂流を対称にするだけでなく、ファイバ配列孔40の左右の樹脂流も対称にすることができるので最も好ましいが、片側にのみゲートを設けて、片側からのみ溶融樹脂を充填してもよい。このようにすれば、ファイバ配列孔40の上下の樹脂流を対称としつつ、樹脂を充填するための金型内の流路を少なくすることができ、一回の樹脂の充填でより多くの成形品を得ることができるようになる。
【0077】
さらに、本発明のフェルールは、いわゆるMTコネクタとして用いるだけでなく、MPOコネクタ内に内蔵されるフェルールとして用いてもよい。また、上述した本発明の金型は、トランスファー成形法や射出成形法など種々の成形法に対して用いることができ、成形法によらず上述した利点を有する。同様に、上述した本発明のフェルールは、その成形法によらず、どのような成形法によって成形されても上述した利点を有する。
【0078】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、ゲートのピン先端側の開口縁部がピン固定部のピン先端側の端部よりもさらにピン先端側に位置されているので、キャビティ内に充填される溶融樹脂を、より早期に配列孔形成ピンの周囲に充填することができる。また、配列孔形成ピンの周囲に充填される樹脂流は、配列孔形成ピンの各中心軸を通る平面に対して、その両側で対称となる。この結果、本発明の金型によれば、ファイバ配列孔の周囲に樹脂配向による異方性収縮を発生させず、接続損失の非常に小さいフェルールを成形することができる。
また、ゲートの内面がピン先端側に向けて傾斜されているので、ゲートから充填される樹脂流をピン先端側の方向により充填しやすくなる。このようにすることによって、溶融樹脂をより早期に配列孔形成ピンの周囲に充填させることができ、より一層、成形後のフェルールのファイバ配列孔の周囲に、異方性収縮を生じさせる樹脂配向が生じるのを抑止することができる。
また、第一金型に対向する第二金型のゲートの内面を第一金型側に傾斜させ、樹脂流の量が少なくなりやすく、かつ、配列孔形成ピンの周囲への到達時間遅くなりやすい方向に向けて溶融樹脂を充填する。これにより、凸部によって樹脂流の方向が規制されても、配列孔形成ピンの各中心軸を通る平面に対して、その両側でより対称となるように溶融樹脂を充填することができる。この結果、より一層、成形後のフェルールのファイバ配列孔の周囲に、異方性収縮を生じさせるような樹脂配向を生じさせないようにすることができる。
【0080】
請求項2に記載の発明によれば、ゲートの第一スライダ側の開口縁部がピン固定部の第一スライダ側の端部よりもさらに第一スライダ側に位置されているので、キャビティ内に充填される溶融樹脂を、より早期に配列孔形成ピンの周囲に充填することができる。また、配列孔形成ピンの周囲に充填される樹脂流は、配列孔形成ピンの各中心軸を通る平面に対して、その両側で対称となる。この結果、本発明の金型によれば、ファイバ配列孔の周囲に樹脂配向による異方性収縮を発生させず、接続損失の非常に小さいフェルールを成形することができる。
また、ゲートの内面が第一スライダ側に向けて傾斜されているので、ゲートから充填される樹脂流を第一スライダ側の方向により充填しやすくなる。このようにすることによって、溶融樹脂をより早期に配列孔形成ピンの周囲に充填させることができ、より一層、成形後のフェルールのファイバ配列孔の周囲に、異方性収縮を生じさせる樹脂配向が生じるのを抑止することができる。
【0083】
請求項3に記載の発明によれば、キャビティ内に突出して形成された突出部にゲートが形成されるので、成形後のフェルールのゲート切断部を凹部の底部に形成することができる。本発明の金型を用いれば、ゲート切断部の微小凹凸の影響を受けることなく、成形後のフェルールを確実に把持することができる。また、成形後のフェルールのゲート切断部の切断跡を研磨して平坦にするなどの作業が不要となり生産性も向上する。
【0084】
請求項4に記載の発明によれば、互いに対向する一対のゲートから溶融樹脂を充填することになるので、充填される溶融樹脂は、配列孔形成ピンの周囲により早期に充填され、かつ、その樹脂流が配列孔形成ピンの各中心軸を通る平面に対して、その両側で対称となるだけでなく、配列孔形成ピンの配列方向の中心を通り、上述した平面に対して直角な平面に対しても、その両側で対称となる。この結果、本発明の金型によれば、より一層、ファイバ配列孔の周囲に樹脂配向による異方性収縮を発生させず、接続損失の非常に小さいフェルールを成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明(請求項1)のフェルール成形用金型の第一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示す金型の型閉じ時の断面図である。
【図3】図2におけるIII-III線断面図である。
【図4】図2におけるIV-IV線断面図である。
【図5】本発明(請求項8)の光コネクタ用フェルールの一実施形態を示す斜視図である。
【図6】図5に示されるフェルールを治具に取り付けた状態を示す平面図である。
【図7】本発明(請求項1)のフェルール成形用金型の第二実施形態を示す斜視図である。
【図8】本発明(請求項3)のフェルール成形用金型の一実施形態を示す斜視図である。
【図9】光コネクタ(非接続時)を示す斜視図である。
【図10】光コネクタ(接続時)を示す斜視図である。
【図11】従来のフェルール成形用金型を示す斜視図である。
【図12】図11に示す金型の型閉じ時の断面図である。
【図13】図12におけるXIII-XIII線断面図である。
【図14】従来の光コネクタ用フェルールにおけるファイバ配列孔のズレを示す斜視図である。
【符号の説明】
1,101,201…第一金型(下金型)、2,102,202…第二金型(上金型)、3…スライダ、203A…第一スライダ、203B…第二スライダ、5…ゲート、6…突出部、11a,21a…開口縁部、11b,21b…(ゲートの)内面、12…凸部、13…第一突出部、23…第二突出部、21c…(ゲートの)内面、30,230…配列孔形成ピン、31,231…ピン固定部、31a,231a…(ピン固定部の)端部、100…キャビティ、4…フェルール、40…ファイバ配列孔、40a…(ファイバ配列孔の)端部、41…接合端面、44…開口凹部、45…凹部、45a…(凹部の)底部、46…ゲート切断部、46a…(ゲート切断部の)端部。
Claims (4)
- 平行に配列された複数のファイバ配列孔を有する光コネクタ用フェルールを成形するフェルール成形用金型において、
型閉じされてキャビティを形成する一対の第一金型及び第二金型と、前記ファイバ配列孔を形成する複数本の配列孔形成ピン及び前記配列孔形成ピンの基端部を固定するピン固定部を有するスライダとを備えており、
前記第一金型及び前記第二金型は、型閉じ時に、前記キャビティ内への溶融樹脂の充填口となるゲートを形成し、
前記スライダは、前記配列孔形成ピン及び前記ピン固定部を前記キャビティ内に挿入させるようにスライド可能に配置され、
前記ゲートは、型閉じ時に、前記配列孔形成ピンの側方に配置され、その前記配列孔形成ピン先端側の開口縁部は、前記ピン固定部の前記ピン先端側の端部よりもさらに前記ピン先端側に位置し、
前記第一金型の内面に、型閉じ時に前記ピン固定部と接触する凸部が形成されており、
前記ゲートの内面が、前記ピン先端側に向けて傾斜して形成されており、
前記第一金型に対向する前記第二金型の前記ゲートの内面が、前記第一金型側に向けて傾斜されていることを特徴とするフェルール成形用金型。 - 平行に配列された複数のファイバ配列孔を有する光コネクタ用フェルールを成形するフェルール成形用金型において、
型閉じされてキャビティを形成する一対の第一金型及び第二金型と、前記ファイバ配列孔を形成する複数本の配列孔形成ピンを有する第一スライダと、型閉じ時に前記配列孔形成ピンの先端部を位置決め固定するピン固定部を有する第二スライダとを備えており、
前記第一金型及び前記第二金型は、型閉じ時に、前記キャビティ内への溶融樹脂の充填口となるゲートを形成し、
前記第一スライダ及び前記第二スライダは、前記配列孔形成ピン及び前記ピン固定部が互いに向き合って前記キャビティ内に挿入されるように、それぞれスライド可能に配置され、
前記ゲートは、型閉じ時に、前記配列孔形成ピンの側方に配置され、その前記第一スライダ側の開口縁部は、前記ピン固定部の前記第一スライダ側の端部よりもさらに前記第一スライダ側に位置し、
前記ゲートの内面が、前記第一スライダ側に向けて傾斜して形成されていることを特徴とするフェルール成形用金型。 - 前記第一金型が前記キャビティ内に突出する第一突出部を有し、かつ、前記第二金型が前記キャビティ内に突出する第二突出部を有し、
前記第一突出部及び第二突出部は、型閉じ時に、一体的に突出部を形成し、
前記ゲートが、前記突出部に形成される、請求項1〜3の何れかに記載のフェルール成形用金型。 - 一対の前記ゲートが、型閉じ時に互いに対向するように形成され、一対の前記ゲートの間に前記配列孔形成ピンが位置する、請求項1〜3の何れかに記載のフェルール成形用金型。
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