JP2002328264A - 光コネクタフェルールの製造方法及び光コネクタフェルール - Google Patents

光コネクタフェルールの製造方法及び光コネクタフェルール

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JP2002328264A JP2001134724A JP2001134724A JP2002328264A JP 2002328264 A JP2002328264 A JP 2002328264A JP 2001134724 A JP2001134724 A JP 2001134724A JP 2001134724 A JP2001134724 A JP 2001134724A JP 2002328264 A JP2002328264 A JP 2002328264A
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optical
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 突き合わせ接続時の光損失を低減できる光コ
ネクタフェルールの開発が求められていた。 【解決手段】 突き合わせ接続用の接合端面31を形成
する前面壁33に貫通して形成された光ファイバ固定部
の長さと、この光コネクタ固定部の光ファイバ孔41の
径との比を調整することによって、前記光コネクタフェ
ルールの接続損失、若しくは接続損失の変動量が目標値
よりも低くなっている光コネクタフェルール30とその
製造方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光コネクタフェル
ールの製造方法及び光コネクタフェルールに係り、例え
ばJIS C 5981に制定されるMT形光コネクタ
フェルール(MT:Mechanically Transferable)等の
多心に対応可能な光コネクタフェルールの製造方法及び
光コネクタフェルールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5に示すように、JIS C 598
1に制定されるMT形光コネクタ(MT:Mechanically
Transferable)は、突き合わせ接続用の接合端面1を
有する一対の光コネクタフェルール(以下「フェルー
ル」と略称)2、3の一方(フェルール2)に突出させ
たガイドピン4を、他方のフェルール3のガイドピン穴
5に挿入嵌合することで精密に位置決めして接合端面
1、1同士を突き合わせ接続するようになっている。フ
ェルール2、3の接合端面1同士が突き合わせ接続され
ると、各フェルール2、3の接合端面1に精密に位置決
めして露出されている光ファイバ6a、7a(裸ファイ
バ。光ファイバ7側の光ファイバ7aは図6(b)参
照)同士が突き合わせ接続され、これにより、フェルー
ル2、3によってコネクタ接続可能に成端されている光
ファイバ6、7(図5では多心光ファイバテープ心線)
同士が接続される。なお、接合端面1に露出された光フ
ァイバ6a、7aは、光ファイバ6、7の先端の被覆を
除去して露出させた光ファイバである。
【0003】図6(a)、(b)は、フェルール3を示
す図であって、(a)は平面図、(b)は正断面図であ
る。図5、図6(a)、(b)において、フェルール
2、3は、プラスチック等の樹脂成形品であり、概略、
外観扁平角形(薄板状)に形成されている。一方のフェ
ルール2は、両ガイドピン穴5にガイドピン4が挿入固
定されているが、他方のフェルール3のガイドピン穴5
は、ガイドピン4が挿入されていない空の状態になって
おり、両フェルール2、3の違いはこの点のみであり、
他の構成は全く同様になっている。以下、フェルール3
について説明する部分は、フェルール2についても同様
である。また、フェルール2、3に挿入固定される光フ
ァイバ6、7は、全く同様の構成になっている。フェル
ール3内に形成された内部空間8は、フェルール3の内
部中央部から、前記接合端面1に対向する後端側に開口
された開口部9に延在する形状になっている。ガイドピ
ン穴5は、フェルール3の接合端面1を形成する前面壁
10と、前記内部空間8を介してフェルール3の幅方向
(図6(a)上下)両側の側壁部11とを貫通して、フ
ェルール3の幅方向両側に形成されている。両ガイドピ
ン穴5は、前記接合端面1とフェルール3の後面12と
に開口されている。
【0004】図6(a)、(b)において、光ファイバ
7は、開口部9から内部空間8に挿入され、その先端に
露出された光ファイバ7aが、前面壁10に貫通された
光ファイバ孔13に内部空間8側から挿入して固定され
ている。前記光ファイバ孔13は、前面壁10に精密に
形成して接合端面1の中央部に開口させた微細孔であ
り、光ファイバ7aはこの光ファイバ孔13に挿入する
ことで精密に位置決めされる。また、開口部9に挿入固
定されたブーツ14は、光ファイバ7を固定するための
ものである。この光ファイバ7、7aは、内部空間8内
に充填される接着剤15により固定される。フェルール
3の厚さ方向一方の側壁部である上壁部16の中央部に
は、接着剤15の注入用の窓17が開口されている。ま
た、上壁部16に対向する下壁部18に、前面壁10か
ら連続させて突出させた台部19の上面19aには、開
口部9から内部空間8に挿入された光ファイバ7を光フ
ァイバ孔13に導く誘い溝(図示略)が形成される。台
部上面19a上には、光ファイバ7aが接着剤15によ
って接着固定される。
【0005】フェルール3の後端部(後面12近傍)に
は、フランジ状の鍔部20が突出形成されている。フェ
ルール3を樹脂成形するにあたっては、フェルール3の
後端部における幅方向両端の位置(ゲート位置20
a)、詳細には開口部9を介して幅方向両側の鍔部20
の位置に樹脂流入用のゲートが設定された金型を用い
る。また、ガイドピン穴5や光ファイバ孔13は、金型
に挿入した成形用のコアピン等によって形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、光通
信網に伝送される情報量の増大に伴い、ギガビット帯
域、テラビット帯域での情報伝送技術の開発が必要にな
ってきており、光コネクタとして、より光損失の少ない
ものが必要になってきている。MT形光コネクタや、M
T形光コネクタフェルールをプラスチック製ハウジング
に組み込んだ構造の各種光コネクタ(例えばJIS C
5982に制定されるMPO形光コネクタ等。MP
O:Multifiber Push On)にて低損失を実現するには、
フェルール間の位置決め精度の向上、詳細には、フェル
ール間の突き合わせ接続によって対面される光ファイバ
間の位置決め精度をより高める必要がある。
【0007】ガイドピン穴と光ファイバ孔との間の相対
的な位置精度の確保には、優れた精度を確保できる手法
が確立されている。それ以外の点で、MT形光コネクタ
のフェルール同士の接続精度に影響する要因として、本
発明者らは下記の2点に着目した。 (a)フェルールの成形時の偏肉等による成形樹脂の収
縮歪み。 (b)フェルール内に注入した接着剤の膨張、収縮に起
因する歪み。
【0008】(a)の要因:成形するフェルールの鍔部
に対応する位置にゲートを有する金型を使用する場合、
フェルールの樹脂成形時には、ゲートから金型に注入し
た成形用の樹脂が、フェルールの鍔部側から接合端面側
へ流入して成形される。鍔部の対向する両側の位置に設
けられたゲートからそれぞれ金型内に流入した成形樹脂
が均等かつ安定に金型全体に行き渡ることが理想である
ものの、例えば図6(a)、(b)等に例示したよう
に、フェルール内部の凹凸(台部19等)、接着剤注入
用の窓(符号17)等の存在によって、実際には、樹脂
の流れは金型全体で均等にはなりにくいため、これに起
因する偏肉を無くすことが困難であり、非常に高い成形
精度を得ることは難しい。偏肉は、成形樹脂の収縮歪み
の偏在や、局所的な応力集中の原因になることからも、
成形精度の向上は困難である。
【0009】(b)の要因:例えば図6(b)に例示し
たように、フェルールの内部空間に充填された接着剤
が、温度変化や吸湿、乾燥に起因する膨張、収縮の影響
によって、フェルールに歪みが生じる。図7(a)、
(b)に示すように、接着剤15の膨張・収縮によるフ
ェルール3の変形は、内部空間8を拡張する方向に作用
し、幅方向両側に対向配置された側壁部11間の中央に
位置する下壁部18を中心とする湾曲変形(反り。図7
(a)参照)や、前記幅方向に直交する前後方向(ガイ
ドピン穴5と平行な方向)における内部空間8の中央位
置に対応する下壁部18(台部19を含む)を中心とす
る湾曲変形(反り。図7(b)参照)を生じる。
【0010】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
ので、 (1)前記前面壁に形成された光ファイバ固定部の長さ
と前記光ファイバ孔の径との比を調整することによっ
て、前記光コネクタフェルールの接続損失、若しくは接
続損失の変動量を目標値よりも低くすることで、接続損
失や接続損失の変動量を容易に低減できる (2)成形時の偏肉等を極力解消して歪み発生を効果的
に抑えることで、成形精度を向上できる (3)内部空間に注入した接着剤の影響による歪みの発
生を効果的に抑えることができる (4)前記(2)及び(3)により、突き合わせ接続時
の損失を減少できる光コネクタフェルールの製造方法及
び光コネクタフェルールを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明では、前記課題を
解決するため、以下の構成を解決手段とした。請求項1
記載の発明は、突き合わせ接続用の接合端面を形成する
前面壁に、光ファイバが挿入固定される光ファイバ孔が
前記接合端面に開口させて穿設されている樹脂製の光コ
ネクタフェルールの製造方法において、前記前面壁に形
成された光ファイバ固定部の長さと前記光ファイバ孔の
径との比を調整することによって、前記光コネクタフェ
ルールの接続損失、若しくは接続損失の変動量を目標値
よりも低くすることを特徴とする。請求項2記載の発明
は、突き合わせ接続用の接合端面を形成するとともに前
記接合端面に開口する光ファイバ孔が貫通されている前
面壁と内部空間とがボディに形成されている樹脂製の光
コネクタフェルールにおいて、前記前面壁に形成された
光ファイバ固定部の長さと前記光ファイバ孔の径との比
の調整によって、前記光コネクタフェルールの接続損
失、若しくは接続損失の変動量が目標値よりも低くなっ
ており、前記ボディの側面に前記内部空間を開口した接
着剤の注入用の窓が、前記前面壁の前記接合端面に対向
する前面壁後面から前記ボディの後面に向かって延在形
成され、前記光ファイバ固定部の長さが、前記光ファイ
バ孔の径に対して23〜24倍を超える長さになってい
ることを特徴とする。請求項3記載の発明は、請求項2
記載の光コネクタフェルールにおいて、前記ボディの側
面に前記内部空間を開口した窓が、前記前面壁の前記接
合端面に対向する前面壁後面から前記ボディの後面に向
かって延在形成され、前記ボディの前後方向後部には該
ボディの周囲にフランジ状に突設された鍔部が形成さ
れ、前記光ファイバ固定部の長さが、前記鍔部の前後方
向前端から前記接合端面までの前後方向寸法の2分の1
以上になっていることを特徴とする。請求項4記載の発
明は、請求項2記載の光コネクタフェルールにおいて、
光ファイバ孔の光ファイバ固定部の長さが3mm以上で
あることを特徴とする。請求項5記載の発明は、請求項
2〜4のいずれかに記載の光コネクタフェルールにおい
て、前記内部空間の内面が、両側の側壁部が対向配置さ
れた幅方向及び/又は前記接合端面と前記後面とが対向
配置された前後方向において段差を形成すること無く延
在する形状になっていることを特徴とする。請求項6記
載の発明は、請求項2〜5のいずれかに記載の光コネク
タフェルールにおいて、前記窓は、前記ボディの後面側
から前記接合端面側に行くにしたがって、前記内部空間
の左右の側壁部が対向配置された幅方向両側の開口内面
間が次第に接近するテーパ形状になっていることを特徴
とする。請求項7記載の発明は、請求項2〜6のいずれ
かに記載の光コネクタフェルールにおいて、前記内部空
間上に張り出されている上壁部の前記窓に臨む先端に位
置する前記窓の開口内面が、前記側壁部の厚さ方向に沿
って緩やかに屈曲または湾曲する形状になっていること
を特徴とする。
【0012】ここで、光ファイバ固定部の長さと前記光
ファイバ孔の径との比の調整は、前記光コネクタフェル
ールの接続損失、若しくは接続損失の変動量を目標値よ
りも低くすることが好ましいが、目標値に一致させるよ
うにしても良い。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の1実施の形態を図
面を参照して説明する。図1は、本実施の形態の光コネ
クタフェルール30を示す図であって、(a)は平面
図、(b)は正断面図、(c)は接合端面31に対向す
る後面32側から見た図である。図2は、光コネクタフ
ェルール30に光ファイバ43を挿入固定した状態を示
す正断面図である。図1(a)〜(c)、図2におい
て、光コネクタフェルール30(詳細にはそのボディ3
0a)はプラスチック等の合成樹脂によって全体が一体
成形された樹脂成形品であり、突き合わせ接続用の接合
端面31を形成する前面壁33を有する外観扁平角形の
概略形状に形成されている。光コネクタフェルール30
の成形樹脂としては、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂、
PPS(ポリフェニレンスルフィド)等の熱可塑性樹脂
が採用される。
【0014】光コネクタフェルール30の内部には、そ
の中央部から前記後面32に開口された開口部34にわ
たって延在する内部空間35が形成され、該光コネクタ
フェルール30の幅方向(図1(a)上下、図1(c)
左右)両側には、前記内部空間35を介して左右の側壁
部36、37が対向配置され、厚さ方向には前記内部空
間35を介して上下に対向する上壁部38及び下壁部3
9の対を有している。側壁部36、37は、上下の壁部
38、39に対して垂直であり、これら側壁部36、3
7と上下の壁部38、39とからなる光コネクタフェル
ール30の胴部(後述する鍔部47は含まない)は、前
記幅方向に直交する前後方向の断面外形(後述する窓4
0を避けた部分の断面外形)が、厚さ方向に比べて幅方
向に長い細長長方形状になっている(図1(c)中隠れ
線参照)。接合端面31の外形は、この胴部の断面外形
と同じである。前記上壁部38には前記内部空間35へ
の接着剤44の注入用の窓40が開口されている。
【0015】なお、前記幅方向は、一対の側壁部36、
37が対向配置された左右方向のことである。また、こ
の幅方向に直交する方向、すなわち、接合端面31と後
面32とが対向配置された方向(図1(a)左右、図1
(b)左右)を前後方向とする。前記上壁部38は、内
部空間35上に張り出されている側壁部を形成してお
り、この上壁部38の前記窓40に臨む端面は、窓40
の開口内面49の少なくとも一部を形成する。
【0016】前記前面壁33には、光ファイバ(ここで
は裸ファイバ)が挿入固定される光ファイバ孔41が、
接合端面31と内部空間35とに連通させて前後方向に
貫通、形成されている。内部空間35を介して窓40と
対面する位置で前記下壁部39を厚肉に成形した台部4
2の上面42a(内部空間35に臨む面)上には、前記
光ファイバ孔41と連続させた誘い溝(図示略)が形成
されている。この誘い溝は、光ファイバ孔41よりも調
心精度が低い溝であり、該光コネクタフェルール30の
後面32側の開口部34から内部空間35に挿入された
光ファイバ43(図2参照)を、光ファイバ孔41に円
滑に導くためのものである。前記光ファイバ孔41は、
光ファイバを精密に位置決め調心する微細孔であり、前
面壁33の幅方向に横並びに複数本(ここでは2本)連
設されている。前記台部42は、前記前面壁33から連
続して前後方向後側に延出するようにして形成されてい
る。前記台部42上の誘い溝は、複数本の光ファイバ孔
41に対応して、横並びに複数本配列状態に形成され
る。
【0017】前記光ファイバ43は、ここでは多心(2
心)光ファイバテープ心線であり、先端の被覆を除去し
て露出させた光ファイバ43aの少なくとも先端の裸フ
ァイバを光ファイバ孔41に挿入固定する。光ファイバ
43aは、窓40から内部空間35に充填された接着剤
44により、台部42上の誘い溝に収納された状態で接
着固定される。また、内部空間35の開口部34に挿入
固定されたブーツ45によって、光ファイバ43の被覆
部が強固に固定される。
【0018】光コネクタフェルール30の幅方向両側の
側壁部36、37を前後方向に貫通して形成されたガイ
ドピン穴46は、JIS C 5981に制定されるM
T形光コネクタに適用されるガイドピンが挿入嵌合され
るガイドピン穴であり、光コネクタフェルール30の接
合端面31と後面32とに開口されている。前面壁35
に貫通形成された光ファイバ孔41は、両ガイドピン穴
46に対する相対的な位置決め精度が高精度に確保され
ており、ここでは、複数本の光ファイバ孔41が、両ガ
イドピン穴46の中心軸間に高精度に位置決めして形成
されている。
【0019】光コネクタフェルール30(ボディ30
a)の前後方向後端側には、フランジ状の鍔部47が突
出形成されている。この光コネクタフェルール30の樹
脂成形用の金型(図示略)としては、MT形光コネクタ
(フェルール)の成形に用いられる周知のもので良く、
前記鍔部47の幅方向両側(ゲート位置50)に対応す
る位置に、成形樹脂の注入用のゲートを備えたものを採
用する。前記ゲートから金型内に流入した成形樹脂が、
金型全体に行き渡り、固化することで、目的形状の光コ
ネクタフェルール30が得られる。内部空間35の形成
も、MT形光コネクタ(フェルール)の成形に用いられ
る周知の手法、すなわち、金型内への中子の挿入等によ
って行われる。光ファイバ孔41やガイドピン穴46の
成形も、MT形光コネクタ(フェルール)の成形に用い
られる周知のもので良く、金型内に挿入した成形ピンに
よって高精度に位置決めして成形される。
【0020】ところで、この光コネクタフェルール30
の前記内部空間35の内面は、該光コネクタフェルール
30の幅方向において段差を形成すること無く延在し、
かつ、前後方向においても段差を形成すること無く延在
する形状になっている。詳細には、この光コネクタフェ
ルール30の内部(内部空間35内面側)では、両側壁
部36、37と下壁部39との境界部48a(図1
(c)参照)、両側壁部36、37と上壁部38との境
界部48b(図1(c)参照)、前面壁33と台部42
との境界部48c(図1(b)参照)、台部42と下壁
部39との境界部48d(図1(b)参照)は、滑らか
な湾曲面を形成するR形状になっている。しかも境界部
48a〜48dは、その両側のボディ30a部分間を連
結するようにしてやや厚肉に成形された部分であり、具
体的には、両側壁部36、37と下壁部39との間(図
1(c)参照)、両側壁部36、37と上壁部38との
間(図1(c)参照)、前面壁33と台部42との間
(図1(b)参照)、台部42と下壁部39との間をそ
れぞれ連結するようにして、やや厚肉に成形した部分で
あるので、光コネクタフェルール30のボディ30aの
補強の機能をも果たす。また、前記内面の内、台部42
の前後方向後端部48eも滑らかに湾曲するR形状にな
っている。光コネクタフェルール30内には台部42等
が存在するものの、内部空間35の内面は、成形時の樹
脂の流れを乱すような段差が極力解消された形状になっ
ている。なお、台部42上の誘い溝は、サイズが小さ
く、光コネクタフェルール30の成形樹脂の流れに与え
る影響は非常に小さく、影響を無視できる。
【0021】また、上壁部38における窓40は、図1
(a)に示すような台形状の他、例えば図3(a)〜
(c)に例示したような形状も採用可能である。但し、
採用可能な窓の形状としては、上壁部38において、光
コネクタフェルールの幅方向中央を中心とする左右対称
形状になっているものである。また、光コネクタフェル
ールの前後方向における該窓の後側を除く部分の開口内
面、あるいは窓の外周全周の開口内面が、前記上壁部3
8の面方向(上壁部38の厚さ方向に直交する方向)に
おいて緩やかに屈曲または湾曲して、該窓の外周を形成
するべく延在する(図1(a)等参照)ものである。ま
た、図1(a)〜(c)の光コネクタフェルール30の
窓40の開口内面49は、前記上壁部38の厚さ方向
(図1(b)参照)にも緩やかに屈曲または湾曲する形
状になっているものを採用している。この点は、図3
(a)〜(c)に例示した窓51〜53も同様である。
このような形状の窓を有する上壁部を形成する金型内の
領域では、円滑かつ均等な成形樹脂の流れを確保でき、
光コネクタフェルールの幅方向での偏肉も生じ難い。
【0022】図1(a)に示す窓40は、具体的には、
光コネクタフェルール30の幅方向に沿って延在する後
辺40aと、該後辺40aの長手方向両端から光コネク
タフェルール30の前後方向前方(接合端面31側。以
下「前側」と略称する場合がある)に延びる側辺40
b、40bと、各側辺40b、40bから前側へ互いに
接近するようにして斜めに傾斜された斜辺40c、40
cと、前記後辺40aよりも前側にて該後辺40aと平
行に延在し、その両端に前記斜辺40c、40cが連続
された前辺40dとを備え、全体として、光コネクタフ
ェルール30の後面32側から前記前面壁33側に行く
にしたがって幅方向両側間が次第に接近するテーパ形状
になっている。前記前辺40dは、光コネクタフェルー
ル30の幅方向中央から左右に均等の長さに延在する点
では後辺40aと同じであるが、その長さが後辺40a
よりも短くなっている。側辺40bと斜辺40cとの
間、斜辺40cと前辺40dとの間では、開口内面49
が、鈍角で緩やかに屈曲されている。上述の形状の窓4
0を有する上壁部38は、光コネクタフェルール30の
樹脂成形時の金型内の樹脂の流れを円滑、均等にする機
能を果たす。
【0023】図3(a)に示す窓51は円形であり、上
壁部38における窓51の開口内面は、該窓51の外周
全周にわたって湾曲されている。図3(b)に示す窓5
2は、上壁部38における開口内面が、光コネクタフェ
ルールの前後方向における該窓52の後端部にて光コネ
クタフェルールの幅方向(図3(b)上下)に沿って延
在する後辺52aと、この後辺52aの前後方向前側に
U字状に形成されて前記後辺52aの両端間を連結する
U字部52bとを有する形状になっている。この窓52
の前後方向後側を除く部分の開口内面はU字部52bで
あり、急激に屈曲した部分が存在しない。しかも、前後
方向前側へ行くに従って次第に幅方向両側が接近するテ
ーパ状になっているため、ゲート位置50から接合端面
31側への成形樹脂の流れを極力円滑にすることができ
る。
【0024】図3(c)に示す窓53は、4隅が湾曲さ
れた概略長方形状になっている。図1(a)、図3
(a)〜(c)に例示した形状の窓は、いずれも、前後
方向における該窓の後端部以外の部分に、急激に屈曲し
た部分が存在しない形状であるため、光コネクタフェル
ールの成形用の金型内における成形樹脂の流れを乱す要
因になりにくく、樹脂の流れを円滑、均等にできる。な
お、光コネクタフェルールを成形する金型内では、幅方
向における両側の鍔部47の位置に設けられたゲート位
置50から接合端面31側へ向かう成形樹脂の流れが形
成されるので、各窓の前後方向後端部の形状が、金型内
の成形樹脂の流れに与える影響は少ない。このため、図
1(a)、図3(b)に示すように、窓の前後方向後端
部に直角に屈曲された部分が存在していても、成形樹脂
の流れに与える影響は非常に小さいものとなる。
【0025】さらに、この光コネクタフェルール30で
は、前後方向における前面壁33の寸法L1(図2参
照)が、前記鍔部47が形成された部分を除く光コネク
タフェルール30の前後方向寸法Lの2分の1以上にな
っている。換言すれば、前面壁33の前後方向の寸法L
1は、接合端面31から鍔部47の前後方向前端(前端
面47a)までの寸法Lの2分の1以上になっている。
前記寸法L=6mmを有する外形寸法の光コネクタフェ
ルールであれば、前面壁33の前後方向の寸法L1とし
て、3mm以上確保する。寸法L=6mmは、JIS
C 5981等の規格に示される寸法である。
【0026】図6(a)、(b)等に示す従来構成の光
コネクタフェルールでは、前面壁の前後方向の寸法は、
大きくても、接合端面から鍔部の前後方向前端までの寸
法に対して4分の1〜3分の1程度であるから、本発明
に係る光コネクタフェルール30では、前面壁33の寸
法L1が増大されている。このように、前面壁33の前
後方向の寸法L1が充分に大きく確保された光コネクタ
フェルール30では、従来構造の光コネクタフェルール
に比べて内部空間35の容積が小さくなり、内部に注
入、充填される接着剤44の膨張、収縮による歪みの影
響が小さくなるといった利点がある。
【0027】光ファイバ孔41は詳細には、挿入される
光ファイバ43a外径より僅かに大きい内径で前面壁3
3に穿設された微細孔であり、具体的には、例えば、光
ファイバ43aの先端に露出された径125μmの裸フ
ァイバの挿入、固定に対応して、126μmの内径で形
成され、挿入された光ファイバ43aが精密に位置決め
した状態で固定されるようになっている。また、前面壁
33では、図4(a)に示すように前記光ファイバ孔4
1をテーパ状に拡張したテーパ部41aが光ファイバ孔
41の後側(前面壁33の接合端面31に対向する前面
壁後面33a側)に連続して形成された構成や、図4
(b)に示すように前記光ファイバ孔41よりも内径の
大きい孔(以下「拡張孔41b」)が前記テーパ部41
aから前面壁後面33aまで形成されている構成等も採
用可能であるが、この場合、前記テーパ部41aや拡張
孔41bに注入した接着剤によって光ファイバ43aを
固定する。
【0028】本発明者らは、前記光ファイバ孔41に加
えてテーパ部41aや拡張孔41bを加えた部分を光フ
ァイバ固定部60として、この光ファイバ固定部の長さ
と光ファイバ孔41の内径との関係によって、光ファイ
バ固定部に挿入固定される光ファイバに加わる歪等に起
因する損失増大を低くできることを見出した。検証の結
果、光ファイバ固定部に、光ファイバ孔41の内径の2
3〜24倍を超える長さを確保することで、光コネクタ
フェルールの接続損失を通常の通信に影響の無い程度に
充分低く抑えられることが判明した。光ファイバ固定部
の長さとは、図2の例では前壁部33の寸法L1と一致
している。例えば、光ファイバ孔41の内径が126μ
mである場合、光ファイバ固定部の長さ(前壁部33の
寸法L1)を3mm以上確保することで、光コネクタフ
ェルールの接続損失を充分に低い値に抑えることができ
る。また、光コネクタフェルールの樹脂成形時に、光フ
ァイバ孔41の内径に対応して光ファイバ固定部の長さ
(前壁部33の寸法L1)を調整し、光ファイバ孔41
の内径の23〜24倍を超える長さを光ファイバ固定部
の長さ(前壁部33の寸法L1)として確保すること
で、接続損失や接続損失の変動量が目標値よりも低くな
っている光コネクタフェルールを製造することができ
る。
【0029】また、この光コネクタフェルール30によ
れば、 内部空間35の内面が幅方向及び前後方向のいずれに
も段差の無い形状であること(本実施の形態では、従
来、段差になっていた部分に、湾曲されたR形状の境界
部が形成されている) 上壁部38に開口された窓の開口内面が、前後方向に
おける窓の後端部を除く部分、あるいは窓の全体にわた
って、緩やかに屈曲または湾曲して該窓の外周方向に延
在する形状になっていること 上壁部38に開口された窓40の開口内面49が、上
壁部38の厚さ方向にも緩やかに屈曲または湾曲して延
在する形状になっていること 前面壁33の前後方向寸法L1が、接合端面31から
鍔部47の前後方向前端までの寸法Lの2分の1以上に
なっていること により、樹脂成形時に、金型内での成形樹脂の流れが円
滑かつ均等になり、偏肉が極めて少ない光コネクタフェ
ルール30を容易に成形できる。これにより、成形樹脂
の収縮歪み、局所的な応力集中等を極力防止して、優れ
た成形精度、寸法安定性が得られる。
【0030】また、前記光コネクタフェルール30によ
れば、前述の〜の構成により、内部空間35に接着
剤44を注入、充填しても、接着剤44の膨張・収縮に
よる歪み発生を効果的に低減できる。すなわち、まず、
の構成により、内部空間35の容積が減少しているた
め、接着剤44の注入量が少なくなるから、接着剤44
の膨張・収縮による歪み発生を効果的に低減できる。さ
らに、接合端面31から内部空間35までの距離が増大
することから、接着剤44の膨張・収縮が接合端面31
に影響しにくくなり、特に接合端面31及びその近傍の
歪み発生を効果的に低減できる。
【0031】また、の構成により、両側壁部36、3
7と下壁部39との境界(図1(c)参照)、両側壁部
36、37と上壁部38との境界(図1(c)参照)、
前面壁33と台部42との境界(図1(b)参照)、台
部42と下壁部39との境界(図1(b)参照)が実質
的に厚肉に形成されて補強されるため、接着剤44の膨
張・収縮に対して優れた変形耐力を発揮し、これにより
寸法安定性を確保できる。さらに、、の構成によ
り、従来段差になっていた前述の各境界が、滑らかに湾
曲するR形状になったことから、段差の場合に比べて、
内部空間35に充填された接着剤44の膨張・収縮に伴
う応力が伝達されにくくなり、前記境界近傍での局所的
な応力集中や、それに起因する歪み発生を効果的に防止
できるといった利点もある。例えば、PPS等の熱可塑
性樹脂を用いた成形では、樹脂の配向性、樹脂の流れが
成形精度に大きい影響を及ぼすが、内部空間35内面の
段差がR形状によって解消されている構成では、金型内
での急速冷却時に内部応力による残留歪みが発生しにく
くなり、このR形状によって硬化後の製品の強度向上も
実現される。なお、エポキシ等の熱硬化性樹脂による光
コネクタフェルールの成形では、急速冷却による内部応
力歪みの問題が殆ど生じないので、必ずしもやの構
成を採用しなくても、の構成を採用することで成形精
度や成形後の寸法安定性を充分に高めることができる。
【0032】これらのことにより、この光コネクタフェ
ルール30では、光ファイバ43先端に組み立て(光フ
ァイバ43の挿入と、内部空間35に注入、充填した接
着剤44による光ファイバ43の固定)た後でも優れた
寸法安定性を確保でき、相手側光コネクタフェルールと
の突き合わせ接続時の損失を非常に少なくすることがで
きる。
【0033】光ファイバ固定部の長さを充分に確保(例
えば請求項3では、鍔部前端47aから接合端面31ま
での寸法Lの2分の1以上)したり、内部空間内面の段
差を無くすことで、前面壁の歪みやそれに起因する光フ
ァイバ孔の偏心を防止する効果は、より多心の光コネク
タフェルールであるほど影響が大きく、特に8心以上の
多心の光コネクタフェルールで効果が顕著である。ま
た、接合端面に光ファイバ孔の開口部が複数列にわたっ
て2次元に配列形成されている多心の光コネクタフェル
ールでも、本発明の効果が顕著に得られる。
【0034】なお、本発明は、前述した実施の形態に限
定されず、例えば、窓の具体的形状等は、適宜、設計変
更可能である。上壁部及び下壁部は、内部空間の上下方
向でボディの両側に対向する外面を形成する部分のこと
を指す。上壁部には、下壁部に対する逆側に位置する部
分も上壁部に含まれ、必ずしも、両側壁部の一方または
両方から内部空間側に突出された部分が存在しなくて良
い。前記上壁部に開口される窓としては、例えば両側壁
部に到達して開口されている形状、鍔部に到達して開口
されている形状等も採用可能である。例えば、前面壁と
下壁部との境界、前面壁と上壁部との境界、上壁部と側
壁部との境界等に段差を形成しないための構成として
は、境界部分付近にて湾曲するR形状の境界部を成形す
ることに限定されず、前記境界部よりも広い領域で緩や
かに傾斜または湾曲する形状に成形することも採用可能
である。例えば、図1(c)において、上壁部38の幅
方向中央部から両側壁部36、37にわたって緩やかに
傾斜または湾曲する形状の壁部を成形すること等が採用
可能である。前記実施の形態では、両側壁部36、37
から内部空間35上に突出された形状の上壁部38に窓
を開口した構成を例示したが、請求項2〜7に係る発明
は、これに限定されず、例えば、ボディにて前面壁後面
からボディの後面に到達させて延在形成された内部空間
35の延在方向全体またはほぼ全体にわたって、ボディ
の上側(図1(b)上側)の壁部(上壁部や鍔部を含む
部分)を開口した形状の窓も採用可能である。この場
合、例えば、窓は、前壁部、両側壁部等の前記内部空間
に臨む内面形状によって、緩やかに屈曲または湾曲する
外周形状であっても良い。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
前記前面壁に形成された光ファイバ固定部の長さと前記
光ファイバ孔の径との比を調整することによって、前記
光コネクタフェルールの接続損失、若しくは接続損失の
変動量を目標値よりも低くし(請求項1、2)、前記光
ファイバ固定部の長さを、前記光ファイバ孔の径に対し
て23〜24倍を超える長さにする(請求項2)こと
で、接続損失や接続損失の変動量を容易に低減できる。
但し、光コネクタフェルールの接続損失、若しくは接続
損失の変動量の低減は、光ファイバ固定部の長さと前記
光ファイバ孔の径との比の調整のみならず、例えば請求
項3〜7の少なくともいずれか一つの構成を合わせ持つ
ことで、より効果的に実現されるものである。光ファイ
バ固定部の長さと前記光ファイバ孔の径との比の調整
は、光コネクタフェルールの接続損失若しくは接続損失
の変動量を低減するために有効な1条件である。
【0036】また、この光コネクタフェルールによれ
ば、内部空間の内面形状の段差を極力解消したことによ
り(請求項5)、樹脂成形時の偏肉や成形樹脂の収縮歪
みの影響を低減でき、優れた成形精度を確保できる。さ
らに、請求項6記載の発明は、ボディ側面に開口された
窓の開口内面が、前後方向における窓の後端部を除く部
分、あるいは窓の全体にわたって、緩やかに屈曲または
湾曲して該窓の外周方向に延在する形状になっており、
請求項7記載の発明では、窓の開口内面が上壁部の厚さ
方向にも緩やかに屈曲または湾曲して延在する構成にな
っている。これら請求項5、6、7記載の構成によって
も、樹脂成形時の偏肉や成形樹脂の収縮歪みの影響を低
減でき、優れた成形精度を確保できる。請求項5、6、
7記載の発明は、PPS等の熱可塑性樹脂を用いて光コ
ネクタフェルールを樹脂成形する場合に適用すること
で、前述の効果がより顕著に得られる。
【0037】また、前面壁の前後方向寸法を、接合端面
から鍔部の前後方向前端までの寸法の2分の1以上にす
ると(請求項3)、内部空間の容積が減少して接着剤の
注入量が少なくなることから、接着剤の膨張・収縮によ
る歪みに起因する反りの発生、反りによる光ファイバ孔
の偏心、偏心による損失増大や損失変動を効果的に低減
でき、優れた寸法安定性が得られる。さらに、接合端面
から内部空間までの距離が増大して接着剤の膨張・収縮
が接合端面に影響しにくくなることから、特に接合端面
及びその近傍の歪みに起因する光コネクタフェルールの
反りの発生、反りによる光ファイバ孔の偏心、偏心によ
る損失増大や損失変動を効果的に低減できるといった利
点がある。
【0038】内部空間の内面形状の段差を極力解消した
構成、並びに、窓の開口内面が側壁部の厚さ方向に緩や
かに屈曲または湾曲して延在する形状になっている構成
では、接着剤の膨張・収縮による影響が光コネクタフェ
ルールのボディに作用しにくくなり、歪み発生を効果的
に低減できる。請求項5記載の光コネクタフェルールで
は、優れた成形精度を確保できるとともに、内部空間に
注入した接着剤の膨張・収縮による歪みの影響を効果的
に低減でき、光ファイバを挿入して内部空間に注入した
接着剤によって接着固定した後でも、優れた寸法安定性
を確保できることから、相手側の光コネクタフェルール
と突き合わせ接続した際の損失を低減できるといった優
れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態の光コネクタフェルールを示す
図であって、(a)は平面図、(b)は正断面図、
(c)は接合端面に対向する後面側から見た図である。
【図2】 図1の光コネクタフェルールに光ファイバを
挿入固定した状態を示す断面図である。
【図3】 (a)〜(c)は、図1の光コネクタフェル
ールに適用される窓形状の他の例を示す図である。
【図4】 (a)、(b)は、光ファイバ固定部の具体
的形状を示す断面図である。
【図5】 従来例の光コネクタフェルールを示す図であ
って、MT形光コネクタの光コネクタフェルールを示す
斜視図である。
【図6】 図5の光コネクタフェルール(ガイドピン無
し側)を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正
断面図である。
【図7】 図5の光コネクタフェルールにおいて、内部
空間に注入した接着剤の膨張・収縮に起因する歪みの影
響を示す図であって、(a)は接合端面に対向する後面
側から見た図、(b)は正断面図である。
【符号の説明】
30…光コネクタフェルール、30a…ボディ、31…
接合端面、32…後面、33…前面壁、33a…前面壁
後面、35…内部空間、36,37…側壁部、38…上
壁部、39…下壁部、40,51,52,53…窓、4
1…光ファイバ孔、43a…光ファイバ、44…接着
剤、47…鍔部、47a…鍔部前端(前端面)、49…
開口内面、60…光ファイバ固定部、L…鍔部前端から
接合端面までの前後方向寸法、L1…前面壁の前後方向
寸法。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 突き合わせ接続用の接合端面(31)を
    形成する前面壁(33)に、光ファイバ(43a)が挿
    入固定される光ファイバ孔(41)が前記接合端面に開
    口させて穿設されている樹脂製の光コネクタフェルール
    の製造方法において、 前記前面壁に形成された光ファイバ固定部(60)の長
    さと前記光ファイバ孔の径との比を調整することによっ
    て、前記光コネクタフェルールの接続損失、若しくは接
    続損失の変動量を目標値よりも低くすることを特徴とす
    る光コネクタフェルールの製造方法。
  2. 【請求項2】 突き合わせ接続用の接合端面(31)を
    形成するとともに前記接合端面に開口する光ファイバ孔
    (41)が貫通されている前面壁(33)と内部空間
    (35)とがボディ(30a)に形成されている樹脂製
    の光コネクタフェルールにおいて、 前記前面壁に形成された光ファイバ固定部(60)の長
    さと前記光ファイバ孔の径との比の調整によって、前記
    光コネクタフェルールの接続損失、若しくは接続損失の
    変動量が目標値よりも低くなっており、 前記ボディの側面に前記内部空間を開口した接着剤(4
    4)の注入用の窓(40、51、52、53)が、前記
    前面壁の前記接合端面に対向する前面壁後面(33a)
    から前記ボディの後面(32)に向かって延在形成さ
    れ、 前記光ファイバ固定部の長さが、前記光ファイバ孔の径
    に対して23〜24倍を超える長さになっていることを
    特徴とする光コネクタフェルール(30)。
  3. 【請求項3】 前記ボディの側面に前記内部空間を開口
    した窓が、前記前面壁の前記接合端面に対向する前面壁
    後面から前記ボディの後面に向かって延在形成され、前
    記ボディの前後方向後部には該ボディの周囲にフランジ
    状に突設された鍔部(47)が形成され、前記光ファイ
    バ固定部の長さが、前記鍔部の前後方向前端(47a)
    から前記接合端面までの前後方向寸法(L)の2分の1
    以上になっていることを特徴とする請求項2記載の光コ
    ネクタフェルール。
  4. 【請求項4】 光ファイバ孔の光ファイバ固定部の長さ
    が3mm以上であることを特徴とする請求項2記載の光
    コネクタフェルール。
  5. 【請求項5】 前記内部空間の内面が、両側の側壁部
    (36、37)が対向配置された幅方向及び/又は前記
    接合端面と前記後面とが対向配置された前後方向におい
    て段差を形成すること無く延在する形状になっているこ
    とを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の光コネ
    クタフェルール。
  6. 【請求項6】 前記窓は、前記ボディの後面側から前記
    接合端面側に行くにしたがって、前記内部空間の左右の
    側壁部(36、37)が対向配置された幅方向両側の開
    口内面間が次第に接近するテーパ形状になっていること
    を特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の光コネク
    タフェルール。
  7. 【請求項7】 前記内部空間上に張り出されている上壁
    部(38)の前記窓に臨む先端に位置する前記窓の開口
    内面(49)が、前記側壁部の厚さ方向に沿って緩やか
    に屈曲または湾曲する形状になっていることを特徴とす
    る請求項2〜6のいずれかに記載の光コネクタフェルー
    ル。
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