JP4089311B2 - 導電性ペースト、導電性膜、及び導電性膜の製造方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、固形分として銀粒子を含有する導電性ペーストに関し、さらに詳しくは、導電性、可撓性、外観に優れた導電性膜を形成することができ、厚膜に形成しても可撓性が損なわれることがなく、しかも低温硬化が可能な導電性ペーストに関する。また、本発明は、該導電性ペーストを用いて得られる導電性膜とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
導電性ペーストは、固形分として主に金属微粉末を含有するペーストであり、例えば、プリント配線板の導電回路を形成する場合に導電路として用いられている。また、両面プリント配線板やビルドアップ多層プリント配線板では、スルーホールを導電性銀ペーストで充填して、各層の配線パターンを接続する方法が採用されている。セラミック基板に、厚膜導体回路を形成するための導電性ペーストも知られている。
【0003】
金属微粉末としては、一般に、空気中で酸化しない金、白金、銀、パラジウムなどの貴金属が用いられているが、最近では、非酸化性雰囲気下で焼成する方法を採用することにより、ニッケルや銅などの卑金属も用いられるようになっている。導電性ペーストは、スクリーン印刷、グラビア印刷、コーティングなどにより基材(基板)上に塗布される。塗膜は、乾燥後、熱処理されて、導電性膜となる。従来の導電性ペーストは、高温焼結型と熱硬化型とに大別される。
【0004】
高温焼結型導電性ペーストとしては、例えば、金属微粉末と極少量のガラスフリットとを、有機ビヒクルに分散してスクリーン印刷できるようにしたセラミック基板用導電性ペーストがある。この導電性ペーストは、セラミック基板上にスクリーン印刷によりパターニングし、高温で焼成することにより、有機ビヒクルを蒸散させ、金属微粒子間を焼結させて連続膜を形成する。ガラスフリットは、基板との接着のために用いられている。また、金属微粉末と樹脂と溶剤とを含有する導電性ペーストの場合には、乾燥により溶剤を飛ばし、次いで、焼成することにより、樹脂分を焼き飛ばし、金属粒子が結合した状態で焼き固める。
【0005】
これらの高温焼結型導電性ペーストは、焼成により金属粒子が結合して連続膜を形成するため、極めて良好な導電性を得ることができる。しかし、高温焼結型の導電性ペーストは、高温で焼成する必要があるため、基材の材質が制限されるという問題がある。
【0006】
熱硬化型導電性ペーストは、熱硬化性樹脂からなるバインダー中に導電性の金属微粉末を分散させたものであり、バインダーが硬化する際の硬化収縮により金属微粉末同士が接近し、導通性が得られる。熱硬化型導電性ペーストは、硬化樹脂中に金属微粉末が分散した状態で導電性を得るものであり、電気抵抗が比較的高いものになる。また、温度変化等により硬化樹脂の凝集力が変化するため、それに伴って、熱硬化型導電性ペーストを用いて形成された導体回路などの電気抵抗が変動しやすい。さらに、フレキシブル基板などの導体回路に使用される導電性ペーストは、曲げに対して柔らかく、なおかつ硬化収縮性が高いという、性能的に相反する特性が要求されるため、バインダーの選択が困難である。
【0007】
米国特許第5,882,722号には、有機液体ビヒクル中に金属粉末と金属−有機分解性(metallo-organic decomposition;MOD)化合物とを分散させた導電性インクが提案されている。この導電性インクは、スクリーン印刷やグラビア印刷などにより、プリント配線板やフレキシブルプリント配線板のポリマー基板に印刷することができる。ネオデカン酸銀の如きMOD化合物は、200℃程度の温度に加熱すると、分解し始めて金属を析出する。析出した金属は、粒径が小さいため、活性が高く、しかも比較的低温で焼結することができる。そこで、この導電性インクを基板上に印刷し、450℃未満の温度で焼成すると、MOD化合物から析出した金属が金属粉末間の結合を促進し、かつ、基板に結合して、導電性の金属被膜が形成される。
【0008】
しかし、前記米国特許明細書に記載されている導電性インクは、灯油やα−テルピネオールなどの有機液体ビヒクル中に金属粉末とMOD化合物とを分散させたものであるため、印刷特性に優れているものの、それを用いて形成された導電性被膜は、実質的に銀のみから構成されているため、可撓性が不十分であり、厚膜にすると耐屈曲性が低下する。また、銀のみからなる導電性被膜は、基材に対する接着性が不十分となりやすい。
【0009】
回路印刷用導電性ペーストは、厚膜導体を形成するために用いられることが多いが、厚膜導電回路には、電気抵抗が低く、接着強度が高いことなどに加えて、可撓性が良好で、屈曲しても電気抵抗値が大きくならないことが要求される。しかし、前記の導電性インクでは、このような要求を十分に満足させることができない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、固形分として銀粒子を含有する導電性ペーストであって、導電性、可撓性、外観に優れた導電性膜を形成することができ、厚膜に形成しても可撓性が損なわれることがなく、しかも低温硬化が可能な導電性ペーストを提供することにある。また、本発明の目的は、該導電性ペーストを用いて得られる導電性膜とその製造方法を提供することにある。
【0011】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究した結果、銀粒子と特定の含銀有機化合物と有機絶縁性樹脂からなるバインダーとを含有する導電性ペーストに想到した。本発明の導電性ペーストは、回路印刷用導電性ペーストとして使用することができ、約30μmまでの厚膜形成が可能であり、しかも可撓性が良好で耐屈曲性に優れた導電膜を形成することができる。また、本発明の導電性ペーストは、比較的低温で硬化することができることに加えて、従来の高温焼成型導電性ペーストと遜色のない高導電性膜を形成することができる。本発明の導電性膜は、基材との接着性にも優れている。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、銀粉及び銀で表面被覆された金属粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種の銀粒子(A)を固形分基準で20〜60容量%、銀原子と有機部分とがヘテロ原子を介して結合した構造を有する含銀有機化合物(B)を固形分基準で1〜20容量%、及び有機絶縁性樹脂からなるバインダー(C)を固形分基準で20〜79容量%含有する導電性ペーストが提供される。
【0013】
また、本発明によれば、前記導電性ペーストから形成され、熱処理されてなる導電性膜が提供される。さらに、本発明によれば、基材上に前記導電性ペーストを塗布し、次いで、塗膜を150〜200℃の範囲内の温度で第1段目の熱処理を行った後、200℃超過250℃以下の範囲内の温度で第2段目の熱処理を行うことを特徴とする導電性膜の製造方法が提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】
1.銀粒子 (A):
本発明では、銀粒子として、銀粉、銀で表面被覆された金属粒子、またはこれらの混合物を用いる。銀粉としては、球状、鱗片状、針状、樹枝状など任意の形状のものを用いることができる。銀粉の製造方法も特に制限されず、機械的粉砕法、還元法、電解法、気相法など任意である。銀で表面被覆された金属粒子は、銀以外の金属からなる粒子の表面に、めっきなどの方法により銀の被覆層を形成したものである。銀粒子としては、導電性とコスト面から見て、銀のみからなる球状銀粉及び鱗片状銀粉が好ましい。
【0015】
銀粒子は、体積当たりの表面積が大きいものが、銀粒子同士の接触効率が高くなるので好ましい。鱗片状銀粉のアスペクト比は、好ましくは5〜30、より好ましくは5〜15、最も好ましくは5〜10である。銀粒子の平均粒径は、好ましくは0.05〜10μm、より好ましくは0.1〜8μm程度である。平滑な導電性膜を得るには、球状銀粒子の場合、その平均粒径は、導電性膜の膜厚の1/5以下であることが好ましく、鱗片状銀粉の場合には、その厚みが導電性膜の厚みの1/5以下であることが好ましい。
【0016】
銀粒子として、平均粒径が異なる大小2種類またはそれ以上の粒子を組み合わせて、銀の充填密度を向上させることにより、導電性膜の導電性を向上させることが好ましい。具体的には、平均粒径が異なる複数の球状銀粒子の組み合わせ、平均粒径が大きな鱗片状銀粉と小粒径の球状銀粒子との組み合わせなどが挙げられる。大粒径の銀粒子(A1)と、平均粒径が銀粒子(A1)の平均粒径の1/5以下の小粒径の銀粒子(A2)とを組み合わせることが好ましい。平均粒径が小さな銀粒子としては、化学還元法により、銀塩(例えば、硝酸銀)を還元して得られる平均粒径が0.1〜1μm程度の球状銀粉が好ましい。
【0017】
2.含銀有機化合物 (B):
本発明で使用する含銀有機化合物は、銀原子と有機部分とがヘテロ原子を介して結合した構造を有する含銀有機化合物である。ヘテロ原子としては、例えば、酸素原子、硫黄原子、リン原子などが挙げられる。有機部分は、炭化水素または有機残基である。このような化学構造を有する含銀化合物は、加熱すると、銀と炭化水素とガス成分などに容易に分解する。分解反応により生成した銀は、極微粒子であり、活性が高く、比較的低温で焼結するため、銀粒子(A)同士を結合したり、銀粒子(A)を基材に結合する作用を行うことができる。
【0018】
含銀有機化合物(B)としては、脂肪族カルボン酸銀、脂環式カルボン酸銀、芳香族カルボン酸銀、これらの混合物などのカルボン酸銀が挙げられる。また、含銀有機化合物としては、スルホン酸銀、リン酸塩などが挙げられる。これらの中でも、安息香酸銀などの芳香族カルボン酸銀や脂肪族カルボン酸銀などのカルボン酸銀は、加熱により、銀と炭化水素と炭酸ガスとに分解するため好ましい。
【0019】
3.バインダー (C):
本発明では、バインダーとして有機絶縁性樹脂を使用する。この有機絶縁性樹脂としては、熱処理後に導電性膜中に残存するため、耐熱性樹脂であることが好ましい。耐熱性樹脂は、150℃以上の温度で連続使用しても、溶融または軟化することがなく、劣化も実質的に進行しない程度の耐熱性を有する樹脂が好ましい。
【0020】
耐熱性樹脂としては、例えば、フッ素樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリベンズイミダゾール、ポリベンズオキサゾール、ポリフェニレンスルフィド、ビスマレイミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂などを挙げることがことができる。
【0021】
これらの中でも、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリエステル、フェノール樹脂、エポキシ樹脂好ましく、ポリイミド及びポリアミドイミドがより好ましい。これらの耐熱性樹脂は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせてバインダーとして使用することができる。
【0022】
ポリイミドやポリアミドイミドは、一般に、出発原料として、これらの前駆体が使用される。ポリイミドワニスやポリアミドイミドワニスを使用することが望ましい。ポリイミドやポリアミドイミドの前駆体は、N−メチル−2−ピロリドンなどの極性有機溶剤に可溶である。これらの前駆体溶液に、銀粒子と含銀有機化合物を加えて、加熱すると、含銀有機化合物が溶解状態で分解して、in situ造粒し、均一な導電性膜を形成することができる。ポリイミド及びポリアミドイミドは、硬化温度が低いものが好ましく、硬化温度の観点からは、ポリアミドイミドがより好ましい。
【0023】
4.有機液状媒体:
銀粒子(A)、含銀有機化合物(B)、及びバインダー(C)は、通常、有機液状媒体に溶解または分散されて、導電性ペーストとされる。バインダーは、有機液状媒体中に溶解していることが好ましい。有機液状媒体としては、バインダーとして使用する有機絶縁性樹脂、特に耐熱性樹脂を溶解することができる有機溶剤が使用される。
【0024】
例えば、ポリイミドやポリアミドイミドなどの場合は、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、フェノール系溶剤(例えば、クレゾール、クロルフェノール)、エーテル系溶剤(例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル)、第3級アミン系溶剤(例えば、ピリジン)などの極性有機溶剤が挙げられる。この他、この技術分野において、ペースト用有機溶剤として用いられているものを有機液状媒体として使用することができる。
【0025】
5.分散剤:
本発明では、銀粒子、含銀有機化合物、及び含銀有機化合物が分解して生成する銀微粒子の分散性または分散安定性を高めるために、各種分散剤を導電性ペーストに添加することができる。分散剤としては、金属に対する親和性基を持つ高分子、界面活性剤、及びこれらの混合物が好ましい。
【0026】
金属に対する親和性基としては、3級アミノ基、4級アンモニウム基、塩基性窒素原子を持つ複素環基、カルボキシル基、スルホン酸基、ヒドロキシル基、チオール基などが挙げられる。金属に対する親和性基を持つ高分子としては、例えば、(i)金属親和性基を主鎖及び/または複数の側鎖に有し、有機液状媒体及び/またはバインダーに親和性を有する部分を主鎖及び/または複数の側鎖に含む高分子、(ii)金属親和性基から形成される金属に親和性を有する部分を主鎖中に複数含む高分子、(iii)金属親和性基を主鎖の片末端若しくは両末端に含む高分子などが挙げられる。
【0027】
このような金属に対する親和性基を持つ高分子の具体例としては、ポリエチレンイミン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、ポリリン酸、ポリビニルセルロースなどが挙げられる。これらの中でも、少量でも銀粒子の分散安定性を高めることができる点で、ポリエチレンイミンが好ましい。このような金属に対する親和性基を持つ高分子は、金属粒子への吸着点を分子内に多点有するため、銀粒子の分散性に優れていると考えられる。
【0028】
界面活性剤としては、各種のカチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及びノニオン性界面活性剤を使用することができる。カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウムヨウ化物のようなアルキルトリメチルアンモニウム塩類が挙げられる。アニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルスルホン酸アンモニウム塩、アルキルスルホン酸カリウム塩、アルキルスルホン酸ナトリウム塩等のアルキルスルホン酸塩類;アルキルカルボン酸アンモニウム塩、アルキルカルボン酸ナトリウム塩等のアルキルカルボン酸塩類;アルキルベンゼンスルホン酸類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルジアリルスルホン酸塩類、アルキル燐酸エステル類等が挙げられる。
【0029】
両性界面活性剤としては、例えば、アルキルアミノスルホン酸(即ち、アルキルベタイン)類が挙げられる。ノニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルエチレンオキサイド付加物、アルキルエステル類、アルキル基・親水性基含有オリゴマー、アルキル基・親油基含有オリゴマー、アルキル基含有オリゴマー、アルキル基・親油基含有ウレタン、アルキルアミンオキサイド、アルキル基含有シリコーンのエチレンオキサイド付加物が挙げられる。
【0030】
これらの界面活性剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。界面活性剤が、ノニオン性、アニオン性、またはこれらの混合物である場合が好ましく、これらの中でも、アニオン性がより好ましく、カルボン酸基を親水基とするアニオン性が最も好ましい。
【0031】
含銀有機化合物やこれから生成する銀微粒子の分散安定化(凝集防止)作用については、塗料における顔料の分散作用と同じ考え方で説明できると考えることができる。即ち、配位相互作用や疎水性相互作用により、分散剤の金属親和性基が、含銀有機化合物中の銀や含銀有機化合物から生成する銀微粒子の表面に吸着し、分散剤の残りの部分が有機分散媒体中やバインダー樹脂中に伸びて親和性を確保し、含銀有機化合物やこれから生成する銀微粒子の凝集を防止する反発層を形成することによるものと推測している。
【0032】
6.導電性ペースト:
本発明の導電性ペーストは、銀粉及び銀で表面被覆された金属粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種の銀粒子(A)を固形分基準で20〜60容量%、銀原子と有機部分とがヘテロ原子を介して結合した構造を有する含銀有機化合物(B)を固形分基準で1〜20容量%、及び有機絶縁性樹脂からなるバインダー(C)を固形分基準で20〜79容量%含有する導電性ペーストである。本発明の導電性ペーストは、通常、これらの各成分が有機液状媒体(例えば、有機溶剤)中に分散若しくは溶解した状態となっている。
【0033】
本発明の導電性ペーストは、銀粒子(A)、含銀有機化合物(B)、及びバインダーを含有することにより、導電性、可撓性、外観に優れた導電性膜を形成することができ、厚膜に形成しても可撓性が損なわれることがなく、しかも低温硬化が可能な導電性ペースとなる。銀粒子とバインダーだけでは、導電性が高い導電性膜を得ることができない。銀粒子と含銀有機化合物だけでは、導電性膜の可撓性が低下し、膜厚を厚くすると、クラックが入るなどの問題を生じ易い。
【0034】
これら各成分の混合比率は、固形分基準で、銀粒子(A)20〜60容量%、含銀有機化合物(B)1〜20容量%、及びバインダー(C)20〜79容量%である。これらの混合比率は、好ましくは、固形分基準で、銀粒子(A)25〜55容量%、含銀有機化合物(B)2〜15容量%、及びバインダー(C)30〜73容量%である。これらの各成分が、上記比率で存在することにより、前記の如き諸特性に優れた導電性ペーストを得ることができる。なお、各成分の容量%は、各成分の配合量(重量)と密度とから算出した容量に基づいて計算することができる。また、含銀有機化合物の容量%は、銀に換算した値である。
【0035】
導電性ペーストを製造する方法は、特に制限されないが、通常は、バインダーとなる有機絶縁性樹脂、好ましくは耐熱性樹脂の有機液状媒体溶液を調製し、この溶液の中に、銀粒子、含銀有機化合物、必要に応じて分散剤などを添加し、撹拌混合する。撹拌混合する際に、必要に応じて、含銀有機化合物が分解しない程度の温度に加熱して、各成分の溶解若しくは分散を促進することができる。導電性ペースト中の各成分の固形分濃度は、合計で、通常40〜99重量%、好ましくは50〜95重量%、さらに好ましくは60〜90重量%である。
【0036】
7.導電性膜とその製造方法:
本発明の導電性ペーストを用いて導電性膜を製造するには、(1)基材上に導電性ペーストを塗布し、次いで、(2)塗膜を150〜200℃の範囲内の温度で第1段目の熱処理を行った後、(3)200℃超過250℃以下の範囲内の温度で第2段目の熱処理を行う方法が好ましい。
【0037】
基材(基板)の材質としては、例えば、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、フッ素樹脂、液晶ポリマー、セラミックス、ガラス、金属などを挙げることができる。基材は、リジッドでもフレキシブルでもよい。
【0038】
導電性ペーストの塗布法としては、流延法、グラビア印刷、スクリーン印刷、コータを用いたコーティング、スピンコーティングなど、所望の方法を採用することができる。
【0039】
導電性ペーストを基材上に塗布した後、必要に応じて、塗膜を乾燥させる。乾燥温度は、150℃未満とすることが好ましい。乾燥塗膜は、150〜200℃の範囲内の温度で第1段目の熱処理(前段熱処理)を行う。この熱処理時間は、通常5〜120分間、好ましくは10〜60分間程度である。第1段目の熱処理によって、含銀有機化合物を熱分解させて、銀微粒子、炭化水素、炭酸ガスなどに変換させる。生成した炭化水素や炭酸ガスなどは、塗膜から揮散する。
【0040】
次いで、塗膜を200℃超過250℃以下の範囲内の温度で第2段目の熱処理(後段熱処理)を行う。第2段目の熱処理により、銀粒子と含銀有機化合物から生成した銀微粒子の結合を高め、焼結する。この際、バインダーがポリイミドやポリアミドイミドなどの場合には、同時にバインダーの焼結も行う。
【0041】
導電性膜(導電性被膜ともいう)の厚みは、通常1〜30μm程度である。本発明の導電性ペーストを用いると、膜厚を10〜30μm程度の厚膜としても、可撓性に優れた導電性膜を得ることができる。
【0042】
本発明の導電性膜の体積抵抗率は、通常1.0×10-6〜1.0×10-4Ω・cm、好ましくは2.0×10-6〜1.0×10-5Ω・cm程度である。本発明の導電性膜は、可撓性に優れており、後述の屈曲試験後の体積抵抗率が試験前の水準と実質的に同じである。
【0043】
本発明の導電性ペーストは、従来の銀ペーストと同様に、例えば、回路印刷用ぺースト、スルーホール充填用ペーストなどとして利用することができる。本発明の導電性ペーストは、約30μmまでの厚膜形成が可能で、可撓性が良好なため耐屈曲性に優れている。さらに、本発明の導電性ペーストは、従来の高温焼成型ぺーストと遜色のない低抵抗率を達成することが可能である。
【0044】
また、本発明の導電性ペーストは、ポリエチレンイミンなどの分散剤を含有することにより、含銀有機化合物とその熱分解により析出する銀微粒子などの分散性を高めることができ、低温硬化型導電性ペーストと同等の温度での熱処理により高導電性を達成することができる。本発明の導電性ペーストは、各種基材に対する接着性にも優れている。
【0045】
【実施例】
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。物性等の測定方法は、以下の通りである。
(1)膜厚:膜厚は、ダイアルゲージを用いて測定した。
【0046】
(2)体積抵抗率:体積抵抗率は、四端子測定法にて測定した。測定治具としては、図1に示すように、幅50mm、長さ60mm、厚さ1mmのガラス繊維含浸エポキシ板(1)に、幅5mm、長さ50mm、厚さ50μmの鋼箔電極(2)4本を貼り付けたものを使用した。この測定治具を試験片の上に置き、更にその上に重さ1kgのおもりを載せた。両端の銅箔電極に電流1mAを流したときの、その内側の銅箔電極にかかる電圧を測定した。この測定値から内側の銅箔電極間の抵抗を求め、さらに、試験片の導電性膜の膜厚から体積抵抗率を求めた。なお、体積抵抗率は、例えば、8.8×10-6Ω・cmを「8.8E−06Ω・cm」と記載する方法により示した。
【0047】
(3)耐屈曲性(屈曲試験):試験片を直径5mmの円柱状の固定台に巻き付けて屈曲させた。この試験前後における体積抵抗率を測定した。
【0048】
(4)外観:導電性膜を目視で観察し、クラックの有無を確認した。クラックがなく、金属光沢のあるものを外観良好(○)とし、クラックのあるものを外観不良(×)と評価した。
【0049】
[実施例1]
ポリイミドワニス〔新日本理化(株)製リカコート〕3gに、N−メチル−2−ピロリドン(以下、「NMP」と略記する)3gを加えて撹拌した。得られた溶液に安息香酸銀0.8gを加えて、100℃に加熱して撹拌することにより、安息香酸銀を溶解させた。溶解後、この溶液に鱗片状銀粉(分級により平均粒径5μmとした鱗片状銀粉)4.34gを加えて撹拌し、溶液中に鱗片状銀粉を分散させた。このようにして、鱗片状銀粉、安息香酸銀、及びポリイミド(前駆体)を含有する導電性ペーストを調製した。
【0050】
上記で得られた導電性ペーストをポリイミドフィルム〔東レ・デュポン(株)製カプトンフィルム〕上に200μmの厚さに流延した後、120℃のホットプレート上で30分間乾燥した。乾燥被膜を、(1)170℃で30分間、次いで、(2)230℃で10分間の条件で2段階熱処理を行った。その結果、金属光沢のある厚さ20μmの導電性膜を得た。結果を表1に示す。
【0051】
[実施例2]
ポリイミドワニス〔新日本理化(株)製リカコート〕3gに、NMP3gを加えて撹拌した。得られた溶液に安息香酸銀0.8gを加えて、100℃に加熱して撹拌することにより、安息香酸銀を溶解させた。溶解後、この溶液に球状銀粉(分級により平均粒径2μmとした球状銀粉)4.34gを加えて撹拌し、溶液中に鱗片状銀粉を分散させた。このようにして、球状銀粉、安息香酸銀、及びポリイミドを含有する導電性ペーストを調製した。
【0052】
上記で得られた導電性ペーストをポリイミドフィルム〔東レ・デュポン(株)製カプトンフィルム〕上に200μmの厚さに流延した後、120℃のホットプレート上で30分間乾燥した。乾燥被膜を、(1)170℃で30分間、次いで、(2)230℃で10分間の条件で2段階熱処理を行い、金属光沢のある厚さ15μmの導電性膜を得た。結果を表1に示す。
【0053】
[実施例3]
ポリイミドワニス〔新日本理化(株)製リカコート〕3gに、NMP3gとポリエチレンイミン〔和光純薬工業(株)製〕0.8gとを加えて撹拌した。得られた溶液に安息香酸銀0.8gを加えて、100℃に加熱して撹拌することにより、安息香酸銀を溶解させた。溶解後、この溶液に鱗片状銀粉(分級により平均粒径5μmとした鱗片状銀粉)4.34gを加えて撹拌し、溶液中に鱗片状銀粉を分散させた。このようにして、鱗片状銀粉、安息香酸銀、ポリイミド、及びポリエチレンイミン(分散剤)を含有する導電性ペーストを調製した。
【0054】
上記で得られた導電性ペーストをポリイミドフィルム〔東レ・デュポン(株)製カプトンフィルム〕上に200μmの厚さに流延した後、120℃のホットプレート上で30分間乾燥した。乾燥被膜を、(1)170℃で30分間、次いで、(2)230℃で10分間の条件で2段階熱処理を行い、金属光沢のある厚さ20μmの導電性膜を得た。結果を表1に示す。
【0055】
[実施例4]
ポリイミドワニス〔新日本理化(株)製リカコート〕3gに、NMP3gとポリエチレンイミン〔和光純薬工業(株)製〕0.8gとを加えて撹拌した。得られた溶液に安息香酸銀0.8gを加えて、100℃に加熱して撹拌することにより、安息香酸銀を溶解させた。溶解後、この溶液に鱗片状銀粉(分級により平均粒径5μmとした鱗片状銀粉)2.83gと球状銀粉(硝酸銀水溶液をアスコルビン酸で還元して得られた平均粒径0.2μmの球状銀粉)1.51gとを加えて撹拌し、溶液中に鱗片状銀粉及び球状銀粉を分散させた。このようにして、鱗片状銀粉、球状銀粉、安息香酸銀、ポリイミド、及びポリエチレンイミン(分散剤)を含有する導電性ペーストを調製した。
【0056】
上記で得られた導電性ペーストをポリイミドフィルム〔東レ・デュポン(株)製カプトンフィルム〕上に200μmの厚さに流延した後、120℃のホットプレート上で30分間乾燥した。乾燥被膜を、(1)170℃で30分間、次いで、(2)230℃で10分間の条件で2段階熱処理を行い、金属光沢のある厚さ25μmの導電性膜を得た。結果を表1に示す。
【0057】
[実施例5]
ポリイミドワニス〔新日本理化(株)製リカコート〕3gに、NMP3gとポリエチレンイミン〔和光純薬工業(株)製〕0.8gとを加えて撹拌した。得られた溶液に安息香酸銀0.8gを加えて、100℃に加熱して撹拌することにより、安息香酸銀を溶解させた。溶解後、この溶液に球状銀粉(分級により平均粒径2μmとした球状銀粉)2.83gと球状銀粉(硝酸銀水溶液をアスコルビン酸で還元して得られた平均粒径0.2μmの球状銀粉)1.51gとを加えて撹拌し、溶液中に球状銀粉及び球状銀粉を分散させた。このようにして、平均粒径が異なる2種類の球状銀粉、安息香酸銀、ポリイミド、及びポリエチレンイミン(分散剤)を含有する導電性ペーストを調製した。
【0058】
上記で調製した導電性ペーストをポリイミドフィルム〔東レ・デュポン(株)製カプトンフィルム〕上に200μmの厚さに流延した後、120℃のホットプレート上で30分間乾燥した。乾燥被膜を、(1)170℃で30分間、次いで、(2)230℃で10分間の条件で2段階熱処理を行い、金属光沢のある厚さ20μmの導電性膜を得た。結果を表1に示す。
【0059】
[実施例6]
ポリアミドイミドワニス〔三建化工(株)製AG2−27〕2.18gに、NMP3.81gとポリエチレンイミン〔和光純薬工業(株)製〕0.8gとを加えて撹拌した。得られた溶液に安息香酸銀0.8gを加えて、100℃に加熱して撹拌することにより、安息香酸銀を溶解させた。溶解後、この溶液に球状銀粉(分級により平均粒径2μmとした球状銀粉)2.85gと球状銀粉(硝酸銀水溶液をアスコルビン酸で還元して得られた平均粒径0.2μmの球状銀粉)1.52gとを加えて撹拌し、溶液中に球状銀粉及び球状銀粉を分散させた。このようにして、平均粒径が異なる2種類の球状銀粉、安息香酸銀、ポリアミドイミド、及びポリエチレンイミン(分散剤)を含有する導電性ペーストを調製した。
【0060】
上記で調製した導電性ペーストをポリイミドフィルム〔東レ・デュポン(株)製カプトンフィルム〕上に200μmの厚さに流延した後、120℃のホットプレート上で30分間乾燥した。乾燥被膜を、(1)170℃で30分間、次いで、(2)230℃で10分間の条件で2段階熱処理を行い、金属光沢のある厚さ20μmの導電性膜を得た。結果を表1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】
(脚注)含銀有機化合物の容量%は、銀に換算した値である。
【0063】
[比較例1]
ポリイミドワニス〔新日本理化(株)製リカコート〕3gに、鱗片状銀粉(分級により平均粒径5μmとした鱗片状銀粉)4.74gを加えて撹拌し、ポリイミドワニス中に鱗片状銀粉を分散させた。このようにして、鱗片状銀粉とポリイミドとを含有する導電性ペーストを調製した。この導電性ペーストをポリイミドフィルム〔東レ・デュポン(株)製カプトンフィルム〕上に100μmの厚さに流延した後、120℃のホットプレート上で30分間乾燥した。乾燥被膜を、(1)170℃で30分間、次いで、(2)230℃で10分間の条件で2段階熱処理を行い、厚さ20μmの導電性膜を得た。結果を表2に示す。
【0064】
[比較例2]
ポリイミドワニス〔新日本理化(株)製リカコート〕3gに、球状銀粉(硝酸銀水溶液をアスコルビン酸で還元して得られた平均粒径0.2μmの球状銀粉)4.74gを加えて撹拌し、ポリイミドワニス中に球状銀粉を分散させた。このようにして、球状銀粉とポリイミドとを含有する導電性ペーストを調製した。この導電性ペーストをポリイミドフィルム〔東レ・デュポン(株)製カプトンフィルム〕上に100μmの厚さに流延した後、120℃のホットプレート上で30分間乾燥した。乾燥被膜を、(1)170℃で30分間、次いで、(3)230℃で10分間の条件で2段階熱処理を行い、厚さ15μmの導電性膜を得た。結果を表2に示す。
【0065】
[比較例3]
α−テルピネオール3.03gに、ネオデカン酸銀5.05gと球状銀粉(分級により平均粒径2μmとした球状銀粉)4.5gとを加えて撹件した。このようにして、球状銀粉とネオデカン酸銀とを含有する導電性ペーストを調製した。この導電性ペーストをポリイミドフィルム〔東レ・デュポン(株)製カプトンフィルム〕上に100μmの厚さに流延した後、120℃のホットプレート上で30分間乾燥した。乾燥被膜を、(1)185℃で20分間、次いで、(2)235℃で10分間の条件で2段階熱処理を行い、厚さ10μmの導電性膜を得た。この導電性膜は、クラックが入っており、体積抵抗率の測定が不可能であった。結果を表2に示す。
【0066】
【表2】
【0067】
(脚注)含銀有機化合物の容量%は、銀に換算した値である。
【0068】
【発明の効果】
本発明によれば、固形分として銀粒子を含有する導電性ペーストであって、導電性、可撓性、外観に優れた導電性膜を形成することができ、厚膜に形成しても可撓性が損なわれることがなく、しかも低温硬化が可能な導電性ペーストが提供される。また、本発明によれば、該導電性ペーストを用いて得られる導電性膜とその製造方法が提供される。本発明の導電性ペーストは、例えば、回路印刷用ぺースト、スルーホール充填用ペーストなどとして利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、導電性膜の体積抵抗率を測定するための治具の正面図である。
【符号の説明】
1:ガラス繊維含浸エポキシ板
2:銅箔電極
Claims (10)
- 銀粉及び銀で表面被覆された金属粒子からなる群より選ばれる少なくとも1種の銀粒子(A)を固形分基準で20〜60容量%、銀原子と有機部分とがヘテロ原子を介して結合した構造を有する含銀有機化合物(B)を固形分基準で1〜20容量%、及び有機絶縁性樹脂からなるバインダー(C)を固形分基準で20〜79容量%含有する導電性ペースト。
- 導電性ペーストが、さらに有機液状媒体を含有しており、かつ、バインダー(C)が有機液状媒体中に溶解している請求項1記載の導電性ペースト。
- 銀粒子(A)が、粒径が異なる少なくとも2種類の銀粒子からなり、かつ、大粒径の銀粒子(A1)と、平均粒径が銀粒子(A1)の平均粒径の1/5以下の小粒径の銀粒子(A2)とを含有するものである請求項1または2に記載の導電性ペースト。
- 含銀有機化合物(B)が、脂肪族カルボン酸銀、脂環式カルボン酸銀、芳香族カルボン酸銀、またはこれらの混合物である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の導電性ペースト。
- バインダー(C)が、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリエステル、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、またはこれらの混合物である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の導電性ペースト。
- 導電性ペーストが、金属に対する親和性基を持つ高分子、及び界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の分散剤をさらに含有するものである請求項1乃至5のいずれか1項に記載の導電性ペースト。
- 金属に対する親和性基が、3級アミノ基、4級アンモニウム基、塩基性窒素原子を持つ複素環基、カルボキシル基、スルホン酸基、ヒドロキシル基、またはチオール基である請求項6記載の導電性ぺースト。
- 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の導電性ペーストから形成され、熱処理されてなる導電性膜。
- 基材上に請求項1乃至7のいずれか1項に記載の導電性ペーストを塗布し、次いで、塗膜を150〜200℃の範囲内の温度で第1段目の熱処理を行った後、200℃超過250℃以下の範囲内の温度で第2段目の熱処理を行うことを特徴とする導電性膜の製造方法。
- 1〜30μmの範囲内の厚みを有する導電性膜を得る請求項9記載の製造方法。
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