JP4084702B2 - 成形加工部の耐食性に優れる溶接可能な塗装金属材 - Google Patents

成形加工部の耐食性に優れる溶接可能な塗装金属材 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形加工部の耐食性に優れる溶接可能な塗装金属材に関するものである。詳しくは、プレス成形および通電抵抗溶接にて加工し、防錆塗装を施さずに腐食環境で用いても、プレス成形により加工を受けた箇所に腐食による孔あきを生じにくい塗装金属材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車外板用の金属製部材は、特に腐食の厳しい袋状部品の内面の合わせ部や折り曲げヘム部では、電着塗装により被覆されていること、かつ/またはシーラーやアドヒーシブ、ワックスなどの防錆副資材を適用することによってその耐食性を確保していることが多い。一方で、自動車用金属板として塗装金属板(主として塗装鋼板)を用いることで、防錆を目的とする自動車部材内面の塗装やシーラー・ワックスなどの防錆処理を省略または低減して自動車製造コストを低減するため、従来から種々の塗装鋼板が開発されてきた。例えば、特開昭55−17508号公報では、鋼板表面にZnを含有した塗膜を形成する手法が開示されている。また、電着塗装や防錆副資材が無くとも耐孔あき錆性を確保できることを目的とした鋼板も開発され、例えば、特開平9−23480号公報、特開平10−128906号公報、特開平11−5269号公報では、導電性樹脂被覆層が鋼板表面に形成した鋼板が開示されている。その一般的な構成は、めっき鋼板に下地処理層を介して導電性顔料や防錆顔料を含有した有機皮膜を塗布したものである。
【特許文献1】
特開平9−23480号公報
【特許文献2】
特開平10−128906号公報
【特許文献3】
特開平11−5269号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術の有機皮膜を塗布した鋼板では、プレス成形にて厳しい絞り加工や折曲げ加工を受けて自動車部材として成型された際に、加工部の耐食性が低下するという問題がある。その理由のひとつとして、皮膜が鋼板の変形に追随しきれないことにより皮膜の亀裂や剥離を生じることが挙げられる。そのため、従来の塗装鋼板では、耐食性の低下を甘受したり、補修塗装を施したりする必要があった。
【0004】
本発明は、塗装金属材がプレス成形などの厳しい加工および通電抵抗溶接にて加工され、加工後の防錆塗装が施されないまま腐食環境で用いられても、加工を受けた箇所に腐食による孔あきを生じにくい、成形加工部の耐食性に優れる溶接可能な塗装金属材を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するには塗装鋼板の有機皮膜が下地鋼材の加工変形に良く追随することが必要だと考え、有機皮膜中の樹脂の成分や、添加する顔料の種類およびその配合比率につき検討を重ねた。
その結果、金属材の表面の全面または一部に
(1)ウレタン結合を有する樹脂、および
(2)50質量%以上のSiを含有する合金または化合物、もしくはそれらの複合体であ耐食性能をもつ導電性粒子を含有する有機皮膜を施すことで、厳しい条件での加工による大きな変形を受けても、その加工部でも十分な耐食性を確保できることを見出し本発明に至った。
すなわち、本発明の趣旨とするところは、以下のとおりである。
【0006】
〔1〕金属材の表面の全面または一部に
(1)ウレタン結合を有する樹脂、および
(2)50質量%以上のSiを含有する合金または化合物、もしくはそれらの複合体であ耐食性能をもつ導電性粒子を含有する有機皮膜を有する塗装金属材であって、前記(1)ウレタン結合を有する樹脂が、
(イ)官能基数が少なくとも3のポリエステルポリオール、
(ロ)有機ポリイソシアネートのブロック化物または有機ポリイソシアネートと活性水素化合物との反応により得られる末端にNCO基を有するプレポリマーのブロック化物、
を含む成膜性樹脂原料から得られた有機樹脂であることを特徴とする成形加工部の耐食性に優れる溶接可能な塗装金属材。
【0007】
〔2〕前記(1)ウレタン結合を有する樹脂が、
(イ)官能基数が少なくとも3のポリエステルポリオール、
(ロ)有機ポリイソシアネートのブロック化物または有機ポリイソシアネートと活性水素化合物との反応により得られる末端にNCO基を有するプレポリマーのブロック化物、
に加え、さらに
(ハ)2級の水酸基を少なくとも1個有するエポキシ樹脂またはその付加物、
を含む成膜性樹脂原料から得られた有機樹脂であることを特徴とするに記載の成形加工部の耐食性に優れる溶接可能な塗装金属材。
【0009】
〕前記有機皮膜中の耐食性能をもつ導電性粒子が、70質量%以上のSiを含有するフェロシリコンであることを特徴とするまたはに記載の成形加工部の耐食性に優れる溶接可能な塗装金属材。
【0010】
〕前記有機皮膜中に、さらに防錆顔料を含有することを特徴とする〔1〕ないし〔〕のいずれか1項に記載の成形加工部の耐食性に優れる溶接可能な塗装金属材。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0012】
プレス加工にて成形し、防錆塗装を施さずに腐食環境で用いる塗装鋼板は、皮膜がめっき鋼板とともに加工されるため高加工性が要求される。本発明においては、官能基数が少なくとも3のポリエステルポリオールと、有機ポリイソシアネートのブロック化物または有機ポリイソシアネートと活性水素化合物とのブロック化物とを組み合わせて用いたウレタン結合を有する樹脂皮膜を形成することで、従来の樹脂に比べ高い伸び、密着性を有するため、プレス加工に伴う折り曲げ変形や絞り変形への追随性が良く、しかも硬度が高く耐薬品性も高い、優れた皮膜が得られることを見出した。さらにウレタン結合を有する樹脂皮膜に、2級の水酸基を少なくとも1個有するエポキシ樹脂またはエポキシ樹脂にラクトン化合物またはアルキレンオキサイドを付加させたものを複合させると、さらに良好な特性が得られることも見出した。
【0013】
本発明に使用する樹脂に用いる、(イ)の官能基数が少なくとも3のポリエステルポリオールは、ジカルボン酸、グリコールおよび少なくとも3個のOH基を有するポリオールをエステル化する事により得ることができる。
【0014】
ポリエステルポリオールの製造に用いられるジカルボン酸としては、例えばコハク散、無水コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン2酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、ダイマー酸、などの脂肪族系、例えばフタール酸、無水フタール酸、イソフタール酸、イソフタール酸ジメチルエステル、テレフタール酸、テレフタール酸ジメチルエステル、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ヘキサヒドロ無水フタール酸、テトラヒドロ無水フタール酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸ジメチルエステル、メチルヘキサヒドロ無水フタール酸、無水ハイミック酸、無水メチルハイミック酸などの芳香族および脂環族系のものが挙げられる。
【0015】
グリコールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ヒドロキシジバリン酸のネオペンチルグリコールエステル、トリエチレングリコール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ポリカプロラクトンジオール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリカーボネートジオール、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオールなどの脂肪族系のもの、例えばシクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール、2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノール、キシリレングリコール、ビスヒドロキシエチルテレフタレート、1,4−ビス (2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、水添ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加体、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加体などの脂肪族系あるいは芳香族系のものが挙げられる。
【0016】
少なくとも3個のOH基を有するポリオールとしては、例えばグリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ジグリセリンおよびこれらのポリオールを開始剤としたエチレンオキサイド付加体、プロピオンオキサイド付加物あるいはε−カプロラクタン付加体などが挙げられる。
【0017】
エステル化反応は、酸成分より過剰のポリオール成分を仕込み、通常の方法により縮合物を留去することによって行われるが、生成物が多官能であるために、反応を進めすぎるとゲル化のおそれがあるので通常酸価0.1〜50、特に1〜20の範囲で停止するのが好ましい。具体的な製造法としては、例えばジカルボン酸をグリコールのモル数よりも過剰に仕込み、180〜260℃の温度で窒素ガスを吹き込みながら縮合水を除去してゆき、所定の酸価まで反応させて両末端にCOOH基を有するポリエステル化物を得、ついでこのポリエステル化物の末端がOH基となるように少なくとも3個のOH基を有するポリオールを仕込み、同様に縮合水を留去してゆき、酸価が50以下、好ましくは1〜20の範囲で停止させる方法が挙げられる。また、ジカルボン酸のジメチルエステルを用いる場合は、グリコールのモル数よりも多く仕込み、前述と同様な条件でエステル交換反応を行い、ポリエステルポリオールを得ることができる。無水酸を併用する場合は、まずジカルボン酸をグリコールのモル数よりも少なく仕込み、上記と同様な条件で縮合物を留去して両末端にOH基を有するポリエステル化物を得、ついでジカルボン酸無水物を添加し、この開環反応により両末端にCOOH基を有するポリエステル化物を得て、つぎにすくなくとも3個のOH基を有するポリオールを仕込み、前述と同様な方法で反応を行いポリエステルポリオールを得る方法が挙げられる。本発明に用いられるポリエステルポリオールは官能基数が3〜7、特に4〜6で、数平均分子量が600〜3500で、かつ水酸基価が80〜460のものが特に好ましい。官能基数が3官能未満になると硬化皮膜の硬度が低くなり、また耐薬品性が悪くなる。一方、7官能を超えると皮膜の耐折り曲げ性が悪くなることがある。数平均分子量が600未満になると効果皮膜の平滑性が悪くなり、3500を超えると高粘度になり、塗装作業性に問題を生じたり、また耐汚染性が悪くなったりすることがある。また、水酸基価が460を超えると皮膜の耐折り曲げ性が悪くなることがある。
【0018】
本発明に使用する樹脂に用いられる(ロ)のブロック化物としては、少なくとも2個のNCO基を有する化合物、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−または2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナートメチルカプロエートなどの脂肪族ジイソシアネートや、例えば1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアナートメチル−3,5,5−トリメチルヘキシルイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,2−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、トランス−シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネートなどのシクロアルキレン系ジイソシアネートや、例えばm−キシレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネートや、例えばω,ω’−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、α,α,α’,α’−テトラメチルメタキシリレンジイソシアネートなどの芳香脂肪族ジイソシアネートや、例えばトリフェニルメタン−4,4’,4”−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、ω−イソシアネートエチル−2,6−ジイソシアナートカプロエートなどのトリイソシアネートや、例えば4,4’−ジフェニルメチルメタン−2,2’,5,5’−テトライソシアネートなどのテトライソシアネートのブロック化物や、ダイマー、トリマー、ビュウレット、アロファネート、カルボジイミド、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(クルードMDI、c−MDI、ポリメリックMDI)、クルードTDI、などのイソシアネート化合物からの誘導体のブロック化物や、あるいはこれらと活性水素化合物との反応により得られる末端にNCO基を有するプレポリマーのブロック化物が挙げられる。
【0019】
有機皮膜に耐候性が要求される場合、前述のNCO基を有する化合物の中でもヘキサメチレンジイソシアネート、3−イソシアナートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、1,4−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、α,α,α’,α’−テトラメチルメタキシリレンジイソシアネートなどのイソシアネート化合物を用いるのが好ましい。
【0020】
これらのイソシアネート化合物と活性水素化合物との反応により得られる末端にNCO基を有するプレポリマーは、前記イソシアネート単量体と活性水素化合物とをイソシアネート基が過剰の状態で反応させることにより得られる。このプレポリマーを製造するのに用いられる活性水素化合物としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ネオペンチルグリコールヒドロキシジバリン酸エステル、トリエチレングリコール、水添ビスフェノールA、キシリレングリコール、1,4−ブチレングリコールなどの2価アルコール、例えばグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオールなどの3価アルコール、例えばペンタエリスリトールなどの4価アルコールなどの低分子量ポリオールや、上記ポリオールのプロピレンオキサイドあるいはエチレンオキサイド付加物などのポリエーテルポリオールや、前述の低分子量ポリオールとジカルボン酸とを反応させて得られるポリエステルポリオールやポリエステルポリオールを製造する際に脂肪族変性したものなどの高分子量ポリオールが挙げられる。これらのポリオールは単独あるいは混合して使用しても良い。
【0021】
プレポリマーは一般にはNCO基/OH基の当量比が約2.0〜15、好ましくは約4.0〜8.0で、通常40〜140℃、好ましくは70〜100℃で反応を行った後、必要ならば未反応のイソシアネート単量体を通常行われている薄膜蒸留法または抽出法などで取り除くことにより得ることができる。この反応には、錫系、鉛系、亜鉛系、鉄系などの有機金属触媒を用いても良い。
【0022】
前述のイソシアネート単量体またはこれらのプレポリマーのブロック化物は、イソシアネート単量体またはそれらのプレポリマーを公知の方法によりブロック剤と反応させることにより得られる。この反応に用いられるブロック剤としては、例えばフェノール系、ラクタム系、活性メチレン系、活性メチレン系、アルコール系、メルカプタン系、酸アミド系、イミド系、アミン系、イミダゾール系、尿素系、カルバミン酸塩系、イミン系、オキシム系、あるいは亜硫酸塩系などのブロック剤がいずれも使用されうるが、とりわけフェノール系、オキシム系、ラクタム系、イミン系などのブロック剤が有利に使用される。ブロック剤の具体例としては、次のものが挙げられる。
【0023】
フェノール系ブロック剤: フェノール、クレゾール、キシレノール、ニトロフェノール、クロロフェノール、エチルフェノール、p−ヒドロキシジフェニル、t−ブチルエーテル、o−イソプロピルフェノール、o−sec−ブチルフェノール、p−ノニルフェノール、p−t−オクチルフェノール、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシ安息香酸エステルなど。
【0024】
ラクタム系ブロック剤: ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム、β−プロスオラクタムなど。
【0025】
活性メチレン系ブロック剤: マロン酸ジエチル、マロン酸ジメチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸メチル、アセチルアセトンなど。
【0026】
アルコール系ブロック剤: メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール、n−アミルアルコール、t−アミルアルコール、ラウリルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジスチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ベンジルアルコール、メトキシメタノール、グリコール酸、グリコール酸メチル、グリコール酸エチル、グリコール酸ブチルなどのグリコール酸エステル、乳酸、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチルなどの乳酸エステル、メチロール尿素、メチロールメラミン、ジアセトンアルコール、エチレンクロルヒドリン、エチレンブロムヒドリン、1,3−ジクロロ−2−プロパノール、ω−ハイドロパーフルオロアルコール、アセトシアンヒドリンなど。
【0027】
メルカプタン系ブロック剤: ブチルメルカプタン、ヘキシルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、2−メルカプトベンゾチアゾール、チオフェノール、メチルチオフェノール、エチルチオフェノールなど。
【0028】
酸アミド系ブロック剤: アセトアニリド、アセトアニシジド、アセトトルイド、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸アミド、ステアリン酸アミド、ベンズアミドなど。
【0029】
イミド系ブロック剤: コハク酸イミド、フタル酸イミド、マレイン酸イミドなど。
【0030】
アミン系ブロック剤: ジフェニルアミン、フェニルナフチルアミン、キシリジン、n−フェニルキシリジン、カルバゾール、アニリン、ナフチルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、ブチルフェニルアミンなど。
【0031】
イミダゾール系ブロック剤: イミダゾール、2−イミダゾールなど。
【0032】
尿素系ブロック剤: 尿素、チオ尿素、エチレン尿素、エチレンチオ尿素、1,3−ジフェニル尿素など。
【0033】
カルバミン酸塩系ブロック剤: n−フェニルカルバミン酸フェニル、2−オキサゾリドンなど。
【0034】
イミン系ブロック剤: エチレンイミン、プロピレンイミンなど。
【0035】
オキシム系ブロック剤: ホルムアミドキシム、アセトアルドキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトキシム、ジアセチルモノオキシム、ベンゾフェノンオキシム、シクロヘキサンオキシムなど。
【0036】
亜硫酸塩系ブロック剤: 重亜硫酸ソーダ、重亜硫酸カリなど。
【0037】
前述のイソシアネート単量体またはそれらのプレポリマーとブロック剤との反応の具体的な方法としては、例えばイソシアネート単量体またはそれらのプレポリマーとブロック剤とをNCO基/ブロック剤中の活性水素基の当量比=約0.9〜1.0、好ましくは約0.95〜1.00で反応させる方法、イソシアネート単量体とブロック剤とをNCO基/ブロック剤中の化成水素基の当量比=約1.1〜3.0、好ましくは約1.2〜2.0で反応させた後、これに前述のプレポリマーの製造に用いられるような低分子量ポリオール、高分子量ポリオール、水あるいは低級アミンと反応させる方法、あるいはイソシアネート単量体と低分子量ポリオール、高分子量ポリオール、水あるいは低級アミンをNCO基/活性水素基の当量比=約1.6〜10.0、好ましくは約2.0〜7.0で反応させた後、これにブロック剤を反応させる方法などが挙げられる。上記の各反応は、活性水素基を持たない溶媒中(例として、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤、ソルベッソ−100、ソルベッソ−200などの石油系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤、例えばテトラヒドロフランなどのエーテル系溶剤など)あるいはこのような溶媒の不存在下に、公知の方法で行われる。反応に際しては、例えば3級アミン、有機金属などの公知の触媒を使用しても良い。
【0038】
本発明ではポリオール成分にさらに(ハ)2級の水酸基を少なくとも1個有するエポキシ樹脂またはその付加物を加えることでさらに良好な特性が得られる。2級の水酸基を少なくとも1個有するエポキシ樹脂にラクトン化合物またはアルキレンオキサイドを付加させたものとしては、下記一般式で表されるエポキシ樹脂にラクトン化合物またはアルキレンオキサイドを公知の手段により付加させたものが挙げられる。
【0039】
【化1】
Figure 0004084702
【0040】
(式中、Xはハロゲンで置換されていてもよいフェニレン基またはシクロヘキシレン基をあらわし、nは0.5〜12.0である)
ラクトン化合物またはアルキレンオキサイドの付加量は該エポキシ樹脂約95〜60質量部に対して約5〜40質量部程度である。特に、該エポキシ樹脂約90〜70質量部に対してラクトン化合物またはアルキレンオキサイドは約10〜30質量部が好ましい。
【0041】
上記一般式で表されるエポキシ樹脂の中で、Xがp−フェニレン基のもので、nは2〜9のものが好ましい。ハロゲンとしては、例えば臭素、塩素などが挙げられる。この置換基の数は通常、1〜3程度で、その位置はフェニレン基もしくはシクロヘキシレン基のいずれの位置でもよい。
【0042】
ラクトン化合物としては、例えばβ−プロピオンラクトン、ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、δ−カプロラクトン、ε−カプロラクトンなどが挙げられるが、これらのなかで特にε−カプロラクトンが好ましい。アルキレンオキサイドとしては、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、スチレンオキサイド、グリシジルメタクリレート、エピクロルヒドリンなどが挙げられるが、特にエチレンオキサイドが好ましい。2級の水酸基を少なくとも1個有するエポキシ樹脂もしくはエポキシ樹脂にラクトン化合物またはアルキレンオキサイドを付加させた物の配合割合は、ポリオール成分中、約10〜70質量%の割合であるが、特に約10〜60質量%の範囲で用いるのが好ましい。配合割合が10質量%未満では耐薬品性が悪くなることがある。また、70質量%を超えると硬度が非常に低下し、プレス成型時に傷つきやすくなることがある。
【0043】
本発明に用いられる成膜性樹脂原料は、前述のポリオール(イ)とブロック化物(ロ)、もしくは(イ)(ロ)とエポキシ樹脂(ハ)であり、これらを任意の比率で配合して樹脂原料と為す。ポリオール(イ)、もしくは(イ)+エポキシ樹脂(ハ)とブロック化物(ロ)の配合比率は、OH基/再生NCO基の当量比が1/2〜2/1が好ましく、特に1/1.2〜1/0.8が好ましい。この樹脂原料を公知の方法により塗布・焼き付け乾燥することにより、ウレタン結合を有する樹脂皮膜を形成することができる。
【0044】
有機皮膜中に50質量%以上のSiを含有する合金または化合物、もしくはそれらの複合体である耐食性能を持つ導電性粒子を添加することで、塗装鋼板に電気抵抗溶接性や耐食性の向上などの機能を付与することが出来る。
【0045】
50質量%以上のSiを含有する合金または化合物、もしくはそれらの複合体である耐食性能を持つ導電性粒子は、例えば、固体の粉砕や、溶融物を気相や水相に噴出するなどの公知の方法で粒子化したものを用いて良い。
【0047】
述の粒子には、その粒径が有機皮膜の平均膜厚に対して5倍以下のもの含まれることが好ましい。さらに好ましくは粒径が有機皮膜の平均膜厚に対して2倍以下のものが良い。塗工時に、有機皮膜に粒子が有効に転写される為、および有機皮膜の原料塗料中における粒子の沈降・分離を防止する為である。
【0048】
塗装鋼板のさらなる高耐食性を実現するには、前述の粒子においてシリコンを必須成分とする。その効果は、腐食環境においてシリコンを含有する保護皮膜が形成される為と思われる。粒子中のシリコンの含有量は50質量%以上とする
【0049】
本発明においては、特にシリコン70質量%以上のフェロシリコンを用いることが好ましい。具体的にはSi75〜80質量%のJIS2号フェロシリコンなどを導電性粒子として用いることで導電性を確保できると同時に飛躍的に耐食性が向上する。
【0050】
有機皮膜中に防錆顔料を添加することで、さらに耐食性を向上させることができる。
【0051】
防錆顔料は、例えばストロンチウムクロメート、カルシウムクロメートのような6価クロム酸塩など、公知の防錆顔料を用いることができる。
【0052】
防錆剤として6価クロム化合物の使用を回避したい場合は、ケイ酸イオン、リン酸イオン、バナジン酸イオンのうち一種類以上を放出するものなどを用いることが出来る。
【0053】
例としてバナジン酸イオンとリン酸イオンを放出する防錆顔料について説明する。防錆顔料は、前述の2種類のイオンを放出することで、リン酸イオンだけでは不足するオキシダイザー機能をバナジン酸イオンにより補う。すなわち、該防錆顔料は、水および酸素の存在する環境下で、リン酸イオンを放出するリン酸イオン源と、水および酸素の存在する環境下でバナジン酸イオンを放出するバナジン酸イオン源である。
【0054】
有機皮膜の防錆力を発揮させる為には、有機皮膜層中にリン酸イオンとバナジン酸イオンが共存すれば良く、リン酸イオンおよびバナジン酸イオンがそのまま存在しても、水および酸素の存在する環境下でリン酸イオンとバナジン酸イオンを放出する物質を含んでもよい。リン酸イオンは水溶液中において単独で存在することが少なく、種々の形態、例えば縮合体として存在するが、そのような場合でも本明細書中の「リン酸イオン」とは縮合バナジン酸イオンも含む概念と理解される。リン酸イオン源およびバナジン酸イオンは主として防錆顔料として提供され、リン化合物、バナジウム化合物、および必要により網目修飾イオン源とガラス状物質の一方または両方を含有する混合物を焼成し粉砕することにより得られる。
【0055】
防錆顔料に用いられるリン化物は、オルトリン酸、縮合リン、種々の金属のオルトリン酸塩または縮合リン酸塩、五酸化リン、リン酸塩鉱物、市販の複合リン酸塩顔料、またはこれらの混合物が挙げられる。ここで言うオルトリン酸塩の中には、その一水素塩(HPO4 2-)の塩、二水素塩(H2PO4 -)も含むものとする。また縮合リン酸塩の中にも水素塩を含むこととする。また縮合リン酸塩にはメタリン酸塩も含み、通常のポリリン酸塩、ポリメタリン酸塩も含むものとする。リン化合物具体例としてはリン酸塩鉱物、例えばモネタイト、トルフィル石、ウィトロック石、ゼノタイム、スターコライト、ストルーブ石、ラン鉄鉱石や、市販の複合リン酸塩顔料、例えばポリリン酸シリカ等や、複合リン酸、例えばピロリン酸、メタリン酸や、複合リン酸塩、例えばメタリン酸塩、テトラメタリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、ピロリン酸塩、酸性ピロリン酸塩、トリポリリン酸塩や、あるいはこれらの混合物が挙げられる。リン酸塩を形成する金属種は特に限定的でなく、アルカリ金属、アルカリ土類金属、その他の典型元素の金属種および遷移金属が挙げられる。好ましい金属種の例としては、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、ジルコニウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、鉛、スズなどが挙げられる。
【0056】
この他にバナジル、チタニル、ジルコニル等、オキソカチオンも含まれる。特に好ましいのはカルシウム、マグネシウムである。アルカリ金属の多量の使用は好ましくない。アルカリ金属のリン酸塩を用いた場合、焼成生成物が水に溶解しすぎる傾向にある。しかしながら、アルカリ金属のリン酸塩を用いた場合において、水への溶解性の制御を防錆剤製造時あるいはその他の時点で実施できれば使用しても良い。そのような制御は例えば、水への溶解性の防止の為のマトリクス材(特に、ガラス状物質)の使用、あるいはコーティング等種々の態様が挙げられる。
【0057】
防錆顔料に用いるバナジウム化合物は、バナジウムの原子価が0、2、3、4または5のいずれかまたは2種以上を有する化合物であり、これらの酸化物、水酸化物、種々の金属の酸素酸塩、バナジル化合物、ハロゲン化物、硫酸塩、金属粉などが挙げられる。これらは、加熱時または水の存在下で分解して酸素と反応し高級化する。例えば金属粉または2価の化合物は最終的に3、4、5価のいずれかの化合物に変化する。5価のバナジウム化合物を1つの成分として含むもの好ましい。0価のもの、例えばバナジウム金属粉は、上記の理由で使用可能であるが、酸化反応が不十分などの問題があるので実用上好ましくない。5価のバナジウム化合物はバナジン酸イオンを有し、リン酸イオンと加熱反応しヘテロポリマーを作りやすい。バナジウム化合物の具体例としては、バナジウム(II)化合物、例えば酸化バナジウム(II)、水酸化バナジウム(II)、バナジウム(III)化合物、例えば酸化バナジウム、バナジウム(IV)化合物、例えば酸化バナジウム(IV)、ハロゲン化バナジル等、バナジウム(V)化合物、例えば酸化バナジウム(V)、バナジン酸塩、例えば種々の金属のオルトバナジン酸塩、メタバナジン酸塩またはピロバナジン酸塩、ハロゲン化バナジル等、またはこれらの混合物が挙げられる。バナジン酸塩の金属種はリン酸塩で示したものと同じ物が挙げられる。これはバナジウムの酸化物と種々の金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩等とを600℃以上に焼成して作っても良い。この場合もアルカリ金属は溶解性の故にあまり好ましくないが、リン酸塩において説明した適当な処理をして溶解性を制御すれば、これらの使用も差し支えない。またハロゲン化物、硫酸塩も同様である。
【0058】
配合するリン酸イオン源とバナジン酸イオン源との比は、P25とV25のモル比に換算して1:3〜100:1とするのが好ましい。
【0059】
本発明の有機皮膜層における、50質量%以上のSiを含有する合金または化合物、もしくはそれらの複合体であ耐食性能を持つ導電性粒子、および、防錆顔料の配合量は、有機皮膜層の塗料全固形分100質量部に対して、あわせて6〜65容量%、好ましくは20〜60容量%である。6容量%未満だと、先に述べた添加効果が十分発現されず、65容量%を超えると、硬化後の皮膜の凝集力が低下し、十分な皮膜強度が得られない。このうち、防錆顔料の配合量は、1〜40容量%、好ましくは3〜30容量%である。少なすぎると、十分な防錆力が得られず、多すぎる場合、その分皮膜樹脂の比率が下がると、皮膜の凝集力が低下する。一方、50質量%以上のSiを含有する合金または化合物、もしくはそれらの複合体である耐食性能を持つ導電性粒子の比率が下がると、通電溶接性が必要な場面で十分な溶接性を確保できない。
【0060】
前述した成膜性樹脂原料に、耐食性能を持つ導電性粒子、もしくはさらに防錆顔料を加えを加え、有機皮膜を形成する。
【0061】
本発明の塗装金属材は、金属材の表面の全面または一部に鋼板側から順に、ZnまたはZnを含有する合金のめっき層、下地処理層、有機皮膜を順次積層したものである。
【0062】
本発明の下地鋼板としては、Alキルド鋼板、Ti、Nbなどを添加した極低炭素鋼板、およびこれらにP、Si、Mnなどの強化元素を添加した高強度鋼等種々のものが適用できる。また、それらの鋼板にZnまたはZnを含有する合金めっきを施しても良い。めっきの付着量については、特段制約を設けないが、耐食性の観点から10g/m2以上、溶接性の観点から100g/m2以下であることが望ましい。
【0063】
下地処理層としては、公知の6価クロム酸を主成分とし、微粒シリカやシランカップリング剤などを必要に応じて添加した水溶液の塗布・乾燥、6価クロム酸を主成分とし、微粒シリカやシランカップリング剤などを必要に応じて添加した水溶液とめっき表面とを接触して下地処理層を成膜した上で洗浄・乾燥、3価クロム酸を主成分として6価クロム酸を含有しない水溶液に、必要に応じて微粒シリカやシランカップリング剤などを添加した水溶液の塗布・乾燥、クロム酸水溶液中での電解によりめっき表面に3価クロムを主成分とする皮膜を析出後に洗浄・乾燥、亜鉛かつ/またはニッケルかつ/または鉄のリン酸塩をめっき面に析出、などの方法のうちいずれかひとつまたは複数の方法の組合せにて形成する皮膜を用いて良い。または、水性樹脂を主成分とし、微粒シリカ、シランカップリング剤、タンニン、タンニン酸のうち少なくとも1種類を含有する水溶液をめっき表面に塗布・乾燥して形成する皮膜を用いて良い。6価クロムの使用を回避したい場合には、3価クロム、各種金属のリン酸塩、または水性樹脂により形成される皮膜を下地処理層として用いればよい。
【0064】
下地処理層の水性樹脂としては、水溶性樹脂のほか、本来水不溶性でありながらエマルジョンやサスペンジョンのように水中に微分散された状態になりうる樹脂を含めて言う。このような水性樹脂として使用できるものは、例えば、ポリオレフィン系樹脂、アクリルオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂、その他の熱硬化型樹脂が挙げられ、架橋可能な樹脂が望ましい。特に好ましい樹脂は、アクリルオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、および両者の混合樹脂である。これらの水性樹脂の2種類以上を混合あるいは重合して使用しても良い。
【0065】
シランカップリング剤は、有機樹脂の存在下で、ZnまたはZnを含有する合金のめっきと皮膜の両者と強固に結合し、皮膜の密着性を飛躍的に向上させ、ひいては耐食性を向上させる。シランカップリング剤としては、例えば、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、アミノシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロライド、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシランなどを挙げることができる。
【0066】
シランカップリング剤を水性樹脂による下地処理層に用いる際の含有量は固形分換算で、水性樹脂100質量部に対して、0.1〜3000質量部であることが望ましい。0.1質量部未満ではシランカップリング剤の量が不十分であるため、加工時に十分な密着性が得られず耐食性が劣る。3000質量部を越えると密着性向上効果が飽和するため不経済である。
【0067】
水性樹脂による下地処理層のタンニンまたはタンニン酸の役割は、ZnまたはZnを含有する合金のめっき層と強固に反応して密着することと、一方で水性樹脂とも密着することにある。タンニンまたはタンニン酸と密着した水性樹脂はその上に塗装される樹脂と強固に密着し、その結果としてめっき層と皮膜が従来から使用されてきたクロメート処理を使用せずとも強固に密着するようになったものと考えられる。また、タンニンやタンニン酸そのものが水性樹脂を仲立ちとせずにめっき鋼板と皮膜の結合に関与している部分も存在するものと考えられる。
【0068】
タンニンやタンニン酸は、水性樹脂の存在下で、ZnまたはZnを含有する合金のめっきと皮膜の両者と強固に結合し、皮膜の密着性を飛躍的に向上させ、ひいては耐食性を向上させる。タンニンまたはタンニン酸としては加水分解できるタンニンでも縮合タンニンでもよく、これらの一部が分解されたものでも良い。タンニンおよびタンニン酸は、ハマメタタンニン、五倍子タンニン、没食子タンニン、ミロバロンのタンニン、ジビジビのタンニン、アルガロビラのタンニン、バロニアのタンニン、カテキンなど特に限定するものではなく、市販のもの、例えば「タンニン酸:AL」(富士化学工業製)などを使用することができる。
【0069】
タンニンおよびタンニン酸の含有量は樹脂100質量部に対して、タンニンまたはタンニン酸0.2〜50質量部がよい。タンニンまたはタンニン酸の含有量が0.2質量部未満ではこれらを添加した効果がみられず、皮膜密着性や加工部の耐食性が不十分である。一方、50質量部を越えると逆に耐食性が低下したり、処理液を長期間貯蔵しておくとゲル化したりして問題がある。
【0070】
さらに微粒シリカを添加すると耐擦り傷性、皮膜密着性、耐食性が向上する。本発明において微粒シリカとは、微細な粒径をもつために水中に分散させた場合に安定に水分散状態を維持でき、半永久的に沈降が認められないような特色を有するシリカを総称していうものである。このような微粒シリカとしては、ナトリウムなどの不純物が少なく、弱アルカリ系のものであれば、特に限定されない。例えば、「スノーテックスN」(日産化学工業社製)、「アデライトAT−20N」(旭電化工業社製)などの市販のシリカなどを用いることができる。
【0071】
微粒シリカの含有量は固形分換算で、水性樹脂100質量部に対して1〜2000質量部、さらに好ましくは10〜400質量部である。1質量部未満では添加した効果が少なく、2000質量部を越えると耐食性向上の効果が飽和して不経済である。また、エッチング性フッ化物を添加すると皮膜密着性が向上される。ここでエッチング性フッ化物としては、フッ化亜鉛四水和物、ヘキサフルオロケイ酸亜鉛六水和物などを使用することができる。エッチング性フッ化物の含有量は固形分換算で、水性樹脂100質量部に対して1〜1000質量部であることが好ましい。1質量部未満では添加の効果が少なく、1000質量部を越えるとエッチングの効果が飽和して皮膜密着性が改善されないので不経済である。
【0072】
また、必要に応じて界面活性剤、防錆抑制剤、発泡剤などを添加しても良い。下地処理層の乾燥後の付着量は10〜300mg/m2が好適である。10mg/m2未満では密着性が劣り加工部の耐食性が不十分である。一方、300mg/m2を越えると不経済であるばかりか加工性も低下して耐食性も劣るようになる。
【0073】
下地処理層および有機皮膜の塗布方法は特別限定するものではなく、一般に公知の塗装方法、例えば、ロールコート、エアースプレー、エアーレススプレー、浸漬などが適用できる。塗布後の乾燥・焼き付けは熱風炉、誘導加熱炉、近赤外線炉、等公知の方法あるいはこれらを組み合わせた方法で行えばよい。また、使用する水性樹脂の種類によっては紫外線や電子線などによって硬化させることもできる。あるいは強制乾燥を用いずに自然乾燥してもよいし、めっき鋼板を予め加熱しておいて、その上に塗布して自然乾燥してもよい。
【0074】
【実施例】
次に、本発明の実施例について述べる。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0075】
ここではまず、以下の番号1〜46にて、ポリオール、ブロック化物を混合した樹脂、エポキシ樹脂またはその付加物と、50質量%以上のSiを含有する合金または化合物、もしくはそれらの複合体である導電性粒を配合した塗料、下地処理剤の内容を説明する。
【0076】
実施例および比較例は、表8に記すとおりである。実施例および比較例の有機皮膜は、表1の番号1〜5に記すポリオール、表2の番号6〜8に記すブロック化物、および/または表3の番号9〜11に記すエポキシ樹脂またはその付加物を、表4の番号12〜24に示す比率にて配合した樹脂に、表5に示す番号30〜38の(i)金属、ないしは、(ii)典型金属、遷移金属および半金属元素の合金または化合物、ないしは、(iii)前述の(i)および/または(ii)の混合物、および/または表6に記す番号25〜29の防錆剤、を表8の配合比率で配合・分散した塗料を、下地処理を施しためっき鋼板に塗布後、到達板温220℃になるように加熱することで形成した。下地処理の内容は、表7に記すとおりである。めっき鋼板の板厚は0.8mmのものを使用し、鋼板の材質として、厚み0.8mmのスペーサを挟んで180℃折り曲げても割れを生じないものを用いた。
【0077】
【表1】
Figure 0004084702
【0078】
【表2】
Figure 0004084702
【0079】
【表3】
Figure 0004084702
【0080】
【表4】
Figure 0004084702
【0081】
【表5】
Figure 0004084702
【0082】
【表6】
Figure 0004084702
【0083】
【表7】
Figure 0004084702
【0084】
【表8】
Figure 0004084702
【0085】
【表9】
Figure 0004084702
【0086】
【表10】
Figure 0004084702
【0087】
本発明の実施例及び比較例の性能評価として、加工性試験、カップ絞り後の耐食性試験、溶接性試験を実施した。また、6価クロムおよび3価クロムの含有の有無について確認した。
【0088】
加工性試験は、塗装後の板を、20℃で、厚み0.8mmのスペーサを挟んで180℃折り曲げ、折り曲げ部の皮膜の状態を10倍の拡大鏡で観察した。
皮膜状態の評価は、加工部にツヤひけなどみられず全く正常であれば評点4、加工部に色調変化見られるものの亀裂や剥離は見られないものであれば評点3、若干の割れがあるものを評点2、拡大鏡を用いずとも割れが認められたものを評点1とした。
【0089】
カップ絞り後耐食性試験は、塗装後の鋼板を、塗装面が外側になるように円筒カップ絞り成型した後にサイクル腐食試験を行った。
円筒カップ絞りは、ポンチ径50mm、ポンチ肩半径3mm、ダイス径52mm、ダイス肩半径3mmの金型で、防錆油を塗布後に1時間〜1時間30分立てかけ静置した塗装鋼板を、絞り比1.8で絞り成型した。
【0090】
サイクル腐食試験は、塩水噴霧2時間、乾燥2時間、湿潤4時間の合計8時間を1サイクルとして実施した。塩水噴霧の条件は、JIS K 5400のとおりとした。乾燥条件は、温度50℃、湿度30%RH以下とし、湿潤条件は、温度35℃、湿度95%RH以上とした。
【0091】
耐食性の評価は、300サイクル後も、鋼板の板厚減少を示す赤錆が発生せず、めっき層の腐食を示す白錆がサンプルを覆う面積率が全体の50%以下の場合は評点4、300サイクル後も鋼板の板厚減少を示す赤錆が発生しない場合は評点3、100サイクル後には赤錆が見られず300サイクルで赤錆が見られる場合は評点2、100サイクルで赤錆が見られる場合は評点1とした。
【0092】
溶接性試験として、塗装鋼板の2枚合わせ連続スポット溶接試験を行い、連続溶接可能であった打点数を評価した。溶接条件は、電極先端径4mm、加圧力2.94kN、一回の溶接の通電時間0.2秒とした。通電電流値は、次の手順で決定した。すなわち、電極先端径4mm、加圧力2.94kN、溶接通電時間0.2秒で、電流値を3kAから0.2kAずつ増加し、(ナゲット径が3.6mmを超えた最初の電流値+溶接後に塗装鋼板が電極に強く溶着した最初の電流値)÷2、を連続溶接試験の溶接電流値とした。連続溶接性の評点は、連続500点にわたってナゲット径3.6mmを確保できた場合は評点3、100以上500点未満で評点2、100点未満で評点1とした。
【0093】
6価クロムおよび3価クロムの含有の有無について、表8の”クロム区分”の項目に記した。塗装鋼板全体として3価クロムおよび6価クロムを含有しない場合は”3”、6価クロムを含有しないで3価クロムを含有する場合は”2”、6価クロムを含有する場合は”1”と表示した。
【0094】
評価結果は表8に記すとおりで、本発明の実施例は、加工性試験、カップ絞り後の耐食性試験、溶接性試験のいずれにおいても評点2以上を示した。また、実施例の構成によっては、評点3とより良好な性能を示している。
【0095】
なお、3価クロムおよび6価クロムの含有を望まない場合は、”クロム区分3”、6価クロムの含有のみを望まない場合は、”クロム区分2”の実施例がその例となる。
【0096】
表8の比較例1〜12には、本発明の範囲外の塗装鋼板の例を示す。比較例1〜5の各樹脂は、本発明と樹脂種類が異なり、皮膜の伸び、密着性が劣るため加工性が悪い。比較例6〜8は、皮膜中に導電性粒子を含有していないため溶接性が悪い。比較例9〜12は、ウレタン結合を有する樹脂が官能基3未満のポリエステルポリオールよりなるため加工性が悪い。
【0097】
以上の説明から明らかなように、本発明の構成によって、成形加工部の耐食性に優れる溶接可能な塗装金属材が提供できる。
【0098】
【発明の効果】
本発明によれば、塗装金属材がプレス成形などの厳しい加工および通電抵抗溶接にて加工され、加工後の防錆塗装が施されないまま腐食環境で用いられても、加工を受けた箇所に腐食による孔あきを生じにくい、成形加工部の耐食性に優れる溶接可能な塗装金属材を有利に提供することができる。

Claims (4)

  1. 金属材の表面の全面または一部に
    (1)ウレタン結合を有する樹脂、および
    (2)50質量%以上のSiを含有する合金または化合物、もしくはそれらの複合体であ耐食性能をもつ導電性粒子を含有する有機皮膜を有する塗装金属材であって、前記(1)ウレタン結合を有する樹脂が、
    (イ)官能基数が少なくとも3のポリエステルポリオール、
    (ロ)有機ポリイソシアネートのブロック化物または有機ポリイソシアネートと活性水素化合物との反応により得られる末端にNCO基を有するプレポリマーのブロック化物、
    を含む成膜性樹脂原料から得られた有機樹脂であることを特徴とする成形加工部の耐食性に優れる溶接可能な塗装金属材。
  2. 前記(1)ウレタン結合を有する樹脂が、
    (イ)官能基数が少なくとも3のポリエステルポリオール、
    (ロ)有機ポリイソシアネートのブロック化物または有機ポリイソシアネートと活性水素化合物との反応により得られる末端にNCO基を有するプレポリマーのブロック化物、
    に加え、さらに
    (ハ)2級の水酸基を少なくとも1個有するエポキシ樹脂またはその付加物、
    を含む成膜性樹脂原料から得られた有機樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の成形加工部の耐食性に優れる溶接可能な塗装金属材。
  3. 前記有機皮膜中の耐食性能をもつ導電性粒子が、70質量%以上のSiを含有するフェロシリコンであることを特徴とする請求項1または2に記載の成形加工部の耐食性に優れる溶接可能な塗装金属材。
  4. 前記有機皮膜中に、さらに防錆顔料を含有することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の成形加工部の耐食性に優れる溶接可能な塗装金属材。
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