JP4091877B2 - 手摺りなどの保持構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は手摺りなどの保持構造に関する。さらに詳しくは、高所の通路、テラス、建物の屋上などに転落防止用の手摺りなどを容易に取りつけることができる、手摺りなどの保持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開2002−322782
【0003】
図6に示す従来の取りつけ金具100は、構造躯体に溶接されるコ字状のプレート101と、そのプレートにボルト102およびナット103で固定される保持ブロック104および押さえカバー105とからなる。保持ブロック104および押さえカバー105には、縦方向に配置される手摺りの支柱106を挟持するための円筒面状の凹面107、108が形成されている。保持ブロック104および押さえカバー105はそれぞれ実質的に左右対称であり、その4隅をボルト102およびナット103でプレート101に螺着される。
【0004】
上記の取りつけ金具100は、あらかじめ組み立てた手摺りを構造躯体に取りつけることができ、設置現場での穴明け加工などが不要である。また、円柱状の支柱106をしっかりと把持することができる。さらにプレート101と保持ブロック104との間に調整スペーサを介在させることにより、構造躯体の前後の凹凸を調整してまっすぐに手摺りを配置することができる。
【0005】
特許文献1には、図8に示すように、丸パイプ状の手摺り111を支柱112に固定するための、金属薄板からなる弾力性を有する挟持クランプ113とネジ114などからなる手摺り取りつけ具110が開示されている。このものはネジ114を締め付けることにより、挟持クランプ113で手摺り111を挟持すると共に、支柱の上端に取りつけた支持部材115に挟持クランプ113の重ね合わせた基部を固定することができる。なお、建設用足場の縦方向の横方向の2本の足場用パイプを、交差状態で結合するためのクランプも知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図6の取りつけ金具105を用いてあらかじめ組み立てた状態の手摺り100を構造躯体に取りつける場合、手摺り100を支えながら、押さえカバー115を保持し、その外側からボルト112をねじ込む。そのため、作業が繁雑であり、建物などの構造物の外側に足場を組み、その足場の上で作業する必要がある。
【0007】
また、特許文献1の挟持クランプ113は、ネジ1本で取りつけることができるが、保持力が弱いため、縦方向の支柱を保持させるには不充分である。また、建設の足場用のパイプを連結する押さえカバーは、仮設現場用であるので、見栄えがわるく、完成品の手摺りを取りつけることには使えない。本発明は取りつけ作業が容易で、そのため足場を組む必要がなく、縦方向の支柱を取りつけることもできる手摺りなどの取りつけ構造を提供することを技術課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の手摺りなどの保持構造(請求項1)は、構造躯体に固定される保持ブロックと、その保持ブロックとの間に手摺りの支柱あるいは笠木部材を挟持する押さえカバーと、その押さえカバーを前記保持ブロックないし構造躯体に固定するための締結部材とからなり、前記保持ブロックが、ベースと、そのベースの中央部から突出する左右の突起を備えた、前記支柱あるいは笠木部材を挟持する断面コ字状の溝部が形成された受け部と、一方の突起の縁部先端から外向きに突出する係合突起と、他方の突起側でベースの端部から前記突起と同方向に突出している突条とを有し、前記左右の突起の内側面の幅が先端に向かって幅が狭くされ、前記他方の突起の外面と、ベースと、突条の内面とにより凹溝が形成され、その凹溝の内面側が開口に向かって広がる傾斜した面に形成されており、前記押さえカバーが、保持ブロックの係合突起と揺動自在に係合する係合端部と、支柱あるいは笠木部材を挟持する押さえ部と、その押さえ部を挟んで係合端部の反対側に設けられる基部とを有し、前記押え部に断面コ字状の溝部が形成されており、前記押さえカバーの押さえ部と基部との間に前記凹溝に嵌入される突条が設けられ、その突条に前記凹溝の傾斜した面と対応する傾斜面が形成されており、前記押さえカバーの突条の先端が、前記凹溝の底面に達しない寸法に形成されており、前記締結部材が押さえカバーの基部と保持ブロックとを締結するものであることを特徴としている。
その場合、前記凹溝の中央側の立ち上がり壁のうち、少なくとも一方が前面側に向かって開く傾斜面となっているものが一層好ましい。さらに前記凹溝の左右の立ち上がり壁の両方がそれぞれ傾斜面になっているものが好ましい。
【0009】
このような保持構造においては、前記締結部材が、押さえカバーの基部と保持ブロックとを構造躯体に一体に締結するものであるのが好ましい。さらに前記保持ブロックの、受け部を挟んで係合突起と反対側を構造躯体に締結するための第2の締結部材を備えているものが好ましい。また、前記押さえカバーの突条の傾斜面と、保持ブロックの突条の傾斜している側面とを当接させ、その当接部分が前記締結部材により締結されるのが好ましい(請求項2)さらに、前記保持ブロックの係合突起が、支柱あるいは笠木部材の中心軸と平行に延びる円柱状の先端部を有し、前記押さえカバーの係合端部が、その先端部と回動自在に係合するフック状の形態を有するものが好ましい(請求項3)
【0010】
また、前記保持ブロックおよび押さえカバーが、それぞれアルミニウムの押し出し成形品であるものが好ましい。さらに前記保持ブロックの受け部および押さえカバーの押さえ部がそれぞれ凹陥した円筒状の内底面と、その内底面の両側から立ち上がる平坦な内側面とを有する溝部を備えている保持構造が好ましい。その場合、前記内側面が、内底面の円弧の半径方向に延びており、それにより先端に向かって幅が狭くなっているものが好ましい。
【0012】
また、前記いずれの場合でも、保持ブロックおよび押さえカバーが縦方向に延びる支柱を保持するものであるのが好ましい(請求項4)。その場合、前記保持ブロックと押さえカバーとの間に挟持される支柱あるいは笠木部材が、挟持される前後一対の円筒状の凸面と、平坦な側面とを有する小判状の断面に形成されており、前記受け部および押さえ部の内底面がそれぞれ円柱状の内面に形成されているものが好ましい(請求項5)。また、前記構造躯体が水平に配置されており、その構造躯体の前面に複数個のプレートが固定されており、複数個の前記保持ブロックが、それらのプレートを介して構造躯体に取りつけられているものが好ましい。
【0013】
【作用および発明の効果】
本発明の手摺りなどの保持構造(請求項1)は、押さえカバーの係合端部を保持ブロックの係合突起に係合させ、押さえカバーの基部側を保持ブロックに押さえつけると、てこの作用で支柱などをしっかりと支えることができる。そのためその状態で締結部材を締結するだけで支柱などを容易に固定することができる。また、締結部材をいくらか緩めた状態にしても、押さえカバーが保持ブロックから脱落しないので、保持ブロックの下に調整スペーサ(シム)などを介在させることができ、高さ調節が容易である。したがって足場を組まなくても、建物の端の通路などに、通路側から容易に手摺りを取りつけることができる。
そして、前記保持ブロックの受け部に関して係合突起とは反対側に凹溝が形成されており、前記押さえカバーにその凹溝と嵌合する突条が設けられているので、凹溝と突条の嵌合により保持ブロックと押さえカバーの位置決めを行うことができる。したがって円筒状の支柱などを受け部と押さえ部の間に挟み込む際に、正確に把持させることができる。前記凹溝の中央側の立ち上がり壁のうち、少なくとも一方が上面側に向かって開く傾斜面となっていると、押さえカバーを保持ブロックに当接させる際に自然と位置決めさせることができる。とくに前記凹溝の立ち上がり壁の両方がそれぞれ傾斜面になっていると、押さえカバーで挟み込むときに容易に、かつ、確実に挟み込むことができる。
【0014】
前記締結部材が、押さえカバーの基部と保持ブロックとを構造躯体に一体に締結するものである場合は、保持ブロックの取り付けと押さえカバーの締め付けとを同時に行うことができ、取りつけ作業が効率的である。また、前記保持ブロックの、受け部を挟んで係合突起と反対側を構造躯体に締結するための第2の締結部材を備えている場合は、その第2の締結部材で保持ブロックを構造躯体に固定しておくことができる。そしてその後、押さえカバーと共に保持ブロックを構造躯体に一体に取りつければ、作業効率が高くなる。さらに、前記押さえカバーの突条の傾斜面と、保持ブロックの突条の傾斜している側面とを当接させ、その当接部分が前記締結部材により締結される場合(請求項2)は、さらに押さえカバーで挟み込むときに容易に、かつ、確実に挟み込むことができる。
【0015】
前記保持ブロックの係合突起が、支柱あるいは笠木部材の中心軸と平行に延びる円柱状の先端部を有し、前記押さえカバーの係合端部が、その先端部と回動自在に係合するフック状の形態を有する場合(請求項3)は、押さえカバーの係合端部を保持ブロックの係合突起に係合させ、そのまま押さえカバーを保持ブロックに当接させるだけで保持ブロックの受け部と押さえカバーの押さえ部の合わせができるので、作業効率が高い。
【0016】
前記保持ブロックおよび押さえカバーが、それぞれアルミニウムの押し出し成形品である場合は、耐候性が高く、しかも外観が優れている。また、精度が高い保持ブロックおよび押さえカバーを得ることができる。前記保持ブロックの受け部および押さえカバーの押さえ部がそれぞれ凹陥した円筒状の内底面(断面円弧状)と、その内底面の両側から立ち上がる平坦な内側面とを有する溝部を備えている場合は、挟持される前後の面が円筒状で、両側面が平坦な支柱などの取りつけるべき部材をしっかりと保持することができる。また、前記受け部および押さえ部の内底面がそれぞれ円柱状の内面に形成され前記左右の突起の内側面の幅が先端に向かって狭くされている場合(請求項4)は、両側面が平行の平坦な支柱を保持する場合に、保持ブロックをいくらか回動させることができ、取りつけ時の調整が容易である。
【0018】
前記保持ブロックおよび押さえカバーが縦方向に延びる手摺りの支柱を保持するものである場合(請求項5)は、高い位置に手摺りを取りつける場合にも、足場を組む必要がない。また、前記内側面が、内底面の円弧の半径方向に延びており、それにより先端に向かって幅が狭くなっている場合は、両側面が平行の平坦な支柱を保持する場合に、保持ブロックをいくらか回動させることができ、取りつけ時の調整が容易である。前記保持ブロックと押さえカバーとの間に挟持される支柱あるいは笠木部材が、挟持される前後一対の円筒状の凸面と、平坦な側面とを有する小判状の断面に形成されている場合(請求項6)は、前後からしっかりと挟持することができる。その場合、平坦な側面と支柱の側面との間に隙間を設ける場合は、支柱に対して保持ブロックを回転させることができるので、調整が容易である。その場合、前記内側面が、内底面の円弧の半径方向に延びており、それにより先端に向かって幅が狭くなっている場合は、両側面が平行の平坦な支柱を保持する場合に、保持ブロックをいくらか回動させることができ、しかも入り口部の隙間が狭いため、支柱への取り付けがしっかりする。さらに前記構造躯体が水平に配置されており、その構造躯体の前面に複数個のプレートが固定されており、複数個の前記保持ブロックが、それらのプレートを介して構造躯体に取りつけられている場合は、横方向に長い手摺りでも、確実に構造躯体に取りつけることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
つぎに図面を参照しながら本発明の手摺りなどの保持構造の実施の形態を説明する。図1aは本発明の保持構造の一実施形態を示す平面図、図1bはその保持構造の取りつけ途中の状態を示す平面図、図2はその保持構造の組立前の平面図、図3はその保持構造の組立前の斜視図、図4は図1の保持構造を用いて支柱を取りつける場合の他の実施形態を示す平面図、図5aおよび図5bはそれぞれその保持構造を用いて取りつけた立体駐車場の手摺りの一例を示す正面図および断面図、図6はその保持構造を4層の立体駐車場の手摺りに適用した場合を示す立面図である。
【0020】
図1aに示す保持構造10は、立体駐車場などのフロア端部あるいは通路の側縁に沿って取りつけられる手摺り(図5a、図5bの符号20参照)を固定するものであり、構造躯体11に固定されるプレート12と、そのプレートにボルト13およびナット14により締結される保持ブロック15と、その保持ブロック15およびプレート12に対し、ボルト16およびナット17により締結される押さえカバー18とから構成されている。保持ブロック15とプレート12の間には、調整スペーサ19が介在されている。
【0021】
前記構造躯体11は、たとえば図5a、図5bに示すような、立体駐車場の床面(コンクリートスラブ)21から500mm程度のところに配置される角パイプやH型鋼などであり、自動車などが落下することを防止する柵として機能する。手摺り20は、縦方向に延びる複数本の支柱22と、それらの支柱の上端同士を連結する笠木部材23と、支柱22の下部近辺同士を連結する横部材24と、前記笠木部材23と横部材24との間に縦方向に張られる複数本の縦部材25とを備えている。そして構造躯体11に固定した保持構造10で手摺り20の支柱22を挟持させることにより、手摺り20を構造躯体11に固定している。なお、符号26は腰壁である。
【0022】
前記保持構造10のプレート12は図3に示すように、平面形状でコ字状を呈する部材である。このプレート12は、H型鋼などの構造躯体11に溶接などで固着される。プレート12の平坦部の4隅にはボルト13を通すための貫通孔31が形成され、その裏面側に前記ナット14が溶接されている。
【0023】
前記保持ブロック15は、プレート12側に取りつけられる板状のベース33と、そのベースの中央部に設けられる受け部34と、図3の右端から突出する突条35とを有する。ベース33の裏面33aは平坦にされている。受け部34は断面コ字状を呈し、は円筒状に凹陥する内底面34aと、その両側から立ち上がる平坦な内側面34bとからなる溝部を備えている。この実施形態では、左右の内側面34b、34bは、それぞれ断面円弧状の内底面の半径方向に延びており、それにより内側面同士の間隔は、先端側に向かってしだいに狭くなっている。そして図4に示すように、先端が支柱22の平行な側面のほぼ中間位置にくるので、支柱22に対して保持ブロック15を隙間の分だけ回動させることができる。そのため、保持ブロック15が角度θだけ傾いた状態でも、手摺りを直線状に取りつけることができる。
【0024】
すなわち保持ブロックを取りつける構造材、たとえばH型鋼は、図面のように直線ではなく、捻れたり曲がっていたりしている。そして手摺りの取りつけに当たり、平行な出入りは調整スペーサ19で対応できるが、斜め方向の捻りは左右の調整スペーサ19を調整しても保持ブロック15は手摺りと平行に取りつけることが困難で、ほとんどの場合はできない。そのため、手摺りの支柱22の前後に円弧状の面を設け、保持ブロック15の溝部の内底面を断面円弧状に形成し、左右の内側面34a、34bと支柱22の側面との間に隙間を設けて傾きに対して逃がすようにしたのである。さらに図4に示すように、先端が支柱22の平行な側面のほぼ中間位置にくるので、支柱22に対して保持ブロック15を隙間の分(角度θ)だけ左右のいずれの方向にも回動させることができる。それによりのため、保持ブロック15が傾いた状態でも、手摺りを直線上に取りつけることができる。この場合、図4に示すように、押さえカバー18の押さえ部46の内側面46bの間隔は、支柱22の平坦な側面の幅よりもいくらか大きくしている。なお、保持ブロック15の受け部34の内側面34bの幅を先端に向かって狭くしていることにより、溝部34c内に挿入した支柱22を弾力的に挟み込み、外れにくくなる。
【0025】
また保持ブロック15には、上記の構成により受け部34の左端および右端には、縦方向に延びる突起36、37が形成される。左側の突起36の先端からは、さらに裏面33aとほぼ平行に係合突起38が突出している。係合突起38の先端38aは、押さえカバー18の係合端18aを回動自在に引っかけるため、円柱状にされている。そして係合突起38とベース33との間には、図1bのように押さえカバー18を開いたときに係合端部47を挿入させうる断面「く」字状ないし円弧状のガイド溝39が形成されている(図1参照)。
【0026】
左右の突起のうち、右側の突起37の外面は、先端に行くほど中央側による傾斜面40とされている。また、右端の突条35の内側の側面41は、突条35が先端側に向かって細くなるように傾斜面とされている。そし傾斜している内側の側面41と前記傾斜面40との間は、断面台形状の凹溝42となっている。保持ブロック15のベース33の左端側には、保持ブロック15をプレート12に締結するためのボルト13を通す貫通孔43が形成されている。また、突条35の内側の側面41には、保持ブロック15と押さえカバー18を一緒にプレート12に締結するボルト16を通すための貫通孔44が形成されている。
【0027】
この保持ブロック15は、上下方向に同一の断面形状を有しており、アルミニウムの押し出し成形品を用いるのが好ましい。押し出し成形品は、図3に示すような適切な長さに切断し、ボルトを通すための貫通孔43、44を穿設することにより、軽量で、耐候性が高く、加工精度が高い保持ブロックを得ることができる。
【0028】
前記押さえカバー18は、保持ブロックの受け部34とともに支柱22を挟持する押さえ部46を左右方向の中央部に有し、左端には保持ブロックの係合突起38の先端と揺動自在に係合するフック状の係合端部47を有する。さらに右端には、保持ブロックの突条35に締結される基部49を有する。押さえ部46は、断面円弧状の内底面46aと、その両側に立ち上がる平坦な内側面46bとからなる溝部とされている。前述のように、内側面46bの間隔B1は、支柱22の平坦な側面の幅B2よりもいくらか大きくしている。それにより図4に示すように保持ブロック15を支柱22に対して斜めに取りつけることがでる。
【0029】
基部49と押さえ部46の間には、保持ブロックの凹溝42と嵌合する断面台形状の突条50が設けられている。この押さえカバー18もアルミニウムの押し出し成形品を用いるのが好ましい。ただし他の金属、あるいは合成樹脂であってもよい。押さえカバー18の厚肉部分、たとえば突条50の部分には、重量軽減およびコスト軽減のため、抜き孔18aが形成されている。それらの抜き孔18は、押出成形のときに同時に成形することができる。
【0030】
なお押さえカバー18の突条50の先端は、図1に示すように、保持ブロックの凹溝42の底面に達しない寸法にされている。それにより保持ブロック15の凹溝42の両側の内側面(側面41と傾斜面40)と押さえカバー18の突条50の対応する傾斜面との当接が確実になる。また、図1に示すように、保持ブロック15の係合突起38の前面52は裏面33aと平行なほぼ平坦な面にされており、押さえカバー18の裏面側には、その平坦な前面52と当接する平坦面53が形成されている。それらの前面52および平坦面53は、断面小判状の支柱22の前後の中間部で、プレート12と平行な面で分割される形態としている。それにより支柱22を挟み込みやすく、取り外すことも容易である。
【0031】
前記支柱22は、たとえば図2に示すように、前後が断面円弧状の面22aで、左右が平坦な面22bとしており、金属製の内パイプ54の外側に合成樹脂製のカバー55がビス56で取りつけられた二重筒の形態を備えている。ただし通常の金属製のパイプなどでもよい。また、支柱22は断面小判状であるが、丸パイプであってもよく、角パイプなどであってもよい。
【0032】
上記のように構成される保持構造10を組み立てるには、まず図2に示すように、ボルト13とナット14で保持ブロック11の左側(係合突起38があるほう)をプレート12に取りつける。このとき、まだ締め付ける必要はない。ついで図1bに示すように、押さえカバー18の係合端部47を保持ブロック15の係合突起38に係合させ、開いた状態にする。そしてその状態でー支柱22を矢印P方向に挿入し、保持ブロック15の受け部の溝部34cに嵌合させる。ついで押さえカバー18を係合突起38の先端を中心として矢印Q方向に回動させると、保持ブロック11と押さえカバー18の間に支柱22を挟み込むことができる。そして他のボルト15を、押さえカバー18の基部41側の貫通孔およびその下の保持ブロックの貫通孔44に通し、プレート12の裏面側のナット17に螺合させる。これにより支柱22の構造躯体11への仮保持が完了する。
【0033】
ついで手摺り20の他の支柱22についても、同様に保持ブロック15および押さえカバー18で挟持して、構造躯体に仮保持させる。つぎに手摺り20の真直性を確認しながら、必要な個所にプレート12と保持ブロック15の間に図3に示すU字状の金属薄板からなる調整スペーサ19を挿入する。さらに保持ブロック15の傾斜の度合いに合わせて支柱22と保持ブロック15の傾きを合わせる(図4参照)。そして最終的に手摺り20の真直が確認された後、それぞれのボルト13、16を締め付け、取り付けが完了する。押さえカバー18の押さえ部は厚さが薄いため、弾力性を有し、支柱22を締め付けることができ、溝部34cとの間にいくらか隙間が合っても、しっかりと保持することができる。
【0034】
上記のようにして取りつけることにより、図6に示すような長い手摺り20でも、フロア側から容易に取りつけることができる。そのため足場を設ける必要がなく、工事のコストを減少することができる。なお、図6は4層の立体駐車場を示しており、2層以上のフロアに手摺りを設けている。手摺り20の長さはたとえば5〜12m程度であり、支柱22は3〜6本程度設けている。
【0035】
前記実施形態では縦方向の支柱を把持するように保持ブロックおよび押さえカバーを配置しているが、笠木部材などの横方向に延びている部材を把持して固定するために使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1aは本発明の保持構造の一実施形態を示す平面図、図1bはその保持構造の取りつけ途中の状態を示す平面図である。
【図2】 その保持構造の組立前の平面図である。
【図3】 その保持構造の組立前の斜視図である。
【図4】 図1の保持構造を用いて支柱を取りつける場合の他の実施形態を示す平面図である。
【図5】 図5aおよび図5bはそれぞれその保持構造を用いて取りつけた立体駐車場の手摺りの一例を示す正面図および断面図である。
【図6】 その保持構造を4層の立体駐車場の手摺りに適用した場合を示す立面図である。
【図7】 従来の取りつけ金具の一例を示す斜視図である。
【図8】 特許文献1の手摺り取りつけ構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 保持構造
11 構造躯体
12 プレート
13、16 ボルト
14、17 ナット
15 保持ブロック
18 押さえカバー
18a 抜き孔
19 調整スペーサ
20 手摺り
21 床面
22 支柱
23 笠木部材
24 横部材
25 縦部材
26 腰壁
31 貫通孔
33 ベース
33a 裏面
34 受け部
34a 内底面
34b 内側面
34c 溝部
35 突条
36、37 突起
38 係合突起
38a 先端
39 ガイド溝
40 傾斜面
41 内側の側面
42 凹溝
43、44 貫通孔
46 押さえ部
46a 内底面
46b 内側面
47 係合端部
49 基部
50 突条
52 前面
53 平坦面
54 内パイプ
55 カバー
56 ビス

Claims (6)

  1. 構造躯体に固定される保持ブロックと、
    その保持ブロックとの間に手摺りの支柱あるいは笠木部材を挟持する押さえカバーと、
    その押さえカバーを前記保持ブロックないし構造躯体に固定するための締結部材とからなり、
    前記保持ブロックが、ベースと、そのベースの中央部から突出する左右の突起を備えた、前記支柱あるいは笠木部材を挟持する断面コ字状の溝部が形成された受け部と、一方の突起の縁部先端から外向きに突出する係合突起と、他方の突起側でベースの端部から前記突起と同方向に突出している突条とを有し、
    前記他方の突起の外面と、ベースと、突条の内面とにより凹溝が形成され、その凹溝の内面側が開口に向かって広がる傾斜した面に形成されており、
    前記押さえカバーが、保持ブロックの係合突起と揺動自在に係合する係合端部と、支柱あるいは笠木部材を挟持する押さえ部と、その押さえ部を挟んで係合端部の反対側に設けられる基部とを有し、前記押さえ部に断面コ字状の溝部が形成されており、
    前記押さえカバーの押さえ部と基部との間に前記保持ブロックの凹溝に嵌入される突条が設けられ、その突条に前記凹溝の傾斜した面と対応する傾斜面が形成されており、
    前記押さえカバーの突条の先端が、前記凹溝の底面に達しない寸法に形成されており、
    前記締結部材が押さえカバーの基部と保持ブロックとを締結するものである、手摺りなどの保持構造。
  2. 前記押さえカバーの突条の傾斜面と、保持ブロックの突条の傾斜している側面とを当接させ、その当接部分が前記締結部材により締結される請求項1記載の保持構造。
  3. 前記保持ブロックの係合突起が、支柱あるいは笠木部材の中心軸と平行に延びる円柱状の先端部を有し、
    前記押さえカバーの係合端部が、その先端部と回動自在に係合するフック状の形態を有する請求項1または2記載の保持構造。
  4. 前記受け部および押さえ部の内底面がそれぞれ円柱状の内面に形成され前記左右の突起の内側面の幅が先端に向かって狭くされている請求項1、2または3記載の保持構造。
  5. 前記保持ブロックおよび押さえカバーが縦方向に延びる手摺りの支柱を保持するものである請求項1、2、3または4記載の保持構造。
  6. 前記保持ブロックと押さえカバーとの間に挟持される支柱あるいは笠木部材が、挟持される前後一対の円筒状の凸面と、平坦な側面とを有する小判状の断面に形成されている請求項1、2、3、4または5記載の保持構造。
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