JP4087244B2 - セラミックスの改質方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミックスの改質方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
セラミックスは自動車のエンジン、半導体製造用の静電チャック等の成形物や回路基板等に使用されている。とくに、回路形成用基板、ヒートシンク用基板、絶縁基板に用いる場合、セラミックス基板の表面には金属層をマウントしなければならず、その方法として、接着剤を使用する方法、セラミックス表面に生成している酸化物層と金属表面酸化層の化学反応を利用する方法、セラミックスとぬれ性の良い合金を金属層との接合に使用する方法、セラミックス表面を粗面化させアンカー効果を利用して金属層と接合させる方法、等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
接着剤を使用する方法は、簡単であるが気密性や吸湿性に劣るため電気抵抗が低下する問題がある。化学反応を利用する方法と合金を用いる方法には、この問題はないが均一な反応を生じさせることは困難であるため、十分に高い接合強度を得るには接合条件を厳格に選ぶ必要がある。これに対し、アンカー効果を利用する方法は、比較的簡単な操作で十分に高い接合強度が得られやすいので注目されている。十分なアンカー効果を得るためには、セラミックス基板を適度に粗面化処理することが必要であり、その方法として、アルカリ処理をする方法(特許文献1)、酸処理する方法(特許文献2)、ショットブラスト加工する方法(特許文献3)等が提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特開昭61−063581号公報
【特許文献2】
特開昭61−270890号公報
【特許文献3】
特開昭62−224952号公報
【0005】
しかしながら、いずれの粗面化方法においても、その処理によってセラミックス基板の抗折強度は低下するので、回路基板の信頼性に影響を及ぼす恐れがあった。
【0006】
本発明の目的は、上記に鑑み、十分なアンカー効果を得るために粗面化処理を行っても、強い破壊靱性を有し、抗折強度を著しく低下させることのないセラミックスを提供することである。とくに、高熱伝導性でしかも絶縁特性に対する高い信頼性を持っている窒化アルミニウム基板又は窒化ケイ素基板について、高い抗折強度と破壊靱性を有し、しかもアンカー効果によって金属層との接合強度が強めることができるセラミックス基板を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、セラミックス表面を研削材による機械的研磨加工をして、その表面又は近傍に平均値で5〜30μmの微小亀裂を導入した後、熱処理を行い、その微小亀裂を減少させる(消滅させることも含む、以下同じ)ことを特徴とするセラミックスの改質方法である。この場合において、微小亀裂を減少させた後に、更に表面を粗雑化することによって、金属層をマウントする際のアンカー効果を十分に発現させることのできるセラミックスが製造される。そして、このセラミックスが、回路基板用である場合、窒化アルミニウム基板又は窒化ケイ素基板が好ましく、それを用いて製作された回路基板は高熱伝導性を有し絶縁特性に対する信頼性の高いものとなる。
【0008】
また、上記発明において、微小亀裂導入後の熱処理は、非酸化性雰囲気下、温度800〜1500℃で行うことが望ましく、更には微小亀裂減少後の表面粗雑化は、化学溶液によって平均表面粗さ0.8〜1.5μmにすることが望ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、更に詳しく本発明について説明する。
【0010】
本発明が改質の対象とするセラミックスは、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、炭化ケイ素、酸化ベリリウム、酸化アルミニウム等の非酸化物セラミックス、酸化物セラミックスのいずれであってもよい。セラミックスの用途がセラミックス基板である場合、高熱伝導性を有し、絶縁特性に対する信頼性の高いことが知られている窒化アルミニウム基板又は窒化ケイ素基板が好ましい。中でも、より高い熱伝導性と絶縁特性に対する信頼性が求められるパワーモジュールを考えれば、窒化アルミニウム基板の熱伝導率は170W/mK以上、窒化ケイ素基板が90W/mK以上であるものがよい。
【0011】
窒化アルミニウム基板又は窒化ケイ素基板は、例えばレーザー回折散乱法で測定された100μm以上の粗大粒子1〜10%(質量%、以下同じ)と、1μm以下の微粒子10〜50%とを含んでいる窒化アルミニウム粉末原料又は窒化ケイ素粉末原料を用い、以下に説明するように、窒化アルミニウム粉末原料中のAl2O3とY2O3分の組成比、窒化ケイ素粉末原料中のSiO2、Al2O3、Y2O3分の組成比を適正化することよって製造することができる。
【0012】
窒化アルミニウム粉末の焼結助剤としては、イットリウム酸化物等の希土類酸化物とアルミニウム酸化物の複合粉末を窒化アルミニウム粉末原料に0.5〜10%の内割で配合される。窒化ケイ素粉末の焼結助剤としてはイットリウム酸化物等の希土類酸化物とシリコン酸化物と窒化アルミニウムの3種類の粉末を窒化ケイ素の原料粉末に0.5〜10%の内割で配合される。成形は、これら助剤を含んだ窒化ケイ素粉末にブチラールやメチスセルロース等の有機バインダーを加え、所定寸法に金型を用いて行われ、焼成は、脱バインダー後、窒素、アルゴン等の非酸化性雰囲気中、窒化アルミニウムは常圧下、窒化ケイ素は10MPa未満の圧力下、温度1700〜1900℃で1〜12時間保持して行われることを、一例としてあげることができる。
【0013】
窒化アルミニウム基板又は窒化ケイ素基板の厚みは、通常0.635mm又は0.60mmであるが、要求特性によって変えることができる。たとえば、高電圧での絶縁性があまり重要ではなく熱抵抗が重要である場合には、0.5〜0.3mmの薄い板を用いることができ、逆に高電圧での絶縁耐圧や部分放電特性が重要である場合には、1〜3mmの厚板が用いられる。広さは、縦20〜200mm、横20〜200mmが例示される。
【0014】
これらの窒化アルミニウム基板又は窒化ケイ素基板には市販品があるのでそれを用いることができる。
【0015】
本発明においては、上記セラミックスはまずその表面に研削材による機械的研磨加工が施される。その一例として、ショットブラスト加工(JIS B 6614)をあげることができる。機械的研磨加工の施される部位は、全面であっても、片面であってもよく、更には片面の一部であってもよい。用途が回路用セラミックス基板であるときには、所定の回路形状が得られるようにマスクキング材料をセラミックス基板に貼り付けることが望ましい。マスキング材料としてはゴムを貼付けた紙又は布、プラスチックテープが使用される。
【0016】
機械的研磨加工に使用する研削材は、研磨剤の粒度が♯8〜220ものを使用し、加圧タンク内の研磨材料、例えばα−アルミニウム酸化物、シリコン酸化物、チタニウム酸化物、炭化ケイ素等の粉末(JIS R 6111)を、空気圧2〜7MPaで圧送・加速させノズルから噴射させる噴射式、高速回転するインペラによって加速・吹き付けする投射式等によって行うことができる。
【0017】
本発明で重要なことは、機械的研磨加工によって、セラミックス表面又はその近傍に微小亀裂を生じさせることである。これによって、セラミックス表面又はその近傍に圧縮応力を導入することができるので、破壊靱性を増加させることができる。一方、抗折強度は、破壊靱性を材料の形状係数と材料中に存在する最大クラックサイズの平方根で除して算出されるので、微小亀裂を生じさせることは最大クラックサイズを大きくし、抗折強度を低下させることにもなる。そこで、本発明においては、セラミックス表面又はその近傍に平均値で5〜30μmの微小亀裂を生じさせることが重要である。微小亀裂の大きさが5μm未満であると、その後の熱処理によって微小亀裂を消滅させても破壊靱性は向上しない。また、30μmを超えると、抗折強度の低下を引きおこす。ここで、微小亀裂の大きさは、セラミックス断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察し、代表的な微小亀裂を30本測定し、その平均値から求めることができる。
【0018】
微小亀裂を生じさせ破壊靱性の増加されたセラミックスは、次いで熱処理される。マスキング材料があるときはそれを除いてから熱処理される。熱処理する目的は、導入された微小亀裂を減少させ、抗折強度を高めることである。熱処理は、例えばセラミックスを焼成容器内に収容し、窒素、水素、一酸化炭素、アルゴン等の非酸化性雰囲気下、好ましくは窒素雰囲気又は窒素ガスを含む非酸化性雰囲気下の真空(わずかな非酸化性雰囲気を含む)、減圧、加圧及び常圧から選ばれたいずれか又は複数で行われる。
【0019】
熱処理温度は、800〜1500℃であることが好ましい。熱処理温度が800℃未満であると、微小亀裂を減少させ抗折強度を高めるには長時間の処理が必要となるか、十分に抗折強度を高めることが困難となる。一方、熱処理温度が1500℃をこえると、微小亀裂によって導入された圧縮応力が解放されやすくなるので、せっかく増加させた破壊靱性が減少する恐れがある。
【0020】
本発明によって、強靭化かつ高強度化されたセラミックスを、回路基板のセラミックス基板とする際、その十分なアンカー効果を発現させ、強い金属層との接合強度を得るために、抗折強度を著しく低下させないようにして、その表面を粗面化することが必要となる。そこで、本発明では化学溶液に侵食させて粗面化する手段が採用される。粗面化処理は、回路形状にマスキングをしてから行われ、そのマスキングは、UV硬化型レジストインクをスクリーン印刷で塗布した後、UVランプを照射させてレジスト膜を硬化させることによって行われる。UV硬化型レジスト膜としては、化学溶液が酸性の場合はアルカリ型を、UV硬化型レジスト膜がアルカリ性の場合は酸型を用いることが望ましい。
【0021】
化学溶液としては、例えばセラミックス材質が窒化アルミニウムである場合は、温度30〜60℃、濃度が10体積%以上の水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液が好ましい。一方、セラミックス材質が窒化ケイ素である場合は、温度30〜60℃、濃度が10体積%以上の硫酸水溶液が好ましい。
【0022】
粗面化は、平均表面粗さは0.8〜1.5μmとすることが望ましい。これによって、強靭化かつ高強度化されたセラミックスとマウントした金属層との接合強度が40MPa以上を達成することができる。平均表面粗さが0.8μm未満であると十分に強い接合強度が得られず、また1.5μmをこえるとセラミックスの抗折強度が低下する。平均表面粗さは、中心線平均粗さ(R a 75 )をJIS B0601に基づき、大気雰囲気下、触針式表面粗さ計又は非接触表面形状測定装置を用いて測定することができる。
【0023】
粗面化後にUV硬化型レジスト膜を剥離する。剥離剤には、レジスト膜がアルカリ性の場合は、例えば5%HCl水溶液を、レジスト膜が酸性の場合は、例えば5%苛性ソーダ水溶液が用いられる。
【0024】
本発明によって製造されたセラミックスから回路基板を製造する場合には、常法に従い、粗面化したセラミックス基板上に各種マウント(蒸着、スパッタ、溶射、電気メッキ、無電解メッキ)方法にて金属層を形成し、その金属層の上から所定位置に回路形状マスクとしてUV硬化型レジストインクをスクリーン印刷で塗布した後、UVランプを照射させてレジスト膜を硬化させ、化学溶液にて不要な金属層とレジスト膜を除去した後、必要に応じてメッキを施こすことによって行われる。レジストインクとしてはUV硬化型のアルカリ剥離タイプが用いられ、金属層除去には、金属種がCuの場合が塩化銅水溶液、Alの場合は塩化鉄水溶液が好適に用いられる。
【0025】
【実施例】
以下、実施例と比較例を挙げて更に具体的に本発明を説明する。
【0026】
実施例1
窒化アルミニウム基板(50×50×0.635mmt、熱伝導率170W/mK、抗折強度350MPa、破壊靱性2.8MPa・m1/2)の両面に金属回路をマウントさせる場所以外の位置へゴム材質テープを貼り付けしてマスキングした後、♯8の98%α−アルミニウム酸化物粉末と2%シリコン酸化物粉末の混合物を空気圧3MPaの噴射式ショットブラスト装置を用いてショットブラスト加工を行い、表面又はその近傍に平均5μmの微小亀裂を導入させた。その後、ゴム材質テープを手で剥離してから、常圧の窒素雰囲気下、温度1000℃、2時間保持の熱処理を行い、微小亀裂を平均0.5μmまでに減少させた。
【0027】
得られた窒化アルミニウム基板について、以下に従う(1)抗折強度と(2)破壊靱性を測定した。それらの結果を表1に示す。
(1)抗折強度: 三点曲げ試験法(JIS R1601)によって測定した。
(2)破壊靱性:Surface Crack In Flexure法(ASTM、C1421−99)によって測定した。
【0028】
つぎに、熱処理の施こされた窒化アルミニウム基板に耐アルカリ性のUV硬化型レジストインクを所定の回路形状に印刷し、濃度30体積%の水酸化ナトリウム水溶液(液温50℃)に2分間接触させて窒化アルミニウム基板を粗面化した。得られた窒化アルミニウム基板について、以下に従う(3)平均表面粗さと(4)抗折強度を測定した。それらの結果を表1に示す。。
(3)平均表面粗さ:触針式表面粗さ計(JIS B 0601)を用いて測定した。
(4)抗折強度:三点曲げ試験法(JIS R1601)によって測定した。
【0029】
その後、液温50℃の5%HCl水溶液でUV硬化型レジスト膜を除去した後、蒸着法により粗面化した窒化アルミニウム基板の両面にAlをマウントした。ついで、耐酸性のUV硬化型レジストインクをAl両面へ所定の回路部上へスクリーン印刷してから、塩化第二鉄水溶液を用いて金属層を除去し、更に5%の苛性ソーダ水溶液でUV硬化型レジスト膜を除去して、セラミックス基板の両面にAl回路を形成させた回路基板を製作した。その後、−80℃、5分→室温、5分→350℃、5分→室温、5分を1サイクルとして30サイクルの熱履歴試験を実施してから、(5)接合不良率と(6)接合強度を測定した。それらの結果を表1に示す。
【0030】
(5)接合不良:超音波探針解析装置を用い、Al回路と窒化アルミニウム基板の間の接合面観察から接合不良を測定し、非接合部面積×100/(接合部面積+非接合部面積)により接合不良率を算出し、以下の3段階評価を行った。
「1」:接合不良率が5%以上
「2」:接合不良率が0.01〜5%未満
「3」:接合不良率が0.01%未満
(6)接合強度:ワイヤーボンド付着テスト法(セラミックスの接着と接合技術、監修 速水諒三、株式会社シーエムシー出版、p.97)により測定した。すなわち、Al回路とCu板(寸法:3×5、厚さ0.5mmt)を有機接着剤(電気化学工業社製のアクリル系接着剤、商品名「デンカハードロックII」)で接着し、Cu板の片端とワイヤーを半田で接合し、ワイヤーの他端をワイヤープルテスト機所定の部位に設置した後、Al回路面に垂直方向に引張ることで、Al回路とセラミック基板を剥離させた。接合強度は、(剥離時の引張り力/Cu板の面積)×9.8Nにより算出した。
【0033】
比較例3
微小亀裂の大きさが平均2μmになるようにショットブラスト処理を施したこと以外は、実施例1と同様にして回路基板を製作した。
【0034】
比較例4
微小亀裂の大きさが平均35μmになるようにショットブラスト処理を施したこと以外は、実施例1と同様にして回路基板を製作した。
【0035】
実施例2
微小亀裂の大きさが平均25μmになるようにショットブラスト処理を施したこと以外は、実施例1と同様にして回路基板を製作した。
【0036】
実施例3
窒化アルミニウム基板の代わりに窒化ケイ素基板(50×50×0.635mmt、熱伝導率70W/mK、抗折強度700MPa、破壊靱性6MPa・m1/2)を用い、化学溶液処理に硫酸水溶液(液温50℃)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして回路基板を製造した。
【0037】
参考例1
ショットブラスト加工後の熱処理が施されているが、水酸化ナトリウム水溶液による粗面化処理が行われていない窒化アルミニウム基板を用いたこと以外は、実施例1と同様にして回路基板を製作した。
【0039】
【表1】
【0040】
表1から次のことが分かる。ショットブラスト加工と熱処理との両方を行うことによって、初めてセラミックス基板の抗折強度と破壊靱性の両方を高めることができる(実施例1)。また、ショットブラスト加工によって導入する微小亀裂の大きさが適切でないと、化学溶液処理後のセラミックス基板の抗折強度が高まらない(実施例1)。さらに、化学溶液によって粗面化すると、金属層とセラミックス基板間の接合不良率を低下させ、その接合強度が高められる(実施例1)。とくに、ショットブラスト加工とその後の熱処理、化学溶液による粗面化処理の各条件を選択することによって、抗折強度、破壊靱性、接合強度、接合不良率に一段と優れた回路基板を製作することができる(実施例2、3)。
【0041】
これに対して、ショットブラスト加工後の熱処理を行わないと、セラミックス基板の抗折強度がショットブラスト加工前の抗折強度よりも低下する(比較例1、比較例2)。ショットブラスト加工によって導入する微小亀裂の大きさが適切でないと、化学溶液処理を行っても、セラミックス基板の抗折強度が熱処理後よりも低下する(比較例3、比較例4)。化学溶液処理を行わなかったり、化学溶液処理の代わりにサンドペーパー処理による粗面化を行ったのでは、金属層とセラミックス基板間の接合不良率と接合強度は十分に高まらない(参考例1、参考例2)。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、十分なアンカー効果を得るために粗面化処理を行っても、強い破壊靱性を有し、抗折強度を著しく低下させることのないセラミックスが提供される。とくに、回路基板のセラミックス基板として、高熱伝導性でしかも絶縁特性に対して高い信頼性を持っている窒化アルミニウム基板又は窒化ケイ素基板について、その抗折強度と破壊靱性を高め、しかもアンカー効果によって金属層との接合強度が強める。
Claims (2)
- セラミックス表面をショットブラスト加工して、その表面又は近傍に平均値で5〜30μmの微小亀裂を導入した後、非酸化性雰囲気下、温度800〜1500℃で熱処理を行いその微小亀裂を減少させた後に(消滅させることも含む)、表面を化学溶液によって平均表面粗さ0.8〜1.5μmに粗雑化することを特徴とする抗折強度の高い回路基板形成用セラミックスの改質方法。
- セラミックスが、窒化アルミニウム又は窒化ケイ素であることを特徴とする請求項1記載のセラミックスの改質方法。
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