JP4028186B2 - 光コネクタフェルール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光コネクタフェルールの製造方法及び光コネクタフェルールに係り、例えばJIS C 5981に制定されるMT形光コネクタフェルール(MT:Mechanically Transferable)等の多心に対応可能な光コネクタフェルールの製造方法及び光コネクタフェルールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5に示すように、JIS C 5981に制定されるMT形光コネクタ(MT:Mechanically Transferable)は、突き合わせ接続用の接合端面1を有する一対の光コネクタフェルール(以下「フェルール」と略称)2、3の一方(フェルール2)に突出させたガイドピン4を、他方のフェルール3のガイドピン穴5に挿入嵌合することで精密に位置決めして接合端面1、1同士を突き合わせ接続するようになっている。フェルール2、3の接合端面1同士が突き合わせ接続されると、各フェルール2、3の接合端面1に精密に位置決めして露出されている光ファイバ6a、7a(裸ファイバ。光ファイバ7側の光ファイバ7aは図6(b)参照)同士が突き合わせ接続され、これにより、フェルール2、3によってコネクタ接続可能に成端されている光ファイバ6、7(図5では多心光ファイバテープ心線)同士が接続される。なお、接合端面1に露出された光ファイバ6a、7aは、光ファイバ6、7の先端の被覆を除去して露出させた光ファイバである。
【0003】
図6(a)、(b)は、フェルール3を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正断面図である。
図5、図6(a)、(b)において、フェルール2、3は、プラスチック等の樹脂成形品であり、概略、外観扁平角形(薄板状)に形成されている。一方のフェルール2は、両ガイドピン穴5にガイドピン4が挿入固定されているが、他方のフェルール3のガイドピン穴5は、ガイドピン4が挿入されていない空の状態になっており、両フェルール2、3の違いはこの点のみであり、他の構成は全く同様になっている。以下、フェルール3について説明する部分は、フェルール2についても同様である。また、フェルール2、3に挿入固定される光ファイバ6、7は、全く同様の構成になっている。
フェルール3内に形成された内部空間8は、フェルール3の内部中央部から、前記接合端面1に対向する後端側に開口された開口部9に延在する形状になっている。ガイドピン穴5は、フェルール3の接合端面1を形成する前面壁10と、前記内部空間8を介してフェルール3の幅方向(図6(a)上下)両側の側壁部11とを貫通して、フェルール3の幅方向両側に形成されている。両ガイドピン穴5は、前記接合端面1とフェルール3の後面12とに開口されている。
【0004】
図6(a)、(b)において、光ファイバ7は、開口部9から内部空間8に挿入され、その先端に露出された光ファイバ7aが、前面壁10に貫通された光ファイバ孔13に内部空間8側から挿入して固定されている。前記光ファイバ孔13は、前面壁10に精密に形成して接合端面1の中央部に開口させた微細孔であり、光ファイバ7aはこの光ファイバ孔13に挿入することで精密に位置決めされる。また、開口部9に挿入固定されたブーツ14は、光ファイバ7を固定するためのものである。
この光ファイバ7、7aは、内部空間8内に充填される接着剤15により固定される。フェルール3の厚さ方向一方の側壁部である上壁部16の中央部には、接着剤15の注入用の窓17が開口されている。
また、上壁部16に対向する下壁部18に、前面壁10から連続させて突出させた台部19の上面19aには、開口部9から内部空間8に挿入された光ファイバ7を光ファイバ孔13に導く誘い溝(図示略)が形成される。台部上面19a上には、光ファイバ7aが接着剤15によって接着固定される。
【0005】
フェルール3の後端部(後面12近傍)には、フランジ状の鍔部20が突出形成されている。フェルール3を樹脂成形するにあたっては、フェルール3の後端部における幅方向両端の位置(ゲート位置20a)、詳細には開口部9を介して幅方向両側の鍔部20の位置に樹脂流入用のゲートが設定された金型を用いる。また、ガイドピン穴5や光ファイバ孔13は、金型に挿入した成形用のコアピン等によって形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、光通信網に伝送される情報量の増大に伴い、ギガビット帯域、テラビット帯域での情報伝送技術の開発が必要になってきており、光コネクタとして、より光損失の少ないものが必要になってきている。MT形光コネクタや、MT形光コネクタフェルールをプラスチック製ハウジングに組み込んだ構造の各種光コネクタ(例えばJIS C 5982に制定されるMPO形光コネクタ等。MPO:Multifiber Push On)にて低損失を実現するには、フェルール間の位置決め精度の向上、詳細には、フェルール間の突き合わせ接続によって対面される光ファイバ間の位置決め精度をより高める必要がある。
【0007】
ガイドピン穴と光ファイバ孔との間の相対的な位置精度の確保には、優れた精度を確保できる手法が確立されている。それ以外の点で、MT形光コネクタのフェルール同士の接続精度に影響する要因として、本発明者らは下記の2点に着目した。
(a)フェルールの成形時の偏肉等による成形樹脂の収縮歪み。
(b)フェルール内に注入した接着剤の膨張、収縮に起因する歪み。
【0008】
(a)の要因:
成形するフェルールの鍔部に対応する位置にゲートを有する金型を使用する場合、フェルールの樹脂成形時には、ゲートから金型に注入した成形用の樹脂が、フェルールの鍔部側から接合端面側へ流入して成形される。鍔部の対向する両側の位置に設けられたゲートからそれぞれ金型内に流入した成形樹脂が均等かつ安定に金型全体に行き渡ることが理想であるものの、例えば図6(a)、(b)等に例示したように、フェルール内部の凹凸(台部19等)、接着剤注入用の窓(符号17)等の存在によって、実際には、樹脂の流れは金型全体で均等にはなりにくいため、これに起因する偏肉を無くすことが困難であり、非常に高い成形精度を得ることは難しい。偏肉は、成形樹脂の収縮歪みの偏在や、局所的な応力集中の原因になることからも、成形精度の向上は困難である。
【0009】
(b)の要因:
例えば図6(b)に例示したように、フェルールの内部空間に充填された接着剤が、温度変化や吸湿、乾燥に起因する膨張、収縮の影響によって、フェルールに歪みが生じる。図7(a)、(b)に示すように、接着剤15の膨張・収縮によるフェルール3の変形は、内部空間8を拡張する方向に作用し、幅方向両側に対向配置された側壁部11間の中央に位置する下壁部18を中心とする湾曲変形(反り。図7(a)参照)や、前記幅方向に直交する前後方向(ガイドピン穴5と平行な方向)における内部空間8の中央位置に対応する下壁部18(台部19を含む)を中心とする湾曲変形(反り。図7(b)参照)を生じる。
【0010】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、
(1)前記前面壁に形成された光ファイバ固定部の長さと前記光ファイバ孔の径との比を調整することによって、前記光コネクタフェルールの接続損失、若しくは接続損失の変動量を目標値よりも低くすることで、接続損失や接続損失の変動量を容易に低減できる
(2)成形時の偏肉等を極力解消して歪み発生を効果的に抑えることで、成形精度を向上できる
(3)内部空間に注入した接着剤の影響による歪みの発生を効果的に抑えることができる
(4)前記(2)及び(3)により、突き合わせ接続時の損失を減少できる
光コネクタフェルールの製造方法及び光コネクタフェルールを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明では、前記課題を解決するため、以下の構成を解決手段とした。
請求項1記載の発明は、突き合わせ接続用の接合端面を形成するとともに前記接合端面に開口する光ファイバ孔が貫通されている前面壁と内部空間とがボディに形成され、全体が一体成形された樹脂成形品からなるMT形光コネクタフェルールである光コネクタフェルールにおいて、前記前面壁に形成された光ファイバ固定部の長さと前記光ファイバ孔の径との比の調整によって、前記光コネクタフェルールの接続損失、若しくは接続損失の変動量が目標値よりも低くなっており、前記ボディの側面に前記内部空間を開口した接着剤の注入用の窓が、前記前面壁の前記接合端面に対向し前記光ファイバ孔が開口されている前面壁後面から前記ボディの後面に向かって延在形成され、前記ボディの前後方向後部には該ボディの周囲にフランジ状に突設された鍔部が形成され、前記光ファイバ固定部の長さが、前記光ファイバ孔の径の24倍を超え、かつ、前記鍔部の前後方向前端から前記接合端面までの前後方向寸法(L)の2分の1以上になっており、前記内部空間の内面が、両側の側壁部が対向配置された幅方向及び/又は前記接合端面と前記後面とが対向配置された前後方向において滑らかな湾曲面を形成するR形状となっており、前記窓は、前記ボディの後面側から前記接合端面側に行くにしたがって、前記内部空間の左右の側壁部が対向配置された幅方向両側の開口内面間が次第に接近するテーパ形状になっていることを特徴とする。
請求項2の発明は、突き合わせ接続用の接合端面を形成するとともに前記接合端面に開口する光ファイバ孔が貫通されている前面壁と内部空間とがボディに形成され、全体が一体成形された樹脂成形品からなるMT形光コネクタフェルールである光コネクタフェルールにおいて、前記ボディの側面に前記内部空間を開口した接着剤の注入用の窓が、前記前面壁の前記接合端面に対向し前記光ファイバ孔が開口されている前面壁後面から前記ボディの後面に向かって延在形成され、前記ボディの前後方向後部には該ボディの周囲にフランジ状に突設された鍔部が形成され、前記光ファイバ固定部の長さが、前記鍔部の前後方向前端から前記接合端面までの前後方向寸法(L)の2分の1以上になっており、前記内部空間の内面が、両側の側壁部が対向配置された幅方向及び/又は前記接合端面と前記後面とが対向配置された前後方向において滑らかな湾曲面を形成するR形状となっており、前記窓は、前記ボディの後面側から前記接合端面側に行くにしたがって、前記内部空間の左右の側壁部が対向配置された幅方向両側の開口内面間が次第に接近するテーパ形状になっていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の光コネクタフェルールにおいて、光ファイバ孔の光ファイバ固定部の長さが3mm以上であることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれかに記載の光コネクタフェルールにおいて、前記内部空間上に張り出されている上壁部の前記窓に臨む先端に位置する前記窓の開口内面が、前記側壁部の厚さ方向に沿って緩やかに屈曲または湾曲する形状になっていることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれかに記載の光コネクタフェルールにおいて、前記ボディの後面における前記内部空間の開口部に、前記光ファイバを固定するためのブーツが挿入固定されるようになっていることを特徴とする。
【0012】
ここで、光ファイバ固定部の長さと前記光ファイバ孔の径との比の調整は、前記光コネクタフェルールの接続損失、若しくは接続損失の変動量を目標値よりも低くすることが好ましいが、目標値に一致させるようにしても良い。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の1実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の光コネクタフェルール30を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正断面図、(c)は接合端面31に対向する後面32側から見た図である。図2は、光コネクタフェルール30に光ファイバ43を挿入固定した状態を示す正断面図である。
図1(a)〜(c)、図2において、光コネクタフェルール30(詳細にはそのボディ30a)はプラスチック等の合成樹脂によって全体が一体成形された樹脂成形品であり、突き合わせ接続用の接合端面31を形成する前面壁33を有する外観扁平角形の概略形状に形成されている。光コネクタフェルール30の成形樹脂としては、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂、PPS(ポリフェニレンスルフィド)等の熱可塑性樹脂が採用される。
【0014】
光コネクタフェルール30の内部には、その中央部から前記後面32に開口された開口部34にわたって延在する内部空間35が形成され、該光コネクタフェルール30の幅方向(図1(a)上下、図1(c)左右)両側には、前記内部空間35を介して左右の側壁部36、37が対向配置され、厚さ方向には前記内部空間35を介して上下に対向する上壁部38及び下壁部39の対を有している。側壁部36、37は、上下の壁部38、39に対して垂直であり、これら側壁部36、37と上下の壁部38、39とからなる光コネクタフェルール30の胴部(後述する鍔部47は含まない)は、前記幅方向に直交する前後方向の断面外形(後述する窓40を避けた部分の断面外形)が、厚さ方向に比べて幅方向に長い細長長方形状になっている(図1(c)中隠れ線参照)。接合端面31の外形は、この胴部の断面外形と同じである。
前記上壁部38には前記内部空間35への接着剤44の注入用の窓40が開口されている。
【0015】
なお、前記幅方向は、一対の側壁部36、37が対向配置された左右方向のことである。また、この幅方向に直交する方向、すなわち、接合端面31と後面32とが対向配置された方向(図1(a)左右、図1(b)左右)を前後方向とする。
前記上壁部38は、内部空間35上に張り出されている側壁部を形成しており、この上壁部38の前記窓40に臨む端面は、窓40の開口内面49の少なくとも一部を形成する。
【0016】
前記前面壁33には、光ファイバ(ここでは裸ファイバ)が挿入固定される光ファイバ孔41が、接合端面31と内部空間35とに連通させて前後方向に貫通、形成されている。内部空間35を介して窓40と対面する位置で前記下壁部39を厚肉に成形した台部42の上面42a(内部空間35に臨む面)上には、前記光ファイバ孔41と連続させた誘い溝(図示略)が形成されている。この誘い溝は、光ファイバ孔41よりも調心精度が低い溝であり、該光コネクタフェルール30の後面32側の開口部34から内部空間35に挿入された光ファイバ43(図2参照)を、光ファイバ孔41に円滑に導くためのものである。
前記光ファイバ孔41は、光ファイバを精密に位置決め調心する微細孔であり、前面壁33の幅方向に横並びに複数本(ここでは2本)連設されている。前記台部42は、前記前面壁33から連続して前後方向後側に延出するようにして形成されている。前記台部42上の誘い溝は、複数本の光ファイバ孔41に対応して、横並びに複数本配列状態に形成される。
【0017】
前記光ファイバ43は、ここでは多心(2心)光ファイバテープ心線であり、先端の被覆を除去して露出させた光ファイバ43aの少なくとも先端の裸ファイバを光ファイバ孔41に挿入固定する。光ファイバ43aは、窓40から内部空間35に充填された接着剤44により、台部42上の誘い溝に収納された状態で接着固定される。また、内部空間35の開口部34に挿入固定されたブーツ45によって、光ファイバ43の被覆部が強固に固定される。
【0018】
光コネクタフェルール30の幅方向両側の側壁部36、37を前後方向に貫通して形成されたガイドピン穴46は、JIS C 5981に制定されるMT形光コネクタに適用されるガイドピンが挿入嵌合されるガイドピン穴であり、光コネクタフェルール30の接合端面31と後面32とに開口されている。前面壁35に貫通形成された光ファイバ孔41は、両ガイドピン穴46に対する相対的な位置決め精度が高精度に確保されており、ここでは、複数本の光ファイバ孔41が、両ガイドピン穴46の中心軸間に高精度に位置決めして形成されている。
【0019】
光コネクタフェルール30(ボディ30a)の前後方向後端側には、フランジ状の鍔部47が突出形成されている。
この光コネクタフェルール30の樹脂成形用の金型(図示略)としては、MT形光コネクタ(フェルール)の成形に用いられる周知のもので良く、前記鍔部47の幅方向両側(ゲート位置50)に対応する位置に、成形樹脂の注入用のゲートを備えたものを採用する。前記ゲートから金型内に流入した成形樹脂が、金型全体に行き渡り、固化することで、目的形状の光コネクタフェルール30が得られる。内部空間35の形成も、MT形光コネクタ(フェルール)の成形に用いられる周知の手法、すなわち、金型内への中子の挿入等によって行われる。光ファイバ孔41やガイドピン穴46の成形も、MT形光コネクタ(フェルール)の成形に用いられる周知のもので良く、金型内に挿入した成形ピンによって高精度に位置決めして成形される。
【0020】
ところで、この光コネクタフェルール30の前記内部空間35の内面は、該光コネクタフェルール30の幅方向において段差を形成すること無く延在し、かつ、前後方向においても段差を形成すること無く延在する形状になっている。
詳細には、この光コネクタフェルール30の内部(内部空間35内面側)では、両側壁部36、37と下壁部39との境界部48a(図1(c)参照)、両側壁部36、37と上壁部38との境界部48b(図1(c)参照)、前面壁33と台部42との境界部48c(図1(b)参照)、台部42と下壁部39との境界部48d(図1(b)参照)は、滑らかな湾曲面を形成するR形状になっている。しかも境界部48a〜48dは、その両側のボディ30a部分間を連結するようにしてやや厚肉に成形された部分であり、具体的には、両側壁部36、37と下壁部39との間(図1(c)参照)、両側壁部36、37と上壁部38との間(図1(c)参照)、前面壁33と台部42との間(図1(b)参照)、台部42と下壁部39との間をそれぞれ連結するようにして、やや厚肉に成形した部分であるので、光コネクタフェルール30のボディ30aの補強の機能をも果たす。
また、前記内面の内、台部42の前後方向後端部48eも滑らかに湾曲するR形状になっている。
光コネクタフェルール30内には台部42等が存在するものの、内部空間35の内面は、成形時の樹脂の流れを乱すような段差が極力解消された形状になっている。
なお、台部42上の誘い溝は、サイズが小さく、光コネクタフェルール30の成形樹脂の流れに与える影響は非常に小さく、影響を無視できる。
【0021】
また、上壁部38における窓40は、図1(a)に示すような台形状の他、例えば図3(a)〜(c)に例示したような形状も採用可能である。但し、採用可能な窓の形状としては、上壁部38において、光コネクタフェルールの幅方向中央を中心とする左右対称形状になっているものである。また、光コネクタフェルールの前後方向における該窓の後側を除く部分の開口内面、あるいは窓の外周全周の開口内面が、前記上壁部38の面方向(上壁部38の厚さ方向に直交する方向)において緩やかに屈曲または湾曲して、該窓の外周を形成するべく延在する(図1(a)等参照)ものである。
また、図1(a)〜(c)の光コネクタフェルール30の窓40の開口内面49は、前記上壁部38の厚さ方向(図1(b)参照)にも緩やかに屈曲または湾曲する形状になっているものを採用している。この点は、図3(a)〜(c)に例示した窓51〜53も同様である。
このような形状の窓を有する上壁部を形成する金型内の領域では、円滑かつ均等な成形樹脂の流れを確保でき、光コネクタフェルールの幅方向での偏肉も生じ難い。
【0022】
図1(a)に示す窓40は、具体的には、光コネクタフェルール30の幅方向に沿って延在する後辺40aと、該後辺40aの長手方向両端から光コネクタフェルール30の前後方向前方(接合端面31側。以下「前側」と略称する場合がある)に延びる側辺40b、40bと、各側辺40b、40bから前側へ互いに接近するようにして斜めに傾斜された斜辺40c、40cと、前記後辺40aよりも前側にて該後辺40aと平行に延在し、その両端に前記斜辺40c、40cが連続された前辺40dとを備え、全体として、光コネクタフェルール30の後面32側から前記前面壁33側に行くにしたがって幅方向両側間が次第に接近するテーパ形状になっている。前記前辺40dは、光コネクタフェルール30の幅方向中央から左右に均等の長さに延在する点では後辺40aと同じであるが、その長さが後辺40aよりも短くなっている。側辺40bと斜辺40cとの間、斜辺40cと前辺40dとの間では、開口内面49が、鈍角で緩やかに屈曲されている。
上述の形状の窓40を有する上壁部38は、光コネクタフェルール30の樹脂成形時の金型内の樹脂の流れを円滑、均等にする機能を果たす。
【0023】
図3(a)に示す窓51は円形であり、上壁部38における窓51の開口内面は、該窓51の外周全周にわたって湾曲されている。
図3(b)に示す窓52は、上壁部38における開口内面が、光コネクタフェルールの前後方向における該窓52の後端部にて光コネクタフェルールの幅方向(図3(b)上下)に沿って延在する後辺52aと、この後辺52aの前後方向前側にU字状に形成されて前記後辺52aの両端間を連結するU字部52bとを有する形状になっている。この窓52の前後方向後側を除く部分の開口内面はU字部52bであり、急激に屈曲した部分が存在しない。しかも、前後方向前側へ行くに従って次第に幅方向両側が接近するテーパ状になっているため、ゲート位置50から接合端面31側への成形樹脂の流れを極力円滑にすることができる。
【0024】
図3(c)に示す窓53は、4隅が湾曲された概略長方形状になっている。
図1(a)、図3(a)〜(c)に例示した形状の窓は、いずれも、前後方向における該窓の後端部以外の部分に、急激に屈曲した部分が存在しない形状であるため、光コネクタフェルールの成形用の金型内における成形樹脂の流れを乱す要因になりにくく、樹脂の流れを円滑、均等にできる。
なお、光コネクタフェルールを成形する金型内では、幅方向における両側の鍔部47の位置に設けられたゲート位置50から接合端面31側へ向かう成形樹脂の流れが形成されるので、各窓の前後方向後端部の形状が、金型内の成形樹脂の流れに与える影響は少ない。このため、図1(a)、図3(b)に示すように、窓の前後方向後端部に直角に屈曲された部分が存在していても、成形樹脂の流れに与える影響は非常に小さいものとなる。
【0025】
さらに、この光コネクタフェルール30では、前後方向における前面壁33の寸法L1(図2参照)が、前記鍔部47が形成された部分を除く光コネクタフェルール30の前後方向寸法Lの2分の1以上になっている。換言すれば、前面壁33の前後方向の寸法L1は、接合端面31から鍔部47の前後方向前端(前端面47a)までの寸法Lの2分の1以上になっている。前記寸法L=6mmを有する外形寸法の光コネクタフェルールであれば、前面壁33の前後方向の寸法L1として、3mm以上確保する。寸法L=6mmは、JIS C 5981等の規格に示される寸法である。
【0026】
図6(a)、(b)等に示す従来構成の光コネクタフェルールでは、前面壁の前後方向の寸法は、大きくても、接合端面から鍔部の前後方向前端までの寸法に対して4分の1〜3分の1程度であるから、本発明に係る光コネクタフェルール30では、前面壁33の寸法L1が増大されている。
このように、前面壁33の前後方向の寸法L1が充分に大きく確保された光コネクタフェルール30では、従来構造の光コネクタフェルールに比べて内部空間35の容積が小さくなり、内部に注入、充填される接着剤44の膨張、収縮による歪みの影響が小さくなるといった利点がある。
【0027】
光ファイバ孔41は詳細には、挿入される光ファイバ43a外径より僅かに大きい内径で前面壁33に穿設された微細孔であり、具体的には、例えば、光ファイバ43aの先端に露出された径125μmの裸ファイバの挿入、固定に対応して、126μmの内径で形成され、挿入された光ファイバ43aが精密に位置決めした状態で固定されるようになっている。
また、前面壁33では、図4(a)に示すように前記光ファイバ孔41をテーパ状に拡張したテーパ部41aが光ファイバ孔41の後側(前面壁33の接合端面31に対向する前面壁後面33a側)に連続して形成された構成や、図4(b)に示すように前記光ファイバ孔41よりも内径の大きい孔(以下「拡張孔41b」)が前記テーパ部41aから前面壁後面33aまで形成されている構成等も採用可能であるが、この場合、前記テーパ部41aや拡張孔41bに注入した接着剤によって光ファイバ43aを固定する。
【0028】
本発明者らは、前記光ファイバ孔41に加えてテーパ部41aや拡張孔41bを加えた部分を光ファイバ固定部60として、この光ファイバ固定部の長さと光ファイバ孔41の内径との関係によって、光ファイバ固定部に挿入固定される光ファイバに加わる歪等に起因する損失増大を低くできることを見出した。検証の結果、光ファイバ固定部に、光ファイバ孔41の内径の23〜24倍を超える長さを確保することで、光コネクタフェルールの接続損失を通常の通信に影響の無い程度に充分低く抑えられることが判明した。
光ファイバ固定部の長さとは、図2の例では前壁部33の寸法L1と一致している。例えば、光ファイバ孔41の内径が126μmである場合、光ファイバ固定部の長さ(前壁部33の寸法L1)を3mm以上確保することで、光コネクタフェルールの接続損失を充分に低い値に抑えることができる。
また、光コネクタフェルールの樹脂成形時に、光ファイバ孔41の内径に対応して光ファイバ固定部の長さ(前壁部33の寸法L1)を調整し、光ファイバ孔41の内径の23〜24倍を超える長さを光ファイバ固定部の長さ(前壁部33の寸法L1)として確保することで、接続損失や接続損失の変動量が目標値よりも低くなっている光コネクタフェルールを製造することができる。
【0029】
また、この光コネクタフェルール30によれば、
▲1▼内部空間35の内面が幅方向及び前後方向のいずれにも段差の無い形状であること(本実施の形態では、従来、段差になっていた部分に、湾曲されたR形状の境界部が形成されている)
▲2▼上壁部38に開口された窓の開口内面が、前後方向における窓の後端部を除く部分、あるいは窓の全体にわたって、緩やかに屈曲または湾曲して該窓の外周方向に延在する形状になっていること
▲3▼上壁部38に開口された窓40の開口内面49が、上壁部38の厚さ方向にも緩やかに屈曲または湾曲して延在する形状になっていること
▲4▼前面壁33の前後方向寸法L1が、接合端面31から鍔部47の前後方向前端までの寸法Lの2分の1以上になっていること
により、樹脂成形時に、金型内での成形樹脂の流れが円滑かつ均等になり、偏肉が極めて少ない光コネクタフェルール30を容易に成形できる。これにより、成形樹脂の収縮歪み、局所的な応力集中等を極力防止して、優れた成形精度、寸法安定性が得られる。
【0030】
また、前記光コネクタフェルール30によれば、前述の▲1▼〜▲4▼の構成により、内部空間35に接着剤44を注入、充填しても、接着剤44の膨張・収縮による歪み発生を効果的に低減できる。
すなわち、まず、▲4▼の構成により、内部空間35の容積が減少しているため、接着剤44の注入量が少なくなるから、接着剤44の膨張・収縮による歪み発生を効果的に低減できる。さらに、接合端面31から内部空間35までの距離が増大することから、接着剤44の膨張・収縮が接合端面31に影響しにくくなり、特に接合端面31及びその近傍の歪み発生を効果的に低減できる。
【0031】
また、▲1▼の構成により、両側壁部36、37と下壁部39との境界(図1(c)参照)、両側壁部36、37と上壁部38との境界(図1(c)参照)、前面壁33と台部42との境界(図1(b)参照)、台部42と下壁部39との境界(図1(b)参照)が実質的に厚肉に形成されて補強されるため、接着剤44の膨張・収縮に対して優れた変形耐力を発揮し、これにより寸法安定性を確保できる。さらに、▲1▼、▲3▼の構成により、従来段差になっていた前述の各境界が、滑らかに湾曲するR形状になったことから、段差の場合に比べて、内部空間35に充填された接着剤44の膨張・収縮に伴う応力が伝達されにくくなり、前記境界近傍での局所的な応力集中や、それに起因する歪み発生を効果的に防止できるといった利点もある。例えば、PPS等の熱可塑性樹脂を用いた成形では、樹脂の配向性、樹脂の流れが成形精度に大きい影響を及ぼすが、内部空間35内面の段差がR形状によって解消されている構成では、金型内での急速冷却時に内部応力による残留歪みが発生しにくくなり、このR形状によって硬化後の製品の強度向上も実現される。なお、エポキシ等の熱硬化性樹脂による光コネクタフェルールの成形では、急速冷却による内部応力歪みの問題が殆ど生じないので、必ずしも▲1▼や▲3▼の構成を採用しなくても、▲4▼の構成を採用することで成形精度や成形後の寸法安定性を充分に高めることができる。
【0032】
これらのことにより、この光コネクタフェルール30では、光ファイバ43先端に組み立て(光ファイバ43の挿入と、内部空間35に注入、充填した接着剤44による光ファイバ43の固定)た後でも優れた寸法安定性を確保でき、相手側光コネクタフェルールとの突き合わせ接続時の損失を非常に少なくすることができる。
【0033】
光ファイバ固定部の長さを充分に確保(鍔部前端47aから接合端面31までの寸法Lの2分の1以上)したり、内部空間内面の段差を無くすことで、前面壁の歪みやそれに起因する光ファイバ孔の偏心を防止する効果は、より多心の光コネクタフェルールであるほど影響が大きく、特に8心以上の多心の光コネクタフェルールで効果が顕著である。また、接合端面に光ファイバ孔の開口部が複数列にわたって2次元に配列形成されている多心の光コネクタフェルールでも、本発明の効果が顕著に得られる。
【0034】
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されず、例えば、窓の具体的形状等は、適宜、設計変更可能である。
上壁部及び下壁部は、内部空間の上下方向でボディの両側に対向する外面を形成する部分のことを指す。上壁部には、下壁部に対する逆側に位置する部分も上壁部に含まれ、必ずしも、両側壁部の一方または両方から内部空間側に突出された部分が存在しなくて良い。前記上壁部に開口される窓としては、例えば両側壁部に到達して開口されている形状、鍔部に到達して開口されている形状等も採用可能である。
例えば、前面壁と下壁部との境界、前面壁と上壁部との境界、上壁部と側壁部との境界等に段差を形成しないための構成としては、境界部分付近にて湾曲するR形状の境界部を成形することに限定されず、前記境界部よりも広い領域で緩やかに傾斜または湾曲する形状に成形することも採用可能である。例えば、図1(c)において、上壁部38の幅方向中央部から両側壁部36、37にわたって緩やかに傾斜または湾曲する形状の壁部を成形すること等が採用可能である。
前記実施の形態では、両側壁部36、37から内部空間35上に突出された形状の上壁部38に窓を開口した構成を例示したが、請求項1〜に係る発明は、これに限定されず、例えば、ボディにて前面壁後面からボディの後面に到達させて延在形成された内部空間35の延在方向全体またはほぼ全体にわたって、ボディの上側(図1(b)上側)の壁部(上壁部や鍔部を含む部分)を開口した形状の窓も採用可能である。この場合、例えば、窓は、前壁部、両側壁部等の前記内部空間に臨む内面形状によって、緩やかに屈曲または湾曲する外周形状であっても良い。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、前記前面壁に形成された光ファイバ固定部の長さと前記光ファイバ孔の径との比を調整することによって、前記光コネクタフェルールの接続損失、若しくは接続損失の変動量を目標値よりも低くし(請求項1)、前記光ファイバ固定部の長さを、前記光ファイバ孔の径の24倍を超える長さにする(請求項1)ことで、接続損失や接続損失の変動量を容易に低減できる。但し、光コネクタフェルールの接続損失、若しくは接続損失の変動量の低減は、光ファイバ固定部の長さと前記光ファイバ孔の径との比の調整のみならず、例えば請求項3〜の少なくともいずれか一つの構成を合わせ持つことで、より効果的に実現されるものである。光ファイバ固定部の長さと前記光ファイバ孔の径との比の調整は、光コネクタフェルールの接続損失若しくは接続損失の変動量を低減するために有効な1条件である。
【0036】
また、この光コネクタフェルールによれば、内部空間の内面形状の段差を極力解消したことにより(請求項1、2)、樹脂成形時の偏肉や成形樹脂の収縮歪みの影響を低減でき、優れた成形精度を確保できる。さらに、請求項1、2記載の発明は、ボディ側面に開口された窓の開口内面が、前後方向における窓の後端部を除く部分、あるいは窓の全体にわたって、緩やかに屈曲または湾曲して該窓の外周方向に延在する形状になっており、請求項記載の発明では、窓の開口内面が上壁部の厚さ方向にも緩やかに屈曲または湾曲して延在する構成になっている。これら請求項1、2、4記載の構成によっても、樹脂成形時の偏肉や成形樹脂の収縮歪みの影響を低減でき、優れた成形精度を確保できる。請求項1、2、4記載の発明は、PPS等の熱可塑性樹脂を用いて光コネクタフェルールを樹脂成形する場合に適用することで、前述の効果がより顕著に得られる。
【0037】
また、前面壁の前後方向寸法を、接合端面から鍔部の前後方向前端までの寸法の2分の1以上にすると(請求項1、2)、内部空間の容積が減少して接着剤の注入量が少なくなることから、接着剤の膨張・収縮による歪みに起因する反りの発生、反りによる光ファイバ孔の偏心、偏心による損失増大や損失変動を効果的に低減でき、優れた寸法安定性が得られる。さらに、接合端面から内部空間までの距離が増大して接着剤の膨張・収縮が接合端面に影響しにくくなることから、特に接合端面及びその近傍の歪みに起因する光コネクタフェルールの反りの発生、反りによる光ファイバ孔の偏心、偏心による損失増大や損失変動を効果的に低減できるといった利点がある。
【0038】
内部空間の内面形状の段差を極力解消した構成、並びに、窓の開口内面が側壁部の厚さ方向に緩やかに屈曲または湾曲して延在する形状になっている構成では、接着剤の膨張・収縮による影響が光コネクタフェルールのボディに作用しにくくなり、歪み発生を効果的に低減できる。
請求項1、2記載の光コネクタフェルールでは、優れた成形精度を確保できるとともに、内部空間に注入した接着剤の膨張・収縮による歪みの影響を効果的に低減でき、光ファイバを挿入して内部空間に注入した接着剤によって接着固定した後でも、優れた寸法安定性を確保できることから、相手側の光コネクタフェルールと突き合わせ接続した際の損失を低減できるといった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態の光コネクタフェルールを示す図であって、(a)は平面図、(b)は正断面図、(c)は接合端面に対向する後面側から見た図である。
【図2】 図1の光コネクタフェルールに光ファイバを挿入固定した状態を示す断面図である。
【図3】 (a)〜(c)は、図1の光コネクタフェルールに適用される窓形状の他の例を示す図である。
【図4】 (a)、(b)は、光ファイバ固定部の具体的形状を示す断面図である。
【図5】 従来例の光コネクタフェルールを示す図であって、MT形光コネクタの光コネクタフェルールを示す斜視図である。
【図6】 図5の光コネクタフェルール(ガイドピン無し側)を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正断面図である。
【図7】 図5の光コネクタフェルールにおいて、内部空間に注入した接着剤の膨張・収縮に起因する歪みの影響を示す図であって、(a)は接合端面に対向する後面側から見た図、(b)は正断面図である。
【符号の説明】
30…光コネクタフェルール、30a…ボディ、31…接合端面、32…後面、33…前面壁、33a…前面壁後面、35…内部空間、36,37…側壁部、38…上壁部、39…下壁部、40,51,52,53…窓、41…光ファイバ孔、43a…光ファイバ、44…接着剤、47…鍔部、47a…鍔部前端(前端面)、49…開口内面、60…光ファイバ固定部、L…鍔部前端から接合端面までの前後方向寸法、L1…前面壁の前後方向寸法。

Claims (5)

  1. 突き合わせ接続用の接合端面(31)を形成するとともに前記接合端面に開口する光ファイバ孔(41)が貫通されている前面壁(33)と内部空間(35)とがボディ(30a)に形成され、全体が一体成形された樹脂成形品からなるMT形光コネクタフェルールである光コネクタフェルールにおいて、
    前記前面壁に形成された光ファイバ固定部(60)の長さと前記光ファイバ孔の径との比の調整によって、前記光コネクタフェルールの接続損失、若しくは接続損失の変動量が目標値よりも低くなっており、
    前記ボディの側面に前記内部空間を開口した接着剤(44)の注入用の窓(40、51、52、53)が、前記前面壁の前記接合端面に対向し前記光ファイバ孔が開口されている前面壁後面(33a)から前記ボディの後面(32)に向かって延在形成され、前記ボディの前後方向後部には該ボディの周囲にフランジ状に突設された鍔部(47)が形成され、前記光ファイバ固定部の長さが、前記光ファイバ孔の径の24倍を超え、かつ、前記鍔部の前後方向前端(47a)から前記接合端面までの前後方向寸法(L)の2分の1以上になっており、
    前記内部空間の内面が、両側の側壁部(36、37)が対向配置された幅方向及び/又は前記接合端面と前記後面とが対向配置された前後方向において滑らかな湾曲面を形成するR形状となっており、
    前記窓は、前記ボディの後面側から前記接合端面側に行くにしたがって、前記内部空間の左右の側壁部が対向配置された幅方向両側の開口内面間が次第に接近するテーパ形状になっていることを特徴とする光コネクタフェルール(30)。
  2. 突き合わせ接続用の接合端面(31)を形成するとともに前記接合端面に開口する光ファイバ孔(41)が貫通されている前面壁(33)と内部空間(35)とがボディ(30a)に形成され、全体が一体成形された樹脂成形品からなるMT形光コネクタフェルールである光コネクタフェルールにおいて、
    前記ボディの側面に前記内部空間を開口した接着剤(44)の注入用の窓(40、51、52、53)が、前記前面壁の前記接合端面に対向し前記光ファイバ孔が開口されている前面壁後面(33a)から前記ボディの後面(32)に向かって延在形成され、
    前記ボディの前後方向後部には該ボディの周囲にフランジ状に突設された鍔部(47)が形成され、前記光ファイバ固定部の長さが、前記鍔部の前後方向前端(47a)から前記接合端面までの前後方向寸法(L)の2分の1以上になっており、
    前記内部空間の内面が、両側の側壁部(36、37)が対向配置された幅方向及び/又は前記接合端面と前記後面とが対向配置された前後方向において滑らかな湾曲面を形成するR形状となっており、
    前記窓は、前記ボディの後面側から前記接合端面側に行くにしたがって、前記内部空間の左右の側壁部が対向配置された幅方向両側の開口内面間が次第に接近するテーパ形状になっていることを特徴とする光コネクタフェルール。
  3. 光ファイバ孔の光ファイバ固定部の長さが3mm以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の光コネクタフェルール。
  4. 前記内部空間上に張り出されている上壁部(38)の前記窓に臨む先端に位置する前記窓の開口内面(49)が、前記側壁部の厚さ方向に沿って緩やかに屈曲または湾曲する形状になっていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光コネクタフェルール。
  5. 前記ボディ(30a)の後面(32)における前記内部空間(35)の開口部(34)に、前記光ファイバを固定するためのブーツ(45)が挿入固定されるようになっていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の光コネクタフェルール。
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