JP4091201B2 - 料金収受システム及び料金収受方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば料金収受システム及び料金収受方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、有料道路には、磁気通行券を用いた利用料金の徴収システム、つまり磁気カードシステムが導入及び運用されているが、近年では、無線通信を利用した料金自動収受システム、いわゆるETCシステムが検討されている。
【0003】
まず、現在運用されている磁気通行券を用いた磁気カードシステムについて説明する。
【0004】
磁気カードシステムは、入口にて入口情報を磁気書込みした通行券を、出口料金所にて入口磁気情報を読み込み、本情報に基づいた料金を徴収するものである。この磁気カードシステムでは、一車両に対して1枚の磁気通行券が必ず発行される。
【0005】
現在、磁気通行券の発行は、入口料金所に設置された通行券自動発行機( 以下自動機と称す) にて行われる。この自動機の車両進入側には、車両進入検知器(または、車種判別装置)が設置されており、車両の進入状態を検知して、自動機より発券を行うようになっている。
【0006】
次に、今後導入が検討されているETCシステムについて説明する。
ETCシステムは、車両側の機器と車線側の機器とからなる。車両側には無線交信機能を有する車載機(ICカードを含む)を搭載する。また、車線側には無線通信機能を有した料金計算装置及び各種の車両検知装置類を配備する。
【0007】
車両が有料道路の入口料金所を通過する際に、無線交信結果は車載機を介してICカードへ記録する。車両が出口料金所を通過する際には、無線交信結果を車載機を介してICカードから入口情報を読み取り、料金計算装置によって料金の算出を行い、料金引き去り結果は車載機を介してICカードへ記録される。
【0008】
このETCシステムでは、車線側に車両検知装置を複数台設置することによって車線を通行する車両の挙動を管理する。
【0009】
一方、磁気カードシステムにおける入口料金所の場合、車両検知装置の誤検知(車両の分離現象)が発生すると、1台の車両に対して2枚の通行券を発行してしまい、その2枚目の通行券を次の車両が受け取ってしまうなどの券の取り違いが発生する。
【0010】
この取り違いによる通行券は、入口料金所名情報(磁気情報及び券面印字)は同じであるが、車種が入れ替わる可能性がある。但し、出口料金所では、車種変更を行うことで料金収受を確実に実行することができる。
【0011】
上記のように現在考えられるETCシステムは、車両が通行する車線側に複数の車両検知装置を設置して車両の移動状態を管理する仕組みであるが、有料道路を利用する車両はさまざまな形態、例えばキャンピングカーやレッカー車などように車両後方に別の車両を牽引ロープなどで連結したようなものもある。
【0012】
これに対して、ETCシステム側は、各車両検知装置に多数の赤外線センサなどを配置して車両をできるだけ確実に検知しようとしているが、結局のところ、さまざまな連結形態をとる車両には対応できず、多数の車両検知装置を設けたとしても、1台の車両を1台として正しく検知できる車両検知装置とそうでない車両検知装置とが生じる可能性がある。
【0013】
全ての車両検知装置が同じように検知した場合は車両検知が正しく行われたものとしてよいが、車両を1台として検知したものと2台に分離検知したものとが混在したときには、偽の車両(偽車両)が車線内に残留してしまうことが考えられる。偽車両とは、車両に牽引された後ろの車両部分を指し、システム制御を行う上では、前の車両で車種判定すれば後ろに牽引されている車両については車種判定が不要であるが、現実には、後ろの車両が前の車両から独立した1台の車両として残留しているとシステム側で誤判定することがある。
【0014】
この誤判定状態で、次の車両が車線に進入してくると、システム制御上は、残留車両(偽車両)を含めて2台の車両についての処理が発生し、現実には後の車両1台のみしか車線内に存在していないために、車両の順列や挙動の管理に不具合が生じ、システムとしては大きな異常をきたすことがある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
このように上述した従来のETCシステムでは、車線に連続して進入する2台の車両と牽引車両とを見極めるために、車線に複数の車両検知装置を設けているが、これだけでは車両分離対策が不充分であり、ときとして牽引車両を2台と誤判定し、システム運用に異常をきたすという問題があった。
【0016】
本発明はこのシステム課題を解決するためになされたもので、車両の分離対策を確実に行うことで、トラブルのない正常なシステム運用を図ることのできる料金収受システム及び料金収受方法を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、請求項1記載の料金収受システムは、有料道路を利用する車両から料金を収受するための車線を挟んで対向する発光部と受光部を有し、前記車線を通行する物体によって前記発光部と前記受光部間で光が遮蔽されている期間を1台の車両として検知する複数の光センサと、前記各光センサにより検知された車両検知台数が前記各光センサ毎に保持されるメモリと、前記メモリにおける個々の光センサの車両検知台数が1台以上保持された時点で、前記光センサどうしの車両検知台数が異なる場合、前記車線内で車両の誤検知が発生したものと判断する判断手段と、前記光センサにより検知された車両に搭載されている車載器との無線通信を行い車両情報を取得する無線通信手段と、前記判断手段により前記車線内で前記車両の誤検知が発生したものと判断された場合、前記誤検知の対象の車両を前記車線の出口手前の位置で制止する車両制止手段と、前記車両制止手段により制止された位置で停止した車両のナンバープレートを撮影し車両情報を取得する車両情報取得手段と、前記車両情報取得手段により取得された車両情報と前記無線通信手段による無線通信で得られた車両情報とを比較して互いが一致した場合、前記停止中の車両の前の残留車両をシステム制御上で排除する制御手段とを具備したことを特徴としている。
【0018】
請求項2記載の料金収受システムは、請求項1記載の料金収受システムにおいて、前記車両情報取得手段は、前記車両制止手段により制止される位置に設置された呼出釦、または前記収受員あるいは監視員がいる場所に設置された確認釦のいずれかの釦と、いずれかの前記釦が押下されたことで、前記停止中の車両のナンバープレートを撮影し車両情報を取得するカメラとを具備したことを特徴としている。
【0019】
請求項3記載の料金収受システムは、請求項1記載の料金収受システムにおいて、前記判断手段により前記車線内で前記車両の誤検知が発生したものと判断された場合、収受員あるいは監視員に対して前記車線内における車両の残留状況の確認を促す報知手段を具備したことを特徴としている。
【0020】
請求項4記載の料金収受システムは、請求項1記載の料金収受システムにおいて、前記制御手段による比較の結果、車両情報が不一致の場合、前記停止中の車両を異常車両処理用の場所へ誘導する誘導手段を具備したことを特徴としている。
【0021】
請求項5記載の料金収受システムは、有料道路を利用する車両から料金を収受するための車線を挟んで対向する発光部と受光部を有し、前記車線を通行する物体によって前記発光部と前記受光部間で光が遮蔽されている期間を1台の車両として検知する複数の光センサと、前記各光センサにより検知された車両検知台数が前記各光センサ毎に保持されるメモリと、前記メモリにおける個々の光センサの車両検知台数が1台以上保持された時点で、前記光センサどうしの車両検知台数が異なる場合、前記車線内で車両の誤検知が発生したものと判断する判断手段と、前記判断手段により前記車線内で前記車両の誤検知が発生したものと判断された場合、収受員あるいは監視員に対して前記車線内の車両の残留状況の確認を促す報知手段と、前記収受員あるいは監視員がいる場所に設置され、システム上の車両の分離判断を解除するための操作手段と、前記操作手段が操作された場合、システム制御上の車両の分離判断を解除する手段とを具備したことを特徴としている。
【0022】
請求項6記載の料金収受方法は、有料道路を利用する車両から料金を収受するための車線に配置された複数の光センサ、メモリ、判断手段、無線通信手段、車両制止手段、車両情報取得手段を備える料金収受システムにより料金を収受する料金収受方法において、前記各光センサが、有料道路を利用する車両から料金を収受するための車線を挟んで対向する発光部と受光部を有し、前記車線を通行する物体によって前記発光部と前記受光部間で光が遮蔽されている期間を1台の車両として検知し、それぞれの車両検知台数を前記光センサ毎に前記メモリに保持する一方、前記メモリにおける個々の光センサの車両検知台数が1台以上保持された時点で、前記光センサどうしの車両検知台数が異なる場合、前記判断手段が、前記車線内で車両の誤検知が発生したものと判断する工程と、前記光センサにより検知された車両に搭載されている車載器と前記無線通信手段が無線通信を行い車両情報を取得する工程と、前記判断手段により前記車線内で前記車両の誤検知が発生したものと判断された場合、前記車両制止手段が前記誤検知の対象の車両を前記車線の出口手前の位置で制止する工程と、前記車両制止手段により制止された位置で停止した車両のナンバープレートを前記車両情報取得手段が撮影し車両情報を取得する工程と、前記車両情報取得手段により取得された車両情報と前記無線通信手段による無線通信で得られた車両情報とを前記制御手段が比較して互いが一致した場合、前記停止中の車両の前の残留車両をシステム制御上で排除する工程とを有することを特徴としている。
【0023】
請求項7記載の料金収受方法は、請求項6記載の料金収受方法において、前記車両情報取得手段は、前記車両制止手段により制止される位置に設置された呼出釦、または前記収受員あるいは監視員がいる場所に設置された確認釦のいずれかの釦が押下されたことで、カメラが停止中の車両のナンバープレートを撮影し車両情報を取得する工程をを有することを特徴としている。
【0024】
請求項8記載の料金収受方法は、請求項6記載の料金収受方法において、前記判断手段により前記車線内で前記車両の誤検知が発生したものと判断された場合、収受員あるいは監視員に対して報知手段が前記車線内における車両の残留状況の確認を促す工程を有することを特徴としている。
【0025】
請求項9記載の料金収受方法は、請求項6記載の料金収受方法において、前記制御手段による比較の結果、車両情報が不一致の場合、誘導手段が、前記停止中の車両を異常車両処理用の場所へ誘導する工程を有することを特徴としている。
【0026】
請求項10記載の料金収受方法は、有料道路を利用する車両から料金を収受するための車線に配置された複数の光センサ、メモリ、判断手段、報知手段、前記収受員あるいは監視員がいる場所に設置された操作手段、制御手段を備える料金収受システムにより料金を収受する料金収受方法において、前記各光センサが、有料道路を利用する車両から料金を収受するための車線を挟んで対向する発光部と受光部を有し、前記車線を通行する物体によって前記発光部と前記受光部間で光が遮蔽されている期間を1台の車両として検知し、それぞれの車両検知台数を前記光センサ毎に前記メモリに保持する一方、前記メモリにおける個々の光センサの車両検知台数が1台以上保持された時点で、前記光センサどうしの車両検知台数が異なる場合、前記判断手段が、前記車線内で車両の誤検知が発生したものと判断する工程と、前記判断手段により前記車線内で前記車両の誤検知が発生したものと判断された場合、前記報知手段が収受員あるいは監視員に対して前記車線内の車両の残留状況の確認を促す工程と、前記操作手段が操作された場合、システム制御上の車両の分離判断を前記制御手段が解除する工程とを有することを特徴としている。
【0027】
請求項1,6記載の発明では、車線を通行する物体によって発光部と受光部間で光が遮蔽されている期間を1台の車両として検知し、それぞれの光センサの車両検知台数をメモリに保持し、メモリにおける個々の光センサの車両検知台数が1台以上保持された時点で、光センサどうしの車両検知台数が異なった場合、車線内で車両の誤検知が発生したものと判断し、誤検知の対象の車両を車線の出口手前の位置で制止し、その位置で停止した車両のナンバープレートを撮影して得た車両情報と、車両の車載器との無線通信で得られた車両情報とを比較して互いが一致した場合、停止中の車両の前の残留車両をシステム制御上で排除するので、車両の誤検知で車両分離現象が生じた場合のシステム異常を防止することができる。
【0028】
請求項2,7記載の発明では、車線内に車両が制止された位置に設置された呼出釦、または収受員あるいは監視員がいる場所に設置された確認釦のいずれかの釦が押下されると、カメラが停止中の車両のナンバープレートを撮影し車両情報を取得するので、実際の車両から車両情報を得ることができる。また車両を車線内で一旦制止させるので、車両のナンバープレートを確実に撮影し車両情報の取得精度を向上することができる。
【0029】
請求項3,8記載の発明では、車線内で前記車両の誤検知が発生したものと判断された場合、収受員あるいは監視員に対して報知手段が前記車線内における車両の残留状況の確認を促すので、収受員あるいは監視員による確認によって、車両の分離判定を解除することができる。
【0030】
請求項4,9記載の発明では、車線内で車両の誤検知が発生したものと判断すると、誤検知の対象の車両を車線の出口手前の位置で制止する。
【0031】
ここで、制止された車両のナンバープレートを撮影し車両情報を取得し、取得した車両情報と無線通信で得られた車両情報とを比較し、この比較結果、車両情報が不一致の場合、車線内で制止させた車両を異常車両と判断して車両を例えば管理事務所などへ誘導するので、制止された車両が後続車両の通行の妨げになるのを防止することができる。
【0032】
請求項5,10記載の発明では、車線に配置された複数の光センサによって検知された各光センサ毎の車両検知台数をメモリに保持し管理する上で、メモリにおける個々の光センサの車両検知台数が1台以上保持された時点で、光センサどうしの車両検知台数が異なった場合、車線内で車両の誤検知が発生したものと判断し、収受員あるいは監視員に対して車線内の車両の残留状況の確認を促し、この後、収受員あるいは監視員によって車両の分離判定を解除するための操作手段が操作された場合、システム制御上の車両の分離判断結果を解除するので、システムを異常なく運用することができる。
【0033】
この結果、車線に牽引車などが進入した場合に車両の誤検知で車両分離現象が生じた場合のシステム異常を防止することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0035】
図1は本発明に係る料金収受システムの一つの実施の形態であるETCシステムの構成を示す図、図2は有料道路の出口料金所の出口車線に設置された車線側機器の構成を示す図、図3は出口車線における機器の配置図である。
【0036】
まず、有料道路に導入されるETCシステムの機器構成について説明する。
【0037】
ETCシステムは車両側機器と車線側機器とからなる。
車両側機器としては、車両に搭載された車載機がある。
車載機には、図1に示すように、ICカードとの通信インターフェースであるICカードI/F部10と、車線側機器との通信を行うためのアンテナ11と、このアンテナ11を制御するアンテナ制御部12と、ユーザとのインターフェースである操作パネル13と、CPUなどの主制御部14と、ROM15,RAM16などの記憶装置と、表示部17などが設けられている。ROM15には、この車載機の無線通信機能であるプログラムが記憶されており、起動と共にプログラムが主制御部14に読み込まれて車載機としての動作を行うようになる。RAM16は、ICカードから読み込んだ情報やICカードへ書き込む情報を一時的に記憶しておく作業領域である。ICカードI/F部10はICカードがセットされるICカードスロットを含むものである。操作パネル13にはキー入力部や電源オン/オフ用のボタン、ICカード取出用のボタンなどが設けられている。
車線側機器は、例えばETC専用車線の場合、図2に示すように、車両検知手段としての車両検知装置21〜23(以下車検21〜23と称す)、路側アンテナ24を制御するアンテナ制御部25、車線制御装置26、路側表示器27、車両制止手段としての発進制御器28、ナンバープレート撮像用のカメラ29、画像処理装置30、インターホン及び呼出ボタンなどの操作手段を装備した車両操作盤31、遠隔操作盤32などから構成される。路側アンテナ24及びアンテナ制御部25を無線通信手段という。車線制御装置26は各機器を統括制御する制御手段であり、内部のメモリあるいはハードディスク装置などに、後述する車検21〜23の判断状態テーブルを有しており、この判断状態テーブルを用いて車両分離の判断を行い、この判断結果をシステム制御に反映する。カメラ29及び画像処理装置30を画像情報取得手段という。
【0038】
この他、ETC専用車線ではなくETC機器と有人処理機器との混在車線には、車両操作盤31の代わりにブースが配設され、このブース内にICカードリーダ及び偽車両排除釦などを設けた操作パネルを備えた通行券処理機33、領収書発行機34、プリペイドカード処理機35などが設置される。このブース内には収受員が待機し、通行車両のドライバーとのカードあるいは現金の受け渡しにより上記各機器での料金収受処理を行う。遠隔操作盤32は管理事務所内に設けられており、偽車両排除釦が設けられている。遠隔操作盤32は管理事務所内の遠隔操作員(監視員)により操作される。偽車両排除釦を操作手段という。
【0039】
有料道路の出口料金所の出口車線は、既存の磁気カードシステムとの機器流用を図るため、ETC機器と有人処理機器とが混在する混在車線となるものが想定される。
【0040】
従って、図3に示すように、ETC専用車線の場合は、車両のドライバーが操作するための車両操作盤31が設置されるが、混在車線の場合はブースが設置される。車検21〜23は、例えば赤外線センサなどであり、複数の発光部とそれそ゛れに対応する複数の受光部とが車線を挟んで対向するように配置されている。車検21は、車線への進入路の、路側アンテナ24の直前(通信エリアの最前部付近)に設置されている。車検22は、車線への進入路の、路側アンテナ24の直後(通信エリアの最後部付近)に設置されている。車検23は、車線の車両操作盤31又はブースよりも先で発進制御器28の先の出口付近に設置されている。 ナンバープレート撮像用のカメラ29は、発進制御器28によって通過を阻止された車両が停止したときに、その車両のナンバープレートを撮像するように車線の路側帯に設置されている。車両操作盤31は、発進制御器28によって停止された車両の運転手が窓から手を伸ばして釦操作できる位置に設置されている。 路側表示器27は、発進制御器28によって停止された車両の運転手が目をとめる車線の路側帯の位置に設置されている。
【0041】
ここで、ETC専用車線において、1台の車両に対して車両検知装置の誤判定(車両分離現象)が生じた場合について説明する。
車検21〜23によって1台の車両が2台として分離検出されると、システム制御において車線内に偽の車両(以下偽車両という)が残留する。
【0042】
通常、1つの車線に3台の車検21〜23が設置されるが、この中で正常検知するもの、分離検知するものとが混在した場合に分離現象が発生する。
【0043】
例えば車両検知装置のみによる分離検知であれば、図4に示すように、進入側から1台の車両が進入したときに、1番目の車検21にて2台と検知(分離:誤検知)されながら、2番目の車検22にて1台と検知されると、車線制御装置26は、車検21の後に2番目の車両が1台(偽車両A)残留しているものと判定してしまう。
【0044】
この誤判定状態で、後続の車両Bが車検21、車検22を通過すると、車線制御装置26は、残留していた偽車両Aが発進し後続車両Bが停車したと判断する。実際の走行状態としては、後続車両Bが通過しただけである。
【0045】
この場合、残留した架空の偽車両Aのためにそれ以降の車両の順列が乱れ、システムに異常を引き起こすことになる。但し、全ての車検21〜23にて車両分離が発生した場合には、車線内に車両の残留が発生しないので、これ以降のシステム処理には悪影響がなくなる。
【0046】
ここで、車検21〜23の各検知結果に対する車線制御装置26内の判断状態テーブルについて説明する。
【0047】
図5は車線制御装置26内の判断状態テーブルを示す図、図6は各車検21〜23の検知状態を示す図である。
【0048】
図5に示すように、判断状態テーブル40は、車検21〜23が車両を検出する状態として、No▲1▼〜▲8▼までの8通りの状態が設定されている。
【0049】
図6(a)に示すNo▲1▼の状態のように、車検21〜23がすべて1台と検知した場合、車線制御装置26は1台の車両通過と判断する。
【0050】
一方、No▲2▼,▲3▼の状態のように、車検21が1台と検知し、車検22,23のいずれか一方が2台と検知した場合、車線制御装置26は1台の車両通過+車検22、23のいずれかの誤検知と判断する。また、No▲4▼の状態のように車検21が1台と検知し、車検22,23が共に2台と検知した場合、車線制御装置26は1台の車両通過+車検22、23の誤検知と判断する。
【0051】
図6(b)に示すNo▲5▼の状態のように、車検21が2台と検知し、車検22,23が共に1台と検知した場合、車線制御装置26は1台の車両通過+車検21の後に1台残留と判断する。
【0052】
また、No▲6▼の状態のように、車検21が2台と検知し、車検22が1台と検知し、車検23が2台と検知した場合、車線制御装置26は1台の車両通過+車検21の後に1台残留+車検23の誤検知と判断する。
【0053】
No▲7▼の状態のように、車検21が2台と検知し、車検22が2台と検知し、車検23が1台と検知した場合、車線制御装置26は1台の車両通過+車検22の後に1台残留と判断する。
【0054】
No▲8▼の状態のように、すべての車検21〜23が2台と検知した場合、車線制御装置26は2台の車両通過と判断する。
【0055】
以下、上記判断状態テーブル40を用いた偽車両の排除動作についてNo▲5▼,No▲7▼の状態を例に説明する。
偽車両が発生しやすい車両としては、連結車両(牽引装置を有する車両(牽引車両)+被牽引車両)がある。偽車両となるのは被牽引車両(偽車両)が多いと考えられる。
【0056】
車検21(または車検22)において、被牽引車両を牽引車両と分離して2台目として判断してしまった場合、この判定基準に基づいて路側アンテナ24は被牽引車両に対して無線通信を行う。
【0057】
しかしながら、被牽引車両は車載機を搭載していないため、路側アンテナ24(車線制御装置26)との通信ができず、車線制御装置26はETC処理エラーとし、車両がこのETC専用車線を通過する直前で発進制御器(車両阻止手段)28を遮断動作させて、その偽車両に制止をかける。この際、路側表示器27には、“処理異常、釦を押してください。”という表示がなされる。
【0058】
しかし、車検23において、牽引車両及び被牽引車両は、1台(1組)と判断され発進制御器28を通過、すなわち、被牽引車は、既に牽引車両と共にこの地点を通過済みであり、現実には車両が存在しない状態となるものの、システム制御上は、上記において、車検21,22で分離検知され、路側アンテナ24と無線通信できなかった車両(非牽引車両など)が車線内に偽車両として残留した状態となっている。なお、システム制御上、偽車両と非ETC車を判別することは不可能である。
【0059】
ここで、ETC専用車線において上記の状態のとき、2台目のETC車が車線に進入してきた場合について説明する。
【0060】
車線内に偽車両が残留した状態で、車検21にて次の2台目のETC車が検知されると、車線制御装置26によってETC出口処理(無線交信による料金収受処理)が開始され、本処理を正常終了後にその2台目のETC車が車検22を通過してくる。
【0061】
2台目のETC車は、発進制御器28の制止、及び路側表示器27の表示(“処理異常、釦を押してください。”)を確認して停止する。但し、この状態は前車両である偽車両の残留によって生じたものであり、2台目のETC車は正常終了済みである。
【0062】
ここで、図7に示すように、第2のETC車のドライバーが、表示の指示に従って路側備え付けの車両操作盤31の“呼出釦”を押下すると(S101)、これをトリガとして車線制御装置26はカメラ29を撮影動作させる。これによって、停車している2台目のETC車のナンバープレートがカメラ29で撮影され(S102)、撮影されたナンバープレートの画像データが画像処理装置30に渡される。画像処理装置30は、渡されたナンバープレートの画像データを画像処理して(S103)、ナンバー情報を抽出し、車線制御装置26に送る。
【0063】
車線制御装置26では、2台目のETC車と無線交信によって得られたナンバー情報を取り出し、画像処理装置30から送られてきたナンバー情報と比較する。無線交信によって得られたナンバー情報とは、この場合、2台目のETC車とのETC処理によって得られた情報であるが、車線内にETC車が複数台連なったときはETC車の中で一番先頭車両の情報を抽出する。なお、偽車両は、現実には存在しない車両であるため、実際にその停止位置でナンバープレートを撮影した場合、停止している2台目のETC車のナンバープレートが撮影されることになる。
【0064】
ナンバー情報の比較結果が一致していれば(S105のY)、車線制御装置26は、発進制御器28の前に制止しているのは2台目のETC処理済のETC車と判断し、その2台目のETC処理済のETC車の前に存在していた車両は、「偽車両」であったものと判断してシステムの処理から排除する(S106)。 つまり、車検21〜23での検知結果からの車両有り(偽車両)の判断を修正する。
【0065】
2台目のETC車は、進入時に既にETC処理済みであるため、路側表示器27には、発進”を表示させ(S107)、発進制御器28を開放動作させて(S108)、その2台目のETC車を通過させる。
【0066】
この後、車線制御装置26は、車検23をOFFし(S109)、発進制御器28を閉鎖動作させると共に、路側表示器27の表示を消灯させる(S110)。 この一連の処理動作により、車両の順列を乱すことなく、偽車両の排除、ETC車の料金処理を実行することができる。
【0067】
次に、ETC専用車線において、偽車両が残留している状態で、次の車両として、例えば非ETC車あるいはETCエラー車などが進入してきた場合について説明する。非ETC車とは車載機を搭載していない車であり、ETCエラー車とは車載機を搭載しているがETC処理中に異常終了した車である。
【0068】
偽車両が残留している状態で、例えば非ETC車が進入すると、非ETC車は、上記同様に表示等によって発進制御器28の前に停止させられる。但し、この状態は偽車両の残留によって生じたものであり、非ETC車も料金収受処理が未処理の状態である。
【0069】
ここで、車両の運転手が、表示の指示に従って路側備え付けの車両操作盤31の“呼出釦”を押下すると(S101)、これをトリガとして車線制御装置26はカメラ29を撮影動作させる。これによって、停車している非ETC車のナンバープレートがカメラ29で撮影され(S102)、撮影されたナンバープレートの画像データが画像処理装置30に渡される。画像処理装置30は、渡されたナンバープレートの画像データを画像処理して(S103)、ナンバー情報を抽出し、車線制御装置26に送る。
【0070】
車線制御装置26では、非ETC車と無線交信によってナンバー情報を得られないため、この場合、エラー情報とする。車線制御装置26は、画像処理装置30から送られてきたナンバー情報とエラー情報とを比較すると、不一致となる。なお、この場合も偽車両は、現実には存在しない車両であるため、実際にその停止位置でナンバープレートを撮影した場合、停止している非ETC車のナンバープレートが撮影されることになる。
【0071】
ナンバー情報の比較結果が不一致の場合(S105のN)、車線制御装置26は、交信による情報が得られていないので、比較結果異常と判断し、その車両を事務所へ誘導し異常車両処理を行う(S111〜S112)。誘導は、車両操作盤31に内蔵されるインターホン・路側表示器27などによって行う。但し、この特別な異常車両処理を実行する車両は、先頭の1台であり、偽車両が残留したことによる車両の順列が乱れた状態である。
【0072】
車両を事務所へ誘導後、車線制御装置26は、発進制御器28を開放動作させて(S113)、車検23をOFFし(S114)、発進制御器28を閉鎖動作させると共に、路側表示器27の表示を消灯させる(S115)。
【0073】
そして、特別な異常車両処理は、新たなETC車の進入によって偽車両が排除されるまで行う(S116〜S117)。
【0074】
次に、遠隔操作について説明する。
車線内に車両が残留していないのに、管理事務所に設置された遠隔操作盤32の車線監視用のモニタなどにETC処理異常が表示された場合、管理事務所内で車線の状況を監視する遠隔操作員が監視カメラでとらえられた映像をモニタで確認すれば、偽車両であると明らかに判断できる。
【0075】
この場合、遠隔監視盤32に設けられた偽車両排除釦を押して、偽車両の排除を車線制御装置26に通知し、車線制御装置26に偽車両の排除動作を強制的に行をせることも可能である。
【0076】
次に、出口車線が混在車線の場合について説明する。
混在車線の場合、ブース内に収受員がおり、通行券処理機33の操作パネルに各車両の処理状態が表示される。表示例としては、例えば“ETC処理 正常”、“ETC処理 異常”などが各車両に対応して表示される。
【0077】
ETC処理が異常の場合は、収受員・事務所による料金徴収処理(特別処理)を行う。
【0078】
また、ETC処理が正常でありながら発進制御器28が閉じたままの場合は、偽車両が残留していることが考えられるので、通行券処理機33の操作パネル上の“偽車両確認釦”を収受員が押下する。
【0079】
すると、これをトリガとして、車線制御装置26は、カメラ29を撮影動作させてその位置に停止中の車両のナンバープレートの撮影となる。これ以降の情報の比較処理等は上記の処理と同様である。但し、車線内に車両が残留していないのに、ETC処理異常が操作パネルに表示されている場合は、明らかに偽車両による残留車が発生しているので、そのときは操作パネル上の“偽車両排除釦”を収受員が押下することで偽車両の残留を排除する。
【0080】
このようにこの実施の形態のETCシステムによれば、偽車両が検知された場合、これを排除するために、発進制御機28の付近にカメラ29を設置して、画像処理装置によりナンバー情報を取得し、得られたナンバー情報と無線交信によって得られたナンバー情報とを比較して、この比較結果が一致した場合は、偽車両であると判断して、システム上存在するはずの車両を偽車両として排除するので、次以降の車両に対する処理を確実かつ正常に行うことができる。
【0081】
また、ETC機器と有人処理機器との混在車線には、収受員が操作する通行券処理機33の操作パネル上に偽車両排除釦を設置し、またETC専用車線には、遠隔操作員が操作する遠隔監視盤32に偽車両排除釦を設置したので、収受員あるいは遠隔操作員が明らかに偽車両(車線内に車両が残留していないのに、ETC処理異常が表示されている)であることを確認したときは、偽車両排除釦を押すことでシステム上存在するはずの車両を偽車両としてシステムから排除するので、次以降の車両に対する処理を確実かつ正常に行うことができる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1,6記載の発明によれば、車線を通行する物体によって発光部と受光部間で光が遮蔽されている期間を1台の車両として検知し、それぞれの光センサ毎の車両検知台数をメモリに保持し、前記メモリにおける個々の光センサの車両検知台数が1台以上保持された時点で、前記光センサどうしの車両検知台数が異なった場合、車線内で車両の誤検知が発生したものと判断し、誤検知の対象の車両を車線の出口手前の位置で制止し、その位置で停止した車両のナンバープレートを撮影して得た車両情報と、車両の車載器との無線通信で得られた車両情報とを比較して互いが一致した場合、停止中の車両の前の残留車両をシステム制御上で排除するので、車両の誤検知で車両分離現象が生じた場合のシステム異常を防止することができる。
【0083】
請求項2,7記載の発明によれば、車線内に車両が制止された位置に設置された呼出釦、または収受員あるいは監視員がいる場所に設置された確認釦のいずれかの釦が押下されると、カメラが停止中の車両のナンバープレートを撮影し車両情報を取得するので、実際の車両から車両情報を得ることができる。また車両を車線内で一旦制止させるので、車両のナンバープレートを確実に撮影し車両情報の取得精度を向上することができる。
【0084】
請求項3,8記載の発明によれば、車線内で前記車両の誤検知が発生したものと判断された場合、収受員あるいは監視員に対して報知手段が前記車線内における車両の残留状況の確認を促すので、収受員あるいは監視員による確認によって、車両の分離判定を解除することができる。
【0085】
請求項4,9記載の発明によれば、車線内で車両の誤検知が発生したものと判断すると、誤検知の対象の車両を車線の出口手前の位置で制止する。
【0086】
ここで、制止された車両のナンバープレートを撮影し車両情報を取得し、取得した車両情報と無線通信で得られた車両情報とを比較し、この比較結果、車両情報が不一致の場合、車線内で制止させた車両を異常車両と判断して車両を例えば管理事務所などへ誘導するので、制止された車両が後続車両の通行の妨げになるのを防止することができる。
【0087】
請求項5,10記載の発明によれば、車線内で複数の光センサによって検知された各光センサ毎の車両検知台数をメモリに保持し管理する上で、メモリにおける個々の光センサの車両検知台数が1台以上保持された時点で、光センサどうしの車両検知台数が異なった場合、車線内で車両の誤検知が発生したものと判断し、収受員あるいは監視員に対して車線内の車両の残留状況の確認を促し、この後、収受員あるいは監視員によって車両の分離判定を解除するための操作手段が操作された場合、システム制御上の車両の分離判断結果を解除するので、システムを異常なく運用することができる。
【0088】
この結果、車線に牽引車などが進入した場合に車両の誤検知で車両分離現象が生じた場合のシステム異常を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一つの実施の形態のETCシステムの車載機構成を示す図。
【図2】このETCシステムの車線側機器構成を示す図。
【図3】出口車線における機器の配置図。
【図4】誤検知で偽車両が発生する仕組みを示す図。
【図5】状態判断テーブルを示す図。
【図6】(a)は図5の状態判断テーブルのNo▲1▼の状態の場合の判断例を示す図。
(b)は図5の状態判断テーブルのNo▲5▼の状態の場合の判断例を示す図。
【図7】偽車両発生時の動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
11…アンテナ、12…アンテナ制御部、13…操作パネル部、14…主制御部、15…ROM、16…RAM、17…表示部、20…、21〜23…車両検知装置(車検)、24…路側アンテナ、25…アンテナ制御部、26…車線制御装置、27…路側表示器、28…発進制御器、29…カメラ、30…画像処理装置、31…車両装置盤、32…遠隔操作盤、33…通行券処理機、34…領収書発行機、35…プリペイドカード処理機。
Claims (10)
- 有料道路を利用する車両から料金を収受するための車線を挟んで対向する発光部と受光部を有し、前記車線を通行する物体によって前記発光部と前記受光部間で光が遮蔽されている期間を1台の車両として検知する複数の光センサと、
前記各光センサにより検知された車両検知台数が前記光センサ毎に保持されるメモリと、
前記メモリにおける個々の光センサの車両検知台数が1台以上保持された時点で、前記光センサどうしの車両検知台数が異なる場合、前記車線内で車両の誤検知が発生したものと判断する判断手段と、
前記光センサにより検知された車両に搭載されている車載器との無線通信を行い車両情報を取得する無線通信手段と、
前記判断手段により前記車線内で前記車両の誤検知が発生したものと判断された場合、前記誤検知の対象の車両を前記車線の出口手前の位置で制止する車両制止手段と、
前記車両制止手段により制止された位置で停止した車両のナンバープレートを撮影し車両情報を取得する車両情報取得手段と、
前記車両情報取得手段により取得された車両情報と前記無線通信手段による無線通信で得られた車両情報とを比較して互いが一致した場合、前記停止中の車両の前の残留車両をシステム制御上で排除する制御手段と
を具備したことを特徴とする料金収受システム。 - 前記車両情報取得手段は、
前記車両制止手段により制止される位置に設置された呼出釦、または前記収受員あるいは監視員がいる場所に設置された確認釦のいずれかの釦と、
いずれかの前記釦が押下されたことで、前記停止中の車両のナンバープレートを撮影し車両情報を取得するカメラと
を具備したことを特徴とする請求項1記載の料金収受システム。 - 前記判断手段により前記車線内で前記車両の誤検知が発生したものと判断された場合、収受員あるいは監視員に対して前記車線内における車両の残留状況の確認を促す報知手段を具備したことを特徴とする請求項1記載の料金収受システム。
- 前記制御手段による比較の結果、車両情報が不一致の場合、前記停止中の車両を異常車両処理用の場所へ誘導する誘導手段を具備したことを特徴とする請求項1記載の料金収受システム。
- 有料道路を利用する車両から料金を収受するための車線を挟んで対向する発光部と受光部を有し、前記車線を通行する物体によって前記発光部と前記受光部間で光が遮蔽されている期間を1台の車両として検知する複数の光センサと、
前記各光センサにより検知された車両検知台数が前記各光センサ毎に保持されるメモリと、
前記各光センサにより検知された車両検知台数が前記光センサ毎に保持されるメモリと、
前記メモリにおける個々の光センサの車両検知台数が1台以上保持された時点で、前記光センサどうしの車両検知台数が異なる場合、前記車線内で車両の誤検知が発生したものと判断する判断手段と、
前記判断手段により前記車線内で前記車両の誤検知が発生したものと判断された場合、収受員あるいは監視員に対して前記車線内の車両の残留状況の確認を促す報知手段と、
前記収受員あるいは監視員がいる場所に設置され、システム上の車両の分離判断を解除するための操作手段と、
前記操作手段が操作された場合、システム制御上の車両の分離判断を解除する手段と
を具備したことを特徴とする料金収受システム。 - 有料道路を利用する車両から料金を収受するための車線に配置された複数の光センサ、メモリ、判断手段、無線通信手段、車両制止手段、車両情報取得手段を備える料金収受システムにより料金を収受する料金収受方法において、
前記各光センサが、有料道路を利用する車両から料金を収受するための車線を挟んで対向する発光部と受光部を有し、前記車線を通行する物体によって前記発光部と前記受光部間で光が遮蔽されている期間を1台の車両として検知し、それぞれの車両検知台数を前記光センサ毎に前記メモリに保持する一方、前記メモリにおける個々の光センサの車両検知台数が1台以上保持された時点で、前記光センサどうしの車両検知台数が異なる場合、前記判断手段が、前記車線内で車両の誤検知が発生したものと判断する工程と、
前記光センサにより検知された車両に搭載されている車載器と前記無線通信手段が無線通信を行い車両情報を取得する工程と、
前記判断手段により前記車線内で前記車両の誤検知が発生したものと判断された場合、前記車両制止手段が前記誤検知の対象の車両を前記車線の出口手前の位置で制止する工程と、
前記車両制止手段により制止された位置で停止した車両のナンバープレートを前記車両情報取得手段が撮影し車両情報を取得する工程と、
前記車両情報取得手段により取得された車両情報と前記無線通信手段による無線通信で得られた車両情報とを前記制御手段が比較して互いが一致した場合、前記停止中の車両の前の残留車両をシステム制御上で排除する工程と
を有することを特徴とする料金収受方法。 - 前記車両情報取得手段は、
前記車両制止手段により制止される位置に設置された呼出釦、または前記収受員あるいは監視員がいる場所に設置された確認釦のいずれかの釦が押下されたことで、カメラが停止中の車両のナンバープレートを撮影し車両情報を取得する工程を有することを特徴とする請求項6記載の料金収受方法。 - 前記第1判断手段により前記車線内で前記車両の誤検知が発生したものと判断された場合、収受員あるいは監視員に対して報知手段が前記車線内における車両の残留状況の確認を促す工程を有することを特徴とする請求項6記載の料金収受方法。
- 前記制御手段による比較の結果、車両情報が不一致の場合、誘導手段が、前記停止中の車両を異常車両処理用の場所へ誘導する工程を有することを特徴とする請求項6記載の料金収受方法。
- 有料道路を利用する車両から料金を収受するための車線に配置された複数の光センサ、メモリ、判断手段、報知手段、前記収受員あるいは監視員がいる場所に設置された操作手段、制御手段を備える料金収受システムにより料金を収受する料金収受方法において、
前記各光センサが、有料道路を利用する車両から料金を収受するための車線を挟んで対向する発光部と受光部を有し、前記車線を通行する物体によって前記発光部と前記受光部間で光が遮蔽されている期間を1台の車両として検知し、それぞれの車両検知台数を前記光センサ毎に前記メモリに保持する一方、前記メモリにおける個々の光センサの車両検知台数が1台以上保持された時点で、前記光センサどうしの車両検知台数が異なる場合、前記判断手段が、前記車線内で車両の誤検知が発生したものと判断する工程と、前記判断手段により前記車線内で前記車両の誤検知が発生したものと判断された場合、前記報知手段が収受員あるいは監視員に対して前記車線内の車両の残留状況の確認を促す工程と、
前記操作手段が操作された場合、システム制御上の車両の分離判断を前記制御手段が解除する工程と
を有することを特徴とする料金収受方法。
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